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Copyright© 2012 Stock Research Center. All Rights Reserved. 本レポートの権利は一般社団法人 証券リサーチセンターに属します。いかなる形でも無断での複写・転載・ 利用を禁じます 一般社団法人 証券リサーチセンター 証券リサーチセンター 審査委員会審査済 20200519 アップデート・レポート 2020522日発行 ホリスティック企業レポート すららネット 3998 東証マザーズ

ホリスティック企業レポート すららネット · マーケットに区分される(図表1)。 売上高は学習塾マーケットが中心で、売上構成比は

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Page 1: ホリスティック企業レポート すららネット · マーケットに区分される(図表1)。 売上高は学習塾マーケットが中心で、売上構成比は

Copyright© 2012 Stock Research Center. All Rights Reserved. 本レポートの権利は一般社団法人 証券リサーチセンターに属します。いかなる形でも無断での複写・転載・

利用を禁じます

一般社団法人 証券リサーチセンター

証券リサーチセンター 審査委員会審査済 20200519

アップデート・レポート

2020年5月22日発行

ホリスティック企業レポート

すららネット

3998 東証マザーズ

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ホリスティック企業レポート(一般社団法人 証券リサーチセンター 発行)

本レポートに掲載された内容は作成日における情報に基づくものであり、予告なしに変更される場合があります。本レポートに掲載された情報の正確性・信頼性・完全性・妥

当性・適合性について、いかなる表明・保証をするものではなく、一切の責任又は義務を負わないものとします。 一般社団法人 証券リサーチセンターは、本レポートの配信に関して閲覧し投資家が本レポートを利用したこと又は本レポートに依拠したことによる直接・間接の損失や逸失

利益及び損害を含むいかなる結果についても責任を負いません。最終投資判断は投資家個人においてなされなければならず、投資に対する一切の責任は閲覧した投資家にあり

ます。また、本件に関する知的所有権は一般社団法人 証券リサーチセンターに帰属し、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。

アップデート・レポート 2/21

すららネット(3998 東証マザーズ)

◆ 会社概要 ・すららネット(以下、同社)は、小学校低学年から高校生を対象とした ICT学習(e ラーニング)教材「すらら」の開発・提供を主要事業としている。

◆ 19 年 12 月期決算 ・19/12 期決算は、売上高 1,141 百万円(前期比 22.0%増)、営業利益 64百万円(同 68.1%減)となった。期初の会社計画に対する売上高の達成

率は 89.6%に留まったが、赤字想定だった営業利益は 64 百万円の黒字

となった。テレビ CM 投入で BtoC マーケットでの利用拡大を図ったが、

期待ほどの効果が出ず、テレビCMを抑えた。そのため、BtoCマーケット

の売上高は期初計画に達しなかったが、広告宣伝費の抑制で黒字に浮

上した。 ◆ 20 年 12 月期業績予想 ・20/12 期業績について、同社は売上高 1,364 百万円(前期比 19.5%増)、

営業利益 152 百万円(同 136.2%増)と予想している。第 1 四半期決算公

表時点で期初計画は据え置かれている。 ・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/12 期の業績を、売上

高 1,389 百万円(同 21.8%増)、営業利益 171 百万円(同 165.4%増)と予

想した。ID 数の増加が増収を牽引するものとし、前期に増加した広告宣

伝費が減少するなど費用の伸びが抑制され、売上高営業利益率の改善

につながるものとした。 ◆ 今後の注目点 ・当センターでは、21/12 期以降、年 17%~18%台の増収が続き、売上高

営業利益率は 22/12 期に 16.1%まで上昇すると予想した。 ・新型コロナウイルス禍に伴う全国一斉の休校要請を受け、同社は「すらら」

ID の無償提供を実施した。同社では短期的な業績貢献を見込んでいな

いが、今後の有償 ID への移行度合いや、「すらら」の認知度向上が及ぼ

す影響等、将来の業績への寄与につながるかに注目したい。

アナリスト:藤野敬太 +81(0)3-6858-3216

レポートについてのお問い合わせはこちら [email protected]

対話型 ICT 学習教材「すらら」の開発・提供を行う社会課題解決型“EdTech”企業 新型コロナウイルスの影響があってもなくても 20 年 12 月期は大幅増益の見込み

発行日:2020/5/22

> 要旨

株価 (円)発行済株式数 (株)時価総額 (百万円)

前期実績 今期予想 来期予想

PER (倍) 202.6 74.9 56.7PBR (倍) 10.0 8.8 7.6配当利回り(%) 0.0 0.0 0.0

1カ月 3カ月 12カ月

リターン(%) -15.5 11.4 110.2対TOPIX(%) -17.1 2.1 81.2

【株価チャート】

【主要指標】2020/5/15

7,0301,268,007

8,914

【株価パフォーマンス】

0.6

1.0

1.4

1.8

2.2

2.6

3.0

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

19/0

5

19/0

619

/07

19/0

8

19/0

919

/10

19/1

119

/12

20/0

1

20/0

220

/03

20/0

420

/05

3998(左) 相対株価(右)(円)

(注)相対株価は対TOPIX、基準は2019/5/17

(倍)

【 3998 すららネット 業種:情報・通信業 】売上高 前期比 営業利益 前期比 経常利益 前期比 純利益 前期比 EPS BPS 配当金(百万円) (%) (百万円) (%) (百万円) (%) (百万円) (%) (円) (円) (円)

2018/12 935 27.9 202 68.1 223 106.6 137 76.2 109.6 668.9 0.02019/12 1,141 22.0 64 -68.1 65 -70.6 43 -68.1 34.7 703.5 0.02020/12 CE 1,364 19.5 152 136.2 172 161.7 114 160.3 90.4 - 0.02020/12 E 1,389 21.8 171 165.4 180 174.0 119 171.3 93.9 797.7 0.02021/12 E 1,644 18.3 236 38.0 237 31.6 157 31.6 124.0 921.7 0.02022/12 E 1,926 17.2 309 31.2 311 31.1 205 31.1 161.8 1,084.2 0.0(注) CE:会社予想、E:証券リサーチセンター予想

決算期

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ホリスティック企業レポート(一般社団法人 証券リサーチセンター 発行)

本レポートに掲載された内容は作成日における情報に基づくものであり、予告なしに変更される場合があります。本レポートに掲載された情報の正確性・信頼性・完全性・妥

当性・適合性について、いかなる表明・保証をするものではなく、一切の責任又は義務を負わないものとします。 一般社団法人 証券リサーチセンターは、本レポートの配信に関して閲覧し投資家が本レポートを利用したこと又は本レポートに依拠したことによる直接・間接の損失や逸失

利益及び損害を含むいかなる結果についても責任を負いません。最終投資判断は投資家個人においてなされなければならず、投資に対する一切の責任は閲覧した投資家にあり

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アップデート・レポート 3/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

