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27 中国語の基本文型の学習 ―中国語・日本語・英語との比較を導入した指導法― 1) 文慧 2) Learning Basic Sentence Patterns of Chinese by Comparing Chinese, Japanese and English 1) Wenhui LIN 2) 中国語学習の根幹は、その基本文型の理解にある。基本文型は主に4つ(動詞、形容詞、名詞と主語述語文)あ る。以下ではこれらが分かりやすいように日本語と英語の基本文型も導入し中国語と対照しながら、学習ポイント を紹介してゆく。 ここで実例を用いてこれら三言語の共通特徴と相違性を説明する。たとえば、「今天星期天。」、「今日は日曜日(で す)。」と「Today is Sunday.」である。中国語では動詞のない名詞述語文であるが、日本語では「です」を省略し ても可能な名詞文である。一方、英語は SVP 構文であるが故に、P となる Sunday は文頭に持ってきて S になった り、逆にもともと S であった Today は、P に変えたりすることもできる。以下の3句言語に対する分析は小論の試 論であり、それらの共通点と相違点を見出して、その過程でしっかりと覚えさせることが目的である。 キーワード:動詞述語文、形容詞述語文、名詞述語文、主語述語文 はじめに 日本人学生に中国語の基本文型をしっかりと理解させることは、中国語学習の根幹であることはいうまでもない。 中国語の文型は構造的にみれば、単文と複文の二大類に分けることができる。単文にはまた主述文(「主 句」) と非主述文(「非主 句」)の二種類がある。非主述文は感嘆文や命令文などである。主述文は、基本文型の入って いる部分であり、主に4つの部分からなっている 注1) 。小論は、この基本文型を中心に学習するポイントを紹介し、 また中国語の基本をいかに早く習得できるようになるかという観点から、中国語文法に近い英語を導入しながら中 国語学習を進めていく段取りとするための試論である。 本格的学習を開始する前に、まず中国語の基本文型を次表のようにまとめ、日本語と英語に比べ文構造上の違い を明らかにする。中国語文型の分け方が形容詞を述語とする場合は、形容詞述語文といい、述語が名詞である場合 は名詞述語文、また、日本語の「ハ・ガ文」 注2) に近い文型は名詞述語文、その3つ以外の文型は動詞述語文にまと められ、合わせて4つの文型があることをまず指摘することとする。 1):平成24年10月10日受付;平成24年10月31日受理。 Received Oct. 10, 2012 ; Accepted Oct. 31, 2012. 2):金沢学院大学 基礎教育機構;Organization of Core Curriculum Studies, Kanazawa Gakuin University.

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27

中国語の基本文型の学習―中国語・日本語・英語との比較を導入した指導法―1)

林 文慧2)

Learning Basic Sentence Patterns of Chinese by Comparing Chinese,Japanese and English1)

Wenhui LIN2)

要 約

中国語学習の根幹は、その基本文型の理解にある。基本文型は主に4つ(動詞、形容詞、名詞と主語述語文)あ

る。以下ではこれらが分かりやすいように日本語と英語の基本文型も導入し中国語と対照しながら、学習ポイント

を紹介してゆく。

ここで実例を用いてこれら三言語の共通特徴と相違性を説明する。たとえば、「今天星期天。」、「今日は日曜日(で

す)。」と「Today is Sunday.」である。中国語では動詞のない名詞述語文であるが、日本語では「です」を省略し

ても可能な名詞文である。一方、英語は SVP構文であるが故に、Pとなる Sundayは文頭に持ってきて Sになった

り、逆にもともと Sであった Todayは、Pに変えたりすることもできる。以下の3句言語に対する分析は小論の試

論であり、それらの共通点と相違点を見出して、その過程でしっかりと覚えさせることが目的である。

キーワード:動詞述語文、形容詞述語文、名詞述語文、主語述語文

はじめに

日本人学生に中国語の基本文型をしっかりと理解させることは、中国語学習の根幹であることはいうまでもない。

中国語の文型は構造的にみれば、単文と複文の二大類に分けることができる。単文にはまた主述文(「主 句」)

