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HIV検査について HIV感染のリスクを考えて検査を行う 医療者のためのガイドブック Ver.9 広島大学病院

HIV検査について - 中四国エイズセンターHIV検査について HIV感染のリスクを考えて検査を行う 医療者のためのガイドブック Ver.9 広島大学病院

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HIV検査についてHIV感染のリスクを考えて検査を行う医療者のためのガイドブック

Ver.9

広島大学病院

このガイドブックの使用にあたって

エイズ発病して、初めてHIV感染に気づかれる“いきなりエイズ”は、感染者全報告例の3割前後にのぼります。新規来院者の病歴を聞いていると「あの時インフル

エンザでないのに熱が続いた。」「伝染性単核球症と言われた」など、急性HIV感染を思わせる症状や、「帯状疱疹が出た」「梅毒にかかったことがある」など、免疫低下を疑わせる症状や性感染症の既往歴のある人がいます。つまりこれらの人は、HIV感染症と診断されるべき状態があったのに、見逃されてしまったわけです。HIV感染症の治療は格段に進歩し、今や「致死的な

疾患」ではなく、糖尿病などの慢性疾患と同様の予後になってきました。このため、発病前の早期に検査を行って診断することがより重要になっています。さらに早期に診断すれば、その後の感染拡大の防止にも繋がります。このガイドブックは医療者が、HIV検査を勧めると

きに役立ててほしいと願って作りました。ぜひ参考にして下さい。

編集者

藤井輝久・喜花伸子(広島大学病院エイズ医療対策室)

レッドリボンは、エイズ/HIV感染者への理解と共感を表すシンボルです。

基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

目次

1.HIV/AIDSの基礎知識• HIV感染症とは…………………………………2• 感染経路と感染率………………………………4• HIV感染症の自然歴……………………………5• 日本の感染者・患者の増加……………………6• 新規感染者/患者の感染経路……………………7• HIV感染者/エイズ患者の予後…………………8

2. HIV/AIDSの症状• HIV感染症に関連する症状∼急性感染症状∼ 10• HIV感染症に関連する症状∼無症候期∼ ……11• HIV感染症に関連する症状∼AIDS期∼ ……14

3. HIVの検査• HIV検査の流れ…………………………………16• 検査を行うにあたり知っておくべきこと……17• スクリーニング検査∼抗体検査と抗原検査∼18• IC法………………………………………………19• HIV感染症の病期と検査値の推移……………20• 検査の偽陽性と偽陰性…………………………21• 陽性反応的中率…………………………………22• 確認検査∼抗体検査と核酸増幅検査∼ ………23• HIV検査とカウンセリング……………………24• 発生届……………………………………………25

1.HIV/AIDSの基礎知識

<推薦URL>1. API-Net:エイズ予防情報ネット(http://api-net.jfap.or.jp/index.html)

2. HIV検査相談マップ(https://www.hivkensa.com)

3. 中四国エイズセンター(http://www.aids-chushi.or.jp)

目次

1.HIV/AIDSの基礎知識• HIV感染症とは…………………………………2• 感染経路と感染率………………………………4• HIV感染症の自然歴……………………………5• 日本の感染者・患者の増加……………………6• 新規感染者/患者の感染経路……………………7• HIV感染者/エイズ患者の予後…………………8

2. HIV/AIDSの症状• HIV感染症に関連する症状∼急性感染症状∼ 10• HIV感染症に関連する症状∼無症候期∼ ……11• HIV感染症に関連する症状∼AIDS期∼ ……14

3. HIVの検査• HIV検査の流れ…………………………………16• 検査を行うにあたり知っておくべきこと……17• スクリーニング検査∼抗体検査と抗原検査∼18• IC法………………………………………………19• HIV感染症の病期と検査値の推移……………20• 検査の偽陽性と偽陰性…………………………21• 陽性反応的中率…………………………………22• 確認検査∼抗体検査と核酸増幅検査∼ ………23• HIV検査とカウンセリング……………………24• 発生届……………………………………………25

基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

HIV感染症とは• HIV感染症は、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus: HIV)が感染して起こる進行性の免疫不全症である。

• HIVは世界的に流行しているHIV-1と、以前は西アフリカに限局してみられていたHIV-2がある(日本でも、みられるようになった)

• HIVの感染があり、かつ23の指標疾患のうち1つ以上を発症した場合をAIDS(エイズ)という。

• 一旦AIDSと診断されたら、例え指標疾患が治癒しても“エイズが治った”とは言わない。

A. 真菌症1.カンジダ症(食道、気管・気管支、肺)2.クリプトコッカス症(肺以外)3.コクシジオイデス症(全身に播種したもの、肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)4.ヒストプラズマ症(全身に播種したもの、肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)5.ニューモシスチス肺炎B. 原虫症6. トキソプラズマ症(生後1ヶ月以降)7. クリプトスポリジウム症(1ヶ月以上続く下痢を伴ったもの)8. イソスポラ症(1ヶ月以上続く下痢を伴ったもの)