◆ ICT 学習教材「すらら」を開発・提供 すららネット(以下、同社)は、ICT 学習(e ラーニング)教材「す

らら」の開発・提供を行う企業である。低学力の子どもに継続して学

ぶ機会を提供するために開発が始まった経緯から、「教育格差を根絶

する」という社会課題解決型の要素が色濃い事業展開となっている。 例えば、同社にとって主力マーケットとなっている学習塾を取り巻く

環境としては、「教える人」と「学ぶ人」を集められないという学習

塾の課題と、経済的な負担から通常の塾には通い続けられないという

子どもまたは家庭の課題が存在している。「すらら」はそれらの課題

を解決できるように開発され、「すらら」を用いて教える仕組みとと

もに提案して成長してきた。 このことは、学習塾だけでなく、同社の顧客となっている学校につい

ても同様である。 ◆ 売上高の過半が学習塾向け 同社の報告セグメントは e ラーニングサービス関連事業の単一セグメ

ントだが、提供するマーケット別に、学習塾、学校、BtoC、その他の 4 つの

マーケットに区分される(図表 1)。 売上高は学習塾マーケットが中心で、売上構成比は 19/12 期で 54.4%、

20/12 期第 1 四半期で 51.8%を占めている。次いで学校マーケットが

3 割弱の水準で推移している。一方、BtoC マーケットの売上構成比

は 19/12 期で 15.3%、20/12 期第 1 四半期で 17.7%となり、構成比の上昇

が目立つようになってきた。

【 図表 1 】マーケット別売上高 (単位:百万円)

> 事業内容 > 事業内容

(注)従来「その他」に分類されていた直営の塾の売上高が 19/12 期より「学習塾」に分類されるようになった。 18/12 期の数値は分類変更前の金額の表示だが、19/12 期の前期比は分類変更後の 18/12 期の金額を用いて算出した数値 を表示している。

(出所)すららネット有価証券報告書より証券リサーチセンター作成

18/12期 19/12期 20/12期 1Q 18/12期 19/12期 20/12期 1Q 18/12期 19/12期 20/12期 1Q 学習塾 547 621 162 18.1% 12.4% (注) 8.9% 58.6% 54.4% 51.8% 学校 294 336 91 27.0% 14.4% 12.7% 31.4% 29.5% 29.2% BtoC 82 174 55 160.6% 111.3% 81.1% 8.8% 15.3% 17.7% その他 11 8 3 332.5% 37.1% (注) 47.3% 1.2% 0.8% 1.3% 合計 935 1,141 312 27.9% 22.0% 18.8% 100.0% 100.0% 100.0%

売上高 売上構成比前期比 / 前年同期比

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ホリスティック企業レポート(一般社団法人 証券リサーチセンター 発行)

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アップデート・レポート 4/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

◆ ICT 学習(e ラーニング)とは ICT 学習(e ラーニング)とは、「ICT を利用した教育・学習」と定義

されることが一般的である。教室等の一カ所に集合して行われる教育

と比べ、決まった時間や場所に集まる必要がないため、移動等のため

の時間や費用が省けるほか、個人の習得度や進展度に合わせた学習が

可能とされている。 同社が提供する「すらら」は、小学校低学年から高校生を対象とした

ICT 学習(e ラーニング)のための教育システムである。以下、特段

の断りがない場合は、ICT 学習(e ラーニング)は学生向けのものを

指すこととする。 また、ICT 学習(e ラーニング)は、LMS(Learning Management System)

と呼ばれる学習管理システムを中心に、教材となるコンテンツの登

録・更新や学習の進捗状況管理等を行う方式が一般的と言われている。 ◆ 「すらら」は従来の e ラーニングシステムの長所を併せ持つ 同社によると、従来の e ラーニングシステムは、「映像配信型」、「問

題集型」、「ゲーム型」の 3 種類に分類されるという。 「映像配信型」は講師のレクチャービデオを視聴するもので、学習内

容の「理解」には役立つものである。しかし、反復して視聴する仕組

みがなく実力が身につきづらく、また、一方的な説明が多いため、意

識の高い子どもでないと集中力が続かないという短所がある。 「問題集型」は、PC 等の画面上で、配信される問題を解くものであ

る。「定着」には適しているものの、「理解」を深める部分が少なく、

学力が高い子どもでないと一人で学習を進めることが難しいとされ

ている。 「ゲーム型」は、携帯用ゲーム機等を用いて学習するタイプのもので

ある。楽しく学習できる一方、体系的な学習には不向きで、単語等の

反復による暗記系の学習に限られる。

【 図表 2 】従来の eラーニングシステムとの比較

(出所)すららネット成長可能性に関する説明資料より証券リサーチセンター作成

> ビジネスモデル

理解 定着 活用

映像配信型 〇 × ×問題集型 × 〇 ×ゲーム型 △ △ ×

すらら ◎ ◎ ◎

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アップデート・レポート 5/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

それぞれのタイプには一長一短がある。「すらら」は、これら従来型

の e ラーニング教材のそれぞれの長所を合わせ持つ次世代型教育シ

ステムとして設計・開発されている(図表 3)。

◆ テクノロジーの積極的活用による「すらら」の競争力の向上 テクノロジーを積極的に活用、導入しているのが、「すらら」の大き

な特徴である。 「すらら」では、リアルタイムに生徒の学習データを収集、分析して

いる。そのため、学力に応じた出題内容の調整や、人間では気づきに

くい苦手分野を発見することができ、生徒のレベルに応じた個別指導

の精度が向上していく。特に、集団学習に不向きで授業についていけ

ない生徒を自律学習に向かわせ、成績向上の実績につなげていること

は、「すらら」のサービスの大きな競争力になっている。 また、上記のような自律学習効果が認められるため、家庭で講義を受

け、学校でその復習や応用を行う「反転授業」と呼ばれる授業形態へ

の転換を進めようとしている学校でも活用されている。

【 図表 3 】「すらら」に搭載されている主な機能

機能 生徒の効用 主な特徴

レクチャー機能 わかる・1単元10~15分のスモールステップでの内容構成により生徒の根本的な理解を促す。・先生役のキャラクターによる対話型のレクチャーでインタラクティブな授業ができる。・適度な緊張感のもとで楽しみながら学習を進めることができる。

アダプティブラーニング機能(ドリル機能)

できる・生徒の解答結果から苦手分野を分析・特定する(つまずき診断機能)。・理解度に合わせた解説や問題を提示できる(難易度コントロール機能)。

学習管理機能 見守る・先生や生徒自身(親子含む)による目標設定ができる。・目標の進捗状況や苦手分野を先生が管理し、生徒からの質問に答える機能。・適時にアドバイスすることにより生徒のモチベーションが維持できる。

テストシステム「E-te(イー・テ)」

使える・Webテストシステムにより生徒の理解度を測定できる。・単なる正誤だけでなく、具体的な推奨履修範囲が即座に提示される。・実際の定期試験や受験等の対応に活用できる。

ゲーミフィケーション要素を有した各種機能

続く・学習の継続意欲を促進させ、目標達成へのモチベーションを高める。・オンラインゲーム内でのライバルがいるような世界観を演出する。・生徒同士が応援メッセージを送り合えるソーシャル・エール機能などもある。

(出所)すららネット有価証券報告書、ウェブサイトより証券リサーチセンター作成

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アップデート・レポート 6/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

