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健康・医療・介護分野における ICT化の推進について 平成27年6月7日(日) 厚生労働省 情報政策担当参事官 鯨井 佳則

健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

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Page 1: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

健康・医療・介護分野における ICT化の推進について

平成27年6月7日(日) 厚生労働省 情報政策担当参事官 鯨井 佳則

Page 2: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

患者に提供するサービスの質の向上

2020年までに実現するICTインフラ

POINT

POINT

2 医療機関のデータのデジタル化 + 地域の医療機関間のネットワーク化

医療等分野のICT化推進のポイント

医療の効率化の推進 研究開発の推進 病院や診療所の連携を推進

ICTの効果を最大限に発揮

医療連携や医学研究に利用可能な番号の導入 (マイナンバー制度のインフラを活用)

POINT

3 医療データの利用拡大のための基盤整備

1

Page 3: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

医療連携や医学研究に利用可能な番号の導入

① 個人番号カードに健康保険証の機能を持たせる 【2017年7月以降(※)できるだけ早期】

→ 医療機関等の事務の効率化に資する。

② 医療連携や研究に利用可能な番号の導入 【2018年度から段階的運用開始、2020年の本格運用を目指す】

→ 医療機関や研究機関での患者データの共有や追跡が効率的に実施でき、医療連携や研究が推進される。

○ 個人番号カードで、医療機関の窓口での医療保険資格の 確認ができる仕組みを構築する。(オンライン資格確認)

○ 病院、診療所間の患者情報の共有や、医学研究でのデー タ管理などに利用可能な番号を検討、導入 【制度設計について2015年中に検討・一定の結論】

POINT

1

個人番号カード

医療機関 ピッ

患者の医療保険資格をオンラインで確認

医療保険の 資格情報 を管理

(マイナンバー)

病院 薬局

介護事業所 かかりつけ医

医療等分野の番号

分析、研究開発

医療等分野の番号 地域での医療介護連携

個人番号カード

ピッ

(イメージ図)

(イメージ図)

支払基金等

保険証

医療機関

窓口

保険証を見て確認

【従来】

【将来】

【将来】

マイナンバー制度のインフラを活用

① 個人番号カードに健康保険証機能を付与 ② 医療連携や研究に利用可能な番号の導入

※2017年7月から、マイナンバー制度による、医療 保険者や自治体間の情報連携が開始される予定。 2

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医療機関のデータのデジタル化 + 地域の医療機関間のネットワーク化

地域医療構想の実現に向けた、病床の機能分化・連携のための地域医療連携ネットワークの構築については、基金の活用が可能。

POINT

2

現 状

地域の医療機関や介護事業者がICTを利用して患者情報を共有するネットワークが各地で構築されている。 (2015年5月現在で約200)

例) さどひまわりネット(佐渡島) 治療や調剤の情報を病院、診療所、介護 施設で連携

例) あじさいネット(長崎県) 県を広くカバーする連携

地域の医療事情に応じた医療情報連携ネットワークを構築・運営するために必要な情報を厚労省から一元的に発信し、医療機関等をサポート。(2015年度~)

患者自身が服薬情報をいつでも、どこでも見ることができ、薬局薬剤師等から適切な服薬指導等を受けられるよう、電子版お薬手帳の更なる機能性の向上について検討を行う。(2015年度)

① 地域医療介護総合確保基金の活用

② 医療情報連携ネットワーク構築支援サービス(仮称)

③ 電子版お薬手帳の活用推進

病院

診療所 介護施設

今後の取組

① 医療情報連携ネットワークの全国への普及・展開 【2018年度まで】 (全ての二次医療圏が地域の実情に応じて医療情報連携ネットワークを活用できる基盤を整備) → 医療機関や介護事業者等での効率的な情報共有が可能となる。

② 医療機関のデータのデジタル化として電子カルテを導入している一般病院(400床以上)の拡大

【2011年度 57% → 2017年度 80% → 2020年度 90%】 → 医療の質の向上、医療機関等の経営の効率化に資する。 ※高度急性期、急性期病院は100%を目指す

3

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医療データの利用拡大のための基盤整備 POINT

3

① 電子カルテデータの標準化の環境整備 【2020年度までに実施】

→ 異なる医療機関からのデータの集積、比較分析、データの共有が効率化し、研究開発等が推進される。

② 医療情報の各種データベース事業の拡充・相互利用 【2015年度からさらなる研究事業等を実施・2020年度を目標に利用拡大のための基盤を整備】

→ 医療に関する様々なデータの集積や、多様な分析が推進され、医療の質の向上、コスト・経営の効率化、 研究開発の推進等に資する。

全国規模でレセプト・特定健診データを蓄積。受療行動の傾向を把握し、医療費適正化計画の策定等に利用(レセプト約92億5,000万件(2015年4月時点))

各種の疾患データベースについて対象の拡大等を図る

・2018年度までに300万人のデータ を分析・活用をすることを目指す ・さらに、研究への活用を進める

期待される効果

大学等に限られていた集計データ提供を2016年度から民間に拡大

DPCデータベースを2016年度中に構築。民間提供等の拡大を図る

複数のデータベースの相互利用について研究

事業等を実施(2015年度~)

今後の拡充

例)ナショナルクリニカルデータベース(NCD) 手術症例に関する実績等を登録、分析する外科系学会の取組(手術情報400万件(2013年度末時点))

●ナショナルデータベース

●DPCデータ 全国規模の急性期病院の入院に関するレセプトデータ等。診療行為や投薬の実施傾向を把握可能。(1,500病院、1,000万件(2012年度))

●医療情報データベース PMDAで、協力医療機関の検査結果や電子カルテデータを分析し、医薬品等の安全対策を実施。(現在試行期間中)

●国立病院機構 IT事業

電子カルテデータが利用しやすくなるよう標準化を推進。(20~30病院(2015年度目標))

●各種疾患データベース

・実施病院について順次拡充 ・経営の効率化や研究への活 用等を進める

医療の質の向上 コスト・経営の効率化

例)手術後患者の抗生剤投与日数の分析

全国の中の自院の診療実態の立ち位置を見える化

病院数

投与日数

日本発の新薬、医療機器等の開発・安全対策

例)疾患登録による臨床試験の促進

各病院から登録する患者データの標準化

疾患登録

A病院

研究機関

B病院

研究の対象基準に合う患者の検索が効率化

医療機関の自律的な経営や診療の向上

データの提供者である患者へのメリットの還元

さらに・・・

4

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・医療機関や介護施設で患者の情報を効率的に連携し、サービスの質向上を目指す(医療情報連携ネットワーク)

