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BtoBマーケティングの変革事例特集 マーケティングイノベーター Vol.2 Copyright © Innovation Inc. All Rights Reserved.

マーケティングイノベーター · それはいわゆる個別最適化であって、結果につながらなければその販促コストは無駄になって しまう。その問題を解決するには、マーケティング部のコンセプトから根本的に変えなくては

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Page 1: マーケティングイノベーター · それはいわゆる個別最適化であって、結果につながらなければその販促コストは無駄になって しまう。その問題を解決するには、マーケティング部のコンセプトから根本的に変えなくては

BtoBマーケティングの変革事例特集

マーケティングイノベーター

Vol.2

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はじめに

弊社、株式会社イノベーションは、法人営業・BtoBマーケティングの変革を通じて、お客様の売上利益の向上に貢献することを事業の目的としておりますが、その一環として本企画をスタートいたしました。 本事例集では、弊社代表 富田が、法人営業を変革・改善されたお客様の事例をご紹介しています。 皆さまのマーケティング活動での新しいチャレンジや気づきになればと考えております。 弊社では、法人営業の変革に微力ながら貢献したいと思い、この企画を通じて1社でも多くの企業様の法人営業が変革し、生産性の高い組織が、数多く誕生することを目指しております。

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マーケティングイノベーターとは

私たちが定義する 「マーケティングイノベーター」 とは

■現状に満足しないで常にもっと効率的なやりかたを探し続ける人たち

■失敗を恐れず積極的に新しいことへチャレンジする人たち

■強いこだわりで課題解決の一番適切な施策を見つけるまで努力する人たち

■発言だけではなく行動で実現している人たち

■フォロワーではなくパイオニアを目指している人たち

■組織・業界に大きなインパクトを与える人たち

本事例集では、弊社代表 富田がそのような人たちを

ご紹介します。

強い こだわり

チャレンジ 精神 批判的な

思想

好奇心

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行動力

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受注に至る全プロセス可視化での好循環。 マーケティングと営業の融合で全体最適を実現。

CHAPTER 3:株式会社ソフトブレーン

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株式会社ソフトブレーン様

取締役 本社営業本部長兼営業企画支援 部長 長田順三 様

設立 1992年6月17日 従業員数 単体101名、連結174名(2014年12月末時点) 資本金 8億2,606万4,000円(2014年12月末時点) 事業内容 営業課題解決事業 1. 営業支援ツールeセールスマネージャーの提供 2. 営業コンサルティング・トレーニング

受注に至る全プロセス可視化での好循環。 マーケティングと営業の融合で全体最適を実現。

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営業支援システム「eセールスマネージャーRemix Cloud」を主力製品として、顧客の営業課題を解決するための各種サービスを提供しているソフトブレーン株式会社。単に結果を求めるのではなく、「結果につながる営業のプロセスをマネジメントする」というコンセプトのもと、システムの導入支援コンサルティングサービスや、営業の育成サービスなどを駆使し、これまでに4,000社以上の営業改革に携わった実績を持つ。 そんな同社自身も、数年前からBtoBマーケティングの改革に取り組み、大きな成果を上げてきた。 その方法について、取締役 本社営業本部長兼営業企画支援部長の長田順三氏に話を伺いました。

課題は“マーケティング部と営業部の融合” 分業体制を確立し、営業プロセスの徹底管理でゴールを目指す

富田

長田氏

富田

長田氏

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富田 6

まずは以前に、御社がどのような課題を抱えていらっしゃったかについてお聞かせください。

最大の問題は、マーケティング部と営業部が分断されていたことです。当時、弊社のマーケティング部は、とりあえずリードの数を集めることだけを目標としていて、それが案件化という結果につながるかどうかは営業部の力次第、という雰囲気で活動していました。

それは多くの企業に共通して見られる問題ですね。

ええ。しかし、たとえ自分たちの部門だけで頑張って、リードの目標数値を達成したところで、それはいわゆる個別最適化であって、結果につながらなければその販促コストは無駄になってしまう。その問題を解決するには、マーケティング部のコンセプトから根本的に変えなくてはならないと考えました。

具体的にどんな改革をなさったのでしょうか?