と非主述文(「非主 句」)の二種類がある。非主述文は感嘆文や命令文などである。主述文は、基本文型の入って

いる部分であり、主に4つの部分からなっている注1)。小論は、この基本文型を中心に学習するポイントを紹介し、

また中国語の基本をいかに早く習得できるようになるかという観点から、中国語文法に近い英語を導入しながら中

国語学習を進めていく段取りとするための試論である。

本格的学習を開始する前に、まず中国語の基本文型を次表のようにまとめ、日本語と英語に比べ文構造上の違い

を明らかにする。中国語文型の分け方が形容詞を述語とする場合は、形容詞述語文といい、述語が名詞である場合

は名詞述語文、また、日本語の「ハ・ガ文」注2)に近い文型は名詞述語文、その3つ以外の文型は動詞述語文にまと

められ、合わせて4つの文型があることをまず指摘することとする。

1):平成24年10月10日受付;平成24年10月31日受理。Received Oct. 10, 2012 ; Accepted Oct. 31, 2012.

2):金沢学院大学 基礎教育機構;Organization of Core Curriculum Studies, Kanazawa Gakuin University.

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28 金沢学院大学紀要「文学・美術・社会学編」 第11号(2013)

上表にまとめたように3つの言語はそれぞれの異なった特徴があり、その特徴に従って文構造がどのジャンルに

属するか決められている。たとえば、中国語の「今天星期天。」は日本語の「今日は日曜日(です)。」と英語の「To-

day is Sunday.」にそれぞれ当たるが、中国語ではこの文が「名詞(N)+名詞(N)」で動詞がついていないので、

名詞を述語とする名詞述語文(「名 句」)のジャンルに入るわけである。ところが、日本語では今日は名詞で、

日曜日も名詞であるため、名詞文とされる。また、場合によって「です」を省略することもできる。こうなると、

日本語も中国語も同じ文構造になってしまう。また、英語の場合では、これは SVP(主語+動詞+述詞)に分類

され、‘Today’(今日)は「Today is Sunday」文において叙述名詞(predicative noun)となっており、「Sunday is today」

とも書きかえることができる、つまり、「Today(左)=Sunday(右)」の公式で考えればよいのである。ただし、「中

学英語」(石崎秀穂著)の中ではこの述詞が補語(complement)扱いにされていることに留意する必要がある注4)。

また、中国語の名詞述語文には日本語の動詞文も入っており、英語の SVO文に相当する文である。逆に、日本

語の名詞文「彼は身長が170cmです。」には、中国語の主語述語文(「主 句」)である「他身高170cm.」と英

語の SVP文の「He is 170cm tall.」の意味が入っている。

こうみてくると、中国語、日本語、そして英語の基本文型はそれぞれ独自の文構造があって、文の分け方と名づ

け方が違うにもかかわらず、基本は同じであることがわかった。したがって、3つの言語の共通特徴をとらえなが

ら、その相違性を文型の比較によって分かりやすく説明し、覚えやすいようにもっとも簡単でしかし基本となる句

を抽出した。上記の表にまとめてある。以下の小論はこの表にまとめられた中国語の基本文型に基づいて展開して

いく。

1.動詞述語文

動詞述語文は中国語の「 句」からの訳文であり、日本語の中にはそのような言い方がないであろう。無

表1.中国語、日本語と英語の基本文型

中国語 日本語 英語句:

我是学生.

我在教室.

我学数学.

他 得很 .

我喜 .

子上有 支 �.我去.

形容 句:

天气很 .

真漂亮.

天�了.名 句:

今天星期天.

1月1日元旦.

主 句:

明天天气不好.

小 性情温和.

我工作很忙.

他身高170cm.

北京人很多.

名詞文:

私は学生です。

彼は身長が170cmです。

あの人は音楽が趣味です。

今日は日曜日です。

形容詞文:

今日はとても暑い。

彼女は綺麗です。

空は暗いです。

私は彼女が好きです。

動詞文:

私は数学を勉強する。

毎日自転車で学校へ通う。

あそこに彼女が立っている。

机の上に鉛筆が2本ある。

私はコーヒーを3杯飲んだ。

私は教室にいる。

私はいく。

彼は声高く話している。

彼は私に電話をしてくれた。

SV(主語+動詞)

I go.

He speaks loudly.

I am in the classroom.

SVP(主語+動詞+述詞)注3)

I am a student.

He looked worried just now.

It is getting colder and colder.

He is 170cm tall.

SVO(主語+動詞+目的語)

I like her.

SVoO(主語+動詞+目的語1+目的語2)

He feeds turtles lettuce.