エイズ指標疾患

厚生労働省エイズ指標疾患:h�ps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-07.html

2

C. 細菌感染症9. 化膿性細菌感染症(13歳未満、次にあげるいずれかが2年以内に、2つ以上多発あるいは繰り返して起こったもの A敗血症 B肺炎 C髄膜炎 D骨関節炎 E中耳・皮膚粘膜以外の部位や深在臓器の腫瘍)10. サルモネラ菌血症(再発を繰り返すもので、チフス菌によるものを除く)11. 活動性結核(肺結核又は肺外結核)12. 非定型(結核)性抗酸菌症(全身に播種したもの、肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)D. ウイルス感染症13. サイトメガロウイルス感染症(生後1ヶ月以降で、肝、脾、リンパ節以外)14. 単純ヘルペスウイルス感染症(1ヶ月以上続く粘膜、皮膚潰瘍を呈するもの、生後1ヶ月以降で気管支炎、肺炎、食道炎を併発するもの)15. 進行性多巣性白質脳症E. 腫瘍16. カポジ肉腫17. 原発性中枢神経リンパ腫18. 非ホジキンリンパ腫19. 浸潤性子宮頚癌F. その他20. 反復性肺炎(1年に2回以上繰り返すもの)21. リンパ性間質性肺炎/肺リンパ過形成LIP/PLH complex(13歳未満)22. HIV脳症(認知症または亜急性脳炎)23. HIV消耗性症候群(全身衰弱またはスリム病)

HIV感染症とは• HIV感染症は、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus: HIV)が感染して起こる進行性の免疫不全症である。

• HIVは世界的に流行しているHIV-1と、以前は西アフリカに限局してみられていたHIV-2がある(日本でも、みられるようになった)

• HIVの感染があり、かつ23の指標疾患のうち1つ以上を発症した場合をAIDS(エイズ)という。

• 一旦AIDSと診断されたら、例え指標疾患が治癒しても“エイズが治った”とは言わない。

A. 真菌症1.カンジダ症(食道、気管・気管支、肺)2.クリプトコッカス症(肺以外)3.コクシジオイデス症(全身に播種したもの、肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)4.ヒストプラズマ症(全身に播種したもの、肺、頚部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)5.ニューモシスチス肺炎B. 原虫症6. トキソプラズマ症(生後1ヶ月以降)7. クリプトスポリジウム症(1ヶ月以上続く下痢を伴ったもの)8. イソスポラ症(1ヶ月以上続く下痢を伴ったもの)

エイズ指標疾患

厚生労働省エイズ指標疾患:h�ps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-07.html

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

HIVの感染経路と感染率

• 感染源となる体液には、精液、膣分泌液、血液、⺟乳がある。したがって感染経路は、性行為感染、血液感染、⺟子感染となる

感染リスク

性行為感染 肛門性交の受け側肛門性交の挿入側ペニスー膣性交の受け側ペニスー膣性交の挿入側オーラルセックスの受け側オーラルセックスの挿入側

1.43%*20.62%*20.30%*30.38%*30.04%~0%

血液感染 輸血注射器の廻し打ち針刺し事故

>90%0.67%0.30%

⺟子感染*1 ⺟子に抗HIV薬なし⺟子に抗HIV薬投与

25%<2%

1回あたりのHIV感染率

*1⺟乳を与えると約40%になる。但し、経腟に比べ帝王切開で分娩するとリスクを下げることができる*2収入の多い国では、リスクは1/5〜1/10*3割礼により、リスクを60%下げることができる

HIV Transmission Risk Factsheet, Centers for Disease Control and Prevention, July 2012より改変