かかりつけ医

介護事業所

在宅療養担当医 薬局

訪問看護ST

病院

PMDAや 研究機関等

行政機関

保険者

医療情報連携ネットワーク

状態にあった質の高い 医療・介護サービスを 効率的に受けられる

自分の健康情報を 活用して健康増進

病院の検査結果を診療に活用。紹介・逆紹介により、

患者を継続的に診察

診療所等での過去の診療情報を活かして救急医

療等に対応

治療方針や病状を理解し、 本人の状況・状態に応じた、

より質の高いケアを行うことが可能

状態の変化をタイムリーに 把握可能。生活状況が 分かることで、投薬や処置の効果を把握しやすくなる

保険者による効果的な情報活用 により、加入者の健康増進。

医療費も効率化

効果的な情報分析に よる政策の立案・運営

医療の質向上のための 分析研究の発展

医療等分野におけるICT化推進の方向性

医療情報の連携 医療情報の分析

医療等分野における番号の導入を検討し、医療のICT化・情報化の効果を一層促進 さらに

・分析基盤の構築や高度な分析手法により、エビデンスに基づく政策の企画・立案を行うとともに、研究開発の促進を目指す

※「番号」の効果:「番号」の導入により同一患者の情報の突合が効率化し、医療機関間の連携や長期的な追跡研究が効率化。

医療等分野におけるICT活用の将来イメージ

ICTを活用した施策を推進

医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

① 医療介護サービスの質向上、 ② 医療の効率化、適正化、 ③ 研究開発の促進 を目指す

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Page 7: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

○ 医療情報連携ネットワークの普及促進を図るため、以下の取組を推進。

医療情報連携ネットワークの普及促進

患者・住民

自治体等

薬局 患者の診療情報等を登録・閲覧 病院・他の診療所の診

療情報等を閲覧

在宅療養担当医

訪問介護事業所

訪問看護 ステーション

訪問薬局

患者宅

診療所

中核的 医療機関

在宅での情報登録

地域の医療機関等の間で、患者の情報をICTを活用して共有するネットワークを構築し、医療サービスの質の向上や効率的な医療の提供を実現する。

期待される 効果

具体的な取組

患者に関する豊富な情報が得られ、患者の状態に合った質の高い医療を提供

急性期医療から回復期医療、在宅医療・介護への移行を円滑に実施

二重検査や過剰投薬が避けられ、患者負担も軽減される

医療情報の標準化の推進

○ これまで、用語やコード、データ をやり取りする際の手法などに関す る標準規格を策定。 ○ さらに、在宅医療・介護の情報共 有やより広域・多数の医療機関によ る情報共有の標準化の推進に取り組 む。

ネットワーク構築の支援

○ 「地域における医療及び介護を総合的 に確保するための基本的な方針」におい てICT活用した情報共有の重要性を盛り込み、ネットワーク構築への支援を促進。 ※ 一部地域においては、地域医療介護総合確保 基金を用いてネットワークの構築を支援してい る事例あり。

費用低廉化に関する検討

○ 費用対効果の高い低廉な システムを導入するため、 クラウドを活用した連携モ デルの確立に向けて、総務 省と協力して取組を推進。

課題

費用面を含むネットワークの持続可能 性の確保、効果的な稼働の継続

ネットワーク間等での情報の相 互利用性の確保

より多数の医療機関の参加と情報の 双方向性の確保

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医療情報の分析と利活用の高度化の推進

○ データヘルスの推進 ・ 医療保険者が、レセプト・健診情報等を活用した「データヘル ス計画」の作成・公表を行い、データ分析に基づく保健事業を本 格実施

○ NDBデータ等の民間提供の推進 ・ 研究者に限っていたNDBデータの提供を民間にも拡大。

※ 具体的な提供方法等について有識者会議において検討中

○ 医療情報データベース基盤整備事業 ・ 10の拠点病院に電子カルテや検査結果等を収集するデータベース を構築し、PMDAに情報分析システムを構築(平成23年度より5 年計画で実施中)

○ 臨床効果データベース構築事業 ・ 外科分野等に関する日々の診療行為、治療結果及び診療行為の効 果を、全国的に一元的に蓄積・分析・活用する取組を支援

医療情報の分析・利活用を行う事業を推進することにより、サービスの質の向上、効率化、研究開発を促進。

○ 介護・医療関連情報の「見える化」の推進 ・ 地域包括ケアシステムの構築に向けて、地域別の介護サービスの 特徴や課題、取組等を客観的かつ容易に把握可能(=見える化)と するためのシステム構築等を推進。

医療情報の活用例 期待される効果

レセプト情報等の活用

健康増進や医療費の効率化を推進

研究開発の促進

診療情報等の活用

医薬品等の安全対策を推進

医療の質の向上・治療の標準化を推進

受療行動の分析等によりエビデンスに基づく医療・介護政策の実施

医療情報の分析と利活用の高度化の推進

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Page 9: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

医療連携ネットワークの普及促進

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地域医療情報連携ネットワークの構築状況等調査(平成26年度実施)

・ 医療情報連携ネットワークは2011年以降急増しており、概ね都道府県に1以上の医療情報連携ネットワーク が運営されている。 ・ 調査の結果、稼働状況について運用中と回答のあった医療情報連携ネットワークは、207件。 ⇒ ・調査は、地域医療再生計画に記載されているネットワークについて都道府県窓口への照会や、文献・Web検索等により、381件の医療情報連携ネットワークを 調査対象としてリストアップし、調査協力の依頼を行った上で、アンケートはWeb上の設問に回答する方法で実施した。 ・稼働状況について、計画中や構築中等とした回答を含む有効回答は、238件であった。 ・本調査は厚生労働省の委託事業であり、受託者であるNTTデータ経営研究所が日本医師会の協力のもと、日本医師会総合政策研究機構(日医総研)と共同で 実施した。

No. 都道府県 医療情報連携ネットワーク No. 都道府県 医療情報連携ネットワーク No. 都道府県 医療情報連携ネットワーク No. 都道府県 医療情報連携ネットワーク

1 北海道 東胆振医療情報連携ネットワークシステム(東胆振メディカルネット) 53 群馬県 群馬健康クラウドネットワーク基盤構築事業(群馬健康ネット) 105 静岡県 ふじのくにバーチャル・メガ・ホスピタル(ふじのくにねっと) 157 山口県 地域医療連携システム(医療ネットながと)

2 北海道 GB☆Net 54 群馬県 利根沼田遠隔医療ネットワーク(TN2) 106 静岡県 静岡県版在宅医療連携ネットワークシステム 158 山口県 宇部・山陽小野田・美祢圏域地域医療連携情報ネットワークシステム(さんさんネット)

3 北海道 ID-Link(道南メディカ) 55 埼玉県 埼玉利根保健医療圏地域医療ネットワークシステム(とねっと) 107 静岡県 磐周医師会ホームページ 159 山口県 岩国医療圏域地域医療連携情報ネットワーク(いつつばしネット)

4 北海道 小樽後志地域医療連携システム 56 埼玉県 地域医療連携サービス(カルナ) 108 愛知県 地域医療連携ネットワークシステム(セントラルねっと) 160 徳島県 遠隔画像診断システム

5 北海道 community-link 57 千葉県 地域診療情報連携ネットワーク 109 愛知県 金鯱メディネット、愛知メディカルBCP(金鯱メディネット、REMEMB'R) 161 徳島県 西部圏域医療情報ネットワーク(あわ西部ネット)

6 北海道 北見市医療福祉情報連携システム(北まるnet) 58 千葉県 患者カルテ(PLANET)、共有カルテ 110 愛知県 衣浦定住自立圏地域医療ネットワークシステム(KTメディネット) 162 徳島県 糖尿病及び合併症における病病連携事業(ToDO-Net)

