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不動産マーケットレポート 1 January,2020 転出入人口にみる子育て世帯の 増加エリア ������������ 2 経済トレンド�ウォッチ������� 4 不動産市場トレンド�ウォッチ���� 6 都心回帰による都区部における 出生率の上昇 ����������� 8 ■本 レ ポ ートに 関 す る お 問 い 合 わ せ 先■ みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部 大畑 善郎 TEL.03-3274-9079(代表)

January,2020 不動産ットレトtmri.co.jp/report_market/pdf/market_report2001.pdf東京都 台東区 -397 646 1,043 神奈川県 川崎市中原区 -376 1,443 1,819 東京都 渋谷区

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不動産マーケットレポート1

Janua r y, 2 0 20

転出入人口にみる子育て世帯の�増加エリア�������������2

経済トレンド�ウォッチ��������4

不動産市場トレンド�ウォッチ�����6

都心回帰による都区部における�出生率の上昇������������8

■本レポートに 関 するお 問 い 合 わ せ 先■みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部大畑 善郎 TEL.03-3274-9079(代表)

2 2020, January � みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート

転出入人口にみる子育て世帯の増加エリア

本稿では、東京圏(一都三県)の都市部(都区部及び市)について、出生による自然増加に加え、直近の社会増減(転出入)から子育て世帯が転入超過となっているとみられるエリアを探ります。

●東京圏都市部の約7割の自治体で年少人口が減少住民基本台帳に基づく東京圏(1都3県)の都市部(特

別区及び市、政令指定都市の行政区の合計184都市)の人口は、2014年1月~2019年1月の5年間で、約15.7万人減少しました。このうち、15歳未満の年少人口は、6.3万人の減少でした。少子高齢化による年少人口の減少と子育て世帯の減少は住宅需要に影響する事象ととらえることができます。子どものいる世帯の平均の子どもの数は約1.7人※1となるので、5年間で子育て世帯が4万世帯近く減少したと推測されます(6.3万÷1.7≒3.7万)。東京圏184都市のうち、年少人口が減少したのは127

[図表1] 増減率階級別の2014年~2019年の間に年少人口が増加・減少した都市の数

[図表2] 都県別の2014年~2019年の間に年少人口が増加・減少した都市の数・割合

注:�各年1月1日の人口を用いている。

注:( )内の数値は都市の数

※1:厚生労働省「2018年国民生活基礎調査」によると、児童(18歳未満)のいる世帯の平均児童数は1.71人である。

都市、増加したのは57都市です。年間平均増減率をとると、減少した都市では減少率がマイナス1%台の都市が47、マイナス0%台の都市が43で多く、減少した都市の減少率の平均は−1.5%でした。増加した都市は0%台の増加率の都市が29、1%台が17で、増加した都市の増加率の平均は1.4%でした[図表1]。都県別にみると、埼玉県や東京都市部の約7割の都

市が減少、神奈川県は約8割、千葉県は9割近くの都市が減少しました。都区部はほとんどの区で増加しましたが、江戸川区や足立区などの3区は減少しました[図表-2]。

データ出所:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」

データ出所:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」

35

29

47 43

29

17

43

40

10

20

30

40

50

-4%未満 -4%~-3% -3%~-2% -2%~-1% -1%~0 0~1% 1%~2% 2%~3% 3%~4% 4%以上

減少 増加

2014年~2019年の年平均増減率

(都市数)

(35)

(36)

(3)

(18)

(35)

(14)

(6)

(20)

(8)

(9)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

埼玉県n=49

千葉県n=42

東京都区部n=23

東京都市部n=26

神奈川県n=44

減少

増加

(%)

3みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート � 2020, January

●転入超過あるいは出生による子育て世帯の増加エリア2018年に年少人口が最も増加したのは、鉄道新線開

通に伴う大規模な宅地開発が進められている流山市で、前年に比べ1,369人、4.9%の増加でした。次いで、世田谷区や品川区などの都区部が上位にあり、特に中央区や千代田区など都心部では高い増加率を示しています。他方、減少の上位には、横須賀市や八王子市等の郊外エリアに加え、足立区や江戸川区、川口市など一部の都心近隣のエリアが上がっています[図表3]。同じ年の住民基本台帳人口移動報告に基づく転入超過数と比較すると、流山市は転入超過数も818人で最

