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U971:1 早稲田大学理工学部建築学科事業論文 指導教授 渡辺仁史 運動 視覚系 の空間認知 特性 絵画及 び lmageiRende百 ng技 術 を中心 と した検証 山本 T Dep― moflEhitect暉 hoo:0「 SCLⅢ Engh面 W4da Un市 ersiり

運動−視覚系の空間認知の特性絵画及びImage Rendering技術を中心とした検証

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1997年度,卒業論文,山本陽一

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U971:1早稲田大学理工学部建築学科事業論文

指導教授 渡辺仁史

運動‐視覚系の空間認知の特性

‐絵画及び lmageiRende百 ng技術を中心とした検証 ‐

山本 陽二

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Dep― moflEhitect暉辞 hoo:0「 SCLⅢ ⅢEngh面嘔 W4da Un市ersiり

1997』事度

早稲田大学理工学部建築学科

運動 ―視覚系の空間認知の特性

(絵画及びimageRende百 ng技術を中心とした検肛)

指導 :渡辺仁史教授

c94D191-2 山本陽―

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は じめ に

「空間とはどの様に存在するものなのか」この問題は古くから哲学の大命題

であった。古代ギリシア以来アリス トテレス,デカル ト,ライプニッツ,ニュー

トン,アインシュタインらを経て,現在我々を悩ますのは「人間はどの様に空間

を認知するのか」という問題である。

我々は何気なく遠近法を使って空間を描写し,これこそ見えたままの空間であ

ると考えている。そこで表象される空間は,完全に合理的な空間,無限で連続的

で等質な空間である。しかし遠近法が成立するための二つの前提 ,我 々がただ一

つの動かない視点から見ていること,視覚のピラミッドの平らな切断面が視覚像

の忠実な再現であることは,現実とは異なる。人間は二つの眼と共に常に動きな

がら,網膜という凹面に投影された光を刺激として受けているのである。

本研究では,前半で主に絵画を例に,「平面」における空間概念及び視覚意識

の変遷をたどる。後半では二次元による空間表象と「動き」について取り上げ ,

時間軸に沿って不可逆的に流れる映像と,自 らの意志によって動く映像との比較

から,後者の主体的な動きが与える空間認知への影響を探る。

この二つの研究から,平面に多次元を描くことの意味と,運動による空間認知

を盛 り込んだ,新 しい空間表現のモデルを提案すると共に,視覚一運動系という

分野での空間理解の一助となれば,幸いである。

視覚―運動系とは

人間の眼球は常に動き,その眼球は自由に移動する体に付いている。眼が静止

した状態でいるというのはかなり特殊な場合であから,空間評価を「静止画 (拘

束された光の配列)」 という特殊な状態で行うのはおかしい。そこで視覚―運動

系として,運動と視覚という観点から我々が得る情報 (空 間)を捉えようと考え

た .

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はじめに

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目次

序論

3

4

8

10

011-1 研究目的

1-2 研究背景

1…3 研究概要

1-4 語句の定義

0213

13

研究結果・考察

17

25

26

研究方法

全体考察

2-1 平面による空間表現

2-2 Q¬ⅣRと MoMeの比較実験

033-1 平面による空間表現

3…2「平面による空間表現J考察

3-3 QIVRと Moueの比較実験

③44-1 パノラマVRと視党の心理補正

4-2「 自らの意志で動かす」という次元

4-3 実空間における身体の動き

4-4 新しい視覚表現の展開 :仮想空間の視覚

05 まとめ

5-1 今後の展望

5-2 参考文献

おわりに

付録 資料編

40

41

42

43

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01.序 熟湘

研究 目的

絵と実空間との差違は,支持体の次元の違いと運動の有無にある.仮想空間

*と実空間の間の差違は,媒体 (支持体)の次元の違いにあると考えられる。

また空間シミュレーションにおけるインタラクテイビティの次元とは,どんな

様相を持つものなのだろうか.絵画を通して平面による空間表現の可能性を探

ると共に,コ ンピュータを利用した主体的な操作が諸認知に与える影響を明ら

かにする.

1.絵画を中心とした平面視覚媒体の歴史を追い,様式の変遷,新しいスタ

イルの成り立ちを文献から調査し,風俗などの歴史的背景と照合することで ,

平面に表象されうる空間 0視覚概念を体系化する.

2.コ ンピュータを利用した運動―視覚系のシミュレーションの中で,特に

パノラマVR*と Movie(ビデオ,アニメーション)*の比較から、パノラマ

VRの持つ、自分の意志で操作するという性質*が諸認知に与える影響を明ら

かにする.

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研究背景

パーソナルコンピュータの普及に伴い,仮想空間内における建築的分野が,に

わかに注目されつつある.3次元である空間を,い かに2次元平面上で表現する

かが問題になるが,本来実空間の諸条件 (物理法則など)に拘束される必然性の

ない仮想空間に於いて,実空間との差違に根ざした表現方法について語られたこ

とはない。そこで本論文では「平面と立体の違い―平面性」「動くことと動いて

見えることの違い一運動性」という2点に着目し,実空間一仮想空間の間の認知

的差違からコンピュータを利用した独自の空間表現の可能性を考察したいと考え

た。

「平面性」を考えるにあたり、コンピュータのディスプレイに映し出される空

間も,結局 2次元に投影された平面像に過ぎないが,「平面」とはどのように多

次元を表象するのかという視点から,平面媒体における空間表現の長い歴史を持

つ絵画空間に注目した。

「運動性」を考えるにあたり、動きの中で見えの変化がもたらす空間の広がり,

空間認知にとって動きという要素が成す役割とは何なのかという視点から、認知

科学における運動視差のモデルと似ているパノラマVR*と いう技術に注目し,

実験の対象とした。

本研究に至るまでの具体的な経緯

当初考えていた研究内容は,以下の通りであった。

「情報空間の構築をする場合に,従来の様に単純に建築のヴィジュアルを模すこと

とは別の次元において,建築及び都市の計画的手法がどの様な利点と欠点を持ち得

るのかを,実際の作業の中で探る.また,得 られた情報空間のデザインが逆に物理

的な建築にどういった影響を与えるのかを考察する.」

しかし文献を読み進める内に,本研究に根本的かつ本質的な問題に直面した。

*ス クリーン上に投影されることがなければ,コ ンピュータの中で視覚化すること

が出来ないのが現状である以上,その範囲を出ないのではないか.それは,ス クリー

ンと遠近法という従来の絵画の基本的なシステムに依存せぎるを得ないのではない

か。(ユベール・ダミッシュ InterColrlrntll■ catiOnNo10よ り)

*VRML●ナヴィゲーションシステムといったインターフェースデザインが問題で

あるならば,建築家であろうとなかろうと,デザイナーは存在したし,存在し続け

るだろう。だが,ディスプレイ上で多次元空間を表象しようとしたところで,三次

元より高次の空間を視覚的に把握する能力を我々が持たない以上,そのシミュレー

ションはスクリーンヘの二次元空間の遠近法的投影に頼らぎるを得ず,その疑似三

次元空間に三次元空間を装のように畳み込むという手法が高々想定されているに過

ぎない。(田 中順 10+lNo8よ り)

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という様々な指摘があった。

それでは,ディスプレイ (2次元平面)上に想定される3次元 (若 しくはそれ以上

の次元の)空間の意味とはいったい何なのか ?この手法に新しい可能性があるとす

れば,それはどの様な表現になるだろうか ?こ の問題をクリアしないまま,ディス

プレイ上での表現を無批判に繰り返すことには,意味がないだろう。

以上の話を踏まえ,ディスプレイ上における表現を考えるに際して,実際の人間

の空間の知覚の様相との比較から,二次元表現の可能性を考える方法として,以下

の4つの研究を提案してきた。

研究テーマ 01

視覚装置 。視覚意識史として,様々な視覚メデイアを眺める.

視覚装置としての支持体の歴史,それに伴う視覚に対する意識の歴史をまとめる.