7 北海道 新ひだか町バーチャル総合病院構想 59 千葉県 ViewSend RAD-R(遠隔読影システム) 111 愛知県 いきいき笑顔 163 徳島県 トリトラス(情報共有システム)

8 北海道 釧路根室圏医療情報共有ネットワーク(メディネット たんちょう) 60 千葉県 医療機関ITネット(ITネット) 112 愛知県 エキサイネット 164 香川県 かがわ医療情報ネットワーク(K-MIX+)

9 北海道 十勝メディカルネットワーク(はれ晴れネット) 61 千葉県 千葉医療センター地域医療連携ネットワークシステム 113 愛知県 SAVEネット 165 香川県 かがわ遠隔医療ネットワーク(K-MIX)

10 北海道 たいせつ安心i医療ネット(安心iネット) 62 千葉県 地域における肺がんCT検診の普及と在宅医師の活用事業 114 愛知県 Human Bridge(患者情報共有) 166 香川県 香川シームレスケア研究会医療介護地域連携クリティカルパス整備事業

11 北海道 南檜山地域医療連携システム 63 千葉県 情報共有システム(在宅療養支援システム) 115 愛知県 電子@連絡帳システム(つながろまい津島) 167 愛媛県 愛媛県医師会地域医療連携ネットワーク

12 北海道 ID-LINK 地域連携システム 64 東京都 東京医療センターWeb型電子カルテ参照システム(Web-NTMC) 116 愛知県 名城ネット 168 愛媛県 心筋梗塞患者における救急隊・病院連携体制の構築事業

13 北海道 西胆振スワネット 65 東京都 MIO Karte 117 愛知県 電子連絡帳システム(東三河ほいっぷネットワーク) 169 愛媛県 小児先天性心疾患患者に対する地域医療連携システム(仮称)

14 北海道 道北北部連携ネットワークシステム(ポラリスネットワーク) 66 東京都 遠隔診断支援システム(e-PICUシステム) 118 愛知県 電子@連絡帳(瀬戸旭もーやっこネットワーク) 170 高知県 高知県へき地医療情報ネットワーク

15 北海道 斗南ホットライン 67 東京都 練馬医療連携ネットワーク 119 三重県 三重医療安心ネットワーク 171 高知県 地域連携システム(しまんとネット)

16 北海道 とよひら・りんく患者情報共有システム(仮称) 68 東京都 EIR 120 滋賀県 滋賀県医療情報連携ネットワーク(びわ湖メディカルネット) 172 高知県 高知県中西部医療介護ICT連携事業

17 北海道 北海道医療過疎を解消するための広域遠隔医療普及推進事業 69 神奈川県 サイボウズ(患者情報共有) 121 滋賀県 滋賀県全県型遠隔病理診断ICTネットワーク事業(さざなみ病理ネット) 173 高知県 地域ICT利活用による幡多圏域地域医療連携ネットワーク構築事業

18 北海道 カナミックネットワーク(患者情報共有システム) 70 神奈川県 おひさまシステム 122 京都府 まいこネット 174 高知県 Web型電子カルテ閲覧サービス(くじらネット)

19 北海道 札幌医療情報共有システム協議会 71 神奈川県 クラウド型地域包括ケアシステムKCIS(ケーシーズ) 123 京都府 地域連携パスオンラインシステム 175 福岡県 白十字会地域医療連携システムクロスネット

20 北海道 TMNIT in Hokkaido 72 神奈川県 「在宅医ネットよこはま」システム 124 京都府 個人向け健康医療福祉介護履歴管理(PHR)サービス「ポケットカルテ」 176 福岡県 ID_Link(八女筑後医療情報ネットワーク)

21 青森県 サイボウズ(患者情報共有システム) 73 神奈川県 セコム ユビキタス 電子カルテ 125 大阪府 「a.i net(エーアイネット)」 177 福岡県 くるめ医療情報ネットワーク協議会(アザレアネット)

22 岩手県 岩手県周産期医療情報ネットワークシステム(いーはとーぶ) 74 新潟県 魚沼地域医療連携ネットワーク(うおぬま・まいねっと) 126 大阪府 地域医療ネットワークシステム 178 福岡県 むーみんネットシステム

23 岩手県 かまいし・おおつち医療情報ネットワーク 75 新潟県 佐渡地域医療連携ネットワークシステム(さどひまわりネット) 127 大阪府 八尾市立病院病院・診療所・薬局連携ネットワークシステム 179 福岡県 地域医療連携支援システム エイル

24 岩手県 遠野型すこやかネットワーク 76 新潟県 けあふる君 128 大阪府 ブルーカードシステム 180 福岡県 新小倉病院地域連携システム(ひまわりネット)

25 岩手県 みやこサーモンケアネット 77 富山県 とやま医療連携ネットワーク 129 大阪府 どこでもMY病院サーバ(私の健康ブック) 181 福岡県 TRITRUS(多職種連携システム)

26 岩手県 モバイル胎児心拍数転送システム 78 富山県 高岡医療圏地域医療連携システム(れんけいネット) 130 大阪府 泉州南部診療情報ネットワーク(なすびんネット) 182 福岡県 福岡県医師会診療情報ネットワーク(とびうめネット)

27 岩手県 在宅医療連携システム【ゆい】 79 富山県 砺波医療圏医療情報連携システム(となみ野メディカルネット) 131 兵庫県 阪神医療福祉情報ネットワーク(h-Anshin むこねっと) 183 福岡県 地域医療連携ネットワークシステム(きしのうらネット)

28 岩手県 いわて医療情報連携・遠隔医療システム 80 富山県 ICTユビキタス・ホスピタルタウン射水プロジェクト(在宅用いみず野システム) 132 兵庫県 地域医療連携システム「北はりま絆ネット」 184 福岡県 トリトラス(患者情報共有システム)

29 宮城県 スマイルネット 81 富山県 小児科等医療連携における遠隔コンサルテーション 133 兵庫県 カナミックネットワーク(患者情報共有システム) 185 福岡県 北九州市立医療センター 地域医療連携ネットワーク(連携ネット北九州)

30 宮城県 みやぎ医療福祉情報ネットワークシステム(MMWIN) 82 富山県 中新川郡在宅連携システム 134 兵庫県 加古川地域保健医療情報システム 186 佐賀県 佐賀県診療録地域連携システム(ピカピカリンク)

31 宮城県 オープンネット(診察・検査予約システム) 83 富山県 たてやま医療連携ネット 135 兵庫県 おひさまシステム 187 佐賀県 佐賀県糖尿病連携システムAEOS

32 秋田県 秋田県医療連携ネットワークシステム(あきたハートフルネット) 84 石川県 脳卒中画像伝送システム 136 奈良県 奈良県救急医療管制システム(e-MATCH) 188 佐賀県 佐賀県医療機関情報・救急医療情報システム(99さがネット)

33 秋田県 遠隔読影システム 85 石川県 KISS(Keiju Infomation Spherical Sytem)(カルテ公開システム) 137 和歌山県 地域連携サイバーパスシステム 189 長崎県 あじさいネットワーク

34 秋田県 遠隔病理診断システム 86 石川県 KISS(Keiju Infomation Sphercal System)(ヘルスケアシステム) 138 和歌山県 ゆめ病院 190 長崎県 メディカル・ネット99

