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FX トレードの基礎の基礎

FX トレードの重要法則

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はじめに

FX トレード法は当然ながら学校で教えてくれるものではありません。そのためか多くのトレーダーが断片知識をたくさん積み上げてはいても、基本となるほんとうに重要な基礎を知らずにつぎはぎの断片知識でトレードされているのも多く見られます。そこで僕はそのたくさん得た断片知識のジグソーパズルを合理的に統合させる「重要な基礎」を伝えなければならないと思いはじめました。そのようなわけで、僕が今までたくさん読んできた FX トレードの情報のうちからトレーディングのほんとうに重要な基礎のエッセンスをお伝えしようとするものがこの e-BooK です。

この e-Book は短編ですが、そのような経緯で心をこめて執筆しましたので、きっとトレードーの皆様のお役に立てるものと思います。とても大切なFXトレーディングの重要な基礎です。でも基礎こそ一番大切なことです。基礎を知らずにトレードすることはできません。これを知るだけできっとあなたのトレードは劇的に良いほうへ変わることでしょう。

目次

相場の基礎状態を知る …………… 3

トレードの重要な基礎 …………… 6

ここまでのまとめ …………… 8

正統理論とテクニカルで補足する …………… 9

トレンド状態でリトレースメントを狙う(応用) …………… 12

エグジット(クローズ)の基礎 …………… 14

ストップ(損切り)の基礎 …………… 15

トレードの基礎その他 …………… 17

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■相場の基礎状態を知る

相場の状態には、3種類あります。

1. 上昇トレンド2. 下降トレンド3. レンジ

の3つです。レートがどんどん上げ続けている状態が上昇トレンドで、レートがどんどん下降し続けている状態が下降トレンドです。そしてある範囲で上げたり下げたりしている状態がレンジの状態です。1番多いのがレンジの状態で、このレンジの幅が小さくなると保ち合いなどと呼ばれます。もっと小さなレンジ幅になると、こう着状態とかスクイーズなどと呼ばれます。乱高下などという厄介な状態もありますが、基礎編などで割愛します。さて、ここで大切なことは、「今、相場はどの状態にあるか」ということです。これはとても基礎的なことですが、この認識はとても大切です。

なぜかと言いますと、相場には状態を継続しやすい性質があるからです。もちろん相場の状態は変化しますが、その中でも状態は継続しやすい傾向があるのです。ですから、

1. 上昇トレンドではロングポジション(買いエントリー)が基本です。2. 下降トレンドではショートポジション(売りエントリー)が基本です。

では、レンジ状態ではどうしたらよいのでしょう?

3. レンジの上のほうでショートポジション(売りエントリー)、そして、レンジの下のほうでロングポジション(買いエントリー)が基本です。

もちろんこれらは、テクニカル分析の3つの大前提を基にしています。

1.) 値動きは、全てを織り込む2.) 値動きは、トレンドを形成する3.) 歴史は繰り返す

さて、では相場の状態はどうしたら判別できるのでしょうか?そして、レンジの上下はどうしたら判るのでしょうか?

基礎的なこれらが判らないとトレードで勝つことは難しくなります。

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―――― ――――――― ―――レンジ状態 上昇トレンド 下降トレンド

相場の3つの状態を把握するには、トレンドラインを引く方法や ADX などのテクニカル指標による方法など、いくつかありますが、僕が基礎としてお勧めしたいのは「移動平均線」です。移動平均線(MA)には、単純移動平均線や指数移動平均線や加重移動平均線など、いろいろあるですが、ここでは基礎ということで、単純移動平均線(SMA)を使って説明します。ローソク足に移動平均線が描かれた上のチャートを見てください。

赤と緑のラインがありますね。これが移動平均線(SMA)です。赤が21日移動平均線、そして緑が75日移動平均線です。21日とか75日というのは、慣例的な呼称で、「日足」で 21 日分とか 75 日分の平均ということで、たとえば「1 時間足」なら 21 時間とか 75時間での平均となります。

