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資料2 (参考1) 品目ごとの現状と課題 大豆 甘味資源作物(てん菜・さとうきび) でん粉原料用作物(ばれいしょ・かんしょ) 野菜 果樹 牛乳・乳製品 牛肉 豚肉 鶏肉 鶏卵 平成 16 12 農林水産省

(参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

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資料2

(参考1) 品目ごとの現状と課題

① 米② 麦③ 大豆④ 甘味資源作物(てん菜・さとうきび)⑤ でん粉原料用作物(ばれいしょ・かんしょ)⑥ 野菜⑦ 果樹⑧ 牛乳・乳製品⑨ 牛肉⑩ 豚肉⑪ 鶏肉⑫ 鶏卵

平成 年 月 日16 2 12農 林 水 産 省

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①米(ⅰ)従来の制度

○ 米の消費が減少する中で、潜在的需給ギャップが存在するため、国・行政の主導による生産調整を実施してきた。転作助成金:米と他作物の収益格差を補てんするため全国一律の単価で補助。

⇒生産調整の配分基準が不明確である等により、強制感・負担感が強く、誰のため何のための生産調整かが伝わらず、需要に応じた生産が定着しない。

○ 稲作経営安定対策:稲作農家の経営の安定を図るため、平成9年11月に決定された「新たな米政策大綱」に基づき、自主流通米価格が基準価格を下回った場合、差額の8割を補てんする制度を創設したが、米価変動の影響を反映しにくい基準価格のため、価格の補てんを前提とした安売

り の横行というモラルハザードを招来した。

○ 豊作による過剰米について、主食用価格で集荷した米を全国生産者団体が配合飼料用として処理(1,000円/60kg)する取組に対し、国からの助成により支援を行っている。

○ 基本計画に基づき、計画的かつ安定的に米を供給する計画流通制度の下で流通されているが、計画外流通米の増加等により形骸化している。

○転作助成金(水田農業経営確立対策)における助成体系

水 田 高 度 10a当たりの単価)(利 用 等 加 算

経 1万円

助基 本 助 成

成(

交 4万円付 基本助成単価 2万円

3千円

(地区 全体の達成)

3千円 3千円と ( ) ( )地区全体の達成 地区全体の達成も補償(

交 とも補償 とも補償 ( )3千円地区全体の達成付

1 1基 2万円 2万円と も 補 償準 万 万

1万円

円 円

永年性作物一 般 作 物 特例作物調整水田等(調整水田は麦、大豆、飼料作物 豆類、そば、なたね、 野菜、たばこ 、2/5、その他(稲発酵粗飼料用稲を い草、みつ源れんげ、 こんにゃくの不作付は

含む) 緑肥、子実前刈取り等 1/5に換算)

○米の全体需給の動向(昭和37年~)

10 2 1 5 21

64

298

553

720

589

307

148

62

114

264

367

572

650 666

439

268

90

0.122

102

222 209

147108

262

155

263

352 344

255213 201

144173

23

109

946

1336

1248

1186

1208

1148

1121

1098 1085

1065 1048 1051

1002 964991

10年産(896)

6年産(1198)

3年産(960)

61年産(1165)

55年産(975)

50年産(1317)

46年産(1089)

40年産(1241)

43年産(1445)

42年産(1445)

52年産(1310)

59年産(1188)

63年産(993)

5年産(783)

14年産(889)

15年産(779)

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

1600

37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15

持越在庫量

総需要量

生産量

一人当たり消費量

生産量

総 需 要 量

一 人 当 た り消 費 量 ( K g )

持 越 在 庫 量

(万トン)

80

 60

100

120

140

(Kg)

40

(昭和) (平成)

会計年度  注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。   2.持越在庫量は,加工用米(他用途利用米)及び外国産米を除いた数量である。   3.米の総需要量及び一人当たり消費量は食料需給表による。   4.平成12年10月末持越在庫は,「平成12年緊急総合米対策」により援助用隔離した75万トンを除いた数量である。   5.平成14年10月末持越在庫は、一括所有権移転8万トンを含んでいる。

37年度118.3

精米kg62.7

余剰余剰

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○稲作経営安定対策の概念図 ○生産量に対する出回り数量の制度別割合

資料:生産量は農林水産省「作物統計 、計画流通米は農林水産省調べ、自主流通法人調べ、」他は農林水産省「生産者の米穀現在高等調査」等を基に農林水産省で推計

注 :ラウンドの関係で内訳の合計が100%にならない場合がある。

○生産調整に係る財政負担の推移

資料:農林水産省調べ

注 :平成6~14年度は補正後予算、平成15年度は当初予算

49%

49%

51%

51%

52%

55%

56%

36%

34%

34%

32%

30%

28%

27%

16%

16%

16%

17%

18%

17%

17%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

14年産

13年産

12年産

11年産

10年産

9年産

平成8年産

計画外流通米(一般米相当)

農家消費、くず米等

計画流通米生産調整実施者 国

拠出 助成

【補てん基準価格の2%】 【生産者拠出の3倍】(稲作主業認定農家は2.25%) (計画外は2倍)

稲作経営安定資金

補てん補てん基準価格

特別支払

自差額 補てん割合

主・ 一般 8割

流稲作主業・

通 当年 認定農家 9割

米 産価 ・計画外米 6割

価 格

(過去7年中、最 高と 最低を除いた5 年平均)

(単位:億円)

年度 6年度 7年度 8年度 9年度 10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度

金額 740 884 1,397 1,401 1,226 1,237 1,520 1,929 2,249 1,686

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(ⅱ)米政策改革による当面の制度ア 制度の概要

○ 米の過剰基調の継続、米価の低下、消費者ニーズに対応した供給の必要性等、消費者重視・市場重視の考え方に立った「需要に応じた売れる米づくり」及び担い手の育成を中心とした水田農業の構造改革を推進するため、平成14年12月に決定された「米政策改革大綱」に基づき、作らな

い 面積の配分から作る量の配分への転換、農業者・農業者団体による自主的・主体的需給調整への移行等、川上から川下までの改革を整合性を持っ て実施することとした。

○ 生産調整を従来の作らない面積の配分から、客観的な需要予測を基礎とした作る量を配分する方式に転換することとした。

○ 産地づくり対策:地域水田農業ビジョンの実現に向け、需要に応じた作物生産を図るとともに、水田農業の構造改革を推進し、消費者の期待に応える産地を育成する地域の取組を支援することとした。

○ 稲作所得基盤確保対策:稲作経営安定対策の反省を踏まえ、価格の補てんを前提とした安売りというモラルハザードを招来しないよう、固定部分を導入し、変動部分は5割補てんとする等の見直しを行い、米づくりの基盤を確保する制度として実施することとした。

○ 担い手経営安定対策:米価下落による稲作収入の減少の影響が大きい一定規模以上の水田経営を行う担い手を対象に、全ての生産調整実施者を対象とする稲作所得基盤確保対策に上乗せして稲作収入の安定を確保する対策を措置することとした。

○ 集荷円滑化対策:主食用と区分して出荷した豊作による過剰米に対し短期融資を行い、市場から隔離する等により米価下落を防止することとした。

○ 計画流通制度を廃止し、業者登録制から業者届出制に移行する等規制緩和を行い、需要に応じた米づくりを流通面から促進することとした。

○生産調整方式の転換 ○産地づくり対策の概念図

市 町 村 担 い 手 農 家地 域 水 田 農 業 推 進 協 議 会策定

地域水田農業ビジョン農 協

県機関①地域水田農業の改革の基本的な方向指導・助言

県団体②作物作付や販売、担い手への土地利用集積等の具体的な目標農 業 委 員 会

実 需 者③水田農業構造改革交付金の活用方法等ビジョン実現のための手段共 済 組 合

④担い手の明確化土 地 改 良 区 消 費 者 団 体

産地づくり計画 国交付金の使途のガイドライン具体的な交付金の使い方、助成水準 等

交付金等

県協議会ビジョン実現に向けた取組 交付金等

現 行

生産調整すべき面積を生産者に配分生産調整すべき面積を生産者に配分

今 後

需要に見合った生産量とその生産に必要な面積を配分

需要に見合った生産量とその生産に必要な面積を配分

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○稲作所得基盤確保対策の概念図 ○担い手経営安定対策の概念図

○米価下落があった場合の影響緩和対策の仕組み

担い手

一定規模以上の認定農業者等

生産調整に参加するすべての農業者

規模の大小を問わない専 兼業別を問わない・

※地域の実情に応じ、一定の条件の下で、基本的仕組みの変更が可能(平成 16 年 4 月までに対策期間(平成 16 年産~平成 18

年産)を通じた変更方針と融通方針を策定)

固定部分 300 円/60kg

変動部分 基準価格の 2.5%

差額

当年産価格

差額の5割

基準価格 補てん

基準価格+300 円

当年産価格

当年産価格

補てん

補てん

生産 者

拠 出 拠 出

補てん

300 円

300 円

差額の5割

産地づくり対策勘定

国 変動部分 基準価格の 2.5% 稲作所得基盤確保対策勘定

一定の条件の下で融通が可能(平成

16 年4月までに対策期間を通じた

変更方針と融通方針を策定)

補てん金交付のイメージ

(基本的仕組み)

都道府県段階基金

【都 道 府 県 ごとの 平 均 指 標 で 設 定 】 【加 入 者 へ の 支 払 】

単 ×

積当

稲 作 所 得 基盤 確 保 対 策補 て ん 金 等

当 該 年 の 稲 作 収 入基 準 稲 作 収 入

補 て ん 単 価

平 均 の

直 近 3 年

稲 作 収 入

差 額 の一 定 部 分

9割

加 入 者 へ の支 払 総 額

加 入 者 の加 入 面 積

…… 担い手経営安定対策

…… 稲作所得基盤確保対策

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イ 米政策改革の推進に伴う課題

〔販売戦略に応じた産地づくりの支援と産地の販売戦略の一環としての需給調整〕○ 需要動向に応じた生産と他作物への転換の推進に当たっては、全国270万haに及ぶ水田の潜在的生産力を十分に発揮できるよう、稲作を含めた

産地の販売戦略を構築し、消費者ニーズに応じた作物生産を地域の実情に応じ、稲作と組み合わせて体系的に行うことが必要である。

○ そのため、これまでのような全国一律の単価ではなく、地域の実情に応じた助成使途・水準の設定が可能である産地づくり対策により、稲作と転作作物を組み合わせた水田営農体系を確立していくことが重要である。

○ また、農協等生産出荷団体等は、米穀の生産数量の目標の設定方針等を含む生産調整方針を作成し、農業者はこれに基づき、需要に応じた米づくりを実施することとしている。

