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Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備について 2016714日本製薬工業協会 比留間良一(エーザイ株式会社) 申請電子データシステムに関する説明会

Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

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Page 1: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について

2016年7月14日

日本製薬工業協会

比留間良一(エーザイ株式会社)

申請電子データシステムに関する説明会

Page 2: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

Disclaimer Notice

• この発表は演者の個人的意見に基づくものです。

• 本スライドの内容は,現時点で通知,講演会などで公開さ

れている内容,システムパイロットでの経験に基づき記載

していますが,今後の変更される可能性があることをご了

解ください。

2

• 申請電子データシステムの操作マニュアルを解説した

ものではありません。

• 申請電子データシステムすべてを網羅したものではあ

りません。

• 各自で,関連通知や申請電子データシステムの操作マ

ニュアルをお読みいただくことをお勧めします。

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

・本日は都合上,スライドに記載の「申請電子データシステム」は,「ゲートウェイシステム」と同義として講演させていただきます。

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本日のお伝えしたい内容

• 申請電子データシステム利用のための準備

– 必要な手続き

– 必要な業務と役割

– 利用に当たって必要な知識

– 申請電子データシステム• 企業管理者,企業ユーザー管理者,企業利用者

• グループの考え方と利用方法例

• 利用方法と役割

– 電子証明書の入手と電子証明書管理規定

– IT 環境の整備

– 準備スケジュール(例示)

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会) 3注)発表(口頭)の中では,便宜上,申請電子データシステムとゲートウェイシステムを同義として使わせていただきます。

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はじめに

ビジネスルールの

確立

電子証明書の準備

IT(動作環境)の

整備

技術ガイド

実務的通知

基本的通知

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会) 4

Page 5: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

申請電子データシステムを利用したときのeCTDにかかわる変更点

• 「スキャニングに関する陳述書」の紙媒体での提出は不要

• 「eCTDカバーレター」の紙媒体での提出は不要

• eCTDへのCSR 付録文書の追加(申請電子データを提出する場合)

– 16.1.7(無作為化の方法及びコード)

– 16.1.9(統計手法に関する文書)

– 16.1.10 (臨床検査に関して施設間の標準化及び品質保証を行ったのであればその方法と手順に関する文書),

– 16.1.11 (治験に基づく公表文)

– 16.1.12(総括報告書で引用された重要な公表文献 )

– 申請電子データのeCTDへの取り込み(eCTD v4.0以降)

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会) 5

Page 6: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

申請電子データシステムの事前準備と全体の流れ

ユーザー管理

•グループの作成

•企業管理者の登録

•(企業ユーザー管理者の登録)

•企業利用者の登録

•品目担当者設定

申請準備

• 申請予告

• 提出予告

• 提出(電子ファイル)

申請

• 各種ファイル・データの伝送

• システム受付番号の確認

審査中

•照会事項回答

•改訂版の提出

ビジネスルールの確立

• 担当者,役割と責任

の決定

• 申請電子データシス

テムの利用者・管理

者の決定

電子証明書の準備

• MEDISより電子証明書を入手

• 電子証明書管理規定の策定

IT(動作)環境の整備

• ハードウェア

• ソフトウェア

• 通信環境

• IEの設定

• Javaの設定

事前

準備

運用

フェ

ーズ

6Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

Page 7: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

電子申請における役割

資料作成 申請電子データシステム 申請電子データシステム外

FD申請データ eCTD 申請電子データ 照会事項回答 その他

申請予告・提出予告

申請電子データとそのメタデータ登録

送信– FD申請データ– eCTD– 申請電子データ– 照会事項回答– その他

受信– 通知– 照会事項

グループ作成 ユーザー管理 システム管理

ロック解除申請

システムに関する問い合わせ

申請手続き(窓口) 差換え願い

・IT 環境の整備,IT 環境の維持・管理

ここはGatewayを利用しない場合と変わらない

ここはGatewayを利用しない場合と変わらない

7Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

アウトソーシングを利用する場合には,各申請企業の管理責任の上,実施してください。

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申請電子データシステム利用担当者が必要な知識

• 通知等の理解– 申請電子データに関する通知– 申請電子データシステムの操作マニュアル

• 多岐に渡る業務– 薬事– 薬事オペレーション– Data Management– IT

• 専門的知識– 薬事(申請から承認まで)– 申請電子データ

– CDISC, CPの最低限の知識

– eCTD– ITの知識

– PDF– TSV, Excel– zip圧縮

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・システムの操作だけでなく,多岐に渡る知識が必要です。・申請電子データに関する通知の理解も重要です。

