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ヒント/テクニック IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 製品:IBM Cognos Series 7IBM Cognos 8 対象分野:インフラストラクチャー

IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード

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Page 1: IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード

ヒント/テクニック

IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード

製品:IBM Cognos Series 7、IBM Cognos 8

対象分野:インフラストラクチャー

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特記事項

Copyright © 2008 Cognos ULC (旧称 Cognos Incorporated)。Cognos ULC は IBM 企業です。

本書の内容については正確かつ完全であるように万全を期していますが、技術的に不適

切な記述や誤植を含む場合があります。Cognos は本書の使用から生ずるいかなる損害に

ついても責任を負いかねますので、ご了承ください。本書には発行日が明示されていま

す。本書に記載されている事項は、将来予告なしに変更されることがあります。

本書についてのあらゆる改変は、次版以降に記載されます。本書には著作権法によって

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Cognos との書面による事前の合意なしに、本文書の内容の一部または全部の複製、コ

ピー、転用、検索システムへの保管、あらゆる形式および手段による送信、そして他言

語への翻訳はできません。Cognos および Cognos ロゴは、米国またはその他の国、ある

いはその両方における Cognos ULC (旧称 Cognos Incorporated) の商標または登録商標で

す。IBM および IBM ロゴは、International Business Machines Corporation の米国および

その他の国における商標です。その他記載された各商標または登録商標は、各社に属し

ます。Cognos 製品の詳細については、www.cognos.com を参照してください。

本書の担当は、「Best Practices, Product and Technology」チームです。[email protected]

ご意見をお寄せください。

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目次

1 はじめに ....................................................................................................................4

1.1 目的 ......................................................................................................................................4 1.2 対象製品 ..............................................................................................................................4 1.3 除外項目 ..............................................................................................................................4

2 環境の統合 ....................................................................................................................................5

2.1 セキュリティー ..................................................................................................................5 2.2 ポータル ..............................................................................................................................7 2.3 シングル・サインオン ......................................................................................................8 2.4 図 ..........................................................................................................................................9

3 Series 7 のクリーンアップ ...................................................................................................11

3.1 IBM Cognos PowerPlay Enterprise Server ........................................................................11 3.2 Upfront の Personal NewsBox .........................................................................................14 3.3 Upfront の NewsItem .......................................................................................................15 3.4 Deployment Manager .........................................................................................................21 3.5 図 ........................................................................................................................................24

4 IBM Cognos 8 BI の基本操作...............................................................................................25

4.1 データ・ソースの作成 ....................................................................................................25 4.2 パッケージの発行 ............................................................................................................26 4.3 Studio のテスト................................................................................................................28 4.4 Transformer と CubeSwap...............................................................................................29 4.5 図 ........................................................................................................................................34

5 アップグレード・プロセス.....................................................................................................35

5.1 Deployment Manager .........................................................................................................35 5.2 MigrateToC8 ......................................................................................................................36 5.3 マッピング ........................................................................................................................40 5.4 DeployToC8 .......................................................................................................................41 5.5 検証 ....................................................................................................................................42 5.6 図 ........................................................................................................................................43

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1 はじめに

1.1 目的

本書は、IBM Cognos Series 7 の移行ツールに用意されている資料を補足するための資料です。

IBM Cognos Series 7 の PowerPlay と Upfront のコンテンツを IBM Cognos 8 BI にアップグレードするための準備作業の注意点を取り上げています。

1.2 対象製品

対象製品は、IBM Cognos Series 7 と IBM Cognos 8 BI のすべてのプラットフォームです。取り上げている例は、Series 7 v7.3mr2 (cer4) と Cognos 8.1 mr1 にのみ当てはまります。バッチ・ツールの呼び出し例のコマンド行パラメーターは、将来のリリースで変更される可能性があります。

サポートされている PowerPlay と Upfront のコンテンツだけを取り上げています。

1.3 除外項目

IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8.1 BI への移行ツールは、PowerPlay Web Explorer のレポートのアップグレードにのみ対応しており、PowerPlay Windows で作成されたレポートには、Explorer モードのレポートであれ「Reporter Mode」のレポートであれ対応していません。ただし、IBM Cognos 8.2 への移行ツールは、PowerPlay Windows のレポートに対応しています。

Upfront ではなく Cognos Connection に発行した PowerPlay のコンテンツも、本書の対象外です。

Cognos Connection に発行した PowerPlay レポートは、Content Store に格納されており、IBM Cognos 8 BI の内部から直接アップグレードできます。詳細については、「Cognos 8 Administration and Security Guide」を参照してください。

Impromptu、IWR、Architect、Transformer のコンテンツも、本書の対象外です。

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2 環境の統合

2.1 セキュリティー

セキュリティー機能付きの PowerCube から作成したレポートを移行する場合は、Series 7 のネーム・スペースを IBM Cognos 8 のネーム・スペースとして追加する必要があります。

Upfront から作成した NewsBox と NewsItem を移行する場合は、Series 7 のネーム・スペースを IBM Cognos 8 のネーム・スペースとして追加する必要があります。

PowerCube でセキュリティー機能が設定されている場合は、Transformer v7.x と OLAP Builder v8.1 でも Series 7 のネーム・スペースが必要です。Transformer のモデルや PowerCube は、代替のセキュリティー・プロバイダー (ネーム・スペース) を使用できるように移行ツールによって変更されるわけではありません。

IBM Cognos 8 には、Series 7 のネーム・スペースを更新/変更する機能が用意されていないので、引き続き Series 7 の Access Manager を使用してネーム・スペースの User や UserClass を管理する必要があります。

LDAP ソフトウェアのバージョンを変更する必要はありません。 ネーム・スペースをアップグレードする必要はありません。ネームスペースを v15.2 (「互換」) から v16.0 (「現行」) にアップグレードする場合は、移行作業を開始するまでにアップグレードを完了してテストしておいてください。または、移行作業を完了してから行うようにしてください。ネーム・スペースを v15.2 から v16.0 または v17.0 にアップグレードすると、Impromptu と Transformer v6.x が影響を受けます。Enterprise Planning v7.1 と Cognos Finance も影響を受ける場合があります。

通常の手順以外で User や UserClass を削除しないでください。

通常の手順以外で UserClass の名前変更や再編成を実行しないでください。

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Access Manager のランタイム環境から

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IBM Cognos 8 の構成ツールから

「Cognos 8 Installation and Configuration Guide」(inst_cr_winux.pdf) の第 9 章にある『Configuring Cognos 8 to UsCognos Series 7 Namespace』というセクションを参照してください。

e

注:ネーム・スペースの名前は「Login Prompt」Web-ページに表示され、変更も可能です。ネーム・スペースの ID はユーザーには表示されませんが、IBM Cognos 8 でいったん使用し始めたら絶対に変更しないでください。