その他、AI によるサポート対話やビックデータを活用した商品開発

など、先端技術を利用した課題解決力が同社の競争力となっている。 ◆ プラットフォームとしての展開 「すらら」等の自社教材は、「SuRaLaLMS」と呼ばれる自社開発の

LMS を通じて提供される。これまでは英語、数学/算数、国語が提供

されてきたが、20 年 3 月には小中学校の理科と社会がリリースされ、

科目の取り揃えが更に充実したものとなった。 その LMS に載せる形で、協業先の教材コンテンツ(コラボレーショ

ン教材)の提供も行っている。現在は、「すらら」を導入している学

習塾または学校に対するオプションサービスとして、他社が開発した

7 つの教材コンテンツが提供されている(停止中のものは除く)(図

表 4)。

◆ 学習塾の開業支援サービスで導入校を増やしてきたのが特徴 11 年に同社は学習塾の独立開業者向けに「すらら」の販売を開始し

た。以降、学習塾に対する経営支援や独立開業支援を導入校拡大の手

法としてきた。 同社の独立開業支援のサービスでは、通常のフランチャイズチェーン

にあるような加盟金やシステム導入費等のロイヤリティが不要であ

る。同社に対して支払われるのは「すらら」の教材利用料のみであり、

それでいて開業、集客、チラシ制作といった学習塾経営に必要なサー

ビスを受けることができる。

【 図表 4 】「すらら」で提供されている協業先の教材コンテンツ(コラボレーション教材)

(注)停止中のサービスはリストに含めていない (出所)すららネット有価証券報告書、ウェブサイトより証券リサーチセンター作成

学習塾 学校

マイチューター for すららエー・エム・アイ

・キャピタル小学校4年生以上 ✔ ✔ ・マンツーマンのSkype英会話と対話型アニメーション教材のコラボレーション

計算マスターへの道 旺文社小学校4年生

~小学校6年生✔ ・小数・分数の正しい計算方法をレクチャーとドリルで学べるサービス

英単語・英熟語マスターへの道 旺文社 中学生 ✔ ・高校受験に必要な英単語・熟語がマスターできるドリル形式のサービス

速さはかせ・割合はかせ 都麦出版小学校高学年

~中学生✔ ・中学校でも必須の「速さ」と「割合」の問題ごとの解き方を無理なく身につけることができる

douga pocket 東京書籍小学校高学年

~中学生✔ ・映像コンテンツ(動画)を解説とともに見て学習内容の理解を深めることができるデジタル教材

スタディパーク がくげい小学生1年生

~小学校6年生✔

・小学生のためのインターネット学習サイト・小学校の教科書に対応した「ランドセルシリーズ」をはじめ多くの教材を使うことができる

デジタルスタディ がくげい 中学生 ✔ ・中学生向け理科・社会学習サービス

オプションとして利用可商品名 協業先 主な対象 主な内容

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当性・適合性について、いかなる表明・保証をするものではなく、一切の責任又は義務を負わないものとします。 一般社団法人 証券リサーチセンターは、本レポートの配信に関して閲覧し投資家が本レポートを利用したこと又は本レポートに依拠したことによる直接・間接の損失や逸失

利益及び損害を含むいかなる結果についても責任を負いません。最終投資判断は投資家個人においてなされなければならず、投資に対する一切の責任は閲覧した投資家にあり

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アップデート・レポート 7/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

また、同社ではエリアマネジメント制を採っており、経営支援のほか、

支援先の学習塾の商圏が重ならないように調整を行っている。 ◆ 収益モデル 同社の収益モデルは、学習塾や学校に向けた BtoBtoC の事業モデルと、

個人学習者に向けた BtoC の事業モデルに分かれる。 ◆ 収益モデル(1)~ BtoBtoC モデル 学習塾や学校を対象とする BtoBtoC モデルでは、導入校に対し、「す

らら」を管理するための「先生 ID」を発行し、その上で、導入校は

通う生徒に「生徒 ID」を発行・登録する。導入校は「すらら」の各機

能を使って、生徒に対する受講フォローを行うことにより、生徒の学

習レベルを高めるとともに、人件費や管理コストを抑制することが可

能になる。 BtoBtoC モデルにおいて同社が受け取る対価(売上)は、学習塾と学

校とではいくらか異なる。 学習塾に対しては、以下の 2 種類の利用料が発生する。 (1)1 校舎について課金する月額サービス利用料 (2)「生徒 ID」ひとつに対して課金する月額 ID 利用料

学校に対しては、以下の 2 種類の利用料が発生する。 (1)契約時の初期導入料 (2)「生徒 ID」ひとつにつき課金する月額 ID 利用料

ただし、学校は、学習塾よりも生徒数が多いことから、一定の「生徒

ID」数までは人数に関係なく 1 校舎当たりの固定額の利用料金を支払

うことで利用でき、一定の「生徒 ID」数を超えた場合に、超過分の

「生徒 ID」ひとつにつき追加で ID 利用料が発生する形態になってい

る。 なお、学校については「校舎課金」という形態がある。これは旧ベン

チャー・リンク時代に採用していた課金形態であり、ID 数が増加して

も収益増にはつながらない。現在はこの課金形態での新規の募集は行

われていない。 ◆ 収益モデル(2)~ BtoC モデル 個人学習者を対象とする BtoC モデルでは、個人学習者に対して「生

徒 ID」を発行する。ID を持つ生徒に対しては、業務提携塾の先生か

らの受講フォローが遠隔で行われ、業務提携塾の先生には受講フォロ

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ホリスティック企業レポート(一般社団法人 証券リサーチセンター 発行)

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アップデート・レポート 8/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

ー業務委託料が支払われる。 BtoC モデルでは「生徒 ID」ひとつに対して課金される月額 ID 利用

料が同社の収益源になる。 ◆ 校舎数と ID 数の推移 20 年 3 月末時点において、学習塾 966 校、学校(主に私立中高)200校、海外 50 校の合計 1,216 校舎が「すらら」を導入している。また、

ID 数では、学習塾 17,256ID、学校 47,345ID(うち ID 課金 32,660ID、

校舎課金 14,685ID)、海外 2,467ID、BtoC2,689ID、その他 485ID の合

計 70,242ID となっている(図表 5)。

◆ 海外展開 14 年 9 月に独立行政法人国際協力機構(JICA)から採択を受け、ス

リランカにて「教育格差是正プロジェクト」を開始したことから、同

社の海外展開は始まった。このプロジェクトは、教師のレベルに左右

されることなく効率の良い数学教育を広める仕組みの構築を目指す

ものであった。このプロジェクトを通じてスリランカでの足場を築き、

プロジェクト終了後も同社が展開を続けている。 同様のパターンで 15 年 4 月にはインドネシアにて、「産学連携による

子どもたちの学力達成度強化事業」が開始された。現在は、スリラン

カとインドネシアの他に、インドとフィリピンでトライアル展開を進

めている。また、JICA のプロジェクトを通じて、エジプトでの調査

を行っている。

【 図表 5 】「すらら」導入校及び ID 数の推移  導入校数(校)  ID数(ID)