ここで,ハ ンス・ホルバインの「大使たち」(ア ナモルフォーズによる奇妙な染み)

のように,かつて試みられてきた透視図法に対する反乱を取り上げたい。

研究テーマ 02

「見ること」の心理学,認知科学,生理学的解釈

まず,網膜に映る光学的な像である視野 (生のままの自然の像)と,人間が見て

いる視覚世界 (人間化され,意味化された像)と を分けておかねばならない。視野

とは絶えず移り変わる光の連続パターンであり,こ れらが網膜で記録され,人間は

このデータを処理して初めて自らの視覚世界を作り上げることが出来る。「見る」と

いう言葉には,認知・判断 。観察といった意味が含まれていることを私たちは忘れ

やすい.つ まり見ることにはある種の認識行為が絶えず介在している。そこには,普

段は気づくことのない実に複雑なシステムが組み込まれていて,それが作動し,一つの意味の流れを作り上げていると言える.

それ故生まれた時から目の見えなかった先天盲の人が角膜の移植手術によって初

めて視覚を得ても,実際に我々が行つているような「見ること」を行使するために

は何力月も,時には何年もかかる場合があるという。

眼が開き,初めは明暗だけが確認できるようになり,次に色の識別ができ,やが

てものの存在がぼんやり分かつてきて,視覚が固定できるようになっていく。つま

り特定のものを背景から区別して,図 と地を判別できるようになっていくのだ。も

のの形態がはっきり把握できるようになるのはその後のことであり,この段階に

至って初めて,そのものが自分という存在とは切り放された存在だという主客の分

離が次第に可能になっていく。それ以前の段階では,内 と外という感覚も非常に曖

味であるということに注意したい。あらゆる対象があたかも触れたものが皮膚に接

触しているのと同じように,限にくっついているかのように見えるのだ。

眼が開いたにも関わらず見えないのは,網膜が見ているにも関わらず,視神経と

脳神経の間の連絡がまだ上手くとれていないため,脳が見てくれないのである。眼

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のイメージが心のイメージと上手く繋がらないとも言うことができる。

それでは,その視野と視覚世界とを結びつける複雑なシステムとはいったい何

か?VRとは,この視野と視覚世界との結びつきを入為的に繋ぎ代えてしまったも

のと言える.そこで繋ぎ代えられたもの,まだ繋ぎ代えられないまま残っているも

のとはいったい何か。

研究テーマ 03

空間知覚の探求

人間は空間をどの様に (五感の様相,モダリティーとして)知覚しているのか。視

覚が空間知覚の大きな部分を占めているのは明らかだが,ディスプレイ上の表現が

いつまでもヴァーチャルであるのは,リ アルな空間が視覚のみで成り立っていない

ことを示唆する。

五感と空間

それぞれの感覚器官が獲得する空間 (体の周りのひろがり)の調査

1.視覚と空間・ 0・ 」Jギブソン「生態学的視覚論」その他

2.聴覚と空間 0・ ・盲人用歩行補助装置ソニック・ガイドによる実験

3.触覚と空間・ 0。 通常視覚に特権的と考えられている性質は,実は触覚的な経

験によって初めて可能となるものに過ぎず,視覚に固有な対象の性質は光と色の二

つしかない。見るということは,手で触れて対象を知ること,すなわち触覚的な対

象把握の「徴 (マーク)」 に過ぎない.

4.嗅覚と空間

5.味覚と空間

感覚相互性の考察

個々の感覚器官の境界を越える,感覚の総体としての空間 (ひろがり)の調査

感覚の「縦割り」理論

視覚優位の「層理論」

氷山の頂点としての視覚

「共通感覚論」・中村雄二郎

空間を知るための感覚は視覚に限られない。どのモダリティーであれそれが本来

は視覚的体験に特徴的な,身体の動きを軸として世界の不変性を表現する働き,即ち真の意味での「視覚性」をもたらすときには,空間を描き出す感覚として働くこ

とができるのである.

動き (移動)と空間

動きの中で「見え」の変化がもたらす空間の広がりとは?空間把握にとって動き

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という要素が与える影響,要素とは ?「重要なのは,変化しないことではなく,変化することによって,対象の不変な性質が明らかになることである。知覚にとって

は,「変化という次元」こそが問題なのだ。「変化」の中に埋め込まれている「不変」

が知覚されることなのだ.」 (佐々木正人)

→動きと空間,VR,認 知地図 (心の地図)

アフォーダンス理論 ∈J.ギブソン)(情報抽出理論の一部か?)

仁史研でのこれまでの「視覚・空間系」論文も参考に。空間の把握=光,奥行き

感覚,面,肌理,

研究テーマ 04

電子メディアの知覚

サイバースペースの環境によって私たちの身体が被る変容を探る.電子メディア

環境との接触経験をそれ以前の知覚の延長上でしか理解しないのは本質的に間違っ

ている。電子メディア環境での新しい知覚体験を記述する.

本研究では,以上4つの研究テーマのうち,01の絵画を中心とした視覚メディア

と03の動き (移動)と空間についてとりあげ,研究を行ったものである。

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研究概要

■研究目的

実空間と仮想空間の間の大きな差違である,媒体の平面性と,時間軸に対する

画像の動き (運動)が,空間認知に与える影響を明らかにし,空間表現の新しい

モデルを提案する。

■研究方法

1.平面による空間表現の文献調査

(1)絵画史の中で,様式転機の契機となった代表的な作品を文献から抽出す

る。

(2)空間や視点 に関わ る描 き方や意識 の変化 として記述す る .

(3)平面 に表象 され うる空間 。視覚概念 として体 系化す る。

2.QttVRと Movieの比較実験

(1)空間内のオブジェクトの認知

同じ空間を表現したMovie,QuiCkTimeVR見 せ,空間内に存在したオブ

ジェクトを想起してもらう。

(2)広 さ (距離)の認知

ある対象物までの距離やその場の広さを,具体的な数値で答えてもらう。

(3)移動 (方向)の認知

1.あ る時点で画面表示されている視点の,平面図上の位置をプロットして

もらう。

2.指定した角度だけ,VRに よって視点を振ってもらう.

3.視点をある回転角度振った映像をMovieで見て,そ の量を答えてもら

う.

(4)時間の認知

1.あ る距離の移動を描くMovieを見せ,時間を答えてもらう.

2.VRに よる操作の後 ,目 的地にたどり着くまでに要した時間を答えてもら

う。

(5)αR釈操作の解析

マウスの 1ス トロークで回転する角度の解析

■実験結果と考察

1.平面による空間表現

結果は本論参照 (要約不能)

画家の視点が外在する描写対象から次第に画家の方に近づいていく歴史.言い

換えれば,対象とされるものが次第に画家の目に引き寄せられ,つ いに網膜と一

致する。更にそれすらも乗り越えて画家の内部に突入したということだろう.近

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代化の中で求められてきたものとは,個人によって異なる知覚を再現しようとい

うことなのである.

2.QTVRと Movieの 比較実験

(1)空間内のオブジェクトの認知

Movieの 方が,VRよ り多くのオブジェクトを記憶している。

操作に不慣れな場合,操作に集中してしまい,記憶が半減してしまうような

現象があつたと考えられる。

(2)広さ (距離)の認知

1では操作の複雑さが個々のオブジェクトに対する認知の妨げとなったが,空間

の広さについては,VRでも正確な答えが得られている.

(3)自 身の移動 (位置)の認知

1.通常,VRによって自分の意志で動く方が,位置を見失わずにすむと考えられ

る。しかし,空間が複雑になった場合,見せる側が意図的に分かり易く映像化

した空間の構造を,Movieの 方が受け入れやすい。

4.円形のモデルでは,VRでは比較的正確な操作が出来たものの,Movieでは明

らかに大きなずれを生じた。この実験は同一人物に何度繰り返しても同様の結

果となる.ま た,被験者が角度を言い当てることに相当の注意を払っている場

合でも,大きなずれを生じる。この実験では「方向」(実際は方向を示す絵で

しかない)が,手の感覚が働いて初めて正しく知覚されたことを示す.特殊な

場合に限つて,視覚に勝る感覚が存在すると言える.