4

HIV感染症の自然歴

• HIV感染症の自然経過は、急性感染期、無症候期、エイズ期に大別される。

•急性感染期は、HIV侵入から1-2週後に出現し、2-3ヶ月まで続くことがある“急性感染症状”が約半数に現れる。この時期はウイルス量が最も多い。

•無症候期にもHIVによりCD4陽性細胞は破壊され続け、末梢血で<200/µLになるとエイズ指標疾患を発病するリスクが非常に高くなる。

•感染からエイズ発病までの期間は、人によって様々で1〜2年から10年以上と幅広い。

•エイズ発病後に抗HIV療法を行わなければ、平均生存期間は2年である。

図:厚生労働省 抗HIV治療ガイドラインより

HIVの感染経路と感染率

• 感染源となる体液には、精液、膣分泌液、血液、⺟乳がある。したがって感染経路は、性行為感染、血液感染、⺟子感染となる

感染リスク

性行為感染 肛門性交の受け側肛門性交の挿入側ペニスー膣性交の受け側ペニスー膣性交の挿入側オーラルセックスの受け側オーラルセックスの挿入側

1.43%*20.62%*20.30%*30.38%*30.04%~0%

血液感染 輸血注射器の廻し打ち針刺し事故

>90%0.67%0.30%

⺟子感染*1 ⺟子に抗HIV薬なし⺟子に抗HIV薬投与

25%<2%

1回あたりのHIV感染率

*1⺟乳を与えると約40%になる。但し、経腟に比べ帝王切開で分娩するとリスクを下げることができる*2収入の多い国では、リスクは1/5〜1/10*3割礼により、リスクを60%下げることができる

HIV Transmission Risk Factsheet, Centers for Disease Control and Prevention, July 2012より改変

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

日本の感染者・患者の増加

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

1800

0

200

400

600

800

1000

1200AIDS HIV 新規合計

•厚生労働省エイズ動向委員会報告によると、HIV感染者とエイズ患者は、約1400人/年の新規報告がある。

•感染者と患者の比率は近年約5:2であるが、中四国、東北、九州沖縄などは、患者の比率が高い。

•生存HIV感染者数は、2018年末現在で約3万人と推定される。

人 人

棒グラフは左Y軸、折れ線グラフは右Y軸

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日本の感染者・患者の増加

0

200

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1200

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1200AIDS HIV 新規合計

•厚生労働省エイズ動向委員会報告によると、HIV感染者とエイズ患者は、約1400人/年の新規報告がある。

•感染者と患者の比率は近年約5:2であるが、中四国、東北、九州沖縄などは、患者の比率が高い。

•生存HIV感染者数は、2018年末現在で約3万人と推定される。

人 人

棒グラフは左Y軸、折れ線グラフは右Y軸

新規感染者/患者の感染経路

異性間性的接触15%

同性間性的接触73%

静注薬物使用1%

⺟子感染0% その他

2%不明9%

新規HIV感染者

異性間性的接触24%

同性間性的接触55%

静注薬物使用0%

⺟子感染0%

その他5%

不明16%

新規エイズ患者

厚生労働省エイズ動向委員会平成29年エイズ発生動向より

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

HIV感染者/エイズ患者の予後

•有効な抗HIV薬の登場により、患者の予後は飛躍的に改善した。

• 25歳でHIVに感染しても、コントロール良好な感染者の平均余命は50年以上で、非感染者とほぼ同じである。

•平均余命を短くする因子は、抗HIV薬のコントロール不良、合併症、薬物乱用である。

Obel N, et al. PLoS One. 2011;6(7):e22698. Epub 2011 Jul 25.から引用、一部改変

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HIV感染者/エイズ患者の予後

•有効な抗HIV薬の登場により、患者の予後は飛躍的に改善した。

• 25歳でHIVに感染しても、コントロール良好な感染者の平均余命は50年以上で、非感染者とほぼ同じである。

•平均余命を短くする因子は、抗HIV薬のコントロール不良、合併症、薬物乱用である。

Obel N, et al. PLoS One. 2011;6(7):e22698. Epub 2011 Jul 25.から引用、一部改変

2.HIV/AIDSの症状 基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

HIV感染症に関連する症状〜急性感染症状〜

• HIV感染後1-2週から2-3ヶ月続く“急性感染症状”は、薬半数の患者が経験していると推定されている。

• 急性感染症状は非特異的な症状(下図参照)で、他の急性ウイルス性疾患と区別がつかない場合が多い。またHIV抗体検査のみを行うと、ウインドウ期(抗体出現前の期間)に当たり“陰性”となることがある。

• 伝染性単核球症や無菌性髄膜炎と診断及び治療を受け、HIVによる急性感染症状であることを見逃された例もある。

• 現在の治療ガイドラインでは、この時期が最もウイルス量が多いため、抗HIV薬による治療が推奨されている。

0 20 40 60 80 100

発熱

リンパ節腫大

咽頭炎

発疹

筋肉・関節痛

下痢

頭痛

悪心・嘔吐

肝脾腫

口腔カンジダ

神経症状

(%)