〔市場重視の売れる米づくり〕○ 需要に即応した売れる米づくりとして、高付加価値化、安全・安心ニーズに対応した無農薬米・有機米等の栽培、業務用等より低価格ニーズに

対応するためのコストダウン、多様な消費者ニーズへのきめ細やかな対応、産直や地産地消運動等「顔の見える取引」の拡大などが求められる。

○ 計画流通制度の廃止(平成16年4月以降)により、生産者や民間業者の創意工夫を活かした米流通・販売が可能となる環境が整備される。

〔構造改革の加速化による担い手の育成・確保〕○ 担い手に対する農地の利用集積の加速化等施策の集中化・重点化を進める必要がある。

○ そのために、集落段階での話し合いと合意形成を基に、地域水田農業ビジョンにおいて担い手リストを作成し明確化する必要がある。

○主な転作作物の状況(平成14年) ○地域水田農業ビジョンと生産調整方針 ○消費者の入手している付加価値米の内訳

作 物 面積(万ha)

10麦

10大 豆

11飼料作物

12野 菜

資料・農林水産省調べ

産 地 づ く り 対 策地 域 の 実 情 に 応 じ た

助 成 使 途 ・ 水 準 の 設 定

ビ ジ ョ ン に 基 づ い た 産 地 づ く り を 支 援

地 域 水 田 農 業 ビ ジ ョ ン

生 産 調 整 方 針・地域水田農業の改革の基本的な方向

・ 生 産 目 標 設 定 方 針・具体的な目標(作物作付け、販売、

等担 い 手 の 明 確 化 等 ) 等

参 加

農 業 者

整 合 性

9 %

1 1 %

1 3 %

2 4 %

2 7 %

3 3 %

9 %

9 %

1 4 %

2 9 %

1 4 %

3 7 %

1 0 %

1 8 %

2 2 %

3 5 %

4 9 %

1 4年度 5 2 %

1 %

1 3年度 4 3 %

1 %

平成 1 2年度 2 6 %

2 %

0 % 1 0 % 2 0 % 3 0 % 4 0 % 5 0 % 6 0 %

そ の 他

栄養強化米

胚芽精米

無農薬栽培米

有機栽培米

発芽玄米

減農薬栽培米

無 洗 米

「 」資料:農林水産省 食糧モニター調査注1:食糧モニター(世帯員が2人以上

の消費世帯の主婦)として委嘱した約1,300人を対象とするアンケート調査。

注2:複数回答の調査結果である。注3:平成12年度においては選択肢に

「発芽玄米」はなかった。

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〔地域における農業の多面的機能の発揮〕○ 非農家・都市住民等の参加を含め、地域における水田の維持・保全を図る必要がある。

○ また、耕作放棄地の有効活用等について対処する必要がある。

○耕作放棄の発生要因

資料:全国農業会議所「遊休農地の実態と今後の活用に関する調査」(平成10年8月調査)

注 :全国11,602旧市町村を調査対象とし、そのうち7,682(集計率66.2%)の旧市町村の

データを集計対象とした。

(単位:%)発  生  要  因 都 市 的 平地農業 中間農業 山間農業(複 数 回 答) 地 域 地 域 地 域 地 域

土地条件が悪い 47.3 28.8 41.0 59.9 60.2

高齢化・労働力不足 86.0 87.3 84.0 87.2 85.6

道路条件等が悪く通作不便 33.9 28.4 35.0 37.8 32.0

離農 13.5 18.5 11.8 11.4 13.5

鳥獣害の被害が多い 9.4 3.6 1.8 11.1 27.1

地域内に農地の引き受け手が 34.9 36.4 37.0 33.2 32.1いない米生産調整、かんきつ園転を 16.9 17.9 19.5 15.9 12.7契機として土地の買い占め 1.7 2.6 2.5 0.7 0.7

全 国

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②麦ア 制度の概要

〔麦作経営安定資金等〕

○ 国内産麦については、政府による無制限買入れ及び売却を前提としていたため、実需者のニーズが生産者に的確に伝達されず、需要と生産の大

幅なミスマッチが発生していた。こうした事態に対応するため、平成10年5月に「新たな麦政策大綱」を策定し、需要と生産のミスマッチを解消

し、需要に即した良品質麦の生産を推進する観点から、国内産麦については、12年産よりこれを自由な民間流通に委ね、生産者と実需者が品質評

価を反映した直接取引を行う仕組みを導入した。この民間流通への移行に際して、民間流通麦の生産者の経営安定を図るための新たな措置として

「麦作経営安定資金」を創設した。

○ 小麦の粗収益のうち、約7割が財政負担に依存している(14年産)。

○ 上記の措置により民間流通がほぼ定着化してきたものの、民間流通に移行していない麦については、依然として食糧法の規定(無制限買入れ)に

基づき政府が買い入れている。

○麦作経営安定資金制度の概念図(小麦の銘柄区分Ⅱ・1等)

(算定ルール)

(単価の推移)

○小麦の民間流通の割合

○小麦の粗収益に占める財政負担の割合(60kg当たり)(14年産試算)

資料:農林水産省調べ 資料:農林水産省調べ

(注)ホクシン1等 民間流通の場合粗収益:販売価格+麦作経営安定資金等財政負担:麦作経営安定資金

(8,893円/60kg)

麦作経営安定資金(12年産:6,463円/60kg)

=11年産政府 ⇒次年度以降、生産費等の 買入価格  変動率により改定

(2,430円/60kg)

⇒次年度以降、= 10年12月に  入札価格

決定された

政府売渡価格

生産者手取り

入札の基準となる価格

Mt/Mo:主産地平均作付規模以上層農家の全算入生産費の変化率(移動3年平均)

※「生産コスト等変動率」の考え方 小麦生産費パリティ指数の変化率(=物価変化率)

Ht/Ho:10a当たりの収量(平準化単収)の変化率(移動3年平均)

麦作経営安定資金前年度における

× 生産コスト等変動率

MtMo

×ItIo

It/ Io:

÷HtHo

12年産 6,463 - 8,824 ▲ 0.7813年産 6,440 ▲ 0.36 8,693 ▲ 1.4814年産 6,396 ▲ 0.68 8,693 0.0015年産 6,347 ▲ 0.76 8,552 ▲ 1.6216年産 6,251 ▲ 1.50 8,306 ▲ 2.88

(注)麦作経営安定資金及び国内産麦政府買入価格の単価は、小麦の銘柄区分Ⅱ・1等。

麦作経営安定資金変化率(%)

国内産麦政府買入価格単価(円/60kg) 変化率(%)単価(円/60kg)

粗収益 10,062円

財政負担 68% (6,886円)

(単位:千トン)12年産 13年産 14年産 15年産

635.9 639.2 778.9 801.3

612.4 637.8 778.5 801.0(96.3%) (99.8%) (99.9%) (100.0%)

23.5 1.4 0.4 0.3(3.7%) (0.2%) (0.1%) (0.0%)

民間

政府

流通数量

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イ 現状と課題

○ 小麦の需要量(国内消費仕向量)は、近年、年間620万トン程度で推移している。国産小麦は日本めん用を中心に供給され、パン用等他用途向け

は少ない。

○ 水田における本作化の推進により田作麦を中心に生産が急増し、作付面積及び生産量ともに生産努力目標(平成22年)を既に超える状況となって

いる。

○ 生産量の急増に伴い、財政支出額が増加し、麦管理制度は大幅な赤字が継続している。

○日本における小麦の需要状況 ○作付面積及び生産量の推移(小麦)

資料:農林水産省「食料需給表」 内訳については農林水産省調べ

○麦管理制度の収支推移(小麦)

資料:農林水産省「作物統計」

資料:農林水産省調べ

△ 1,000△ 800

△ 600△ 400

△ 2000

200400

600800

1,000

12 13 14年産

億円

410億円

14億円

収支差(繰り入れ分)

国内麦コスト

外麦差益

(単位:万トン)

10年度 11年度 12年度 13年度 14年度

622 628 631 623 620

57 58 69 70 83

うち日本めん用 31 31 38 37 41

うちパン用 0 0 0 0 1

需 要 量

うち国産

0

50

100

150

200

250

9 10 11 12 13 14年産

0100200300400500600700800900

生産量(千トン)作付面積(千ha)

(生産努力目標)800千トン

(生産努力目標)180千ha

生産量

面積(田)

面積(畑)

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○ 他方、基本計画に示された、品質の向上、生産コストの低減等の課題は都府県田作麦を中心として解決しておらず、民間流通移行後、需要と生

産のミスマッチは改善しつつも継続している。

○小麦の製めん評点の推移 ○小麦の全算入生産費の推移

資料:農林水産省調べ 資料:農林水産省「農業経営統計調査」(注1)実需者団体が、主な産地品種銘柄を対象に実施した製めん評価結果と

各銘柄毎の出回り数量を基に加重平均を算出。○小麦における需要と生産のミスマッチ比率の推移(注2)製めん評点とは、群馬農林61号を標準(70点)とし、実際にうどんを作

り、パネラーが食べ比べ点数化したもの(満点は100点)。項目は色、外観、食感(粘弾性、なめらかさ等 、食味。)

資料:農林水産省調べ(注)ミスマッチ率=(販売予定数量-購入希望数量)/販売予定数量

全国平均

75.2

71.6

68

70

72

74

76

78

80

9 10 11 12 13 14 22

目標

~0

北海道

都府県

ASW(豪州産スタンダード・ホワイト)9~14年平均 78.1

年産

全国平均9.5 9.8

9.1 9.48.49.4

6.6

4

6

8

10

12

14

16

9 10 11 12 13 14 22

目標

千円/60kg

0

都府県(田作)

北海道(畑作)~~

年産

(単位:千トン)12年産 13年産 14年産 15年産 16年産

45 20 77 72 30

販売予定数量 646 709 725 738 762

購入希望数量 601 689 648 665 733

ミスマッチ率 7% 3% 11% 10% 4%

131 70 108 98 63

86 50 32 25 33銘柄別の購入希望数量超過分

6~7月の情報交換時のミスマッチ数量

銘柄別の販売予定数量超過分

Page 11: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 10 -

○ さらに、北海道においては労働力不足等を背景に労働生産性の高い小麦の作付けが急増し、輪作体系にみだれが生じている。

○ これらの課題を解決するためには、担い手への重点化、品質向上に資する観点に立って、民間流通の仕組、麦作経営安定資金等の助成措置、政

府買入れのあり方等、麦政策全般について検討していくことが必要である。

○主要畑作物における1時間当たり生産性の比較(北海道) ○北海道十勝地方における主要畑作物の作付構成の推移

資料:農林水産省「農業経営統計調査」 資料:農林水産省「作物統計」注1:データは12~14年産平均(大豆の14年産の値は概算値)。 注 :平成7年以降のばれいしょは「北海道農林水産統計年報」による。注2:労働生産性とは、労働純生産(粗収益-物財費)を労働時間で除したもの。