[図表3] 2018年~2019年の年少人口の増減数上位都市

[図表4] 2018年~2019年の年少人口の転(出)入超過数上位都市

多となりました。印西市や文京区、千代田区も同様に転入超過が年少人口の高い増加率に寄与し、転入によって子育て世帯が増加したエリアと考えられます。一方、町田市や八王子市も転入超過の上位にありますが、年少人口は減少しており、転入超過が自然減に追い付いていない状況です。中野区や港区、新宿区などの都区部は400~500人台の転出超過で上位にあるにもかかわらず、年少人口の増加数では上位にあります。川崎市中原区も同様です[図表4]。� (以上、都市未来総合研究所 下向井 邦博)

データ出所:総務省「住民基本台帳人口移動報告」

都市 増減数(人) 増減率千葉県 流山市 1,369 4.9%東京都 世田谷区 1,300 1.2%東京都 品川区 1,248 2.8%東京都 港区 1,239 3.7%東京都 中央区 1,232 6.0%東京都 杉並区 1,037 1.8%東京都 文京区 945 3.6%東京都 北区 855 2.4%東京都 江東区 681 1.0%東京都 新宿区 680 2.3%千葉県 印西市 620 4.1%神奈川県 川崎市中原区 568 1.7%東京都 豊島区 553 2.2%東京都 渋谷区 552 2.4%東京都 目黒区 545 1.8%東京都 調布市 451 1.5%東京都 千代田区 433 5.4%東京都 小平市 408 1.6%東京都 中野区 403 1.4%東京都 武蔵野市 374 2.2%

都市 転入超過数(人) 転入者数(人) 転出者数(人)千葉県 流山市 818 1,735 917千葉県 柏市 692 2,350 1,658東京都 町田市 627 1,857 1,230千葉県 印西市 621 881 260神奈川県 藤沢市 547 2,051 1,504東京都 小平市 478 1,337 859神奈川県 横浜市戸塚区 425 1,702 1,277埼玉県 さいたま市緑区 420 1,067 647東京都 西東京市 402 1,225 823東京都 八王子市 379 1,831 1,452神奈川県 茅ヶ崎市 358 1,147 789埼玉県 さいたま市浦和区 335 1,372 1,037東京都 国分寺市 330 977 647神奈川県 鎌倉市 324 848 524千葉県 四街道市 285 608 323神奈川県 横浜市旭区 279 1,153 874東京都 文京区 262 1,612 1,350千葉県 船橋市 255 2,783 2,528東京都 千代田区 246 736 490千葉県 野田市 242 634 392

都市 転入超過数(人) 転入者数(人) 転出者数(人)千葉県 市川市 -783 2,071 2,854神奈川県 横浜市港北区 -623 1,540 2,163東京都 大田区 -619 2,607 3,226東京都 墨田区 -600 801 1,401東京都 板橋区 -564 2,032 2,596東京都 中野区 -555 1,229 1,784東京都 足立区 -548 2,223 2,771東京都 江戸川区 -524 3,114 3,638神奈川県 川崎市多摩区 -509 673 1,182東京都 港区 -461 1,701 2,162神奈川県 川崎市高津区 -449 1,098 1,547東京都 新宿区 -431 1,561 1,992東京都 台東区 -397 646 1,043神奈川県 川崎市中原区 -376 1,443 1,819東京都 渋谷区 -345 1,118 1,463神奈川県 川崎市川崎区 -320 636 956東京都 目黒区 -316 1,624 1,940東京都 豊島区 -308 1,234 1,542神奈川県 大和市 -303 863 1,166東京都 葛飾区 -281 1,674 1,955