SVOC(主語+動詞+目的語+補足語)

We elect him our leader.

He helped me with my homework.

I keep the car stopped.

There be 文

There are two pencils on the table

There is a little girl.

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29林:中国語の基本文型の学習

理やりにこのような日本語に訳したわけである。動詞を述語とするこの文は、形容詞述語文、名詞述語文と主語述

語文を区別するためである。動詞述語文は「主語+動詞+叙述名詞/補足語/目的語」からなっている文である。

もっとも簡単なのは、主語+動詞となる文である。たとえば、「我去.」、日本語でいうと、「私は行く。」、英語の「I

go.」に当たる。この文型は主語+動詞で構成するもっとも最少文字数(2文字)の文単位である。日本語も英語

も同じである。目的語や補語などがないから、3つの言葉の語順もまったく同様である。

しかし、中国語の動詞述語文は範囲が広い。表2.は動詞述語文に包括された6つの文構造を並べてみた。注の

欄には対応する日本語の文構造と英語文構造である。形容詞述語文、名詞述語文と主語述語文以外の文構造はすべ

てここに入っている。「主語+動詞」の動詞が他動詞の場合には目的語が必要である。動詞述語は時には目的語、

時には補足語、時には叙述名詞(predicative noun)、時には There be文が用いられるわけである。英語の there be

文について、少し説明する必要がある。there be文は中国語の文法解釈によれば、「形式主語」(実際の主語でない

こと)のことである。ここで、日本語で解釈するとき、「形式主語」という用語を用いず、補語(場所)を言う。

動詞述語文は表2.にまとめられた6つの文構造でみていく。

1.1.「主語+動詞」

「主語+動詞」文はもっとも簡単な構造で、「主語」+「動詞」で文になるのである。「我去.」と「他来了.」は

その代表例である。

中国語:「我 去.」 、 「他来了.」主語 動詞

日本語:「私が行く。」、 「彼が来た。」

英語: 「I go」 「He has come.」

ここで「了」という文字(副詞)がある。中国語には時制(Tense)がないので、過去を表す時、「了」をつける

のはもっとも一般的である。

「春天 来 了」 → 日本語:「春が来た。」 (動詞文) → 英語:「Spring has come.」(SV文)

「他 吃 了」 → 日本語:「彼は食べた。」(動詞文) → 英語:「He has eaten.」 (SV文)主語 動詞(過去)

「春が来た。」というのは「春がすでにきた。」という意味であり、いつ来たかについてはあまりこだわらない。

英語の場合は現在完了形を用いる。同じように、「彼は食べた。」は、とにかく「食べた」を強調する形で、何時(い

つ)、何処(どこ)で食べたかは全く触れていない。どうしても時間的な言葉を入れようとすれば、「10分 前」と

か、「2時間前」のような時間補語を「彼は」と「食べた。」の間に入れる。そうすると、「彼は10分前に食べた。」、

または「彼は2時間前に食べた。」となる。これを中国語に訳すと、こうなる。

「他10分 前 吃 了。」

「他2个小�前 吃 了。」

↑_時間呼応_↑

一方、英語では時間的な言葉(adverbial adjunct)が与えられた場合は、現在完了形は過去型に代わる。

表2.動詞述語文

中国語 文構造 注秋天来了. 主語+動詞(来了) 日本語の動詞文、英語の SV文我是学生. 主語+動詞(是)+述詞(predicative noun) 日本語の名詞文、英語の SVP文我在教室. 主語+動詞(在)+補語(complement) 日本語の動詞文、英語の SV文他 得很愉快. 主語+動詞( )+補語(complement) 日本語の動詞文、英語の SV文老 教我 数学. 主語+動詞(教)+目的語(object) 日本語の動詞文、英語の SVO文子上有 支 �. 補語(場所)+動詞(有)+主語 日本語の動詞文、英語の there be 文

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30 金沢学院大学紀要「文学・美術・社会学編」 第11号(2013)

「He ate 10minutes ago.」 「彼は 10分前に 食べた。」

「He ate 2 hours ago.」 「彼は 2時間前に 食べた。」

過去型_時間呼応_↑ 時間呼応___過去型_↑

1.2.「主語+動詞(是)+述詞」文

「主語+動詞(是)+述詞」文は日本語でいうと、名詞文である。

「我是学生.」は日本語の名詞文「私は学生です」、英語の SVP文「I am student」にあたる。同じように、「 是

苹果.」は「これはリンゴです」と「This is apple」になるのである。中国語のこの文構造の中に「学生」は名詞で

あるが、この名詞「学生」と主語の間に動詞「是」でつながり、文はこの「是」によって成立している。すなわち、

この「是」がないと、文が成り立たないのである。

この中国語「主語+動詞(是)+述詞」文の日本語訳文は「…は…です」となる。

たとえば、

我 是 学生. →日本語:私は学生です。 →英語: I am student.