急性感染期でみられる症状

10

HIV感染症に関連する症状〜無症候期〜

•無症候期は、症状がない場合が多いが、軽度の免疫不全により、帯状疱疹を起こす場合もある。

•またウイルス感染による慢性のリンパ節腫脹や、血液検査で赤沈の亢進、血小板減少症、リンパ球減少症がみられる場合もある。

• HIV感染症と同じ性行為感染症である梅毒、尖圭コンジローマ、淋病、赤痢アメーバ、ウイルス性肝炎で病院を受診している場合もある。

【帯状疱疹】神経に沿って帯状に痛みを伴う水疱が出現する。難治性や若年発症、繰り返す場合には、HIV感染症を疑うべき疾患。

HIV感染症に関連する症状〜急性感染症状〜

• HIV感染後1-2週から2-3ヶ月続く“急性感染症状”は、薬半数の患者が経験していると推定されている。

• 急性感染症状は非特異的な症状(下図参照)で、他の急性ウイルス性疾患と区別がつかない場合が多い。またHIV抗体検査のみを行うと、ウインドウ期(抗体出現前の期間)に当たり“陰性”となることがある。

• 伝染性単核球症や無菌性髄膜炎と診断及び治療を受け、HIVによる急性感染症状であることを見逃された例もある。

• 現在の治療ガイドラインでは、この時期が最もウイルス量が多いため、抗HIV薬による治療が推奨されている。

0 20 40 60 80 100

発熱

リンパ節腫大

咽頭炎

発疹

筋肉・関節痛

下痢

頭痛

悪心・嘔吐

肝脾腫

口腔カンジダ

神経症状

(%)

急性感染期でみられる症状

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

【赤痢アメーバ肝膿瘍】先行する血性下痢の後、発熱と肝機能障害が出現する。単純CT像では、内部均一な低吸収値の円形腫瘤が多数見られる。

腫瘤を穿刺すると赤褐色の膿瘍が検出される(チョコレート膿瘍)

【HIV関連リンパ節腫脹】圧痛は認めず周囲への癒着はない。鼠径部以外の2カ所以上にあり、かつ1ヶ月以上継続する。PETで陽性になるため、悪性リンパ腫と間違われる場合もある。

12

【梅毒の口腔・咽頭病変】軟口蓋に白色斑(★直下)を認める。口唇に周囲が白色の潰瘍病変をつくることもある。

【梅毒のバラ疹】

(しらかば診療所 井⼾⽥一朗先生より供与)

【梅毒性乾癬】

•梅毒は、近年報告例が増えている。またHIV感染者の合併も多いことから、梅毒の既往があればHIV検査を行うことが推奨されている。

•梅毒はHIV感染症と同様、感染症法第5類に分類されており、全例報告が義務付けられている。

• 2019年より、“梅毒発生届”に“HIV感染症合併の有無”の項目が追加された。

【赤痢アメーバ肝膿瘍】先行する血性下痢の後、発熱と肝機能障害が出現する。単純CT像では、内部均一な低吸収値の円形腫瘤が多数見られる。

腫瘤を穿刺すると赤褐色の膿瘍が検出される(チョコレート膿瘍)

【HIV関連リンパ節腫脹】圧痛は認めず周囲への癒着はない。鼠径部以外の2カ所以上にあり、かつ1ヶ月以上継続する。PETで陽性になるため、悪性リンパ腫と間違われる場合もある。

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

HIV感染症に関連する症状〜AIDS期〜

•感染者の多くは、CD4陽性細胞数<200/µLの状態である。

•カポジ肉腫、活動性結核、非ホジキンリンパ腫は、CD4陽性細胞数>200/µLでも見られる。

【日本におけるエイズ指標疾患発症頻度】

ART早期化と⻑期化に伴う日和見感染症への対処に関する研究(安岡班)平成26年度報告書より

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3.HIVの検査HIV感染症に関連する症状

〜AIDS期〜

•感染者の多くは、CD4陽性細胞数<200/µLの状態である。

•カポジ肉腫、活動性結核、非ホジキンリンパ腫は、CD4陽性細胞数>200/µLでも見られる。

【日本におけるエイズ指標疾患発症頻度】

ART早期化と⻑期化に伴う日和見感染症への対処に関する研究(安岡班)平成26年度報告書より

基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

HIV検査の流れスクリーニング検査 IC法、CLEIA法

陰性

確認検査 WB法、PCR法

判定保留

陽性

(WB法のみ)陽性 陰性

HIV-1検査結果 判定・指示事項WB法 PCR法 HIV-1感染

陽性陽性 HIV-1感染検出せず HIV-1感染(ほとんどない)

保留陽性 HIV-1感染検出せず HIV-2のWB法で確認

陰性陽性 急性HIV-1感染検出せず 陰性(稀にHIV-2の感染)

非感染またはウインドウ期

診療におけるHIV-1/2感染症の診断ガイドライン 2008 日本エイズ学会より引用、一部改変

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検査を行うにあたり知っておくべきこと• 検査には本人の同意が必要である。• 本人が未成年、精神障害、意識がない等の理由で同意を得るのが困難な場合には、保護者や家族の同意を得る。