学校 海外 BtoC その他 合計ID課金 校舎課金 合計

10年12月末 97 47 0 144 1,242 2,283 14,182 16,465 0 49 80 17,83611年12月末 181 55 0 236 2,112 3,755 15,579 19,334 0 26 45 21,51712年12月末 318 57 0 375 3,533 4,521 16,825 21,346 0 44 10 24,93313年12月末 428 60 0 488 4,861 6,244 16,428 22,672 0 112 124 27,76914年12月末 511 72 0 583 6,436 9,011 16,728 25,739 0 127 246 32,54815年12月末 520 86 4 610 7,017 10,779 15,098 25,877 0 186 367 33,44716年12月末 543 111 21 675 8,878 13,700 13,614 27,314 812 218 732 37,95417年12月末 561 133 23 717 13,181 18,912 15,790 34,702 1,810 594 691 50,97818年12月末 757 154 29 940 15,238 29,260 12,285 41,545 2,248 1,122 657 60,81019年12月末 831 183 42 1,056 18,149 33,476 13,104 46,580 2,401 2,349 488 69,96720年3月末 966 200 50 1,216 17,256 32,660 14,685 47,345 2,467 2,689 485 70,242

学習塾 学校 海外 合計 学習塾

(出所)すららネット有価証券報告書、四半期報告書より証券リサーチセンター作成

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当性・適合性について、いかなる表明・保証をするものではなく、一切の責任又は義務を負わないものとします。 一般社団法人 証券リサーチセンターは、本レポートの配信に関して閲覧し投資家が本レポートを利用したこと又は本レポートに依拠したことによる直接・間接の損失や逸失

利益及び損害を含むいかなる結果についても責任を負いません。最終投資判断は投資家個人においてなされなければならず、投資に対する一切の責任は閲覧した投資家にあり

ます。また、本件に関する知的所有権は一般社団法人 証券リサーチセンターに帰属し、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。

アップデート・レポート 9/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

なお、国によって細かい部分の違いはあるものの、海外展開の場合も、

現地の教育機関等を介在しての BtoBtoC モデルでの展開が基本であ

る。

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アップデート・レポート 10/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

◆ SWOT 分析 同社の内部資源(強み、弱み)、および外部環境(機会、脅威)は、

図表 6 のようにまとめられる。 強みの「「すらら」のコンテンツ及び機能」に、「無学年式」というコ

ンセプトを追加した。

> 強み・弱みの評価

【 図表 6 】SWOT 分析

強み(Strength)

・「すらら」のコンテンツ及び機能 - 最先端技術による商品力  (インタラクティブレクチャーやアダプティブラーニング等) - 「無学年式」というコンセプト(新規)・「すらら」の使用により学習塾や学校を課題解決する仕組みの提供・「すらら」のサービスとしての高い評価 - 「日本e-Learning大賞文部科学大臣賞」の受賞等・海外展開の実績・安全性の高い財務の状況(無借金)

弱み(Weakness)

・BtoC市場での知名度がまだ高くない状況・事業規模の小ささ・代表取締役社長への依存度の高い事業運営

機会(Opportunity)

・学習塾や学校における集団指導から個別指導/少人数指導へのシフトの動き - 教員や塾講師の慢性的な不足・学習塾で独立開業を目指す人の増加・中規模以上の学習塾の取り込みの余地・学校への導入が進むこと・学習塾や学校以外への本格展開の余地(放課後等デイサービスなど)・行政による教育ICTの推進による後押し・BtoCの増加余地 - 発達障がいや学習障がい、不登校の子どもへの浸透・海外展開の拡大(既進出先での深耕及び進出先の国・地域の増加)・上場による知名度の向上

脅威(Threat)

・少子化の進行による生徒の減少・競争の激化(特に学校向け)・教育制度や入試制度の変更の可能性・「すらら」の使用と学力向上の関連性が希薄になる可能性・必要とする人材が集まらない状況

(出所)証券リサーチセンター

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アップデート・レポート 11/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

◆ 知的資本の源泉は、開発開始以降 14 年超にわたって「すらら」

に蓄積・集約されてきたノウハウにある 同社の競争力を知的資本の観点で分析した結果を図表 7 に示した。 同社の知的資本の源泉は、組織資本の知的財産またはノウハウに属す

る「すらら」そのものにあると考えられる。05 年 12 月の前身会社の

創業及び開発の開始以来 14 年超にわたって、新機能の追加やバージ

ョンアップが絶え間なく続けられてきており、e ラーニングのコンテ

ンツ及びサービスに関するノウハウが蓄積され続けてきた。これは、

代表取締役社長と創業来「すらら」の開発に携わってきた取締役の 2名の人的資本によって主導されてきた。 単に「すらら」の商品・サービス力だけが強みではない。現在の同社

の主力顧客となっている独立開業の学習塾へのアプローチは、代表取

締役社長が前職で得た知見が大いに活用されたものである。つまり提

供するサービスと提供する方法がうまく合致した結果である。 このように知的財産を活用することで、学習塾を中心に顧客資産を積

み上げていった。また、社会課題解決型の事業であることを標榜して

きた結果、早い段階から海外展開を行うことができ、海外での顧客資

産も蓄積されつつある。「すらら」は利用者の利用状況からフィード

バックを受ける形で改善が進められる仕組みになっているため、顧客

増が品質・サービスの強化につながり、それが再度顧客増につながる

という循環が描けるようになっている。

> 知的資本分析

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アップデート・レポート 12/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

【 図表 7 】知的資本の分析

(注)KPI の数値は、特に記載がない場合、前回は 19/12 期上期または 19/12 期上期末、今回は 19/12 期または 19/12 期末のもの 前回と変更ないものは-----と表示。

(出所)すららネット有価証券報告書、決算説明会資料、会社ヒアリングより証券リサーチセンター作成

項目 数値(前回) 数値(今回)・導入校数 757校(18年12月末) 817校(19年9月末) 831校(19年12月末) 966校(20年3月末)

・すららID数15,238ID(18年12月末)17,575ID(19年9月末)

18,149ID(19年12月末)17,256ID(20年3月末)

・導入校数 154校(18年12月末) 174校(19年9月末) 183校(19年12月末) 200校(20年3月末)

・すららID数(ID課金のみ)29,260ID(18年12月末)33,279ID(19年9月末)

33,476ID(19年12月末)32,660ID(20年3月末)

・BtoC向けのユーザーの拡大 ・すららID数1,122ID(18年12月末)2,060ID(19年9月末)

2,349ID(19年12月末)2,689ID(20年3月末)

・導入校数 29校(18年12月末) 41校(19年9月末) 42校(19年12月末) 50校(20年3月末)

・すららID数2,248ID(18年12月末)2,670ID(19年9月末)

2,401ID(19年12月末)2,467ID(20年3月末)