他 是 我的朋友。 彼らは私の友人です。 They are my friends.

小朱 是 球 手。 朱さんは卓球選手です。 Zhu is a table tennis player.

動詞 述詞 predicative noun

になる。

1.3.「主語+動詞(在)+補語」文

「主語+動詞(在)+補語」文の場合は、補語が名詞である。「我在教室/家/花 。」を例に考える。これを日

本語に訳すと、

① 我 在 教室/家/花 。 →日本語: 「私は教室/家/庭に いる」(動詞文)

動詞 名詞(補語) 補語 動詞

② 我 在 教室/家/花 。 「私は教室/家/庭 です」 (名詞文)

動詞 名詞(補語) 名詞 動詞

二通りの訳文ができるが、訳文①は動詞文で、訳文②は名詞文である。

訳文①というパターンには、「教室/家/庭」は補語(場所)とされる。訳文②の場合は、とくに「どこですか?」

と聞かれて答えた時に使われる文だと考えられる。このように答えると、「私は教室/家/庭です」文のなかの、「教

室/家/庭」は名詞であり、補語(場所)ではないのである。要するに、動詞が異なると、文構造も異なってくる。

ただし、このパターンには中国語は動詞「在」を使い、英語に訳すと、次のようになる。

「I am in the classroom/at home/in the garden.」

s v predicate

主語が人間(または人称代名詞)や動物でない場合には、日本語の対応する動詞は「居る」からあるに変わって

いく。たとえば、

「 �在 上」 →日本語:「鉛筆が机の上にある。」

この場合には、日本語として、漢字を使うと存在するという意味での「在る」となる。こうすると、中国語の動

詞「在」と一致するのである。

一方、英語は「be」動詞なら、有生命か無生命かには関係なく、変化しないのである。

The pencil is on the table.

1.4.「主語+動詞+補語」文

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31林:中国語の基本文型の学習

一方、「主語+動詞+補語」文で、「在」以外の動詞を使う例は「他 得很 .」である。詳しく見ると、実は、

この文構造は「動詞+得+補語」となっていることがわかる。

「他 得 很 .」

「 吃 得 很慢.」

「他 得 很快」。

動詞 +得+ 補語

上記中国語文に対応する日本語の訳文はこうなる。

「彼は 声高く 話している。」

「彼女は ゆっくり 食べている。」

「彼らの車は 速く 走っている。」

副詞 動詞

日本語では3句とも動詞文で、「ている」を使っており、副詞「声高く」、「ゆっくり」と「早く」を用いて、

動詞「ている」状態の「程度」を示している。上記3句を英語に訳すと、

He speaks loudly.

She eats slowly.

Their car runs fast.

V adv.(副詞)

となる。英語は主語+動詞+副詞で、いずれも SV文である。副詞 loudly、slowlyと fastはあくまで補語として

なっているが、動詞 speaks 、eatsと runsを修飾する。

1.5.「主語+動詞+目的語」

「主語+動詞+目的語」の文構造は外国語勉強の中で、もっとも典型的なパターン(SVO)であろう。上記

3つの文構造の中では目的語がないから、日本語と外国語の違いはそれほど感じない。しかし、目的語があると、

日本語と外国語の違いが明らかに表れてくる。日本語はまず主語が最初で、主語が省略される場合は、次に目的語

が出てくる。最後に動詞がついてくる語順である。英語の文法表現でいうと「SOV」文である。たとえば、

「(私は) 数学を 習う。」

主語 S 目的語 O 動詞 V

中国語: 「我 学 数学」

主語 S 動詞 V 目的語 O

となり、中国語では主語を省いてはならない。しかし、日本語の場合は主語「私」を略してもよい。また、語順でみると、

中国語は主語、動詞と目的語というように出てくる。英語も同じである。

I learn/study math。

主語 S 動詞 V 目的語 O

この文構造は日本語でいうと、動詞文である。次に補語を入れてみよう。

中国語: 我 跟老 学 数学.