(4)移動時間の認知

Movieでは正確に,若しくは多めの時間を答える人が多い。VRでは,特に短

い時間で目的地に到達した場合,さ らに短い時間 (1/2以下)を答える傾向に

ある。

VRの操作性によって,時間の次元に歪みが生じたと言えるのではない

か .

■全体考察

。18世紀ヨーロッパで流行した「パノラマ」と呼ばれる見せ物との類似性 .

・実際の身体の動き モニタの前で思わず動いてしまう腕,身体,首などと

同様に,視覚に付随した身体の動きが見られるだろう.

。コンピュータ画面上に現れるのは「視覚性運動感覚」,それに付随して動

いた身体は「自己受容器性運動感覚」と呼べる。

・空間表現の提案―パノプテイコン的視覚と運動の表現 .

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語旬の定義

!mageBasedRendering

現在のパーチャル リアリティシステムのほとんどは,幾何形状モデルデータ

(CGデータ)を 用いて仮想環境や物体を表現し,コ ンピュータグラフイクス技術

によって提示するという手法(GeometryBased Rendering)を 用いてる.この

ように,明示的に 3次元形状をもつことは,視点移動などの操作,衝突検知など

の現象のシミュレーションなどが容易に行えるという利点がある。しかし,複雑

な形状を持つものの表現や忠実な質感の再現を行うこと,すなわち,写実性の高

い仮想環境の構築を行うことには限界がある .

最近,こ の問題を解決する新しいアプローチとして,実 シーンの撮像結果をも

とに3次元空間を記述表現する手法として注目されているのが、Image Based

Renderingで ある。この手法は,一般に幾何モデルを持たないため物体の操作

等が限定されるものの,実写画像を利用するため,写実性の高い仮想空間を生成

できる。またその実写画像はあらかじめ用意されたものであるから,リ アルタイ

ムにレンダリングする必要が無く,極めて鋭敏な応答性を持つ .

パノラマ VR

=QuiCkTimeVR

=QttVR

=VR

AppleComputer社 の,ImageBasedRendering再 生技術 .

正確には,QЪZRは 「パノラマVR」 と「オブジェクトVR」 の2種類がある

が,本論文の実験に用いたのはパノラマVRのみである。(次 ベージ概念図参照)

マウスの操作によって上下左右に,シ リンダー内を自由に360度見渡すことが

出来る。また,Shiftキーによってズームイン,Controlキーによってズームア

ウトが可能 .

画像の元になるリソースが一枚の絵であるため,鋭敏な応答性に加え,実験に

際して画像処理を行いやすいという利点がある.

Movie

=VTR=Anirnation

=etc.

本論では特にビデオからコンピュータに取り込んだ実写映像を用いているた

め,狭義にはそれを指しているが,広義には時間軸に沿って一方向的に流れる映

像一般.CGによるアニメーション,実写ビデオ,映画,等々.

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MultinodeVR

=マルチノー ドVR

単体のパノラマVRを リンクによって複数繋ぎ合わせたもの.画像の指定した

部分をクリックすることによって次のシリンダーが表示される.

表象空間

絵画空間,テキス ト空間,意味空間,ネ ットワーク空間 。・ 。等々,心の中に

描かれるイメージ空間 .

視覚系

視感覚や視覚的モダリティ,視覚入力のチャンネルとは区別される。それは器

官と機能の階層である。すなわち,網膜とその神経,筋により支持され,調節さ

れる限,頭部で働く2つ の眼,肩の上で回転する頭部,そ して生息場所を動きま

わる身体というように階層を成している.

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撮影 (一定角度毎)Stttch

個 々 の絵 をそ らせ る ことに

よってつなぎ合わせるが、同時

にゆがみを生じる。直線が曲線に

な り、すべてが曲がって見える。

ヱ ∠ゞ豆塁盤 概血図

VR Playerは ゆがみを修正 し、Playerウ ィ

ン ドウに表示されている画像のそ りを戻す。使

用者が見回すにしたがってプログラムが同時に

働き、表示部分のそ りを瞬時に戻す。

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VR Playerに よる再生Silinder O作 成

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02.研究方法

1.平面 による空間表現の文献調査

(1)絵画史の中で,様式転機の契機となった代表的な作品を文献から抽出する。

(2)それぞれの作品に対し,その時代の歴史的背景と比較し,時代の気分や政治

的側面,世界観に至るまで考察の材料とし,空間概念の変遷をたどる.

(3)描かれた空間に対して,描いた者がどの位置にいるのかという,視点の移動

を追う.

(4)技法の変化に注目して,絵画自然体を俯嗽する。

(5)題材の変化に注目して,絵画自然体を俯欧する。

2.Q■沢 と Movieの比較実験

コンピュータの制御と相互作用性に関わると思われる要素について実験する。

(1)空間内のオブジェクトの認知

55N-9階 プロジェクト室・竹内ラウンジを表現したMovie,パ ノラマVRを

それぞれ見せ,空間内に存在したオブジェクトを想起してもらう.

Maた とVRとの想起率の比較.

(2)広 さ (距離)の認知

(1)と 同じ条件で,その場の広さを,具体的な数値 (プ ランの縦横長さ)で答

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55N→ 階プロジェクト=

プロジェクト菫パノラマロ

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えてもらう.

(3)移動 (方向)の認知

1.あ る時点で画面表示されている視点の,平面図上の位置をプロットしても

らう.使用する素材は,こ このパノラマVRを複数の結節点によって繋ぐことで ,

複雑な建築空間の全体を表現した,MultiNodeVR*を利用する。

Map

2.指定した角度だけ,VRに よって視点を振ってもらう。(四 角形・円形プラ

ンのモデルのVRを 利用 )

ここで利用する円形モデルは,画像から容易に角度が推測できないように,点

光源や太陽光を設定せず,環境光のみで一様に影が出ないレンダリングを施して

いる。かつ回転しているという情報のみを伝えるために,全体に一様なテクス

チャーをかけた .

円形モデルのパノラマVR

3.視点をある回転角度振 った映像をMovieで 見て,その量を複数選択肢の

中か ら選んでもらう。 (同 上 )

得 られる画像を Movieと パ ノラマVRとで全 く同じにす るために,パ ノラマ

VRを 自動的に動かすマクロ機能を利用 し,Movieの 映像 として利用する。

(4)時間の認知

1.あ る距離の移動を描くMovieを見せ,時間を選択肢か ら選んでもらう。

ここでは (3)で使った MultiNodeVRをマクロで動か し,90,60,30秒 の

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Mul=NodeVR

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Movieを 用意する.選択肢は10秒から5秒刻みで 120秒まで表記したものとす

る。

2.VRに よる操作の後 ,

つ。

利用す るVRは 1と 同 じ .

答えて もらう .

目的地にたどり着くまでに要した時間を答えてもら

ここでは時間の選択肢は設けず,被験者に感覚的に

(5)QTVR操作の解析

マウスの 1ス トロークで回転する角度をマクロから解析する。

(4)の 2で被験者の操作を記録したマクロから,

1。 一定時間 (30/60秒)以上マウスが静止するまでの変化量

2.運動の方向が逆転するまでの変化量

以上の二つの変化量を1ス トロークの回転角度として採用し,そ の傾向を調べ

る.

