2019年2月8日 徳島ヴォルティス株式会社

谷 直和

スポーツによる地域への貢献 美馬市版SIBの取り組み

2019年2月8日 徳島ヴォルティス株式会社

谷 直和

スポーツによる地域への貢献 美馬市版SIBの取り組み

今、何かと話題の徳島ですが・・・

徳島の名物３つと言えば・・・、

すだち 阿波おどり 徳島ヴォルティス

日本サッカーの水準向上及びサッカーの普及促進

豊かなスポーツ文化の振興及び国民の心身の健全な発達への寄与

国際社会における交流及び親善への貢献

Jリーグ理念

県、4市4町含む6２団体からの出資

徳島県

徳島ヴォルティスのMISSION

スポーツを通して徳島の活性化に貢献する

経営方針

1. 県民・企業・行政三位一体による運営

2. 身の丈にあった経営

3. 県民に愛され、地域の誇りとなるチームづくり

徳島ヴォルティス ホームタウン推進部

大塚校

集客活動

板野校

徳島校

美馬校

吉野川校

田宮校

県南校

民間

スクール活動 地域貢献活動

ホームタウン

デー

ホームタウン協議会

（事業部との連携）

行政・他

・ポット苗

・サッカー教室

・体力アップ

・マスコット派遣

・トークショー・夢セン

自治体

☆選手派遣有（強化、事業部との連携）

ＣＬＵＢ

ＶＯＲＴＩＳ

個人会員会員募集

（各部との連携）

その他

イベント

幼稚園・学校

教育委員会

サッカー協会

その他スポーツ団体

他 私学

大学

企業

ボランティア

ファン感謝祭

前座

清掃

（事業部との連携）

（営業推進部との連携）

（事業部との連携）

①１人でも多くのファンをつくり、スタジアム来場者を増やす ②ホームタウン推進部が率先し、クラブ全員で連携して取り組む ③ヴォルティスができる『地域の課題』に取り組む

・・・新規クラス （２０１８年６月、開校）

生光学園校

鳴門校

Mission：ファンづくり

方針

ホームタウン活動

地域での様々な活動を年間 400回以上

幼稚園・小学校訪問 施設訪問 地域イベント

募金活動 トークショー

クラブは地域に支えられ、地域に対して貢献を果たす関係性

合言葉は

「Ｊリーグを使おう!」

ヴォルティスが取組んできた地域課題

子どもの体力向上 親子のコミュニケーション 健康増進・健康寿命延伸

園児・児童 子育て世代 アクティブシニア

【スマイルアップ教室】

スポーツを通じて世代を超えた触れ合いの輪を拡げていくことを目的としてスポーツ教室を展開

活動持続に向けて事業化が課題でもあり、次のステップを模索していた。。。

笑顔満開！ ＳＭＩＬＥ ＵＰ！！

千葉県白子町でのSIB導入事例を知る

※SIBを活用して健幸ポイントプログラムや生活習慣病予防プログラムなどを実施する。タニタヘルスリンクとつくばウェルネスリサーチが中心となってヘルスケア事業を推進し、筑波大学が事業を評価、常陽銀行が金融面のサポートをする。（引用：日経デジタルヘルス）

徳島県・美馬市

徳島県全体でも毎年人口は大きく減少し高齢化が進んでいる

ホームタウンの中で美馬市は最も高齢化が進んでいる

高齢化数はほぼピークとなっている

美馬市 平成30年10月1日現在

合計 29,069人

男性 13,795人

女性 15,274人

世帯数 12,785戸

高齢化率 38.1%

介護認定数・率 20.0%、2,133人

徳島県：735,773人 高齢化率 31%

日本一の清流 一級河川 穴吹川

うだつの町並み

剣山からの雲海

美馬市特産「和傘」

美馬市名産「みまから」

ソーシャルインパクトボンド （SIB）

美馬市版ヘルスケアSIB導入による課題解決

美馬市

医療費・介護費用の抑制 固定費経費の効率化 KPI設定による成果志向への変革

連携各社

プログラムへの製品・サービス導入 自治体・事業主体者との連携強化

徳島ヴォルティス

社会連携事業の具体化 一定期間の収入確保 成果報酬による導入コスト削減

住民

健康増進、健康寿命延伸 肩こり、腰痛、姿勢の改善 運動習慣化

非運動習慣者の原因でもある慢性痛や動作不良を改善し、運動を習慣化させることで 介護予防、医療費削減や住民のQOL向上につなげる。

健康増進事業や介護予防事業における成果の明確化

受託事業者の創意工夫、活性化

スポーツ振興施策、介護保険制度の施策等の連携による効果的な予防プログラムの実施

健康志向の低い市民への働きかけと地方におけるヘルスケアビジネスの活性化

地方創生実現における自治体の構造的な課題

SIB導入によるコレクティブ・インパクト※）の実践

※）「異なるセクターから集まった重要なプレーヤーたちのグループが特定の社会課題解決のため、共通のアジェンダに対して行うコミットメント」 と定義：2011年スタンフォード大

