ISO 55002の改訂

効果的なアセットマネジメントシステムの

構築のための、より良いガイダンス

改訂版ISO 55002:2018－主な改訂事項

ISO 55001の適用を成功させるための、よりわかりやすいガイダンスを記載

4年間にわたりアセットマネジメントシステムを適用してきた、31か国の経験を取り込み

規格をいち早く取り入れた組織の実際の適用、経験と課題に基づく

改良の概要

• ISO 55001の各箇条に対して、より幅広く詳細なガイダンス

• それぞれの要求事項が、以下のアセットマネジメントの4つの「基本」にどのように貢献するかを明記

– 価値

– 整合性

– リーダーシップ

– 保証

• ISO 55001の要求事項を、以下のアセットマネジメントの鍵となる領域にどのように適用したら良いか

– アセットポートフォリオ

– アセットマネジメントシステム

– アセットマネジメントの活動

アセットマネジメントシステムの一部として考慮する必要のある、7つの「箇条横断的な」主題についての新たなガイダンス

箇条横断的な主題についてのガイダンス

序文

4. 状況

5. リーダーシップ

10. 改善

9. 評価

6. 計画

7. 支援

8. 運用

価値

リスクマネジメント

財務

意思

決定

SAM

P適

用範

囲

スケーラビリティ

ISO 55001の主な箇条

箇条横断的な主題

1. 価値

「価値」の概念と、以下の違いについて説明

• 価値の決定

• 価値の生成

• 組織の「価値」

新たなガイドライン：

• 価値、コスト、リスク、パフォーマンスの関係を明確に

• アセットポートフォリオが組織の目標に貢献するという信頼を構築

• ステークホルダーのニーズと期待の把握を支援

2. アセットマンジメントシステム（AMS）の適用範囲

アセットマネジメントシステム（AMS）の適用範囲（境界）を明確に定義することの重要さ

新たなガイドライン：

• サービスプロバイダとアセットオーナーが、認証対象となるための条件を明記

• AMSの適用範囲が、以下の事項にどのように影響を受けるかを説明

– 組織設計

– 役割と責任

– 意思決定

– アセットの特性と重要性

– アウトソーシングの契約関係

– 適用期間

– 他のマネジメントシステムとの相互関係

3. 戦略的アセットマネジメント計画 (SAMP)

SAMPは成功するアセットマネジメントシステムの重要な要素

新しいガイドライン：

• SAMPの目的

• 以下の事項の関係を説明：

– AM目標

– SAMP– アセットマネジメント計画

• SAMPの典型的な内容

4. アセットマネジメントの意思決定

適切な価値の正当化を伴う、迅速で、一貫性があり、堅牢な意思決定は、アセットマネジメントの中核である

新しいガイドライン：

• 意思決定の枠組みの開発について説明

– プロセス

– 基準

– ガバナンス

• アセットマネジメントの活動が、調整され、一貫性のある意思決定基準に従って実施されることの重要性を強調

5. リスクマネジメント

リスクマネジメントは、アセットマネジメントに必要不可欠な部分であり、より強調されてきた

新しいガイドライン：

• アセットマネジメントとリスクマネジメントの関係の理解の向上

• 統合されたアセットマネジメントシステムの中でリスクマネジメントプログラムを確立する方法

6. 財務

アセットマネジメントの財務と非財務（技術）の機能の関係の重要性を強調

新しいガイドライン：

• 組織が、以下の事項を整合させるべき理由と方法を説明：

– 異なる責任と権限を持つ、人と部署

– 基本的なプロセスと活動

• 組織内での財務と非財務のデータと

情報の正確さと追跡可能性が、一貫性

のある意思決定を支援するのに必要

不可欠である理由を説明

7. あらゆる組織への拡張性（スケーラビリティ）

• どのような規模の組織でも、アセットマネジメントシステムによって便益を得ることができる

新しいガイドライン：

• 適用範囲と要求事項を、組織の複雑さ、状況、アセットポートフォリオに応じて拡縮する手助け

専門家の言葉…

Rhys Davies – TC251議長

「新しいISO 55002は、より良いガイダンスを提供し、ステークホルダーが要求する価値を、アセットからもたらすために、さらに良い立場へと導いてくれる。」

Ton Van Wingerden – ISO 55002改訂のワーキンググループコンビナー

「我々は、ISO 55002が発行されてから4年間、アセットマネジメントのコミュニティから経験、視点、情報を提供してもらい、把握してきた。そして、明確な説明、詳細な解説とベストプラクティスを追加した。―そしてそれは、大変すばらしいものとなった！」

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• さらなる情報は委員会サイトまで committee.iso.org/tc251