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Oracleテクニカル・ホワイト・ペーパー 2012620129月改訂 オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

オラクルのSun Server X3-2およびSun Server のアーキテクチャ...Sun Server X3-2Lは、最大2基のインテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサを搭

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  • Oracleテクニカル・ホワイト・ペーパー

    2012年6月 2012年9月改訂

    オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    はじめに ............................................................................................ 3

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2L ................................................ 4

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lの比較 ...................................... 6

    オペレーティング・システムと仮想環境の選択 ................................ 9

    インテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリーの利点 ................. 9

    インテルCoreマイクロアーキテクチャ ....................................... 10

    インテルXeonプロセッサC600プラットフォーム ....................... 11

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lのアーキテクチャ .................. 11

    Sun Server X3-2共通のコア機能の概要 ....................................... 11

    システム・レベルのアーキテクチャ:4台の2.5インチ・ディスクとDVDを装

    備したSun Server X3-2 ............................................................... 12

    4台の2.5インチ・ディスクとDVDを装備したSun Server X3-2の概要12

    システム・レベルのアーキテクチャ:8台の2.5インチ・ディスクを装備した

    Sun Server X3-2 .......................................................................... 13

    8台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2の概要 .... 13

    システム・レベルのアーキテクチャ:4台の3.5インチ・ディスクを装備した

    Sun Server X3-2 .......................................................................... 13

    4台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2の概要 .... 14

    Sun Server X3-2のエンクロージャの概要 ................................... 14

    Sun Server X3-2L共通のコア機能の概要 ..................................... 17

    システム・レベルのアーキテクチャ:8台の2.5インチ・ディスクとDVDを装

    備したSun Server X3-2L ............................................................. 18

    8台の2.5インチ・ディスクとDVDを搭載したSun Server X3-2Lの概要18

    システム・レベルのアーキテクチャ:24台の2.5インチ・ディスクを装備した

    Sun Server X3-2L ........................................................................ 18

    24台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lの概要 19

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    システム・レベルのアーキテクチャ:12台の3.5インチ・ディスクを装備した

    Sun Server X3-2L ........................................................................ 19

    12台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lの概要 20

    Sun Server X3-2Lのエンクロージャの概要 ................................. 20

    システム・プラットフォーム ...................................................... 23

    メモリ・サブシステム ................................................................. 24

    I/Oサブシステム .......................................................................... 25

    RAS機能 ...................................................................................... 31

    Oracle ILOMサービス・プロセッサとシステム管理 ........................ 32

    Oracle ILOMサービス・プロセッサ ............................................. 32

    Oracle System Assistant .............................................................. 39

    Oracle Enterprise Manager Ops Center ....................................... 39

    エンタープライズ・クラスのソフトウェア・サポート ................... 41

    Oracle Solarisオペレーティング・システム ................................ 41

    Oracle VM環境 ............................................................................ 42

    Linux環境..................................................................................... 42

    Microsoft Windows環境 ............................................................... 43

    VMware環境 ................................................................................ 43

    結論 ................................................................................................. 43

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    3

    はじめに

    オラクルの新しい Sun Server X3-2 と Sun Server X3-2L は、最新のインテル Xeon プロセッサ E5-

    2600製品ファミリーCPUを利用することで、同じ物理フットプリントと環境フットプリントのまま

    で、前世代のサーバーよりも処理能力が 33%向上1しています。バランスの取れたアーキテクチャ

    を維持するため、さらに容量の大きい SAS-2 対応の従来のハード・ディスク・ドライブ(HDD)と

    SATA-2 ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)が導入され、ストレージ機能が大幅に強化されてい

    ます。新しいサーバー・ラインでは、メモリ周波数が向上してメモリ密度がさらに高まったため、

    メモリのパフォーマンスも強化されています。

    処理能力、メモリ構成、および適切なストレージ容量の最適な構成を、高帯域幅の PCIe

    Generation 3 接続が提供する拡張性とともに選択できるため、Sun Server X3-2 と Sun Server

    X3-2Lでは幅広いアプリケーションを非常に柔軟にホストできます。

    1 前世代のインテルXeonプロセッサ5600番台CPUが最大6つのCPUコアをサポートしていたのに対し、インテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリーCPUは最大8つのCPUコアをサポートしています。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    4

    Sun Server X3-2と Sun Server X3-2L

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、よく似たシステム・ボード設計を採用していますが、そ

    れぞれに、ディスク密度とCD/DVDコンポーネントが別の、3つの異なる基本構成があります。

    Sun Server X3-2は、最大2基のインテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサを搭

    載し、最大512GBのメモリ(32GB 1,066MT/秒の低電圧レジスタ付きDIMM使用)をサポートしていま

    す。Sun Server X3-2は、1Uサーバー向けの高密度I/Oを装備しており、4個のPCIe 3.0スロット

    (SAS HBA用の内部スロット×1、外部からアクセス可能な汎用スロット×3)、4つのオンボード

    10GbEポート、および6つのUSB 2.0ポート(外部からアクセス可能なポート×4、システム内部ポー

    ト×2)を利用できます。

    共有コンポーネント以外には、Sun Server X3-2では次の3つの基本構成を利用できます。

    Sun Server X3-2モデル(DVD-ROM付き)は、最大4台の2.5インチSAS HDDとSATA SSDをサポートす

    る4台の2.5インチ・ドライブ、および次のフォーマット・オプションをサポートするDVD-ROMを装

    備しています。

    • DVD-R/RW

    • DVD+R/RW

    • CD-R/RW

    • CD+R/RW

    図1. 4台の2.5インチ・ドライブとDVD-ROMを装備したSun Server X3-2の前面図

    8台の2.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2は、最大8台の2.5インチSAS HDDとSATA SSD

    をサポートしています。

    図2. 8台の2.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2の前面図

    4台の3.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2は、最大4台の3.5インチSAS HDDをサポート

    しています。

    図3. 4台の3.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2の前面図

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    5

    Sun Server X3-2Lは、最大2基のインテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサを搭

    載し、現在、最大512GBのメモリ(32GB 1,066MT/秒の低電圧レジスタ付きDIMM使用時)をサポート

    しています。Sun Server X3-2Lは、2Uサーバー向けの強力なI/Oを装備しており、6個のPCIe 3.0ス

    ロット、4つのオンボード10GbEポート、および6つのUSB 2.0ポート(外部からアクセス可能なポー

    ト×4、システム内部ポート×2)を利用できます。

    共有コンポーネント以外には、Sun Server X3-2Lでは次の3つの基本構成を利用できます。

    Sun Server X3-2L(DVD-ROM付き)は、最大8台の2.5インチSAS HDDと2.5インチSATA SSDをサポー

    トする8台の2.5インチ・ドライブ、および次のフォーマット・オプションをサポートするDVD-ROM

    を装備しています。

    • DVD-R/RW

    • DVD+R/RW

    • CD-R/RW

    • CD+R/RW

    図4. 8台の2.5インチ・ドライブとDVD-ROMを装備したSun Server X3-2Lの前面図

    24台の2.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2Lは、最大24台の2.5インチSAS HDDと2.5イ

    ンチSATA SSDをサポートしています。また、このエンクロージャは、シャーシ背面に2個のディス

    ク・スロットを装備しており、2.5インチのSAS HDDまたはSATA SSDを2台追加できます。

    図5. 24台の2.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2Lの前面図

    12台の3.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2Lは、最大12台の3.5インチSAS HDDをサ

    ポートしています。また、このエンクロージャは、シャーシ背面に2個のディスク・スロットを装

    備しており、2.5インチのSAS HDDまたはSATA SSDを2台追加できます。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    6

    図6. 12台の3.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2Lの前面図

    Sun Server X3-2と Sun Server X3-2Lの比較

    オラクルのポートフォリオ全体でオープンなコンピューティング、ストレージ、ネットワーク、お

    よびソフトウェアの各テクノロジーを統合、最適化することで、パフォーマンス、効率性、拡張性

    に優れたシステムを提供するという、オープン・ネットワーク・システムの手法が、システム設計

    では事実上の標準となっています。同じ設計手法を用いたSun Server X3-2とSun Server X3-2L

    は、以前のシャーシ設計を利用しながら、運用効率を向上して、データセンターの価値を最適化

    し、システム効率をさらに強化しています。

    表1Aと表1Bに、6つのモデルを示します。表1Aは、3つの異なるSun Server X3-2モデルの比較を示

    しています。表1Bは、3つの異なるSun Server X3-2Lモデルの比較を示しています。

    表1A. SUN SERVER X3-2の比較

    機能 SUN SERVER X3-2(2.5インチ・ディ

    スク×4)

    SUN SERVER X3-2(2.5インチ・ディ

    スク×8)

    SUN SERVER X3-2(3.5インチ・

    ディスク×4)