さて、ここで21とか75とか移動平均線の日間があるのですが、移動平均線の日間には、基本的に次の性質があります。

1. 移動平均線 3~5(日)は、レートの動きに追従して、レートの中心値を示す。2. 移動平均線 20~25(日)は、短期トレンドを示す。3. 移動平均線 60~90(日)は、中期トレンドを示す。

ですので、もしもあなたが短期トレード派なら、「移動平均線 20~25(日)」に注目する必要があります。さて、ここからがとても大切な基礎です。

1. 移動平均線(SMA)が、やや水平ならレンジ状態

2. 移動平均線(SMA)が、上に傾斜していたら上昇トレンド

3. 移動平均線(SMA)が、下に傾斜していたら下降トレンド

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―――― ――――――― ―――レンジ状態 上昇トレンド 下降トレンド

前ページの再掲です。短期トレードを例としますので、赤の移動平均線(SMA21)に注目してください。何が見えますか? 特徴は何ですか?

1. 移動平均線がやや水平なら、レートは移動平均線を中心として上下動している(レンジ状態)

2. 移動平均線が上に傾斜していたら、レートが移動平均線の上にあるブルの状態(上昇トレンド)

3. 移動平均線が下に傾斜していたら、レートが移動平均線の下にあるベアの状態(下降トレンド)

レンジ状態と上昇トレンドと下降トレンドで、1番多い状態は、レンジ状態です。そして、1番トレードに良い状態は上昇トレンドと下降トレンドです。また、上昇トレンドと下降トレンドの間、つまり移行する間には期間の長短はあっても、レンジ状態となります。

「何を言っているだい。図の右側で上昇トレンドが下降トレンドとなるときに、レンジ状態なんかになっていないじゃないか!」

いいえ、違うんです。前進している車が後退する時に瞬時であっても、必ずスピード「0」の状態が必ずあるように、上昇トレンドが下降に転じる瞬間、そのまま移行しているように見えても、移動平均線が水平なレンジの状態を必ず経ています。例題の図では、その水平状態が瞬時に過ぎてしまっているだけです。つまり、移動平均線の水平は瞬時に過ぎることもあるわけです。

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■トレードの重要な基礎

1. 相場の状態には、以下の3種類があって

○ 移動平均線がやや水平なら、レートは移動平均線を中心として上下動している(レンジ状態)

○ 移動平均線が上に傾斜していたら、レートが移動平均線の上にあるブルの状態(上昇トレンド)

○ 移動平均線が下に傾斜していたら、レートが移動平均線の下にあるベアの状態(下降トレンド)

2. (短い期間もあるが)それらの状態は一般に継続しやすい傾向があるならば

移動平均線が上に傾斜してレートが移動平均線の上にあるブルの状態ならば、ロングポジション(買い)が基本

移動平均線が下に傾斜してレートが移動平均線の下にあるベアの状態ならば、ショートポジション(売り)が基本

この簡単な帰結―。これこそがトレードの基礎の基礎です。この簡単な基本に逆らって、ブルでショートをしたり、ベアでロングをしたりしていたから、負けていたのです。

「おいおい、これってトレンドフォローってことだけじゃないか。逆張りはダメだって言うのかい。」

いいえ、上昇トレンドと下降トレンドでは逆張りは基本となりませんが、逆張りでなければならないときがあります。

「えっ、何だって?」

それが、これからお話しする「レンジの状態」です。

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―――― ――――――― ―――レンジ状態 上昇トレンド 下降トレンド

この図は、今まで見ていただいていたレートと移動平均線のチャートにボリンジャーバンドの±2σ(シグマ)を加えたものです。移動平均線の上下にある黒いラインです。標準偏差2のボラティリティを示しますが、いわばレートの移動の範囲の境界です。レートがバンドから少しはみ出ている部分もありますが、ほぼレートの動く範囲の境界となっていることが解ると思います。±2σは一種の抵抗線として機能しています。バンドの上側を+2σ、下側を-2σと呼びます。