都市 増減数(人) 増減率神奈川県 横須賀市 -1,345 -2.9%東京都 八王子市 -1,168 -1.7%東京都 町田市 -923 -1.7%東京都 足立区 -855 -1.1%神奈川県 横浜市都筑区 -840 -2.5%神奈川県 横浜市青葉区 -803 -1.9%東京都 江戸川区 -756 -0.8%神奈川県 厚木市 -705 -2.5%神奈川県 平塚市 -697 -2.2%埼玉県 所沢市 -623 -1.5%神奈川県 横浜市金沢区 -611 -2.6%千葉県 市原市 -591 -1.8%神奈川県 小田原市 -587 -2.6%埼玉県 熊谷市 -571 -2.4%神奈川県 横浜市瀬谷区 -559 -3.5%埼玉県 春日部市 -512 -1.9%東京都 青梅市 -504 -3.3%神奈川県 相模原市中央区 -477 -1.4%神奈川県 相模原市緑区 -476 -2.3%埼玉県 川口市 -475 -0.6%

データ出所:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」

4 2020, January みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート

経済トレンド・ウォッチ

■ 景気の動向 (全国)

図1  景気動向指数

。たれさ更変に法方続接たい用を数係クンリ、らか)表公7/2/9102(報速分月21年)03成平(8102」数指向動気景「、ていつに応対のへ値計集再の」計統労勤月毎「省働労生厚:注 データ出所:内閣府「景気動向指数」

図2  景気ウオッチャーの景気判断指数

データ出所:内閣府「景気ウォッチャー調査」

図3  企業の業況判断指数

。満未円億1上以円万千2金本資は」業企小中「、満未円億01上以円億1金本資は」業企堅中「、上以円億01金本資は」業企大「:注 ( )内の数値は直近調査の3ヶ月後に関する予測値(本稿は2019年12月を対象とする予測値)。

データ出所:日本銀行「全国企業短期経済観測調査(短観)」

120

110

100

90

80

70

601月2006年

1月2007年

1月2008年

1月2009年

1月2010年

1月2011年

1月2012年

A.先行指数

B.一致指数

C.遅行指数

1月2013年

1月2014年

1月2015年

1月2016年

1月2017年

1月2018年

1月2019年

(景気動向:CI指数 2015年=100)

C104.3C104.3C104.3

A91.9A91.9A91.9

(9月)(9月)

B101.1B101.1B101.1

70

60

50

40

30

20

10

A.景気の現状判断DI

B.景気の先行き判断DI

(景気の方向性:DI指数)

1月2006年

1月2007年

1月2008年

1月2009年

1月2010年

1月2011年

1月2012年

1月2013年

1月2014年

1月2015年

1月2016年

1月2017年

1月2018年

1月2019年

B43.7B43.7B43.7

(10月)(10月)(10月)

A36.7A36.7A36.7

3020100102030405060

(業況判断指数:業況DI)

全規模合計

大企業

中堅企業

中小企業

2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 6月 9月 12月 3月 3月 3月

2016年 3月

2018年 6月 6月 9月 9月 6月 6月 9月 9月 12月 12月 12月 12月

2017年 3月 6月 9月 12月 3月

2019年 3月 6月 6月 9月 9月 12月

(9月)(9月)(9月)13(8)13(8)13(8)12(5)12(5)12(5)8(2)8(2)8(2)5(-3)5(-3)5(-3)

【データ概要】図1 景

(CI:コンポジット・インデックス)気動向指数のCI指数 :CI指数は、景気の拡大・後退の大きさやテンポを示す。

景気先行指数は、景気一致指数より数ヶ月先行して動き、景気を予知するための指数。 景気一致指数は、実際の景気動向とほぼ一致して動き、景気の現状を示す指数。 景気遅行指数は、景気一致指数より数ヶ月遅れて動き、景気の変化を確認する指数。

図2 景気ウオッチャーの景気判断指数 :景気の動きに敏感な職業の人を景気ウオッチャーに選び、街中の景気の現状や先行き ( 2 , 3ヶ月先)について、景気ウオッチャーの判断による景気の方向性を示す指数。 (DI指数:50 = 変わらない・横ばい、50より高い= 良くなる、50より低い=悪くなる)

図3 企業の業況判断指数 :業況が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた値を 業況判断指数とするもの。「良い」と「悪い」の回答割合が同じ場合は「0」となる。