    シャーシ 1U

    CPUソケット数 最大2

    サポートされる

    プロセッサ・

    タイプ

    インテルXeonプロセッサE5-2600

    プロセッサ・シ

    ステムのイン

    ターコネクト

    インテルQuickPathインターコネクト

    メモリ・スロッ

    ト数

    16 (シングルプロセッサ構成時最大8 スロット)

    メモリ容量 最大512GB(32GB、ECC、1,066MT/秒、低電圧RDIMM使用時)

    メモリ・タイプ DDR3低電圧RDIMM

    メモリ・オプ

    ション

    8GB DDR3-1600 LVDIMM

    16GB DDR3-1600 LVDIMM

    32GB DDR3-1066 LVDIMM

    内蔵ストレー

    ジ:ケージ・

    オプション

    最大4台の2.5インチSAS-2 HDD

    またはSATA SSD(HBAが必要)

    最大8台の2.5インチSAS-2 HDD

    またはSATA SSD(HBAが必要)

    最大4台の3.5インチSAS-2 HDD

    (HBAが必要)

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    7

    表1A. SUN SERVER X3-2の比較

    機能 SUN SERVER X3-2(2.5インチ・ディ

    スク×4)

    SUN SERVER X3-2(2.5インチ・ディ

    スク×8)

    SUN SERVER X3-2(3.5インチ・

    ディスク×4)

    DVD-ROM

    ドライブ

    あり なし なし

    PCIe 3.0

    スロット数

    2 プロセッサ構成時 合計4:外部16レーン×1、8レーン×3(外部×2、内部×1)

    シングルプロセッサ構成時 合計3:8レーン×3(外部×2、内部×1)

    10GbEポート数 オンボード×4 (シングルプロセッサ構成時 x2)

    USBポート数 前面×2、背面×2、内部×2

    システム管理 オンボードOracle Integrated Lights Out Manager(Oracle ILOM)サービス・プロセッサ

    オンボードの10GbEポートまたは専用の10/100イーサネット・システム管理ポートのいずれかを使用し

    た側波帯管理

    Oracle System Assistant

    Oracle Enterprise Manager Ops Center

    RAS

    コンポーネント

    ホットスワップ対応の冗長電源、ファン、ディスク・ドライブ

    SAS-2 RAID HBAによるRAID 0、1、10、1E、5、6、50、5EE、60

    OSサポート2 Oracle Solaris10 8/11、Oracle Solaris 11、Oracle Linux 5.7および6.1、Oracle VM 3.0.2、Red Hat

    Enterprise Linux* 5.7および6.1、SUSE Linux Enterprise Server 11 SP1、Microsoft Windows Server 2008

    SP2、Microsoft Windows Server 2008 R2 SP1、VMware ESXi 5

    * Red Hat Enterprise Linuxのサポートは、製品リリースの直後に提供される予定です。

    表1B. SUN SERVER X3-2Lの比較

    機能 SUN SERVER X3-2L(2.5インチ・ディ

    スク×8)

    SUN SERVER X3-2L(2.5インチ・

    ディスク×24)

    SUN SERVER X3-2L(3.5インチ・

    ディスク×12)

    シャーシ 2U

    CPUソケット数 最大 2

    サポートされる

    プロセッサ・

    タイプ

    インテルXeonプロセッサE5-2600

    プロセッサ・

    システムのイン

    ターコネクト

    インテルQuickPathインターコネクト

    メモリ・

    スロット数

    16 (シングルプロセッサ構成時最大8 スロット)

    2 各プラットフォームでサポートされるオペレーティング・システムのバージョンに関する最新情報について

    は、http://www.oracle.comを参照してください。

    http://www.oracle.com/

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    8

    表1B. SUN SERVER X3-2Lの比較

    機能 SUN SERVER X3-2L(2.5インチ・ディ

    スク×8)

    SUN SERVER X3-2L(2.5インチ・

    ディスク×24)

    SUN SERVER X3-2L(3.5インチ・

    ディスク×12)

    メモリ容量 最大256GB(16GB、ECC、1,600MT/秒、低電圧RDIMM使用時)

    メモリ・タイプ DDR3低電圧RDIMM

    メモリ・オプ

    ション

    8GB DDR3-1600 LVDIMM

    16GB DDR3-1600 LVDIMM

    32GB DDR-1066 LVDIMM

    内蔵ストレー

    ジ:ケージ・

    オプション

    最大8台の2.5インチSAS-2 HDDま

    たはSATA SSD(HBAが必要)

    最大24台の2.5インチSAS-2

    HDDまたはSATA SSD(HBAが

    必要)

    オプションの背面ディスク・

    ケージにより、2台の2.5インチ

    SAS HDDまたはSATA SSDを装

    着可能

    最大12台の3.5インチSAS-2

    HDD(HBAが必要)

    オプションの背面ディスク・

    ケージにより、2台の2.5インチ

    SAS HDDまたはSATA SSDを装

    着可能

    DVD-ROM

    ドライブ

    あり なし なし

    PCIe 3.0

    スロット数

    2プロセッサ構成時 合計6:16レーン×1、8レーン×5(ともに外部)

    シングルプロセッサ構成時 合計3:8レーン×3(ともに外部)

    10GbEポート数 オンボード×4 (シングルプロセッサ構成時 x2)

    USBポート数 前面×2、背面×2、内部×2

    システム管理 オンボードOracle ILOMサービス・プロセッサ

    オンボードの10GbEポートまたは専用の10/100イーサネット・システム管理ポートのいずれかを使用した

    側波帯管理

    Oracle System Assistant

    Oracle Enterprise Manager Ops Center

    RAS

    コンポーネント

    ホットスワップ対応の冗長電源、ファン、ディスク・ドライブ

    SAS-2 RAID HBAによるRAID 0、1、10、1E、5、6、50、5EE、60

    OSサポート3 Oracle Solaris 10 8/11、Oracle Solaris 11、Oracle Linux 5.7および6.1、Oracle VM 3.0.2、Red Hat

    Enterprise Linux* 5.7および6.1、SUSE Linux Enterprise Server 11 SP1、Microsoft Windows Server 2008

    SP2、Microsoft Windows Server 2008 R2 SP1、VMware ESXi 5

    * Red Hat Enterprise Linuxのサポートは、製品リリースの直後に提供される予定です。

    表1Aと1Bに示すように、これらのシステムでは、次のような数多くの同じ機能を使用しています。

    3 各プラットフォームでサポートされるオペレーティング・システムのバージョンに関する最新情報について

    は、http://www.oracle.comを参照してください。

    http://www.oracle.com/

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    9

    • 2基のインテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサ

    • 最大1,600メガ転送/秒(MT/秒)のレジスタ付きDDR3メモリ・モジュールをサポートする、内蔵

    メモリ・コントローラ(プロセッサあたり4つのチャネル、チャネルあたり2個のDIMMでメモ

    リを編成)

    • 複数のポイント・ツー・ポイントのインテルQuickPathテクノロジーベースのインターコネクト

    • インテル・ターボ・ブースト・テクノロジー・モードとインテル・ハイパースレッディング・

    テクノロジーの機能(CPUモデルによって異なる)

    • インテルC602Jチップセット

    • 大容量の内蔵ストレージ(SSDとHDDのサポートなど)

    • インテル内蔵I/Oによるプロセッサ・ダイへのPCIe 3.0直接接続

    • PCIe 3.0の拡張性

    • 組込みのクワッド10GbEのサポート

    • オンボードOracle ILOMサービス・プロセッサによるシステム管理

    • エンタープライズ・クラスのRAS機能(ホットスワップ対応冗長電源、ファン、ドライブなど)

    • 複数のオペレーティング・システムのサポート

    オペレーティング・システムと仮想環境の選択

    柔軟性と投資保護を最適化するため、Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lでは、次のようなオペ

    レーティング・システム3を選択できます。

    • Oracle Solaris

    • Oracle Linux

    • Red Hat Enterprise Linux

    • SUSE Linux Enterprise Server

    • Microsoft Windows Server

    これらのシステムでは、Oracle VMまたはVMware ESXiを使用した仮想化もサポートしています。

    Red Hat Enterprise Linuxのサポートは、製品リリースの直後に提供される予定です。

    インテル Xeonプロセッサ E5-2600製品ファミリーの利点

    オラクルは、インテルと緊密に連携することで、最新のインテルXeonプロセッサ・テクノロジーを

    利用した幅広いサーバー・ファミリーを市場に提供しています。Sun Server X3-2とSun Server

    X3-2Lでは、システム・エンジニアの専門知識と高度なプロセッサ設計が結集され、パフォーマン

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    10

    ス、品質、信頼性、および環境対応が強化されています。また、エンジニアによって、オラクルの

    オペレーティング・システムでのシステムのパフォーマンスと可用性が最適化されています。

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、前世代の2ソケットのプラットフォームよりも高速なイン

    テルQuickPathインターコネクト、インテルXeonマイクロアーキテクチャ、およびプロセッサ・ダ

    イ内蔵のPCIe 3.0を装備した、インテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサを搭

    載しています。各サーバーは、2基のプロセッサを搭載した非常によく似たマザーボードを装備し

    ており、高いパフォーマンスが必要なアプリケーションで短い応答時間と高いスループットを実現

    します。従来のIA-32ソフトウェアと互換性があるこれらの64ビット・プロセッサは、数多くの既

    存の32ビット・アプリケーションに加え、新しい64ビット・アプリケーションもサポートしていま

    す。

    インテル Coreマイクロアーキテクチャ

    この最新のマイクロアーキテクチャの導入で、インテルは32nmの製造プロセスを継続しましたが、

    コアのコンピューティング能力が6プロセッサ・コアから8プロセッサ・コアに強化され、また、

    キャッシュからダイに強化されています。

    図7. インテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリーで採用されているマイクロアーキテクチャにより、以前

