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PwC 1 www.pwc.com/jp 2011年8月 (論点提示資料) 銀行を取り巻く環境の変化と 銀行にとっての企業価値 銀行企業価値研究会 事務局

(論点提示資料) 銀行を取り巻く環境の変化と 銀行にとっての … · ・本業回帰(投資銀行業務 等の縮小) ・消費者保護 ・取引やリスクにかかる透

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PwC 1

www.pwc.com/jp

2011年8月

(論点提示資料)

銀行を取り巻く環境の変化と銀行にとっての企業価値

銀行企業価値研究会 事務局

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構 成

問題意識

銀行を取り巻く環境の変化

銀行にとっての企業価値

銀行企業価値を高める経営とは

概観図

主な検討ポイント

討議の進め方

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問題意識

ここ数年、銀行に対する様々な方向からの期待が高まってきている。

その結果として、銀行経営の自由度が失われてきているように見える。

銀 行 経 営 銀行経営

健全性の強化

収益力の強化

地域経済への貢献

消費者や顧客の保護

期待の高まり

期待 期待

期待

期待

期待

期待 期待

期待

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問題意識

銀行経営

A銀行B銀行

C銀行

銀行経営

期待の高まりを受け止めつつも、銀行経営の自由度を高め、多様で健全な競争のある経営環境を生み出すためには、何が必要なのか?

個別銀行としては? 制度設計としては?

⇒ 分析・議論のためのツールの必要性

期待 期待

期待

期待

期待

期待

期待 期待

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銀行を取り巻く環境の変化(1)

グローバルにも、また、国内的にも、従来に比べて、銀行の「公器」としての側面が強調され、さまざまな制限や負担が課される流れとなっている。

事 象

教 訓

銀行に求められる

要素

今次金融危機

・監督の失敗、市場の失敗

・短期的な利益追求型ビジネスモデルの弊害

・Too Big To Fail

・本業回帰(投資銀行業務等の縮小)

・消費者保護

・取引やリスクにかかる透明性向上

・外部性(TBTF)の内製化

中小・地域金融機関の不良債権問題

・中小企業再生と地域経済活性化への取組みの必要性

リレバン⇒円滑化法

・顧客との長期的信頼関係の構築

・リスケ等を含めたコンサルティング機能強化

東日本大震災

・地域経済の社会インフラとしての地域金融機関の重要性

・地域経済復興のための追加損失やコストの負担など

グローバル 日 本

従来の収益性・効率性・規制準拠性に加え、公共性・社会性・持続可能性が求められている

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銀行を取り巻く環境の変化(2)

近年、銀行に課されている制限や負担は、短期的な収益の面ではマイナス要因であるが、中長期的な収益性や安定性にはプラスに寄与する面もある。

健全性基準引き上げ

コンサルティング機能強化

地域経済復興のための各種負担

・新基準対応コスト

・資本調達コスト増大

・コンサルティングのための各種対応コスト

・リスケ等に伴う当面の収益性低下

・与信費用増大

・各種支援への人材投入コスト

・預金者や取引先の安心感醸成

・顧客との信頼関係構築

・地域経済の順調な復興

・顧客との信頼関係構築

・地域経済におけるブランド確立

・安定的な預金基盤

・安定的な融資基盤

・長期安定的なビジネスの構築

・顧客や地域経済の発展に伴う収益性向上

・収益性の回復・向上

・安定的な顧客基盤

短期的なマイナス効果 中長期的なプラス効果制限・負担

・両者のバランスをどう考えるか?

・何にどこまで注力すべきか?そもそも、判断基準は?

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銀行を取り巻く環境の変化(3)

短期的には収益を押し下げるようなアクションであっても、中長期的には収益やその安定性を改善させ、企業価値を高めるものであれば、銀行経営として前向きに評価することも可能。

・ ・ ・

・ ・ ・

企業価値

アクションの追加

年度

年度

2011 2012 2013 2014 2015 2016

2011 2012 2013 2014 2015 2016

現在

現在

⇒ 企業価値の観点から銀行経営を分析・検討する意義が高まっているのではないか

事業キャッシュフローの割引現在価値

売却可能資産等

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銀行にとっての企業価値(1)

株主から見た企業価値

株式時価総額

事業価値売却可能資産

の価値有利子負債

の価値= + -

マーケットベースの企業価値

ファンダメンタルな企業価値

企業価値≠

金融資産・負債

無形資産

有形資産

・貸出金・預金・有価証券

・店舗・設備等

・コア預金に係る無形資産・事業性貸出に係る無形資産・継続的な役務取引に係る無形資産

ブランド将来の成長期待

乖離の要因 収益事業としての価値

公器事業の株主価値寄与

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銀行にとっての企業価値(1)

株主から見た企業価値 : 無形資産の構成要素(イメージ)