0% 20% 40% 60% 80% 100%

14年

13年

12年

11年

7年

2年

60年

55年

50年

45年

40年

小麦 豆類 てん菜 ばれいしょ

0

2

4

6

8

10

小麦 大豆 てん菜 でん原用ばれいしょ0

2

4

6

8

10

12

14

16

18千円

労働時間

時間

7,947円

3,180円

1,052円

2,622円

8.8時間

16.6時間

11.3時間

3.4時間

時間当たり労働生産性

Page 12: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 11 -

③大豆ア 制度の概要

〔大豆交付金・大豆作経営安定対策〕

○ 昭和36年7月に実施された大豆の輸入自由化に伴い、安い輸入大豆が国内生産に及ぼす影響を緩和するため、国内産大豆の生産者に交付金を交

付し、大豆生産の確保と農家所得の安定を図ることを目的とする。平成12年産から、銘柄ごとの市場評価が生産者手取りに的確に反映され、需要

に応じた良質大豆の生産拡大を図る観点から、これまでの不足払い方式を全銘柄共通の一定の単価で助成する方式に変更した。

○ また、定額助成方式への移行にともない、価格変動が農家経営に及ぼす影響を緩和する観点から、大豆作経営安定対策を創設した。

○ 大豆の粗収益のうち、約7割が財政負担に依存している(14年産)。

○大豆交付金制度の概念図 ○大豆作経営安定対策の概念図

(算定ルール)

(単価の推移)

○大豆の粗収益に占める財政負担の割合(60kg当たり)(14年産試算)

資料:農林水産省調べ

(注)粗収益:平成14年産大豆農家手取り(販売価格+交付金等+豆経補てん金)

財政負担:交付金+関連対策+豆経補てん金の3/4

生産費水準(15年産)13,837円/60kg

販 売 価 格

定額助成

※「生産コスト等変動率」の考え方(麦作経営安定資金に同じ)

前年産における× 生産コスト等変動率

大豆交付金単価

HtMo Io HoMt

×It

÷

12年産 8,350 -13年産 8,320 ▲ 0.3614年産 8,280 ▲ 0.4815年産 8,220 ▲ 0.7216年産 8,120 ▲ 1.22

単価(円/60kg) 変化率(%)大豆交付金

P×0.03 P×0.09

補て 差額ん基準 当価 年格 産

( 価P 格

※補てん基準価格(P)は過去3ヶ年平均販売価格

積 立 金

差額×8割

生産者 国

粗収益 14,582円

財政負担 65% (9,450円)

Page 13: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 12 -

イ 現状と課題

○ 大豆の需要量(国内消費仕向量)は、近年、年間500万トン程度で推移しており、そのうち食品用は100万トン程度となっている。国産大豆はほぼ

全量が豆腐、納豆、煮豆等の食品用に向けられている。

○ 水田における本作化の推進により、作付面積及び生産量ともに生産努力目標(平成22年)を既に超える状況となっている。

○ 生産量(集荷量)の急増に伴い、財政支出額が増加し、販売価格は低下している。

○日本における大豆の供給状況 ○大豆の作付面積及び生産量の推移

資料:農林水産省「食料需給表」 内訳については農林水産省調べ

○生産量と財政負担の推移

資料:農林水産省「作物統計」

○国産大豆の集荷量及び販売価格等の推移

資料:農林水産省調べ

資料:農林水産省調べ(注)入札価格には消費税を含む。

0

50

100

150

200

250

300

10 11 12 13 14年産

0

50

100

150

200

250

300

千t億円

生産量

財政支出額

財政支出

270千t

生産量

281億円

120億円

213億円

274億円

271千t

235千t

187千t

158千t

97億円10年産 11年産 12年産 13年産 14年産 14年産/10年産

国産大豆集荷数量(千トン)

73 93 139 180 186 255%

平均入札販売価格(注1)

(円/60kg)7,488 6,780 5,936 4,726 4,815 64%

0

50

100

150

200

250

9 10 11 12 13 14年産

0

50

100

150

200

250

300生産量(千トン)作付面積(千ha)

(生産努力目標)250千トン

(生産努力目標)110千ha

面積(田)

生産量

面積(畑)

(単位:千トン)

10年産 11年産 12年産 13年産 14年産

4,896 5,004 4,962 5,072 5,306

1,046 1,017 1,010 1,015 1,032

うち国産 153 182 229 264 263

需 要 量

うち食品用

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- 13 -

○ 他方、基本計画に示された、良好でばらつきの少ない品質の確保、生産コストの低減等の課題は解消されておらず、より一層の規模拡大等が必

要である。

○ 担い手への作業集積は徐々に進んでいるが、更なる集積を進め、これら課題を解決すべく施策を担い手に重点化していくことが必要である。

○農産物検査成績の推移 ○全算入生産費及び単収の推移

資料:農林水産省「農業経営統計調査」

資料:農林水産省調べ

○担い手への集積率の推移

○作付面積階層別の全算入生産費(平成14年産)

資料:農林水産省調べ

(注)担い手の集積率は、中核的農家、担い手生産組織借地又は作業受委託に

より作業集積した面積の割合。

中核的農家:大豆作付面積2ha(11年産以前は1ha)以上の農家

担い手生産組織:大豆栽培面積7ha以上の共同利用、受託組織等

資料:農林水産省「農業経営統計調査」

(単位:%)

9年産 10年産 11年産 12年産 13年産 14年産

全 国 35.4 36.3 40.0 46.7 54.3 59.9

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

8 10 12 14年産

1等

2等

3等

20(3)

48(16)

46(13)

3等以下46%

特定加工16%

千トン

14,275

21,526

7,110

7,293

34,480

40,300

3ha以上

農家平均

労働費 農機具費 その他

69,119円/10a

55,865円/10a

(平均作付面積:1.0ha)

(平均作付面積:6.2ha)

平均対比81%

(22年目標)221kg/10a

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

9 10 11 12 13 14年産

0

50

100

150

200

250

単収(kg/10a)

全算入生産費(千円/60kg)

(22年目標)13.4千円/60kg

生産費

単収

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- 14 -

④甘味資源作物(てん菜・さとうきび)ア 制度の概要

〔糖価調整制度〕○ 輸入糖や異性化糖から調整金を徴収し、砂糖類の価格調整を図るとともに、この調整金と国の一般会計からの交付金を財源として、北海道のて

ん菜糖企業や鹿児島県南西諸島・沖縄県の甘しゃ糖企業といった国産糖企業に対して国内産糖交付金を交付し、その経営の安定を図っている。

○ また、生産者から最低生産者価格以上で買い入れた甘味資源作物(てん菜・さとうきび)を原料とした国内産糖について、農畜産業振興機構から国産糖企業へ国内産糖交付金を交付することにより、政府が定める最低生産者価格を農家に対して保証し、てん菜やさとうきびの生産振興を図っている。

○ 国内産糖交付金に関連対策分を加えた財政負担額(生産者相当分)は、生産者の粗収益に対し、てん菜では約6割、さとうきびでは約8割と高水準になっている(14年産試算 。)

○糖価調整制度の概念図(算定ルール)

最低生産者価格 = 前年産価格×(国産糖価格変動率×0.5 + 生産コスト変動率×0.5)

国内産糖交付金単価 = 最低生産者価格 + 製造経費 - 国産糖価格

(単価の推移)

○粗収益に占める財政負担の割合(トン当たり (14年産試算))(てん菜) (さとうきび)

〈総財政負担 84%(14,485円 〉 〈総財政負担 125%(25,601円 〉) )資料:農林水産省調べ

(注)粗収益:平成14年産農家手取り(最低生産者価格+関連対策)財政負担:国内産糖交付金×(最低生産者価格/国内産糖製造コスト)+関連対策総財政負担:国内産糖交付金+関連対策

粗収益 17,190円

財政負担(生産者相当分) 56% (9,556円)

粗収益 20,470円

財政負担(生産者相当分) 84% (17,272円)

12年産 17,040 - 20,370 - 87,923 - -13年産 17,040 0.00 20,370 0.00 84,480 ▲ 3.92 ▲ 2.9814年産 16,930 ▲ 0.65 20,330 ▲ 0.20 85,177 0.83 1.5115年産 16,840 ▲ 0.53 20,300 ▲ 0.15 82,312 ▲ 3.36 ▲ 1.3016年産 16,760 ▲ 0.48 20,230 ▲ 0.34 - - - -

最低生産者価格(円/t)てん菜 さとうきび

単価 変化率(%) 単価 変化率(%)

国内産糖交付金単価(円/t)てん菜糖(白糖) 甘しゃ糖(沖縄県平均)

単価 変化率(%) 単価 変化率(%)

212,585206,247209,353206,621

Page 16: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 15 -

イ 現状と課題

○ 砂糖の供給は、輸入糖については140万トン強で推移している。一方、国内産糖については、14年産の生産量は88万トンとなっており、国内産糖への助成費用は940億円に達し、甘味資源作物の産出額に匹敵する規模となっている。

○ 国内産糖製造コストに占める原料価格の割合は、てん菜が約6割、さとうきびが約7割と高く、また、原料価格の水準は、国産糖販売価格を上回っている(てん菜はてん菜糖販売価格の1.4倍、さとうきびは甘しゃ糖販売価格の4.1倍 。糖価調整制度の円滑な運用を図るためには、国内産)糖の製造コスト、とりわけ原料であるてん菜、さとうきびの生産コストの低減が必要である。

○砂糖の需給総括表(精糖ベース)

資料:農林水産省調べ

注 :砂糖年度:10月~翌9月

○国内産糖の助成費用(14年産)

資料:農林水産省調べ

(単位:億円)

てん菜糖 甘しゃ糖

交 付 金 97 31 66

調 整 金 843 598 245

計 940 629 311

(参 考)   産 出 額

1,014(てん菜) 741

(さとうきび) 273

(単位:千トン) 国内産糖生産量

てん菜糖

白糖 原料糖

10 2,313 860 679 453 225 172 1,468

11 2,300 800 616 482 134 175 1,487

12 2,293 730 569 446 123 153 1,483

13 2,277 840 663 471 192 170 1,405

14 2,296 875 721 469 252 143 1,480

甘しゃ糖輸入量総需要量

砂糖年度

Page 17: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

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○ てん菜は、北海道畑作農業における基幹的な輪作作物となっており、地元てん菜糖企業に買い上げられて製糖されるなど、地域経済上重要な役割を担っている。

○ てん菜の作付面積、生産量については生産努力目標を既に達成しているものの、生産費については横ばい傾向にあり、より一層の生産コスト低減に向けた努力が必要となっている。

○てん菜生産の位置付け(平成14年) ○てん菜の作付面積及び生産量

資料:農林水産省「農業構造動態調査 「生産農業所得統計」」

「作物統計 、北海道調べ、てん菜糖企業数については」

農林水産省調べ

資料:農林水産省「作物統計」

○てん菜の全算入生産費の推移○てん菜の労働時間と単収の推移

農林水産省「農業経営統計調査」資料:

農林水産省「作物統計 「農業経営統計調査」資料: 」

(千円/10a)