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2.2 ポータル

IBM Cognos 8 では、Cognos Connection の中に Upfront を統合することによって、Series 7 のコンテンツを直接公開できます。その 2 つのポータルは同じ認証を共用することができます。Upfront の「//NewsIndex」は「Public Folders」の下に表示され、「Personal Newsbox」は「My Folders」の下に表示されます。

Series 7 から IBM Cognos 8 に移行するユーザーにとっては、なじみ深いコンテンツをネイティブ形式で保存できるので、たいへん便利です。

既存のユーザーは、IBM Cognos 8 を意識しないで引き続き Upfront を使用できます。IBM Cognos 8 で新しいプロジェクトを開始する場合でも、Series 7 のコンテンツにシームレスにアクセスできるようになっています。

Series 7 のコンテンツのプロジェクトを IBM Cognos 8 にアップグレードした場合でも、下の Series 7 のペインから Upfront のコンテンツにナビゲートすることは可能です。上の Cognos 8 のペインには Cognos 8 の同等のコンテンツが表示されるので、検証のためにも実際の運用のためにも使用できます。アップグレード・テストが完了したら、「Newsbox」属性を「Hidden」に変更することによって、Series 7 のコンテンツを表示しないようにすることもできます。

参照資料 • 「Cognos 8 Administration and Security Guide」(ug_cra.pdf) の『Allow User

Access to Series 7 Reports from Cognos Connection』

IBM Cognos 8 の Presentation Service がインストールされているコンピューターで、c8_location/templates/ps/system.xml ファイルをエディターで開きます。Series 7 のパラメーターを見つけて以下のように編集してから、IBM Cognos 8 を再始動してください。

<!-- Series 7 Integration parameters --> <param name="series7"> <enabled>true</enabled> <!-- character encoding used by series7 --> <encoding>iso-8859-1</encoding> <!-- host and port to connect to Upfront server --> <host>Upfront_host_name</host> <port>8030</port> <!-- Upfront gateway location --> <gateway>/cognos/cgi-bin/upfcgi.exe</gateway> <!-- If required, specify the prefix for Cognos 8 back URLs when linking to Series 7 content. (eg. http://Cognos8_computer) otherwise relative URL's will be used --> <back-prefix></back-prefix> </param>

すべてのゲートウェイ・コンポーネントを同じ Web サーバーにインストールすることをお勧めします。Series 7 と IBM Cognos 8 の URL を同じ Web サーバーから配信すれば、相対 URL が正しく解決されます。

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Upfront の一部の機能は、IBM Cognos 8 では実装されていません。例えば、IBM Cognos 8 には、User や UserClass を管理するためのツールが組み込まれていません。現時点では「File Upload」機能もありません。

「Migration and Upgrade User Guide」(ug_mig.pdf) の『Mapping Cognos Series 7 Objects to Cognos 8 Objects』を参照してください。

2.3 シングル・サインオン

IBM Cognos 8 は Web サーバーで独自のゲートウェイを使用します。Series 7 の認証ゲートウェイ「/cognos/cgi-bin/login.exe」でアクセス制御リストを使用している場合は、IBM Cognos 8 のゲートウェイ「/cognos8/cgi- bin/cognos.cgi」にもそれらのアクセス制御リストを適用してください。例えば MS-IIS の場合、REMOTE_USER の設定を可能にするには、IBMCognos 8 のゲートウェイ URL に対する「匿名アクセス」を取り消してください。

Series 7 の Trusted Signon Plugin (「TSDK」) は、IBM Cognos 8 でも動作可能です。Series 7 で実装されているほとんどの Trusted Signon Plugin では、SaferAPIGetTrustedSignon() 関数のみによってユーザーの身元識別を行い、この情報を呼び出し元のアプリケーションに返します。この関数を呼び出すのは、Web サーバーの認証ゲートウェイ「login.exe」に限られます。

Series 7 v7.3mr1 以降、IBM では、チケット・サーバーとして、さらにはゲートウェイ層からネーム・スペースと対話するためのプロキシーとして、「Access Manager Service」をサポートしています。この環境では、Trusted Signon Plugin に SaferAPIGetTrustedSignonWithEnv() 関数を実装する必要があります。

IBM Cognos ReportNet と IBM Cognos 8 は、シングル・サインオンのために SaferAPIGetTrustedSignonWithEnv() 関数を使用できるようになっています。この関数は、Series 7 のネーム・スペースが使用されるときに、ContentManager から呼び出されます。プラグインの場所は、ネーム・スペースの中に記録されます。また、このディレクトリー・パスは Content Manager ホストで有効になっている必要があります。

参照資料 • 「Installation and Configuration Guide」(inst_cr_winux.pdf) の第 9 章にある

『Configuring Cognos 8 to Use Cognos Series 7 Namespace』 • 「Installation and Configuration Guide」(inst_cr_winux.pdf) の第 9 章にある

『Cognos Series 7 Namespaces and the Cognos Series 7 Trusted Signon Plug-in』 • 「Access Manager Trusted Services Plug-In SDK Guide」(accessadmsdk.pdf)

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2.4 図

図の説明: • Web サーバーには IBM Cognos Series 7 と IBM Cognos 8 BI の両方のゲート

ウェイがあります。 • IBM Cognos 8 BI と IBM Cognos Series 7 の両方が同じネーム・スペースに接続

しています。

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• PowerCube は共用のファイル・サーバーに格納されており、IBM Cognos 8 BI の複数の Report Server と IBM Cognos Series 7 の PowerPlay Enterprise Server による同時アクセスが可能になっています。

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3 Series 7 のクリーンアップ

3.1 IBM Cognos PowerPlay Enterprise Server

PowerPlay のレポートに対する参照が崩れていないかどうかを確認します。参照が崩れていると、Deployment Manager や、Series 7 から IBM Cognos 8 への変換ツールが失敗する場合があります。

PowerPlay の管理ユーザー・インターフェースで表示される各オブジェクトは、それぞれ 1 つの XML 文書で記述されています。それらの文書は、PPSRoot フォルダー階層に配置されており、ファイル名に CFX という接尾辞が付いています。そのような CFX ファイルには、管理 UI で表示/編集できるすべてのプロパティーが組み込まれています。

フォルダー、コレクション、キューブ、レポートはすべて、さまざまなプロパティーが組み込まれている CFX ファイルで記述されています。

PowerPlay Enterprise Server (PPES) Dispatcher には、Series 7 のリリース間のアップグレードに使用できるツールが用意されています。コマンド行から「ppserver」を呼び出すときには、以下のパラメーターを使用できます。

Usage: ppserver [option] -d to run PPES as application -k to stop PPES -v to display version information -im to install PPES as service started manually -i to install PPES as service started automatically -r to check whether PPES service is installed -u to uninstall PPES service -m [-un username] [-pw password] [searchFor replaceWith] to migrate PPSRoot hierarchy to the current version of Upfront; replaces 'searchFor' string with 'replaceWith' in every cfx file -vm to verify the results from the migration to the current version of Upfront -ppx to update server name and port number in all ppx files including MountAt folders and collections -? to display usage information -local [FullPathOfLocalCube RemoteCubePath] to update all ppx files that reference the local cube to the specified remote cube. If local and remote cube paths are omitted, lists all ppx files that reference local cubes.