無形資産

コア預金

事業融資業務

投信販売業務

資金決済業務

ビジネス/プロダクツに係る無形資産

地域社会とのネットワーク

従業員・経営陣

業務プロセス

経験・ノウハウ

ビジネスに貢献する知的資産

顧客が求める無形の価値

利便性

堅確性・信頼感

地域経済への貢献

企業経営のサポート

リテール業務

法人業務

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銀行にとっての企業価値(2)

社会的な企業価値 (例: 地域経済にとっての銀行の企業価値)

社会的な企業価値

公器事業としての価値

(外部経済)= +株主から見た

企業価値

「公器」としての銀行は、決済機能、金融仲介機能、信用創造機能などを発揮する過程で、社会インフラとしての役割も担っていることから、株主から見た企業価値とは別に、社会に対して提供している価値が存在する(「外部経済」)。

預金者、地域経済、金融当局などから見ると、こうした外部経済がもたらす価値も重要。株主から見た企業価値が一時的に大きく毀損しても、外部経済の価値が大きく、代替可能性が低ければ、企業存続が社会的・政策的に選択されうる 。

(例) 震災時における被災地域の協同組織金融機関

⇒ 銀行経営にあたって、株主、預金者、貸出先、地域経済、金融当局などのステークホルダーのうち、誰にとっての企業価値をどのようなかたちで高めていくべきか

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銀行企業価値を高める経営とは (1)

経済価値ベースの評価という点では、経営企画・管理よりも、リスク管理の分野(いわゆる「エコノミックキャピタル管理」)が先行してきている。

今後の方向性としては、経営企画・管理の分野においても、会計制度(IFRS)や国際金融規制の流れも踏まえつつ、経済価値ベースの企業価値評価を行い、その下で銀行企業価値を高める戦略・方策を検討していくことが考えられる。

経営企画・管理部署 リスク管理部署

経営陣

経営企画・管理部署 リスク管理部署

経営陣

経済価値ベースの情報

期間損益など実績ベースの

情報

経済価値ベースの情報

経済価値ベースの情報

整合的な経営情報

無形資産の影響の勘案

無形資産の影響の勘案?

経営管理情報

リスク管理情報

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銀行企業価値を高める経営とは (2)

経済価値ベースの経営を推し進めるにあたっては、エコノミックキャピタル管理や、それに基づく資本コスト調整後収益などを出発点として評価・管理の枠組みを構築していくことが考えられる。

ただし、エコノミックキャピタル管理についても、無形資産を含めた全ての要素を経済価値ベースの評価として取り込めているわけではないことから、拡張可能性を含めて適切な使い方を見極める必要があると考えられる。

・ ・ ・

企業価値

年度2011 2012 2013 2014 2015 2016現在

無形資産の影響による将来期待収益の変化

無形資産の影響によるリスクプレミアム(他行対比)の変化

(例) ・ガバナンス態勢強化とそれに伴うレピュテーション向上による調達プレミアム低下

・安定経営に関する対外説明力向上による調達プレミアム低下

(例) ・ブランドイメージ向上によるコア預金の滞留率上昇・与信先へのアドバイス能力向上による取引先の安定成長によるビジネス拡大 → 地域経済の安定成長・個人顧客への営業力やコンサルティング能力向上による手数料

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銀行企業価値を高める経営とは (3)

経済価値ベースの評価が難しい要素(=定量化が特に難しい無形価値)についてチェックする観点からは、例えば、ビジネスモデルやその結果としての期間収益の「質」を精査し、経営ビジョンやリスクアペタイトとの整合性を確認していくことが重要になると考えられる。

・ ・ ・

企業価値

年度2011 2012 2013 2014現在

・ ・ ・

年度2009 2010

経営ビジョン、リスクアペタイト、それらに基づくビジネスモデルとの

整合性

過去の収益実績 将来の収益予想

ビジネスモデル

経営ビジョン、リスクアペタイト

(例) ・無理な営業により、顧客基盤やレピュテーションを毀損していないか・過度の人件費削減により、オペレーショナルリスク(潜在的な事務ミスや不祥事 の発生可能性)を上昇させていないか・足許の収益実績と将来収益の想定は整合的か、持続可能性の観点からみて 無理はないか

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銀行企業価値を高める経営とは (4)

無形資産価値を高めていく観点からは、以下のような論点について掘り下げた分析・管理を行い、価値向上策を講じていく必要があると考えられる。

① 従来、外生的に捉えられていたパラメータにおける内生的側面の把握・管理

• デフォルト確率、回収率 ← 与信先管理能力、コンサルティング能力、回収能力

• コア預金滞留率 ← ブランド力、顧客満足度

• 各種取引の継続・反復性 ← ブランド力、顧客満足度

- 規制・監督や、その下での銀行経営の制約条件についても、一定程度、内生的な要素(=銀行が能動的にコントロールできる側面)があるのかもしれない。

② 無形資産価値の非対称なダイナミクス

• 人的資産やブランド力・レピュテーションなどの無形資産価値は、時間をかけて徐々に高めていくのが一般的であるが、経営危機に直面した場合などには、短期の間にこれらの価値が大きく失われる傾向にある。つまり、上昇は緩やかだが、下落は急速という非対称性が明確に存在する。