    の設計を超える顕著な技術革新を実現

    新しいインテルCoreマイクロアーキテクチャは高度にモジュール化されており、幅広い環境でさま

    ざまなアプリケーションのニーズと価格に対応できるようになっています。Sun Server X3-2とSun

    Server X3-2Lでは、4コア、6コア、または8コアのCPU、最大20MBの共有Last Level Cache、および

    インテル・ターボ・ブースト・テクノロジーとハイパー・スレッディング(HT)テクノロジーを利

    用できます。

    インテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリーCPUの詳細については、インテルのWebサイト

    http://www.intel.comを参照してください。

    http://www.intel.com/

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    11

    インテル Xeonプロセッサ C600プラットフォーム

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは非常によく似たマザーボード設計を使用しており、同じイ

    ンテルC600シリーズ・チップセット・プラットフォームを使用しています。プロセッサは、インテ

    ルQuickPathインターコネクト・テクノロジーのインターコネクトを介して相互にインタフェース

    接続を行います。前世代のプラットフォームでは、PCIの拡張性は別のIOHチップセットを使用して

    対処していました。新しいプラットフォームでは、PCIの拡張性はプロセッサ・ダイに直接内蔵さ

    れています。CPUがインテルC602J I/Oコントローラ・ハブとインタフェース接続を行うため、拡張

    性と高いI/Oスループットが実現されています。

    各インテルXeonシリーズ・プラットフォームは、プロセッサ・パフォーマンスをメモリ容量、I/O

    の拡張性、およびインターコネクトの帯域幅に合わせるように設計されています。

    Sun Server X3-2と Sun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、かつてない拡張性と低消費電力とともにクラス最高のパ

    フォーマンスを提供するように設計されています。この項では、サーバー設計の類似点と相違点を

    示しながら、システムの物理的な側面とアーキテクチャ上の側面について詳しく説明します。

    6つのサーバー・モデルで、非常によく似たマザーボード・アーキテクチャを使用しています。一

    番の相違点は、Sun Server X3-2Lは6個のPCIe 3.0スロットを装備しているのに対して、Sun

    Server X3-2は4個のPCIeスロット(内部×1、外部×3)を装備している点です。

    Sun Server X3-2 共通のコア機能の概要

    Sun Server X3-2・モデルでは、3つのシャーシで次の同じ主要コンポーネントを使用しています。

    • 2基のインテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサ

    • 最大512GBのメモリ(32GBレジスタ付きデュアル・インライン・メモリ・モジュール[RDIMM]

    使用時、16個のレジスタ付きRDIMMスロットに装着)—8GB、16GB、または32GBの低電圧RDIMM

    をサポート

    • 4つのオンボード100/1,000/10,000Mb/秒イーサネットRJ45ポート

    • 3個の外部ロープロファイルPCIe 3.0スロット(16レーン・スロット×1、8レーン・スロット

    ×2)

    • 1個の内部ロープロファイルPCIe 3.0スロット(8レーン)(必須のSAS-2 HBAカード用)

    • 6つのUSB 2.0ポート(前面×2、背面×2、内部×2)

    • オンボードOracle ILOMサービス・プロセッサ

    • N+1冗長用の、2個のホットスワップ対応の高効率電源ユニット(PSU)

    • 4個のホットスワップ対応の可変速ファン・モジュール(N+1冗長用)、各モジュールに環境

    監視で動作する2個の二重反転の低振動ファン・ペアを装備

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    12

    システム・レベルのアーキテクチャ:4 台の 2.5 インチ・ディスクと DVD を装備

    した Sun Server X3-2

    4台の2.5インチ・ディスクとDVD+/-RWを装備したSun Server X3-2のアーキテクチャを把握するに

    は、次のシステム・レベルのブロック図(図8)を参照してください。

    図8. 4台の2.5インチ・ディスクとDVD+/-RWを装備したSun Server X3-2を示したブロック図(内部PCIeスロッ

    ト4の必須のSAS HBAも含む)

    図8は、必須のSAS HBAカードを使用して4台の内蔵SAS HDDとSATA SSDをサポートする、標準構成を

    示しています。SATA DVDとUSBデバイスは、インテルC602J I/Oコントローラによって制御されてい

    ます。

    4台の 2.5インチ・ディスクと DVDを装備した Sun Server X3-2の概要

    4台の2.5インチ・ディスクとDVD+/-RWを装備したSun Server X3-2には、Sun Server X3-2の共有コ

    ンポーネント以外に、次の主要コンポーネントが含まれています。

    • 4台の内蔵2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD

    • 1台の内蔵SATA DVD+/-RW-ROM

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    13

    システム・レベルのアーキテクチャ:8 台の 2.5 インチ・ディスクを装備した

    Sun Server X3-2

    8台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2のアーキテクチャを把握するには、次のシ

    ステム・レベルのブロック図(図9)を参照してください。

    図9. 8台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2を示したブロック図(内部PCIeスロット4の必須

    のSAS HBAも含む)

    図9は、必須のSAS HBAカードを使用して8台の内蔵SAS-2 HDDまたはSATA SSDをサポートする、標準

    構成を示しています。システム管理サービス・プロセッサとUSB接続は、インテルC602J I/Oコント

    ローラによって制御されています。

    8 台の 2.5 インチ・ディスクを装備した Sun Server X3-2の概要

    8台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2には、Sun Server X3-2の共有コンポーネン

    ト以外に、8台の内蔵2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSDが含まれています。

    システム・レベルのアーキテクチャ:4台の 3.5インチ・ディスクを装備した

    Sun Server X3-2

    4台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2のアーキテクチャを把握するには、次のシステ

    ム・レベルのブロック図(図10)を参照してください。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    14

    図10. 4台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2を示したブロック図(内部PCIeスロット4の必須

    のSAS HBAも含む)

    図10は、必須のSAS HBAカードを使用して4台の内蔵3.5インチSAS-2 HDDをサポートする、標準構成

    を示しています。システム管理サービス・プロセッサとUSB接続は、インテルC602J I/Oコントロー

    ラによって制御されています。

    4 台の 3.5 インチ・ディスクを装備した Sun Server X3-2の概要

    4台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2には、Sun Server X3-2の共有コンポーネン

    ト以外に、4台の内部3.5インチSAS-2 HDDが含まれています。

    Sun Server X3-2 のエンクロージャの概要

    Sun Server X3-2のエンクロージャは、標準の19インチ・ラックに1Uを収容するように設計されて

    います。表2に、システムの寸法と重量を示します。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    15

    表2. SUN SERVER X3-2の寸法と重量

    寸法 米国内 海外

    高さ 1.71インチ(1U) 42.6mm

    幅 17.2インチ 436.5mm

    奥行 29.0インチ 736.6mm

    重量 最大39.9ポンド 最大18.1キログラム

    Sun Server X3-2の背面図

    3つのSun Server X3-2構成で、同じ背面パネルを使用しています。図11に、Sun Server X3-2の背

    面図を示します。

    図11. サーバーの外部機能と接続を示した、Sun Server X3-2の背面図

    背面の外部機能と接続は、次のとおりです。

    • 背面のステータス・インジケータ・ライト。システムとコンポーネントに関する"ロケータ"

    (白)、"要サービス"(黄)、および"アクティビティ・ステータス"(緑)をレポート

    • 2つのUSBポート

    • 内蔵ファンを備えた2個の電源ユニット(N+1冗長用)。各電源に単一の独立したACプラグを装

    • 背面の電源インジケータ・ライト。各ホットスワップ対応電源のステータスを表示

    • 4つの100/1000/10000Base-T、RJ45銅線。イーサネット・ポートを自動感知

    • 3個のPCIe 3.0スロット。背面パネルからロープロファイル・カードを取付け可能

    • サービス・プロセッサへのデフォルト接続に使用される2つの管理ポート(10/100Base-Tイー

    サネット・ポート×1、RJ45シリアル・ポート×1)。4つのオンボード・イーサネット・ポー

    トのいずれかを共有のシステム管理ポートとしても構成可能

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    16

    • VGAビデオ・ポート。背面パネルのアナログHD-15 VGA接続を使用

    Sun Server X3-2の前面図

    Sun Server X3-2 では、3 つの異なる前面ディスク・ケージを使用した、3 つの異なるストレージ

    構成が用意されています。

    図12に、4台の2.5インチ・ディスクとDVD+/-RWを装備したSun Server X3-2の前面図を示します。

    図12. 4台の2.5インチ・ディスクとDVDを装備したSun Server X3-2の前面図。サーバーの外付けドライブ、

    DVD、接続機能を表示

    前面の外部機能と接続は、次のとおりです。

    • ステータス・インジケータ・ライト。システムとコンポーネントに関する"ロケータ"(白)、

    "要サービス"(黄)、および"アクティビティ・ステータス"(緑)をレポート

    • 4台の2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD(必須のSAS-2 HBAを使用)。すべてのHDDとSSDデバ