参照資料 • 「Installation Guide for Series 7 Solution」(ebi_inst.pdf) の第 9 章にある

『Upgrade PowerPlay Metadata』

PPES Dispatcher のツールは、いつでも再実行できます。PowerPlay のデータ・ソース接続の指定内容に矛盾がある場合は、「-ppx」オプションがすべての PPX 文書で標準化され、現行インスタンスの PPES を参照するようになります。

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ここでは、サンプルの「Print Settings」レポート (cern¥ppserver¥sample_report.ppx) を取り上げましょう。

<?xml version="1.0" encoding="iso-8859-1"?> <Document xmlns="http://www.cognos.com"> <HEAD xmlns="http://www.w3.org/TR/REC-html40"> <TITLE>sample_report.ppx</TITLE> </HEAD> <PowerPlayReport xmlns="http://www.cognos.com/powerplay/report" Author="PPWIN" Version="1.2"> <PPDSConnection Cube="Sample Cube" Server="ppes.you.com"> <DataPool> <Dimension Code="MEASURES" DimIdx="5"/> <Dimension Code="Years" DimIdx="0"/> <Dimension Code="Products" DimIdx="1"/> <PPDSID Code="Years" CatId="7281" DimIdx="0"/> <PPDSID Code="ProductLineCode" CatId="7427" DimIdx="1"/> <PPDSID Code="Actual Revenue" CatId="21517" DimIdx="5"/> </DataPool> <Filter RefIds="21517"/> </PPDSConnection> <ReportSpecification> more </PowerPlayReport> </Document>

コマンド行で PPES Dispatcher を呼び出すときに「-ppx」パラメーターを渡し、出力をログ・ファイルにリダイレクトしてから、メモ帳でそのログ・ファイルを調べます。 ppserver -ppx > %TEMP%¥PPXerrors.txt notepad TEMP%¥PPXerrors.txt

このツールは、PPSRoot フォルダーと「MountAt」による再配置先のフォルダーに含まれているすべての CFX 文書を解析します。レポート (キューブやフォルダーやコレクションではない) を参照する文書ごとに、指定されている PPX 文書を開いて、「PPDSConnection」属性を変更しようとします。

検出される可能性があるエラー: • 問題:CFX は見つかりますが、対応する PPX がありません。解決策:手動

で PPX を復元するか、CFX ファイルを削除します。結果:Upfront で NewsItem が孤立する可能性があります。

• 問題:PPX がゼロ・バイトになっています。解決策:手動で PPX を復元するか、CFX ファイルを削除します。結果:Upfront で NewsItem が孤立する可能性があります。

• 問題:CFX が破損しています。解決策:手動で CFX ファイルまたは PPX ファイルを復元するか削除します。結果:Upfront で NewsItem が孤立する可能性があります。

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以下のサンプルのような出力が生成されます。

* * * * * * * * * * * * * * MIGRATION STARTED * * * * * * * * * * * * * * 4/26/2006 11:59:06 AM 11:59:06 AM> Replacing server name and port in all ppx files with ppes.you.com 11:59:06 AM> Processing D:¥Apps¥Cognos¥cer4¥bin¥../ppserver¥PPSRoot¥imported_reports/sample_cube/1dd_29190.ppx ... 11:59:06 AM> ERROR: Cannot open file for reading. 11:59:06 AM> Processing D:¥Apps¥Cognos¥cer4¥bin¥../ppserver/sample_report.ppx … Done. Successfully updated : 1,233 Failed : 1 Total ppx files processed: 1,234 * * * * * * * * * * * * * * MIGRATION FINISHED * * * * * * * * * * * * * * * 4/26/2006 11:59:06 AM

このサンプルでは、サンプル・キューブに基づくレポートの CFX ファイルが検出されましたが、対応する PPX 文書は見つかりませんでした。解決策は、CFX ファイルを削除するか、PPX をバックアップから復元することです。CFX を削除すると、そのレポートに関連する Upfront の NewsItem が対応するプロバイダーを失って「孤立」してしまいます。

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3.2 Upfront の Personal NewsBox

有効なユーザーのコンテンツだけを IBM Cognos 8 に変換する必要があります。Access Manager で Series 7 のネーム・スペースからユーザーの ID を削除すると、そのユーザーが所有していた Series 7 のコンテンツは孤立します。Upfront の Personal NewsBox は残りますが、アクセスできるのは NewsIndex 管理者だけになります。 Series 7 の「Upfront Server Administration Tool」を開始します。 「NewsIndex」メニューにある「Reset Personal NewsBoxes」ツールにナビゲートします。

これで、すべての Personal Newsbox でアクセス制御リストが修復されます。ただし、この操作を実行しなくても、致命的なエラーになるわけではありません。

参照資料 • 「Upfront Server Administrator Guide」(upf_sg.pdf) の第 5 章にある『Reset

Root Personal NewsBox Security』

「NewsIndex」メニューにある「User Cleanup」ツールにナビゲートします。

ネーム・スペースの中で検出されないユーザーの Personal NewsBox が存在すると、その Personal NewsBox は削除候補になります。

「Preview」を選択すると、削除候補になっているすべての Personal Newsbox が表示されます。

「Cleanup」を選択すると、削除候補の NewsBox が削除されます。ただし、削除されるのは空の NewsBox に限られます。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 15

例えば、CEO が交代した場合のことを考えると、前任の CEO の Personal NewsBox に入っていたレポートは後任 の CEO にとっても役立つはずです。NewsIndex 管理者は、前任の CEO の Personal NewsBox のコンテンツを後任 の CEO の Personal NewsBox にカット・アンド・ペーストしてから、前任の CEO の Personal NewsBox を削除できます。

参照資料 • 「Upfront Server Administrator Guide」(upf_sg.pdf) の第 4 章にある『Delete

Unused Resources from the Data Store』

3.3 Upfront の NewsItem

Upfront のどのインストール・システムでも、しばらくすると削除できない NewsItem が存在するようになります。そのような削除できなくなった NewsItem は、Deployment Manager を使用するときに発生するエラーの 大の原因です。

NewsItem を削除しようとすると、Upfront はその NewsItem の「Provider Type」属性をチェックします。URL は「Other」のタイプであり、検証の対象になりません。Upfront は、「Provider Type」が「Other」になっているすべての項目について、「cern.csx」の中でゲートウェイ URL を見つけ、バックエンド・プロバイダー (IWR や PPES など) に関連コンテンツ (保存済みの出力や PPX など) の削除を命令しようとします。

Upfront の NewsItem のゲートウェイ URL と「cern.csx」に記述されている URL が食い違っていると、削除は失敗します。そのような NewsItem は、Upfront の管理 NewsBox にある「Gateway Manager」を使用して修復する必要があります。新しいゲートウェイとして、「cern.csx」に記述されている有効なサーバー・グループ URL を指定してください。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 16