35 秋田県 レセコン・電子カルテ共有システム 87 石川県 いしかわ診療情報共有ネットワーク 139 和歌山県 きのくに医療連携システム 青洲リンク 191 長崎県 長崎在宅Dr.ネットメーリングリスト

36 山形県 酒田地区医療情報ネットワーク(ちょうかいネット) 88 石川県 地域医療連携システム(百万石メディネット) 140 和歌山県 すさみ町地域見守り支援システム 192 長崎県 糖尿病地域連携パスシステム

37 山形県 置賜地域医療情報ネットワークシステム(おきねっと) 89 石川県 金沢市医師会地域医療連携システム(ハートネットホスピタル) 141 島根県 島根県医療情報ネットワーク(しまね医療情報ネットワーク)(まめネット) 193 長崎県 離島救急画像診断支援システム(情報共有システム)

38 山形県 地域電子カルテシステム「Net4U」 90 石川県 IDリンク(診療情報共有) 142 岡山県 新見あんしんねっと 遠隔医療支援システム 194 熊本県 地域医療画像連携ネットワークシステム(くまちゅう画像ネット)

39 山形県 最上地域医療情報ネットワークシステム(もがみネット) 91 福井県 ふくい医療情報連携システム(ふくいメデイカルネット) 143 岡山県 医療ネットワーク岡山(晴れやかネット) 195 熊本県 あまくさメディカルネット

40 山形県 在宅連携システム 92 福井県 TRITRUS(トリトラス)(坂井地区在宅情報共有システム) 144 岡山県 HumanBridge V.3(カルテ開示、オンライン診療予約、地域連携クリニカルパス共有) 196 熊本県 遠隔病理診断支援システム

41 山形県 村山地域医療情報ネットワーク(べにばなネット) 93 山梨県 慢性疾患診療支援システム(マイ健康レコード) 145 広島県 荒木脳神経外科病院 地域医療情報連携ネットワーク 197 大分県 別府市医師会地域医療連携システム(ゆけむり医療ネット)

42 山形県 ICTふるさと元気事業 94 山梨県 富士・東部地域患者情報共有システム(Ft-Net) 146 広島県 地域医療ネットワークシステム(波と風ネット) 198 大分県 臼杵市医師会医療・介護情報連携事業(うすき石仏ねっと)

43 山形県 介護者参加型在宅高齢者見守り連絡ノート「Note4U」 95 山梨県 峡南地域患者情報共有システム(KOMPAS) 147 広島県 広島西部医療福祉情報ネットワーク(もみじ医療福祉ネット) 199 大分県 大分市医師会医療情報ネットワークシステム(府内ネット)

44 福島県 福島県会津・南会津地域医療連携ネットワーク協議会(会津さすけねット) 96 長野県 信州メディカルネットワークシステム(信州メディカルネット) 148 広島県 ひろしま医療情報ネットワーク(HMネット) 200 大分県 遠隔画像診断システム

45 福島県 福島県県中県南地域医療連携ネットワーク(県中県南メディカルネット) 97 長野県 慈泉会診療情報開示システム 149 広島県 地域健康情報ネットワーク(くわいネット) 201 宮崎県 宮崎健康福祉ネットワーク(はにわネット)

46 福島県 在宅健康管理システム事業(こゆり) 98 長野県 県立病院間高画質診療支援ネットワーク構築事業 150 広島県 KKR(こころ)ネット広島 202 宮崎県 都城地域医療連携ネットワーク

47 茨城県 茨城県立中央病院地域連携システム 99 長野県 飯田下伊那診療情報連携システム(イズムリンク) 151 広島県 地域医療連携システム(クローバーネット) 203 宮崎県 ハイリスク分娩患者医療情報ネットワークシステム

48 茨城県 ひたちなか健康ITネット 100 岐阜県 岐阜県包括的地域ケアネットワーク(はやぶさネット) 152 広島県 府中地域保健・医療・福祉連携ネットワーク 204 鹿児島県 かごしま救急医療遠隔画像診断センターシステム

49 茨城県 小児疾患連携医療事業(T-PAN) 101 岐阜県 病院間医療情報連携システム(救急医療搬送システム) 153 広島県 地域医療連携支援システムEIR(東広島地区) 205 鹿児島県 ID-Link(さくらネット)

50 茨城県 笠間市介護健診ネットワークシステム 102 岐阜県 GEMITS 154 広島県 エイル(広島市) 206 鹿児島県 キュアケアネット

51 栃木県 栃木県地域医療連携ネットワーク とちまるネット 103 岐阜県 大垣市民病院医療連携ネットワークシステム(オーエムネット) 155 広島県 天かける医療介護連携システム 207 沖縄県 沖縄県離島・へき地遠隔支援情報システム

52 群馬県 西毛地域画像情報ネットワークシステム 104 岐阜県 HOME MEDICAL CARE SUPPORT SYSTEM 156 山口県 総合病院情報システム(HIS)(電子カルテシステム)

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地域医療情報連携ネットワークの構築状況等調査結果(平成26年度実施)

1.ネットワークの稼働状況 2.運用開始時期

3.対象地域 4.導入目的(複数回答)

ネットワークの稼働状況 件数 %(n=238)

運用中 207 87.0%

試験運用中(実証事業を含む) 13 5.5% 構築中 7 2.9% 計画中 5 2.1%

その他 4 1.7%

未回答 2 0.8%

運用中のネットワークは200を超えている

運用開始年 件数 %(n=207)

2010年以前 61 29.5%

2011年以降 146 70.6%

3 4 9 11 15 1826 29 37

61

96

134

175

206 207

0

50

100

150

200

250

20

00

20

01

20

02

20

03

20

04

20

06

20

07

20

08

20

09

20

10

20

11

20

12

20

13

20

14

20

15

運用開始年

ネットワークが対象とする地域の範囲 件数 %(n=207)

複数県 13 6.3% 全県域 49 23.7% 二次医療圏 55 26.6% 市町村単位 43 20.8% その他 22 10.6% 未回答 25 12.1%

166

88

54

44

35

30

29

27

26

17

17

13

6

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180

医療連携

在宅医療対策

救急医療対策

疾病管理

健康管理

災害医療対策

へき地医療対策

がん対策

疾病予防対策

周産期医療対策

小児医療対策

医師・看護師等の確保対策

精神科医療対策

件n=207

「医療連携」が最も多く、次に「在宅医療対策」、「救急医療対策」を目的としている場合が多い。

医療情報連携ネットワーク数は、地域医療再生計画がスタートした2011年以降急増している。 87.0%

5.5%2.9% 2.1% 1.7% 0.8%

運用中

試験運用中

構築中

計画中

その他

未回答

6.3%

23.7%

26.6%

20.8%

10.6%12.1%

複数県

全県域

二次医療圈

市町村単位

その他

未回答

医療計画を立てる「二次医療圏」以上の連携で、過半数を占める。

10

Page 12: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

地域医療情報連携ネットワークの構築状況等調査結果(平成26年度実施)

5.導入による効果(複数回答) 6.共有している情報項目(複数回答)