• 書面による同意でなくてもよい。• 検査を受ける人や検査結果が陽性であった人は、検査結果が誰かに知られることを恐れている場合が多い。十分な配慮が必要である。

• 感染症の患者であることを、正当な理由なく他者に漏らした場合には、感染症法第73条または74条により、処罰の対象となる。

厚生労働省健康局疾病対策課⻑通知平成16年10月29日健疾病感発 第1029004号

1. 本人の同意を得て検査を行う。2. プライバシーの保護に十分配慮する。3. 検査前後のカウンセリングを行う。4. 適切な医療を提供する。もしくは適切な医療機関を紹介する。

5. 妊婦検査の結果は、⺟⼦⼿帳には記載しない。6. 就学時、就職時の検査は実施しない。

HIV検査の流れスクリーニング検査 IC法、CLEIA法

陰性

確認検査 WB法、PCR法

判定保留

陽性

(WB法のみ)陽性 陰性

HIV-1検査結果 判定・指示事項WB法 PCR法 HIV-1感染

陽性陽性 HIV-1感染検出せず HIV-1感染(ほとんどない)

保留陽性 HIV-1感染検出せず HIV-2のWB法で確認

陰性陽性 急性HIV-1感染検出せず 陰性(稀にHIV-2の感染)

非感染またはウインドウ期

診療におけるHIV-1/2感染症の診断ガイドライン 2008 日本エイズ学会より引用、一部改変

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

スクリーニング検査〜抗体検査と抗原検査〜

• HIVは感染したら体外に排除されないため、抗体の存在はHIVに感染していることを意味している。

• HIVに感染してから抗体が検出されるまで、現在の検査では平均22日かかり、99%以上が3ヶ月以内に検出される。抗体が検出されない時期に検査を行う場合には、抗原検査または確認法のPCRを行うか、2〜3ヶ月経ってから再検査を行うべきである。

【抗体検査】

• IC(イムノクロマトグラフィ)法かCLEIA(改良酵素イムノアッセイ)法。PA(粒⼦凝集)法は、現在は推奨されない。

• 陽性を陰性としないために、感度を高めてあるので、偽陽性となる場合があるが、逆に偽陰性はウインドウ期以外はない。

• 偽陽性率は、IC法で約0.6%、CLEIA法で約0.3%。• IC法は、検査開始から最短15分で判定できる。

【スクリーニング法の抗体検査】

• 抗体検査と同時にHIV(p24)抗原を検出する検査。• HIVに感染してから抗原が検出されるまで平均17日なので、急性感染期には抗体検査より有用な検査である。

• IC法やCLEIA法には、既に抗原と抗体両方を測定できるキット・試薬が導入されている。

【抗原抗体検査】

18

IC法

• IC法は、検査開始から最短15分で判定できるため、迅速検査とも呼ばれ、保健所や各種イベント検査で使用されている。

•第4世代になってから、抗原も測定できるようになり、特異度も高まった。

• CLEIA法の場合、基準値上限よりどれだけ外れているかで、偽陽性か否か判断できるが、この方法ではそれは困難。

http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/1265708072867/index.htmlより

スクリーニング検査〜抗体検査と抗原検査〜

• HIVは感染したら体外に排除されないため、抗体の存在はHIVに感染していることを意味している。

• HIVに感染してから抗体が検出されるまで、現在の検査では平均22日かかり、99%以上が3ヶ月以内に検出される。抗体が検出されない時期に検査を行う場合には、抗原検査または確認法のPCRを行うか、2〜3ヶ月経ってから再検査を行うべきである。

【抗体検査】

• IC(イムノクロマトグラフィ)法かCLEIA(改良酵素イムノアッセイ)法。PA(粒⼦凝集)法は、現在は推奨されない。

• 陽性を陰性としないために、感度を高めてあるので、偽陽性となる場合があるが、逆に偽陰性はウインドウ期以外はない。

• 偽陽性率は、IC法で約0.6%、CLEIA法で約0.3%。• IC法は、検査開始から最短15分で判定できる。

【スクリーニング法の抗体検査】

• 抗体検査と同時にHIV(p24)抗原を検出する検査。• HIVに感染してから抗原が検出されるまで平均17日なので、急性感染期には抗体検査より有用な検査である。