○ ボリンジャーバンド±2σは、レートの上下のボラティリティの境界を示す

移動平均線がやや水平なら、レートは移動平均線を中心として上下動している(レンジ状態)では、レートが上昇して+2σに近づいたら反転して下に向かう、レートが下降して-2σに近づいたら反転して上に向かう性質があります。つまり、逆張りトレードが可能となりますが、あまりにバンド幅が小さいとあまり利益とならないので、リスクを冒す価値のないトレードを控えるべきこともあります。また、バンド幅があまりに小さいと、スクイーズの状態といって、爆発的上昇や下降のエクスパンションと呼ばれる急騰や急落の予兆となることがありますので注意します。(エクスパンションについては基礎編のため割愛します)

1. 移動平均がやや水平なときだけ2. ±2σの幅が充分にあるときだけ <註参照>

レートが±2σに近づいたら逆張りができる

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さてこれで、相場の3つの状態すべての基本となるトレードの指針が示されました。トレードの大切な基礎の基礎です。まとめてみましょう。

■ここまでのまとめ

移動平均線が上に傾斜してレートが移動平均線の上にあるブルの状態ならば、ロングポジション(買い)が基本

移動平均線が下に傾斜してレートが移動平均線の下にあるベアの状態ならば、ショートポジション(売り)が基本

そして、

移動平均がやや水平なときだけ±2σの幅が充分にあるときだけ

レートが±2σに近づいたら逆張りが基本

※ これらを単一の時間軸だけではなく、長短複数の時間軸で見ていく、マルチタイム・フレーム分析まで演繹させる方法がありますが、基礎編なので割愛します。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

「トレードの基礎となるもだと思うけど、中間形もあるだろうし、なんか物足りないねぇ。」

これで終わりでないんですよ。正統な他の理論とテクニカル指標で補足して、精度を高めてより良いエントリーチャンスを狙わなくてはなりません。

今度はその基礎をお話します。

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■正統理論とテクニカル指標で補足する

相場の理論にも、ダウ理論やエリオット波動理論やフェボナッチ・リトレースメントなどいろいろあります。また、テクニカル指標にもトレンド系からオシレーター系などいろいろあります。正統な理論は喧嘩をせず補足しあったり不思議と整合があるものですが、テクニカル指標で補足するなど、これらのことをワークさせるとか、システム化するなどといいますが、大切なのは全体的な整合性です。また、複雑なものが優れたものであるというわけでもありません。それではまず、テクニカル指標から説明します。

テクニカル指標の分類

分類 トレンド系 オシレーター系

代表的なチャート

ローソク足、移動平均線、一目均衛表、バラボリッ

ク、エンベロープ、ポイント・アンド・フィギュア、新値足

など

ストキャスティクス、RSI、MACD、モメンタム

など

分析目的上昇・下落といった相場の方向性を分析し、相場の

大きな流れを把握

買われ過ぎ、売られ過ぎといった変化・転

換を分析し、売買のタイミングを見つける

適した売買手法 順張りで相場の流れに乗った比較的長期の売買 逆張りで相場の転換を狙った短期の売買

テクニカル指標には、上の表のようにいろいろな種類があります。さて、基礎を補足して精度を高めるためには、テクニカル指標を適正に使わなくてはなりません。

「適正に?」

はい。適正にです。オシレーター系の天底張り付きでトレンド認識する特殊な使い方もありますが、それぞれのテクニカル指標には得意な相場の状態と不得意な相場の状態があるのです。

1. 上昇トレンドと下降トレンドの状態を補足するには、トレンド系のテクニカル指標を使う

2. レンジの状態を補足するには、オシレーター系を使う

相場には、3つの状態がありました。もしも、基礎を補足してこれら3つの相場の状態を全てトレードしょうとすると、トレンドのときはトレンド系のテクニカル指標を使い、レンジのときは、オシレーター系のテクニカル指標を両方使い分けなくてはなりません。トレンド系だけ、あるいはオシレーター系だけの補足では、偏ったワークとなってよいシステムとはなりません。トレンド相場には強いが、レンジ相場となるとからきしダメといったシステムとなってしまいます。難しい書き方をしてしまいましたが、要は、トレンドが発生しているときには、トレンド系のテクニカル指標を見て、レンジのときにはオシレーター系のテクニカル指標を見るということになります。

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―――― ――――――― ―――レンジ状態 上昇トレンド 下降トレンド

上の図は、今まで見てきたチャートにオシレーター系のテクニカルインジケーターを下段別枠に表示させたものです。概念を理解しやすいように鋭敏な反応をする、あるオシレーター系指標を使っています。ジッと見てみてください。何が見えますか?

