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HBL 325B・C, 355B・C 建築構造用TMCP鋼材

HBL 325B・C, 355B・C - JFEスチール株式会社...4 母材特性 厚 さ mm Ceq % 種類の記号 品質特性例 HBL325C HBL355C 50 100 50 100 化 学 成 分 % C 0.13 0.13

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HBL 325B・C, 355B・C建築構造用TMCP鋼材

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は、建築物の高層化・大型化にと

もなう高張力鋼の厚肉化に対応し、

世界に先駆けて開発した高度な

TMCP技術を適用した「HBL325、HBL355」を商品

化し、ご使用頂いて参りました。

「HBL325、HBL355」は厚さが40mmを超える構造

部材に適した鋼材で、高強度、低降伏比、優れた溶接性を

実現した鋼材です。厚肉域での基準強度の低減も不要な

ため(国土交通大臣の認定取得)、トータルコストの低減

に大いに貢献するものと考えております。これからもます

ますご愛顧下さいますようお願い申し上げます。

1

Super-OLAC

JFEスチールの「HBL」は建築構造物の柱・梁等の主要部材に適した鋼板で、以下の特長を有しています。

高い基準強度…鋼材重量の削減

厚さ40mm超え100mm以下でも基準強

度の低減が不要です。強度差による鋼材

重量の低減率はHBL325でSN490に対

して最大10%、HBL355でSM520に対

して最大9%となります。

優れた溶接性…溶接部の信頼性向上

炭素当量(Ceq)および溶接割れ感受性組成(PCM)を低く抑えて

いるため、信頼性の高い溶接接合部が得られます。

予熱温度の低減等、溶接施工時の制約が緩和されるため、溶接施

工コストの低減に寄与します。

高い塑性変形能(降伏比80%以下)…耐震性の向上

降伏点に上限の規定を設けているので、保有耐力設計が精度よく行

えます。

低降伏比(80%以下)であるため、大きな地震力が部材に作用した

時、広い塑性域が形成でき、構造物の耐震性が向上します。

優れた経済性

鋼材重量、加工工数が削減でき、トータルコストの低減が可能です。

■基準強度(F値)

許容応力度の基準強度

溶接部の許容応力度の基準強度

材料強度の基準強度

溶接部の材料強度の基準強度

325N/mm2

325N/mm2

325N/mm2 *1

325N/mm2 *1

355N/mm2

355N/mm2

355N/mm2 *1

355N/mm2 *1

HBL325B

HBL325C

HBL355B

HBL355C項   目

*1 表中の数値の1.1倍以下の数値とすることができます。

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2

化学成分

厚 さmm

Ceq%

種類の記号

規 格

HBL325B

HBL325C

HBL355B

HBL355C

40超 50以下

50超100以下

40超 50以下

50超100以下

40超 50以下

50超100以下

40超 50以下

50超100以下

化 学 成 分 %

C

0.18以下

0.20以下

0.18以下

0.20以下

0.20以下

Si

0.55以下

Mn

1.60以下

P

0.030以下

0.020以下

0.030以下

0.020以下

S

0.015以下

0.008以下

0.015以下

0.008以下

0.38以下

0.40以下

0.38以下

0.40以下

0.40以下

0.42以下

0.40以下

0.42以下

PCM%

0.24以下

0.26以下

0.24以下

0.26以下

0.26以下

0.27以下

0.26以下

0.27以下

(注) 1. 必要に応じて、上記以外の合金元素を添加することができます。

2. 炭素当量:Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14

3. 溶接割れ感受性組成:PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B

機械的性質

超音波探傷試験

降伏点

または耐力

N/mm2

引張強さ

N/mm2

降伏比

%種類の記号

HBL325B

HBL325C

HBL355B

HBL355C

325~445

355~475

490~610

520~640

伸  び %

1A号

厚さ50以下

21以上

19以上

4 号

厚さ40超

23以上

21以上

80以下 27以上

シャルピー吸収エネルギー

J

(0℃、Vノッチ試験片 圧延方向)