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まずは、“営業の入口”として売上・受注・案件に直結する企画に取り組む部門、というコンセプトのもとに、それまでのマーケティング部という名称を「営業企画支援部」に改め、後に私が営業本部長兼任の責任者になりました。 次に、部門の目指すゴールを、従来のリード数から案件化数に変更しました。案件化数を増やすには、もちろんリード数を増やすことも必要ですが、それ以上にリードの質を高めることが重要になります。そこで、ゴールである案件化数から逆算して、セミナーやWebサイト、ダイレクトメールでそれぞれ年間どのぐらいのリードを集める必要があるかをはじき出す。そして、その達成のために、案件化に至るプロセスを分解して、プロセスごとの月次の目標を立てる。たとえば、今週はこのセミナーでこのぐらい集客して、足りなかったら来週はWebでこんな施策を打つ、という具合に、月次でプロセスをマネジメントしてゴールを目指す仕組みを整えたわけです。

長田氏

富田

長田氏

富田

長田氏

富田

長田氏

すべての施策をROIで管理して改善に活かす Web経由の問い合わせ数が6倍に!

では、リード獲得のために、具体的にどんな施策を打っていらっしゃいますか? 富田

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変革ポイント

■顧客向けの役に立つ 情報サイトの立ち上げ

■メールマーケティング を導入、課題を解決し た事例を配信

ゴールである案件化数から逆算して、セミナーやWebサイト、ダイレクトメールでそれぞれ年間どのぐらいのリードを集める必要があるかをはじき出す。そして、その達成のために、案件化に至るプロセスを分解して、プロセスごとの月次の目標を立てる。

なるほど。目標達成のために柔軟に施策を立て直すのですね。営業企画支援部のスタッフは何名いらっしゃるのですか?

営業担当者のメインの仕事は商談ですから、その合間にアポイントを取ろうとしても、ちょうどそのタイミングにお客様がオフィスにいらっしゃるとは限らないので、どうしても空振りが多くなる。それが2~3回も続けば、やる気がなくなるのも当然で、結局、自然消滅してしまいがちです。つまるところ、アポイントをなかなか獲得できないのは、多忙な営業担当者自身にその仕事をさせているからなのです。そうしたノンコア業務は、マニュアル化・標準化すればアルバイトでも十分に行えますし、実際に弊社では、アルバイト1名につき月間60~70件のアポイントを取ってもらっています。

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それは営業担当者としては助かるでしょうね。

全員が同じことをしているわけではなく、それぞれの役割を担っています。それもプロセスマネジメントの考え方から来ているのですが、分業体制を確立するには、そのぐらいの人数が必要なのです。ここでいう“分業”とは、営業担当者を営業活動というコア業務に専念させること。つまり、営業企画支援部の中に、裏方となって『集客をする部隊』、『営業の代わりにアポイントを獲得する部隊』、『見積りの作成、事前資料の準備をする部隊』などがあり、営業の支援をしてあげるわけです。

驚きました、ずいぶん多いですね。

営業企画支援部は社員8名、アルバイト15名ほどです。

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チェックポイントが50個というのは普通ではない気がしますが(笑)。

長田氏

富田

長田氏

富田

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長田氏

富田 なぜおやめになったのですか?

Web経由の問い合わせを増やす施策はもちろんですが、それ以外に、セミナーの実施やダイレクトメールの送付、休眠顧客の掘り起こし、Web媒体への出稿などに力を入れています。昔は展示会にも参加していましたが、今はほとんどしていません。

当社では他の手段と比較して明らかにROI(投資対効果)が低く、優先度が低いと判断したからです。だいたいどんな企業でも、WebについてはROIを計測していると思いますが、弊社では、Webを含めたすべての媒体や手段についてROIを明らかにし、各々のリード獲得の難易度や案件化率を予測して、どの媒体でどんな方法を選択すべきかを検証しながらマーケティング施策を決定しています。全ての会社が展示会出展のROIが悪いという訳ではありませんし、認知度向上などブランディングの一環で取り組む場合も多いとは思います。

Web対策というとリスティング広告やSEO対策などがありますが、そのあたりで何か工夫なさっていることは?