7.情報発生元のシステム

導入による効果 件数(n=207) 医療機関間の人的ネットワークが進んだ 101

患者紹介の円滑化が進んだ 91

診療所にとって地域中核病院のサポートが受けられるようになった 67

医療機関間の知識やノウハウの伝達習得が進んだ 62

業務の効率化:業務全体の負担軽減 54

業務の効率化:医師の負担軽減 54

医療機関間で機能分化が進んだ 53

地域中核病院にとって診療所の支援が受けられるようになった 49

医師の偏在を補う効果があった 34

業務の効率化:事務職員の負担軽減 28

業務の効率化:看護師の負担軽減 27

「医療機関間の人的ネットワークが進んだ」、「患者紹介の円滑化が進んだ」に効果が出ているという回答が多く、ヒューマンネットワークの構築、強化が図られていることが窺える

149

114

64

67

79

38

52

32

79

78

72

66

57

53

33

100

74

108

61

27

0 20 40 60 80 100 120 140 160

患者基本情報(氏名,年齢,住所等)

病名情報

診療情報提供書

医師記録(経過記録)

サマリ

手術記録

看護記録等

その他

処方オーダ

注射オーダ

検体検査オーダ

放射線検査オーダ

内視鏡検査オーダ

生理検査オーダ

食事オーダ

検体検査結果

生理検査結果

画像(放射線検査,内視鏡検査等)

調剤結果

その他

文書

オーダ情報

件n=207

「患者基本情報」、「病名情報」、「画像」、「検体検査結果」など、患者紹介に必要な情報が多く共有されている。

10.9%

5.8%

1.4%

8.7%

14.5%

5.8%

48.6%

2.9%

4.3%

2.9%

5.8%

2.9%

47.8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

検査センター(検査システム)

薬局(調剤レセプトコンピュータ)

歯科診療所(レセプトコンピュータ)

医科診療所(レセプトコンピュータ)

医科診療所(電子カルテシステム)

病院(レセプトコンピュータ)

病院(電子カルテシステム)

双方向での共有なし(n=69) 双方向での共有あり(n=138)

n=207

双方向での共有ありと回答したNWは、レセプトコンピュータや検査センターからの取得割合が高い。

病院以外の情報も利用されつつあることが窺える。

8.標準規格の採用状況

0

20

40

60

80

100

2012

年度

(n=

98)

2013

年度

(n=

140)

2014

年度

(n=

207)

保健医療情報-医療波形フォーマット-

第92001 部:符号化規則HIS,RIS,PACS,モダリティ間予約,会計,

照射録情報連携指針標準歯科病名マスター

JAHIS 放射線データ交換規約

臨床検査マスター

JAHIS 臨床検査データ交換規約

患者診療情報提供書及び電子診療デー

タ提供書診療情報提供書

IHE 統合プロファイル「可搬型医用画

像」およびその運用指針医薬品HOTコードマスター

ICD10対応標準病名マスター

医療におけるデジタル画像と通信

標準規格の採用数は年々増加している。特に、多くのネットワークで共有されている「画像」の標準規格の採用数が多い。

11

Page 13: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

地域医療情報連携ネットワークの構築状況等調査結果(平成26年度実施)

10.患者同意取得の手段

11.システム構築費用の負担先(複数回答) 12.システム運用費用の負担先(複数回答)

患者同意取得の手段 件数 %(n=207)

同意書による取得 116 56.0%

口頭による了承 9 4.3%

掲示板,Webページ等による周知 19 9.2%

その他 6 2.9%

未回答 57 27.5%

69

58

62

27

19

11

4

1

30

0 20 40 60 80

参加施設

自治体

厚生労働省

総務省

地域の医療関係団体(医師会等)

経済産業省

その他の省庁

保険者の負担

その他

件n=207

「参加施設」、「厚生労働省」、「自治体」という回答が多い。初期構築の場合、「参加施設」のみでは負担が大きいため、国や自治体の負担を組み合せているネットワークが多いことが窺える。

85

51

31

16

2

1

27

0 20 40 60 80 100

参加施設

自治体

地域の医療関係団体(医師会等)

患者さんの利用料・会費等

保険者

その他

件n=207

「参加施設」、「自治体」、「地域の医療関係団体」という回答が多い。継続的な費用となるため、国の負担ではなく、地元の負担で運営していくという意図のあるネットワークが多いことが窺える。

56.0%

4.3%

9.2%2.9%

27.5%同意書による取得

口頭による了承

掲示板,Webページ等による周知

その他

未回答

「同意書による取得」が半数以上を占めている。

明示的に同意を取得するという意識が高まっている。

9.患者同意取得方法

0 20 40 60 80

その他の方式

連携するすべての医師毎に同意を得る

すべての施設毎に同意を得る

施設毎に情報連携の可否を指定

参加施設すべての情報連携に一括同意

件n=207

「すべての施設に一括同意」、「施設毎にリストから指定」、「すべての施設毎に同意を得る」、の3つの方法で採用が分かれている。

現場で方法を模索していることが窺える。

12

Page 14: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

消費税財源活用

市町村

市町村計画

(基金事業計画)

都道府県

都道府県計画

(基金事業計画)

基金

※国と都道府県の 負担割合2/3、 1/3

申請

事業者等(医療機関、介護サービス事業所等)

交付

交付

地域医療介護総合確保基金

交付 提出

交付 提出

申請

地域医療介護総合確保基金の対象事業

1 地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設又は設備の整備に 関する事業(※) 2 居宅等における医療の提供に関する事業(※) 3 介護施設等の整備に関する事業(地域密着型サービス等) 4 医療従事者の確保に関する事業(※) 5 介護従事者の確保に関する事業

※ 基金の対象事業は、平成26年度は医療を対象として1、2、4を、 平成27年度以降は介護を含めて全ての事業とする。

都道府県計画及び市町村計画(基金事業計画)

○ 基金に関する基本的事項 ・公正かつ透明なプロセスの確保(関係者の意見を反映させる仕組みの整備) ・事業主体間の公平性など公正性・透明性の確保 ・診療報酬・介護報酬等との役割分担

○ 都道府県計画及び市町村計画の基本的な記載事項 医療介護総合確保区域の設定※1 / 目標と計画期間(原則1年間) / 事業の内容、費用の額等 / 事業の評価方法※2

※1 都道府県は、二次医療圏及び老人福祉圏域を念頭に置きつつ、地域の実情を 踏まえて設定。市町村は、日常生活圏域を念頭に設定。 ※2 都道府県は、市町村の協力を得つつ、事業の事後評価等を実施 国は都道府県の事業を検証し、基金の配分等に活用

○ 都道府県は市町村計画の事業をとりまとめて、都道府県計画を作成

○ 団塊の世代が75歳以上となる2025年を展望すれば、病床の機能分化・連携、在宅医療・介護の推進、医療・介護従事者の

確保・勤務環境の改善等、「効率的かつ質の高い医療提供体制の構築」と「地域包括ケアシステムの構築」が急務の課題。

○ このため、消費税増収分を活用した新たな財政支援制度(地域医療介護総合確保基金) を創設し、各都道府県に設置。

各都道府県は、都道府県計画を作成し、当該計画に基づき事業を実施。

13

Page 15: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

第1 地域における医療及び介護の総合的な確保の意義及び基本的な方向に関する事項 二 医療及び介護の総合的な確保に関する基本的な考え方 1 基本的な方向性 (5)情報通信技術(ICT)の活用