主語 S 補語 動詞 V 目的語 O

日本語:(私は) 先生に 数学を 習う。

主語 S 補語 目的語 O 動詞 V

英語: I learn/study math from teacher.

主語 S 動詞 V 目的語 O 補語

ここでは、中国語の「跟老 」、日本語の「先生に」と英語の「from teacher」は、補語(complement)

となっている。

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32 金沢学院大学紀要「文学・美術・社会学編」 第11号(2013)

補語について、特筆する必要がある。たとえば、

「He feeds turtles lettuce.」注5)

s verb indirect object direct object

この文の中に目的語が2つある。「turtles」と「 lettuce」である。英語としては

「He feeds lettuce to turtles.」

s verb indirect object direct object

とも書ける。意味は全く変わらない。ここで目的語「lettuce」は直接目的語(direct object)といい、「turtles」は間

接目的語(indirect object)という。「to」は方向的副詞で turtlesの前に置く。このパターンは英語で「SVoO」文を

いう。ここで間接目的語と直接目的語を区別するために小文字「o」と大文字「O」で書き、小文字「o」は間接目

的語で、大文字「O」は直接目的語を示す。この英語を中国語に訳すと次のようになる。

「他 生菜。」

主語 間接賓語 動詞 直接賓語

動詞は「 」(feeds)で、「生菜」は「直接賓語」(直接目的語)または「O」といい、「 」は「間接賓語」(間

接目的語)または「o」という。「 」はもともと動詞で「与える」という意味を有していたが、ここでは前置詞と

なっており、対象(目的語)の前に置かれる。英語のように「他 生菜 。」と書いてはならない。

日本語も同じである。

「彼は 亀に レタスを 与える。」 ○

主語 間接目的語 目的語 動詞

「彼は レタスを 与える 亀に。」 ×

主語 直接目的語 動詞 間接目的語

ただし、中国語と英語で、動詞を「喜 」(like)に変えると、日本語の文構造と違ってくる。

中国語: 「我 喜 。」

S V O

英語: 「I like her.」

S V O

日本語: 「私は彼女が好きです。」

S O V

この日本語文を文法的に分析すると、中国語と英語の「SVO」文とはかなり違う結果が出てくる。日本語を「SOV」

文とは書いているが、分かりやすいようにしただけである。これは「中学英語」(石崎秀穂)の分析法に沿って、「私」

を主語 S、「彼女」は O、「好き」は Vにあてたのである注6)。実際にはこの日本語文構造は「ハ・ガ文」である。「ハ・

ガ文」については、第4節の主語述語文の部分で分析する。

また、

「私はこの問題がわかる。」→中国語:「我 个 �」→英語:「I understand this question.」

も同じである。 ただ、これを「私はこの問題を知っている。」に書きかえると、SOV文になる。中国語と英語

の SVO文の動詞と目的語の順番を逆にすればよいのである。

さらに、日本語の「欲しい」、「動詞連動形+したい」文をみてみよう。

① 「私はリンゴがほしい。」 → 中国語:「我 要 苹果。」 →英語:「I want apple.」

S O V S V O S V O

② 「彼女は花を買いたい。」 → 中国語:「 要 花。」 →英語:「She wants to buy flower.」

S O V S V O S V O

日本語の「ほしい」は①において、中国語の「要」と英語の「want」に相当し、動詞である。②においては「買

いたい」は1つの動詞とみなしてもよいが、中国語の場合は「要 」が実際に「要+ 」で、「要」は「 」の助

動詞となっている。一方、英語には「wants」が動詞で、後ろに動詞不定式「to buy flower」が「wants」の目的語

となっているのである。

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33林:中国語の基本文型の学習

1.6.「補語(場所)+動詞(有)+主語」

「補語(場所)+動詞(有)+主語」は、英語の There be文構造からきたパターンである。

「 子上 有 支 �.」補語(場所) 動詞 量詞 主語

「机の上に 鉛筆が 2本 ある。」 (日本語ではこの文構造を「存在文」という)

補語(場所) 主語 量詞 動詞

「There are two pencils on the table.」 (注:「Two pencils are on the table.」)

形式主語 量詞 実際主語 補語 量詞 主語 動詞 補語(場所)

英語との比較:

Two pencils are on the table. ×(文法的には間違っていないが、使われない)