・展開している国・地域4カ国スリランカ インドネシア インド フィリピン

-----

ブランド ・外部からの評価 ・主な受賞歴第9回日本e-Learning大賞文部科学大臣賞第2回日本ベンチャー大賞社会課題解決賞

-----

・提携先の事業会社 凸版印刷 NTTドコモ Z会 チエル -----・上記以外の大株主の事業会社 マイナビ ベネッセホールディングス マイナビ・ビッグデータ分析の研究のパートナー 東京大学等 -----・システムやコンテンツの改善のチーム SuRaLaboプロジェクト(利用する先生方) -----

・海外展開 ・海外展開の契機となる案件のオーナー 国際協力機構(JICA) -----・開発 ・企画開発グループ 5名(18/12期末) 8名・コンテンツ及びサービスの向上 ・システムやコンテンツの改善のチーム SuRaLaboプロジェクト -----・営業・マーケティング ・マーケティンググループ 21名(18/12期末) 25名・全社管理 ・経営管理グループ 6名(18/12期末) 9名・特許 ・保有特許数 1件 -----

・「すらら」の開発コンセプト 「教育格差をなくす」など -----・「すらら」の開発開始以来の年数 05年12月より14年経過 -----

・ビジネス展開についての知見 ・学習塾のフランチャイズ経営の知見 代表取締役社長の前職の経験 -----・貸借対照表上のソフトウェア 208百万円(19/12期3Q末) 198百万円・貸借対照表上のソフトウェア仮勘定 81百万円(19/12期3Q末) 112百万円・「すらら」の開発開始以来の年数 05年12月より14年経過 -----・すららネットが現体制になって以来の年数

10年11月のMBOより9年経過 -----

・代表取締役社長による保有 234,000株(18.47%) -----・代表取締役社長以外の 取締役(監査等委員除く)による保有

72,000株(5.68%)(18/12期末) -----

・役員報酬総額(取締役) *社外取締役、監査等委員は除く

47百万円(5名)(18/12期) 40百万円(3名)

・従業員数 32名(18/12期末) 42名・平均年齢 36.4歳(18/12期末) 36.6歳・平均勤続年数 3.0年(18/12期末) 3.0年・従業員持株会 なし -----

・ストックオプション 70,000株(5.53%)*取締役保有分も含む70,000株(5.53%)*取締役保有分も含む (20/12期1Q末時点)

ネットワーク

・蓄積されたノウハウ

・学習塾経由のユーザーの拡大

・海外のユーザーの拡大

・学校経由のユーザーの拡大

・事業会社との提携

・開発及びサービスの向上のための外部リソース

KPI

人的資本

経営陣

従業員

・企業風土

・インセンティブ

・湯野川孝彦氏(代表取締役社長)と 柿内美樹氏(取締役)の存在

・インセンティブ

・ソフトウェア

知的財産ノウハウ

組織資本

プロセス

関係資本

項目 分析結果

顧客

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アップデート・レポート 13/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

◆ 19 年 12 月期は期初会社計画の赤字予想に反して黒字で着地 19/12 期業績は、売上高が 1,141 百万円(前期比 22.0%増)、営業利益

が 64 百万円(同 68.1%減)、経常利益が 65 百万円(同 70.6%減)、当

期純利益が 43 百万円(同 68.1%減)となった。 期初会社計画の売上高に対する達成率は 89.6%に留まった。一方、期

初計画では 72 百万円の赤字の想定だった営業利益は、64 百万円の黒

字となった。経常利益と当期純利益も同様に、期初の赤字計画から黒

字となった。期初計画では、テレビ CM に多額の広告宣伝費をかけ、

BtoC のユーザーの増加につなげることを想定していた。しかし、テ

レビ CM の効果が期待の水準に達せず、テレビ CM を抑えることと

なった。その結果、BtoC の ID 数及び売上高は計画ほどには伸びなか

った一方、広告宣伝費が抑制されたことで黒字に浮上した。 マーケット別の売上高注 1 は、学習塾マーケットが前期比 12.4%増、学

校マーケットが同 14.4%増、BtoC マーケットが同 113.3%増、その他

が同 37.1%増となった。 学習塾マーケットでは、導入校数が前期末比 9.8%増、ID 数が同 19.1%増となった。独立開業や塾経営者等の個人事業に近い形態の顧客の増

加に加え、複数の校舎や一定規模の生徒を有する中堅規模の塾や、放

課後等デイサービス施設との新規の契約も加わった。 学校マーケットでは、導入校数が前期末比 18.8%増、ID 課金対象の

ID 数が同 14.4%増となった。従来からの顧客層である私立学校への

浸透のほか、通信制高校や地方の公立学校での採用が進んだ。 BtoC マーケットでは、ID 数が前期末比 109.4%増となった。19/12 期

前半のテレビ CM は期待していた効果は出なかったが、その後の Webマーケティング活用の効果等により、発達障がいや学習障がい、不登

校層に対応できるサービスとしての認知の拡大が進み、ID 数の大幅

増加につながった。 その他に含まれる海外マーケットは、導入校数が前期末比 44.8%増、

ID 数が同 6.8%増となった。 売上総利益率は、システム保守料や減価償却費が抑制されたことによ

り、前期比 0.7%ポイント改善の 78.8%となった。販売費及び一般管

理費(以下、販管費)は、BtoC のユーザー獲得のためのテレビ CMを実施したことによる広告宣伝費の増加や、期末比で 10 名の増員が

あったことによる人件費の増加等により、前期比 58.1%増となり、売

上高販管費率は同 16.7%ポイント上昇の 73.1%となった。

> 決算概要

注1)マーケット別の売上高 従来「その他」に分類されていた直営

の塾の売上高は、19/12期より「学習塾」

に分類されるようになった。 18/12期の開示数値は分類変更前の金額

の表示のままだが、19/12期の前期比は

分類変更後の18/12期の金額を用いて

算出された数値となっている。 そのため、「学習塾」と「その他」の

前期比は、18/12期と19/12期の金額から

計算した前期比とは異なっている。

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アップデート・レポート 14/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

売上高販管費率の大幅上昇の影響が売上総利益率改善の効果を大き

く上回り、19/12 期の売上高営業利益率は 5.7%と、前期比 15.9%ポイ

ントの低下となった。 ◆ 新型コロナウイルス禍を受けた臨時休校要請に対する影響 政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、20 年 2 月 27 日に、

全国の小中高等学校に対して、3 月 2 日から春休みに入るまでの期間

の臨時休校の要請を行った。 臨時休校の要請が出されたことを受け、同社は、2 月 28 日時点で、「す

らら」の ID を全国の国公私立の小中高等学校 50 校に対し、3 月 31日まで無償提供することを決定した。また、通塾が難しくなった生徒

を抱える学習塾に対しても、3 月上旬から 4 月上旬の 1 カ月の間、最

大 50 校舎に対する ID の無償提供を決定した。 その後、小中高等学校に対しては 3 月 5 日に 50 校が追加されて 100校への無償提供となった。学習塾に対しては 40 校の無料提供が実施

され、さらに、全国の放課後等デイサービス 50 事業所に対する春休

み終了までの約 1 カ月間の無償提供も加わった。これらの結果、春休

みが終わるまでの学校休校期間中に新たに 10 万名以上の児童・生徒

に無償 ID が提供された。 さらに、休校要請が延長になったことを受け、ID 無償提供が 5 月 6日まで延長され、小中高等学校に対しては最大 30 校、学習塾に対し