普通といえば普通ですが、あえて言えば、かつては10個ぐらいだったチェックポイントを50個ぐらいまで増やしたことでしょうか。

変革ポイント

■全てのマーケティング 手段の費用対効果を可視 化する

■リスティング広告とSEO のチェックポイントを 50個設定する

昔は社内にノウハウがなかったので、自社でチェックするのは予算とCPA(顧客獲得単価)ぐらい。あとは業者任せにしてしまっていて、なぜうまくいったのか、あるいはいかなかったのかという検証をしっかりと行っていませんでした。

長田氏

富田 自社でチェックして検証するからこそ改善につながるということですね。たとえばこんな数値に注目すると改善に役立つ、といった御社独自のチェックポイントはありますか?

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BtoB検索全体のボリュームは増えていないどころか、近年若干減っているぐらいですからその中で6倍というのは驚異的ですね。問い合わせ数をなかなか増やせずに諦めてしまう企業が多い中、御社がそこまで数字を伸ばせた理由は、やはりこだわり続けたことにあるのでしょうか?

長田氏

富田

長田氏

富田

セミナーはあくまで“ニーズ喚起の場” 受注までのプロセス可視化が社内に好循環を生み出す

長田氏

富田

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長田氏 そうですね。最終的に受注にまでつながらなければ、結局、集客しても意味がありませんから。

そうした点に注目して改革を進めた成果についてはいかがですか?

改善前と比べ、Web経由の問い合わせが約6倍になりました。

というより、やらざるを得なかったという方が正確ですね。実は、弊社もかつて、何をやってもダメなのではないか、と心が折れかけたことがありました。しかし、市場にはまだまだ潜在的なニーズがあるはずなのに、それを掘り起こせていないのは、自分たちがその方法を知らないだけだ、と思い直した。それから、業者にいろいろとノウハウを教えていただきつつ、徐々に取り組んでいった感じですね。

次に、セミナーの活用方法についてお聞かせください。

弊社では、年間100本ほどセミナーを実施していますが、その役割は大別して2つあります。 1つは、見込み客を継続的にフォローし、お客様にとって有益な情報を提供していくための受け皿としての役割。もう1つは、そこから案件化につなげる役割です。一般に、集客から見込み客フォローまでのプロセスは分断されがちです。なぜなら、ほとんどの企業において、マーケティング部門は、セミナーの参加者リストを営業部門に引き渡したあと、きちんと営業部門でフォローされているかをチェックしないからです。それでは、せっかくセミナーでリードを獲得しても、結局アポイントを獲得できずに終わってしまいます。 なぜそういう現象が起きてしまうのか? 集客用のシステムと営業用のシステムがバラバラでパスができていないからです。そこがボトルネックになって、引き渡し後の状況を可視化できないわけです。

長田氏

富田

やはり、CPAごとの受注に至るまでの各プロセスに関する数値ですね。どの問い合わせがどのぐらいの率で受注につながるかを把握すれば、受注率の高い層を維持しながら、潜在層の受注率を上げられるよう、全体を見て調整しつつ改善することができるからです。

先ほど、「ゴールは案件化数」というお話がありましたが、案件化のさらに先の受注まで見るのがポイントだということですね。

長田氏

富田 つまり、セミナーの参加者リストの管理と、そこから先の管理が別システムになっているせいで、リストをExcelで引き渡して以降のことはマーケティングからは見えなくなってしまうと。まさに先ほどおっしゃっていた部門間の分断ですね。

そうです。そこで弊社では、自社のシステムと他の情報管理プラットフォームを連携させ、問い合わせ・メール配信・申し込み・架電状況・訪問履歴・受注といった各プロセスのデータを自動的に取り込む仕組みを構築し、アポイントの獲得状況の可視化を実現しました。 それによって、どんな施策がどれだけの効果を生み出したか、というROIが見えるようになり、当然ながら経営陣は、どこに投資すべきかを判断しやすくなりました。同時に、マーケティング部門は、自分たちの仕事がどれだけ成果につながったかが可視化されてモチベーションが高まり、かたや営業部門は、どの問い合わせの効果が高いかを分析した上で作戦を練ることが可能になりました。 9