種類の記号

HBL325C

HBL355C

厚さ方向特性

絞  り %

3個の試験値平均

25以上

個々の試験値

15以上

HBL325C、355CについてはJIS G 0901による超

音波探傷試験を行います。HBL325B、355Bについ

ては受渡し当事者間の協定によります。

その他

形状、寸法、重量およびその許容差は、JIS G 3193に

準じます。ただし、厚さの許容差はJIS G 3136により

ます。

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製造工程

高 炉 鋳  造

スラブ加熱

溶銑脱硫・脱燐厚板圧延

転 炉

TMCP

脱ガス

検 査

TMCPとは

TMCPはThermo Mechanical Control

Process(熱加工制御)の略で、鋼材の圧延過程

において所要材質性能を確保するために、スラブ

加熱~圧延~冷却の各工程の温度あるいは圧下

率を厳密に管理する製造方法です。

TMCPの水冷プロセスは当社が世界に先がけて開

発したもので、昭和56年度『大河内記念生産特賞』

を受賞しています。

TMCPを適用することにより、低い炭素当量で高

い強度が得られ、従来の制御圧延法あるいは焼な

らし法に比べ、同じ強度でも高い溶接性が確保で

きます。また、建築構造用TMCP鋼材は、圧延温度

を厳密に制御することにより低降伏比化を可能にし、

さらに、斜角超音波探傷での音響異方性も問題に

ならない極めて小さなレベルとなっています。

(L/C音速比≦1.02)

温  度

スラブ加熱温度

焼ならし温度

変態温度(Ar3)

変態温度(Ar1)

従 来 法 TMCP制御圧延 焼ならし 水冷型TMCP

圧延 圧延

圧延

圧延

圧延

水冷

引張強さ N/mm2

600

550

500

0.30 0.35 0.40 0.45炭素当量 %

TMCP鋼

従来鋼

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母材特性

厚 さmm

Ceq%

種類の記号

品質特性例

HBL325C

HBL355C

50

100

50

100

化 学 成 分 %

C

0.13

0.13

0.13

0.11

Si

0.34

0.34

0.34

0.34

Mn

1.34

1.34

1.34

1.46

P

0.011

0.011

0.011

0.014

S

0.002

0.002

0.002

0.003

0.37

0.37

0.37

0.37

PCM%

0.21

0.21

0.21

0.19

■化学成分

溶 接 性

厚 さmm

最高硬さHv10

種類の記号

HBL325C

HBL355C

100

100

255

26416.3

■最高硬さ試験

厚 さmm

方 向種類の記号

HBL325C

HBL355C

50

100

50

100

L

C

L

C

L

C

L

C

引  張  試  験 シャルピー衝撃試験 厚さ方向特性

375

376

363

359

393

388

396

397

526

525

504

506

544

533

530

532

36

36

39

38

36

36

33

36

71

72

72

71

72

73

75

75

345

289

345

303

360

305

333

306

68

75

76

73

■機械的性質

降伏点または耐力N/mm2

引張強さ

N/mm2

吸収エネルギー(vEo)

J

絞  り

伸び

降伏比

JIS Z 3212 D5016 4mmφ な し

溶 接 材 料 予  熱入  熱kJ/cm

厚 さmm

割れ防止予熱温度℃

種類の記号

HBL325C

HBL355C

100

100

50

50

■y形溶接割れ試験

JIS Z 3212 D5016 4mmφ 16.3

溶 接 材 料入  熱kJ/cm

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30゜

30゜

60

35

100

5

R10

R10

35゜

35゜

60

35

100

5

R6

R6

35゜

100

52

1/4t

1/4t

35゜

100

6

HAZ1ボンド1

溶接金属

ボンド2HAZ2

5

溶接継手性能

■引張試験

■シャルピー衝撃試験

神戸製鋼所溶 接 方 法

炭酸ガスアーク溶接

サブマージアーク溶接

非消耗式エレクトロスラグ溶接

MG-50

MG-55

(ワイヤ×フラックス)US-36×MF-300

■代表的な推奨溶接材料

JIS Z 3312 YGW11

JIS Z 3312 YGW18

JIS Z 3183 S502-H

JIS Z 3353 YES52/FS-FG3

KC-50

KC-55G

(ワイヤ×フラックス)KW-36×KF-300A

(ワイヤ×フラックス)KW-50C×KF-100

JIS規格と種類の記号 JFEスチール

HBL325C

HBL355C

HBL325C

HBL355C

100

100

100

100

522

518

537

539

529

532

548

545

母材

母材

母材

母材

母材

母材

母材

母材

溶 接 方 法 開 先 形 状 種類の記号厚  さmm

破断位置引張強さN/mm2

サブマージアーク溶接

溶接材料:JIS Z 3183 S502-H

入  熱:51.4kJ/cm

炭酸ガスアーク溶接

溶接材料:JIS Z 3312 YGW11

入  熱:19.2kJ/cm

溶 接 方 法開 先 形 状

(試験片採取位置)種類の記号

厚 さmm

vEoJ

切欠位置

サブマージアーク溶接

溶接材料:JIS Z 3183 S502-H

入  熱:51.4kJ/cm

炭酸ガスアーク溶接

溶接材料:JIS Z 3312 YGW11

入  熱:19.2kJ/cm

エレクトロスラグ溶接

溶接材料:JIS Z 3353

YES51/FS-FG3

入  熱:832kJ/cm(325C)