ては最大 50 校の無償提供の追加を決定した。 こうした ID の無償提供は、図表 5 にある導入 ID 数には含まれてい

ない。今後、これらが有償化していくかどうかは未知数であり、同社

では 20/12 期会社計画の売上への貢献は見込んでいない。これらを収

益にどのようにつなげていくかが今後の課題となろうが、仮に直接の

業績貢献がなかったとしても、メディア掲載の機会も増えたことで、

認知度向上の効果は大きいものがあると考えられる。 ◆ 20 年 12 月期会社計画 20/12 期の会社計画は、売上高 1,364 百万円(前期比 19.5%増)、営業

利益 152 百万円(同 136.2%増)、経常利益 172 百万円(同 161.7%増)、

当期純利益 114 百万円(同 160.3%増)である(図表 8)。 マーケット別の売上高は、学習塾マーケットが前期比 9.2%増、学校

> 最近の変化

> 今後の業績見通し

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アップデート・レポート 15/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

マーケットが同 23.6%増、BtoC マーケットが同 39.8%増、その他が同

172.4%増となっている。 同社は、19/12 期を積極的に投資する期と位置づけ、BtoC マーケット

のユーザー獲得を目的としたテレビ CM のための広告宣伝費と、将来

の成長のための増員による人件費を増やした。このうち、テレビ CMは費用対効果が合わないという判断のもとに終了した。今後はテレビ

CM のようなマス広告を使わずにウェブ広告へシフトする方針を採

るため、広告宣伝費は大きく抑制され、販管費の増加の圧縮に貢献す

る見込みである。その結果、同社では、20/12 期の売上高営業利益率

は前期比 5.4%ポイント改善の 11.1%になるものと計画している。

◆ 20 年 12 月期第 1 四半期の進捗 20/12 期第 1 四半期の業績は、売上高 312 百万円(前年同期比 18.8%増)、営業利益 78 百万円(前年同期は 92 百万円の損失)、経常利益

86 百万円(同 92 百万円の損失)、四半期純利益 59 百万円(同 64 百

万円の損失)であった。期初の通期の会社計画に対する進捗率は、売

上高が 22.9%、営業利益が 51.9%である。 マーケット別売上高は、学習塾マーケットが前年同期比 8.9%増、学

校マーケットが同 12.7%増、BtoC マーケットが同 81.1%増、その他が

同 47.3%増となった。

【 図表 8 】すららネットの 20 年 12 月期の業績計画 (単位:百万円)

(注)18/12 期まで「その他」に分類されていた直営の塾の売上高が 19/12 期より「学習塾」に分類されるよう になった。 18/12 期の数値は分類変更前の金額を、19/12 期の数値は分類変更後の金額をそれぞれ表示している。

(出所)すららネット有価証券報告書より証券リサーチセンター作成

17/12期 18/12期 19/12期単体実績 単体実績 単体実績 期初計画 前期比

売上高 731 935 1,141 1,364 19.5%  学習塾 463 547 621 678 9.1%  学校 231 294 336 416 23.6%  BtoC 31 82 174 244 39.8%  その他 4 11 8 24 172.4%売上総利益 573 730 899 - -

売上総利益率 78.4% 78.1% 78.8% - -営業利益 120 202 64 152 136.2%

売上高営業利益率 16.5% 21.6% 5.7% 11.1% -経常利益 108 223 65 172 161.7%

売上高経常利益率 14.8% 23.9% 5.8% 12.6% -当期純利益 78 137 43 114 160.3%

売上高当期純利益率 10.7% 14.7% 3.9% 8.4% -

20/12期単体 会社計画

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アップデート・レポート 16/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

学習塾マーケットでは、導入校数は前年同期末比 23.5%増、ID 数は

同 18.2%増となった。従来からの独立開業や塾経営者等の個人事業に

近い形態の顧客の増加に加え、地方の大手塾や放課後等デイサービス

施設への導入も進んでいる模様である。 学校マーケットでは、導入校数は前年同期末比 19.0%増、ID 課金対

象の ID 数は同 14.4%増となった。私立校への導入のほか、通信制高

校や地方の公立校への導入が進み、ID 数が増加した。 BtoC マーケットでは、ID 数が前年同期末比 47.5%増となった。コロ

ナウイルス感染症拡大の影響による自宅学習の増加と、社会問題とし

て注目されつつある不登校に関する問い合わせの増加が背景にある。 その他に含まれる海外マーケットは、導入校数は前年同期末比 56.3%増、ID 数は同 9.2%減となった。スリランカのテロ発生で一時的に ID数が減少する前の前年同期との比較では ID 数は減少となっているが、

回復傾向が続いている模様である。 売上総利益率は、前年同期比 0.1%ポイント低下の 78.9%となり、大

きな変動はなかった。一方、販管費については、前年同期は BtoC の

ユーザー獲得を目的としたテレビ CM を実施して広告宣伝費が大き

く増加したが、当四半期はテレビ CM を実施せず、広告宣伝費が大幅

に減少した。売上高広告宣伝費率は、前年同期は 54.0%だったが、当

四半期は 8.2%となった。そのため、販管費は同 44.1%減となり、売

上高販管費率は同 60.4%ポイント低下の 53.7%となった。 これらの結果、20/12 期第 1 四半期の売上高営業利益率は 25.2%とな

り、前年同期比 60.4%ポイントの大幅改善となった。 ◆ 中長期経営計画 同社は中長期経営計画を更新し、20/12 期~22/12 期までの中長期計画

を公表した(図表 9)。前回より引き下げられているのは、19/12 期の

BtoCの ID数の獲得が当初予定より進まなかったことを受けてのもの

である。マーケット別の内訳の開示はないが、21/12 期以降は、各マ

ーケットで ID 数の増加が進むことで増収が続き、利益面でも、売上

高営業利益率が 22/12 期の 15.5%まで徐々に上昇していく計画となっ

ている。 なお、公立校への ICT 導入を図る「GIGA スクール構想注 2」は同社の

売上高に貢献することが見込まれるが、貢献の時期や度合いが不明で

注2)GIGAスクール構想 全国の学校で義務教育を受ける児童・

生徒に、1人1台の学習者用PCや、クラ

ウド活用を前提とした高速ネットワー

ク環境等を整備するという、文部科学

省が打ち出した計画。

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本レポートに掲載された内容は作成日における情報に基づくものであり、予告なしに変更される場合があります。本レポートに掲載された情報の正確性・信頼性・完全性・妥

当性・適合性について、いかなる表明・保証をするものではなく、一切の責任又は義務を負わないものとします。 一般社団法人 証券リサーチセンターは、本レポートの配信に関して閲覧し投資家が本レポートを利用したこと又は本レポートに依拠したことによる直接・間接の損失や逸失

利益及び損害を含むいかなる結果についても責任を負いません。最終投資判断は投資家個人においてなされなければならず、投資に対する一切の責任は閲覧した投資家にあり

ます。また、本件に関する知的所有権は一般社団法人 証券リサーチセンターに帰属し、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。