0

50

100

150

9 10 11 12 13 14年産

労働費

29.5 25.727.426.727.9

95.895.594.694.896.2

31.6

97.7

(22年目標)5,370kg/10a

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

9 10 11 12 13 14 15

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

単収(kg/10a)

労働時間(時間/10a)

(22年目標)15.7時間/10a

労働時間

単収

0

50

100

150

9 10 11 12 13 14 15

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500生産量(千トン)作付面積(千ha)

(生産努力目標)3,750千トン

(生産努力目標)70千ha

生産量

面積

年産

区分 単位 てん菜北海道全体

に占める割合

栽培面積 (千ha) 66.6 16%

販売農家戸数 (千戸) 10.5 17%

農業産出額 (億円) 741 7%

てん菜糖企業数(カッコ内は工場数) 3(8)

Page 18: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

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○ さとうきびについては、鹿児島県南西諸島及び沖縄県で栽培されているが、台風常襲地域であり、干ばつ等の自然災害の影響を受けやすい島嶼地域である当該地域にとって重要な基幹作物となっている。

また、さとうきびは地元甘しゃ糖工場に買い上げられて製糖されるなど地域経済上の重要な役割を担っている。

○ さとうきびの作付面積については生産努力目標をほぼ達成しているものの、台風の被害等の影響により、単収が変動し、生産量は伸び悩んでいる。また、生産性についてみると、労働時間の減少ははかどっておらず、生産コスト全体の低減のペースも緩慢となっている。

○ 甘しゃ糖企業については、ほぼ一島一工場体制となっていること等から、その合理化には限界があり、製造コストの7割を占める原料代の低下とさとうきび原料生産の維持・増大による操業率の向上がそのコスト削減を図る上で重要となっている。

○さとうきびの生産の位置付け(平成14年) ○さとうきびの作付面積及び生産量

農林水産省「農業構造動態調査 「生産農業所得統計 「作物統計 、鹿児島県、資料: 」 」 」

沖縄県「さとうきび及び甘しゃ糖生産実績 、分みつ糖企業数については農林水産省」

調べ

農林水産省「作物統計」資料:

○さとうきびの全算入生産費の推移 ○さとうきびの労働時間と単収の推移

「 」 「 」「 」資料:農林水産省 農業経営統計調査 資料:農林水産省 作物統計 農業経営統計調査

0

10

20

30

40

50

9 10 11 12 13 14 15

0

500

1,000

1,500

2,000

生産量(千トン)収穫面積(千ha)

(生産努力目標)1,620千トン

(生産努力目標)24千ha

生産量

面積

年産

0

50

100

150

200

250

9 10 11 12 13 14年産

労働費

(千円/10a)

122.7 110.7117.0119.2121.2

181.9188.6189.2192.8193.3

125.2

193.1 (22年目標)6,890kg/10a

0.0

50.0

100.0

150.0

200.0

9 10 11 12 13 14 15

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

単収(kg/10a)

労働時間(時間/10a)

(22年目標)47時間/10a

労働時間

単収

年産

(見込み)

(見込み)

区分 単位 鹿児島県鹿児島県南西諸島に占める割合 沖縄県

県全体に占める割合

栽培面積 (千ha) 12.7 56% 21.2 67%

栽培農家戸数 (千戸) 10.9 67% 18.7 71%

農業産出額 (億円) 103 26% 169 18%

分みつ糖企業数(カッコ内は工場数) 6(7) 10(11)

Page 19: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 18 -

⑤でん粉原料用作物(ばれいしょ・かんしょ)ア 制度の概要

〔関税割当制度の運用によるでん粉の抱合せ・農産物価格安定法に基づく価格支持制度〕関税割当の運用の中で、国内産いもでん粉とコーンスターチの原料となる輸入とうもろこしの抱合せを実施。抱合せミックス価格(国内産い○

もでん粉と無税の輸入とうもろこし使用のコーンスターチ等を抱き合せてミックスした価格)が、2次税率とうもろこし使用のコーンスターチ価格よりも一定程度安くなるように運用することを通じ、抱合せによる国内産いもでん粉の需要を確保している。

原料基準価格を下回らない価格で買い入れられたいもを原料として生産されたでん粉を必要な時期に政府が買い入れることとして、いも生産○者に一定の価格を保証(昭和53年以降、買い入れは行っていない 。)

○ 財政負担額(生産者相当分)は生産者粗収益に対し、ばれいしょでは約4割、かんしょでは約8割と高水準になっている(13年産)。

○抱合せの仕組み(数値は13でん粉年度(10月~9月)のもの)(単価の推移)

注:取引指導価格=原料基準価格+集荷奨励金

○粗収益に占める財政負担の割合(トン当たり)(14年産試算)(ばれいしょ) (かんしょ)

〈総財政負担 62% (8,677円)〉 〈総財政負担 119% (37,677円)〉資料:農林水産省調べ 資料:農林水産省調べ

(注)粗収益:平成14年産農家手取り(原料基準価格+関連対策) (注)粗収益:平成14年産農家手取り(取引指導価格+関連対策)財政負担:国産ばれいしょでん粉本来価格124円/kgを抱合せ価格46円/kg 財政負担:国産かんしょでん粉本来価格151円/kgを抱合せ価格46円/kgに

に圧縮するための負担と負担のない固有用途との加重平均。 圧縮するための負担+集荷奨励金総財政負担:企業相当分+生産者相当分 総財政負担:企業相当分+生産者相当分

12年産 13,960 - 31,430 -13年産 13,960 0.00 31,430 0.0014年産 13,840 ▲ 0.86 31,310 ▲ 0.3815年産 13,690 ▲ 1.08 31,160 ▲ 0.4816年産 13,650 ▲ 0.29 31,120 ▲ 0.13

原料基準価格 取引指導価格でん原用ばれいしょ でん原用かんしょ

単価(円/t) 変化率(%) 単価(円/t) 変化率(%)

国内産いもでん粉価格(135円/kg)

2次税率とうもろこし使用 コーンスターチ価格(55円/kg)

抱合せミックス価格(44円/kg)無税とうもろこし使用 コーンスターチ価格(37円/kg)

コーンスターチ(原料とうもろこしの1次税率は0%)

抱合せ比率12:1

んユーザー負担(約175億円)

粗収益 14,090円

財政負担(生産者相当分)34% (4,772円)

粗収益 31,660円

財政負担(生産者相当分) 75% (23,883円)

注1:国内産いもでん粉価格は、かんしょでん粉及びばれいしょでん粉の加重平均価格(販売経費・運賃等を含む)である。2:コーンスターチ価格は、とうもろこしの通関価格を歩留(0.66)で除し、コーンスターチ製造経費を加えて算定した価格である。

Page 20: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 19 -

イ 現状と課題

○ でん粉供給量のうち8割強が輸入とうもろこしを原料とするコーンスターチである。

○ 国内産いもでん粉については、輸入とうもろこしを原料とするコーンスターチ等との抱合せによって引き取られている。なお、ばれいしょでん粉供給量の半分程度は抱合せによらずに片栗粉、麺類等の固有用途に仕向けられている。

○ 関税、抱合せの国境措置を維持し、国内産いもでん粉の需要を確保するためには、今後ともユーザーの理解を得て抱合せの仕組みを維持していくことが必要であり、でん粉原料・国内産でん粉の生産性の向上等により、抱合せミックス価格を下げることが課題となっている。

○でん粉需要の推移

資料:農林水産省調べ

○でん粉供給の推移

資料:農林水産省調べ

資料:農林水産省調べ

Page 21: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 20 -

○ でん粉原料用ばれいしょの生産地域は北海道のみであり、畑作地域における輪作体系上重要な作物となっている。また、でん粉原料用は、収穫量の約5割を占めている。

、 、 、○ ばれいしょの作付面積は減少傾向にあるが 収穫量は単収の向上等により横ばい傾向にあり でん粉生産量も計画量をほぼ達成しているもののばれいしょ生産費は横ばい傾向であり、より一層の生産コスト低減に向けた努力が必要となっている。

○ばれいしょの作付面積及び生産量の推移 ○でん粉原料用ばれいしょとばれいしょでん粉の生産量の推移

資料:農林水産省「野菜生産出荷統計 、生産量のうち生食・加工用と 資料:農林水産省調べ」でん粉用については農林水産省調べ

○でん粉原料用ばれいしょの全算入生産費の推移

○ばれいしょでん粉工場数の推移

資料:農林水産省調べ

(注)各年度末時点での工場数。

資料:農林水産省「農業経営統計調査」

0

20

40

60

80

100

9 10 11 12 13 14年

労働費

(千円/10a)

15 14141414

7169686868

15

69

0

25

50

75

9 10 11 12 13 14

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500

生産量(千トン)作付面積(千ha)面積

生産量(生食・加工用)

生産量(でん粉用)

年産

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

9 10 11 12 13 14

0

100

200

300でん粉生産計画数量

(256千トン)

原料生産量

でん粉生産量

でん粉生産量

原料生産量

千トン千トン

年産

6年度 9年度 12年度

工場数 38 27 19

Page 22: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 21 -

○ でん粉原料用かんしょの主な生産地域は南九州地方(鹿児島県及び宮崎県)であり、南九州地方においては、火山灰土壌地域であることと台風常襲地域であることから、かんしょは地域農業の重要作物となっている。

○ かんしょの作付面積は減少傾向にあるが、収穫量は単収の向上等により横ばい傾向にあり、でん粉生産量も計画量をほぼ達成しているものの、かんしょ生産費は横ばい傾向であり、より一層の生産コスト低減に向けた努力が必要となっている。

○ かんしょでん粉工場については、UR合意によるでん粉の関税化等の状況に対処し、再編整備等が進められているが、工場規模が小さいため、製造コストが高額となっており、でん粉の抱合せ価格は原料代を除く製造経費を賄えない状況にあることから、より一層の製造コスト低減が必要である。

○かんしょの作付面積及び生産量の推移(南九州) ○でん粉原料用かんしょとかんしょでん粉の生産量の推移(南九州)

資料:農林水産省「作物統計 、生産量のうち生食・加工用と 資料:農林水産省調べ」でん粉用については農林水産省調べ

○でん粉原料用かんしょの全算入生産費の推移

○かんしょでん粉工場数の推移

資料:農林水産省調べ

(注)各年度末時点での工場数。

資料:農林水産省「農業経営統計調査」

0

5

10

15

20

9 10 11 12 13 14

0

200

400

600

800

1,000

生産量(千トン)作付面積(千ha)面積

生産量(でん粉用)

生産量(その他用)

年産

0

100

200

300

400

500

9 10 11 12 13 14

0

20

40

60

80

100

でん粉生産計画数量

(79千トン)

でん粉生産量

原料生産量

でん粉生産量

原料生産量

千トン千トン

年産

0

50

100

150

9 10 11 12 13 14年産

労働費

(千円/10a)