• IC法やCLEIA法には、既に抗原と抗体両方を測定できるキット・試薬が導入されている。

【抗原抗体検査】

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

HIV感染症の病期と検査値の推移

• HIV抗体の検出は感染から平均22日、抗原は平均17日、HIV-RNAの検出は平均11日経過してからである。

• HIVに感染した細胞から所属リンパ節へ移るまでに2-3日かかり、その後全身に播種する。

•全身播種後、ウイルス血症となり、血中にHIVの抗原と遺伝⼦(RNA)が検出される。

•治療により血中HIV-RNAが陰性となっても、抗体が消えることは、ほぼない。

20

検査の偽陽性と偽陰性

• 検査で本当は陽性なのに、陰性の結果になることを“偽陰性”という。

• スクリーニング検査の感度を鋭敏にしているため、偽陰性率は250万分の1と推定され、ウインドウ期を除くと、ほぼない。

• 抗原抗体検査は、HIV-1,2共に検出する方法があるが、HIV-2-RNAを検出する試薬は市販されていない。

• 検査で本当は陰性なのに、陽性の結果になることを“偽陽性”という。

• スクリーニング検査の偽陽性率は、0.3〜0.6% と言われているが、以下の状態・疾患では偽陽性率が高くなる。

• 妊婦• 自己免疫疾患• 骨髄腫• ウイルス性肝疾患(特にHCV)• 感染妊婦から生まれた児(移行抗体による)

HIV感染症の病期と検査値の推移

• HIV抗体の検出は感染から平均22日、抗原は平均17日、HIV-RNAの検出は平均11日経過してからである。

• HIVに感染した細胞から所属リンパ節へ移るまでに2-3日かかり、その後全身に播種する。

•全身播種後、ウイルス血症となり、血中にHIVの抗原と遺伝⼦(RNA)が検出される。

•治療により血中HIV-RNAが陰性となっても、抗体が消えることは、ほぼない。

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

陽性反応的中率

•偽陽性が高い検査は、集団の有病率が低い場合、陽性反応的中率が低い、といった弱点が生じる。

•日本のHIV感染者数が3万人と仮定すると、有病率は約0.025%である。

•スクリーニング検査の感度99.700%(偽陽性率0.3%)、特異度99.999%(偽陰性率0.001%)と仮定して、10万人をスクリーニングすると陽性的中率は、7.69%となる。(下表参照)

疾患 検査成績 合計

陽性 陰性あり 25×0.99999=24.9998 0.0002 25

なし 300 99,975×0.997=99,675

99,975

合計 324.998 99,675.002 100,000

陽性的中率=真の陽性/検査での陽性

22

確認検査〜抗体検査と核酸増幅検査〜

• WB(ウエスタンブロット)法。以前推奨されていたIF(間接蛍光抗体)法は、現在では推奨されない。

• HIVのコア(p17, p24, p55)、 ポリメラーゼ(p31, p51, p66)、 エンベロープ(gp41,gp120,gp160)に対する抗体を検出し、gp120/160 とgp41もしくは p24に対する抗体がバンドで認められる場合に陽性と判定。

• いくつかの交差反応はあるものの、HIV-1とHIV-2を分けて感染の有無を確認できる方法でもある。

• “陽性”と判定できるバンドが揃うまでに、感染から半年以上かかる感染者もいる。

【確認法の抗体検査】

• ウインドウ期が平均11日と短く、急性感染期の抗体出現前に、感染を証明することもできる。

• 抗HIV療法により、血中ウイルスを検出感度未満にすることができる。

• 以前は、ウイルス量が少ない場合には、感染者でも無治療で検出感度未満となることも報告されていたが、現在の測定範囲は>20 copies/mlであるため、未治療患者での偽陰性は、ほぼない。

【核酸増幅検査】

陽性反応的中率

•偽陽性が高い検査は、集団の有病率が低い場合、陽性反応的中率が低い、といった弱点が生じる。

•日本のHIV感染者数が3万人と仮定すると、有病率は約0.025%である。

•スクリーニング検査の感度99.700%(偽陽性率0.3%)、特異度99.999%(偽陰性率0.001%)と仮定して、10万人をスクリーニングすると陽性的中率は、7.69%となる。(下表参照)

