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目次:▶今月の写真:月の谷
▶ボリビア行事:アラシータ
▶【事業紹介】
効果的な診断・改修による井戸の長寿命化普及・実証事業(レアックス(株))
▶【関係者コラム】
・根立専門家(コチャバンバ統合水資源管理能力強化プロジェクト)
・高橋専門家(サンタクルス県農牧振興アドバイザー)
▶【新着ボランティア紹介】
2017 年度 3 次隊到着
▶【健康管理員コラム】
ボリビアの健康に関する迷信?シリーズ 4
▶【業務 3 班長コラム】
ボリビアビール探訪②
▶ 2 月の主なイベント
▶編集後記
今月の写真:月の谷(ラパス) ~ Valle de La Luna~
月の谷:ラパス市内中心より車で 30分ほどの場所(Mallasa地区)に月面そっくり(!?)の
“月の谷(Valle de La Luna)”という場所があり、ラパスを訪れる観光客に人気のスポット
となっています。浸食された薄茶色の土壌が 360度広がる景色は圧巻です。
ボリビア名物行事「アラシータ」開催中 今年もアラシータ(Alasita)のお祭り
が始まりました。“アラシータ”は幸運
を呼ぶ神様エケコ(Ekeko)に願いを託
すお祭りで毎年 1 月下旬~2 月中旬に開
催されます。
“アラシータ”とは原住民アイマラ族
の言葉で「私から買って」という意味
で、各人欲しいもののミニチュアを買
ってエケコ人形に持たせてお祈りしま
す。毎年この時期は広場や通りに露店
が出て、お金、食べ物、家畜、洋服と
ありとあらゆるもののミニチュアが並びます。
彼氏がほしい場合は雄鶏、彼女が欲しい場合は雌鶏の置物を買うといいとか。エケコ
人形は最初からお米やドル札を背負っていますが、さらにたばこをくわえさせたり、
コカの葉をかませたりもします。エケコ様がボリビア生活に幸運をもたらしてくれま
すように…。
JICA ボリビア通信 Vol. 21
~高いところから失礼します!!~
帰ってきた
つぶやき/川柳/短歌
第十三弾
“シルパンチョ
ポンチョ、チョンパに
ピケマッチョ“
※ラップ調で覚えたい(ボリ
ビアで役立つ)スペイン語。
【意味】
-シルパンチョ(Silpancho):
コチャバンバ県の名物料理
-ポンチョ(Poncho):アンデス
民愛用の袖なし服
-チョンパ(Chompa):セー
ター
-ピケマッチョ(Piquemacho):
コチャバンバ県の名物料理
シルパンチョ
JICA 事務所近くの大通りにもミニチュアを売る露店がずらり。
エケコ人形
<問題>:上の写真にある動物が写っていますが、お分かりいただけたでしょうか?
※答えは最後のページにて。
【事業紹介】日本の井戸診断技術でボリビアの水不足解消に貢献!
~効果的な診断・改修による井戸の長寿命化普及・実証事業~ 企画調査員(水・環境) 山田 のり子
皆さんは 2016 年にボリビアで全国規模の大渇水が起こったことをご存知でしょうか。私はその頃ボリビア
にいなかったので直接経験したわけではありませんが、当時ボリビアにいた日本人の方々に話を伺うと、か
なり厳しい給水制限、断水があったとのことです。過去 25 年間で最も深刻な被害となり、「国家非常事態
宣言」が発せられるなど、ボリビア国内は大変な状況に陥りました。このように水問題はボリビア政府の最
重要課題の一つとなっています。
今回はボリビアにとって大変重要な水分野のプロジェクトを紹介
します。ボリビアにおいて中小企業海外展開支援事業スキームに
て「効果的な診断・改修による井戸の長寿命化普及・実証事業
(2017年 1月~2019 年 2月)」を実施中です。本事業はボリビア
における同スキームの最初の案件であり、日本企業である(株)
レアックス社の井戸診断用ボアホールカメラを活用した井戸診断
を通じて、井戸の適切な維持管理、長寿命化を促進することを目
的としています。
JICAは 1988 年から地下水開発に係る調査や無償資金協力・技
術協力を通じ、ボリビア全 9県における安全な水へのアクセス
率の向上に貢献してきており、これまで全国で約 3000の井戸
が掘削されました。本事業は JICA 事業によって掘削された井
戸を含む 11の井戸(対象県:ラパス県、サンタクルス県、チ
ュキサカ県、オルロ県)を対象としています。
ボリビアでは、揚水量が十分でなくなった古い井戸の多くが機能回復
の可能性を検討することなく使われなくなり、安易に別の井戸を新設
しているのが現状です。本来、使われなくなった古い井戸は適切な処
理により塞がなければならないのですが規則や行政指導の不足が原因
でそのまま放置され、井戸内への廃棄物投棄による帯水層の水質汚
染、地下水資源全体のポテンシャル減少等のリスクが高くなっていま
す。
井戸カメラによる診断を導入することで、20 年以上経過した古い井戸内のケーシング管やスクリーン管の目
詰まり等の内部状況が明らかになり、揚水量低下の原因が特定されることで各井戸に応じた適切な改修方法
を把握することができるようになります。本事業の効果として、井戸の改修効率向上による維持管理コスト
の削減、新規井戸掘削コストの削減が期待でき、給水事業に対する限られた政府予算の有効活用が可能とな
ります。その他にも、井戸を新設する際の竣工検査に井戸カメラを利用することにより、施工不良にかかる
問題解決にも活用できます。
本事業では井戸カメラの提供のみならず、県庁職員や上下水道公社職員の能力強化も実施しており、地下水
の有効活用促進を通じ同国の安定した水供給に寄与することが期待されます。