84 81848483

124127126124125

84

125

6年度 9年度 12年度

71 49 40

うち鹿児島県 58 41 32

 工場数

Page 23: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 22 -

⑥野菜ア 制度の概要

〔野菜価格安定制度〕

○ 野菜生産出荷安定法に基づき、主要な野菜について、価格が著しく低落した場合に補給金を交付することにより、野菜農家の経営に及ぼす影響

を緩和し、次期作を確保するとともに、安定的な供給により国民消費生活の安定を図るため、野菜価格安定制度を実施している。

○ 野菜の構造改革対策の一環として野菜の契約取引を推進するため、平成14年6月に野菜生産出荷安定法を改正し、定量、定価等の契約に伴い生

産者が負うリスクを軽減するための制度を創設した。

○野菜価格安定制度 ○制度の対象

野菜指定産地内で生産された指定野菜等で、出荷団体等が卸売市場

に出荷したもの

■指定野菜:消費量が相対的に多く消費生活上重要な野菜(キャベ

ツ、きゅうり、さといも、だいこん、トマト、なす、にんじん、

ねぎ、はくさい、ピーマン、レタス、たまねぎ、ばれいしょ及び

ほうれんそう)

■野菜指定産地:出荷の安定を図るため指定野菜の集団産地として

形成することが必要と認められるものとして農林水産大臣が指定

する産地(1,137産地:平成15年5月現在)

約2兆円資金造成 ○交付額の推移

国(60% 、都道府県(20% 、出荷団体等(20%)) )

○契約野菜安定供給制度の概要(平成14年度創設)

生産者 実需者

定量、定価等の契約

契約数量を充足できない場合に、他から購入する等に

より契約数量を確保するのに要する経費等の補てん

産出額

資料:農林水産省調べ

価格

    平均販売価額

過去の市場保証基準額:90% 価格の平均

最低基準額:55% この一部につき補給金を交付(原則90%)

野 菜 価 格 安 定 制 度

0

50

100

150

200

250

300

350

5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年

交付

額(単

位:億

円)

Page 24: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 23 -

イ 現状と課題

○ 野菜の国民1人1年当たりの供給純食料は、近年、食生活の変化に伴いだいこん、はくさいなど重量野菜を中心として減少傾向で推移し、平成

14年度現在、97㎏程度となっている。

、 、 。 、 、 、○ 野菜の国内生産量及び作付面積は 近年 農業就業人口の減少や高齢化の進行等により減少傾向で推移している 一方 野菜の輸入量は 近年

増加傾向で推移している。

○ 野菜の自給率は、近年、減少傾向で推移しており、平成14年現在、83%となっている。

○ 指定野菜の卸売価格は、近年、総じて横ばいで推移している。

○ 国民1人1年当たり野菜消費量の推移 ○ 輸入量及び自給率の推移

○ 国内生産量及び作付面積の推移

○ 指定野菜の卸売価格の推移

12,500

13,000

13,500

14,000

14,500

15,000

平成

5年 6年 7年 8年 9年10年

11年

12年

13年

14年

(千㌧)

420440460480500520540560580

(千ha)

国内生産量 作付面積

資料:農林水産省「食料需給表」

(平成14年度は概算値)

資料:農林水産省「食料

需給表 (平成14年度」

は概算値 財務省 貿)、 「

易統計」

資料:農林水産省「食料需給表」

(平成14年度は概算値 「野菜)、

生産出荷統計 「地域特産野菜」、

の生産状況 )」

資料:東京青果物情報セ

ンター「東京都中央卸

」売市場青果物流通年報

0

50

100

150

200

250

平成

5年 6年 7年 8年 9年 10年

11年

12年

13年

(円/㎏)

0200400600800

1,0001,2001,4001,600

平成

5年 6年 7年 8年 9年 10年

11年

12年

13年

14年

(千㌧)

78

80

82

84

86

88

90

(%)

生鮮野菜 野菜加工品 自給率

92949698

100102104106108

平成

5年 6年 7年 8年 9年 10年

11年

12年

13年

14年

(㎏/人・年)

Page 25: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 24 -

○ 野菜の構造改革対策(平成14年度~16年度)により、平成15年3月現在、全国で1,456産地が「産地改革計画」を策定。安全・安心等、消費者の

ニーズに対応する高付加価値化を推進する取組(セーフティネットに対する取組含む。)を支援する必要がある。

○ 食料・農業・農村基本計画の実施状況については、平成15年10月現在、流通コストを除き、目標を下回っている状況。今後、生産コストの低

減、担い手の生産規模の拡大等を推進する取組を支援する必要がある。

◆構造改革対策の実施状況 ◆食料・農業・農村基本計画の実施状況

( 「 」)国際競争に耐え得る体質の強い国内産地体制を確立するため、平成 ○生産規模の推移 資料:農林水産省 野菜・果樹品目別統計

14年度から16年度にかけて集中的に構造改革対策を実施。平成15年3

月現在、全国で1,456産地が、明確な目標を定めた「産地改革計画」

を策定し、目標達成に向けた取組を推進。

○取組タイプごとの計画策定状況

(資料:農林水産省「農業経営部門別統計 )○生産コストの推移 」

○産地の今後の課題

( )○流通コストの推移 資料:農林水産省 食品流通段階別価格形成追跡調査 から試算「 」

注:14年の値は、趨勢値である。

4884971031

0

200

400

600

800

1000

1200

高 付 加 価 値 化 契 約 取 引 推 進 低 コスト化

産地数

0

2

4

6

8

10

12

14

高付加価値化 栽培技術修得 販路拡大 コスト削減 労力削減 価格安定 高齢化対策 その他

回答数

100.0150.0200.0250.0300.0

平成8年 9年 10年 11年 12年 13年

(a/戸)

6,000

8,00010,000

12,000

(㎡/10kg)

露地実績 露地目標 施設実績 施設目標

800

850

900

950

平成9年 10年 11年 12年 13年 14年

(円/10kg)

目標ライン

3,5004,0004,5005,0005,5006,000

平成9年 10年 11年 12年 13年

(千円/戸)

露地実績 施設実績 露地目標 施設目標

、 、地域特産品種 有機野菜等消費者のニーズ

( )外食・中食等業務用需要 消費量の50%超

に対応した高付加価値化を推進

Page 26: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 25 -

⑦果樹ア 制度の概要

〔果実需給調整・経営安定対策〕○ うんしゅうみかん、りんごについて、生産量、価格の変動が大きくなったことから、育成すべき果樹経営者の経営不安を解消するため、平成

13年度、従来の加工原料用果実価格安定対策から、生産者団体が主体となった需給調整対策、また、需給調整を行ってもなお価格が低下した場合に育成すべき果樹経営者への影響を緩和する経営安定対策へ転換した。

○ また、需給調整・経営安定対策の実効を確保するとともに、果樹農業全般の振興を図るため、生産流通対策、需要拡大対策を推進している。

○需給調整対策の流れ ○経営安定対策

適正生産出荷見通し(生産出荷安定指針)(注)の策定 計画的生産出荷に 地方公共団体 国

(国) 取り組む生産者 拠出 助成 1/2助成

全国・道府県・産地段階の生産出荷目標の策定 資 金 の 造 成 ( 道 府 県 基 金 )

(果実生産出荷安定協議会)*補てん

生産出荷計画の作成

(生産者・生産出荷組織) 補てん基準価格差額 補てん金

摘果等による生産量の調整 (差額×80%)

当加工仕向け等による出荷量の調整 該

計画の達成⇒出荷量・品質・価格の安定 産価

(注)生産出荷安定指針は、予想生産量が全国の適正生産量の原 格

則として10%以上、上回る場合に策定。 (注 ・補てん基準価格は、過去6年間の各年産価格の平均×価格変動指)、 、 。数により算出し 道府県ごと 消費地市場・地方市場ごとに設定

*:果実生産出荷安定協議会:生産出荷団体の代表等で構成 ・複数の最低基準価格を設け、生産者が補てん程度を選択。

○ 経営安定対策の補てん基準価格(全国平均、円/kg)

13・14年産 15・16年産うんしゅうみかん 175円 160円り ん ご 235円 220円

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- 26 -

イ 現状と課題

○ みかん、りんごの生産量は、ほぼ目標どおりで推移し、隔年結果是正の取り組みも進展している。

○ 消費拡大については 「くだもの200g運動」を推進しているものの、いまだ嗜好品としての消費実態(洋菓子、ヨーグルト等との競合等)に、あり、景気低迷、天候の影響による品質低下等により価格が低迷している。

○ この結果、経営安定対策による補てんが発生し、育成すべき果樹経営者の経営安定に一定程度貢献している。

○ 一方、生産者団体が進めている需給調整・経営安定対策については、出荷量だけではなく、市場評価を反映した取組みとするよう、特に、高品質果実生産を実現している産地を中心に要望されている。

○うんしゅうみかんの生産量と卸売価格の推移補てん金交付額 価格低下要因

・景気の低迷、個人消費の低迷に伴い、生鮮食料品全般の小売価格が低下。13年産

・好天により出荷が早まらざるを得なくなり、特定時期に118.3億円出荷が集中。(おもて年)

・地方市場の不振により大都市市場の入荷が増加。・果実の糖が高いものの、酸も高く、消費者から敬遠。・減酸を待って出荷が遅れ、年末に出荷が集中し、1月に14年産

市場に過剰な在庫が発生。33.7億円・景気の低迷、個人消費の低迷に伴い、贈答用の売れ行き(うら年)

が低迷。

資料:農林水産省「果樹生産出荷統計 「青果物卸売市場調査」」

卸売価格は、1,2類都市市場の平均卸売価格(6月~5月)。

○りんごの生産量と卸売価格の推移補てん金交付額 価格低下要因

・景気の低迷、個人消費の低迷に伴い、生鮮食料品全般の小売価格が低下。

・主要品種のふじの貯蔵性が低下したことにより11月以降13年産 32.7億円出荷が早まり、年内出荷、特に大都市市場の年内出荷量が増加。

・早生種のつがるで果肉の軟質化、晩生種のふじで実われ果の発生により品質の低下。

・出荷時期の前進化により、特定時期に出荷が集中。14年産 38.8億円・流通段階でふじの褐変果が発生し、消費が低迷。・景気の低迷、個人消費の低迷に伴い、贈答用の売れ行き

が低迷。

資料:農林水産省「果樹生産出荷統計 「青果物卸売市場調査」」

卸売価格は、1,2類都市市場の平均卸売価格(8月~7月)。

113128114119156

115138 145

17

132

234

309285

164

241

166194

164

0

50

100

150

200

250

300

7 8 9 10 11 12 13 14 15 年産

(万t)

-100

-50

0

50

100

150

200

250

300

350

(円/kg)

生産量(万t) 予想生産量(万t) 卸売価格(円/kg)

生産出荷目標量・適正生産量

当初見込み

115125

93938088999096 93 90

261 261

298

252

290

211

205215

0

50

100

150

200

7 8 9 10 11 12 13 14 15 年産

(万t)