    イスは前面パネルから装着可能

    • 1台の薄型SATA DVD+/-RW

    • 2つのUSBポート

    図13に、8台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2の前面図を示します。

    図13. 8台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2の前面図。サーバーの外付けドライブと接続機

    能を表示

    前面の外部機能と接続は、次のとおりです。

    • ステータス・インジケータ・ライト。システムとコンポーネントに関する"ロケータ"(白)、

    "要サービス"(黄)、および"アクティビティ・ステータス"(緑)をレポート

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    17

    • 8台の2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD(必須のSAS-2 HBAを使用)。すべてのHDDとSSDデバ

    イスは前面パネルから装着可能

    • 2つのUSBポート

    図14に、4台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2の前面図を示します。

    図14. 4台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2の前面図。サーバーの外付けドライブと接続機

    能を表示

    前面の外部機能と接続は、次のとおりです。

    • ステータス・インジケータ・ライト。システムとコンポーネントに関する"ロケータ"(白)、

    "要サービス"(黄)、および"アクティビティ・ステータス"(緑)をレポート

    • 4台の3.5インチSAS-2 HDD(必須のSAS-2 HBAを使用)。すべてのHDDデバイスは前面パネルか

    ら装着可能

    • 2つのUSBポート

    Sun Server X3-2L 共通のコア機能の概要

    Sun Server X3-2L・モデルは、3つのシャーシで次の同じ主要コンポーネントを使用しています。

    • 2基のインテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサ

    • 最大256GBのメモリ(16GBレジスタ付きデュアル・インライン・メモリ・モジュール[RDIMM]使

    用時、16個のレジスタ付きRDIMMスロットに装着)—8GBまたは16GBの低電圧RDIMMをサポート

    • 4つのオンボード100/1,000/10,000Mb/秒イーサネット・ポート

    • 6個の外部ロープロファイルPCIe 3.0スロット(16レーン・スロット×1、8レーン・スロット

    ×5)

    • 6つのUSB 2.0ポート(前面×2、背面×2、内部×2)

    • オンボードOracle ILOMサービス・プロセッサ

    • N+1冗長用の、2個のホットスワップ対応の高効率電源ユニット(PSU)

    • 4個のホットスワップ対応の可変速ファン・モジュール(N+1冗長用)、各モジュールに環境監

    視で動作する2個の二重反転の低振動ファンを装備

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    18

    システム・レベルのアーキテクチャ:8 台の 2.5 インチ・ディスクと DVD を装備

    した Sun Server X3-2L

    8台の2.5インチ・ディスクとDVD+/-RWを装備したSun Server X3-2Lのアーキテクチャを把握するに

    は、次のシステム・レベルのブロック図(図15)を参照してください。

    図15. 8台の2.5インチ・ディスクとDVD+/-RWを搭載したSun Server X3-2Lを示したブロック図(PCIeスロット

    6の必須のSAS HBAも含む)

    図15は、必須のSAS HBAカードを使用して8台の内蔵SAS-2 HDDまたはSATA SSDをサポートする、標

    準構成を示しています。CD/DVDなどのSATAデバイスやUSB接続は、インテルC602J I/Oコントローラ

    によって制御されています。

    8台の 2.5インチ・ディスクと DVDを搭載した Sun Server X3-2Lの概要

    8台の2.5インチ・ディスクとDVD+/-RWを装備したSun Server X3-2Lには、Sun Server X3-2Lの共有

    コンポーネント以外に、次の主要コンポーネントが含まれています。

    • 8台の内蔵2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD

    • 1台の内蔵SATA DVD+/-RW-ROM

    システム・レベルのアーキテクチャ:24 台の 2.5 インチ・ディスクを装備した

    Sun Server X3-2L

    24台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lのアーキテクチャを把握するには、次のシス

    テム・レベルのブロック図(図16)を参照してください。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    19

    図16. 24台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lを示したブロック図(内部PCIeスロット6の

    SAS HBAも含む)

    図16は、必須のSAS-2 HBAカードを使用して24台の内蔵SAS-2 HDDまたはSATA SSDおよび背面からア

    クセス可能な2台のオプションの2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSDをサポートする、標準構成を

    示しています。システム管理サービス・プロセッサとUSB接続は、インテルC602J I/Oコントローラ

    によって制御されています。

    24 台の 2.5 インチ・ディスクを装備した Sun Server X3-2Lの概要

    24台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lには、Sun Server X3-2Lの共有コンポーネン

    ト以外に、次の主要コンポーネントが含まれています。

    • 24台の内蔵2.5インチSAS-2 HDDまたは最大24台のSATA SSD

    • 背面からアクセス可能な2台の2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD

    システム・レベルのアーキテクチャ:12 台の 3.5 インチ・ディスクを装備した

    Sun Server X3-2L

    12台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lのアーキテクチャを把握するには、次のシス

    テム・レベルのブロック図(図17)を参照してください。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    20

    図17. 12台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lを示したブロック図(内部PCIeスロット6の必

    須のSAS HBAも含む)

    図17は、必須のSAS HBAカードを使用して12台の内蔵3.5インチSAS-2 HDDおよび背面からアクセス

    可能な2台のオプションの2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSDをサポートする、標準構成を示して

    います。システム管理サービス・プロセッサとUSB接続は、インテルC602J I/Oコントローラによっ

    て制御されています。

    12 台の 3.5 インチ・ディスクを装備した Sun Server X3-2Lの概要

    12台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lには、Sun Server X3-2Lの共有コンポーネン

    ト以外に、次の主要コンポーネントが含まれています。

    • 12台の内蔵3.5インチSAS-2 HDD

    • 背面からアクセス可能な2台の2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD

    Sun Server X3-2L のエンクロージャの概要

    Sun Server X3-2Lのエンクロージャは、標準の19インチ・ラックに2Uを収容するように設計されて

    います。表3に、システムの寸法と重量を示します。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    21

    表3. SUN SERVER X3-2Lの寸法と重量

    寸法 米国内 海外

    高さ 3.45インチ(2U) 87.6mm

    幅 17.52インチ 445.0mm

    奥行 29.0インチ 736.6mm

    重量 最大70ポンド 最大31.8キログラム

    Sun Server X3-2Lの背面図

    3つのSun Server X3-2L構成で、同じ背面パネルを使用しています。図18に、Sun Server X3-2Lの

    背面図を示します。

    図18. サーバーの外部機能と接続を示した、Sun Server X3-2Lの背面図

    背面の外部機能と接続は、次のとおりです。

    • 背面のステータス・インジケータ・ライト。システムとコンポーネントに関する"ロケータ"

    (白)、"要サービス"(黄)、および"アクティビティ・ステータス"(緑)をレポート

    • 背面からアクセス可能な2台の2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD(24台の2.5インチ・ディス

    クのサーバー構成と12台の3.5インチ・ディスクのサーバー構成でのみ使用可能)

    • 2つのUSBポート

    • 内蔵ファンを備えた2個の電源ユニット(N+1冗長用)。各電源に単一の独立したACプラグを装

    • 背面の電源インジケータ・ライト。各ホットスワップ対応電源のステータスを表示

    • 4つの100/1000/10000Base-T、RJ45銅線。イーサネット・ポートを自動感知

    • 6個のPCIe 3.0スロット。背面パネルからロープロファイル・カードを取付け可能

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    22

    • サービス・プロセッサへのデフォルト接続に使用される2つの管理ポート(10/100Base-Tイー

    サネット・ポート×1、RJ45シリアル・ポート×1)。4つのオンボード・イーサネット・ポー

    トのいずれかを共有のシステム管理ポートとしても構成

    • VGAビデオ・ポート。背面パネルのアナログHD-15 VGAコネクタを使用

    Sun Server X3-2Lの前面図

    Sun Server X3-2Lでは、3つの異なる前面ディスク・ケージを使用した、3つの異なるストレージ構

    成が用意されています。

    図19に、8台の2.5インチ・ディスクとDVD+/-RWを装備したSun Server X3-2Lの前面図を示します。

    図19. 8台の2.5インチ・ディスクとDVDを装備したSun Server X3-2Lの前面図。サーバーの外付けドライブ、

    DVD、および接続機能を表示

    前面の外部機能と接続は、次のとおりです。

    • ステータス・インジケータ・ライト。システムとコンポーネントに関する"ロケータ"(白)、

    "要サービス"(黄)、および"アクティビティ・ステータス"(緑)をレポート

    • 8台の2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD(必須のSAS-2 HBAを使用)。すべてのHDDとSSDデバ