アップデート・レポート 17/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

あるとして、中長期経営計画には反映していない。

◆ 証券リサーチセンターの業績予想 証券リサーチセンター(以下、当センター)では、19/12 期及び 20/12期第 1 四半期の実績を踏まえて、20/12 期以降の業績予想を見直した。 当センターでは、同社の 20/12 期業績について、売上高 1,389 百万円

(前期比 21.8%増)、営業利益 171 百万円(同 165.4%増)、経常利益

180 百万円(同 174.0%増)、当期純利益 119 百万円(同 171.3%増)と

予想する(図表 10)。 当センターでは、業績予想を策定する上で、以下の点に留意した。 (1)売上高は、その他(海外を含む)以外は、マーケット別に、ID数と1ID当たり売上高を予想して算出し、学習塾は前期比10.7%増収、

学校は同 19.7%増収、BtoC は同 62.3%増収と予想した。また海外を含

むその他は同 81.6%増収とした。どのマーケットも ID 数の増加が増

収を牽引するものとしたが、学習塾の 1ID 当たり売上高、学校の 1課金 ID 当たり売上高は低下するものとした。大規模導入によるディ

スカウント発生の可能性を考慮したためである。 (2)売上総利益率は、19/12 期より 0.3%ポイント低下の 78.5%とし

た。20 年 3 月の小中学校の理科・社会のリリースに伴う減価償却費の

増加の影響を織り込んだ。

【 図表 9 】すららネットの中長期経営計画 (単位:百万円)

(注)18/12 期まで「その他」に分類されていた直営の塾の売上高が 19/12 期より「学習塾」に分類されるようになった。 18/12 期の数値は分類変更前の金額を、19/12 期の数値は分類変更後の金額をそれぞれ表示している。

(出所)すららネット有価証券報告書より証券リサーチセンター作成

18/12期 19/12期単体実績 単体実績 会社計画 前期比 中計(前回) 中計(今回) 前期比 中計(前回) 中計 前期比

売上高 935 1,141 1,364 19.5% 1,600 1,600 17.3% 1,800 2,000 25.0%  学習塾 547 621 678 9.1% - - - - - -  学校 294 336 416 23.6% - - - - - -  BtoC 82 174 244 39.8% - - - - - -  その他 11 8 24 172.4% - - - - - -売上総利益 730 899 - - - - - - - -

売上総利益率 78.1% 78.8% - - - - - - - -営業利益 202 64 152 136.2% 260 220 44.7% 290 310 40.9%

売上高営業利益率 21.6% 5.7% 11.1% - 16.3% 13.8% - 16.1% 15.5% -経常利益 223 65 172 161.7% - - - - - -

売上高経常利益率 23.9% 5.8% 12.6% - - - - - - -当期純利益 137 43 114 160.3% - - - - - -

売上高当期純利益率 14.7% 3.9% 8.4% - - - - - - -

22/12期20/12期 21/12期

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アップデート・レポート 18/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

(3)販管費は、19/12 期の 834 百万円に対し、20/12 期は前期比 10.2%増の 919 百万円とした。19/12 期第 1 四半期に実施したテレビ CM が

なくなるため広告宣伝費は減少するが、人員増による人件費の増加等

を織り込んだ。その結果、20/12 期の売上高営業利益率は同 6.6%ポイ

ント上昇の 12.3%と予想した(会社計画は 11.1%)。 21/12 期以降について、21/12 期は前期比 18.3%、22/12 期は同 17.2%の増収を予想した。どのマーケットも ID の増加が増収の牽引役とな

ろう。売上総利益率は大きな変動はなく、販管費は 21/12 期は同 16.9%増、22/12 期は同 14.8%増で推移するものとした結果、売上高営業利

益率は 21/12 期に 13.1%、22/12 期に 14.4%になると予想した。

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アップデート・レポート 19/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

18/12期単 19/12期単 20/12期単CE

20/12期単CE(中計)

21/12期単CE(中計)

21/12期単CE(中計)

22/12期単CE(中計)

20/12期単E(今回)

20/12期単E(前回)

21/12期単E(今回)

21/12期単E(前回)

22/12期単E(今回)

22/12期単E(前回)

損益計算書売上高 935 1,141 1,364 1,600 1,600 1,800 2,000 1,389 1,501 1,644 1,793 1,926 2,067

前期比 27.9% 22.0% 19.5% 40.8% 17.3% 12.5% 25.0% 21.8% 28.6% 18.3% 19.4% 17.2% 15.3% 学習塾 547 621 678 - - - - 687 750 778 875 859 978

前期比 18.1% 12.4%(注) 9.1% - - - - 10.7% 20.1% 13.2% 16.6% 10.4% 11.8%売上構成比 58.6% 54.4% 49.7% - - - - 49.5% 50.0% 47.3% 48.8% 44.6% 47.3%

 学校 294 336 416 - - - - 402 466 471 543 556 611前期比 27.0% 14.4% 23.6% - - - - 19.7% 29.6% 17.0% 16.7% 18.0% 12.4%

売上構成比 31.4% 29.5% 30.5% - - - - 29.0% 31.0% 28.7% 30.3% 28.9% 29.6% BtoC 82 174 244 - - - - 283 268 372 354 481 453

前期比 160.6% 111.3% 39.8% - - - - 62.3% 56.6% 31.4% 31.8% 29.3% 28.0%売上構成比 8.8% 15.3% 17.9% - - - - 20.4% 17.9% 22.7% 19.7% 25.0% 21.9%

 その他 11 8 24 - - - - 16 16 22 20 30 24前期比 138.9% 37.1%(注) 172.4% - - - - 81.6% 45.5% 37.5% 25.0% 36.4% 20.0%

売上構成比 1.2% 0.8% 1.8% - - - - 1.2% 1.1% 1.3% 1.1% 1.6% 1.2%売上総利益 730 899 - - - - - 1,091 1,173 1,290 1,400 1,512 1,614

前期比 27.3% 23.1% - - - - - 21.3% 28.6% 18.3% 19.4% 17.2% 15.3%売上総利益率 78.1% 78.8% - - - - - 78.5% 78.1% 78.5% 78.1% 78.5% 78.1%

販売費及び一般管理費 528 834 - - - - - 919 966 1,054 1,130 1,202 1,284売上高販管費率 56.4% 73.1% - - - - - 66.2% 64.3% 64.1% 63.0% 62.4% 62.1%

営業利益 202 64 152 200 220 290 310 171 206 236 270 309 330前期比 68.1% -68.1% 136.2% - 44.7% 45.0% 40.9% 165.4% 343.8% 38.0% 30.7% 31.2% 22.3%

売上高営業利益率 21.6% 5.7% 11.1% 12.5% 13.8% 16.1% 15.5% 12.3% 13.8% 14.4% 15.1% 16.1% 16.0%経常利益 223 65 172 - - - - 180 208 237 271 311 331

前期比 106.6% -70.6% 161.7% - - - - 174.0% 336.8% 31.6% 30.5% 31.1% 22.2%売上高経常利益率 23.9% 5.8% 12.6% - - - - 13.0% 13.9% 14.4% 15.1% 16.1% 16.1%