(次ベージ参照)

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濠籍躍臨覇凛遷経嵐潟圏薇霊嶽囁==暮=ア===薫

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霧J騨腐3迅耐灘寡雨尋鷺熙第■1

凡例

Z anale 百meP ansle Ime

T ansle time

G node-index ume1/60秒表示。

拡大縮小表示の度合い

バンの度合い

ティルトの度合い

ノードインデックスで表わされるシリンダーヘ行く

a.角 度の値について,次行との差を求める (その行で何度進んでいるか)

b.aで正負が逆転する行,も しくは時間が30/60以上を表す行を,マ ウスの 1

ストロークによる境目として採用し,その行までに進んだ角度を累積して表示す

c.bで採用 した行の時間

d.角 度全体の累積

‐―衷薫う瞬1既磁凛軍題熟4機鶏鶯:寧蟹■FF′ .́.丁 ′

「T;、・.:「 r「 、=`,~~~~~~

03.研究結果 彗考察

平面による空間表現

ルネサ ンス以前

絵としてのまとまりを持った最初の空間表現は,エ ジプ トに王国が出来た頃に

出てくる。それは主に王などの墓室の壁全面を埋め尽くして,死者と共にあるこ

とを示すために描き刻んだ人や動物である。特徴的な人物の表現として,顔は側

面だが眼は正面,上半身は正面で両脚は側面という形式が挙げられれ,「重なり

の遠近法」を用いて,極めて平面的な中にも多少の立体感を感じさせている。

古代ギリシア・ローマ時代には,人類最初の透視画が登場した。「3/4正 面視」

による表現,奥行き方向の線の延長が一点に集中せずに,魚 の骨状に集合する擬

似的な透視図法などが知られていた.ヴィトルヴィウスは建築十書の中で「スケ

ノグラフィア」として透視画らしきもの (諸説あるが)を定義している。神殿に

はグリーク・リフアインメント(錯視修正)が施された。有名な曲線的構成、ドー

リス式神殿の柱はこの認識の実用化である。視野の形態を球状と見なすことに

よって、古代光学は、見かけの大きさは対象の限からの距離によってではなく、

視角の度合いによって決まるという前提を守った。ユークリッドの第 8定理がこ

のことを示しているが、のちにルネサンス人たちはこの第 8定理をまったく削除

している。

中世の絵画は,題材が宗教画に限定されており,空間を思わせる表現が少な

い .

空間表現は、ルネサ ンス以前の 1200年代末か らイタ リア美術の特色 とされて

お り、「近代の遠近法的空間観を基礎づけた」のが、ジョッ トとドゥッチ ョであ

るといわれている。13世紀末に活動を始めたジョットは、100年後に発明され

る科学的遠近法を知 らなかったが、経験的に消失点を持つ遠近法を用いて、当時

としては極めて写実的な建築物を描き、二次元平面に三次元的空間を創造 してい

る。その例 としては、アッシジのサン・ フランチェスコ聖堂上堂に彼が描 いた

『聖フランチェスコ伝』壁画やパ ドヴァのアレーナ礼拝堂の壁画に描かれている

建築物が挙げられる。

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還近法の発生 (ルネサ ンス )

ルネサンス (15世紀始め)建築家フィリッポ 。ブルネレスキが線透視図法を

発案した。.

イタ リア・ルネサ ンスの建築家・理論家,著書「建

築論」で有名なレオン・バ ッティスタ。アルベルティ

が 「絵画論(1435)」 で線遠近法を理論化する .

線透視図法の生みの親がこの二人の建築家である

ことは,当 時,建築空間と透視図法が密接に関わっ

ていたことを物語る。

また透視図は,ラ テン世界,特 にイタリアの都市国家で生まれた.農地や資源 ,

産業にも乏しかったイタリアにあったのは,貿易,通商や芸術の才能であった。

そのどこまでも見通 しの利く,地中海気候の都市文明のなかでのみこの秩序感覚

が生まれたことは,透視図が都市的なものであったことを意味する。

「全ての奥行き方向の線が向かう無限に遠い点の像」としての消失点の発見は ,

自然哲学における空間理解 ,い わばデカル トの言う無限そのものの具体的象徴と

言えるのではないだろうか。

図法

還 近 法 とは

「遠近法」とは「透視図法」よ り広義に使

われる言葉である。「自然遠近法」とは,人

間が外界を見る場合の光学原理であり,こ

の原理に従って人間が遠近画を作る方法が

「人口遠近法」である。

自然遠近法とは,対象か ら出る光の東が

眼の焦点に集束 して,網膜に倒立像が映る

ことである。

人口遠近法とは,視錐を平面で切断して

出来 る平面上の切断図形を描 く方法であ

る。対象と視錐の頂点 (視点)と の中間に

平面を置 く場合 と,視錐の逆延長方向に平

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面を置く場合がある.後者は写真と同じで倒立図となる。この平面は「画面」と

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いうが,こ れが視軸と直交する場合に歪みの少ないよい視図が出来る。視錘が円

錐の場合,視軸と画面の交角いかんによって種々の「円錐曲線」が出来る.

人口遠近法の内,「線遠近法」は形を描く方法で,「空気 (色 )遠近法」は距離

によって違う明暗と色を描く方法である。線遠近法の代表は透視図法である。

絵画史における線遠近法の意味

1。 人間の限と描写対象との位置関係を,客観的に認識したということ

2.画面という二次元平面の中に,表象空間としての無限の広がりが表現できる

ということの発見

3.表象的な無限の空間の中に,理論的に合理的に,建物などの様々なものを配

置することができるようになった

4.絵画と彫刻との本領の差異を明らかにした

5。 固定された視点によって描かれるものとなった

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16-171世 紀

軍事・政治。経済的な変動により,イ タリアの都市国家は周辺各国の植民地と

なる。

コロンプスのアメリカ大陸発見(1492)

マルティン・ルターがカ トリックに反旗を翻す(1517)(以 降宗教戦争が続く)

コベルニクスによる地動説の提唱とその実証。「コメンタリオルス」(1543)

これらが,それまでの地中海と西欧中心の安定した世界観を根底から覆したと

考えられる。

バロック

16世紀中頃,あ らゆる奇妙なものの見方,規約からはずれ

たものの見方への激しいあこがれが生まれる.

バロックでは,マニエリスムを越えて,無限遠の陶酔感覚を

誘い出す。アンドレーア・ポッツォ「聖イグナチオの昇天」(絵 ,

1700)で は,教会の天丼が天に向かって開き,無数の天使が

天に向かって浮遊し,踊 つている。脅迫的なイリュージョニズ

ムの世界を表現している.ベ ラスケス「織女たち」(1657)では,

薄暗い手前の空間と,向 こう側の明るい大広間.「官女たち」

(1656)で は,実体と写像,二重二重の反射が織りなす空間の

マジックからなる一種の無限空間を表象している。

明暗法

明暗法によって,対象を闇に沈める。遠近法は,言 うな

らば共有化された客観的世界の記号であるが,明暗法では ,

画面では光が照 らす ところしかものが見えない,しかしそ

こで見ることのできるものこそ,他人には見えない自分だ

けの真実である,と いう立場を表明している。

アナモルフォーズ

アナモルフォーズとは,正面から普通に見ると何が描いてあるのか分からな

い,歪んだ絵であるが,これをある異常な見方で見ると像を結ぶという仕掛けに

なった絵のこと.例 えば,正面からではなく,絵にごく接近した状態で斜め方向

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から見る,絵の中央辺りに円柱形の鏡を立ててこれ

に映った像を見る,等々.遠近法原理の眼差しを欺

くことに利用する.こ の絵画はその内部の一つの光

景を無化してしまうような別の視点を要求する。眼

差しは二重化され,空間は重ね合わせられる。二つ

の光景を同時に見ることは出来ない。16世紀から始

まり,17世紀に最 も流行する。 (絵 :ニスロン,斜視歪画の作成方法,1646)

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18-19世紀

フランス革命と産業革命

大衆社会,文化がかたちをなし,力 を蓄えた時代。テクノロジーとそれに支え

られた生産体系が飛躍的に発展し,芸術家もそこで組み替えられた社会的枠組み

に取り込まれた .