そうです。上下に忙しく動いていますね。(笑)上昇トレンドのところではどうですか。動きを捉えているようでも、レートがぐーんと上昇しているときでも天井圏で横ばいとなったりしていますね。これはオシレーター系の特性ですが、オシレーター系は 0~100 までの間を行ったり来たりするので、つまり、上限と下限があるためにレートがいくら上昇しても全てを捉えきれないのですね。だからレートの上昇局面で 100 以上行けないので横ばいとなってしまうのです。では、レンジの状態のところを見てください。上下のオシレーター系指標の高値圏と安値圏でテクニカルチャートの方向が反転したら、レートも反転していませんか?

テクニカルインジケーターには得意な相場の状態があって、その得意なレンジの状態では、レートの動きとすばらしく整合するのです。これが効果的なワークとなります。

○ テクニカルインジケーターは得意な状態で使う場合は、レートの動きを正確に捉える

わけですね。あたかも巨匠達のトレード会議のようにレートの動きを捉えます。

移動平均博士 「わしがやや水平となったから、そろそろレンジじゃよ。」ボリン博士 「レンジで、私の+2σにレートが近接してきたら反転の可能性があります。」オシレ博士 「僕の計算でも、高値圏ですね。反転兆候を捉えました。」博士3人 「どうやら、わしら3人の意見がすべて合ったようですな。結論はショートじゃ。」

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―――― ――――――― ―――レンジ状態 上昇トレンド 下降トレンド

では、次にトレンド状態を補足してみましょう。トレンド系のテクニカルインジケーターで補足する方法などいろいろあるのですが、ここでは最も基礎となる僕の好きなダウ理論で補足してみます。詳しく書きますと商材レベルとなってしまうので、簡単に解説します。

上の図のレンジの上限に「黒い横のライン」がありますね。厳密にはいろいろあるのですが、簡易なレジスタンスライン(抵抗線)です。レートがレンジ状態で何度も越えられなかったA 点を B 点以降で越えていますね。そして、どうでしょう。B 点をしっかり越えたら、レートは上昇トレンドとなっていますね。

過去のレートの動きを表すチャートにおいて、何度もレートが押し戻されるラインを抵抗線といいます。これがレジスタンスラインです。そして、レートがこのラインを破ると強い上昇エネルギーで抵抗線を突破したことになってレートが上昇していきます。ちょっと越えてはまた戻るダマシのブレークアウトもありますが、

○ レートが上昇の抵抗線となっていたレジスタンスラインを上にブレークすると、その後、レートが上昇していく可能性が高くなります。

○ レートが下降の抵抗線となっていたサポートラインを下にブレークすると、その後、レートが下降していく可能性が高くなります。

これをレジスタンスブレークとかレンジブレークとか呼ぶことがありますが、これが初心のうちはなかなか理解できないことです。

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あるポイントより高くなったら買う、あるポイントより安くなったら売る、ということで「1Pip でも安く買いたい、1Pip でも高く売りたい」といつでも逆張り思考ではこの理論がなかなか理解できないものです。

○ あるポイント(レジスタンス)を越えたからこそ、トレンドとなったのです

それまでは、トレンド状態とはなっていなかったのです。

ちょうど、何度も海の波から守っていた堤防が決壊してしまったのに似ていますね。今まで堤防が守っていて海の水が行かなかったところまで水が押し寄せるわけです。ここでも巨匠達のトレード会議ですね。^^

移動平均博士 「わしが傾斜してきたら、そろそろトレンド状態じゃよ。」ダウ博士 「レジスタンスをしっかり抜けたら、私がトレンドに太鼓判を押してあげよう。」

■トレンド状態でリトレースメントを狙う(応用)