0

50

100

150

200

250

300

350

(円/kg)

生産量(万t) 予想生産量(万t) 卸売価格(円/kg)

生産出荷目標量・適正生産量

91 89 87

Page 28: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 27 -

○ 構造改革に取り組む中、品質向上への取組が一定程度進展しているものの、規模拡大についてはあまり進んでいない。

○ 果樹は、他の作目に比べ単一経営の割合が高い状況の中、担い手の高齢化、廃園等による生産力低下が懸念されている。

○ 高品質な生食用果実の生産が中心となっている中、家族経営を維持しつつも担い手への生産の集約、生産・流通コストの低減、更なる高品質化による輸入品との差別化、特徴ある国産果実加工品の開発、更なる消費拡大の推進が必要である。

○みかんの栽培面積の推移 ○みかんの農家数と1戸当たり平均面積

資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計 、農林水産省調べ 資料:農林水産省「農業センサス 「耕地及び作付面積統計」」 」、

○光センサー選果及び極早生みかんのマルチ栽培の割合の推移 ○品目別にみた単一経営の割合

H5 → H8 → H11 → H14光センサー選果 - - 11.6% 35.9% 総 数 うち主業農家マルチ栽培 7.4% 11.1% 17.0% 25.4%

米 販売農家 67% 27%資料:日園連調べ、農林水産省調べ

注)マルチ栽培 野菜 〃 19% 20%: 防水白色シートを根元に敷設(マルチング)して土壌への雨水の浸透を

防ぎ、水分調整を行うことにより糖度の向上を図るとともに日光 果樹 〃 49% 53%の反射を利用して着色の促進を図る栽培方法。

資料:農林水産省「農業センサス」

0.2 1.0 1.3

8.16.8 6.0

1.91.1

0.30.2

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

2 8 13年産

(万ha)

改植・高接の面積 自然廃園 園地転換

0.58

0.74

8.4

14.0

0

2

4

6

8

10

12

14

16

2 12年産

(万戸)

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

(ha/戸)

1戸当たり平均栽培面積 農家数

Page 29: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 28 -

⑧牛乳・乳製品ア 制度の概要

〔加工原料乳生産者補給金・加工原料乳生産者経営安定対策〕○ 加工原料乳生産者補給金制度は、乳製品の安定指標価格等を定めるとともに、加工原料乳の生産者に交付金を交付することにより、乳製品の価格の安定、加工原料乳地域における生乳の再生産の確保と酪農経営の安定を図ることを目的として昭和40年に創設された。平成13年度からは、市場ニーズに応じた生乳供給や乳製品供給を促進する観点から、それまでの不足払い方式から一定の単価の補給金を交付する方式に変更した。

○ また、行政価格の廃止に伴い、加工原料乳価格の低落が酪農経営に及ぼす影響を緩和する観点から、加工原料乳生産者経営安定対策を創設したが、これまで加工原料乳価は安定的に推移しており、発動の実績はない。

○ 本制度は、飲用向け生乳価格に比して価格水準の低い加工原料乳に対して一定の補てんを行うことを通じて、腐敗しやすく需給ギャップの生じやすい生乳について、飲用・加工の用途別の需給・価格の安定に大きな役割を果たしている。

○加工原料乳生産者補給金制度の概念図 ○加工原料乳生産者経営安定対策の概念図

A団体 B団体 C団体

生産者の手取り

乳業者の支払分

政府からの交付分

加工原料乳価

補給金

加工原料乳価は団体と乳業者間で決定

(現行制度)ゲタ方式(平成13年度から)

旧制度:平成12年度まで (不足払い方式)

価格は行政が決定

乳業者の支払分

政府からの交付分

補給金安

定指標価格

保証価格

基準取引価格

乳製品の価格安定の目標

現行制度:平成13年度から (固定支払方式)

補てん基準価格 過去3年間の平均取引価格

A A+2 A+3年度

差額 差額×8割補てん金

※生産者の拠出と国の 助成の割合は1:3

取引価格

Page 30: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 29 -

イ 現状と課題

○ 生乳については、需要に応じて、飲用向け、加工向けの用途別に安定した供給が図られている。

○ 酪農経営の所得の推移をみると、乳製品価格・生乳価格が安定的に推移していること等から、北海道が1,000万円/戸程度、都府県が650万円/戸程度と他作物に比べると高い水準で安定的に推移している。

○ 近年の補給金交付総額は、酪農経営の合理化を反映して、単価が引き下げあるいは据え置きとなったこと等から、減少傾向で推移している。(なお、14年度は、BSEの影響による子牛価格の低下等を織り込んで単価を算定した結果、単価が引き上げられ、交付額が増加した )。

○仕向別生乳生産量の推移 ○酪農経営の所得の状況

○生産量と財政負担の推移

(補給金単価の推移)

単価(円/kg) 前年比(%)

5年度 11.49 1.2

6 11.49 0.0

7 11.49 0.0

8 11.49 0.0

9 10.87 ▲ 5.4

10 10.84 ▲ 0.3

11 10.80 ▲ 0.4

12 10.30 ▲ 4.6

13 10.30 0.0

14 11.00 6.8

15 10.74 ▲ 2.4

加工原料乳生産者補給金

7年 8 9 10 11 12 13

1戸当たり 北 海 道 9,634 9,871 9,843 9,543 9,558 9,980 10,830農業所得 都 府 県 6,629 6,767 6,657 6,210 6,339 6,825 6,959(千円) 稲作 2,789 2,787 2,326 2,298 2,159 2,138 2,117

麦類 3,610 3,382 3,359 3,475 2,965 3,070 2,903工芸農作物 4,865 4,623 4,841 4,832 5,122 4,613 4,442

資料:農林水産省「農業経営部門別統計」

部門

酪農(経営全体)

(参考)

   資 料 :農 林 水 産省 「 牛 乳乳 製 品 統計 」

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

55 60 2 7 8 9 10 11 12 13 14

千トン

年度

飲用乳等向け

乳製品向け

自家消費

  資料:農林水産省調べ

200

220

240

260

280

5 6 7 8 9 10 11 12 13 14

億円

補給金交付額

千トン

加工原料乳生産量

年度

2,000

2,200

2,400

2,600

2,800

Page 31: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 30 -

○ 乳用牛飼養戸数は、近年、小規模層を中心に減少が続いている。また、乳用牛飼養頭数は、昭和50年代後半以降概ね横ばいで推移してきたが、平成5年以降、減少傾向が続いている。

、 、 、 。○ 飼養規模の拡大は着実に進展しており 15年の成畜飼養頭数50頭以上層の頭数シェアは 北海道で75% 都府県で37%を占めている

○ 酪農部門は他部門と比べて構造改革が進展しており、作物別の主副業別農家の農業産出額に占める割合をみると、生乳部門における主業農家のシェアは96%となっており、他品目に比べ担い手となる主業農家への生産の集中が顕著である。

○ ゆとりある酪農経営の実現に向けて、酪農ヘルパーの利用等による労働軽減を推進する必要がある。

○乳用牛飼養戸数・頭数の推移

資料: 畜産統計 「家畜の飼養動向」「 」、

○労働の軽減

○主要品目の主業農家の割合(平成14年)

(単位:%、千億円)米 野菜 果実 生乳 花き

主業農家の割合 37 83 68 96 86(参考)農業総産出額 22 22 7 7 4資料:農林水産省「生産農業所得統計」、「農業センサス」、「農業経営動向統計」

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

元年 5年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年

成畜

50

頭以

上層

のシ

ェア

(頭数

(北海道)

(都府県)

○規模拡大の進展状況(単位:千戸、千頭、頭、%)

元年 5 9 10 11 12 13 14 15

66.7 50.9 39.4 37.4 35.4 33.6 32.2 31.0 29.8

(▲5.5) (▲7.6) (▲5.3) (▲5.1) (▲5.3) (▲5.1) (▲4.2) (▲3.7) (▲3.9)

2,031 2,068 1,899 1,860 1,816 1,764 1,725 1,726 1,719

( 0.7) (▲0.7) (▲1.5) (▲2.1) (▲2.4) (▲2.9) (▲2.2) ( 0.1) (▲0.4)1戸当たり飼養頭数 30.4 40.6 48.2 49.7 51.3 52.5 53.6 55.7 57.7

15.4 13.3 11.0 10.6 10.3 10.0 9.6 9.4 9.2

(▲1.9) (▲4.3) (▲3.5) (▲3.6) (▲2.8) (▲3.4) (▲3.1) (▲2.5) (▲2.1)

819 927 889 882 878 867 854 860 864

( 1.9) ( 2.1) ( 0.2) (▲0.8) (▲0.5) (▲1.3) (▲1.5) ( 0.7) ( 0.4)1戸当たり飼養頭数 53.2 69.7 80.8 83.2 85.3 87.1 88.6 91.5 93.9

51.3 37.6 28.4 26.7 25.2 23.7 22.5 21.6 20.6

(▲6.6) (▲8.7) (▲6.0) (▲6.0) (▲5.6) (▲6.0) (▲5.1) (▲4.0) (▲4.6)

1,212 1,140 1,009 977 938 897 872 866 855

(▲0.1) (▲2.9) (▲3.0) (▲3.1) (▲4.0) (▲4.3) (▲2.9) (▲0.7) (▲1.2)1戸当たり飼養頭数 23.6 30.3 35.5 36.6 37.2 37.9 38.7 40.1 41.5

資料:農林水産省「畜産統計」、「家畜の飼養動向」 注:( )内は前年増減比

北海道

都府県

乳用牛飼養戸数

乳用牛飼養頭数

全国

乳用牛飼養戸数

乳用牛飼養頭数

乳用牛飼養戸数

乳用牛飼養頭数

15.6

12.2 105.7106.5107.6108.5109.7110.8

10

12

14

16

9 10 11 12 13 14(年度)

(時間/頭)

100

105

110

115

120

(日数)ヘルパー利用日数

1頭当たり労働時間

資料:「畜産物生産費」注  :14年度は速報値

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- 31 -

⑨牛肉ア 制度の概要

[牛肉の価格安定制度、肉用子牛生産者補給金制度及び肉用牛肥育経営安定対策事業]○ 牛肉の価格安定制度は、農畜産業振興機構の需給操作等を通じて安定価格帯の幅の中に牛枝肉卸売価格を安定させることにより、価格の乱高下

を防ぎ、消費者への牛肉の安定供給と生産者の経営安定を図るため、畜産物の価格安定に関する法律に基づき、昭和50年から実施している。

○ 肉用子牛生産者補給金制度は、牛肉の輸入自由化による影響(価格低落)が最終的に転嫁される肉用子牛に係るセーフティーネットとして創設されている。

、 、 、 、肉用子牛の価格が低落し 保証基準価格を下回った場合に 生産者に対し生産者補給金を交付することにより 肉用子牛生産の安定を図るため肉用子牛生産安定等特別措置法に基づき、平成2年から実施している。