自然科学の急速な発展,フ ランス革命以降の社会変化によって,一般の人々が

絵画に接するようになる。この大衆の要求は,本物の風景や都市に模したリアル

な絵たつだ。ここから,も のの形を人間の感情などを交えずに正確に描く,画家

に正確さの極限まで求めるというのが,主潮となる。 (リ アリズム)

視点の上昇

世界の拡大,測量や地図制作の技術が発展するに従い,

各主要都市の都市図が盛んに描かれるようになると,その

多くは空中の架空の場所に視点を設定して描かれる。ブ

リューゲル,ピサロやギュスターヴ・カイユボット「上か

ら眺めた街」(絵)等に見られるように,西欧絵画では頻繁

に用いられるアングルではないが,一つの系譜を作る。

パノラマ,ジオラマの流行

パノラマとは、円形の巨大なスクリーンが張られ

た空間の中心に人を立たせ、そのスクリーン上にき

わめてリアルに描かれた 360度の超広角の絵画に

よって、町や自然の眺望という疑似現実、仮想現実

(ヴ ァーチャル・ リアリティー)を楽しませる見世

物.パ ノラマという語は、すべてを意味するpanと

風景を意味するギリシア語horamaと の合成語であ

る。

ディオラマはスクリーンに多彩な反射光や背面からの通過光を当てることで画

面に変化を加え、さらに観客席を回転させて場面の展開をもたらした。主題とし

ては、パノラマがよく知 られた町の風景の正確な再現であったのに対し、ジオラ

マはエキゾチックな風景や古代の想像画、あるいは家事などの事件の情景だっ

た。立体化されたジオラマでは、観客席のごく近い部分に実物の建物や樹木を用

いたため、観客はどこまでが現実であり、どこからが虚構なのか判断がつかなく

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なったという。このディオラマを考案したのは、写真の発明者の一人、ダゲール

である。彼はパノラマ画家として出発していた。

ギュスターヴ・クールベ「画家のアトリエ」等の大画面の絵は,全体を見通す

のではなく,部分か ら部分につなげていくようにして描き,見 られる。これは,

パノラマ館で人々がパノラマを見る見方,つ まり360度の画面をぐるりと回り

ながら,立 ち止まって視野に入るだけずつ切り取ってみていく見方と共通する.

これは明らかに,固定された視点から鑑賞する初期の透視図法絵画とは異なる表

象空間である。

カメラ・ オブスキュラ

暗い部屋の壁に開けられた小さな穴を通った光で反対側の壁

に映し出された像により,外界の対象を直接目にすることなく,

この対象の表象を通じて真実を探ること.カ メラ。オブスキュ

ラは中世には存在していたと言われているが,実際に画家などが利用するように

なったのは,16世紀の終わり頃からである。ダゲールはジオラマをより早く正

確に作るために,ニエプスと共同でカメラ。オプスキュラの画像を固定する方法

「ダゲレオタイプ」(1836)を発明している.

自然主義

元来風景画とは絵画としての地位は,1.歴史画,2.肖

像画に次いで静物画 と共に最も低いものであったが,ル

ソー,ミ レー等のバル ビゾン派に代表される風景画の発

展は,パ ノラマの風景の流行 とも共通する,風景や 日常

生活の再評価 という時代的な志向である。

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19-201世 紀

写真の出現は,絵画の価値観に変化をもたらす。写実性の追究は写真に取つて

変わられ,画家は別の表現方法を模索せぎるを得なくなる。映画の登場(1895)

印象派による光の表現物に固有の色があると考えるのではなく,投射光を反射

したスペクトルが見えるのだから,緑の陰にある肌には緑を塗 り,夕 焼けの草は

紅く描く。それまでの画家は空間を見て描いていたが,印象派の画家は光を見て

描いたと言える。

この現象はスーラやシエャックの点描派では更に徹底され,混ぜた中間色を使

わず原色を点々と置いていくことで,遠 くから見たとき原色が混じって中間色に

見えると言うような効果を利用している。

セザンヌが、抽象的な形態に自然形態を合わせるような表現をす

る.初期ルネサンス人が線遠近法という幾何学的な原理を持ち込

むことによって,画面の統一を果たそうとしたのに対し,主観的

な形態に自然を合わせはじめたと言える。

動く人の限に映る像,動 く物の継続的な像,つ まり多視点の視覚

像を描くものは,絵 に時間性を取り入れようとする未来派の系統と

なる。マルセル 。デュシャン「階段を下りる裸婦」(1912)

ピカソによって確立されたキュビズムは,今 日我々が限

にする絵画の中で,最 も分かりやすく透視図法に反逆する

姿勢を見せている。視覚対象の一側面しか表現し得ない絵

画に,対象を多視点的に同時把握する方法を導入したとい

う意味で,極めて革新的である。

キュビズム自体の評価は種々あるが,キ ュビズムの成果を満喫しているのが

20世紀後半,現在の絵画,諸芸術であることは間違いないだろう。

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「平面による空間表現」考察

画家の視点が外在する描写対象から次第に画家の方に近づいていく歴史.言い

換えれば,対象とされるものが次第に画家の目に引き寄せられ,つ いに網膜と一

致する。更にそれすらも乗り越えて画家の内部に突入したということである.

近代化の中で求められてきたものとは,個人によって異なる知覚の再現だっ

た。

平面視覚メディアは,画面というフィジカルな平面を媒体として,そ こに表現

された空間,も しくは観るものとの間に生まれる空間という,メ タフィジカルな

多次元空間を創出しうる。

表現手法、様式など 表象される空間・視覚概念

透視図法等質・無限遠空間 視点と描写対象との位置関

係の客観化 視点の固定

バ ロック (天丼画 )無限速への陶酔感 観るものと画面との間を行

き交う視線が成す無限空間

明暗法私的な空間 (共有化された客観的世界の記号で

ある透視図空間に対 して)

アナモルフォーズ 眼差しの二重化、空間の重ね合わせ

測量・地図制作技術の発展 視点の上昇、空中に設定された架空の視点

パノラマ・ジオラマ 固定化されていた視点の解放

カメラオプスキュラ 空間・光の物理的痕跡、又は残余 過去の現前

風景画の発展 身近な空間の再評価

印象派 描かれる対象が空間から光へと変わる

アバンギャルド (ダダ) 視覚像の多視点的表現 (時間性の表現 )

キュビズム 視覚像の多視点的表現 (空間的同時把握)

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VRと Mo宙eの比較実験

(1)空間内のオブジェク トの認知

建築を学ぶ学生40人を対象に,20人ずつVRと Movieの実験を行った。

これは実験の性質上,同一被験者に同じ質問を繰 り返し問うことが出来な

いためである .

オブジェクト 想起した人数 想起率 (%) オブジェクト 想起した人数 想起率 (%)段ボール 17 85 16 80

14 7014 7014 70

11 55

10 ‐ 50

パーティシ ョ〕ン 15 75

ドア 14 70

椅子 11 55窓 9 45

コンセント 9 45蛍光灯 9 45本棚 8 40机 7 35

プラインド 7 35

VRによるオブジェクト想起実験

(プロジェクト室)

段ボール

パーティション

ドア

椅子

コンセント

本棚

蛍光灯

プラインド

ペー′ヽ一

ゴミ箱

流 し

10

10 509 45

15

10

10

45

25

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25

2。

2。

ハンガー 3書類 2

丸ライ ト 2コーヒーメーカ 1 5

ケース 1 5

Movieによるオブジェクト想起実験

(プロジェクト室)

結果 として,Movieの 方が,VRよ り多 くのオブジェク トを記憶 してい

る。

実験前の予想では,VRに よる「発見する行為」が,空間内の諸要素に

対する認知度,若 しくは記憶を高めると予想された.し かし結果が逆に

なったのは,操作 に不慣れな場合,操作に集中して しまい,記憶が半減 し

てしまう,も しくは十分に画像自体を観察することが出来ないというょう

な現象があった と考えられる。またこの実験では,事前にオブジェク トの

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想起を訊ねることを被験者に知 らせていなかった .

