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計測フロンティア研究部門 知能システム研究部門 モビリティロボット実証事業 モビリティロボット実証事業 独立行政法人 産業技術総合研究所 独立行政法人 産業技術総合研究所 知能システム研究部門 スマ トモビリティ研究グル スマトモビリティ研究グル松本 治 1

モビリティロボット実証事業知能システム研究部門計測フロンティア研究部門 つくばモビリティロボット実験特区における 産総研の活動

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Page 1: モビリティロボット実証事業知能システム研究部門計測フロンティア研究部門 つくばモビリティロボット実験特区における 産総研の活動

計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

モビリティロボット実証事業モビリティロボット実証事業

独立行政法人 産業技術総合研究所独立行政法人 産業技術総合研究所知能システム研究部門

スマ トモビリティ研究グル プスマートモビリティ研究グループ松本 治

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

将来の低炭素型交通システムのイメージ将来の低炭素型交通システムのイメ ジ

小型電気自動車( パ ソーナルモビ リティ)

隊列走行都市間道路中密度地域あるいは高齢者等には、

環状道路

乗合タクシー

農村コミュニティ

は高齢者等には、自転車の代わりに電動パーソナルモビリティを組み合わせ

LRT沿

いの

住宅団地

LRT歩行者優先の中心市街地 カ シ

日常生活圏 交流拠点

P&R

緑地・ 農地

ることで、相当な広範な地域へ電気を中心とした交通シス

中心市街地 カ ーシェアリ ング

自転車

緑地 農地

テムを導入することが可能

都市内緑地・ 農地電動パーソナルモビ

都市間鉄道

鉄軌道系を中心とした交通システム

リティは現状ではまだ高価であり、個人所有の前にシェアリグ利用が有望LRT:路面電車システム

2

(出典:松橋啓介ら,「低炭素都市の実現に向けたLRTの役割」IATSS Review,34(2), 39-46 (2009))

交通システム ング利用が有望LRT:路面電車システム

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計測フロンティア研究部門

つくばモビリティロボット実験特区

低炭素社会や高齢化対応社会など日本の諸課題解決に向けた高い期待と可能性○モビリティロボット

つくばモビリティロボット実験特区

低炭素社会や高齢化対応社会など日本の諸課題解決に向けた高い期待と可能性

従来

セグウェイ ロピッツ(日立) ウィングレット(トヨタ) マーカス、マイクロモビリティ(産総研)

現行法上(道路交通法および道路運送車両法上)、明確な位置づけがないため、

日本の公道を走行することができない。

(産総研)

特区認定後

特区認定により公道実験が可能に(2011年6月開始)

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・環境や人に優しい社会、モビリティ格差のない社会システムのモデル発信・生活支援分野など新しいロボット産業の創出拠点の形成

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

ビつくばモビリティロボット実験特区における産総研の活動産総研の活動

1)産総研で開発中の各種モビリティロボットの公道走行実証試験 当初より継続的に実施中実証試験 → 当初より継続的に実施中

)セグウ イを用いた産総研 TX くば駅を結ぶシ2)セグウェイを用いた産総研ーTXつくば駅を結ぶシェアリング実証試験(シェアリングシステム開発)

2013年9月から試験運用開始→ 2013年9月から試験運用開始

)ト タ自動車(株) ウ グ トを用 たシ リ グ3)トヨタ自動車(株)のウィングレットを用いたシェアリング実証試験(NEDO「IT融合による新社会システムの開発・実証プ ジ クト (H24 H25 H26)) 現在実施中

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実証プロジェクト」(H24-H25,H26)) → 現在実施中

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

シ アリ グ実証試験の概要と意義

試験実施概要:

シェアリング実証試験の概要と意義

試験実施概要:・産総研-中央公園間の産総研職員による主に出張時のセグウェイ乗り捨て使用・ビジネス用途でのモビリティロボットシェアリング運用に関する各種データ(移動履歴、動画、アンケートなど)を取得・蓄積 解析蓄積・解析・運用システムの検証やモビリティロボットシェアリングの実用化可能性検討実用化可能性検討