    イスは前面パネルから装着可能

    • 1台の薄型SATA DVD+/-RW

    • 2つのUSBポート

    図20に、24台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lの前面図を示します。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    23

    図20. 24台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lの前面図。サーバーの外付けドライブと接続

    機能を表示

    前面の外部機能と接続は、次のとおりです。

    • ステータス・インジケータ・ライト。システムとコンポーネントに関する"ロケータ"(白)、

    "要サービス"(黄)、および"アクティビティ・ステータス"(緑)をレポート

    • 24台の2.5インチSAS-2 HDDまたはSATA SSD(必須のSAS-2 HBAを使用)。すべてのHDDとSSDデ

    バイスは前面パネルから装着可能

    • 2つのUSBポート

    図21に、12台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lの前面図を示します。

    図21. 4台の3.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lの前面図。サーバーの外付けドライブと接続機

    能を表示

    前面の外部機能と接続は、次のとおりです。

    • ステータス・インジケータ・ライト。システムとコンポーネントに関する"ロケータ"(白)、

    "要サービス"(黄)、および"アクティビティ・ステータス"(緑)をレポート

    • 12台の3.5インチSAS-2 HDD(必須のSAS-2 HBAを使用)。すべてのHDDデバイスは前面パネルか

    ら装着

    システム・プラットフォーム

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lでは、次のようなインテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミ

    リーを使用しています。

    • インテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサ:Sun Server X3-2とSun Server

    X3-2Lのマザーボードは、2つのプロセッサ・ソケットを装備しています(「インテルXeonプロ

    セッサE5-2600製品ファミリーの利点」の項で、プロセッサのマイクロアーキテクチャについ

    て説明しています)。

    • インテルC602J I/Oコントローラ・ハブ:C602Jにより、内部USBポートと外部USBポートやSATA

    DVD/RWデバイスなどの追加のI/O機能を利用できます。C602Jは、USB(仮想デバイス用)、PCI

    (ビデオ用)、およびLPC(シリアル・ポート)を介してAspeed AST2300サービス・プロセッ

    サに接続します。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    24

    メモリ・サブシステム

    内蔵メモリ・コントローラと、プロセッサあたり複数のDDR3メモリ・チャネルにより、メモリを大

    量に消費するアプリケーションに高帯域幅を提供できます。Sun Server X3-2では、8GB、16GB、ま

    たは32GBの容量のDDR3レジスタ付きECC低電圧DIMMモジュールを装着できます。Sun Server X3-2L

    では、8GBまたは16GBの容量のDDR3レジスタ付きECC低電圧DIMMモジュールを装着できます。

    各プロセッサは内蔵メモリ・コントローラを装備しています。つまり、システムはNUMAメモリ・

    アーキテクチャに従って動作し、プロセッサ上のメモリ・コントローラがローカルのメモリだけで

    なくリモートのメモリにもアクセスできるようになっています。内蔵メモリ・コントローラは4つ

    の速度(800MT/秒、1,066MT/秒、1,333MT/秒、1,600MT/秒)のDDR3メモリをサポートしています

    が、オラクルでは1,066MT/秒と1,600MT/秒のRDIMMのみ認定し、提供しています。

    システム・メモリの構成時に、CPUのタイプ、チャネルあたりのDIMM数、およびメモリのタイプ

    (速度、ランクなど)に応じて、DIMMは個々の定格速度よりも低速で動作する場合があることに注

    意してください。メモリが実際に動作する速度は起動時にシステムBIOSで設定します。また、すべ

    てのメモリ・チャネルがもっとも高速な共通の周波数で動作します。

    メモリ装着のガイドライン

    各プロセッサは4つのメモリ・チャネルを装備し、各メモリ・チャネルは2個のRDIMMスロットをサ

    ポートしているため、すべてのスロットに装着した場合は、システムあたり最大16個のRDIMMを装

    着できます。各チャネルのメモリ・スロットは、簡単に見分けることができるように色分けされて

    います。

    • 青はスロット0を表します。

    • 白はスロット1を表します。

    メモリ・パフォーマンスを最適化するための原則として、DIMMは2個を1セットとして、CPUあたり

    チャネルごとに1個ずつ装着する必要があります。その際、CPUソケットからもっとも離れたスロッ

    ト(青いスロットであるスロット0)から順に装着します。プロセッサ0のスロット0である青いス

    ロットに装着し、白いスロットに装着したら、次にプロセッサ1のスロット0に装着します。各チャ

    ネルに同容量のDIMMを装着し、可能であれば、同じDIMMを同数装着することを推奨します(一貫し

    たパフォーマンスを実現するのに役立ちます)。通常、まず、プロセッサからもっとも離れたク

    アッド・ランク(QR)DIMMを装着し、次にデュアル・ランク(DR)DIMMまたはシングル・ランク

    (SR)DIMMを装着することを推奨します4。

    4 "ランク"とは、特定のデータ・ラインでDIMMモジュールが接続しているメモリ・チップの数のことです。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    25

    メモリ帯域幅の最適化

    最適なメモリ帯域幅を構成すると、インテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサ

    および1,600MT/秒で動作するメモリ・コンポーネントが提供する、最高レベルのパフォーマンスを

    実現できます。帯域幅の構成を最適化するためには、チャネルあたり1個または2個のSRまたはDRの

    DDR3 1,600MT/秒を装着します。1つまたは2つのチャネルに装着する場合、QR DIMMを使用すると、

    メモリの最高速度が1,067MT/秒に制限されます。

    I/O サブシステム

    システムとアプリケーションを拡張する組込み機能を備えたSun Server X3-2とSun Server X3-2L

    は、PCIe 3.0拡張バス、内蔵ストレージ・オプション、4つのオンボード・インテル10GbEネット

    ワーク・インタフェース・コントローラ(NIC)、および内部USBの機能によって拡張性を提供しま

    す。

    システムのブロック図で示したように、インテルC602J I/Oコントローラにより、システムUSBポー

    ト、内部USBポート、およびSATA DVD/RWデバイスの接続を提供しています。2つのUSBポートは

    C602Jから背面パネルに接続されており、2つのUSBリンクは内部USBポートにルーティングされてい

    ます。また、2つの追加のUSBポートはC602Jから前面パネルにルーティングされています。

    さらに、C602Jにより、Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lの内蔵SATA DVD/RWドライブに接続す

    るための、SATAインタフェースも提供しています。

    システム・ネットワーク・インタフェース

    各インテルXeonプロセッサE5-2600製品ファミリー・プロセッサは、インテル X540 10GbE

    (Twinville)コントローラとインタフェース接続を行う8レーンのPCIe 3.0を備えています。各コ

    ントローラは、2つのオンボード100/1,000/10,000Mb/秒イーサネット・ポートをサポートしていま

    す。複数のオンボード10GbE接続のサポートにより、高い柔軟性を実現し、ネットワーク・インタ

    フェースのフェイルオーバーをサポートする構成が可能になっています。

    4つの10GbEポートは、背面パネルで右から左の順に番号が付いています。各ポートはリンク接続を

    自動的にネゴシエートし、ポート上部のLEDが確立されたリンクの速度を示します。イーサネッ

    ト・インタフェースでは、ネットワーク経由のブート用にPXEブートもサポートしています。

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lでは、4つのオンボード10GbEポートのいずれかを"側波帯"管