ここで追試 として,事前にオブジェク トの想起を訊ねることを知 らせて

いた場合の実験をした。

ォブジェクト i想起した人数 :想起率 (%)

段ポール , 20 : 1∞ ‐

窓 1 20 1 100

想起 した人数 想起率 (%)20 100

20 100

20

19

18

15

15

14

13

12

9

8

8

7

6

5

5

4

4

2

コンセント 1 20机 |、 _.… 19´……

パーティション : 18ドア : 17

オブジェクト

段ポール

コンセント

パーティション

椅子

ドア

プラインド

本棚

模型

流し

蛍光灯

ハンガー

ペーパー

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ゴミ箱

書類

コーヒーメーカ

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ケース

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書類

コーヒーメーカ

丸ライ ト

ケース

5

5

4

3

VRによるオブジェクト想起実験2

(プロジェクト室)

Movieに よるオブジェクト想起実験2

(プロジェクト室)

結果は逆転 した。Movieによる想起率も予想通 りかなり高くなったが ,

VRに よる想起率はそれを上回つている。運動が何 らかの目的と直接的に

結びついた場合 ,それは特別な意味を持ち,認知に影響を与えることが分

かる。

問題点として,個人の記憶力や注意度に依存しないために,それぞれの

実験に別々な多くのサンプルを採らなければならなかったが,操作に気を

取られることなくVRを見ることが出来る被験者の数には限界があり,十

分な実験とは言えないことが挙げられる。

(2)広さ (距離)の認知

Movie,VR共 にある程度正確に答えることが出来る.これは,映像内に

大きさを推測しうる比較対象 (机 ,椅子,ド アなど)があることから,容

易に判断できたと言える。

オブジェクト認知の実験では,操作の複雑さが個々のオブジェクトに対

する認知の妨げとなったが,空間の広さについては,VRで も比較的正確

な答えが得られている。

注目すべき点は,VRの場合,Movieよ り広さを大きく捉えていること

である.個々のオブジェクトに意識が注がれたために,よ り全体的な理解

が必要な「広さ」知覚に狂いが生じたと言える。しかもその狂いの方向は,

意識を注いでいた方向 (小 さいオブジェクト)と は逆の方向 (大 きな空間)

へ向かっていることが分かる。

6*3.5 : 21

7ホ 3.5 , 24.5

6*3 1 18

7*4 1 286*3 1 18

5*3 : 15

縦*横(m)

5*2

5*3

6*3

6*2.5

7*4

6*3.5

5*3

6*3

7*3

5*4

6*2

5*3

7*4

7*4

6*2

6*2.5

6*3

5*3

6*3

平均

面積(m2)

10

15

18

15

28

19

15

18

21

20

12

15

28

28

12

15

18

15

18

17.625

7*4 1

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VRによる広さ認知実験

(プロジェクト室)

6*4 1 24 : ‐ 5*2.5 12.5

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Movieに よるオ広さ認知実験

(プロジェクト室)

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にヽ00にヽ卜

一0街

次のシリンダ ると・・・

画像が前のシーンと大きく変わって

まうために,位置を見失う。

~職ξI糠圃攣靭雛蒸螂

(3)自 身の移動 (位置)の認知

1.位置のプロット

シリンダー間の リンクの都合上,VRの 場合も

Movieの場合もシーンの転換時に位置を見失ってし

まい,比較に相応しい結果が得 られなかった。建築空

間のシミュレーションとして実空間に近い条件を整え

る為には,技術的な課題として,シ リンダーの量を増

やしシーン転換時の画面変化を最小限にする必要があ

る。

しかし画面の突然の転換によって視覚的な位置の感

覚が失われた後でも,かすかな記憶を頼りに自分の位

置を言い当てる例があった。我々が自分の位置を知る

ために心の中に描く認知地図は,ほ とんどの場合仮想

的な上空からの俯欧的イメージであるが,自 分の周り

に広がる空間に位置の情報を直接意識するという場合

がある.例 えば慣れ親しんだ空間の中にいるとき,そ

の中のある地点にいること,そ してそこで色々な方向

を向き,そ こから空間内のさまざまな地点を指し示す

ことは,頭の中の地図と照合することなく容易に可能

である。最初の例はそういった状況との類似と考えら

れる。

―へ移動す

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(3)自 身の移動 (位置)の認知

2.角 度の認知

四角形のモデルではMovie,VR共 に正確な角度が知覚された.操作の有

無に関係なく見えの変化が大きいために,光の流動の中から容易に「壁

面」という不変項を選び出すことを可能にしていると考えられる。

円形のモデルでは,VRでは比較的正確な操作が出来たものの,Movieで

明らかに大きなずれを生じた.(グ ラフ参照)

ここで重要なのは,同一人物に数回同じ実験を繰り返しても,同様に

Movieの 場合のみ大きなズレを生じる点である。このことは,被験者が角

Movieに よる回転角度のズレ

80 100 100実際の角度

VRによる回転角度のズレ

実際の角度

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度を言い当てることに相当の注意を払っている場合でも,大きなずれを生

じるということを意味する。事前には質問内容 (見えた角度の変化を言っ

てもらうこと)を被験者に伝えずに実験後に記憶を頼りに答えてもらうの

ではなく、実際見ている物をそのまま答えてもらっているのにも関わら

ず、Movieでは本当の角度の 2倍以上、もしくは 1/2以下というデタラ

メな答えが出てきたのである。もはや視覚情報のみで角度を言い当てるこ

とが不可能になっているのだ。

この実験は「方向」 (実際は方向を示す絵でしかない)感覚が,視覚と

は別の「自ら動かす」様相によって初めて正しく知覚されたことを示す .

視覚が明らかな不変項を抽出できないという場合には,視覚は誤った情報

を与えることがあり,視覚に勝る感覚が存在すると言える。視覚は他の感

覚より取り入れる情報量が多く,それ故に逆に馬されやすいということな

のだろか。我々は視覚こそが全体の感覚の中で軸となる様相であると考え

がちである。視覚が他の感覚情報によって修正を受けたり,変更されたり

することもほとんどないと思える。しかしこの実験のように,2つ の感覚

系が矛盾する情報をもたらすような場面で,知覚者が視覚以外の情報に

従って事態を認識することがあるというのは,興味深い事実である。

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(4)時間の認知

グラフのように,Movieで は比較的正確な時間を答える。VRでは,短

い時間を答える傾向にある。特に短い時間 (50秒以下)で操作を終えたと

き,正確な時間の 1/2以下という異常に短い時間を答えている。

VRの操作性によって,時間の次元に歪みが生じたと言えるのではない

か。 (次ベージヘ)

VRによる時間のズレ

1.6

1.4

1.2

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Movieに よる時間のズレ

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導WOo‘む′卜の彿

この時間の歪みとはどこから来るものなのか。

我々は日常,過去を振 り返ったとき,時間の印象を異常に短かく,も し

くは長く感じたりすることがある。そういった意味では,時空間の4つめ

の次元に相当する時間の次元は,本来非線形的なものである.よ って,VR

は実空間における時間の歪をシミュレー トしていたに過ぎず,逆にMovie

が線形的時間という特殊な状況を表示していたと言えるのではないか。

絵が動くとき時間を伴うが,その流れが自動的なものと,人間と絵の相

互干渉作用によるものとでは,時間を取り巻く諸々の概念が違ってくる.

前者では光の流れは時間を介して流れているが,後者では操作者を介して

おり,操作,反応,表示,認知,反応・・という全ての段階で時間が等し

く消費されている。それはMovieが○秒間に●枚の画像を表示させると

いう命令から成 り立っていること,VRは専ら操作とその応答としての画

像表示という命令から成 り立っていることから明かである.こ のように,

人間の認知と反応に関わるレベルで時間が関与しているところに,歪みの

原因があるのではないかと考えられる。これはやはり,実空間と同様であ

る。

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マ戴呻 軍∬妥瞭 可

(5)QnノR操作の解析

予備調査として,マウスの1ス トロークで回転する角度の解析を行つた。

結果は以下のグラフの通りである。

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-320

-280

‐240

…200

-160

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Gヌ ー800

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薔 0

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右回りを負,左回りを正として表示しているが,全体の山が右膨らみとなって

いることから,左回りが多かったと言える。

実験前の予想ではある特定の角度に偏りがでると考えていたが,結果は0度周

辺を頂点とした山形になっている。これは,方向を確定するときに一度では定ま

らずに細かく左右に動かしたものを値として拾った結果であろう.