質の高い医療提供体制及び地域包括ケアシステムの構築のためには、医療・介護サービス利用者も含めた関係者間での適時適切な情報共有が不可欠で有り、情報通信技術(ICT)の活用は情報共有に有効な手段である。そのため、医療及び介護に係る情報の特性を踏まえた個人情報保護に十分に配慮しながら、標準的な規格に基づいた相互運用性の確保や将来の拡張性を考慮しコスト低減に努める等、情報通信技術(ICT)の活用を持続可能なものとして進めていくことが重要である。また、情報通信技術(ICT)を活用した医療・介護ニーズの把握やこれに基づく取組から得られるデータを踏まえた施策の立案も重要である。

医療と介護を総合的に確保するためのICTの基盤整備について

地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針(抄)

在宅医療介護ICT連携事業 【大阪府】総事業費93,834千円(国費48,010千円、都道府県24,005千円、その他21,819千円)

地域に必要な多職種間の情報共有の効率化を図るため、地域一体となって関係者間で医療・介護情報を入力・参照できる医療介護 ICT連携のシステム導入を支援する(在宅医療・介護従事者が入力した情報を共有するシステムの経費を支援)。

ICTを活用した地域医療ネットワーク基盤整備事業 【熊本県】総事業費746,900千円(国費497,933千円、都道府県248,967千円、その他0千円)

地域包括ケアシステムを推進し、 患者を中心としたより質の高い医療、介護サービスを提供するため、県内の医療機関(病院、診療所)をはじめ、訪問看護ステーション薬局及び介護関係施設等におけるICTを活用した地域医療等情報ネットワークの構築を行う。

地域医療介護総合確保基金での具体例

在宅療養推進基盤整備事業 【東京都】総事業費495,510千円(国費330,340千円、都道府県 165,170千円、その他0千円)

医療と介護の関係者が効果的に情報を共有し、連携して在宅療養患者を支える体制を整備するため、ICTを活用したネットワークの構築を支援する。

14

Page 16: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

aaaa// bbbb--

情報のフォーマット、用語・コード、通信手順等が、ベンダーや医療機関により多様化・複雑化

医療機関間等でやりとりされる情報に関わる様々な規格が「標準化」されることが必要

医療分野の情報連携を可能にするため、医療機関間等でやりとりされる様々なメッセージ等の標準化を推進している。

医療機関間の情報共有をより効率的に進めるため

aaaa// aaaa//

aaaa//

医療情報の規格の標準化

15

Page 17: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

A病院

病院情報システム

B病院

病院情報システム

医療情報の標準化の更なる取組

標準化の取組

【更なる取組】 地域を越えて医療情報を共有するための交換規格や小規模医療機関のデータを活用するためにレセプトコンピュータ等から必要な情報を抽出するための規格等を策定する。

<平成25・26年度情報化推進事業> ・医療機関間で医療情報を交換するための規格等の策定 ・医療分野における小規模機関にかかるインターフェース規格の策定、検証(25年度) ・地域間医療情報連携のための規格にかかる実装ガイドの策定(26年度) など

●コンテンツの定義 業務のシナリオに即した有用なコンテンツやサービスを提供するため、 データ項目セットなどを標準化する

●安全な通信方式の標準化 ネットワークを使ってデータを流通させる際、漏えいや改ざん、なりすましを

防ぐため、 電子証明書による署名や認証、暗号化方式などを標準化する

●用語・コード等の標準化 医療機関等システムで送受信するデータを正確に解釈するため、 用語・コード、フォーマット、文字コードなどを標準化する

【現状】 保健医療分野の「標準規格」を順次定め、医療機関間の基本的な情報の連携は可能。

厚生労働省標準規格:ICD10対応病名マスター、臨床検査マスター、診療情報提供書 など

16

Page 18: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

セキュリティの監査、ログの記録、アクセス制御 (国際規格:ATNA )

Webブラウザから参照

ドキュメント リポジトリ

(共有情報の保管庫)

レセコン

②医療情報の問い合わせ

患者IDの相互参照管理 (国際規格:PIX/PDQ)

①患者IDの提供・相互参照

院内システム

①患者IDの提供・相互参照

※各医療機関から照会された患者IDを紐づけて参照が可能 ※患者名・生年月日等の基本情報で患者IDとの紐づけが可能

ドキュメント レジストリ

(ドキュメントの所在 管理の台帳)

レセデータ 変換機能

④医療情報の取得

③医療情報の提供

地域医療連携の基盤(運営主体)

他地域の 情報連携の

基盤

地域間の医療情報の共有 (国際規格:XCA、XCA-I)

地域医療連携における国際標準規格に準拠した標準化の推進(25・26年度情報化推進事業)

○ 医療情報システムの相互接続性を推進する国際的なプロジェクトであるIHE(Integrating the Healthcare Enterprise)では、地域医療連携に必要な患者IDを相互に参照し、施設間で医療情報のドキュメントを共有するための規格を定めている。この国際標準規格に準拠した情報連携の規格と実装のためのガイドラインを策定する。

PIX(Patient Identifier Cross-referencing):複数のシステムで別々に管理されている患者識別情報の整合性を確保し、各システムを越えた患者単位の検索を可能とする電文仕様。患者IDで患者情報サーバに検索を行う

PDQ(Patient Demographics Query):患者基本情報の照会の為の電文仕様。患者名などの患者基本情報で患者情報サーバに検索を行う XDS.b(Cross Enterprise Document Sharing):施設間で特定の患者の診療文書を共有する方法を提供するための電文仕様 XDS-I.b(Cross-enterprise Document Sharing for Imaging):施設間で患者の画像ドキュメントを共有する方法を定めた電文仕様 XCA(Cross Community Access):地域連携ネットワーク間で診療情報文書を共有する方法を提供するための電文仕様 XCA-I(Cross-Community Access for Imaging):地域連携ネットワーク間で患者の画像ドキュメントを共有する方法を定めた電文仕様 ATNA(Audit Trail and Node Authentication ):セキュリティ管理者による監査、ログの記録、アクセス制御等の監査証跡の仕組み

医療情報の共有 (国際規格:XDS.b 、XDS-I.b )

A病院 B診療所

17

Page 19: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

本人自宅

在宅医療・介護は、多様な職種が様々な時間帯に患者の自宅を訪問してサービスを行うため、関係者が一同に会する機会は必ずしも多くない。患者の日常の様子や状態の変化をタイムリーに把握するためには、タブレット端末等、ITを活用した情報共有の効果が高い。

提供情報の例 ・生活状況・状態 ・服薬状況

提供情報の例 ・病状説明 ・薬 「こんなことに

注意してください」

「こんなことがあったら医師に連絡を」

「こんな様子で お過ごしです」

「このような症状を訴えています」

・退院直後から終末期まで、状態の変化をタイム リーに把握し、適時に対策をとることが可能に ・生活状況が分かることで、投薬や処置の効果を 把握しやすくなる

治療方針や病状を理解し、本人 の状況・状態に応じた、より質 の高いケアを行うことが可能に

在宅医療 関係機関

在宅介護事業者 (ケアマネジャー等)