Series 7 製品をインストールして使用していたものの、後からアンインストールした場合 (例えば、Cognos Query を評価した場合など) は、そのプロバイダー・タイプを参照する孤立した NewsItem が存在する可能性があります。あるいは、コンテンツが破損していたり、プロバイダーから削除されていたりする可能性もあります (PPX の破損などはその例です)。 そのような NewsItem を Upfront の検索ツールによって検出し、無効な NewsItem や削除できなくなった NewsItem を入れるための NewsBox に移して、一般のユーザーに表示しないようにすることも可能です。

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そのような URL のプロバイダー・タイプを、Upfront による検証の対象にならないタイプに変更する必要があります。

1. NewsItem の固有の ID を確認します。その情報は、NewsItem の拡張プロパティーとして表示されます。あるいは、NewsItem URL の「nid」パラメーターで確認することも可能です。

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2. [オプション] その NewsItem のプロパティーを以下の URL で表示します。

http://localhost/cognos/cgi-bin/upfcgi.exe?xmlcmd= <DescribeNewsItem> <Id>bdbe0720d44311da9417ae2d208f5dc6</Id> </DescribeNewsItem>

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3. URL として XMLCMD を使用し、NewsItem のプロバイダー・タイプを「Other」に変更します。

http://localhost/cognos/cgi-bin/upfcgi.exe?xmlcmd= <SetNewsItemProperties> <Id>bdbe0720d44311da9417ae2d208f5dc6</Id> <ProviderType>Other</ProviderType> </SetNewsItemProperties>

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その NewsItem のアイコンや他のプロパティーは変わりませんが、NewsItem のプロパティーを調べると、PowerPlay との関係が切れていることを確認できます。URL NewsItem にはブランク以外の URL を組み込まなければなりません。その URL は、削除前に検証される唯一のプロパティーです。Upfront はその URL に接続しようとはしないので、ブランクでないテキストを適当に指定してかまいません。

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これで、その NewsItem を通常の操作で削除できるようになりました。

参照資料 • 「Upfront Developers Guide」(upf_dg.pdf) の付録-C にある

『SetNewsItemProperties』

3.4 Deployment Manager

Series 7 の Upfront と PPES から IBM Cognos 8 に移行するプロセスでは、Deployment Manager を使用してアップグレード用のコンテンツを抽出します。 Deployment Manager の資料を見ながら基本操作を確認することは重要です。

参照資料 • 「Deployment Manager User Guide」(ug_cdm.pdf) の第 3 章にある『Packing』

Deployment Manager は、Upfront Dispatcher に直接接続するデスクトップ管理ツールです。Deployment Manager で抽出 (「パック」) できるのは、Upfront に発行したコンテンツに限られます。

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パッケージ定義ファイル (DMD) は、パックの内容の定義を記述したファイルです。そのファイルは、Deployment Manager デスクトップの「cern¥packages」ディレクトリーに格納されます。パッケージ定義を作成するときには、抽出するプロジェクトの名前に合わせてファイル名を指定することをお勧めします (上の例では「Omega」)。

パッケージ定義は、パッケージをエクスポートするたびに繰り返し再利用できるので、生成するパッケージの名前として生成日付を指定することをお勧めします。

上の例では、「Omega」プロジェクトを 2006 年 4 月 25 日にパックしています。

パッケージには、エクスポートしたすべての内容を記述した XML ファイル (DMP) が組み込まれます。

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Deployment Manager は、指定された選択基準 (プロバイダー、NewsBox) に基づいて、パックする NewsItem を判別します。Upfront は、選択された NewsItem ごとに、対応するコンテンツ・プロバイダー (PPES) に接続します。コンテンツ・プロバイダー (PPES) は、そのコンテンツ (PPX) をコンテンツ・プロバイダー・ホストの「cer4¥packlets¥Omega¥20050425」ディレクトリーにコピーします。

分散配布アーキテクチャーでは、各ホストに「cern¥packlets」ディレクトリーが存在し、そのディレクトリーに定義サブディレクトリー (cer4¥packlets¥Omega) があります。その定義サブディレクトリーには、さらにパッケージ・サブディレクトリー (cer4¥packlets¥Omega¥20060425) があります。その中に、そのホストの各コンテンツ・プロバイダーごとのサブディレクトリーが含まれています (cer4¥packlets¥Omega¥20060425¥ppes、cer4¥packlets¥Omega¥20060425¥Upfront)。つまり、IWR や PPES のデータ・パックが別々のホストに格納される可能性もあるわけです。

Deployment Manager の設定を変更して、パック操作のたびに HTML のログ・ファイルを生成するようにすることも可能です。そのログ・ファイルは、Deployment Manager ワークステーションのパッケージ・ディレクトリーに作成されます。

パック操作がエラーなしで完了したことをログ・ファイルで確認できるまで、Deployment Manager を反復的に使用することをお勧めします。失敗した場合は、そのつど Upfront のエラー対象の NewsItem を調べる必要があります。通常は、その NewsItem を削除します。

IBM Cognos 8 BI にアップグレードするプロセスでは、各ホストからすべてのデータ・パックを「MigrateToC8」ユーティリティーが読み取れる 1 つの場所にコピーする必要があります

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3.5 図

図の説明: • Deployment Manager が Upfront に接続します。 • Upfront が独自のデータ・パック (Upfront PKG ファイル) を作成します。 • Upfront が PPES に接続します。 • PPES がデータ・パック (CFX、PPX) を作成します。 • Deployment Manager が DMP ファイルとログを作成します。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 25

4 IBM Cognos 8 BI の基本操作

4.1 データ・ソースの作成

Cognos 8 の Report Server から PowerCube ファイルに直接アクセスできることを確認してください。PPES は、IBM Cognos 8 BI ソリューションに組み込まれていません。IBM Cognos 8 では、「BIBusTKServerMain」クエリー・プロセッサーがキューブ・ファイル (MDC) と直接対話するようになっています。

PowerCube がファイル・サーバーに配置されている場合、IBM Cognos 8 の Report Server は、UNC 表記規則 (¥¥fileserver¥share¥folder¥filename.mdc)を使用してキューブ・ファイルにアクセスできるようにドメイン・アカウントとして実行する必要があります。

IBM Cognos 8 は現在、データ・ソースのフォルダーをサポートしていません。すべてのデータ・ソースは、フラット・リストの中で一意的に識別されなければなりません。 PPES でキューブがフォルダーに編成されている場合は、データ・ソース名の先頭に、スラッシュではなくハイフンで区切ったフォルダー名を加えるという表記規則が適切です。例えば、PPES の「/Finance/This Year」というキューブは、Cognos 8 では「Finance – This Year」というデータ・ソースとして表記する、といった具合です。