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04.全体考察

パノラマ VRと視覚の心理補正

我々が視覚か ら得る知覚像は,網膜に投影され

た像に心的修正を加えたものである。網膜は球面

であるし,そ こに結ばれた像は倒立しているが ,

心的修正によって倒立像を正立像に直し,曲面を:^___― -1・・ 1

平面に直して知覚している。光学的には歪んでい

ても,水平のはずのものは常に水平に,直線のは

ずのものは常に直線 に見えてしまうのは,透視図

法的心的修正を受けているからである。この心的修正はパノラマVRがイメージレ

ンダリングされた歪んだ絵を透視図法に則つて修正するシステムと同じである。動

きと見えの変化という視覚モデルのシミュレータとしてこのパノラマVRに注目し

はじめたが,研究の中で視覚とVRの間にもう一つ共通点が見つけられた事に,意

味のある偶然性を感じる.

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「 自らの意 志 で動か す」 とい う次元

絵画のような平面の支持体に固定 (拘束)された絵 (光)を見て,2次元である

と言う。そして平面の支持体上で時間軸に連続的に流動する絵 (光)を見て,3次

元であると言う。ここで増えた 1次元は,「時間の次元」である。VRではさらに

ここに「操作する次元」なるものが加わっていると考えられる。後半の実験編は,

この操作する次元の諸様相を探っていたことになる.

「空間」を知るための感覚は,視覚に限られないことが分かった。どの感覚モダ

リティーであれそれが本来は視覚的体験に特徴的な,体の動きを軸として環境の

不変性を表現する働き,すなわち真の意味での「視覚性」をもたらすときには,空

間を描き出す感覚として働くことが出来ると言える。

実空 間 にお け る身体 の動 き

「視覚性運動感覚」 と「自己受容器性運動感覚」

後半のVRを使った実験全体を通して,被験者の首もしくは体が画面の絵の動き

につられて僅かに動 くという現象が,実験中に観察された.こ こで動いた体と見

えている映像はどの様な関係にあるのか.

視覚も筋肉や関節,内耳系などと同様に,身体の運動を記録するという点で運動

的感覚であると言える.これを」.J.ギ ブソンは「視覚性運動感覚」と呼ぶ。また ,

自己の身体部位の運動 (筋感覚)や姿勢 (前庭感覚)の情報を提供する感覚を,「 自

己受容器性運動感覚」と呼ぶ .

我々は普通,こ の視覚性運動感覚と自己受容器性運動感覚が互いに密接な関係を

保持したまま与える情報を得ることによって,自 分の運動を成立させている.し

かしこの実験では,視覚性運動感覚のみが与えられ,自 己受容器性運動感覚が不

足した状態となった.そ こで首や体が動きを起こしたと考えられる.

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新 しい視 覚表 現 の展 開 :仮想 空 間 の視覚

パノプティコン (Panoplcon)

18世紀末、イギリスの哲学者ジェレミー・ベンサムは、理想の監獄建築パノプ

ティコン (一望監視装置)を考案した。PanはパノラマのPanに通じる。パノプ

ティコンでは、まず周辺に環状の建物を、中心には塔を配置し、塔にはいくつか

の大きな窓があり、それが環の内側に向かって開いている。周辺の建物は独房に

分けられ、その各々は建物の内側から外側まで貫いて一室となっている。独房の

窓は 2つあり、一つは内側を向いて塔の窓と相対しており、いま一つは外側に面

していて、そこから入る日光が独房の隅々までを照らすようにする。つまり、光

は環状の建物の外部から塔へ向けた方向に入ることになる。中央の塔に監視者を

一人置き、各々の独房に囚人を一人ずつ入れる。逆光の効果によって、独房に閉

じ込められた人物の影が光の中から浮かび上がっているのを塔から一望できるわ

けである。

眼差しの内画化

パノプティコンにおいて視線は非対称的で、囚人には中央の監視塔の内部は見え

ない。一方、囚人は絶えず見られている可能性がある。彼は一方的に見られる存

在と化される。重要な点は、この眼差しの機構においては実は、監視塔に監視者

が一人もいなくてもよいということだ。確認できない眼差しによって絶えず自分

が見られていることを意識させられる囚人は、この権力の眼差しを内面化し、自

分で自分の状態を監視するようになる。囚人みずからが権力関係を維持してしま

うわけだ。パノプティコンにおいてはこのように、権力の働きかけが特定の人格

とか意志とか、その具体的暴力によってではなく、囚人の身体や光・視線の精巧

な配置のなかに存在している。それは権力が最大限に機能するようにきわめて経

済的・効率的に作られたシステムなのである。パノラマにおいて世界を一望のも

とにとらえようとした近代の身体は同時に、権力の限差しによって隅々まで観察

されつつあった身体でもあった。事実、生理学をはじめとする (身体)をめぐる

科学はこの対象の可能性を探り、例えば資本主義的工業生産などの現場において、

その最も効率的な利用法を開発することに貢献したのである。

ピープホール(PeepHole)

ピープホールとは,イ ンターネットを介して遠隔地にあるカメラをこちら側か

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ら操作し,その画像をリアルタイムに取り込むという装置である。これらは管理

が無人で行えるため,一度セッティングを済ませてしまえば 1日 24時間365日

中常に対象を撮影し続けることが出来る,いわばインターネットを介した監視カ

メラとなる。ピープホールに於いても視線は非対称的で,カ メラが向けられてい

る側からは誰が自分を見ているのか分からない.一方,不特定の人間 (全世界中

の 1)に絶えず見られている可能性もある.し かし,カ メラの向こう側には観察

者が一人もいなくてもよい。カメラの前の人間は,全世界の眼差しを自ら内面可

し,自 分で自分の状態を監視するようになる.私はこのピープホールを現代のパ

ノプティコンとして認識せざるを得ない。

渡辺仁史研究室ビープホールア ドレス http://

…・Watanabe.arch.waseda.acJp/hw/1992/

kirn/peepho:e/

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05。 まとめ

今後の展望

研究背景にもあるように,本論は情報空間の構築という大きな目標のもと,その

予備調査の第一歩を記したに過ぎない。目的がが抽象的なだけに,それを研究の

対象とすること自体にある種の難しさがある。今後も慎重にテーマの選択をしな

がら,研究を進めていきたい。

前半は平面メディアを取り上げたが,今世紀以降の新しいメディアに触れられな

かった。今後その部分を拡充する必要があるだろう。

また動きと視覚のシミュレーションとして,パ ノラマVRの他にも試してみたい

技術が幾つかある。それらとの比較検討もする必要がある.