-60

-40

-20

0

20

40

3月2008年

6月9月12月3月2009年

6月9月12月3月2010年

6月9月12月3月2011年

6月9月12月3月2012年

6月9月12月3月2013年

6月9月12月3月2014年

6月9月12月3月2015年

6月9月12月3月2016年

6月9月12月3月2017年

6月9月12月3月2018年

6月9月12月3月2019年

6月9月

全規模合計

大企業

中堅企業

中小企業

(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指数:業況DI)(業況判断指:業況DI)(業況判断指数:業況DI)

13(8)

5(-3)8(2)12(5)

(業況判断指数︓業況DI)

(9月)

5みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート � 2020, January

■�物価�雇用�金利等の動向�(全国)

図4  物価指数

� ��� データ出所:総務省「消費者物価指数」、日本銀行「企業物価指数」

図5  雇用情勢

注:図の値は季節調整値。完全失業率の2011年3月から8月は、岩手県、宮城県、福島県を除く全国の結果。� ��� データ出所:総務省「労働力調査」、厚生労働省「職業安定業務統計」

図6  主要金利

��� データ出所:日本銀行「金融経済統計」、日本相互証券及び住宅金融支援機構ホームページ公表資料

(2015年=100)

B. 消費者物価指数(民営家賃)

C. 国内企業物価指数(総平均)

A. 消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)

1月2006年

1月2007年

1月2008年

1月2009年

1月2010年

1月2011年

1月2012年

1月2013年

1月2014年

1月2015年

1月2016年

1月2017年

1月2018年

1月2019年

90

95

100

105

110

A102.0A102.0A102.0C102.0C102.0C102.0B99.1B99.1B99.1

(10月)(10月)(10月)

(完全失業率 : %) (有効求人倍率 : 倍)

完全失業率(左目盛)

有効求人倍率(右目盛)

8.0

7.0

6.0

5.0

4.0

3.0

2.0

1.0

0.01月2006年

1月2007年

1月2008年

1月2009年

1月2010年

1月2011年

1月2012年

1月2013年

1月2014年

1月2015年

1月2016年

1月2017年

1月2018年

1月2019年

1.8

1.6

1.4

1.2

1.0

0.8

0.6

0.4

0.2

1.571.571.57

2.4%2.4%2.4%

(10月)(10月)

長期固定金利型住宅ローン

都市銀行住宅ローン(変動)

長期プライムレート

長期国債(10年物)新発債流通利回り

4.0003.5003.0002.5002.0001.5001.0000.5000.000-0.500

(%/年)

1月2006年

1月2007年

1月2008年

1月2009年

1月2010年

1月2011年

1月2012年

1月2013年

1月2014年

1月2015年

1月2016年

1月2017年

1月2018年

1月2019年

(返済期間20年以下)

1.8201.8201.820

2.4752.4752.475

0.9500.9500.950

-0.150-0.150-0.150

(10月)(10月)

【データ概要】図4 消費者物価指数 :全国の家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価を時系列的に測定する指数。 国内企業物価指数 :企業間で取引される国内向け国内生産品の価格水準を示す指数。図5 完全失業率 :労働力人口(15歳以上で働く意志をもつ人)に占める完全失業者の割合。完全失業者は一定

期間中に収入を伴う仕事に従事しなかった人で、実際に求職活動を行った人。 有効求人倍率 :公共職業安定所で扱う求職者1人に対する求人数。図6 長期固定金利型住宅ローン :民間金融機関と住宅金融支援機構の提携商品「フラット35」の借入金利の最高。  (保証型は含まない。2010年4月以降は融資率が9割以下の場合。2017年10月以降は融資

率が9割以下、新機構団信付きの場合) 都市銀行住宅ローン(変動) :個人向け都市銀行住宅ローンの変動金利型の基準金利。 長期プライムレート :民間金融機関が信用力の高い企業に資金を1年以上貸付ける際の基準となる貸出金利。 長期国債新発債流通利回り :金融機関や機関投資家などの間で取引される長期国債新発債の利回り。

注記:図1から図6はいずれも2019年12月2日時点で入手できたデータに基づき作成

6 2020, January � みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート

不動産市場トレンド・ウォッチ

■�東京圏

図1  用途別平均地価(基準地価の前年比)