PowerCube のデータ・ソースには 2 つのファイル・パスがあります。 1 つめは Unix パスです。これは、Unix プラットフォームで実行される IBM Cognos 8 のすべての Report Server で使用されます。そのパスは Unix の有効な場所でなければなりません (NFS を使用することもできます) が、Unix を使用しない場合はブランクにしておいてかまいません。

もう 1 つは Windows パスです。Cognos 8 を Unix に配布する場合でも、キューブの Windows パスを指定する必要があります。Cognos Framework Manager と Cognos Metrics Designer はいずれも、Report Server の外部でキューブとの独自の対話を実行します。これらはともに Windows アプリケーションであるため、キューブの Windows パスが必要となります。

通常はあまり見られませんが、いくつかの Report Server を Unix で実行し、その他の Report Server を Windows で実行するという異機種混合の配布環境では、それぞれが該当するデータ・ソース・パスを使用することになります。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 26

参照資料 • 「Administration and Security Guide」(ug_cra.pdf) の第 4 章にある『Cognos

Cubes』

Cognos では、Windows のファイル・サーバーにキューブをコピーするか、SAMBA などのサード・パーティー・ツールを使用して Unix のファイル場所に対する UNC アクセスを可能にすることをお勧めしています。

統合の難しさやセキュリティー・ポリシーの関係で UNC や SAMBA を使用できない場合は、PowerCube の場所を WebDAV 対応にして、Windows から WebDAV の場所にドライブ名を割り当てる、という方法もあります。この場合のトラフィックは、WebDAV 対応の Web サーバーから配信されるので、SMB ではなく HTTP になります。

http://httpd.apache.org/docs/2.0/mod/mod_dav.html を参照してください。

4.2 パッケージの発行

IBM Cognos 8 では、Framework Manager を使用して、相互に関連するデータ・ソースをパッケージとしてグループ化します。そのパッケージを Cognos Connection に発行すると、Studio からアクセスできるようになります。

Framework Manager は通常、データベースから表やビューを選択して相互関係を確立し、その結果を構造化してコンテンツ作成者に公開するために使用されます。このことを「重量モデリング」といいます。

一方、キューブ・データ・ソースは既に十分にモデリングされており、そのディメンションは、Studio からクエリーを実行するときに識別されます。そのようなキューブ・データ・ソースも Framework Manager にインポートしなければなりませんが、さらにモデリングする必要はありません。このような操作を「軽量モデリング」といいます。

モデリングは不要でも、Framework Manager は PowerCube データ・ソースの Windows パスを解決しなければなりません。その他のキューブ・データ・ソースであれば、Framework Manager はそのデータ・ソースに接続します。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 27

リレーショナル・クエリー対象のスター・スキーマは、パッケージの中で「ネーム・スペース」として記述されます。各キューブ・データ・ソースも、ディメンション、ファクト、数値データが含まれているので、「ネーム・スペース」として記述されます。

キューブ・データ・ソースをインポートすると、パッケージも自動的に作成されます。パッケージには、関連するいくつかのデータ・ソースを含めることも可能です。これは Series 7 にはなかった IBM Cognos 8 の利点の 1 つです。さらに、Report Studio を使用すれば、複数のデータ・ソースから関連データをまとめて表示することも可能です。そのようなレポートでは、複数のキューブからのデータを結合し、キューブとデータベース・クエリーの「マスター/詳細」の関係も組み込めます。

参照資料 • 「Report Studio User Guide」(ug_cr_rptstd.pdf) の『Working with Dimensional

Datasources』

現時点では、パッケージにネーム・スペースが 1 つだけ含まれていることが、アップグレードと移行のツールを実行するための必要条件になっています。さらに、そのネーム・スペースの名前はパッケージの名前と同じでなければなりません。

Framework Manager を使用して、キューブ・データ・ソースごとに対応するパッケージを作成し、そのパッケージを Cognos Connection に発行する必要があります。1 つのフレームワーク・モデルで多数のパッケージを作成することも可能です。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 28

アップグレードと移行の手順では、IBM Cognos 8 のどの「パッケージ」が Series 7 のどの「PPES キューブ名」に対応するのかを記述したマッピング・ファイルを管理する必要があります。

参照資料 • 「Framework Manager User Guide」(ug_fm.pdf) の第 3 章にある『Cognos

Cubes』 • 「Framework Manager User Guide」(ug_fm.pdf) の第 6 章にある『Create or

Modify a Package』 • 「Framework Manager User Guide」(ug_fm.pdf) の第 6 章にある『Publish a

Package Based on an OLAP Data Source』

4.3 Studio のテスト

Framework Manager を使用していくつかのキューブ・データ・ソースを Cognos Connection に発行できたので、次に IBM Cognos 8 の各種 Studio の基本操作を見ておきましょう。

すべての Studio は Web ベースのツールであり、デスクトップにインストールする必要はありません。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 29

アップグレードと移行のツールには、PowerPlay の Web レポートを Analysis Studio または Report Studio に移動するための機能が用意されています。アップグレードと移行のプロセスでは、それぞれのユーザーやレポートにとってどの Studio がターゲットとして適しているのかを判断する必要があります。状況によっては、レポートを作成し直して、IBM Cognos 8 の機能をより有効に活用できるようにするほうが効率的な場合もあります。

• Query Studio は、Studio ファミリーの中では軽量のツールであり、簡単な随時分析や随時レポートを実行できます。1 つのクエリーごとに 1 つの SQL ステートメントまたは MDX ステートメントだけを作成でき、簡単な書式設定だけが可能です。Query Studio には、Series 7 の Cognos Query、一部の PowerPlay Web、ほとんどの Impromptu クライアントを使用する場合とほぼ同じ機能が用意されています。この Studio は、Internet Explorer ブラウザーにも Mozilla ファミリー (Firefox、Netscape) のブラウザーにも対応しています。

• Analysis Studio は先進的な MDX クライアント・アプリケーションです。ディメンションを共用する複数の非対称クロス集計を作成できます。この Studio から実行するクエリーの対象は、ディメンションを使用したデータ (キューブ・データとディメンションを使用してモデル化したリレーショナル・データ (DMR) の両方) に限られます。Analysis Studio は、上級ユーザーによるビジネス・パフォーマンス分析に適しています。

• Report Studio は、高機能の実稼働用レポーティング・ツールです。厳選されたレポート作成者のスペシャリスト集団が使用します。Report Studio は、管理モードでのレポーティングで使用できる作成ツールであり、Series 7 の Impromptu のような拡張レポートや PowerPlay の先進的なクライアント・レポートを Web で作成するための機能が用意されています。さらに、Visualizer の多くの機能を図表や地図で使用できます。Report Studio のレポートには、さまざまな関連データ・ソースから取り込んだ豊富なデータを組み込めます。データを取得するために複数の MDX クエリーと SQL クエリーを実行することも可能です。

参照資料 • 「Cognos 8 Getting Started」(wig_cr.pdf) の第 1 章 • 「Migration and Upgrade User Guide」(ug_mig.pdf)

4.4 Transformer と CubeSwap

現時点ですべてのキューブの設計と作成は、Series 7 の Transformer または Cognos 8 の OLAP Builder (名称変更) で実行します。IBM Cognos 8.1 のセキュリティー機能付きの PowerCube は、Series 7 のセキュリティー・モデルに準拠した UserClass だけを使用します。さらに、PowerCube の 適化によって、Cognos 8 のクエリー・パフォーマンスも向上します。これは 新リリースの Transformer のデフォルトの動作であり、処理後の手順として明示的に呼び出すこともできます。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 30

Usage: pcoptimizer [-t] [-v] [-h] [file] -t Test mode: Test if MetaData has been extracted -v Verbose mode: Output readable text. -h, Command-line help.