共通のアジェンダ、KPIによって異なるプレーヤー連動によるソーシャルイノベーションの実現

美馬市 連携各社 徳島

ヴォルティス 住民

個々の目標ではなく、美馬市版SIB導入による共通の課題解決に向けた連携

【健康増進に関する連携協定締結式】 日時：11月21日（水） 14:00－15:00 会場：美馬市役所 出席者：美馬市 藤田市長 徳島支店 太期支店長 徳島ヴォルティス 岸田社長

徳島・美馬市と健康増進に関する連携協定を締結し、取り組みの一環として徳島ヴォルティスを加えた３者の覚書締結

健康増進に関する3社覚書の締結

【コンディショニングプログラム】

○対象 姿勢の悪さや慢性的な痛み（肩痛・腰痛等）を感じる20歳以上の市民1,800人。（治療が必要な場合や、病気、けがで既に治療中の方、要介護・要支援の方は除く。） ○目的 プログラムの実施により、運動機能を改善することで運動習慣の定着を図り、将来的な医療費・介護給付費の削減につなげる。 ○期間 5年間 ○内容 ✓動作評価に基づいたトレーニング手法である「R-conditioning」の指導方法をマスターした徳島ヴォルティスコーチによる運動プログラムを実践。 ✓８週間、運動プログラムに加え、栄養補給（大塚製薬「ボディメンテ」の摂取）、ＩＣＴを活用した日々の活動データ等の「見える化」を合わせて行うことにより効果を高める。

連携協定に基づく事業 美馬市版SIB（有償）

健康セミナー/健康測定会

運動の習慣化へのインセンティブ （ポイント還元事業）

熱中症対策/乾燥・風邪対策

食育

スポーツ

防災 etc.

美馬市×大塚×ヴォルティス 健康づくりPJの概要 美馬市と大塚製薬が健康増進に関する連携協定を締結し、美馬市民の健康づくりを推進することで、美馬市が進める「美と健康」のまちづくりに貢献する。また、美馬市、大塚製薬、徳島ヴォルティス３者の覚書に基づき、 美馬市版ＳＩＢ（ソーシャルインパクトボンド）であるヴォルティスコンディショニングプログラムに取り組む。 （Ｊリーグクラブによる全国初のヘルスケアＳＩＢとして、他のモデルとなる仕組みを構築。）

コンディショニングプログラムの流れ

Step1

健康セミナー

Step2

運動機能・運動習慣

チェック

Step3

①集合トレーニング

（1回/週）

（自宅課題1回/週）

②ボディメンテゼリー摂取 （トレーニング後）

③ライフレコーディング

Step4

身体機能・運動習慣

再チェック

約2ヶ月（8週間）

認定メソッドであるR-Conditioning Coachを習得したヴォルティスコーチが運営する。参加者は2ヶ月間（８週間）のプログラムを実施し、運動機能改善から運動の習慣化を目指す。

・25人を２人のコーチで担当 ・１クール４組(100人)×8週間(8回) （1日当たり25人(60分)×4=100人） ・初年度･最終年度：３クール実施 ・２～４年目：４クール実施 ・300人×2年＋400人×3年=1,800人

健康セミナー/ 健康測定会

運動の習慣化への インセンティブ

（ポイント還元事業）

全市民向取り組みに よる運動の習慣化

会場：地域交流センター ミライズ

２月２日（土）美馬市職員対象 プレ事業開始

身体機能をチェック

運動プログラムを体感

終了後はボディメンテで疲れたカラダを回復！

SIB（ソーシャルインパクトボンド）とは、民間資金を活用して社会課題解決型の事業を実施し、その成果に応じて地方公共団体が対価を支払うスキームのこと。（経済産業省資料より） 美馬市では下記の仕組みにより事業を実施。