当期純利益 137 43 114 - - - - 119 149 157 195 205 238前期比 76.2% -68.1% 160.3% - - - - 171.3% 336.8% 31.6% 30.5% 31.1% 22.2%

売上高当期純利益率 14.7% 3.9% 8.4% - - - - 8.6% 10.0% 9.6% 10.9% 10.7% 11.6%

【 図表 10 】証券リサーチセンターの業績予想 (損益計算書) (単位:百万円)

(注)CE:会社予想 E:証券リサーチセンター予想 18/12 期まで「その他」に分類されていた直営の塾の売上高が 19/12 期より「学習塾」に分類されるようになった。 表中では「学習塾」と「その他」について、18/12 期は分類変更前の、19/12 期の金額は分類変更後の金額を表示し、 19/12 期の前期比は、18/12 期の分類変更後の金額に対する変化率を表示している。

(出所)すららネット有価証券報告書、決算短信より証券リサーチセンター作成

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アップデート・レポート 20/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

【 図表 11 】証券リサーチセンターの業績予想(貸借対照表/キャッシュ・フロー計算書) (単位:百万円)

(注)CE:会社予想 E:証券リサーチセンター予想 (出所)すららネット有価証券報告書、決算短信より証券リサーチセンター作成

18/12期単 19/12期単 20/12期単CE

20/12期単CE(中計)

21/12期単CE(中計)

21/12期単CE(中計)

22/12期単CE(中計)

20/12期単E(今回)

20/12期単E(前回)

21/12期単E(今回)

21/12期単E(前回)

22/12期単E(今回)

22/12期単E(前回)

貸借対照表 現金及び預金 613 533 - - - - - 386 712 476 924 627 1,169 売掛金 111 133 - - - - - 158 185 186 209 217 245 商品・貯蔵品 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 その他 11 26 - - - - - 26 11 26 11 26 11流動資産 736 692 - - - - - 570 909 689 1,144 871 1,426 有形固定資産 1 7 - - - - - 8 7 8 6 8 5 無形固定資産 257 311 - - - - - 586 316 656 321 716 321 投資その他の資産 32 21 - - - - - 21 32 21 32 21 32固定資産 291 340 - - - - - 615 355 686 360 746 359資産合計 1,027 1,033 - - - - - 1,186 1,265 1,375 1,504 1,617 1,785 買掛金 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 短期借入金 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 1年内返済予定の長期借入金 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 未払金・未払費用 54 85 - - - - - 104 90 123 107 144 124 未払法人税等 53 1 - - - - - 6 46 8 60 10 74 前受金 39 48 - - - - - 59 64 70 77 82 88 その他 32 6 - - - - - 6 32 6 32 6 32流動負債 180 142 - - - - - 176 233 208 278 244 319 長期借入金 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 その他 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0固定負債 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0純資産合計 847 891 - - - - - 1,010 1,031 1,167 1,226 1,373 1,465(自己資本) 847 891 - - - - - 1,010 1,031 1,167 1,226 1,373 1,465(新株予約権) - - - - - - - 0 0 0 0 0 0

キャッシュ・フロー計算書 税引前当期純利益 193 64 - - - - - 180 208 237 271 311 331 減価償却費 96 92 - - - - - 120 111 130 116 140 121 売上債権の増減額(-は増加) -20 -21 - - - - - -25 -40 -28 -24 -31 -36 棚卸資産の増減額(-は増加) - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 仕入債務の増減額(-は減少) -11 4 - - - - - 15 17 16 14 18 13 前受金の増減額(-は減少) 8 8 - - - - - 11 14 10 12 12 11 法人税等の支払額・還付額 -36 -81 - - - - - -56 -22 -78 -61 -102 -79 その他 60 -17 - - - - - 2 3 2 2 3 2営業活動によるキャッシュ・フロー 291 50 - - - - - 248 291 291 331 351 365 有形固定資産の取得による支出 0 -8 - - - - - -1 0 -1 0 -1 0 有形固定資産の売却による収入 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 無形固定資産の取得による支出 -110 -122 - - - - - -395 -120 -200 -120 -200 -120 その他 -13 - - - - - - 0 0 0 0 0 0投資活動によるキャッシュ・フロー -123 -130 - - - - - -396 -120 -201 -120 -201 -120 短期借入金の増減額(-は減少) - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 長期借入金の増減額(-は減少) - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 株式の発行による収入(公開費用控除後) - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 配当金の支払額 - - - - - - - 0 0 0 0 0 0 その他 8 0 - - - - - 0 0 0 0 0 0財務活動によるキャッシュ・フロー 8 0 - - - - - 0 0 0 0 0 0現金及び現金同等物に係る換算価額 0 0 - - - - - 0 0 0 0 0 0現金及び現金同等物の増減額(-は減少) 176 -79 - - - - - -147 170 90 211 150 245現金及び現金同等物の期首残高 436 613 - - - - - 533 541 386 712 476 924現金及び現金同等物の期末残高 613 533 - - - - - 386 712 476 924 627 1,169

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アップデート・レポート 21/21

すららネット(3998 東証マザーズ) 発行日:2020/5/22

◆ 教育制度の変化 最近は入試制度の変更や、教育のあり方等についての議論が多くなさ

れている。そのため、教育制度が大きく変わると、その変更に対応し

ようとする動きが出るため、学校及び学習塾において、教える内容や

方法が変化することになる。その結果、「すらら」に対する顧客の需

要に変化が生じ、同社の業績に影響を及ぼす可能性がある。 ◆ 配当 同社では、株主に対する利益還元を重要な経営課題のひとつと位置づ

けている。しかし、現在は将来の成長に向けた資金の確保を優先する

ため、配当を実施していない。配当の実施及びその時期については現

時点では未定である。

> 投資に際しての留意点

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証券リサーチセンターは、株式市場の活性化に向けて、中立的な立場から、アナリスト・カバーが不十分な企業を中心にアナリス

ト・レポートを作成し、広く一般にレポートを公開する活動を展開しております。 ※当センターのレポートは経済産業省の「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス」を参照しています。

■協賛会員 (協賛) 株式会社東京証券取引所 SMBC 日興証券株式会社 大和証券株式会社 野村證券株式会社 みずほ証券株式会社 有限責任あずさ監査法人 有限責任監査法人トーマツ EY 新日本有限責任監査法人 株式会社 ICMG (準協賛) 三優監査法人 太陽有限責任監査法人 株式会社 SBI 証券 (賛助) 日本証券業協会 日本証券アナリスト協会 監査法人 A&A パートナーズ いちよし証券株式会社 宝印刷株式会社 株式会社プロネクサス

アナリストによる証明

本レポートに記載されたアナリストは、本レポートに記載された内容が、ここで議論された全ての証券や発行企業に

対するアナリスト個人の見解を正確に反映していることを表明します。また本レポートの執筆にあたり、アナリスト

の報酬が、直接的あるいは間接的にこのレポートで示した見解によって、現在、過去、未来にわたって一切の影響を

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