    理用に構成できます(「Oracle ILOMサービス・プロセッサとシステム管理」の項を参照してくだ

    さい)。管理ポートとして構成した場合、オンボードのイーサネット・インタフェースの片方に2

    つのMACアドレスが設定され、2つのIPアドレスが必要になります(一方がデータ用、もう一方が管

    理用)。この構成では、2つのIPアドレスを同じサブネット上に配置する必要があります。

    マザーボードのAST2300サービス・プロセッサと同様に、2つのインテルX540 10GbEコントローラ

    は、システム電源の"スタンバイ状態"の電源から電力が供給されます。サーバーの電源がオフに

    なっている場合でも、リモート管理が可能なように側波帯管理インタフェースはアクティブのまま

    になっています。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    26

    PCIe 3.0 拡張バス

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、最大定格25ワットのロープロファイル・カードを装着で

    きる、PCIe 3.0拡張スロットを装備しています。PCIe 3.0では、信号速度を5Gb/秒から8Gb/秒に向

    上するとともに、8/10ビットのエンコードの代わりに128/130ビットのエンコードを使用すること

    で、インターコネクトのビット・レートが以前のPCIe Gen 2の2倍になっています。

    Sun Server X3-2・モデルでは、PCI 3.0拡張を実現するため、3つの垂直のライザーがマザーボー

    ドに直接装着されています。最初の2個のPCIeスロットにはシングルスロットの1Uライザーを使用

    していますが、PCIeスロット3に使用しているライザーはデュアルスロットの1Uライザーであるた

    め、ライザーで上位PCIeポート(PCIeポート3)への外部アクセスと下位PCIeポート(PCIeポート

    4)への内部専用アクセスが可能になっています。ローカル・ディスクを使用したシステム構成で

    は、PCIeポート4は内蔵SASストレージHBA用に予約されています。

    Sun Server X3-2L・モデルでは、ライザーは使用されておらず、PCIeカードが垂直に装着されてい

    ます。ローカル・ディスクを使用したシステム構成では、PCIeスロット6は内蔵SASストレージHBA

    用に予約されています。カードは、PCIe Card Electromechanical Specificationのリビジョン

    1.0a、2.0、または3.0に準拠しています。

    Sun Server X3-2・モデルでは、PCIe 3.0スロットは、同じライザー・カードを使用して左から右

    の順にスロット3およびスロット4として番号が付いています。スロット3のみ、外部アクセスが可

    能です。スロット1では、x16のメカニカル・ライザーを1つ使用しており、CPU 1への16のエレクト

    リカル・レーンを備えています。スロット2では、x16のメカニカル・ライザーを1つ使用していま

    すが、エレクトリカル・レーンは8つのみです。スロット3では、PCIeポート3およびポート4用に

    デュアルスロットのライザーを使用しています。このデュアルスロットのライザーは、x16のメカ

    ニカル/エレクトリカルですが、2つのPCIeポート用にx8のメカニカル/エレクトリカルに分割され

    ています。スロット2とスロット3は、CPU 0へのエレクトリカル・レーンを備えています。ライ

    ザーは、マザーボードに正しく装着されるよう、固定するようになっています。

    Sun Server X3-2L・モデルの6個のスロットは、背面パネルの下部の左から右(スロット1~スロッ

    ト3)、および背面パネルの上部の左から右(スロット4~スロット5)の順に番号が付いていま

    す。図18に、Sun Server X3-2Lの背面パネルを示しています。Sun Server X3-2とは異なり、Sun

    Server X3-2L・モデルではライザーは使用されていません。PCIeカードは、システム・ボードに直

    接装着されています。

    内蔵ストレージ

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lでは、大容量の内蔵ストレージSAS HDDを利用でき、SATA SSD

    も装着できます。ただし、これらのサーバーでは、サポートされる内蔵ストレージ・デバイスの数

    とタイプが異なります。表4Aと表4Bに相違点を示します。

    表4A.SUN SERVER X3-2・モデルのストレージ特性

    SUN SERVER X3-2(2.5インチ・

    ディスク×4)

    SUN SERVER X3-2(2.5インチ・

    ディスク×8)

    SUN SERVER X3-2(3.5インチ・ディ

    スク×4)

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    27

    表4Aに示すように、1UのSun Server X3-2では、最大8台の内蔵2.5インチHDDまたはSSDをサポート

    できます。表4Bでは、2UのSun Server X3-2Lに最大24台の2.5インチ内蔵HDDを収容できることを示

    しています。現時点では、Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lでは、最大8台のSATA SSDをサポー

    トできます。

    内蔵ストレージ・オプションをサポートしたりRAIDを実装したりするためには、すべての構成で

    PCIe SAS-2 RAID HBAカードが1枚必要になります。内蔵のSATAデバイスとSASデバイスの混在はサ

    ポートされています(ただし、RAIDボリューム内での混在はサポートされていません)。

    デバイス・

    スロット数

    4 8 4

    デバイスのフォー

    ム・ファクタ

    2.5インチ・ドライブ 2.5インチ・ドライブ 3.5インチ・ドライブ

    内蔵SAS HDDの

    最大数

    4

    300GB 10K RPM

    600GB 10K RPM

    8

    300GB 10K RPM

    600GB 10K RPM

    4

    600GB 15K RPM

    3TB 7.2K RPM

    内蔵SATA SSDの

    最大数

    4

    100GB eMLC SSD

    300GB eMLC SSD

    8

    100GB eMLC SSD

    300GB eMLC SSD

    0

    表4B.SUN SERVER X3-2L・モデルのストレージ特性

    SUN SERVER X3-2L(2.5インチ・

    ディスク×8)

    SUN SERVER X3-2L(2.5インチ・

    ディスク×24)

    SUN SERVER X3-2L(3.5インチ・

    ディスク×12)

    前面のデバイス・

    スロット数

    8 24 12

    デバイスのフォー

    ム・ファクタ

    2.5インチ・ドライブ 2.5インチ・ドライブ 3.5インチ・ドライブ

    内蔵SAS HDDの

    最大数

    8

    300GB 10K RPM

    600GB 10K RPM

    26(前面×24、背面×2)

    300GB 10K RPM

    600GB 10K RPM

    14(前面×12、背面×2)

    600GB 15K RPM

    3TB 7.2K RPM

    内蔵SATA SSDの

    最大数

    8

    100GB eMLC SSD

    300GB eMLC SSD

    26(前面×24、背面×2)

    100GB eMLC SSD

    300GB eMLC SSD

    2(背面)

    100GB eMLC SSD

    300GB eMLC SSD

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    28

    使用可能なデバイス

    次のデバイスをSun Server X3-2とSun Server X3-2Lで使用できます(本書の作成時点)。

    • SAS HDD

    • 2.5インチ SAS-2ディスク:300GB 10K RPM および 600GB 10K RPM

    • 3.5インチ SAS-2ディスク:600GB 15K RPM および 3TB 7.2K RPM

    • SATA SSD

    • 2.5インチ eMLC SFF SATA SSD:100GB

    • 2.5インチ eMLC SFF SATA SSD:300GB

    ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)

    フラッシュ・テクノロジーは、ハード・ディスク・ドライブの代替として経済的な選択肢となるも

    ので、アプリケーションのI/Oパフォーマンスが大幅に向上するとともに、運用時のエネルギー効

    率も大幅に向上します。Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、SSDの形態のフラッシュ・テクノ

    ロジーをサポートしています。

    SSDではドライブ・フォーム・ファクタを使用しており、Sun Server X3-2とSun Server X3-2L固有

    のドライブ・ベイに直接挿入します。サーバーのオペレーティング・システムとBIOSでは、SSDは

    標準のSATAドライブとして認識されます。

    SSDと Sun FlashFireテクノロジーによるパフォーマンスの最適化

    Oracle Solaris ZFSは、さまざまなメディア・タイプを認識し、システムのスループットを最大限

    に高めるようにデータ配置を最適化します。Oracle Solaris ZFSのHybrid Storage Poolは、パ

    フォーマンスを最大限に高めてコストを管理するように、最適なストレージ・メディアに自動的に

    データを配置します。Oracle Solaris ZFSは、アプリケーションを変更しなくても、SSDとオラク

    ルのSun FlashFireテクノロジーのデータを透過的にキャッシュできます。

    ドライブ・ケージの設計

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lの高いストレージ密度は、各ドライブ上下の効率

    的なエアフローを促進する、革新的なドライブ・キャリア設計に多少関係しています。ドライブを

    ディスク・トレイ、およびケーブルを使用しないディスク・バックプレーンに挿入することで、信

    頼性と保守性を高めています。キャリアには取出しハンドルが付いており、簡単にドライブを取外

    しできます(ディスク・ミラーリングの構成時は、ホット・プラグ可能なドライブを使用)。ドラ

    イブのステータス・ライトは、"取外し可能"、"障害"、および"ステータス"を表します。

    6つのシステムすべてで、ディスクはサーバー固有のバックプレーン・ボードに装着されます。Sun

    Server X3-2Lのディスク12台のモデルとディスク24台のモデルでは、LSI SAS-2エクスパンダ・デ

    バイスによって、大容量の内蔵ストレージを容易に利用できるようになっています。Sun Server

    X3-2L・モデルでは、SASエクスパンダの8つのポートをSAS HBAに接続することで、最大26台のSAS

    デバイスまたはSATAデバイスの接続切換えをサポートしています。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    29