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耳の痛いお話です。というのも、弊社も多くのセミナーを実施しているものの、直接受注に至ることはほとんどありませんので……そんな弊社に対して、何かセミナーに関するアドバイスをいただけませんか? おこがましくもあえて申し上げるなら、「そのセミナーに本当に参加していただきたいお客様を集めていますか?」という点でしょうか。まさに弊社もそうなのですが、やはり集客の段階から、決裁権のあるキーマンのアポイント獲得率を意識しないと、ただの数集めになってしまって、なかなか案件化につながりません。 本当におっしゃる通りですね。弊社のサービスについても少々伺います。現在、ITトレンドをご利用いただいておりますが、どのような印象をお持ちでしょうか? ITトレンドのユーザー層はそもそもニーズが顕在化しつつあるお客様が多い、という点を割り引いても、案件化率は非常に高いですね。必ず押さえたいメディアのひとつと考えています。 お褒めの言葉をいただきありがとうございます(笑)。 最後に、BtoBマーケティングを変革したいとお考えの方へのアドバイスをお願いいたします。

長田氏

富田

長田氏

富田

長田氏

富田

富田

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一番意識しているのは、自社の商品説明会のような、いわゆるプロダクトアウトな内容にならないようにするという点です。自社製品を売りたい気持ちはよくわかります。しかし、特に弊社のeセールスマネージャーのような製品が、1回のセミナーで売れるなどというケースは非常に稀ですから、セミナーはあくまで“入口作り”ととらえています。

長田氏

富田 マーケティング部門と営業部門を融合させ、システムを一本化することで、そういう好循環が 生まれて、全体最適化されたわけですね。そのほかに、セミナーで何か工夫なさっていることは?

今は、「人員は増やせないし、残業も減らして売上を上げろ」というご時世です。そういう難しい課題を解決するには、ツールを入れるだけでも、また組織を変えるだけでもダメで、両者をうまく組み合わせていかなければならない。まずはどちらでもいいので一歩踏み出してみる。

今は、「人員は増やせないし、残業も減らして売上を上げろ」というご時世です。そういう難しい課題を解決するには、ツールを入れるだけでも、また組織を変えるだけでもダメで、両者をうまく組み合わせていかなければならない。ただ、そういう前提で改革に臨むと、力み過ぎて余計に体が動かなくなってしまうものです。どちらが先でもいいので、まずは一歩踏み出してみることが大切ではないでしょうか。 マーケティング・営業両部門のトップが、組織改革やインターネットの活用によって、法人営業はまだまだ効率化できるということを認識して、当たり前のことからきっちりとこなしていくのが大切なのだと改めて痛感いたしました。大変勉強になりました。

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さすがCRMベンダーのマーケティング部門。多くの企業が抱えている『マーケティングと営業部門との融

合』という課題を真正面から捉え、改革を図った好事例だと思います。長田様を中心とする皆さんの強

い問題意識と大胆な組織改革、徹底したROI(投資対効果)マネジメントが、成果を出す仕組みをつくり

だしました。多くを学ばせて頂きました。ありがとうございました。

インタビューを終えて

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BtoBマーケティングの 専門企業がSFAとリストファインダーで自社の営業改革に挑む

CHAPTER 4:ターゲットメディア株式会社

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株式会社ターゲットメディア様

代表取締役 佐竹 正臣 様

設立 2009年6月 従業員数 16名(2015年10月末時点) 資本金 1,000万円 事業内容 1. BtoBマーケティング支援 2. BtoB分野の新規リード(見込み客)獲得支援 3. ターゲットメディアの企画・運営