• 経営管理、リスク管理においても、無形資産価値のこうした側面に十分に配慮した管理が必要になると考えられる。

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銀行企業価値を高める経営とは (5)

ステークホルダーの期待を勘案したうえで、どのような経営を行おうとしているのか、その結果がどうだったのか、企業価値をひとつの対話ツールとして、適切にコミュニケーションを取っていく工夫が必要になると考えられる。

・ ・ ・

年度2011 2012 2013 2014 2015

・ ・ ・

年度2011 2012 2013 2014 2015

・ ・ ・

年度2011 2012 2013 2014 2015

・ ・ ・

年度2011 2012 2013 2014 2015

期間収益 企業価値企業価値の成長率や安定性よりも、期間収益の安定性を重視する経営

期間収益の安定性よりも、企業価値の成長や安定性を重視する経営

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概観図

ビジネスモデル

金融資産・負債 有形固定資産 無形資産 外部経済

バランスシート上の企業価値

Valuation(M&Aなど)で捉える企業価値

社会的な企業価値

・・・

経営ビジョン、リスクアペタイト

リスク計測(VaR等)の対象となる企業価値

本研究会での取扱い

第2回

第3回

第4回

客観的定量的

主観的定性的

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主な検討ポイント(1)

① 銀行の「企業価値」の見極め

• 営利事業による価値(プラスの価値)と、公器事業による価値(マイナスの価値)の峻別

• 営利事業による価値の向上可能性の評価

- 国内の人口減、企業活動の成熟化などから見た現実シナリオの把握

- 現実的に可能な向上ポテンシャルの把握

• 公器事業による価値の計量評価

- 定義の明確化‥‥時代背景や技術革新で変わる

- 試算方法の確立

- 株主価値評価における寄与(プラス/マイナス)

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主な検討ポイント(2)

②銀行の「市場期待」 (時価総額と企業価値のギャップ)の見極め

• 「市場期待」が生まれる構造の解明

- 経営情報で捉え切れていない情報の把握・管理‥‥無形資産の価値評価

- 営利と公器が同居するコングロマリット・ディスカウント

- 経営ビジョン

• 「市場期待」向上のための外部コミュニケーションのあり方

- 多様なステークホルダーを意識したアプローチ‥‥業界・規制当局から一般人まで

- メッセージのあり方‥‥ステークホルダーごとの分かりやすさとは何か

③リスクが企業価値、市場期待に及ぼす影響の見極め

• 経営リスクが、営利事業、公器事業、市場期待におよぼす影響の把握

- 価値評価への影響

- リスク選好による影響‥‥成長と安定のバランス

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主な検討ポイント(3)

④規制に対する意味合いの抽出

• 会計ルール規制のあり方

- 実態を表す会計ルールと、現状のギャップ抽出

• 公器事業によるマイナス価値の負担のあり方

- 銀行などの提供者vs顧客vs行政

- 都市部vs地方部

• 業態規制のあり方‥‥公正な競争構造を目指して

- 銀行(公器事業あり)vsノンバンク(公器事業なし)

- 都市型金融機関vs地域金融機関

- ゆうちょ規制のあり方

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討議の進め方

①可能な限り実践的な議論を進める

• 定量化が可能な分野では、定量化を率先する

• 抽象的な議論はできるかぎり回避する

• 銀行経営者、規制当局が具体的に動ける提言づくりを目指す

②あるべき姿をゼロベースの視点で議論する

• 銀行界のこれまでの常識にとらわれず、あり方を模索する

• 積極的に他業界の事例を参考にする

• これまでの利害関係を前提にしない

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□お問い合わせ先 銀行企業価値研究会事務局(あらた監査法人 総合金融サービス推進本部内)

Tel 03-5220-1650 Email [email protected]

村永 淳([email protected]) 木村光崇([email protected]

本資料は概略的な内容を紹介する目的で作成されたもので、プロフェッショナルとしてのアドバイスは含まれていません。個別にプロフェッショナルからのアドバイスを受けることなく、本資料の情報を基に判断し行動されないようお願いします。本資料に含まれる情報は正確性または完全性を、(明示的にも暗示的にも)表明あるいは保証するものではありません。また、本冊子に含まれる情報に基づき、意思決定し何らかの行動を起こされたり、起こされなかったことによって発生した結果について、あらた監査法人、プライスウォーターハウスクーパース株式会社、株式会社プライスウォーターハウスクーパース総合研究所、およびメンバーファーム、職員、代理人は、法律によって認められる範囲においていかなる賠償責任、責任、義務も負いません。

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