注:各年7月1日現在の地価の対前年変動率の平均。� ��� データ出所:国土交通省「都道府県地価調査」

図2  総人口の推移

注:各年4月1日現在の値。� ��� データ出所:各都市の「推計人口」及び総務省公表資料

図3  J-REIT保有賃貸マンションのNOI評価額利回り[運用時NOI利回り]

注:各投資法人の2019年6月末までの決算資料による。�� ��� データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー)」

(%)

東京23区 多摩地域 横浜市 川崎市 さいたま市 千葉市

住宅地2018年

住宅地2019年

商業地2018年

商業地2019年

10.0

8.0

6.0

4.0

2.0

0.0

4.3

0.8 1.1 1.7 1.6

0.7

4.6

0.8 1.1 1.7 1.9

0.8

7.2

2.1 3.3

4.2 4.0

2.4

8.4

2.3

3.8 4.8 4.5

3.6

(千人) (%)12,000

10,000

8,000

6,000

4,000

2,000

0

2.0

1.5

1.0

0.5

0.0

-0.5

-1.0東京都区部 東京都下 横浜市 川崎市 さいたま市 千葉市

2017年4月(左目盛)

2018年4月(左目盛)

2019年4月(左目盛)

2019年4月前年同月比増減率(右目盛)

2018年4月前年同月比増減率(右目盛)

4.7 4.4 5.0 5.5 5.8 5.4

-0.1-0.1 -0.1-0.1

0.20.2 0.00.0 0.00.0

‒0.2‒0.2

0.0

2.0

1.0

0.5

0.0

-0.5

-1.0

-1.5

-2.0

-2.5

-3.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

14.0

16.0

全国 東京23区 神奈川県都下(多摩地域) 埼玉県 千葉県

2017年6月期(左目盛)2018年6月期(左目盛)2019年6月期(左目盛)2018年6月期前年同月比増減率(右目盛)2019年6月期前年同月比増減率(右目盛)

【データ概要】 図1 用(公示地価・基準地価)

途別平均地価 : 「地価公示」は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の基準となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1回、標準的な土地についての正常な価値を示すもの。

  「都道府県地価調査」は、国土利用計画法施行令に基づき、都道府県知事が毎年7月1日における 調査地点の正常価格を不動産鑑定士の鑑定評価を求めた上で判定するもの。

図2 総人口 : 各都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。

図3 NOI評価額利回り : NOI評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸 マンションの期末鑑定評価額に対する直近1年間の純収益(NOI)の割合を示す。 図は地域別に物件毎(賃料保証・固定賃料物件を除く)のNOI評価額利回りを単純平均したもの。

7みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート � 2020, January

【データ概要】

■�主要大都市(札幌�仙台�名古屋�京都�大阪�神戸�福岡)

図4   用途別平均地価(基準地価の前年比)

注:各年7月1日現在の地価の対前年変動率の平均。� ��� データ出所:国土交通省「都道府県地価調査」

図5  総人口の推移

注:各年4月1日現在の値。� ��� データ出所:各都市の「推計人口」及び総務省公表資料

図6  J-REIT保有賃貸マンションのNOI評価額利回り[運用時NOI利回り]

注:各投資法人の2019年6月末までの決算資料による。�� ��� データ出所:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー)」

(%)

札幌市 仙台市 名古屋市 京都市 大阪市 福岡市神戸市

住宅地2018年

住宅地2019年

商業地2018年

商業地2019年

3.9

5.7

1.6 2.0 0.6 0.5

4.4

6.1 6.0

2.1 2.0 1.0 0.7

5.3

10.0 9.9

6.5

12.5

8.4

5.7

11.1 11.0 10.5

7.5

11.5

13.1

5.5

12.8

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

14.0

2019年4月前年同月比増減率(右目盛)

(千人) (%)3,000

2,500

2,000

1,500

1,000

500

0

2.0

1.5

1.0

0.5

0.0

-0.5

-1.0札幌市 仙台市 京都市名古屋市 大阪市 神戸市 福岡市

2017年4月(左目盛)

2018年4月(左目盛)

2019年4月(左目盛)

2018年4月前年同月比増減率(右目盛)

(%) (前年同期比:%ポイント)