疾患 検査成績 合計

陽性 陰性あり 25×0.99999=24.9998 0.0002 25

なし 300 99,975×0.997=99,675

99,975

合計 324.998 99,675.002 100,000

陽性的中率=真の陽性/検査での陽性

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

HIV検査とカウンセリング

スクリーニング検査前カウンセリング• HIV感染の可能性を確認し、患者がHIV検査を受ける覚悟を支援する。

• 他の検査と同様であることを強調するため、書面で検査項目を見せて、“拒否”しなければ検査を行う、といった“オプトアウト式”方法を取っている医療機関も多い。

スクリーニング検査後カウンセリング• 陽性もしくは判定保留の場合には、確認検査が必要であることを説明する。

• 陰性の場合には、ウインドウ期を考慮して告知を行う。

確認検査の結果が陽性の場合の告知• 心理カウンセラーに待機してもらう。• パンフレットなど患者が自宅に帰っても読み返せるものを準備する。

• プライバシーが守れる部屋を用意する。• 回りくどい言い方をせず、はっきりと「陽性」であることを告げる。

• HIV感染=エイズでないこと、すぐに死ぬ病気ではないこと、治療に際し仕事を辞める必要はないこと、などを説明する。

具体的な検査の勧め方や上手な告知の仕方等、詳しくは「初めてでもできるHIV検査の勧め方・告知の仕方」を参照して下さい。

HIV検査とカウンセリング

スクリーニング検査前カウンセリング• HIV感染の可能性を確認し、患者がHIV検査を受ける覚悟を支援する。

• 他の検査と同様であることを強調するため、書面で検査項目を見せて、“拒否”しなければ検査を行う、といった“オプトアウト式”方法を取っている医療機関も多い。

スクリーニング検査後カウンセリング• 陽性もしくは判定保留の場合には、確認検査が必要であることを説明する。

• 陰性の場合には、ウインドウ期を考慮して告知を行う。

確認検査の結果が陽性の場合の告知• 心理カウンセラーに待機してもらう。• パンフレットなど患者が自宅に帰っても読み返せるものを準備する。

• プライバシーが守れる部屋を用意する。• 回りくどい言い方をせず、はっきりと「陽性」であることを告げる。

• HIV感染=エイズでないこと、すぐに死ぬ病気ではないこと、治療に際し仕事を辞める必要はないこと、などを説明する。

具体的な検査の勧め方や上手な告知の仕方等、詳しくは「初めてでもできるHIV検査の勧め方・告知の仕方」を参照して下さい。

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発生届

• 感染症法第12条第1項により、HIV感染を診断した場合、7日以内に最寄りの保健所を経由して都道府県知事に届けなければならない。

• 発生届は、以下からダウンロードできる。(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/pdf/01-05-07-2.pdf)

• 2019年1月1日から記載項目の追加があり、様式が変更となった。(下図参照)

別記様式5-9

後天性免疫不全症候群発生届(HIV感染症を含む)

都道府県知事(保健所設置市長・特別区長) 殿

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項(同条第6項において準用する場合を含む。)

の規定により、以下のとおり届け出る。

報告年月日 平成 年 月 日

医師の氏名 印

(署名又は記名押印のこと)

従事する病院・診療所の名称

上記病院・診療所の所在地(※)

電話番号(※) ( ) -

(※病院・診療所に従事していない医師にあっては、その住所・電話番号を記載)

1 診断(検案)した者(死体)の類型

・患者(確定例) ・無症状病原体保有者 ・感染症死亡者の死体

2 性 別 男 ・ 女

① 診断時の症状(無症候性キャリアの場合は記載不要)

1) 有

2) 無

② 診断時のCD4値

1) CD4値( /μL)

2) 検査実施日時( 年 月 日)

3 診断時の年齢 歳

1) 無症候性キャリア

2) AIDS

3) その他( )

5-1

・抗HIV抗体スクリーニング検査

1)ELISA法 2)PA法 3)IC法

4)その他( )

・確認検査

1)Western Blot法

2)その他( )

・病原検査

1)HIV抗原検査 2)ウイルス分離

3)PCR法

4)その他( )

・18か月未満の児の免疫学的所見

( )

(該当するもの全てに○をすること)

7 発病年月日

(AIDSの指標疾患(5-2)の発病日)

8 初診年月日

9 診断(検案※)年月日

(AIDSの場合は指標疾患(5-2)の診断日)

10 感染したと推定される年月日

11 死亡年月日 ※

平成 年 月 日

平成 年 月 日

平成 年 月 日

昭和・平成 年 月 日

平成 年 月 日

5-2

1) カンジダ症(食道、気管、気管支、肺)

2) クリプトコッカス症(肺以外)

3) コクシジオイデス症(①全身に播種したもの ②肺、頸部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)

4) ヒストプラズマ症(①全身に播種したもの ②肺、頸部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)

5) ニュ-モシスティス肺炎

6) トキソプラズマ脳症(生後1か月以後)

7) クリプトスポリジウム症(1か月以上続く下痢を伴ったもの)

8) イソスポラ症(1か月以上続く下痢を伴ったもの)

9) 化膿性細菌感染症(13歳未満で、ヘモフィルス、連鎖球菌等の化膿性細菌により①敗血症 ②肺炎 ③髄膜炎

④骨関節炎 ⑤中耳・皮膚粘膜以外の部位や深在臓器の膿瘍のいずれかが、2年以内に、二つ以上多発あるいは

繰り返して起こったもの)

10) サルモネラ菌血症(再発を繰り返すもので、チフス菌によるものを除く)

11) 活動性結核(肺結核又は肺外結核)

12) 非結核性抗酸菌症(①全身に播種したもの ②肺、皮膚、頸部、肺門リンパ節以外の部位に起こったもの)

13) サイトメガロウイルス感染症(生後1か月以後で、肝、脾、リンパ節以外)