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

申請電子データシステムの操作に関するもの

申請電子データ等の運用に関するもの

申請電子データシステム操作マニュアル

承認申請時の電子データ提出等に関する技術的ガイドについて

説明用動画 「承認申請時の電子データ提出に関する実務的事項について」に関する質疑応答集(Q&A)について

承認申請時の電子データ提出に関する実務的事項について

「承認申請時の電子データ提出に関する基本的考え方について」に関する質疑応答集(Q&A)について

「承認申請時の電子データ提出に関す

る基本的考え方について」

申請電子データに関するFAQ

Page 9: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

グループの利用の考え方 (1)

企業管理者

企利用者(更新権限)

グループ 1

企業ユーザー管理者

企利用者(参照権限)

9Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

企利用者者(更新権限)

企利用者者(更新権限)

企利用者(参照権限)

企利用者(参照権限)

企利用者(更新権限)

企利用者(更新権限)

アウトソースベンダー

・グループの品目担当に設定するときに,「更新権限」か,「参照権限」かを決める。

・アウトソースベンダーの関与方法については,各社のセキュリティーポリシーなどを参考に,対応方法を決める。

・個人証明書の管理・参照・ユーザー仮・本登録・ユーザー削除・アカウントロック解除

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グループの利用の考え方 (2)

品目A

品目B

品目C

[email protected]

[email protected]

[email protected]

品目ごとに,グループを設定することも可能

共同開発など,他社の関係者をユーザーとする場合

共同申請品目

X

[email protected]

[email protected]

[email protected]

[email protected]

グループ 2 グループ Xグループ 1

10

A社 共同開発B社

X H

サービスベンダー

Q

管理者A 管理者B 管理者C

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

YZ

ZYX X

QX

Page 11: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

グループの利用の考え方 (3)

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Applicationの概念

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

example 1

example 2

example 3

ユーザー管理容易さ

Submissionの管理の容易さ

・グループの管理が簡便

・申請数が増えてくると見

づらくなる

・化合物単位の管理となり,

薬事的には馴染みやすい

・申請単位であり,わかり

やすい。

・申請数が増えてくると,

グループやユーザー管理が

煩雑になる。

Page 12: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

・秘密鍵による暗号化

電子証明書の準備と利用

電子証明書の申請

• 必要書類の準備

• 申請書

• 住民票の写しなど

• 運転免許証など

• MEDISへの申請

利用PCへのインストール

• 連絡先メールアドレスにダウン用URL

• ダウンロード

申請電子データシステムへの登録

• (利用者仮登録)

• 利用者本登録

電子証明書の利用

• 電子ファイルの送信

注) MEDIS : 一般財団法人 医療情報システム開発センター

・電子証明書(公開鍵)をPMDAに送付

秘密鍵

電子証明書と公開鍵

•入手方法の詳細は,下記を参照してください。

http://www.medis.or.jp/6_pki/index.html

12Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

暗号化の部分は,便宜上簡略化しています。

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電子証明書管理規定の策定

13参考資料:製薬協電子化情報部会内資料 電子的副作用報告に係る 電子証明書管理規程(例)

記載事例電子的副作用報告との違い

電子的副作用報告:会社代表者印申請電子データシステム:個人印

電子証明書の内容に変更が生じた場合の適切な処置・退職など

・実印と同レベルの管理・バックアップ 例えば,エクス

ポートしてメディアで管理

有効期限の適切な管理

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

Page 14: Gateway利用開始に向けての 申請者側の準備についてGateway利用開始に向けての申請者側の準備について比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

IT 環境の整備

• IT 環境の整備– PMDAの推奨要件にしたがったPCの準備

• ハードウェア

– CPU, メインメモリ, 画面解像度, 画面表示色, プリンタ

• ソフトウェア

– OS, WEB ブラウザ, Java実行環境, PDF閲覧

• 通信等要件

– インターネット

– プロトコル, ポート(https通信 or UDP 通信)

