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5 第2章 マレーシアで排出される工場廃棄物に係る調査 2-1 パナソニック系工場廃棄物の発生状況 2-1.1 トライアルサンプル拠出拠点の抽出 パナソニック株式会社の生産拠点は東南アジア各地に進出しているが、インドネシア調査事業の結果よ りマレーシアにおいて非鉄金属系廃棄物発生量が多いことが判明した。国別発生量のグラフをインドネシ ア調査事業報告書より図 21.1 に転載する。 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 インドネシア マレーシア タイ シンガポール 発生量 [トン] 2-1.1 国別の非鉄金属系廃棄物発生量 2011 年度上期 廃棄物月間平均発生量) トライアルサンプルの拠出については、マレーシア国内の生産拠点のうち、銅スクラップ及びプリント 基板スクラップの発生が確認されているコンプレッサー工場及びテレビ工場を抽出した。 2-1.2 工場廃棄物の発生状況調査の結果 前項のとおり抽出した工場の概要及びトライアルサンプルを以下に示す。 (1) 生産拠点:コンプレッサー工場 主な製品: エアコン用のコンプレッサー(2010 年度生産 400 万台) 廃棄物発生量(2010 年度)8,000 トン、内 最終処分量=330 トン、リサイクル率=95.9% 現場ヒアリング調査による現状の処理状況および課題等の把握: Copper wire はスクラップ業者 2 社に売却、うち 1 社が構内作業を請け負っている。 スクラップ業者に売却して以降の商流は把握していない。 現場確認による廃棄物の実態把握: スクラップ業者が構内作業を請け負っているため、出荷先の変更は難しい。

マレーシアで排出される工場廃棄物に係る調査 - …...5 第2章 マレーシアで排出される工場廃棄物に係る調査 2-1 パナソニック系工場廃棄物の発生状況

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第2章 マレーシアで排出される工場廃棄物に係る調査

2-1 パナソニック系工場廃棄物の発生状況

2-1.1 トライアルサンプル拠出拠点の抽出

パナソニック株式会社の生産拠点は東南アジア各地に進出しているが、インドネシア調査事業の結果よ

りマレーシアにおいて非鉄金属系廃棄物発生量が多いことが判明した。国別発生量のグラフをインドネシ

ア調査事業報告書より図 2-1.1に転載する。

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

インドネシア マレーシア タイ シンガポール

発生

量 [

トン

]

図 2-1.1 国別の非鉄金属系廃棄物発生量

(2011年度上期 廃棄物月間平均発生量)

トライアルサンプルの拠出については、マレーシア国内の生産拠点のうち、銅スクラップ及びプリント

基板スクラップの発生が確認されているコンプレッサー工場及びテレビ工場を抽出した。

2-1.2 工場廃棄物の発生状況調査の結果

前項のとおり抽出した工場の概要及びトライアルサンプルを以下に示す。

(1) 生産拠点:コンプレッサー工場

① 主な製品: エアコン用のコンプレッサー(2010年度生産 400万台)

② 廃棄物発生量(2010年度):8,000トン、内 最終処分量=330トン、リサイクル率=95.9%

③ 現場ヒアリング調査による現状の処理状況および課題等の把握:

・ Copper wireはスクラップ業者 2社に売却、うち 1社が構内作業を請け負っている。

・ スクラップ業者に売却して以降の商流は把握していない。

④ 現場確認による廃棄物の実態把握:

・ スクラップ業者が構内作業を請け負っているため、出荷先の変更は難しい。

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⑤ トライアル調査拠出サンプル:

Copper wire

発生工程 組立工程

出荷時荷姿 フレコン

運搬方法 トラック

かさ比重 3,000kg/㎥

単位出荷量 フレコン単位

出荷頻度 数ヶ月1回

月間発生量 7,600 kg

今後の排出量予測 減る可能性あり

処理の現状

事業所から最終処分までの

処理フロー reclamation → Used as copper resource.(Sold to other company.)

(2) 生産拠点:テレビ工場

① 主な製品: テレビ

② 廃棄物発生量(2010年度):400トン、内 最終処分量=10トン、リサイクル率=97.4%

③ 現場ヒアリング調査による現状の処理状況および課題等の把握:

・ プリント基板は指定廃棄物のため、政府認可の業者(入札で決定)で処理。

マニフェスト管理をしているためトライアルサンプルと言えど許認可業者以外への出荷不可。

・ 政府認可業者に売却して以降の商流は把握していない。

④ 現場確認による工場廃棄物に係る実態把握:

・ 非鉄金属類を含む廃棄物は施錠管理。

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⑤ トライアル調査拠出サンプル:

廃棄物2 PCB broken

発生工程 製造工程

出荷時荷姿 ダンボール

運搬方法 トラック

かさ比重 300 kg/㎥

単位出荷量 ダンボール単位

出荷頻度 1ヶ月1回

月間発生量 1,200 kg

今後の排出量予測 減少傾向

処理の現状 (可能な限り半導体部品は区分)