I am in the classroom. ○(逆に、There is文がここでは使えない。)

主語 S 動詞 V 補語 C

中国語の「 子上」は主語ではなく、補語(場所)であり、文頭に置かれただけである。「有」は動詞で、存在

を示す。主語はあくまで「 �」である。場所を示す補語は(場所)「 子上」以外に、次のような場所補語がある。

「 子下」 →日本語:「机の下」 →英語:「under the table」

「 子旁」 「机の傍」 「at the side of table」

「 子中 」 「机の真ん中」 「at the center of table」

「 子左/右/前/后/ 」

「机の左/右/前/後ろ側」 「on the left/right/fore/rear side of table」

訳し方はこうなる。

「......上/下/左/右/前/后/ 有......」 「...に○○がある。」 「There is/are......」

補語(場所) 動詞 主語

注意しなければならないのは、英語では「There are they in the classroom.」とは絶対いわないことである。しか

し、次のようには言う。

英語: There are three in my family.

形式主語 S 実際主語 補語 C

日本語: 家族は 3人 です。 (「...に○○がある。」文でなくなる)

主語 S 名詞 動詞 V

中国語: 我 家 有 3口人。 (「有」を存在とする。所有ではない。)

補語(場所) 動詞 主語

同じことを示すもっとも簡潔な言葉であるが、3つの言語はそれぞれ独自の表現を使い、異なる文構造を用いて

いる。これはそれぞれの言語の特徴とも習慣ともいえるものである。

2.形容詞述語文

形容詞述語文は中国語でいうと、「形容 句」であり、形容詞を述語として使い、人や物事の状態、性質を

示す文のパターンである。「主語」+「形容詞」が骨格である。

①「天气 很 .」 → 日本語:「天気が暑い。」 →英語:「The weather is hot.」

主語 形容詞 主語 形容詞 主語 動詞 形容詞

②「 真 漂亮.」 「彼女は綺麗。」 「She is beautiful.」

主語 形容詞 主語 形容詞 主語 動詞 形容詞

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34 金沢学院大学紀要「文学・美術・社会学編」 第11号(2013)

③「田野 了.」 「畑は緑になった。」 「The field turned green.」

主語 形容詞 主語 「名詞+なる」文 主語 動詞 形容詞

①と②には「很」(とても)と「真」(本当に)という副詞があり、形容詞を修飾し、形容詞の前に置く。肯定文

では、「很」と「真」は語調を整えるために付け加えているだけで、 程度を表す意味はあまりない。言い換えれ

ば、これは単に習慣となっているものである。日本語に訳す時、「とても」とか、「本当に」などの対応副詞は場合

によって入れなくてもよいのである。

この①と②は 「主語+很/真(程度を示す副詞)+形容詞」(肯定文)というパターンにすることができる。

一方、「田野 了.」の中に「 」は 形容詞ではあるが、動詞の性質も有している。したがって、「畑は緑になっ

た。」という日本語に訳してしまった 。日本語ではこの「名詞+なる」文は名詞文にまとめられている。「...緑

になった。」と英語の「...turned green.」は両方とも動詞が使われており、文の構造も同じである。しかし、日

本語では動詞を最後に置く、このことは日本語の最大特徴である。一方、中国語の「了」字は過去型を示す副詞で

ある。

ところで、否定文はどうなるか。

一般的に、「主語+不+形容詞」は否定文になる。否定詞「不」は形容詞の前に置く。その代わり、副詞「很」(と

ても)と「真」(本当に)は使わない。

①「天气 不 .」 →日本語:「天気が暑くない。」 →英語:「The weather is not hot.」

主語 形容詞

②「 不 漂亮.」 「彼女は綺麗ではない。」 「She is not beautiful.」

主語 形容詞

③「田野 �没 .」 「畑はまだ緑になっていない。」 「The field is not yet to turn green.」

①と②は「暑くない」と「綺麗ではない」という否定で、これは完全否定をいう。③には「�」という副詞が使われており、「まだ」の意味で、「�」の後にすぐ「没」がくる。「 」の前に置く。とすると、「畑はまだ緑になっ