– メール

– 通信環境の設定

• Gatewayとの通信に関するファイアーウォール等の設定

(UDP通信は必須ではないが,より高速の通信が可能になる)

• 接続確認– 外資系企業などインターネット回線の出口が日本に無い場合は,十分な速度が出ない可能性

があるため専用回線の手配も要検討

• 申請電子データシステム稼動状況の確認– PMDAの推奨要件にしたがったPCの準備ができているか,画面が適切に表示できているか,

https通信/UDP通信が適切につながっているか など

• 社内 IT担当者,社内ネットワーク担当者, IT ベンダーの協力

14Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

申請電子データシステム操作マニュアル2016年6月29日 ver. 1.0 p3 参照

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申請電子データシステムの利用にあたって

社内リソースで対応する場合

アウトソーシングの力を借りる

・ユーザー管理,グループ管理・申請電子データの入力・送信/受信

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・いつから,どの申請品目から対応するかを決める

・社内リソースだけで対応するのか,外部リソースの力を借りるかを決める

- 自社の申請予定数- 薬事担当者の人数- 薬事オペレーション機能の有無

利用にあたっては,ある程度の経験と担当者の定期的な利用が重要

Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

誰がどこまで

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ビジネスルールの確立

•企業管理者などの決定

•送信者の決定

•電子証明書管理規定の策定

•グループの利用方法

•企業管理者などの決定

•送信者の決定

•電子証明書管理規定の策定

•グループの利用方法

IT(動作)環境の整備

•ハードウェア

•ソフトウェア

•通信環境

•IEの設定

•Javaの設定

•ハードウェア

•ソフトウェア

•通信環境

•IEの設定

•Javaの設定

電子証明書の入手

•MEDISより電子証明書を入手

•申請予告の2~4週間前

•MEDISより電子証明書を入手

•申請予告の2~4週間前

ユーザー登録

•申請予告より1~2週間前を推奨

•申請予告より1~2週間前を推奨

申請予告,提出予告

•申請予定日の5週間から1週間前

•申請予定日の5週間から1週間前

初めて申請電子データシステムを利用する場合の準備の流れ(まとめ)

6ヶ月前 5ヶ月前 4ヶ月前 3ヶ月前 2ヶ月前 1ヶ月前

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留意点 まとめ (1)

• 電子証明書の早期(申請予告の4~2週間前)入手

• IT環境(とくに,通信環境)の設定

– PMDAの推奨要件にあったハードウェア,ソフトウェア,通信環境

– UDP 通信設定が困難な場合は,http通信で可

– 特に,外資系企業は社内のネットワーク環境に留意

• 承認申請プロセスのより確実な理解

• 必要な知識

– 薬事的知識(申請から承認まで)

– CDISC(SDTM・ADaM),CP(POP・STS・PBPK)の最低限の知識

– (eCTDの)Operation 属性

– TSV, Excel, PDF, zip圧縮の最低限の知識

17Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

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留意点 まとめ (2)

• 社内業務プロセス,Role & Responsibility の構築を早めに行うこと

– 社内 vs アウトソース(アウトソースする場合は,どこまで?)

– (薬事オペレーション機能がある場合は)品目薬事担当者と薬事オペレーションの分担

– 申請電子データ担当者の関与範囲

• 申請電子データシステム利用方法の決定

– 企業管理者,企業ユーザー管理者,企業利用者

– グループの使い方

• 電子証明書社内管理規定の策定

– 実印と同様の管理

– 有効期限の管理

– バックアップ

18Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)

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ご清聴ありがとうございました

PMDAには,10月からGatewayを介したeCTDや臨床

電子データなどの受付に向け,利用者へのきめの細かい情報提供,ヘルプデスク対応をいただき,申請者が不安を少しでも解消できるようにしていただければと思います。

申請者の皆様には,2020年3月までの3年半の移行期

間をゲートウェイシステム利用の先延ばしと考えるのではなく,移行期間を積極的に活用いただき,2020年4月以降のゲートウェイシステム利用の義務化が問題

なく対応いただけるようにしていただきたくとよいかと思います。

19Gateway利用開始に向けての申請者側の準備について 比留間良一 (2016年7月14日 申請電子データシステムに関する説明会)