政令指定都市 札幌市 仙台市 京都市名古屋市 大阪市 神戸市 福岡市

5.1 5.4 5.4 5.0 5.2 4.9 5.0 5.2

-0.1-0.1 -0.2-0.2 -0.2-0.2

0.00.0

-0.1-0.1 -0.1-0.1 -0.1-0.1-0.3-0.3

1.0

0.5

0.0

-0.5

-1.0

-1.5

-2.0

-2.5

-3.0

2017年6月期(左目盛)2018年6月期(左目盛)2019年6月期(左目盛)

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

14.0

16.0

2018年6月期前年同月比増減率(右目盛)2019年6月期前年同月比増減率(右目盛)

注記:図1から図6はいずれも2019年12月2日時点で入手できたデータに基づき作成

図4 用(公示地価・基準地価)

途別平均地価 : 「地価公示」は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の基準となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1回、標準的な土地についての正常な価値を示すもの。

  「都道府県地価調査」は、国土利用計画法施行令に基づき、都道府県知事が毎年7月1日における 調査地点の正常価格を不動産鑑定士の鑑定評価を求めた上で判定するもの。

図5 総人口 : 各都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。

図6 NOI評価額利回り : NOI評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸 マンションの期末鑑定評価額に対する直近1年間の純収益(NOI)の割合を示す。 図は地域別に物件毎(賃料保証・固定賃料物件を除く)のNOI評価額利回りを単純平均したもの。

不動産マーケットレポート 2020.1発  行 みずほ信託銀行株式会社 不動産業務部 〒103-8670 東京都中央区八重洲1-2-1

http://www.mizuho-tb.co.jp/

編集協力 株式会社都市未来総合研究所〒103-0027 東京都中央区日本橋2-3-4 日本橋プラザビル11階

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都心回帰による都区部における出生率の上昇

〈お 問 合 せ 先〉宅地建物取引業:届出第2号所属団体:一般社団法人不動産協会、一般社団法人不動産流通経営協会

公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会加盟

みずほ信託銀行株式会社

 

都心6区※1をはじめ、都区部の多くは2006年あたりから出生率(合計特殊出生率※2)が上昇傾向にあります。この理由として人口の都心回帰が考えられます。都区部への転入超過数(日本人のみ)は1997年にプラスに転じ、2006年には7万人を超えました。その後リーマンショックによる景気低迷の影響で3万人台に落ち込むものの、再び増勢に転じて

2018年には6.5万人に達しており、都心回帰の動きはまだ堅調に続いているといえます[図表1]。その中で、子育て世帯の都心回帰も進んでおり、年少人口や出生数の増加につながっています。都心6区の15~49歳の女性人口は1995年頃を

底に回復基調にあり、特に中央区では2015年に1980年時点の約2倍まで増加、港区や千代田区も1980年時点を上回っています[図表2]。加えて、保育施設の整備や子どもの医療費の無料化などの国や自治体の政策、あるいは企業による子育て支援策が手厚く施されていることも、出生の増加を後押ししているとみられ、2018年には中央区や港区、千代田区の合計特殊出生率は、全国の値に比肩する水準まで上昇しています[図表3]。

(以上、都市未来総合研究所 下向井 邦博)

[図表1] 都区部の転入超過数の推移

[図表2] 都心6区の15~49歳女性人口指数の推移(1980年=100)

[図表3] 都心6区と全国の合計特殊出生率の 推移

データ出所:総務省「住民基本台帳人口移動報告」

データ出所:総務省「国勢調査」 データ出所:厚生労働省「人口動態統計」

※1 本稿では千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区を指す。

※2 合計特殊出生率:一人の女性が出産可能とされる15歳から49歳までに産む子供の数の平均(その年における各年齢の女性の出生率を合計したもの)

-80,000

-60,000

-40,000

-20,000

0

20,000

40,000

60,000

80,000

1991 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18(年)

(人)

1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015

特別区部 千代田区 中央区 港区新宿区 文京区 渋谷区

(1980=100)

(年)40

60

80

100

120

140

160

180

200

(年)

(%)

0.6

0.7

0.8

0.9

1.0

1.1

1.2

1.3

1.4

1.5

1.6

1993 95 97 99 01 03 05 07 09 11 13 15 17全国 千代田区 中央区 港区新宿区 文京区 渋谷区