○ 肉用牛肥育経営安定対策事業は、各県団体が生産者の拠出金と国費により地域基金を造成し、肥育牛1頭当たりの四半期平均推定所得が基準家族労働費を下回った場合、その差額の8割以内を、契約生産者に対して肥育牛補てん金として交付するものであり、昭和63年度から実施している。

○ これらの制度により、BSEの発生等不測の事態が発生した際にも、牛肉の安定供給のほか肉用牛の再生産を確保するためのセーフティネットとして十分な機能を果たしている。

○安定価格の推移(単位:円/kg)

年 度 安定基準価格 安定上位価格

平成10年度 805 1,04511年度 795 1,03512年度 785 1,02013年度 780 1,01014年度 780 1,01015年度 780 1,010

(算定方法)

基準期間において実現 算定年度に見込まれる生産コスト 生体価格から枝肉価格× × = 安定価格(枝肉価格)

した農家販売価格 基準期間の平均生産コスト への換算係数

*安定価格に通常の価格の変動幅を見込み安定上位価格及び安定基準価格を算定。

( 安 定 基 準 価 格 )

( 安 定 上 位 価 格 )

◎ 価 格安 定 制 度 の 仕 組 み

機 構 の保 管 牛 肉 の 売 り 渡 し

① 生産 者 団 体 の 調 整 保 管

② 機 構 の指 定 牛 肉 の 買 入 保 管

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- 32 -

○保証基準価格及び合理化目標価格の推移

(単位:円/頭)

年 度 黒毛和種 褐毛和種 乳用種 交雑種その他の肉専種

平成10年度 304,000 280,000 202,000 156,000267,000 246,000 147,000 111,000

11年度 304,000 280,000 200,000 156,000267,000 246,000 141,000 111,000

12年度 304,000 280,000 200,000 131,000 175,000267,000 246,000 141,000 80,000 135,000

13年度 304,000 280,000 200,000 131,000 175,000267,000 246,000 141,000 80,000 135,000

14年度 304,000 280,000 200,000 131,000 175,000267,000 246,000 141,000 80,000 135,000

15年度 304,000 280,000 200,000 131,000 175,000267,000 246,000 141,000 80,000 135,000

*上段は保証基準価格、下段は合理化目標価格。

*乳用種と交雑種については、平成12年度から分離された。

(算定方法)

○ 保証基準価格

算定年度に見込まれる生産コスト保証基準価格 = 基準期間の農家販売価格 ×

基準期間の平均生産コスト

*基準期間は、牛肉輸入自由化前7年間

○ 合理化目標価格

国産牛肉と輸入牛肉との 肥育牛価格への 肥育に要する合理的合理化目標価格 = 輸入牛肉価格 × × -

間の品質格差係数 換算係数 経費(もと畜を除く)

×9/10

×10/10

×10/10 生産者

補給金

生産者補給金

国(農畜産業振興事業団)

から交付される生産者補

給交付金を財源

指定協会にあらかじめ積み立てた生産者積立金を財源

保証基準価格

合理化目標価格

肉用子牛の平均売買価格

負担割合 国の助成 1/2

県の助成 1/4

生産者 1/4

◎肉用子牛生産者補給金制度の仕組み

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- 33 -

◎肉用牛肥育経営安定対策事業の仕組み 生産者 国費↓ ↓

*肥育牛1頭当たり、四半期毎の推定所得により算定 地域基金 1 3(通 常 時) (所得低下時)

所得

補てん金家族労働費 家族労働費

差額の 割を補てん8粗 生 所得

生 収 産産 益 費 粗

費 収家族労働費 家族労働費益以外の 以外の

生産費 生産費

注:生産費として全国平均値を用いた県団体の場合(算定方法)の単価である。

四半期平均推定粗収益 - 四半期推定生産費(家族労働費以外)= 四半期推定所得

(基準家族労働費 - 四半期推定所得) ×0.8 = 補てん金単価 ・・・但し、基準家族労働費×0.8を上限

*基準家族労働費は、各県団体が採用した生産費調査(全国、地域ブロック)における過去3年間の平均値を用いる。*推定所得は原則として、肉専用種、交雑種、乳用種の3品種ごとに行い、算定に用いる食肉卸売市場、家畜市場は各県団体が設定する。

(単位:円/頭)

肉専用種 交雑種 乳用種

第1四半期 22,900 - -

第2四半期 47,300 - 6,600

第3四半期 72,600 34,100 28,300

第4四半期 72,600 34,100 28,300

 4月 72,600 34,100 28,300

 5月 72,600 34,100 28,300

 6月 72,600 34,100 28,300

 7月 21,100 33,800 28,300

 8月 10,100 7,300 28,300

 9月 5,600 - 28,300

10月 - - 25,800

11月 - - -

12月 - 7,300 28,300

 1月 - 17,400 28,300

 2月 - - 28,300

 3月 - - 28,300

第1四半期 - - 28,300

第2四半期 - - 28,300

○補てん金単価の推移

H13年度

H15

H14年度

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- 34 -

イ 現状と課題

、 、 。○ 牛肉の生産量は 13年9月のBSE発生以降の出荷自粛等によりかなりの減少が見られたが 14年には滞留の解消等から生産量は増加したまた、経営規模の拡大の進展により、1戸当たりの平均飼養頭数の増加が見られている。

○ 牛肉の消費量は、約1,000千トン程度で推移していたが、13年9月のBSE発生により大幅に減少した。14年度に入ってから、消費量は徐々に回復してきている状況にある。

○ また、牛肉卸売価格(省令価格)は、安定基準価格を上回って推移していたが、BSE発生により、一時、安定基準価格を下回って推移。その後の牛肉消費の回復に併せて価格も回復し、15年度はBSE発生前と同程度の水準で推移している。

○牛肉需給の推移 (部分肉ベース、単位:千トン、%) ○肉用牛の飼養頭数と飼養戸数 (単位:千頭、千戸)年 度 10 11 12 13 14 15(4~10)生 産 量 371 381 365 329 364 201 10年 11年 12年 13年 14年 15年輸 入 量 682 683 738 608 534 333消 費 量 1,051 1,055 1,088 913 933 549 飼養頭数 2,848 2,842 2,823 2,806 2,838 2,805期末在庫 85 93 109 132 92 82

飼養戸数 133 125 117 110 104 98資料: 畜産物流通統計 「日本貿易統計 「食肉の保管状況調査」「 」、 」、注1:生産量は「畜産物流通統計」結果を基に、部分肉ベースに推計した.注2: )内は対前年増減率 資料: 畜産統計」( 「

注 :各2月1日現在

○1戸当たり平均飼養頭数(単位:頭)

9年 15年

繁殖経営 5.4 7.6

肥育経営 60.0 95.0

資料: 家畜の飼養動向 「畜産統計」「 」、

注 :各年2月1日現在

○牛枝肉卸売価格の推移(省令価格:東京・大阪加重平均)

943

1,249

1,138

1,259

1,1471,116

942944

1,234

1,121

1,148

1,019

1,130

1,048

1,194

378

628

1,274

9861070

300

500

700

900

1,100

1,300

1,500

資料:「畜産物流通統計」注 :( )内は対前年騰落率

円/kg

年度平均1,038円(▲2.8)

1,044円(0.6)

1,150円(10.2)

1,194円(3.8)

(1,010円)

(780円)

1,090円(▲8.7)

1,058円(▲2.9)

1,132円(7.0)

15年12月1,198円( 13.1)

758円(▲33.0)

975円(28.6)

   6年度   7年度    8年度     9年度    10年度   11年度   12年度   13年度   14年度   15年度

1,075円(12.7)

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- 35 -

(乳用種)

1,637

171

1,060

748

1,155

918

384

973

1,091

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

7年度 8年度 9年度 10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度

(百円/頭)

保証基準価格

合理化目標価格

(1,310)

(800)

生産者補給金(15年度第2四半期)88,440円/頭

 注:「乳用種」の平均売買価格については、12年度第1四半期より   「肉専用種以外の品種」から分離したため、11年度までの価格   とは連続しない。

○ 肉用子牛価格については、13年9月のBSE発生により、全品種で大幅に低下したが、その後、徐々に回復し、黒毛和種、褐毛和種及び交雑種(黒毛和種と乳用種との交雑)については、保証基準価格を上回って推移している。

○ 一方、肉質面から輸入牛肉との競合度合いの高い乳用種については、BSE発生前の価格水準まで回復しておらず、補給金が交付されている状況にある。

(黒毛和種)

4,1304,370

2,909

3,283

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

7年度 8年度 9年度 10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度

(百円/頭)

保証基準価格  (3,040)

合理化目標価格(2,670)

(褐毛和種)

3,260

3,569

1,812

2,362

2,970

3,250

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

7年度 8年度 9年度 10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度

(百円/頭)

保証基準価格  (2,800)

合理化目標価格(2,460)

(交雑種)

2,377

973

2,034

918

2,173

867

1,6801,637

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

7年度 8年度 9年度 10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度

(百円/頭)

保証基準価格

合理化目標価格

(1,350)

 注:「乳用種」の平均売買価格については、12年度第1四半期より「肉専用種以外の 品種」から分離したため、11年度までの価格とは連続しない。

(1,750)

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- 36 -

○ 経営規模の拡大に伴い、労働の軽減、生産費の低減が図られている。

○ 今後、地域の状況に応じた肉専用種繁殖経営の維持・拡大を図ることが必要である。

資料: 畜産統計 「肉用牛の飼養動向」「 」、

○ 経営規模の拡大

7.6

5 .4

95

60

0

2

4

6

8

10

9 10 11 13 14 15 (年)

(頭/戸:繁殖)

0102030405060708090100

(頭 /戸:肥育)

一戸当たり繁殖めす牛飼養頭数

一 戸当たり肥育牛飼養頭数○ 労働の軽減

114.7106.4

51.8960.6

42.942.742.336.6

26.0

0

50

100

150

9 10 11 12 13 14(年度)

(時間/頭)

01020304050

(%)

子牛1頭当たり労働時間

肥育牛1頭当たり労働時間

ヘルパー加入率

資料:「畜産物生産費」注:ヘルパー加入率は、肉用牛ヘルパー組織への加入割合。

○ 飼養規模別子牛生産費(14年度、1頭当たり)

0

100

200

300

400

500

600

2~4頭 5~9頭 10~19頭 20頭以上

(千円)

その他

繁殖めす牛償却費

飼料費

労働費

資料:「畜産物生産費」注  :速報値

536 476 464

371

○ 飼養規模別肥育牛生産費(14年度、1頭当たり)

0

200

400

600

800

1000

10~19頭 30~49頭 200頭以上

(千円)