美馬市版SIBの仕組み

美馬市 阿波銀行 ※徳島県信用保証協会

保証付融資

徳島ヴォルティス

R-body project（運動プログラム）

大塚製薬（栄養）

美馬市民

協定

①委託 ②融資・出資

③事業実施

④KPI結果の確認 ⑤支払い

⑥返済・配当

イニシャルコスト：成果連動型支払い （実施期間中の委託料に経費として上乗せ）

ランニングコスト：固定＋実績払い

aiwell（ICT）

【事業監修】 河野一郎 筑波大学名誉教授 （スマートウェルネスコミュニティ協議会 スポーツレガシー分科会座長）

※東京2020オリパラ組織委員会副会長 筑波大学学長特別補佐

※支払い方法

《提携リソース》

資金提供者

参加者募集

明治安田生命

美馬市版SIBのKPI

対象者 KPI（※1） 測定時期 その他

プログラム参加者全員 運動習慣がない人の改善（運動習慣化）

プログラム修了後 １ヶ月後 （ただし、「成果連動型」の支払率とは別に後年度のモニタリングは実施する。）

支払率への適用方法、両ＫＰＩ間の内訳等詳細については調整中

プログラム参加者のうち65歳以上

「基本チェックリスト」（※2）

の運動器の機能に係る５項目うち３項目該当者の改善（２項目以下に移行）

※1 参考文献などにより効果推計額の試算が可能な２項目を支払率に適用 ※2 厚生労働省「介護予防マニュアル改訂版」に示された基本チェックリスト

１．「成果連動型」の支払率に適用するＫＰＩ

2．「成果連動型」の支払率に適用しないＫＰＩ

対象者 KPI（※3） 測定時期

プログラム参加者全員 ・姿勢の改善度 ・その他（検討中）

今後調整

※3 事業としての成果の確認と、他地域への展開を見据え設定

①階段や手すりや壁をつたわらず昇っていますか ②椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか ③15分位続いて歩いていますか ④この１年間転んだことがありますか ⑤転倒に対する不安が大きいですか

【基本チェックリスト５項目】

「平成30年度健康寿命延伸産業創出推進事業（経産省）による支援を受け設定（受託先：日本総研）

コンディショニングプログラム（SIB）/ロジックモデル

事業・取り組み アウトプット アウトカム

SIB導入によるヘルスケア事業において定量、定性の成果を明確化することで健康増進への貢献

健康セミナー・ 測定会の実施

コンディショニングPGの実施 運動器の改善

KPI① 運動習慣の

改善

KPI② 基本チェック リストの改善

医療費の抑制

（高齢者の）主観的幸福感

の向上

休業･離職による 逸失所得の抑制

新規支援･ 介護者の抑制

ＱＯＬの向上

介護離職の減少

介護給付費の 抑 制

（株式会社日本総合研究所作成資料を加工，2018）

運動習慣定着の取組み

メンタルヘルスの改善

（高齢者の）

ADLの維持

メンタルヘルスに よる休職･離職

の抑制

（高齢者の） ソーシャルサポート

の維持

SIB対象のKPI

①運動習慣者の増加： 非運動習慣者の改善 ②基本チェックリスト： 5問中3問未満該当者の改善 （65歳以上）

SIB導入期間を5年間で設定、初期導入費用分を期間按分し、各年度評価に応じて支払う。 固定払部分、固定費については委託料として事業実施後、最低保証額として支払う。 固定払部分、変動費については参加実績に応じて支払う。

「平成30年度健康寿命延伸産業創出推進事業（経産省）による支援を受け支払い方法を設定（受託先：日本総研）

SIB成果連動型支払いイメージ

医療費・介護給付費の自治体負担軽減効果は国資料のイメージのようには大きなものにならない

ＫＰＩや支払率等の条件設定には、第三者的な存在が必要 今回は大塚製薬、徳島ヴォルティスからの提案があってのこと、そもそも自治体側が指向

しても、受託する民間事業者がなかなかないのではないか、という印象も持っている

美馬市版SIB拡大にあたっての課題

美

馬

市

SIBや国の動き、制度等への理解と人材の確保 クラブ内での理解・了解（実施スタッフ含めて） 自治体の理解と協力 クラブ単体での運営スキームづくりやKPIの設定 ボンドを集める上での関係者の理解・協力

VO

RTIS

各社連携のプログラム構築 関係者間での調整 自治体が成果志向でなければ構築が進まない

連

携

各

社

健康人の健康増進に対する評価方法の確立 クラブが導入しやすいスキームやパッケージの開発・活用（KPI設定、第三者評価） 地域の協力（ボンド）を得るためのプラットフォーム構築

今後の展望

ヴォルティス コンディショニング プログラム

【運動機能改善】 【運動部活動指導員】

運動機能改善による成果を転用（ノウハウ、経費）

全部活共通の正しい動作指導

新たな領域

徳島ヴォルティス ホームタウン協議会、

他自治体

医療費・介護費用抑制への貢献から、部活動外部指導員等の他の課題解決へ拡大 取り組み自治体の拡大 Jリーグ等との連携による他地域への拡大とスポーツによる健康への貢献の可視化

Jリーグ等との連携

今後ともご指導、ご鞭撻の程、 よろしくお願い申し上げます。

今後ともご指導、ご鞭撻の程、 よろしくお願い申し上げます。