BtoBマーケティングの専門企業がSFAと リストファインダーで自社の営業改革に挑む

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ターゲットメディア株式会社は、ダイレクトマーケティング支援事業で知られる株式会社ファインドスターのグループ会社として、BtoB企業のマーケティング支援やリード獲得支援などを手がける企業だ。顧客企業の状況を踏まえてマーケティング上の課題と可能性を探り、営業部門との連携を意識した仕組みの構築を得意とする同社ではあるが、同社自身も営業とマーケティングの両面に課題を抱えているという。その克服の取り組みについて、代表取締役の佐竹正臣氏にお話を伺った。

営業プロセスの可視化と管理ができず 営業担当者の育成が大きな課題に

富田

佐竹氏

富田

佐竹氏

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はじめに、御社のビジネスの概要と特長について教えてください。

弊社が提供しているのは、ターゲットリストの作成やリード(見込み客)の獲得、商談アポイントの取得といった受注までのプロセスを効率化して新規顧客の獲得を支援する、BtoB企業向けのマーケティングサービスです。 いうまでもなく本来、企業の営業担当者にとって、もっとも付加価値の高い活動は、契約を結ぶための商談です。ところが、BtoB企業の営業担当者の多くは、アタックリストを作成したり見込み顧客の開拓およびニーズの把握という営業プロセスのいわゆる「川上」から「川下」まですべてを1人で行っています。しかも生産性の低い「川上」の部分に多大な時間と労力を費やしてしまっている。そこで弊社は、マーケティングによってそうした「川上」の部分を効率化し、BtoB企業の営業担当者の生産性を上げていこうと考えたわけです。

弊社の理念やサービスと非常に近いですね。まるで弊社についての説明を伺っているようです (笑)。

そうですね(笑)。具体的に提供しているサービスの内容は次の2つです。1つ目は、企業担当者約200万人のネットワークと31万社の法人データを活用した、成果報酬型のリードジェネレーション支援サービス。2つ目は、獲得したリードを適切に管理・定期接触を図ることで商談アポイントまで引き上げるフォローマーケティング支援サービスです。

富田 そうしたビジネスにどのような組織で取り組んでいらっしゃるのですか? 14

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佐竹氏 上述の提供サービス毎に部門がわかれています。リードジェネレーションを支援する部門とフォローマーケティングを提供する部門です。それぞれの部門内に営業・運用・サポートを担当するチームが存在しています。

富田

佐竹氏

2009年のご創業から、そうした体制でビジネスを展開する中、御社内ではいったいどんな課題が浮かんできたのでしょうか?

新規顧客開拓における課題と人材育成面における課題です。営業部門が4名だった2012年頃までは、先輩社員が新人をマンツーマンでフォローするOJTで何とか成立していたのですが、その後、新入社員が増えるにつれて、1人あたりの生産性が落ちてしまったのです。 当然ですが新入社員はBtoBマーケティングの経験がまったくありませんから、たとえば営業チームにおいても、受注可能性の低いお客様をリストアップしてアプローチしてしまったり、お客様の課題解決をするための方法も簡単には提案できません。結果として常に先輩社員がサポートをし続ける必要があり、なかなか1人立ちできないという状態が続きました。

富田

佐竹氏

弊社も同じ課題を抱えているのでよくわかります。人数が増えて人間の能力でカバーできる範囲を超えた瞬間、営業活動の状況をまったく把握できなくなる。しかも、OJTといっても、実際には新人のフォロー役であるはずの先輩社員自身が商談を進めてしまっていたり……

ええ。要するに、新規顧客開拓において「誰もが同じレベルで受注できる仕組み」ができていなかったわけです。お恥ずかしい話ですが、お客様に対して、「新規営業を効率化しましょう」などと提案しておきながら、私たち自身がそれをできていなかったということです。

“売れるリスト”と“商談の標準化”で 営業の生産性を高める

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富田

佐竹氏

そうした課題をどのように解決なさったのでしょうか?

