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© 2018 SKY Perfect JSAT Corporation All rights reserved. ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト 無人航空機の運航管理システム及び衝突回避技術の開発 衛星通信を利用するドローンの運航管理システムの開発 2018322スカパーJSAT株式会社 衛星通信と高高度無人機を利用する無人航空機運航管理 1

ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現 ......※HAPS (高度 20,000m)は2023年頃~ インターネット 有人ヘリ 運航管理端末を使って

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ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト無人航空機の運航管理システム及び衝突回避技術の開発衛星通信を利用するドローンの運航管理システムの開発

2018年3月22日スカパーJSAT株式会社

衛星通信と高高度無人機を利用する無人航空機運航管理

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高高度無人実証実験機の研究開発(再委託先)

高高度無人機の飛行システム設計・開発

高高度無人機の機体設計、開発、全体組み込み

高高度無人機と一般ドローンとの通信系の設計・開発

新エネルギー・産業技術総合開発機構( NEDO )ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト

1 開発体制

宇宙航空研究開発機構 情報通信研究機構

スカパーJSAT(委託先)衛星を利用した運行管理システムの研究開発

・通信衛星を利用した災害用運航管理システムの構築・衛星WiFiスポットや高高度無人実証実験機を利用した、移動通信網不感地帯での複数ドローン管理システムの研究設計

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2 システムの概要

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海上無人ロボット

地上無人ロボット

一般ドローン

衛星ドローン高高度無人機(高度2,000m)

通信衛星

ソーラー無人機(ダウンサイジング型高高度無人機)(高度500m以下)

広域性&長時間飛行 機動性&短時間飛行相互補完

〈凡例〉■ 当社グループ企業が提供するもの■ 他社が所有・提供するもの

双方向の情報通信機能受信のみの情報通信機能ミッションで得られた情報の流れ

防災ミッション

※HAPS(高度20,000m)は2023年頃~

インターネット

有人ヘリ

運航管理端末を使って高度なオペレーションが可能

衛星通信ができないドローンでも運航管理配下に組み込める

タブレット等を使って現場で運航管理システムを利用できる

遠く離れた拠点でも運航管理システムの利用が可能

小電力無線装置・電源・GPS・UEB位置情報を収集

通信衛星経由で無人機をコントロール

画像やIoTDATAを収集

防災システムと連動し災害時の情報収集が可能となる

将来

通信衛星経由で運行管理システムに送信

高高度無人機を利用した運航管理

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3-1 平成29年度の成果 既存機を使った飛行実験(ふくしまスカイパーク)

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800 m

25 m800 m

25 m

コンクリートの滑走路が利用可能

滑走路内は、施設利用者以外は立ち入り禁止にできる

飛行場は台地上にあり、上空との気流の変動が少ない

左記理由から当該実験場所を選定

ふくしまスカイパークの設備概要

・平成29年11月27日(月)~12月1日(金)にて、東海大学保有のソーラープレーン (既存/SunFalcon2)を利用した実証実験をふくしまスカイパークで実施

・主な実験内容実験A: 高高度環境下における発電量計算のためのデータ取得や飛行特性の収集実験B: 高高度無人機と地上移動局間の無線機器同士の通信品質データ取得

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◆高高度環境下における発電量計算のためのデータ取得と飛行特性の収集

・高高度無人機の運用場面としては、山岳救助探索や広域災害時のドローンの情報収集等を検討しており、連続十数時間飛行の実現を目指しているため、ソーラーパネルの発電量の変動を高度や角度で収集し、発電データを新たに取得することで、今後の高高度無人航空機の設計に反映させる。

・飛行を通じて、既存機体の特性を収集し、今後の高高度無人航空機の設計に反映させる。

1) 滑走路上に静止した状態でソーラー創電容量を測定 2) 安定飛行状態でのソーラー創電容量を測定3) 飛行中の機体の姿勢・速度などの飛行データ取得

地上高:最大500m(国交省申請)

地上高:0 m

高度2,000 mを想定した場合の(推定)発電量を算出

3-1 平成29年度の成果 既存機を使った飛行実験(ふくしまスカイパーク)/実験A

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日中(11月末11時~15時)の飛行においては、太陽光発電のみで飛行(バッテリー残量は99%)

最高獲得高度は地上280m(海抜680m)、最長飛行時間は20分飛

3-1 平成29年度の成果 既存機を使った飛行実験(ふくしまスカイパーク)/実験A

ソーラープレーンは、離陸性能が高いことが実証された。(離陸距離:20m程度)