14) 単純ヘルペスウイルス感染症(①1か月以上持続する粘膜、皮膚の潰瘍を呈するもの ②生後1か月以後で気管

支炎、肺炎、食道炎を併発するもの)

15) 進行性多巣性白質脳症

16) カポジ肉腫

17) 原発性脳リンパ腫

18) 非ホジキンリンパ腫

19) 侵潤性子宮頸癌

20) 反復性肺炎

21) リンパ性間質性肺炎/肺リンパ過形成:LIP/PLH complex(13歳未満)

22) HIV脳症(認知症又は亜急性脳炎)

23) HIV消耗性症候群(全身衰弱又はスリム病)

12 感染原因・感染経路・感染地域 13 感染症のまん延の防止及び当該者の医療のために必要な

事項として厚生労働大臣が定める事項

①感染原因・感染経路( 確定・推定 )

1 性的接触

(ア.同性間 イ.異性間 ウ.不明)

2 静注薬物使用

3 母子感染

(ア.胎内・出産時 イ.母乳)

4 輸血・血液製剤

(輸血・血液製剤の種類・使用年月・状況:

5 その他( )

6 不明

②感染地域( 確定・推定 )

1 日本国内( 都道府県 市区町村)

2 国外

(国名:

詳細地域: )

3 不明

① 最近数年間の主な居住地

1 日本国内( 都道府県)

2 その他( )

3 不明

② 国籍

1 日本

2 その他( )

3 不明

(1、2、4から6、12、13 欄は該当する番号等を○で囲み、3、7から 11 欄は年齢・年月日を記入すること。※欄

は、死亡者を検案した場合のみ記入すること。)

HIV検査とカウンセリング

スクリーニング検査前カウンセリング• HIV感染の可能性を確認し、患者がHIV検査を受ける覚悟を支援する。

• 他の検査と同様であることを強調するため、書面で検査項目を見せて、“拒否”しなければ検査を行う、といった“オプトアウト式”方法を取っている医療機関も多い。

スクリーニング検査後カウンセリング• 陽性もしくは判定保留の場合には、確認検査が必要であることを説明する。

• 陰性の場合には、ウインドウ期を考慮して告知を行う。

確認検査の結果が陽性の場合の告知• 心理カウンセラーに待機してもらう。• パンフレットなど患者が自宅に帰っても読み返せるものを準備する。

• プライバシーが守れる部屋を用意する。• 回りくどい言い方をせず、はっきりと「陽性」であることを告げる。

• HIV感染=エイズでないこと、すぐに死ぬ病気ではないこと、治療に際し仕事を辞める必要はないこと、などを説明する。

具体的な検査の勧め方や上手な告知の仕方等、詳しくは「初めてでもできるHIV検査の勧め方・告知の仕方」を参照して下さい。

HIV検査とカウンセリング

スクリーニング検査前カウンセリング• HIV感染の可能性を確認し、患者がHIV検査を受ける覚悟を支援する。

• 他の検査と同様であることを強調するため、書面で検査項目を見せて、“拒否”しなければ検査を行う、といった“オプトアウト式”方法を取っている医療機関も多い。

スクリーニング検査後カウンセリング• 陽性もしくは判定保留の場合には、確認検査が必要であることを説明する。

• 陰性の場合には、ウインドウ期を考慮して告知を行う。

確認検査の結果が陽性の場合の告知• 心理カウンセラーに待機してもらう。• パンフレットなど患者が自宅に帰っても読み返せるものを準備する。

• プライバシーが守れる部屋を用意する。• 回りくどい言い方をせず、はっきりと「陽性」であることを告げる。

• HIV感染=エイズでないこと、すぐに死ぬ病気ではないこと、治療に際し仕事を辞める必要はないこと、などを説明する。

具体的な検査の勧め方や上手な告知の仕方等、詳しくは「初めてでもできるHIV検査の勧め方・告知の仕方」を参照して下さい。

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基 礎 知 識

症     状

H I V 検 査

∼メモ∼

Ver.1 2004年3月Ver.2 2004年11月Ver.3 2007年3月Ver.4 2009年9月Ver.5 2011年3月Ver.6 2014年2月Ver.7 2014年12月Ver.8 2016年6月Ver.9 2019年2月

HIV検査について発行:平成30年度校正労働科学研究費補助金エイズ対策研究事業HIV感染症の医療体制の整備に関する研究班(主任:横幕能行)

平成30年度広島県エイズ受託研究事業中国・四国ブロックエイズ医療システム構築に関する調査研究(代表:藤井輝久)

発行者:藤井輝久(広島大学病院 エイズ医療対策室)〒734-8551 広島市南区霞123 広島大学病院エイズ医療対策室

Tel/Fax 082-257-5351http://www.aids-chushi.or.jp

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