まだ解決できているわけではありませんが(笑)。営業の生産性を上げるためには、営業リスト作成・管理の効率化と“商談の標準化”が特に必要だと考えています。売れるリストが継続的に作成できて受注するための商談方法を明確にできれば、新人でも生産性の高い営業を行えるようになるはずだ、と。それ実践しようと考えています。

富田

佐竹氏

確かに、営業担当者が7名ぐらいなら簡単に情報共有できそうな気がしますが、実際にはなかなか難しいものです。具体的にどんな手法を取り入れられたのですか?

まずは既存顧客も含めて営業リストとアプローチ状況を一元管理するようにしました。弊社の場合、サービス特性上「マッチする顧客属性」がはっきりしています。そのため営業先リスト作成は難易度が高くその数は有限です。だからこそリストを「使い捨て」にせず、定期接触をすることでそのリストに対するアプローチ履歴や商談内容をSFAに入力して、共有を徹底するようにしました。

富田

佐竹氏

現場の情報を共有できれば生産性はどんどんあがっていきますよね。ただ、一般に、SFAなどのシステムは、トップダウンで導入しても、現場であまり使われずに失敗に終わるケースが多い。SFAの利用を定着させるために何か工夫されていることはありますか? 「賞賛」と「評価」を連動させていることです。営業担当者にとって、SFAに自分の行動を入力するのは手間のかかる面倒な作業ですから、その行為を何らかの形で認めてあげて、メリットを感じさせなければ、利用は広がらない。 弊社は行動指針に対する評価項目を定めているのですが、情報共有に対する貢献度も評価指標のひとつとして取り入れています。この行動指針に対する評価指標は全体の20%を占めています。

変革ポイント

■「賞賛」と「評価」 で現場のSFA活用を 促進

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富田

佐竹氏

評価の割合としてかなり大きいですが、それぐらい重視していらっしゃる、と。

はい。情報共有に限ったものではないですが「たとえどんなに営業成績がよくても、ちゃんとすべきことをできない人は評価できないよ」というメッセージを伝えるために。

富田

佐竹氏

単にSFAというシステムを導入するだけでなく、“文化”を根づかせたことで、社内にノウハウが広まりやすくなり、営業を変革できたということですね。

いえ、まだようやく情報を可視化して共有できるようになった段階で、それをもっと活用していくことこそが本当の課題だと感じています。現状、受注率をさらに向上させるために、営業担当者が自分自身をどうマネジメントしていくべきか、という指標がない状態です。営業活動における各ステップを管理し、こういうタイミングになったらこんな行動を起こす、といった指標を確立することによって、全員が同じレベルで営業活動を行えるようにしたいと考えています。

富田

佐竹氏

いわゆるマーケティングのファネルを管理しながら受注率を上げていこう、と。

はい。今、営業担当者に対して、情報共有の際の統一ルールとしてひとつ設けているのが、「必ずお客様のニーズと課題を共有する」ということです。商談内容などの細かな情報を省略しても、それさえお客様から聞き出して書いてくれれば、周囲の人間が何かしらアドバイスしたり、チームで解決したりできるからです。

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情報共有の最大のポイントは 「顧客のニーズと課題を必ず書くこと」

富田

佐竹氏

そうした情報共有を始めたことで、実際に新人が成功を体験する時期は早くなっていますか?

まだそこまで実感できる段階ではなく、これからだと思いますね。

富田

佐竹氏

先ほどおっしゃった営業活動の各ステップの管理と見極めができるようになれば、自ずと成功体験の時期も早まってくるのではないでしょうか。

そう期待しています。

顧客のランクごとに適切な営業活動が可能に わずか6か月間で11件の受注を生んだリストファインダー

佐竹氏 それを挙げるなら、やはり御社のサービスであるリストファインダーを活用し、弊社のターゲットとなるお客様をランクづけして管理することによって、前述の「売れるリスト」作成を始めたことですね。

富田 では、インターネットを利用した営業の変革には取り組んでいらっしゃいますか?