The return code values are:

0 - MetaData is extracted 10 - MetaData is not extracted 20 - Error accessing the Cube, extract failed or invalid parameter

If -t is missing, the MetaData is extracted If [file] is missing, the file name is prompted for interactively. If -v is missing, only the return code is set. You need -v to get readable output.

参照資料 • 「Troubleshooting Guide」(ug_cr_trbls.pdf) の第 5 章にある『Not Yet

Optimized Cognos PowerCubes May Open Slowly in Cognos 8』

ただし、キューブの配布メカニズムでは、以下に示すような回りくどい手順が必要になります。PPES には、交換したキューブを無効にするための GUI とコマンド行ツール (バッチ・スクリプトで呼び出すことも可能) が用意されていますが、IBM Cognos 8 には、アーキテクチャーの違いのために同等の機能が組み込まれていません。

Series 7 の環境で実行する一般的な操作は、以下のとおりです。 1. Transformer を呼び出してキューブを一時的な場所に作成します。 2. 「PPADMTOOL」を呼び出して、現時点でアクティブになっている PPES ク

エリー・プロセッサー (ppdsweb) をすべて無効にするか強制終了します。 3. ロールバックが必要になる状況に備えて既存のキューブの名前を変更する

か、アーカイブに格納します。 4. 新しいキューブを所定の場所にコピーします。 5. 「PPADMTOOL」を呼び出して、そのキューブに対する新しい PPES クエ

リー・アクティビティーを有効にします。

IBM Cognos 8 では、キューブ・ファイルを開くことができるマルチスレッドの「BIBusTKServerMain」クエリー・プロセッサーの数に制限はありません。ただし、データ・ソースを無効にするための機能は用意されていないので、以下のような操作が必要になります。

1. Transformer を呼び出してキューブを一時的な場所に作成します。 2. 使用中になっている可能性がある既存のキューブのほかに、そのキュー

ブ・ファイルを新しいファイル名でコピーするか、別の場所にコピーします。

3. 用意されている「CubeSwap」スクリプトを呼び出してデータ・ソース接続を変更し、パスを新しいファイル名に解決できるようにします。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 31

その結果、複数の世代のキューブ・ファイルを管理することが必要になります。

さらに、「CubeSwap」の呼び出し前にキューブのファイル・パスを解決した「BIBusTKServerMain」プロセスに後続のクエリーを送信する場合は、そのクエリーによって新しいデータが抽出されるとは限りません。新しいクエリー・プロセッサーだけが、開始時に Content Store から新しいファイル名を読み取ることになります。 Usage: cubeswap <URL> <dispatcherName> <dataSource> <newCube> [ <userName> <password> <namespace> ] Required arguments: URL - Cognos8 Server URL eg. "http://<hostname>:9300/p2pd/servlet/dispatch" dispatcherName - name of dispatcher with services using the cube that will be updated eg. "http://<hostname>:9300" dataSource - name of the Data Source that will be updated with a new cube eg. "Go Data Warehouse" newCube - the fully qualified name and path for the new cube eg. "<path>/<cubename.mdc>" Optional arguments: for use with secured namespace (Anonymous disabled) userName - username, valid within the namespace, to run the utility password - password for the given user nameSpace - namespace for the desired user Exit Code: 0 – Success -1 - Invalid command line arguments -2 - Login Failure -3 - Operation Failed

• 「URL」パラメーターでは、ターゲットの Dispatcher を指定します。「CubeSwap」スクリプトは、その Dispatcher と対話して、変更内容を dataSource のプロパティーに送信します。

• 「dispatcherName」パラメーターでは、変更後のデータ・ソースをテストするための Report Server を指定します。

• 「dataSource」では、PowerCube データ・ソースの IBM Cognos 8 固有名を指定します。

• 「newCube」では、新しい PowerCube ファイルの完全修飾パスを指定します。

• IBM Cognos 8 で匿名アクセスが無効になっている場合は、「username」、「password」、「nameSpace」がすべて必須になります。「nameSpace」では、ネーム・スペースの ID を指定します。

PPES から IBM Cognos 8 への移行は、かなりの時間をかけて少しずつ進めていく場合が多いので、PPES と IBM Cognos 8 の両方が共用する 1 つの場所にすべてのキューブを配置することをお勧めします。

PPES と IBM Cognos 8 の Report Server を Windows でドメイン・アカウントとして実行する場合は、どちらの側からも UNC 表記規則に基づいてキューブ・ファイルにアクセスできます。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 32

推奨表記規則:

PowerPlay のすべてのモデルとキューブを {PROJECT} ごとに編成する場合は、以下のようなファイル・システム階層を実装してください。

• PPTS – PowerPlay Transformer のすべてのコンテンツ • {PROJECT} – ゼロ個から 大数までのクエリー・プロセッサーで負荷

分散を行う PPES Dispatcher が使用する CFX ファイル • Models – このプロジェクト用のすべての Transformer モデル

• {MODEL}.mdl • Logs – Transformer のログ

• PPES – PowerPlay Enterprise Server のすべてのコンテンツ

• CFXd – ゼロ個から 大数までのクエリー・プロセッサーで負荷分散を行う PPES Dispatcher が使用する CFX ファイル (*.CFX)

• CFXqp – PPES クエリー・プロセッサーがキューブ・ファイルを見つけて同時実行のクエリー・プロセッサーの 大数を判別するために使用する CFX ファイル (*.CFX)

• Temp – PPES が「ppdsweb」と「pprp」のクエリー・プロセッサーによって作成される一時出力を格納するために使用するフォルダー (*.HTM、*.PDF)

• Imported_Reports – 「MountAt」によってこの場所に配置された発行済みのすべての PPX レポート (*.CFX、*.PPX)

• Cubes – PPTS の階層に基づいて編成されたすべてのキューブ • {PROJECT} – PPTS¥{PROJECT} に対応

• {MODEL} – PPTS¥{PROJECT}¥Models¥{MODEL}.mdl に対応

〇 {GENERATION} – Transformer プロセスの 後の時点でキューブが配布されるたびに増分される整数値

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 33

• Transformer によってこのモデルのこの世代で作成されたすべてのキューブ (cube.mdc)