その他

労働費

飼料費

もと畜費

859 835 734

資料:「畜産物生産費」注  :速報値

Page 38: (参考1)品目ごとの現状と課題 - maff.go.jp...持越在庫量 (万トン) 80 60 100 120 140 (Kg) 40 (昭和) (平成) 会計年度 注1.持越在庫量は,各年の10月末現在のものである。

- 37 -

⑩豚肉ア 制度の概要

[豚肉の価格安定制度及び地域肉豚生産安定基金造成事業]○ 豚肉の価格安定制度は、農畜産業振興機構の需給操作等を通じて安定価格帯の幅の中に豚枝肉卸売価格を安定させることにより、価格の乱高下

を防ぎ、消費者への豚肉の安定供給と生産者の経営安定を図るため、畜産物の価格安定に関する法律に基づき、昭和36年から実施している。

○ また、生産者の積立金を原資として基金を造成し、肉豚価格が低落した際にこれに補てんする事業が各県で行われているが、各県の基金が枯渇した際にバックアップするため、平成7年度より地域肉豚生産安定基金造成事業を実施している。

○ これらの制度により、豚肉の安定供給のほか豚の再生産を確保するためのセーフテイネットとして十分な機能を果たしている。

○安定価格の推移(単位:円/kg)

年 度 安定基準価格 安定上位価格

平成10年度 380 50511年度 370 49512年度 365 48513年度 365 48014年度 365 48015年度 365 480

(算定方法)

基準期間において実現 算定年度に見込まれる生産コスト 生体価格から枝肉価格× × = 安定価格(枝肉価格)

した農家販売価格 基準期間の平均生産コスト への換算係数

*安定価格に通常の価格の変動幅を見込み安定上位価格及び安定基準価格を算定。

( 安 定 基 準 価 格 )

( 安 定 上 位 価 格 )

◎ 価 格 安 定 制 度 の 仕 組 み

① 機 構 の 保 管 豚 肉 の 売 り 渡 し

② 輸 入 豚 肉 の 関 税 減 免 措 置

① 生 産 者 団 体 の 調 整 保 管

② 機 構 の 指 定 豚 肉 の 買 入 保 管

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○地域肉豚における補てん額の推移

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

7 8 9 10 11 12 13 14年度

百万円

地元基金から

の補てん

安定基金から

の補てん

豚肉市場価格

地元基金の発動基準価格

地元基金の枯渇

安定基金の発動基準価格

地元基金からの補てん

安定基金からの補てん

○豚肉市場価格と補てんの関係

◎地域肉豚生産安定基金造成事業の仕組み

  豚肉価格が下落したときに備えて、生産者が積み立て

ている「地元基金」が枯渇した際に、これをバックアップす

る「安定基金」を造成

契約養豚生産者 各県の地元基金 安定基金

国(農畜産業振興機構)

助成

資金供給積立金

補てん金

県、生産者団体等

積立金に助成

○基金造成の流れ

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イ 現状と課題

○ 豚肉の生産量は、飼養頭数と同様にわずかな減少傾向で推移しているが、14年度は子取り雌豚頭数がわずかに増加したことから、生産量は増加した。また、経営規模の拡大の進展により、1戸当たりの平均飼養頭数の増加、大規模層のシェアの 拡大が見られている。

○ 豚肉の消費量は、約1,500千トン程度で推移していたが、13年9月のBSE発生後、牛肉の代替需要により14年度には1,621千トンと増加している。

○ 豚肉卸売価格は、BSE発生以降はおおむね安定基準価格を上回って推移していた。14年後半からは、生産頭数の増加等により軟調に推移し、15年11月に入って安定基準価格を下回って推移したものの、その後回復している。

○豚肉需給の推移 (部分肉ベース、単位:千トン、%) ○豚の飼養頭数と飼養戸数 (単位:千頭、千戸)年 度 10 11 12 13 14 15(4~10)生 産 量 904 893 879 862 871 504 10年 11年 12年 13年 14年 15年輸 入 量 546 653 651 706 748 502消 費 量 1,481 1,512 1,516 1,549 1,621 985 飼養頭数 9,904 9,879 9,806 9,788 9,612 9,725期末在庫 76 110 124 144 142 163

飼養戸数 13 13 12 11 10 9資料: 畜産物流通統計 「日本貿易統計 「食肉の保管状況調査」「 」、 」、

注1:生産量は「畜産物流通統計」結果を基に、部分肉ベースに推計した注2: )内は対前年増減率 資料: 畜産統計」( 「

注 :各年2月1日現在

○飼養戸数の減少と大規模層シェアの増加

9年 15年

飼養戸数(戸) 13,400 9,430

大規模層(肥育豚飼養規模2千頭以上)のシェア

飼養戸数 % 5.2 9.6( )

飼養頭数 % 43.8 52.3( )

資料: 畜産統計 「家畜の飼養動向」「 」、

注 :各年2月1日現在

○豚枝肉卸売価格の推移(東京・大阪加重平均)

522

376

588

432

549

381

628

393383

564

377

576

533

353

401

587

550

571

362 355

300

350

400

450

500

550

600

650

資料:農林水産省「畜産物流通統計」 注1:価格は東京及び大阪の中央卸売市場における「極上・上」規格の加重平均値(省令価格) 注2:( )内は対前年騰落率 注3:平成15年 11月は、速報値

円/kg

15年11月355円

(▲14.3)

年度平均

450円(0.4)

475円(5.6)

489円(2.9)

485円(▲0.8)

(480円)

(365円)

455円(▲6.2)

439円(▲2.0)

448円(▲1.5)

499円(13.7)

469円(▲6.0)

 6年度    7年度    8年度    9年度    10年度   11年度   12年度   13年度   14年度   15年度

423円(▲15.2)

資料:「畜産物流通統計」

注  :( )は対前年騰落率

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⑪鶏肉ア 制度の概要

○ 需要に見合った計画的な生産を行うことが基本であり、定期的に需給を調整するための情報交換会議を開催している。

○・生産から出荷までの飼育期間が短く、生産者自身の判断による速やかな対応が可能であること・大手商社等を中心としたインテグレーション形態の下で比較的計画的な生産が実施されていること等の事情から、価格安定制度はない。

イ 現状と課題

○ 鶏肉の生産量は、中小規模層の離農等による飼養羽数の減少を完全に補いきれていないこと等から、わずかな減少傾向で推移してきたが、13年度以降は、BSE発生を契機とした国産志向の高まり等により生産量が増加している。

○ 鶏肉の消費量は、約175万トン前後で推移している。

○ 鶏肉卸売価格は、600円/kg前後で推移してきたが、BSEによる牛肉の代替需要等により平成14年度は上昇した。

○鶏肉需給の推移 ○ブロイラーの飼養戸数、羽数の推移(骨付き肉ベース、単位:千トン、%)

年 度 10 11 12 13 14 15(4~10) 11年 12年 13年 14年 15年生 産 量 1,212 1,213 1,195 1,216 1,229 702 飼養戸数(戸) 3,192 3,082 2,986 2,900 2,839輸 入 量 522 567 572 566 508 290 飼養羽数(千羽) 107,358 108,410 106,311 105,658 103,729消 費 量 1,731 1,769 1,750 1,758 1,744 1,000 1戸当たり平均期末在庫 90 96 109 131 120 111 飼養羽数(羽) 33,600 35,200 35,600 36,400 36,500資料: 畜産物流通統計」より推計 「日本貿易統計 「食肉の保管状況調査」 資料: 畜産物流通統計」「 、 」、 「

注 : )内は対前年増減率 注 :各年2月1日現在(

○国産鶏肉の価格の推移(単位:円/kg)

年 度 10 11 12 13 14卸売価格もも肉(東京) 612 591 612 609 649小売価格もも肉(東京) 1,160 1,160 1.160 1.200 1.250資料: 日本経済新聞 「小売物価統計」「 」、

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⑫鶏卵ア 制度の概要

〔鶏卵価格安定対策〕

○ 鶏卵経営の安定を図るため、農畜産業振興機構、都道府県、生産者団体等の出資により卵価安定基金を設立し、会員は一定の業務期間(3年)基金と契約を締結し、補てん金の財源に充てるための資金の積立を行っている。

○ 基金は、鶏卵の取引価格が補てん基準価格を下回った場合に、その価格差の90%に相当する額を補てん金として生産者に交付している。

○ 市場での鶏卵価格に影響を与えることなく、補てん金を通じた生産者の経営安定に資することで、鶏卵の安定供給が図られる。

○補てん基準価格の仕組み ○補てん方法

卵価安定基金が生産局長の承認を得て指定する鶏卵販売所において卵価 販売された適格卵の月ごとの加重平均価格(標準取引価格という。)が

基準価格を下回った場合に、その差額の90%に相当する額に加入生産者が出荷した当該月の鶏卵数量(その数量が契約に定められた当該月の契約数量を超えるときは当該月の契約数量)を乗じて得た額を価格差補てん金として交付する。

補てん基準価格○平成15年度補てん準備財産の内訳

差額の90%を補てん P=P ×I×V (鶏卵1kg当たりの金額)0

鶏価安定基金 国庫補助金 1.02円

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 補てん積立金 6.75円積立金の内訳

P ……… 基準年間の標準取引価格 契約会員 0.75円0

I ……… 生産費指数(当該年の推定生産費/基準年間生産費) 加入農協等 1.00円V ……… 季節変動係数(低卵価月価格/年平均価格) 生産者 5.00円

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イ 現状と課題

○ 鶏卵の生産は、需要に応じた計画的な生産が図られており、253万トン程度でほぼ横ばいで推移している。

○ 鶏卵の消費量は、260万トン程度で近年はほぼ横ばいで推移している。

○ 鶏卵小売価格は、300円/kg前後(東京地区Mサイズ)で安定的に推移している。

○鶏卵需給の推移 ○採卵鶏の飼養戸数、羽数の推移(単位:千トン)

年 度 10 11 12 13 14 15(4~9) 11年 12年 13年 14年 15年生産量 2,536 2,539 2,535 2,519 2,525 1,255 飼養戸数(千戸) 5.1 4.9 4.7 4.5 4.3輸入量 104 119 121 114 120 53 成鶏めす羽数 百万羽 143.2 140.4 139.2 137.7 137.3( )消費量 2,640 2,659 2,656 2,634 2,645 1,307 1戸当たり平均

飼養羽数(羽) 28,200 28,700 29,500 30,400 31,600資料: 鶏卵流通統計 「日本貿易統計」「 」、

注1:14年度以降は概数値 資料: 畜産統計」「

注2: )内は対前年増減率 注1:各年2月1日現在(

注3:輸入量は殻付き換算 注2:飼養戸数は種鶏のみ飼養者を除く。

○鶏卵価格の推移(単位:円/kg)

年 度 10 11 12 13 14卸売価格 170 200 185 164 172注1

小売価格 283 315 310 300 -注2

資料:全農 「小売物価統計」、

注1:東京全農Mサイズ中値である。

注2:東京地区Mサイズ