営業活動における各ステップを管理し、こういうタイミングになったらこんな行動を起こす、といった指標を確立することによって、全員が同じレベルで営業活動を行えるようにしたいと考えています。

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佐竹氏 売上の大きいメインのお客様約20社をA、常時お取り引きのあるお客様約100社をB、訪問接点を持っているお客様をC、展示会で名刺交換した、あるいはウェブから問い合わせがあってまだお会いしていないお客様をDとして、それぞれに適した対応を取っています。 たとえば優良顧客であるAは、ニーズを完璧に把握できている、1to1で展開しなければいけないお客様と定義づけて、営業担当者が個別に時間をかけてサポートしています。一方、B~Dのお客様に対しては、AもしくはBに上がっていただけるよう、新しい企画や事例をメールで定期的に配信しています。

富田

佐竹氏

Aにはメールを送らないのですか?

はい。Aのお客様に対してメール配信のような通り一遍の施策を行うと、むしろ雑に対応しているような印象を与えてしまいかねないので。

富田

佐竹氏

メールの内容は、B用、C用、D用と分けていらっしゃるのですか?

ええ。たとえば、C~Dのお客様向けとしては、取り引き開始まで一気に引き上げるためのキャンペーンのメールが有効ですが、そういうメールをBのお客様に送ってしまうと、「すでに取り引きしているのに何なんだ」という話になってしまいますから。各ランクのお客様に適した内容のメールをそれぞれ4種類ほど作成して、月間3~4本程度配信しています。

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富田

佐竹氏

では、リストファインダーのアクセス履歴については、どのように活用していただいているのでしょうか?

リストファインダーの閲覧リード情報にもとづいて、たとえばサービスページを長い時間閲覧した方には営業担当者が電話をかけるようにしています。逆に、訪問してもすぐに離脱している方には、まだ興味・関心度が低いと判断してアプローチはしていません。

富田

佐竹氏

つまり、閲覧者すべてにではなく、受注につながりやすい方を中心に営業をかけるわけですね。具体的な成果は出ていらっしゃいますか?

それはもう、実際に受注につながっていますからね。リストファインダー経由の受注は、導入後の6か月間で11件ほどあって、とても嬉しく思っています。

“見捨てられたリスト”からアポイント率15%を達成! 「営業担当者が生産性の高い商談に専念できる環境を整えるのが経営者の仕事」

佐竹氏 実は弊社のお取引先の中にも、弊社からリストファインダーの導入を提案して、成果を上げているお客様がたくさんいらっしゃいますよ。

富田 それはありがたいですね。たとえばどんな事例がありますか?

佐竹氏 あるお取引先の企業に、営業担当者に使い古されて見捨てられた約1万人分のリストがあったので、そこから何とかリードを掘り起こせないかと考えて、魅力のあるコンテンツを作ってメールを配信し始めました。ところが、クリック率は上がったのですが、問い合わせにまではつながらなかった。 そこで今度は、サービスページにリストファインダーの閲覧リードを付与して、訪問者がそれを閲覧したタイミングで電話をかけることにしました。すると、その見捨てられたリストから、定期的に約15%のアポイント率を稼げるようになった。結果、ROIは年間で約150%も向上したのです。

富田 何社ぐらいのお客様を、どのようにランクづけしていらっしゃるのですか?

変革ポイント

■「顧客のランクに 合わせて適切な 営業活動を行う

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佐竹氏 そうですね。そのように、ニーズが顕在化した瞬間にリードを拾い上げられるのがリストファインダーの最大のメリットだと思います。営業資料をダウンロードした方がいたら、各営業担当者にアラートが自動的に送信される仕組みになっているので、すぐに電話をかけることができる。

富田

佐竹氏

リストファインダーを見ていると、だんだん閲覧者がいつ来るか予測できるようになってきますよね。

そうですね。ただ、営業担当者はとにかく多忙ですから、そこからリードをちゃんと釣り上げられる人もいれば、できない人もいる。顧客リストを常時管理し、営業担当者へリードをパスする業務の専任者を置いて、営業担当者が本来の営業活動に集中できる仕組みが必要だと感じています。