Transformer が {PROJECT} の {MODEL} でキューブの作成処理を完了したら、以下の手順を実行します。

1. PPES¥Cubes¥{PROJECT}¥{MODEL} の {GENERATION} の 大数を確認します。

2. 新しいフォルダー PPES¥Cubes¥{PROJECT}¥{MODEL}¥{GENERATION+1} を作成します。

3. 新しいキューブを PPES¥Cubes¥{PROJECT}¥{MODEL}¥{GENERATION+1}¥cube.mdc にコピーします。

4. Series 7 の「ppadmtool」を呼び出して、以下の操作を実行します。 a 指定のキューブで現在アクティブになっているすべての PPES クエリー・プロセッサー (ppdsweb) を無効にするか強制終了します。

b キューブの「LocalSource」プロパティーを変更して、パスを新しいファイル名 PPES¥Cubes¥{PROJECT}¥{MODEL}¥{GENERATION+1}¥cube.mdc に解決します。

c 指定のキューブに対する新しい PPES クエリー・アクティビティーを有効にします。

5. Cognos 8 の「CubeSwap」を呼び出してデータ・ソースを変更し、パスを新しいファイル名 PPES¥Cubes¥{PROJECT}¥{MODEL}¥{GENERATION+1}¥cube.mdc に解決します。

6. {GENERATION} のキューブ・ファイルは、依然として「BIBusTKServerMain」プロセスによって使用されている可能性があります。不要になった以前のキューブを削除し、{GENERATION-1} フォルダーとコンテンツを削除します。

参照資料 • 「Administration and Security Guide」(ug_cra.pdf) のセクション『Update a

PowerCube Connection』 • 「Enterprise Server Guide」(pes.pdf) の付録-B にある『The ppadmtool

Program』

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 34

4.5 図

図の説明: • Transformer が DBMS からデータを取得してローカルでキューブを作成し

ます。 • Transformer ホストがファイル・サーバーの

PPES¥Cubes¥{PROJECT}¥{MODEL}¥{GENERATION+1}¥cube.mdc にキューブを配布します。

• Transformer ホストが「ppadmtool」を呼び出して PPES ホストの「LocalSource」接続を変更します。

• Transformer ホストが「cubeswap」を呼び出して IBM Cognos 8 ホストのデータ・ソース接続を変更します。

• PPES Dispatcher (ppserver) が CFX ファイルにアクセスし、クエリー・プロセッサー (ppdsweb) がキューブにアクセスし、レポート・プロセッサー (pprp) がファイル・サーバーから PPX レポートにアクセスします。

• IBM Cognos 8 が DBMS ホストにあるデータベースにアクセスし、「BIBusTKServerMain」クエリー・プロセッサーからファイル・サーバーにあるキューブにアクセスします。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 35

5 アップグレード・プロセス

5.1 Deployment Manager

移行のためのバッチ・ツールは、ファイル・ベースの Series 7 成果物に対してのみ実行できます。コンテンツが含まれているフォルダーや、Series 7 からエクスポートしたパッケージやデータ・パックを操作するには、Deployment Manager を使用します。Upfront の構造やコンテンツやセキュリティーを保持するには、その後者の方法を使用するしかありません。

1 つの均一構造のプロジェクトに大量のコンテンツを移動するような操作は実行しないでください。

移動する単位としては、Series 7 の 1 つの「プロジェクト」やユーザー・コミュニティーとそのコンテンツなどを考えます。例えば、Upfront の NewsIndex の一部などを対象にできます。

Series 7 の Deployment Manager の構成を変更して、各種のパッケージやデータ・パックを出力する場所を統一してください。対応するプロバイダー (PPES、Upfront Dispatcher) のサービスをドメイン・アカウントとして実行する場合は、UNC 表記規則に基づく場所を使用できます。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 36

さらに、Deployment Manager は、巨大な Upfront NewsIndex と対話するときにタイムアウトになることがあります。「お待ちください」という趣旨のダイアログ画面に従い、そのまま待ってください。

5.2 MigrateToC8

Series 7 のコンテンツの移行またはアップグレードを実行するには、2 つのインストール・キットをインストールする必要があります。

• 「migs7」インストール・キット。Series 7 環境にインストールする必要があります (Windows 専用)。

• 該当する「migdeploy」インストール・キット。IBM Cognos 8 環境にインストールする必要があります。このインストール・キットはプラットフォームごとに用意されています。

お客様やパートナー様は、Migration Awareness Process によって IBM Cognos 8 BI の移行ツールをご利用いただけます。詳細については、http://support.cognos.com/supported/en/support/products/cognos8/migration/8.1.3/cognos8_migration.html を参照してください。

「MigrateToC8」には、Impromptu のカタログやレポートを移行するための機能が組み込まれています。その機能は Impromptu クライアントの OLE コントロールを利用するので、アップグレードと移行の手順のその部分は Windows 専用になります。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 37

分散アーキテクチャーでは、各ホストからパッケージとすべてのデータ・パックを「migs7」コンポーネントがインストールされている 1 つの Series 7 ホストにコピーしてください。

Series 7 (R) Migration Utility. Version: 8.1.800.0 Usage: migratetoc8 [options] <source>... <target>

<source>... Migration source (one or more...). <target> Target directory. [options]:

-p The password for the Creator user class in the Impromptu Catalog. -u The name of the Creator user class in the Impromptu Catalog. -U The Access Manager User name for namespace. -P The Access Manager User password for namespace. -N The Cognos 8 security namespace ID to be used. -r The Cognos rendition to be used for migration. For more information about the command options, see the Migration and upgrade User Guide. Session terminated successfully.

移行ソースとしては、PPX または Deployment Manager の DMP ファイルが保存されている PowerPlay のレポートのフォルダーを指定できます。

@SETLOCAL SET PACKAGE=Omega SET GEN=20060425 SET SOURCE=E:¥Data¥Cognos¥DepMan¥packages¥%PACKAGE%¥%GEN%.dmp SET TARGET=E:¥Data¥Cognos¥MigrateToC8¥%PACKAGE% MKDIR %TARGET% CD /D D:¥Apps¥cognos¥cer4¥migs7 migratetoc8 -U Administrator -P "" -N Series7 -r cer4 --acl 2 %SOURCE% %TARGET% REM Indicate when completed .... TIME /T @ENDLOCAL

このツールによって、まずすべての User と UserClass の名前と Series 7 固有 ID「authid」が「cern¥migs7¥security」フォルダーにある XML ファイルに抽出 (または再利用) されます。それらの値に基づいて、Cognos 8 の対応する「CAMid」の値が後で作成されます。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 38

「MigrateToC8」の呼び出しごとに、タイム・スタンプ付きのサブディレクトリー (「20060427T124227.%COMPUTERNAME%.migratetoc8」など) が TARGET の場所に作成されます。データ・パックのコンテンツは中間的な XML 文書に変換されます。

ログ・ファイル「migratetoc8.xml」が「_LOG」サブディレクトリーに作成されます。エラーを調べるときには、ブラウザーでそのログ・ファイルを開いてください。