基本編から少し演繹となりますが、トレンド状態となっているときのリトレースメントを狙う方法を解説します。リトレースメントとは、いわゆる押し目買いや戻り売りのことですが、一般には 61.8%、50%、38.2%などのフェボナッチ数を使って、どこまで押すか戻るかを予測しますが、ここでは計算不要の方法を解説します。

たとえば上昇トレンドでもレートは振幅を繰り返しながら上昇していきます。初期のレンジブレークのポイントから上昇トレンドに乗れるのが一番ですが、長く強いトレンドでは、出遅れてたとしても、途中からトレンドに乗る方法があります。それが、押し目買い(戻り売り)のリトレースメントです。

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トレンド状態では指標が天井や底にに張り付いたりするために、本来はトレンド状態では使わないオシレーター系インジケーターですが、特殊な使い方としてトレンド状態でのリトレースメントで使うことがあります。

―――― ――――――― ―――レンジ状態 上昇トレンド 下降トレンド

トレンド状態では、オシレーター系テクニカル指標がレートがぐーんと上昇しているときでも天井圏で横ばいとなったりするなど、オシレーター系の特性としてオシレーター系は 0~100 までの間を行ったり来たりするために、つまり、上限と下限があるためにレートがいくら上昇しても全てを捉えきれないので、トレンド状態ではふさわしくないと、先ほど説明しました。しかし、特殊なオシレーターの使い方としまして、レンジ状態のリトレースメントでは、戻りと押しの計測に使うことができます。

たとえば上昇のトレンドで、どんどんレートが上昇しているときには、指標が 100 以上へは行けないために天井へ張り付きとなり使えませんが、押してくるとき(一時的な調整の下降)では、オシレーターの「0」側は、「100」側のような(天井の)制約がないために、一時的な「押し」を正確に捉えることができます。また、下降のトレンドでも、同様に「100」側は「0」側のような(底の)制約がないために、一時的な「戻り」を正確に捉えることができます。

上の図を見てください。上昇トレンドの「押し(一時的な調整の下降)」をしっかりと捉えているのがお解りのことと思います。つまり、上昇トレンドのリトレースメントでは、オシレーターの下限域で押し目買いのエントリーが上手にできるわけです。同様に下降トレンドでの「戻り」は、オシレーターの上限域で戻り売りのエントリーが上手にできます。

○ トレンド状態でのリトレースメントでは、オシレーターを使うことができる

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■エグジット(クローズ)の基本

今まで解説したトレードの基礎は、いわばエントリーの基礎でもありました。トレードはエントリーとエグジットが2つで1つで、エントリーはエグジットで完結されます。

じつはエグジットも今まで述べてきたと同じように詳しく書きますと、けっこうなボリュームとなりますが、近年とても簡単で正確なエグジット法も開発されています。この基礎編のレポートでは基本の指針を示します。

―――― ――――――― ―――レンジ状態 上昇トレンド 下降トレンド

1. レンジ状態でのロングポジョン(買い)では、下限のほうでエントリーして、上限のほうでレート自体やオシレーターが反転したら、エグジットする。

2. レンジ状態でのショートポジション(売り)では、上限のほうでエントリーして、下限のほうでレート自体やオシレーターが反転したら、エグジットする。

3. 上昇トレンドでは、移動平均線の傾斜が緩やかになり、レートがブル(レートが移動平均線の上)からベア(レートが移動平均線の下)の状態に移行したら、エグジットする。

4. 下降トレンドでは、移動平均線の傾斜が緩やかになり、レートがベアからブルに移行したら、エグジットする。

現在は、より正確で機敏なエグジット法もあって、上記の方法では、ある程度の利益を市場に返してのエグジットとなりますが、基本となります。エグジットのイメージとしましては、エントリーの理由や前提が消失したらエグジットする、といった感じです。

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レジスタンスをいったんブレークしたけれども、トレンドが成長しないでレートが戻ってきて、今度はサポートとなるはずのレジスタンスを超えてレートがレジスタンスの内側にまた戻ってきたときも、ダマシのブレークアウトとなりますのでエグジットします。