事業所から最終処分までの

処理フロー Crushing and Separation → Metal sold to refinery(out of country)

2-2 その他電気・電子機器メーカー会社工場廃棄物の発生状況

2-2.1 調査対象拠点の抽出

パナソニック株式会社以外の日系電気・電子機器メーカー会社も生産拠点をマレーシアに多数進出させ

ている。主なメーカーの生産拠点を表 2-2.1に示す。

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表 2-2.1 日系電気・電子機器メーカー主要生産拠点

メーカー名 親会社 設立 従業員数

(名) 生産製品 所在地

Clarion (Malaysia)

Sdn.Bhd クラリオン 1970.1 321 カーステレオ、カーラジオ ペナン州

Crystal Precision (M)

Sdn.Bhd クラリオン 1987.7 166

カーステレオ、

カーラジオ用メカニズム、

基板

ペナン州

Hitachi Consumer

Products (Malaysia)

Sdn.Bhd

日立コンシューマー

エレクトロニクス 1980.5 -

テレビ、

ディスプレイ用部品 セランゴール州

Hitachi Electronic

Products (Malaysia)

Sdn.Bhd

日立コンシューマー

エレクトロニクス 1989.1 -

VTR、VTR 用基板、

TV 用基板 セランゴール州

JVC Manufacturing

Malaysia Sdn.Bhd JVCケンウッド 1991.2 1,908 AV機器 セランゴール州

Kenwood Electronics

Technologies (M)

Sdn.Bhd

JVCケンウッド 1991.9 1,326 カーエレクトロニクス、

ホールエレクトロニクス ジョホール州

Mitsubishi Electronic

(Malaysia) Sdn.Bhd 三菱電機 1989.5 - T/L,VCR、DVD ジョホール州

Murata Electronic

(Malaysia) Sdn.Bhd 村田製作所 1993.6 778 コンポーネント、モジュール ペラ州

J&E Hall Refrigeration

Sdn.Bhd ダイキン工業 1977 -

空調、冷凍冷蔵庫、

関連部品他 セランゴール州

OYL Condair

Industries Sdn.Bhd ダイキン工業 1977 - パッケージ空調、大型空調 セランゴール州

OYL Manufacturing

Company Sdn.Bhd ダイキン工業 1984 1,711 空調機器 セランゴール州

Sharp Manufacturing

Corp (M) Sdn.Bhd シャープ 1989.1 2,260

液晶 TV、液晶モジュール、

BD/DVD、CTV ジョホール州

Sony EMCS (Malaysia)

Sdn.Bhd ソニー 1987.1 - カラーTV、偏向ヨーク、VTR セランゴール州

これらのうち、プリント基板や銅線等非鉄金属系廃棄物の排出が比較的多いと見込まれるプリント基板

実装関係、TV・VTR等 AV関係及びデバイス関係の生産拠点を抽出した。生産拠点はクアラルンプール周辺

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のセランゴール州やシンガポールに近いジョホール州に集まっているが、より多くの製品由来の工場廃棄

物を調査することを目的としたため地理的要因は抽出条件に含めていない。

2-2.2 工場廃棄物の発生状況調査の結果

前項のとおり抽出した工場での調査結果の概要を表 2-2.2に示す。

表 2-2.2 工場廃棄物発生状況の概要

調査対象

事業所 A B C D

所在地 ジョホール州 セランゴール州 セランゴール州 ペラ州

主な製品と

製造実績

(2011 年)

液晶 TV:3,000K 台

STV:80k台

DVD/BD レコーダー:

100k台

CRT-TV:120k台

BD ドライブ:少量

DVD Rom ドライブ:

14,500k台

Super Multi ドライブ:

3,600k台

液晶 TV:4,700k台

DVD/BD レコーダー:

710k台

DVD/BD プレーヤー:

6,580k台

DVD ドライブ:

7,500k台

BD ドライブ:900k台

インダクタ・コモンモード

チョークなど巻線コイル

類年間約 100 億個

廃棄物

プリント基板(部品付)

使用済機械

プリント基板(部品付)

プリント基板(縁部分)

ソルダードロス

メタル

(製品製造工程時)

メタル(その他)

プリント基板(部品付)

プリント基板(縁部分)

ソルダードロス

メタル

銅線

フェライトコア芯・製品

不良品

ソルダードロス

処理業者の

選定 そのつど入札 1 年ごとに入札制 1 年契約 1 年契約

調査の結果、各生産拠点共リサイクル意識が非常に高く、分別を自社工場内で細かく行っている。1.回

収業者に買い取ってもらう製品、2.自社内でリサイクルする製品、3.リサイクル不能で処理してしまう製

品を明確にし、3 を極力減らすような努力を行っている。しかしながら、出荷物の最終利用先までのトレ

ーサビリティは無く、確認していたとしても一次出荷先からのヒアリングのみであった。

(1) 生産拠点:A

① 主な製品: 液晶テレビ、DVD/BDレコーダー、CRT-TV

② 廃棄物発生量(2011年度):不明

③ 現場ヒアリング調査による現状の処理状況および課題等の把握:

・ 最近はコスト削減のため歩留まりを上げる工夫がされているため、廃棄物の発生割合は更に減少し

ている。

・ 発生する廃棄物の内最も量が多いのは紙で、部品を梱包したダンボールが圧倒的に多い。次は、プ

ラスチックで、パレット、梱包材、フォーム(発泡スチロール)などが多く出ている。

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・ プリント基板の廃棄物発生量は少量で、回収は不定期だが 3ヶ月に 1回程度である。業者はその都

度、入札で選んでいる(許認可取得業者限定)。使用済み機械(交換部品、機会の一部、鉄くず)な

どの廃棄物と一緒に運んでもらう。

・ 一次出荷先での処理及びその後の販売先等まで把握していない。

④ 調査結果とりまとめ:

廃棄物 プリント基板(部品付)

廃棄物の内容 ダイオード、キャパシタなどが着いたままのコンポーネント付プリント基板

発生工程 液晶 TV、液晶モジュール、BD/DVD、CTV 用の不良品

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 5tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 3 ヶ月に 1 回程度

発生量 -

今後の排出量予測 生産数量が減少傾向のため排出量も減少すると予測

処理の現況

処理を委託している業者 頻度が少ないためそのつど入札で条件のよいところへ出す

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場

処理コスト 不明

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廃棄物 使用済機械

廃棄物の内容 交換部品、機会の一部、鉄くずなど

発生工程 老朽化、ライン変更になり使用しなくなったメタル系機械、

交換部品(電子部品除く)、生産工程で発生した鉄くず

出荷時荷姿 ダンボール詰め、倉庫にそのまま置く

運搬方法 5tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 3 ヶ月に 1 回程度

発生量 -

今後の排出量予測 生産数量が減少傾向のため排出量も減少すると予測

処理の現況

処理を委託している業者 頻度が少ないためそのつど入札で条件のよいところへ出す

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場

処理コスト 不明

(2) 生産拠点:B

① 主な製品: BDドライブ、DVD-Romドライブ、Super-Multiドライブ

② 廃棄物発生量(2011年度):95t程度、内金属系 36t、99%をリサイクル

③ 現場ヒアリング調査による現状の処理状況および課題等の把握:

・ 以前は LCDTVを扱っていたが 2年前にやめ BDレコーダー、DVDレコーダーの組立てを行っている。

廃棄物は LCDTVと比較すると少なくなっている。

・ 最も多く出るのは、紙でカートンボックスが中心である。2 番目はプラスチックで梱包材が中心で

ある。

・ 回収は、紙・プラスチックが毎日、プリント基板などは倉庫が一杯になった時で、年数回程度であ

る。業者は年 1回入札で決める。廃棄物種類ごとに大体 2~3社の中から選んでいる。

・ 一次出荷先以降についてはヒアリングのみで実際に確認まではしていない。

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④ 調査結果とりまとめ:

廃棄物 プリント基板(部品付)

廃棄物の内容 ダイオード、キャパシタなどが着いたままのコンポーネント付プリント基板

発生工程 Blue Ray ドライブ、DVD Rom ドライブ、Super Multi ドライ

ブ用の不良品

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 3 ヶ月に 1 回程度

発生量 年間 431kg(2011 年)

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年ごとに入札制できめる。

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

廃棄物 プリント基板(縁部分)

廃棄物の内容 プリント基板の縁、使用できない部分

発生工程 プリント基板数枚分の回路を書いた後切り取ったときの残り

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 3 ヶ月に 1 回程度

発生量 年間 14,466kg(2011 年)

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年ごとに入札制できめる。

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

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廃棄物 ソルダードロス

廃棄物の内容 はんだかすを集めたもの

発生工程 はんだかすを集めたもの

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 3 ヶ月に 1 回程度

発生量 年間 2,426kg(2011 年)

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年ごとに入札制できめる。

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

廃棄物 メタル(製品製造工程時)

廃棄物の内容 実装基板の部品クズ、リード線、その他

発生工程 製品製造工程時に発生したメタル、鉄くず

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 3 ヶ月に 1 回程度

発生量 年間 7,895kg(2011 年)

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年ごとに入札制できめる。

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

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廃棄物 メタル(その他)

廃棄物の内容 社内で発生した金属ゴミ、不要な装置

発生工程 実装、アセンブリ工程以外で発生した金属

出荷時荷姿 ダンボール詰め、倉庫にそのまま置く

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 発生時、通常時は 3 ヶ月に 1 回程度

発生量 年間 10,350t(2011 年)