846kJ/cm(355C)

HBL325C

HBL355C

HBL325C

HBL355C

HBL325C

HBL355C

100

100

100

100

100ダイアフラム

厚 50mm

100ダイアフラム

厚 50mm

溶接金属

ボンド部

HAZ

溶接金属

ボンド部

HAZ

溶接金属

ボンド部

HAZ

溶接金属

ボンド部

HAZ

HAZ1ボンド1溶接金属ボンド2HAZ2

HAZ1ボンド1溶接金属ボンド2HAZ2

106

322

342

149

396

351

163

241

371

151

233

376

2799112759213

294130140112253

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ご注文に際して

6

適 用 例

�国土交通大臣認定材のご注文に際しては、種類の

記号(例、HBL325C)の指定、または国土交通大

臣認定材であることをお知らせ下さい。

�用途・加工方法をお知らせ下さい。

例えば、溶接四面ボックス柱、貫通ダイアフラム等。

注 溶接四面ボックス柱のスキンプレート等、鋼板の厚さ方向に応力が加わる部材として使用される場合は、C種をご指定下さい。

汐留シオサイト

丸の内ビルディング

品川グランドコモンズ

六本木ヒルズ

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お客様へのご注意とお願い本力タログに記載された特性値等の技術情報は、規格値を除き何ら保証を意味するものではありません。

本力タログ記載の製品は、使用目的・使用条件等によっては記載した内容と異なる性能・性質を示すことがあります。

本力タログ記載の技術情報を誤って使用したこと等により発生した損害につきましては、責任を負いかねますのでご了承ください。

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〒260-0028

〒231-0011

〒422-8061

〒700-0821

〒900-0015

TEL 06(6342)0707

TEL 052(561)8612

TEL 011(251)2551

TEL 022(221)1691

TEL 025(241)9111

TEL 076(441)2056

TEL 082(245)9700

TEL 087(822)5100

TEL 092(263)1651

TEL 043(238)8001

TEL 045(212)9860

TEL 054(288)9910

TEL 086(224)1281

TEL 098(868)9295

FAX 06(6342)0706

FAX 052(561)3374

FAX 011(251)7130

FAX 022(221)1695

FAX 025(241)7443

FAX 076(441)2058

FAX 082(245)9611

FAX 087(822)5105

FAX 092(263)1656

FAX 043(238)8008

FAX 045(212)9873

FAX 054(288)9877

FAX 086(224)1285

FAX 098(868)5458

大阪市北区堂島1丁目6番20号(堂島アバンザ10F)

名古屋市西区牛島町6番1号(名古屋ルーセントタワー18F)

札幌市中央区北五条西2丁目5番(JRタワー17F)

仙台市青葉区一番町四丁目1番25号(東二番丁スクエア3F)

新潟市中央区東大通1丁目3番1号(新潟帝石ビル4F)

富山市桜橋通り3番1号(富山電気ビル3F)

広島市中区袋町4番21号(広島富国生命ビル7F)

高松市サンポ-ト2番1号(高松シンボルタワ-23F)

福岡市博多区店屋町1番35号(博多三井ビルディング2号館7F)

千葉市中央区新町3番地13(千葉TNビル5F)

横浜市中区太田町1丁目10番(NGS太田町ビル4F)

静岡市駿河区森下町1番35号(静岡MYタワー13F)

岡山市北区中山下1丁目8番45号(NTTクレド岡山ビル18F)

那覇市久茂地3丁目21番1号(國場ビル)

大 阪 支 社

名古屋支社

北海道支社

東 北 支 社

新 潟 支 社

北 陸 支 社

中 国 支 社

四 国 支 社

九 州 支 社

千葉営業所

神奈川営業所

静岡営業所

岡山営業所

沖縄営業所

本   社 〒100-0011 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号(日比谷国際ビル)TEL 03(3597)3111 FAX 03(3597)4860

http://www.jfe-steel.co.jp

HBL 325B・C, 355B・C建築構造用TMCP鋼材

0304N 1-1 JTR

Cat.No.C1J-009-00

JFEカタログ日本語版用 表1-4データ 2014年2月 JFEテクノリサーチ(株)制作