    ドライブやファンの振動の影響を最小限に抑えるため、サーバーのドライブ・ケージとファン・モ

    ジュールに振動を軽減する素材が追加されており、デッキは、ファンの振動を分離するフローティ

    ング・バネのメカニズムを使用して設計されています。また、ファンの振動幅を低減するため、2

    つの二重反転ファンを備えたファン・モジュールが使用されています。

    ディスク・コントローラ・オプションと I/O RAIDオプション

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、次のディスク・コントローラ・オプションをサポートし

    ています。

    • Sun Storage 6Gb SAS PCIe HBA:このロープロファイル・カードは、2つの4ポートSFF-8087コ

    ネクタを備えており、ハードウェアRAIDレベル0、1、または10を利用できます。このカード

    は、内部コネクタ付きと外部コネクタ付きの2つのバージョンで提供されています。

    • Sun Storage 6Gb SAS PCIe RAID HBA:Adaptecとインテルのテクノロジーを利用したこのHBA

    は、2つの4ポートSFF-8087コネクタを備えた8チャネルのロープロファイル・カードで、6Gb/

    秒のSAS-2、およびハードウェアRAIDレベル0、1、1E、5、5EE、6、10、50、および60を利用で

    きます。このカードは、内部コネクタ付きと外部コネクタ付きの2つのバージョンで提供され

    ています。このHBAは、256MBのDDR2オンボード・メモリとバッテリ付き書込みキャッシュ(72

    時間バックアップ)を備えており、ストレージの保護と高可用性を実現します。

    内蔵のHDDドライブとSSDドライブを制御するとともに、高帯域幅を提供するため、それぞれ4つの

    レーン(6Gb/秒)を備えた2本のケーブルがSASアダプタからディスク・バックプレーンに配線され

    ています。Sun Server X3-2では、HBAから4つのSASリンクがSAS/SATAデバイスに直接接続されてい

    ます。この直接接続は、8台の2.5インチ・ドライブを装備したSun Server X3-2Lでも同じです。

    Sun Server X3-2L・モデルのディスク12台の構成とディスク24台の構成では、4つのSASリンクが

    SASエクスパンダに接続されており、ドライブ・ケージ内の個々のディスクへの接続が提供されて

    います。

    DVDのアセンブリ

    薄型フォーム・ファクタSATA DVD/RWのアセンブリは、4台の2.5インチ・ディスクを装備したSun

    Server X3-2および8台の2.5インチ・ディスクを装備したSun Server X3-2Lのオプションとして提供さ

    れています。このアセンブリにより、内蔵DVD+/-RWデバイスを、標準のSATAケーブルを使ってインテル

    C602J I/Oコントローラ・ハブ上のSATAホスト・コントローラの1つに接続して利用できます。

    電源

    高可用性と低消費電力を実現するように設計されたSun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、それ

    ぞれに個別の電源コードが付属し、効率性に優れた"Platinum"規格の冗長ホットスワップ対応AC

    PSUを2個装備しています。システムに装備されている2個目の電源によってN+1冗長を実現し、1個

    目の電源に障害が発生した場合でも、引き続きシステムに電源を供給できます。

    PSUはシステムによって異なります。Sun Server X3-2・モデルでは600W PSUを使用しており、Sun

    Server X3-2L・モデルでは1,000W PSUが必要です。表5に示すように、電源は効率性に優れてお

    り、負荷100%で87%以上の規定電源効率を実現します。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    30

    表5. 電源ユニットの比較

    システム 最大出力 最大AC入力電流 最大電源効率

    Sun Server X3-2 600W 100 V ACおよび600W出

    力:7.2A

    負荷600W(100%)時:

    91%

    Sun Server X3-2L 1,000W 100 V ACおよび1,000W出

    力:12.0A

    負荷1,000W(100%)時:

    91%

    各PSUは、個々のPSUを冷却する、固定の内部ファンを装備しています。3つのライトで、電源のス

    テータス情報(AC、故障、OK)を表しています。

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2LのPSUは、システム・ボードに直接接続されており、主要なシ

    ステム・コンポーネントすべてに電力を供給します。前世代のPSUでは、これとは異なり、PSUとコ

    ンポーネントを接続するためにパワー・ディストリビューション・ボード(PDB)が必要でした。

    ファンのアセンブリ

    サーバーのエンクロージャは、前面から背面へのエアフローが効率的に行われるように設計されて

    います。可変速ファンの動作は、プロセッサの温度、DIMMの温度、PCI-Express I/Oカードの周囲

    温度、およびシャーシ内の他のさまざまな温度センサーを監視するオンボードのサービス・プロ

    セッサによって制御されます。これらの測定値に基づいて、ファンは、冷却を効率的に行うように

    可能な限り低速で動作するため、電力使用を節約し、ファンの寿命を延ばし、ノイズを低減できま

    す。

    ファンのアセンブリは、Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lで異なります。Sun Server X3-2・モ

    デルは、4個のホットスワップ対応ファン・モジュールを装備しており、各モジュールに2個の40mm

    の二重反転ファン・ペア(合計4つのローター)を備えています。Sun Server X3-2L・モデルは、4

    個のホットスワップ対応ファン・モジュールを装備しており、各モジュールに1個の80mm二重反転

    ファンを備えています。

    振動を低減するため、各ファン・モジュールは逆方向に回転するように構成されており、ファン・

    モジュールには他のコンポーネントは一切含まれていません。ファン・モジュールの緑のステータ

    ス・ライトは正しく動作していることを表し、黄色いライトはファンの障害を表します。システム

    のサービスがスケジュールされている間は運用を継続できるように、いずれかのファン・ローター

    が使用できなくなった場合でも、システムの動作を維持できるようになっています。また、ファン

    はホットスワップ対応であるため、システムを停止させずに、障害の発生したファン・モジュール

    を取り外して新しいファン・モジュールを取り付けることが可能です。シャーシの上部にあるファ

    ン・アクセス・ドアにより、シャーシに取り付けたまま、ラックから部分的に取り出すだけで、

    ファンの保守作業を行うことができます。そのため、ファン交換時のケーブル管理を簡素化できま

    す。

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    31

    ラックの取付け

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、次のラックに取付け可能です。

    • サード・パーティ製ANSI/EIA-310-D-1992またはIEC 60927準拠のラックの19インチ/482.6mmパ

    ネル幅シリーズ

    • オラクルのSun Rack II 1042およびSun Rack 1242

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、Sun Rack II 1042またはSun Rack 1242のいずれのラック

    にも取付け可能です。Sun Rack 1242は、ラックの奥行きが深くなっています。シャーシの一部と

    して、Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lには、スライド・レール・リリース・レバーが付いて

    います。このレバーを下げると、レールのスライド・メカニズムが解除されるため、ラックから

    シャーシを引き出して容易に保守を行うことができます。

    ラックの取付けを簡素化するため、次のオプションが提供されています。

    • 工具不要ラック・キット:このラック取付けキットは、名前のとおり、工具を使用せずに、特

    定のオラクルのラックとサード・パーティ製のラックに取付けできるようになっています。

    • ケーブル管理アーム:ケーブル管理アームは、ラックでのサーバーの取付け時と取外し時に、

    ケーブルをサポートおよび保護するものです。

    スライド・レール・キットには、ANSI/EIA 310-D-1992またはIEC 60927規格に従い、6mmのネジ

    穴、#10–32のネジ穴、#10のすきま穴、または四角形のネジ穴が付いたラック・レールに取り付け

    るハードウェアが含まれています。サード・パーティ製のすべてのラックがスライド・レール・

    キットと互換性があるわけではありません。ラックの密度は、取り付けるシステム、配電(キャビ

    ネット内かキャビネット外か)、電源(単相か三相か)、および冗長電源の要不要によって大きく

    異なります。

    RAS 機能

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、ハードウェア障害の防止、ほぼ連続的な運用、迅速なリ

    カバリ、および容易な保守を実現するように設計されています。これらのシステムは、次のような

    信頼性、可用性、および保守の機能(一般にRAS機能と呼ばれます)を備えています。

    • ホットスワップ対応の冗長コンポーネント:ミラー化したディスク、冗長ファン・モジュー

    ル、および冗長PSUをすばやく簡単に交換できるため、システムのアップタイムが向上しま

    す。

    • 保守性を向上するアクセス可能なコンポーネント:4台のアクセス可能なホットスワップ対応

    ディスク・ドライブをすばやく交換できます。ラックからシステムを完全に取り外さずに、

    ファン・モジュールと電源ユニットを交換できます。

    • さまざまなRAIDオプション:これらのオプションで、ストレージの容量、可用性、コストのバ

    ランスを取ることができます。LSIベースのSun Storage 6Gb SAS PCIe HBA(内部コネクタ付

    き)は、RAID 0、1、1E、および10Eをサポートしています。Sun Storage 6Gb SAS PCIe RAID

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    32

    HBAは、RAID 0、1、10、1E、5、50、5EE、6、および60をサポートしており、バッテリ付き書

    込みキャッシュも備えています。

    • シャーシ前面と背面のインジケータLED:確認が簡単なLEDで、問題を容易に特定できます。ま

    た、診断LEDがマザーボードに装備されており、DIMMやCPUなどの障害が発生したコンポーネン

    トを見つけるのに役立ちます。

    • Oracle ILOMの機能:2012年現在でオラクルの新しいサーバーすべてに標準装備されている、

    内蔵のOracle ILOMサービス・プロセッサは、ローカルまたはリモートのシステム管理に役立

    つ強力なツールを提供します。これにより、管理タスクを簡素化し、必要なオンサイトのス

    タッフ数を低減し、運用コスト全体を削減できます(サーバーのシステム管理機能について、

    詳しくは、次の「Oracle ILOMサービス・プロセッサとシステム管理」の項を参照してくださ

    い)。

    Oracle ILOM サービス・プロセッサとシステム管理

    オラクルの他の多くのサーバーと同様に、Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、組込みのハー

    ドウェアベースのサービス・プロセッサを装備しており、これにより、オラクルの多くのサーバー

    製品ラインで一貫して利用できる、リモートからのサーバー管理、システム管理、およびタスク自

    動化の各機能を実現しています。

    Oracle ILOM サービス・プロセッサ

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、Aspeed AST2300チップをオンボードのサービス・プロ