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年ごとに入札制できめる。

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

(3) 生産拠点:C

① 主な製品: 液晶TV、DVD/BDレコーダー、DVD/BDプレーヤー、DVDドライブ、BDドライブ

② 廃棄物発生量(2011年度):500~600t/月、90%程度をリサイクル

③ 現場ヒアリング調査による現状の処理状況および課題等の把握:

・ 最も多く出るのは紙(カートンボックス)で次いでプラスチックである。

・ リサイクル意識が高く食堂の食べ残しを社内でリサイクル機にかけ、バイオガスと肥料にしている。

・ 回収処理業者は、品目ごとに分けており、各社とも 1年契約で、問題がなければ再契約となる。

・ 一次出荷先以降についてはヒアリングのみで実際に確認まではしていない。

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④ 調査結果とりまとめ:

廃棄物 プリント基板(部品付)

廃棄物の内容 ダイオード、キャパシタなどが着いたままのコンポーネント付プリント基板

発生工程 液晶 TV、DVD/BD レコーダー、DVD/BD プレーヤー、

DVDドライブ、BDドライブ用の不良品

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 1 ヶ月に 1回

発生量 -

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年契約で問題なければ翌年も更新

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

廃棄物 プリント基板(縁部分)

廃棄物の内容 プリント基板の縁、使用できない部分

発生工程 プリント基板数枚分の回路を書いた後切り取ったときの残り

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 1 ヶ月に 1 回

発生量 -

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年契約で問題なければ翌年も更新

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

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廃棄物 ソルダードロス

廃棄物の内容 はんだかすを集めたもの

発生工程 はんだかすを集めたもの

出荷時荷姿 カン詰め

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 1 ヶ月に 1 回

発生量 -

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年契約で問題なければ翌年も更新

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

廃棄物 メタル

廃棄物の内容

発生工程 生産工程、それ以外含めたもの。いらなくなった装置も含め

る。

出荷時荷姿 ダンボール詰め、倉庫にそのまま置く

運搬方法 2t、5t、10tトラック

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 発生時、通常時は 1 ヶ月に 1 回

発生量 -

今後の排出量予測 今後、単位当たりの発生量を減らしていく方針

処理の現況

処理を委託している業者 1 年契約で問題なければ翌年も更新

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

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(4) 生産拠点:D

① 主な製品: インダクタ・コモンモードチョークなど巻き線コイル類

② 廃棄物発生量(2011年度):不明

③ 現場ヒアリング調査による現状の処理状況および課題等の把握:

・ 廃棄物は、18に分類して廃棄している。紙類とプラスチック類が多い。

・ 製品不良品については、粉砕処理をしてもらうことを廃棄物処理業者と契約している。粉砕処理は

定期的に立会いで確認している。これは、製品のデザインなどを競合他社に盗まれないためである。

一次出荷先以降についてはヒアリングのみで実際に確認まではしていない。

④ 調査結果とりまとめ:

廃棄物 銅線

廃棄物の内容

発生工程 手作業でコイルを巻く工程であまったもの、巻形が悪く製品

にならなかったもの

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 10tトラック(近隣の工場を回っている)

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 年 3~4 回

発生量 年間 8t(2011 年)

今後の排出量予測 巻線コイルの生産量が微増しているためそれに伴い排出量

も増える

処理の現況

処理を委託している業者 1 年契約で問題なければ翌年も更新

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

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廃棄物 フェライトコア芯・製品不良品

廃棄物の内容 フェライトコア芯と製品不良品は区別していない

発生工程 フェライトコアの不良品および、フェライトコアに巻線を取り付

けた不良品

出荷時荷姿 ダンボール詰め

運搬方法 10tトラック(近隣の工場を回っている)

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 年 3~4 回

発生量 年間 10t(2011 年)

今後の排出量予測 巻線コイルの生産量が微増しているためそれに伴い排出量

も増える

処理の現況

処理を委託している業者 1 年契約で問題なければ翌年も更新

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却

廃棄物 ソルダードロス

廃棄物の内容 はんだかすを集めたもの

発生工程 はんだかすを集めたもの

出荷時荷姿 カン詰め

運搬方法 10tトラック(近隣の工場を回っている)

かさ比重 不明(特に計測せず)

単位出荷量 規定なし、倉庫がある程度一杯になったら

出荷頻度 年 3~4 回

発生量 年間 2.5t(2011 年)

今後の排出量予測 巻線コイルの生産量が微増しているためそれに伴い排出量

も増える

処理の現況

処理を委託している業者 1 年契約で問題なければ翌年も更新

事務所から最終処分場ま

での処理フロー 仕分け→工場内にストック→処理業者により一次処理場→(二次処理場)

処理コスト 有価売却