機体のアスペクト比に対し舵の利きが想定より良いので、UARMS(JAXA開発)のアビオニクス設計をベースに開発可能である。

単純な操作系で極めて安定した飛行が可能なため、長時間かつ広範囲の飛行特性を活かしたサービス展開の可能性がある。

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・高高度無人航空機と無人航空機との間の通信仕様・高高度含む無人航空機への通信機器取付方法の検討に反映

◆高高度無人機と地上移動局間の無線機器同士の通信品質データ取得

3-1 平成29年度の成果 既存機を使った飛行実験(ふくしまスカイパーク)/実験B

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◇LoRa+429MHz(10mW)ソーラー無人機が完全に見通せなくても回り込み効果もあり、8km以上、良好な通信状態通信速度は、100bps程度◇FSK方式+920MHz(20mW)飛行したソーラー無人機が見通せるところでは、直線距離2km程度まで良好な通信状態通信速度は、20kbps程度

3-1 平成29年度の成果 既存機を使った飛行実験(ふくしまスカイパーク)/実験B

LoRa方式の伝搬性能+920MHz帯のデータ伝送量を生かせば、半径10km以上のエリアをカバーできる。

有人機とドローンの安価な衝突回避システムツールとして普及できる。 USB等のインターフェースを備えれば、ドローンのみならず、IoTシステムとしても期待できる。(農業、防災、防犯、インフラ保守 等)

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3-2 平成29年度の成果 小電力通信装置を使ったヘリとドローン間の実証試験(NICT委託研究)

920MHz帯タブレット表示データ記録

測定評価内容

a. 位置情報・移動軌跡の記録(タブレットのスクリーンショット含む)

b. 受信強度(RSSI)の記録c. 通信成功率の記録d. ヘリパイロット・ドローンパイロットからみた感覚評価

タブレット表示データ記録

ドローンマッパー(DM)端末

河川上を水平移動(対地高度100~150m)

ヘリポート敷敷地内をホバリング(対地高度50~150m)

地上局1局(三脚で設置)

距離は1km~8km程度離隔DMユニットは手荷物扱いで搭載(NICTスタッフも1名搭乗)

920MHz帯

実施内容ドローンマッパーを搭載した有人ヘリとドローン及び地上局との間で距離を可変しながら通信試験を実施。

データ記録

※平成30年3月1日~2日に実施

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当日は風が強く(平均風速10m/S以上)ドローン自体は飛ばせなかったが、ヘリの飛行は出来たため、通信試験としては当初目的を果たせた。

ドローンとヘリの間が9km離れていても位置情報の交換ができた。通信速度は、20kbps程度通

無線装置の改修や取り付け位置、運用方法を最適化すれば半径20kmのエリアをカバーできる可能性がある。

有人機とドローンの安価な衝突回避が可能な運行管理システムとして普及できる。 リアルタイムで複数(現在の仕様で最大50端末程度)端末の位置情報を収集できるので、災害対策や遭難対策のツールとして活用が期待される。

3-2 平成29年度の成果 小電力通信装置を使ったヘリとドローン間の実証試験(NICT委託研究)

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3-3 平成29年度の成果 将来のグローバル展開を睨んだ取組み(インドネシアでの調査)

衛星通信の特長を活かせば、グローバルなサービスを展開しやすい

・平成30年2月12日~13日この観点からヒアリング調査を実施・既に防災分野では無人機を多く活用している(火山、津波、土砂災害、森林火災等)

来年度以降も事業化に向けた具体的アクティビティを遂行

現地でのフィールド実証実験を通じたトライアルを計画

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①衛星ドローン ②UTMシステム

③-1小電力無線装置(920Mhz FSK)

3-3 平成29年度の成果 成果物

③-2小電力無線装置(429MHz LoRa)

子機 親機

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4 平成30年度の研究開発計画

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1) 高高度無人機の開発・2,000m以上の高度で日中8時間以上飛行可能な機体を開発し年度内に初飛行を実施

2) 衛星ドローン・見通し外飛行試験を実施し、有効性の検証と実用と量産を目指した改修

3) 小電力通信装置・高機能化、高性能化、小型化等を目指す

4) 運行管理システム・システムの利便性を追求した改修(衛星ドローン制御、ミッションと結びついた運行管理)

5) グローバル展開の調査等・海外では、事業性・ニーズを追求し、実証実験候補地の選定等を行う

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◆研究開発及び事業展開シナリオのロードマップ

平成30年度以降、国内外で具体的ミッションを想定した現地フィールド実証試験の実施を目指す。ヒアリング活動等を通じ、ユーザに受け入れられる事業モデルに基づく事業計画を策定。

5 事業化を見据えたロードマップ