・住み慣れた自宅等で本人の状況・状態に合った、より質の 高い医療・介護を受けることができる ・同じ説明を様々な事業者に行う必要がなくなり負担も軽減

在宅医療と介護が連携するための情報共有システムは、地域の様々な事業者が利用することで大きな効果が期待できる。異なるシステムでも必要な情報を交換できるよう、国として、標準化の推進に取り組む。

B社システムを利用している歯科医師や

地域包括支援センターが発信した情報を確認できる。

A社システムを利用している主治医や看護師が発信した情報を確認できる。

複数の情報共有システムで連携し、患者(利用者)の必要な情報を安全に相互転送することが可能となる。

A社システム B社システム

ケアレポート

フェイスシート(利用者の基本情報)

等 ケアレポート

フェイスシート(利用者の基本情報)

在宅医療・介護の情報共有

18

Page 20: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

患者・住民

自治体等

薬局

患者の診療情報等を登録・閲覧

病院・他の診療所の診療情報等を閲覧

在宅療養担当医

訪問介護事業所

訪問看護 ステーション

訪問薬局 患者宅

診療所

中核的 医療機関

在宅での情報登録

19

地域医療ネットワークの持続性確保に向けて

1.ヒューマンネットワークの構築

システムありきではない。信頼関係の醸成。システムは補助的手段。

4.運営体制の確立と運営費の確保

運営協議会等の設立。運営経費の負担ルール。

2.連携目的の明確化

紹介逆照会の円滑化、救急医療、医療介護連携。

3.共有する情報の絞り込み

患者基本情報、処方・調剤、既往歴、アレルギー、検体検査、画像など。

5.費用対効果の検証と入力負荷の軽減

必要な機能の絞り込み。二重入力の回避。

6.リタラシーに応じたサポート体制

ITリタラシーの相違。医学知識の相違。

Page 21: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

医療等分野における 番号制度の活用について

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Page 22: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

○ 社会保障・税番号制度は、行政機関等を情報連携対象として、社会保障・税・災害対策の各分野で利用することとされている。

税 社会保障

民 間 現金情報 診療情報等

個人番号 (社会保障・税番号制度)

将来的に個人番号の 民間利用を検討 医療等分野

の番号制度

社会保障・税分野の法定手続に必要な情報について、関係する行政機関間で情報連携する仕組みを構築する。

社会保障・税番号法の附則に、この法律の施行後3年を目途として検討を行い、必要な場合に所要の措置を講ずるものとする旨を規定

番号制度でのマイナンバーの利用範囲について

社会保障分野

年金

年金の資格取得・確認・給付に利用 ○国民年金法、厚生年金保険法による年金の支給に関する事務 ○確定給付企業年金法、確定拠出年金法による給付の支給に関する事務

労働

雇用保険等の資格取得・確認・給付。ハローワーク等の事務に利用 ○雇用保険法による失業等給付の支給、雇用安定事業、能力開発事業の実施に関する事務 ○労働者災害補償保険法による保険給付の支給、社会復帰促進等事業の実施に関する事務 等

福祉・医療等

保険料徴収等の医療保険者の手続、福祉分野の給付、生活保護の実施等に利用 ○健康保険法、介護保険法等による保険給付、保険料の徴収に関する事務

○児童扶養手当法による児童扶養手当の支給に関する事務 ○障害者総合支援法による自立支援給付の支給に関する事務 ○生活保護法による保護の決定、実施に関する事務 等

税分野 国民が税務当局に提出する確定申告書、届出書、調書等に記載。当局の内部事務等に利用 災害対策 被災者生活再建支援金の支給に関する事務等に利用

上記の他、社会保障、地方税、防災に関する事務その他これらに類する事務であって地方公共団体が条例で定める事務に利用

○個人番号の利用範囲(番号法別表) 「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(平成25年法律第27号)

21

Page 23: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会中間まとめ

○ 医療等分野の情報連携に用いる番号のあり方、情報連携が想定される具体的な利用場面、番号制度のインフラの活用の考え方等について、検討。平成26年5月から7回にわたって、医療保険者・保険者・有識者等で議論を行い、同年12月に中間的にとりまとめを行った。

研究会の概要

保険者間の健診データの連携 (資格異動時に特定健診のデータを連携)

予防接種の履歴の共有 (市町村間での接種歴の連携)

医療保険のオンライン資格確認 番号制度のインフラを活用して、保険者と医療機関の間で、患者の資格を効率的に一意的に確認するネットワークを構築

医療機関・介護事業者等の連携 (地域レベル、複数地域間での連携)

・病院での検査結果をかかりつけ医の診療に活用 ・救急医療で他医療機関での過去の診療情報を確認 ・医療・介護従事者が連携して地域包括ケアを実現

本人への健康医療情報の提供・活用 (ポータルサービス)

健康・医療の研究分野 (コホート研究、大規模な分析)

中間まとめの概要

現行の番号法の枠組みの中で対応を検討 (行政機関や保険者による利用)

医療等分野での番号を用いた情報連携 (医療機関等における利用)

○ まずは、医療保険のオンライン資格確認のできるだけ早期の導入を目指し、検討を進める。 ○ また、医療等分野に用いる番号のあり方について、オンライン資格確認で実現されるインフラの活用も含め、個人情報保護を含めた安全性と効率性・利便性の両面が確保された情報連携の仕組みを検討する。

※ 日本再興戦略 改訂2014-未来への挑戦-(平成26年6月24日閣議決定)<抜粋> ①健康・医療分野におけるICT化に係る基盤整備 ・医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会において、医療分野における番号の必要性や具体的な利活用 場面に関する検討を行い、年内に一定の結論を得る。

22

Page 24: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

2015年(H27年) 10月

2016年(H28年) 1月

2017年(H29年) 7月頃

2018年(H30年)以降~

健康医療分野における番号の活用(イメージ) ○マイナンバー法※は、マイナンバーを行政機関が行政事務に用いることを前提 ○番号の民間利用については、番号制度のインフラをうまく活用して、民間の利用者が利用しやすいものとする必要

●マイナンバーの通知

※行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)

●自治体等の情報連携開始

※ 27年常会にマイナンバー法改正案を提出

○システム改修やネットワーク接続などインフラの構築

○データの標準化・普及推進

オンライン資格確認の段階的な導入を目指す (平成29年7月の自治体等の情報連携開始以降)

我が国は国民皆保険なので、医療保険の資格確認の仕組みを作れば、医療連携にも活用できる

予防接種の履歴の共有 (市町村間での接種歴の連携)

保険者間の健診データの連携 (資格異動時に特定健診のデータを連携)

●番号利用開始

ステップ1 行政機関における医療分野での利用拡充

ステップ2 医療保険システムの効率化・基盤整備

医療保険のオンライン資格確認 番号制度のインフラを活用して、保険者と医療機関の間で、患者の資格を効率的に一意的に確認するネットワークを構築

ステップ3 医療連携や研究分野に番号を活用

医療機関・介護事業者等の連携 (地域レベル、複数地域間での連携)

・病院での検査結果をかかりつけ医の診療に活用 ・救急医療で他医療機関での過去の診療情報を確認 ・医療・介護従事者が連携して地域包括ケアを実現

本人への健康医療情報の提供・活用 (ポータルサービス)