ていない。」は「 了」を否定するために「�没」を用いて対応するわけである。この場合、英語の訳文は「is yet

to」というフレーズが相応しい。

しかし、上記の否定はあくまでも全部否定である。全部否定とは別に、部分否定がある。たとえば、

①「天気がそんなに/それほど暑くない。」 →中国語:「天气 不 很 .」

→英語:「The weather is not so hot.」

②「彼女はそんなに/それほど綺麗ではない。」 「 不 很漂亮.」

「She is not so beautiful.」

③「畑はそんなに/それほど緑ではない。」 「田野 不 很 .」

「The field is not so green.」

ここで、「不」は「很 」、「很漂亮」と「很 」に対する否定で、部分否定になる。一方、この「不」を置く順

番が「很」と逆にした場合は、意味が完全に違ってしまう。

「 很不漂亮.」には程度を示す副詞「很」(とても)が「不漂亮」(綺麗ではない)の前に置かれると、「まった

く綺麗ではない」という意味になってしまう。「 真不漂亮.」と同じ意味で、完全否定である。しかし①と③につ

いては

「天气 很 不 .」 ×

「田野 很 不 .」 × (という習慣がない。)

「天气 真 不 .」 ○ 日本語:「天気は全く暑くない。」

「田野 真 不 .」 ○ (をいう) 「畑はまったくグリーンになっていない。」

英語に訳すと、「The weather is not hot at all.」と「The field is not green at all.」になる。

つまり、「not +形容詞+ at all」=「真/很+不+形容詞」である。

しかし、この「真/很+不+形容詞」は、あくまで主語(自然、人、ものなど)と形容詞(自然現象、性質、評

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35林:中国語の基本文型の学習

価(色などを含む)など)の組み合わせ、そしてそれぞれの言葉の習慣に準じて適用しなければならないものであ

る。

他很好。 彼は元気、性格がいい。 He is good/fine/well.

他不好。 彼は元気でない。性格がよくない。 He is not good/fine/well.

他不很好。 彼はそんなに元気ではない。性格がそんなによくない He is not so good/fine/well.

他很不好○他真不好○ 彼はまったく元気ではない。性格がまったくよくない He is not good/fine/well at all.

个院子很大。 この庭は大きい。 This garden is big.

个院子不大。 この庭は大きくない。 This garden is not big.

个院子不很大。 この庭はそんなに大きくない。 This garden is not so big.

个院子很不大× 个院子真不大○ この庭は本当に大きくない。 This garden is not big at all.

那个 色很好。 その色はいい。 That color is good.

那个 色不好 その色はよくない。 That color is not good.

那个 色不很好。 その色はそんなによくない。 That color is not so good.

那个 色很不好○那个 色真不好○ その色はまったくよくない。 That color is not good at all.

3.名詞述語文

名詞述語文の中国語は、「名 句」である。名詞+名詞 で文をなす意味である。すなわち、主語の次に直

接に名詞がくる文である。名詞が述語になり、動詞「是」(です)を省略した形である。分かりやすく言うと、「A

は Bです」という構文の中から「です」を省いた文であり、「Aは B」と書き変えても成り立つのである。ただし、

このような形の文は日時、天候、出身、年齢、数量などを表わす場合に限られている。 さらに、否定すると、こ

の名詞述語文は成立しなくなり、否定詞「不」と動詞「是」を入れなければならず動詞述語文( 句)に変

わる。

肯定:(日時)

中国語 日本語 英語

(主語)(名詞)

今天 几月几日? 十月八日。 今日は何月何日? 十月八日。 What is the date today? October 8.

今天 星期几? 星期日。 今日は何曜日? 日曜日。 What day is today? Sunday.

在 几点? 七点五十八分。 今何時? 七時五十八分。 What time is it now? 7 : 58

(天候)

明天 雨天。 明日は雨。 It will be rainy tomorrow.

后天 晴天。 明後日は晴れ。 It will be sunny the day after tomorrow.

昨天 多云。 昨日は曇り。 It was cloudy yesterday.

今天 天气怎� ? 今日の天気はどう? What is the weather for today?

主語 名詞

(出身)

什�地方人? 我 北京人。 出身はどこ?北京。 Where are you from? Beijing.

老家�里? 我老家 四川。 故郷はどこ?四川省。 Where is your hometown? My hometown is Sichuan.

(年齢)

几 ? 我 35 。 お年は? 35歳。 How old are you? 35 years old.

他 多大? 他 十九 。 彼は何歳? 18歳。 How old is he? 18 years old.

什��候生日? 誕生日はいつ? When are you born?