意義:・公道(遊歩道)走行を含む公共の場におけるモビリティロボットの新たな活用方法(シェアリング)に関するトライ情報インフラを活用した移動支援サ ビスのモデルケ

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・情報インフラを活用した移動支援サービスのモデルケース提示

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

実証試験の内容①1)利用者1)利用者産総研の職員(ただし、2014年3月までは運用システムの安

全性、信頼性検証のため、知能システム研究部門の常勤職性、信頼性検証 、知能シ テ 研究部門 常勤職員に限定)

2)利用区間2)利用区間

産総研第2事業所本部・情報棟と中央公園の2点間(総走行距離約3 8km 特区の制約により産総研職員が随走)行距離約3.8km、特区の制約により産総研職員が随走)

3)利用目的職員の出張での移動

4)運用台数

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4)運用台数当面4台(セグウェイ)

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

実証試験の内容②)運用期間5)運用期間

試用期間:2013年9月~2014年3月本格運用期間:2014年4月~(終了時期は特に設けない)本格運用期間:2014年4月~(終了時期は特に設けない)

6)最高速度10km/h(ロボット特区の速度制限に合わせてソフトウェア調整)

7)走行(片道)に係る所要時間7)走行(片道)に係る所要時間約25分

8)安全に対する配慮

事前講習(インストラクター随走による走行ルートの試走を含む)、

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事前講習( ラクタ 随走 走行 試走を含 )、職員による随走、ヘルメット着用など

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

モビリティロボットシェアリングシステム全体概要

管理サーバー予約登録・

ロボット保管情報

予約登録確認

ロボット保管情報扉ロック解除指示など ロボット保管情報

扉ロック解除指示などロボット位置・速度情報

扉ロック解除指示など

充電ステーション 充電ステーション各種センサ等が搭載

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(産総研側)充電ステ ション(中央公園側)

各種センサ等が搭載されたセグウェイ

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

センサや表示装置を搭載したセグウェイ

状態表示装置

(ロボットの予約時刻、位置・速度情報などを

表 )表示)

ドライブレコーダ

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(走行中の前方画像を記録)

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

充電ボ ク充電ボックス

操作指示表示装置表示装置

充電ケーブル

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充電ケ ブル

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

充電ステーション(中央公園 産総研)充電ステ ション(中央公園、産総研)中央公園

管理ポスト

管理ポスト

走行ルート(遊歩道および産総研敷地内歩道、

産総研

全長約3.8km)

Google Map

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

予約・貸し出し・返却の流れ登録されたユーザがWeb画

QRコード

登録されたユーザがWeb画面上で予約すると予約コー

ドとQRコードを発行

予約時刻に充電ステーションの管理ポストで認証を行うこ

予約コード

の管理ポストで認証を行うことで、予約したモビリティロボットがボックスから取り出

せ、搭乗を開始せ、搭乗を開始

返却充電ステーションに近づづくと、サーバがそれを認識し、充電ステーションに指示を送ることにより、該当のボ ク の扉の鍵が解除さ

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ボックスの扉の鍵が解除され、そこに返却

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

動態管理画面

中央公園中央公園

走行ルート(全長約3.8km)