輔 螂 ― 一 一 一

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僣もゃ0ぶヽい

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参考文献

JoJ.ギ ブソン 「生体学的視覚論」

E・ パノフスキー 「象徴形式としての遠近法J

中村雄二郎 「共通感覚論J

認知心理学 1「知覚と運動」

佐々木正人 「アフォーダンス」「からだ :認識の原点」

下条信輔 「視覚の冒険J

鳥居修晃 「視覚の心理学J

黒田正巳 「空間を描く遠近法」

辻茂 「遠近法の誕生J

中村雄二郎,他 「遠近法の精神史」

佐藤康邦 「絵画空間の哲学」

浜田邦宏,マーコス・ノヴァク 「1041 No6サ イバーアーキテクチヤー」

浜田邦宏 「談 No56」

マイケル 0ベネディクト 「サイパースペース」

ウィリアム・ミッチェリレ「シティ・オブ・ビット」「リコンフィギュアードアイ」

「建築の形態言語J

エドモン・クーショ 「画像のディジタル合成」

SD 9506 Fデジタル・アーキテクチュアの可能性」9704『拡張するデジタル・

デザイン」

InterCommmication No10「 デジタル・イメージ論J

順不同

澤●:● ´`,:.・

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♪轟〓

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一年ヽνぶ豫ゃ劣ぶ聯ノトいい

おわりに

4月 当初から抽象的な言葉の羅列で始まったこの卒業論文でしたが,こ こにどう

にか完成させることが出来ました.先の見えない手探り状態の中,的確なアドバ

イスを下さった担当の木村さん,酒井さん,暖かく見守って下さった研究室の諸

先輩方,渡辺仁史先生にこの場を借りて御礼申し上げます。

4,

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卜00

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資料編

パ ノラマ VRの 作成法

撮影について

まず,周囲 360度 を等間隔で撮影する必要がある,カ メラの回転中心をレンズ

の軸に完全にあわせないと,後にパノラマ Pictの作成がうまく行かなくなる場合

がる。

パノラマ Pictの作成について

QTVR Panorarna Movieの元データとなるのがパノラマPictデータである。パ

ノラマPictデータの作成方法は通常2つある。1つめは、先に撮影した写真のデー

タを合成する方法。この作業を一般的な画像処理ソフトでおこなうこともできる

が、QuickTlineVRAuthOrlng Tool Suite― StitcherやPhotoVista,NodeStar

等を利用すると半自動的に合成作業を進めることができる。2つ めの方法は写真等

の撮影によらず、3D_Modelデータから直接パノラマPictデータをレンダリング

するもの。

QuickTimeVR Authoring TOol Suite― Stitcher O使 もヽ方

写真のデータの方向、大きさ、順番、番号を確認

MPWを起動する

メモリーは40MB以上割り当てておく

QuickDraw 3Dを 使用している場合は外してから再起動

プロテクト用のドングルがADBポートにあること

Stitcherの オプションを指定する

fow

使用したレンズの長手方向の角度

Victorの DVCは 40度

Offset

連続した 2枚の画像の重なる部分のビクセル数

PhOtOShopな どで実際に重ねてみて割 り出す

鰊 i ・,・ ない。

・ …11:.た ■●

‐‐

靭『饒一引椰「一む繊‘質‘也弩をだ>ヽ一α「νSt鮮♂“トヽト0鰤”

range

Offsetの調整範囲

大きさはだいたいでいいが仕上がりにずれがある場合は大きくする

目多ぞ(768x512¬ごx=40,y=20)

rotate

画像 を正立させるために必要な回転角度 (時計方向)

outHeight

96の倍数で規格外の場合は何度かテス トを行う

そのほかのオプション

o wrap

最初と最後のイメージをつなげる

o cropOut

縦方向でずれが生じた場合その部分 をカットする

o outWidth

最終的なイメージの幅 (768x512の 場合、値は 768)

o sharpen

保存の前に sharpenフ ィルターを通す

o blend

つなぎ合わせるときディゾルプ処理を行う

o fillsharpen

合成したときのギャップや欠損点を保管する

o show

作業中 (ス ティッチ中)の画像を表示

o dir

元となる画像のディレクトリ指定(ex"HD-250:Photo")

o files

ファイル名の指定 (ex"o02-019り

o out

出カファイル名(ex"HD-250:Photo:*ホ ホ。srcPICT:

使用カメラレンズと標準合成画像サイズの関係

使用レンズ FOV値 画像サイズ

151rm 97』虻 768*2496

18m 86[難

2811m 60』虻 768*4032

餌1黎 鮨 憲 rヽ..(■・・ ,4● ■●■●サ■'■

■●:.た tヽ,:

♪饉濃

ф壼こ鍾に一村ンル

>ヾ一雀「″経等o彼‘ゝ>

卜Oψ一

stitch=fovy 60=rotate 90-offset 225 0-range 40 20

-wrap―cropOut―outHeight 4032-outWidth 768 sharpen ttblend― fill―

show

―dir"QTVR:lI「 "―files"001-018"

―out"QTVR:II「 :HT.PAN01"

マルチノー ドVRの作成法

QuickTimeVRPanoramaMovieに はシングルノードとマルチノードがある。

どちらもパノラマPictか ら作成する。マルチノードムーヴィーは複数のシングル

ノー ドムーヴィー間の移動を可能にしたものです。マルチノードムーヴィーにつ

いてQuiCkTimeVRAutho」 ngToolを使用した方法を解説する.

QuickTimeVRAuthoringToolSuiteに よるMultiNodePanoramaの 作成

HyperCardの メモリーの割り当てを20MB以上にする

AuthoringToolsSiteフ ォルダーの中のSceneEditorフ ォルダーを作業する場

所にコピーする

幾つものSceneEditorを 同一フォルダーに置くときは名前を変える

(e/restsceneEditor)

以下のフォルダーにデータを格納する一―()内の拡張子を必ず付ける (編集可

能)

*SourcePict:stitchツールやStrataProで 作成した縦長 Pict(。 srcPict)

*SourceDicedMoovs:ダ イシングされたムービーファイル(。srcMoov)

ホSingle―NodeMOovs:パ ノラマムービー(拡張子なし)

*LinkBackdropPicts:SourcePict内 にあるデータを回転し480x148に縮小し

たpictフ ァイル(.mhiPict)

そのほかの必要なフォルダー

*unkHotspotPict:SceneEditorで 生成されるリンクに必要なPict(.linkPict)

■鶴〓

む戯ヽ∝に”弓ごオ ン一饉D

鮮専o“ぶいがヽい0一

~~~~ 百 丁

==丁I再

*MPWCompilationSuite:SceneEditorで 生成されるMPWの ワークシー ト

*CompositedHotSpotPict:MPWで MultiNodeを 生成するときのリンクホッ

トスボットはここに入れてお く(.hsPict)

*HotSpotDicedMoovs:COrnpositedHotSpotPictを ダイシングしたものの格

納場所

SceneEditorフ ォルダーにある「SceneEditor」 をダブルクリックする

フォルダー位置と拡張子の設定

変更すべき場所は

oPathPref破―SceneEditorの ある場所(exHD-250:SceneEditor:)

oOutputVRSceneMovie― マルチノー ドの格納先とファイル名(HD-250:

SceneEditor:testQTVЮ

oHotSpotPanoramaDimensions― HotSpotPictを 出力す るときの大 きさ

(SourcePictよ り小さくても問題はないが比率は SourcePictと 同じにする

o必要に応じて自分な りにフォルダー名と拡張子を変更

o「ExportLinkHotSpotPictsTo:」 の設定を「DiceHotSpotPictsFrom:」 と同

じにするとあとで手間が省ける

シーンの数値情報の設定

ここでは

SotlrcePanoramWidth,SotlrcePanoramHeightwmttnwidth、撻 owHeight

ぐらい

フロアープラン画面

oNodeModeをクリック

NewNodeのポタンをドラッグして画面上に配置する

シングルノー ドムービー名とノード名を入力

これをノー ドの数だけ繰り返す

デフォフレトノード (マルチノー ドムービーの出発地点)を クリックする

Nodeメ ニューからSetDefaultNodeメ ニューを選ぶ

Nodeの削除はごみ箱にDrag&Dropす る

oLinkModeを クリック

リンクを付けたいノー ドをクリックする

ρ‘J

薔譲纂質“一轟駿ノ.>一饉為一昼等響OCヽ≫

卜00

右上にそのノー ドのパノラマムービーが表示される

DefaultNodeは ここで最初のPanと Zoomを決める

EditLInksを クリックする

下の領域にBackdropPictが表示される

Plct内でドラッグすることで矩形領域が設定される

この領域は移動も変形も削除もできる

矩形が選択された状態にして「Linkto:」 でリンク先を決定する

ShcwLinkボ タンを押すと右側中段にリンク先のパノラマムービーが表示され

リンクしたときのPanと Zoomを決める (ム ービーを動かして決めるのと数値

で決めるのと二通りある)

これを各ノー ドに対してリンクの数だけ設定する

oExportメ ニューからReSOurcesWorksheerandPICTsを 選択する

MPWCompilationSuiteフ ォルダーにResourceと NodeLIstと Worksheetが

作られる

MPWCompllatlonSuiteの 中の BuildWorksheetを ダブルクリックす る

全てを実行 してエ ラーがなければ完成である

出来上がったマルチ ノー ドを「InternetMo宙 eTool」 に Drag&Dropす る

ここで FlattenMovieの 処理 をする

これをしなければ一つのデータにならない

キ■■●1'■ ′ヽ●F“ ltl●●14■ ■■|.=.■ ●||

―――一一¬

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実験解析データサンプル (Mu比iNodeVRに よる操作軌跡)

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回転実験 160度サンプルデータ

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