健康・医療の研究分野 (コホート研究、大規模な分析) 23

Page 25: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

医療保険のオンライン資格確認(イメージ)

①ICカード を提示

医療機関

ピッ

②オンラインで被保険者の資格情報を要求

③資格情報を表示

ピッ

医療保険者

④正確な資格情報をもとに医療費請求

・保険者番号 ・負担割合 ・被保険者番号 等

【オンライン資格確認】 【現 在】

①保険証を提示

医療機関

②被保険者資格情報 を券面から書き取り

③窓口で提示された 資格情報をもとに 医療費請求

医療保険者

情報の書き取りミスや、被保険者証の確認ミス等により過誤請求となる場合あり

オンライン資格確認により事務の効率化と過誤請求の縮減に寄与する

保険証

ICカードの認証の仕組みを活用したオンラインでの資格確認システム

資格情報 マイナンバー

資格情報

資格情報をマイナンバーと紐づけて管理

24

Page 26: 健康・医療・介護分野における ICT化の推進について...医療等分野におけるICT活用の将来イメージ ICTを活用した施策を推進 医療等分野のICT化、情報化を推進することにより、

医療保険のオンライン資格確認の仕組み(イメージ)

本人

①カードを提示

②本人の確認(カードの写真と照合等) ③ICチップから電子証明書を読取り ④資格情報の要求

個人番号カード

保険医療機関(約17万7千) 保険薬局(約5万6千)

⑦資格情報の確認・記録 資格情報

⑥電子証明書に対応 する資格情報を 引当て・応答

○ 公的個人認証の仕組みを活用して、保険医療機関等は、個人番号カードから電子証明書を読み取り、資格確認サービス機関(仮称)に資格情報の照会・確認を行う。

○ 医療保険制度で、保険者が個人番号カードを被保険者証として認証する仕組みとした場合、被保険者証の提示は要しない仕組みにできる

医療保険者 協会けんぽ 健保組合(1431) 市町村国保(1881) 後期広域連合(47) 等

(例)レセプト請求 の専用回線

電子証明書

電子証明書

電子証明書

資格情報 マイナンバー

電子証明書

資格情報

資格確認サービス機関(仮称)

機関別符号

公的個人認証サービス (地方公共団体システム機構)

機関別符号

⑤電子証明書に対応する 機関別符号を照会・回答

マイナンバー

機関別符号

保険者の委託を受けて、 マイナンバーと紐づけて 資格情報を管理

※ 外来受診(延べ日数) 年間約20億件

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個人番号カードの機能と期待される活用方法

マイナンバー(カード裏面の12桁の番号)ではなくICチップの領域を活用した方法

表面 裏面

マイナンバーは個人番号カードの裏面に記載 定められた利用目的以外でのマイナンバーの書き写し等は不正利用であり、法律で禁止されている

公的個人認証 独自利用領域に カードアプリケーションを搭載

電子証明書

カードアプリケーション

現在の住基カードでの活用例(条例を制定) ・住民票、印鑑証明書、税証明書等の交付サービス (事業者と協定して、コンビニでの交付も実現) ・図書館の利用カード ・商店街のポイントサービス(長浜市)

※ICチップに搭載するカードアプリケーションは、独自サービスの提供に必要な情報を登録し、それぞれのサービスに専用に利用される。他のサービスからの利用・参照ができないなど、セキュリティも配慮されている。

ICチップ

公的個人認証の活用例 ・e-taxなどインターネットの行政手続き での本人確認 ・インターネットでの預金口座の開設等 ・マイ・ポータル(仮称)の本人確認(番号制度で検討)

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地方公共団体システム機構

【住基ネット】

情報提供ネットワーク(コアシステム)

個人

利用機関A 利用機関C 利用機関B

情報の照会に対し提供を許可し 符号同士を紐づける仕組み

符号A

番号制度における情報連携の仕組み

符号B

利用機関D

符号C 符号D

マイナンバー

市町村が付番

マイナンバー 住民票コード

マイナンバー

符号A 符号B 符号C 符号D

マイナンバー マイナンバー マイナンバー

個人情報 個人情報 個人情報 個人情報

○ 番号制度の情報連携は、①マイナンバーを直接用いず、各機関ごとに振り出された符号を利用し、芋づる式に情報が漏えいすることを防止する、②情報連携の対象となる個人情報は、各利用機関の既存システムから中間サーバーに収載し、照会に対し自動的に提供する、安全で効率的な仕組みとしている。

申請等

各利用機関は、住基ネットに接続し、利用する各マイナンバーに対応した、利用機関ごとに異なる符号を取得

例:国税庁 例:日本年金機構 例:自治体 例:健保組合等

符号A

個人情報

符号B

個人情報

符号C

個人情報

符号D

個人情報

中間サーバー 中間サーバー 中間サーバー 中間サーバー

既存システム 既存システム 既存システム 既存システム

平成29年1月~ 国の機関間の情報連携 7月~ 地方公共団体・医療保険者の情報連携

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かかりつけ医

介護事業所

在宅療養担当医 薬局

訪問看護ST

病院

PMDAや 研究機関等

行政機関

保険者

医療情報連携ネットワーク

状態にあった質の高い 医療・介護サービスを 効率的に受けられる

自分の健康情報を 活用して健康増進

病院の検査結果を診療に活用。紹介・逆紹介により、

患者を継続的に診察

診療所等での過去の診療情報を活かして救急医

療等に対応

治療方針や病状を理解し、 本人の状況・状態に応じた、

より質の高いケアを行うことが可能

状態の変化をタイムリーに 把握可能。生活状況が 分かることで、投薬や処置の効果を把握しやすくなる

保険者による効果的な情報活用 により、加入者の健康増進。

医療費も効率化

効果的な情報分析に よる政策の立案・運営

医療の質向上のための 分析研究の発展

医療等分野で情報化を進め、サービスの向上、効率化、研究開発の推進に資するためには、番号の導入とあわせて番号の効果を発揮するための環境が必要。

医療等分野における番号の導入

○ 医療機関やベンダー毎に使用する用語・ コード等が、異なっており、情報連携や データの集約を行うために標準化を推進。 ○ このため、医療情報の標準規格の策定・ 普及を推進している。

※ 電子カルテの普及率は、400床以上の病院に おいて57.3%(2011年) ※ 電子レセプトの普及状況は、97%が電子化 され73%はオンラインで請求。(件数ベー ス)

○ 医療機関等の間で診療情報等を効率的に連携する ため、地域の機関をつなぐネットワークの構築を推 進。 ※ 病院8,600・診療170,000・薬局55,000か所

「番号」の導入により同一患者の情報の突合が効率化し、医療機関間の連携や長期的な追跡研究が効率化する。

番号の効果

○ 医療情報の利活用をさらに進 めるためには、現場の診療情報 の電子化が必要。

番号活用のための環境整備

○ 各種の研究のために医療機関から目的に照らし て必要な情報を収集するデータベースの構築。

医療情報の電子化 データの標準化 利用インフラの整備と高度な分析手法の開発

aaaa// bbbb-- ○ 医療の質の向上、効率化、研究開発の促進につ ながる高度な利活用を推進。

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