セグウェイの現在位置現在位置

産総研

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Google Map

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

NEDO IT融合PJ

他業種

パーソナルモビリティ(パーソナルモビリティ(PM)PM)シェアリングサービスシェアリングサービス

融合-パーソナルモビリティのスマートシェアリングシステムに関する研究開発-

トヨタ

ASPとしてサービス環境を提供

独自サービスによる連携

属性、位置、時間情報など

トヨタ

ユーザー

情報クラウド 稼働情報ギ グデ タ

情報、広告、ポイント等配信サービス

【 特徴】ロケーションオー

ナー

属性、位置、時間情報など

ロギングデータ

ナビ、広告、ポイント等

【PMの特徴】•屋内外でシームレス走行可能

•一人一人の個人の単位で所有や利用が可能

PMを使用する人の属性 場所 時間情報等に応じて

シェアリングシステム シェアリングシステム提供

(メンテナンスを含む)・PMシェアリングサービス・ナビ、広告、ポイント等配信サービス

利用が可能

•小型軽量、サステナブルに省資源でゼロエミッションの電動モビリティ

公共交通機関や自動車 持込み

【委託先】・トヨタ自動車:システム開発、ステーション開発、PM拡張機能開発

PMを使用する人の属性、場所、時間情報等に応じて、情報・広告・ポイント等を提供し、都市や移動を活性化

•公共交通機関や自動車へ持込みや連携するシームレスなモビリティ

•IT機器・シェアリングサービス・情報クラウドサービス・TDMS/EDMSシ

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トヨタ自動車:システム開発、ステ ション開発、PM拡張機能開発・産総研:PM都市交通シミュレーションモデル構築

報クラウドサ ビス TDMS/EDMSシステムと連携するユビキタスなモビリティ

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

ウィングレットを用いたシェアリング実証実験(1)ウィングレットを用いたシェアリング実証実験(1)TXつくば駅

実証実験区間 PM使用目的

距離 期間 対象 競合交通手段 期待される効果

産総研

目的

産総研⇔TXつくば駅

出張 約3.5km 2013年8月~10月

職員(約40名)

• 無料循環バス• 路線バス

自転車

バスからの乗換(Co2削減効果、

オンデマンドによ

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10月 名) • 自転車• タクシー

オンデマンドによる利便性)

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

ウィングレットを用いたシェアリング実証実験(2)イーアスつくば

ウィングレットを用いたシェアリング実証実験(2)

つくば市役所

TX研究学園駅

実証実験区間 PM使用目的

距離 期間 対象 競合交通手段 期待される効果

つくば市役所⇔研究学園駅⇔イーアスつく

・通勤・出張

各々1km以内

2013年9月~10月

職員、

テナントスタッフ

• 自家用車(通勤)

• 徒歩(通勤

自家用車での通勤から電車+シェアリングでの通勤イ アス く

ば月

(約20名)徒歩(通勤及び外勤)

• 事業車両(外勤)

アリングでの通勤への乗換(Co2削減効果、

オンデマンドによ

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• 自転車 る利便性、時間短縮)

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

今後の予定

1)開発したモビリティロボットシェアリングシステムを運用し、運用状況データ、車載センサデータ、および利用者からのアン用状況デ タ、車載 デ タ、お 利用者ケートを取得・解析・蓄積すると共に、ロボット運用システム開発へフィードバック

2)当該サービスが安全かつ効率的に運用できることを実証し、導入を検討している自治体などへモデルケースとして発信導入を検討している自治体などへモデルケ スとして発信

3)将来的には、ステーションの拡張や一般の方々に利用して張いただくことも検討。さらには、産総研で開発中のモビリティロボットなどの使用を含めて、多様なモビリティロボットへの対応も検討

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も検討。

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計測フロンティア研究部門知能システム研究部門

制度上の課題 提言制度上の課題、提言

より一層実社会での利用を想定した社会実験を推進

•小特・原付扱いで、歩道を走行

•カラーコーンなど保安設備の配置要件の廃止

•夜間の走行規制緩和が実現

•横断歩道の走行

•保安要員の配置要件の廃止 ← 最重要•保安要員の配置要件の廃止 ← 最重要

•走行できる歩道幅員制限の廃止(引き続き要望)

将来的に、道路交通法及び道路運送車両法において、原則として歩道を走行する新しいカテゴリー(車両ではないが電動機を用いる

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移動機器)の創設が必要。