    セッサ(ベースボード管理コントローラ、BMC)として内蔵しています。Aspeed AST2300では、グ

    ラフィックス・コントローラとサービス・プロセッサを結合して1つのチップにすることで、ス

    ペースと電力を節約しています。インテルC602J I/Oコントローラに接続するために、仮想デバイ

    ス用に2つのUSBポートを使用し、ビデオ用に1つのPCIe x1リンクを使用しています(前述の「Sun

    Server X3-2とSun Server X3-2Lのアーキテクチャ」の項のシステム・ブロック図を参照してくだ

    さい)。

    Oracle ILOMサービス・プロセッサが提供する完全自動管理を利用すると、システム管理を簡素化

    できます。サービス・プロセッサはホスト・プラットフォームからは独立して動作し、セキュリ

    ティが強化された堅牢なオペレーティング・システムを実行します。

    Oracle ILOMサービス・プロセッサの機能は、次のとおりです。

    • IPを介したリダイレクトによる、完全なリモートのキーボード、ビデオ、マウス、ストレージ

    (RKVMS)へのアクセスにより、ローカルのKVMが不要

    • 環境、電源、ハードウェア、BIOS、およびオペレーティング・システムのイベントの監視とレ

    ポート

    • BIOS構成のバックアップとリストア

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    33

    • リモートからの電源制御、診断、仮想メディア添付、システムBIOSとサービス・プロセッサ・

    ソフトウェアのアップグレード

    • システム構成情報の取得

    • 物理ポートまたはIPを介したリダイレクトによる、ユーザー構成が可能なシリアル・コンソー

    ル・アクセス

    • セキュアなWeb接続におけるJava対応のリモート・コンソール・アクセス

    • RADIUS、LDAP、およびMicrosoft Active Directoryサービスの認証データ参照のサポートによ

    る、マルチレベルのロールベースのアクセス

    • Simple Network Management Protocol(SNMP)V1、V2c、V3のサポート

    システム管理処理に、Aspeed AST2300は次の接続を使用します。

    • 仮想デバイス用USBポート×2(ポートは2つともマザーボード上でAST2300からC602Jに直接

    ルーティングされます)

    • ローカル・ビデオ出力用SVGAビデオ・ポート×1

    サービス・プロセッサで提供されている管理機能は、Oracle ILOM 3.1システム管理ソフトウェア

    によって実装されます。このソフトウェアは、Intelligent Platform Management Interface

    (IPMI 2.0)ベースボード管理コントローラ、プラットフォーム制御エージェント、診断ソフト

    ウェア、およびRKVMS機能を提供しています。オラクルの他の多くのサーバーにはこれらの機能が

    組み込まれているため、単一の一貫した標準ベースの管理インタフェースを利用できます。

    次のようなさまざまな方法で、サービス・プロセッサの機能および関連するOracle ILOMソフト

    ウェアの機能に安全にアクセスできます。

    • SSLを介した直感的なブラウザベースのユーザー・インタフェース(BUI)

    • セキュア・シェル(SSH)を介したDistributed Management Task Force(DMTF)のコマンドラ

    イン・インタフェース

    • Oracle ILOMリモート・コンソール・アプリケーションへのプラットフォームのコンソール、

    キーボード、マウス、ビデオのリダイレクト

    • SNMP v3インタフェースによる、Oracle Enterprise Manager Ops Centerや、HPおよびIBMなど

    の企業が提供するサード・パーティ製アプリケーションとの容易な統合

    • IPMI 2.0コマンド・インタフェースによる、IPMItoolなどのIPMIベースのツールを使用したリ

    モート管理

    管理の柔軟性の最適化

    システム管理ツールは運用の効率化に重要な役割を果たしますが、組織では環境ごとに最適なアプ

    ローチを検討する必要があります。ホスト上で管理ソフトウェアを(サービス・プロセッサを使用

    するか、または使用せずに)直接実行することを帯域内管理と言います。専用イーサネットまたは

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    34

    シリアル・ポートを使用して、ホストから独立して管理タスクを実行することを、帯域外管理と言

    います。ホストとサービス・プロセッサのネットワーク接続に1つの10GbEポートを共有することを

    側波帯管理と言い、イーサネット・コントローラとサービス・プロセッサ間の接続を介して、この

    管理方式をこれらのサーバーで利用できます(図22を参照)。表6に、これらの管理方式の比較を

    示します。

    図22. Oracle ILOMサービス・プロセッサによる側波帯管理のサポート

    表6. 帯域内、帯域外、側波帯管理の比較

    管理方式 特徴 利点 最適なユースケース

    帯域内 オペレーティング・システ

    ム常駐ソフトウェアを使用

    管理タスクにプラット

    フォームのコンピューティ

    ング・リソースを利用

    単一のネットワーク接続と

    スイッチ・ポートを使用す

    ることで、コストと複雑さ

    を最小限に低減

    すべてのプラットフォーム

    で共通の管理ツールを使用

    する必要がある、異機種シ

    ステム混在環境

    帯域外 管理トラフィックに専用

    イーサネットまたはシリア

    ル・ポートを利用

    独立したサービス・プロ

    セッサで管理タスクを実行

    ホストが利用できない場合

    でも、管理機能に引き続き

    アクセス可能

    ホスト・リソースが管理タ

    スクによって消費されない

    管理トラフィックとサー

    バー・データを物理的に分

    離することで、セキュリ

    ティを向上

    計算集中型または帯域幅集

    約型のアプリケーションが

    伴う環境

    複雑な管理要件があるプロ

    ジェクトや、膨大な管理負

    荷があるプロジェクト

  • オラクルのSun Server X3-2およびSun Server X3-2Lのアーキテクチャ

    35

    側波帯 ホストとサービス・プロ

    セッサが1つの10GbEポー

    トを共有し、それぞれに個

    別のMACアドレスとIPアド

    レスが割り当てられる

    独立したサービス・プロ

    セッサで管理タスクを実行

    ホストが利用できない場合

    でも、管理機能に引き続き

    アクセス可能

    管理トラフィックに、サー

    バー・データの帯域幅の一

    部を使用

    必要なスイッチ・ポートが1

    つだけであるため、導入コ

    ストを抑えられる

    ホスト上の処理オーバー

    ヘッドを最小限に抑えら

    れる

    コスト重視の環境

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lは、帯域内、帯域外、および側波帯管理の3つの方式すべてに

    対応しており、極めて高い柔軟性を備えています。1つの管理方式を選択することも、帯域内管理

    と帯域外管理または側波帯管理とを組み合わせて使用することもできます。

    Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lでは、Oracle ILOMサービス・プロセッサ上の専用10/100Mb

    イーサネット・ポートまたはRS-232シリアル・ポートを使用して帯域外管理を実行できます。側波

    帯管理は、ホストとサービス・プロセッサが共有している4つの10GbEインタフェースの1つを介し

    てサポートされます。側波帯管理方式では、プラットフォームとサービス・プロセッサの両方が、

    共有の物理イーサネット・ポート用に一意のMACアドレスとIPアドレスを取得します。側波帯管理

    を構成すると、管理用の接続とプラットフォーム接続の両方で使用するためにスイッチ・ポートを

    使う必要がなくなるため、大幅なコスト削減という点で帯域外管理の利点をすべて享受

    できます。

    帯域内サーバー管理

    帯域内サーバー管理では、すべてのデータセンター・プラットフォームで業界標準のプロトコルと

    アプリケーションを利用できます。Sun Server X3-2とSun Server X3-2Lでは、IPMI 2.0および

    SNMP v1、v2c、v3の各標準がサポートされているため、容易に帯域内サーバー管理ができます。次

    の2つのオプションのいずれかにより、これらのOS常駐プラットフォーム管理機能を利用できま

    す。

    • キーボード・コントローラ・スタイル(KCS)インタフェースとIPMIカーネル・ドライバによ

    るIPMI

    • SNMPエージェント

    帯域外管理と側波帯管理

    帯域外管理方式および側波帯管理方式では、ホストに不要な負荷をかけずに管理タスクを実行でき

    ます。この管理方式は、高いパフォーマンスが必要な環境に適しています。帯域内管理を使用でき

    るのはホストのオペレーティング・システムが稼働している間だけですが、帯域外管理および側波

  • オ