また、最後の 1Pip まで搾り取らなくても、利益が出たら腹八分の利確のエグジットでも良いと思っています。利大は基本指針となりますが、初心のうちはあまり無理しないのも良いことだと思っています。

■ストップ(損切り)の基礎

今までお話してきた中で、一番大切なのがこのストップ(損切り)だと思っています。この損切りができずに、市場から退場してしまった有能なトレーダーを何人もいたからです。

ほとんどの相場は下げても上げても戻ることが多いのですが、何年も大きなトレンドが継続することがあって、損切りしないとたった一つの負けトレードで全てを失ってしまう可能性があるからです。じつは損切りしないととても勝率だけは良くなるのですが、とても危険をはらんだトレードのスタンスとなります。「損切りは恥ずかしいことではない」「損切りもトレードの大切な技術の一つ」「損切りは仕切りなおしである」「損切りは口座の資金を守る」これを強く述べたいと思います。

このストップの設定も、ボラティリティやトレードタームとの関係、そして資金との関係があったりと詳しく述べると膨大な内容となりますが、要点は決めたストップ(損切り)設定は、必ず執行するということです。

○ 簡易一定法(20Pips~150Pips)

トレードのターム(期間)がスキャルピングなのか、デイトレードなのか、スイングトレードか、や通貨ペアのボラティリティ(変動率)で変わってきますが、自身のトレードスタイルに合わせて決定します。

基本的な考え方は、トレードの大きな方向性が正しい時の相場のブレを乗り越える範囲であるべき、ということです。トレード前に想定したシナリオとまったく違った動きとなったら、このストップにかかわらず、早めに損切りすることもあります。

次に、チャートポイントでのストップ(損切り)設定を解説いたします。

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―――― ――――――― ―――レンジ状態 上昇トレンド 下降トレンド

このチャートポイントによるストップは、エントリーのときの想定やシナリオとレートが逆に動いてしまったときにストップ(損切り)するという考えに基づいています。

たとえば、レンジの A 点でレートが下降することを想定してショートエントリーしたとします。このときレジスタンスラインやボリンジャーバンド+2σの「上」がストップ(損切り)ポイントになります。「レートが下降する」というシナリオと逆になってしまったことになるからです。

またたとえば、上昇トレンドとなった B点でレートが上昇することを想定してロングエントリーしたとします。このときレジスタンスラインや、深く設定するとしても移動平均線の「下」がストップ(損切り)ポイントとになります。「レートが上昇する」というシナリオと逆になってしまったことになるからです。

下降トレンドならこの逆の要領です。

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■トレードの基礎その他

「まだあるの?」

はい。まだあります。資金に対する建て玉の大きさ、いわゆるレバレッジについてです。詳しい説明は割愛しますが、たとえば勝率 70%のトレードシステムがあったとします。平均的に100戦して70回勝ちトレードとなります。しかし、逆に言うと 30回は負けます。連続して負けることもあります。

この負けトレードのときに、あるいは連続して負けてしまうときに、大きな建て玉をしていると、トレーダーとして致命的な損失となって市場から退場しなくてはならなくなることがありります。

また、長期トレードではさらに小さな建て玉としておく必要があります。

具体的な数値は割愛しますが、

○ 建て玉は資金に対して充分に小さくなければならない

これはトレードで生き残るためにとても大切な基礎ですので、覚えておいてください。

トレードの期待利益の目標を合理的に立てることは、有料商材レベルの内容となってしまいますので述べられませんが、リスクとリワードは常に認識してトレードしなくてはなりません。トレードするということは、損失の危険もありますので、その危険に見合った利益の見込みが必要です。ですのでトレードチャンスは焦らずしっかりと待たなくてはなりません。

また、娯楽気分の過剰なトレードは口座の残高を減らします。

○ トレードのチャンスは焦らずしっかり待つ

○ 娯楽気分の過剰なトレードは慎む

これもトレーダーとしての心得の大切な基礎となります。

トレードチャンスをしっかり待ってトレード数を少なくする、たったこれだけで、無駄な負けトレードが減って、多くのポジポジ病のトレーダーのトレード成績がとても良くなることさえあるものです。

基礎編は以上です。トレードのご成功を願っています。