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富田

佐竹氏

おっしゃる通りですね。そういう専任者を置かないと、結局、営業担当者のスキルに依存してしまうことになりますから。最低レベルを引き上げるという意味でも、いかに営業担当者の能力に頼らない仕組みを作るかがマーケティングの仕事でしょうね。 最後の質問になりますが、今後、インターネットをどのように活用して、御社及びお客様の営業活動を変革していきたいと考えていらっしゃいますか? 弊社はメディアを運営していて、インターネット経由で月間約40件のお問い合わせをいただいていますが、お客様への情報発信にさらに力を入れることによって、その数をもっと増やしたいと思っています。 同時に、インサイドセールスに関しては、先ほど申し上げたように、せっかくSFAで営業担当者の知見や成功体験を共有できるようになったわけですから、営業プロセスをステップごとに管理しつつ、受注率を向上させる仕組みを実現していこうと考えています。

富田

佐竹氏

そのあたりは、どうしても営業担当者の力量に依存してしまいがちですからね。日本の企業経営者は、営業担当者を重視しているといえば聞こえはいいですが、言い換えれば、単に大変な仕事を営業担当者に押しつけているだけで、そこを変えようとはあまり考えていない。

ええ。しかし、経営者の本来の仕事は、営業担当者が生産性の高い商談や関係作りに専念できる環境を整えてあげることだと思っています。

それはもう、ぜひ。つたないお話ばかりで恐縮ですが…

富田 いえいえ。本日はとても勉強になりました。ありがとうございました。

富田 リストファインダーが御社のビジネスになって、お客様にとっても効果的だった、と。

富田

佐竹氏

私も先日アメリカで開催されたContent Marketing Worldに参加して、そのことを痛感しました。御社と弊社は目指すところが同じですし、今後も今回のような情報交換を続けられたらと願っています。

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多くの試行錯誤を通じて成長を遂げているターゲットメディア様。多くの企業様がぶつかる若手営業ス

タッフの教育。新人中心の組織を「成功体験の共有」と「賞賛の文化」で組織マネジメントを行い、SFA

の定着を図ってこられたところはとても参考になりました。またリストファインダーも工夫してご利用いた

だき成果をあげているうれしいお話もお伺いできました。 弊社と企業理念が非常に近く、日本の法人

営業を変革するパートナーとしてともに成長できればと思います。

インタビューを終えて

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富田からのメッセージ

弊社の事業ドメインであるBtoBマーケテング、中でも法人営業の一般的なイメージは、決して良いものではないしょう。 新規の飛び込み、アポ取り、煩雑な作業、無駄な訪問など、法人営業に従事する多くの営業マンが、辛い仕事と思う時もあるのではないでしょうか? 弊社では、法人営業に変革を起こすことで、仕事を通じて感動と成長を感じることができる世界を創り出したいと考えております。

富田 直人

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取材のご協力をいただいたお客様、誠にありがとうございました。

御礼

株式会社ソフトブレーン 取締役 本社営業本部長兼営業企画支援部長

長田順三 様

株式会社ターゲットメディア 代表取締役

佐竹 正臣 様

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株式会社デジジャパン 様

強い営業をさらに強化する。 Webの活用による、効率的な営業手法への挑戦。

株式会社富士通マーケティング 様

新たなWebマーケティングに取り組み続けた6年間。 試行錯誤を経て見つけた手法とは?

ソフトブレーン株式会社 様

受注に至る全プロセス可視化での好循環。 マーケティングと営業の融合で全体最適を実現。

ターゲットメディア株式会社 様

BtoBマーケティングの専門企業が SFAとリストファインダーで自社の営業改革に挑む

株式会社リンクイベントプロデュース 様

リストファインダーを活用して配信メールを変革 見込み顧客獲得のカギは適切なタイミングのアプローチ

Webサイトでもご覧いただけます

株式会社ネットレックス 様

営業とマーケティングの業務の分断を見直し、アポイント獲得数前年比130%

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あなたも、マーケティングイノベーター? 貴社の営業・マーケティング変革について、ぜひお聞かせください。

取材のお問い合わせはこちら 株式会社イノベーション URL https://www.innovation.co.jp/contact/ E-mail [email protected] TEL 0120-665-702

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