さらに、「nameMap.xml」という重要なファイルが「_SUPPORT¥maps」フォルダーに作成されます。そのファイルには、Series 7 のソースに含まれている Series 7 のすべてのコンテンツが書き込まれます。

図の説明: • ネーム・スペースから抽出された名前と AuthId が「migs7¥security」サブ

ディレクトリーにある XML 文書に書き込まれます。 • データ・パックが中間的な XML 文書に変換されます。 • ログが「_LOG¥migratetoc8.xml」に書き込まれます。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 39

• 参照されている Series 7 のすべてのコンテンツのリストが「_SUPPORT¥maps¥nameMap.xml」に書き込まれます。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 40

5.3 マッピング

通常は、「nameMap.xml」を見つけて編集する必要があります。アップグレードと以降の次の段階では、そのファイルを使用して、アップグレード済みの PowerPlay レポートを Cognos 8 の対応するパッケージに再び関連付けることになります。

そのファイルは、「MigrateToC8」の呼び出しごとに再作成されます。

そのファイルのマスター・コピーを管理し、MigrateToC8 によって生成されるファイルの代わりにそのマスター・コピーを使用することも可能です。そうすれば、多数のキューブを IBM Cognos 8 の対応するパッケージにマッピングするために必要な作業を簡略化できます。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <objects>

<package> <cubeRef>ppes.you.com/Folder/Folder/Cube</cubeRef> <version>0</version> <packageName>Folder – Folder - Cube</packageName>

</package> <package>

<cubeRef>ppes.you.com/HR/Services/Churn</cubeRef> <version>0</version> <packageName>HR – Services - Churn</packageName>

</package> <package>

<cubeRef>ppes.you.com/Great Outdoors </cubeRef> <version>0</version> <packageName>SAMPLE Great Outdoors PowerCube</packageName>

</package> </objects>

「cubeRef」は、PPX レポートの「PPDSConnection」から取り込まれます。

「PackageName」は、キューブ・データ・ソースごとに Framework Manager から発行されるパッケージに合わせて変更する必要があります。現時点では、キューブ・データ・ソースに相当するネーム・スペースはそのマッピング・ファイルに記述されないので、パッケージには同じ名前のネーム・スペースを組み込む必要があります。

参照資料 • 「Migration and Upgrade User Guide」(ug_mig.pdf) の第 5 章にある『Check

Package Mapping』

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 41

5.4 DeployToC8

「DeployToC8」を使用すれば、中間的な XML 文書を読み取り、変更後の「nameMap.xml」と組み合わせて Cognos 8 の Analysis Studio または Report Studio のレポートを作成できます。

Upfront のアクセス制御リストは、MigrateToC8 によって作成されるネーム・スペース ID とセキュリティーのマッピングに基づいて CAMid 制約に変換されます。「DeployToC8」は、中間的な PPX レポートごとに、「nameMap.xml」を使用して Cognos 8 の対応するパッケージを判別し、SOAP API 経由で Cognos 8 の Report Server と対話して、選択されているディメンション分析用の対応する MDX ステートメントを判別します。その対話では、「BIBusTKServerMain」クエリー・プロセッサーによってメタデータ (ディメンション、レベル、カテゴリー) をキューブから抽出する操作が必要になります。

この段階では、IBM Cognos 8 の Report Server で CPU 使用率が高くなります。

Cognos 8 のコンテンツは、IBM Cognos 8 の配布アーカイブに書き込まれます。その配布アーカイブは、後で Cognos Connection にインポートできます。

ログ・ファイルはコピーされ、拡張されます。そのログ・ファイルから、アップグレードと移行が正常に実行されなかった機能やその他の状況を確認できます。

Usage:

deploytoc8 [options] <source folder> <target folder> Options:

-h Print the usage summary (this text). --user <UserID> The user name to sign on to Cognos 8. --password <Password> The password to sign on to Cognos 8. --namespace <NamespaceID> The namespace to sign on to Cognos 8. -t <interval> Override default time-out for calls to Cognos 8. -y <strategy> The strategy for PowerPlay report migration. -a Automatically import output into Cognos 8.

「-y」パラメーターでは、レポートを Analysis Studio に変換するのか (デフォルト)、Report Studio に変換するのかを指定します。有効な値は「analysis」または「report」です。

参照資料 • 「Migration and Upgrade User Guide」(ug_mig.pdf) の第 5 章にある『Deploy

the Migration Package』

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 42

@SETLOCAL SET PACKAGE=Omega SET GEN=20060427T124227.myhostname.migratetoc8 SET STUDIO=analysis SET SOURCE=E:¥Data¥Cognos¥MigrateToC8¥%PACKAGE%¥%GEN% SET TARGET=E:¥Data¥Cognos¥DeployToC8¥%PACKAGE% cd /d D:¥Apps¥Cognos¥c8¥migdeploy call deploytoc8 %SOURCE% %TARGET%

--user Administrator --password "" --namespace Series7 -y %STUDIO%

REM Indicate when completed .... TIME /T @ENDLOCAL

結果を確認するために、Report Studio と Analysis Studio の両方に配布することをお勧めします。分析の種類によっては、どちらかの Studio のほうが適している場合もあります。その点を判断できるのは、Acceptance Testing のユーザーに限られます。

5.5 検証

deploytoc8 コマンドを実行すると、ターゲット・ディレクトリーにいくつかのディレクトリーとファイルが組み込まれます。

• "target¥_LOG¥viewMigrationLog.html"

「viewMigrationLog.html」を開くには、Web ブラウザーを使用します。そのログ・ファイルには、「migratetoc8」と「deploytoc8」の両方のプロセスに関する情報が書き込まれます。配布の実行時に発生した処理の詳細や、問題の解決に役立つ資料のトラブルシューティング・トピックへのリンクも含まれています。

• "target¥deployment¥_DEPLOYMENT¥"

このディレクトリーには、Cognos 8 にインポートできる圧縮済みの配布アーカイブ・ファイル (.zip) が格納されます。

配布アーカイブを IBM Cognos 8 の Content Manager の「配布」用の場所にコピーしてください。

コンテンツ管理ツールを使用すれば、配布パッケージをインポートできます。

ユーザーがパッケージにアクセスするには、管理者がパッケージを有効にする必要があります。デフォルトではパッケージは無効になっており、配布後のターゲット環境ではパッケージに含まれている項目にアクセスできません。パッケージが無効になっているのは、管理者がユーザーへの公開前にパッケージをテストできるようにするためです。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 43

5.6 図

図の説明: • 中間的な XML と「nameMap.xml」が「DeployToC8」によって読み取られ

ます。 • IBM Cognos 8 との SOAP 対話によって配布アーカイブが作成されます。

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IBM Cognos Series 7 から IBM Cognos 8 へのアップグレード 44

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• 配布アーカイブが IBM Cognos 8 にインポートされます。