我 1990年8月8日生日。 (私)の誕生日は1990年8月8日 August 8,1990

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36 金沢学院大学紀要「文学・美術・社会学編」 第11号(2013)

(数量)

个 多少 ? 个 十八 。 これはいくら? これは十八元。 How much is this? 18 yuan.

否定:今天 不是 十月八日。 今日は十月八日ではない。 It is not October 8 today.

今天 不是 星期日。 今日は日曜日ではない。 It is not Sunday today.

在 不是 七点五十八分。 今は七時五十八分ではない。 It is not 7 : 58.

我 不是 北京人。 私は北京人ではない。 I am not from Beijing.

我老家 不是 四川。 私の故郷が四川省ではない。 My hometown is not Suchuan province.

个 不是 十八 。 これは十八元ではない。 This is not 18 yuan.

4.主語述語文

主語述語文は、中国語では「主 句」という。日本語の形容詞文(「ハ・ガ文」)に似ている。かなり複雑な

文構造であるため、基本文型には、「Aは A’が+述語」文しか紹介していない。すなわち、Aは主語で、A’も主語

である前提下において Aと A’の間では所属関係が存在する文構造である。中国語ではこの二主語が存在する文法

現象を「大主語」と「小主語」と呼ぶ。この「Aは A’が+述語」文を表3.にまとめる。

中国語も日本語も「大主語」(主格)と「小主語」(主語)を1つの主語にすることが可能である。すなわち、中

国語の「大主語」と「小主語」の間に「的」を挿入すれば成立する。日本語も同じである。「主格」と「主語」の

間に「の」を入れると、中国語の意味とまったく同じようになる。しかし、こうすると、中国語は形容詞述語文に

変わってしまう。それに対して、日本語は形容詞文のままに残る。 たとえば、

中国語: 明天的天气 不好。 日本語:明日の天気は よくない。

主語 形容詞 主語 形容詞

一方、英語の訳文は、直訳を避けるため、下のように直した。

The weather will not be fine tomorrow. SVP文

There are many people in Beijing. SVP文

He is 170 cm high. SVP文

I am busy with my work. SVP文

Miss Zhang is a cheerful person. SVP文

「明日の天気」は「tomorrow’s weather」であり、同じように、「北京の人」は「people of Beijing」、「私の仕事」

は「my work」、「張さんの性格」は「Miss Zhang’s character」というふうに訳すことができるが、文にすると、直

訳はやはりうまくいかない。結局それぞれの言語はそれぞれの特徴、慣用語表現と習慣があるから、それに従って

表3.二主語文

中国語 日本語主 句 ハ・ガ型 述語

大主語 小主語 主格 主語 述語

明天 天气 不好。 明日は 天気が よくない。北京 人 很多。 北京は 人が 多い。他 身高 170cm。 彼は 身長が 170cm。我 工作 很忙。 私は 仕事が 忙しい。小 性格 朗。 張さんは 性格が 明るい。

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37林:中国語の基本文型の学習

学習していくことが望ましいということになる。

むすび

中国語の基本文型を日本語と英語のそれと例文を通して対照しながら分析してきた。文構造からみれば、形容詞

述語文、名詞述語文と主語述語文においては、日本語の語順に似ている部分が、動詞を除いてかなりある。そして、

文法上では、英語と共通している部分が明らかであることがわかってきた。

また、一番範囲の広い動詞述語文の部分では、その6つの文構造パターンを日本語と英語のそれぞれのパターン

に当てはめて、共通部分と相違部分をはっきり把握しつつ主語、動詞、目的語、補語などの並べる順番を暗記すれ

ば、中国語の基本文型を活用できるようになる日が来るのである。

<注>

1)「 代� 」(現代中国語)の文構造における「単句」をもとに、日本で教えられている各種の中国語講座(http : //bitex−cn.com/exam

/schem4.html、http : //china.younosuke.com/03.html、http : //www.idesgrrtuvd.net/bunnpou/keiyousijyutugobunn.html、http : //china.younosuke.

com/)などを参考しながら作成したものである。

2)『現代日本語文法概説』(庭 三郎、出版社 P.24):名詞文の「ハ・ガ文」における解釈による。

http : //www.geocities.jp/niwasaburoo/mokuji.html

3)述語は、英語における predicativeをいう。Pで略称する。例:‘student’ is a predicative noun in ‘ I am a student’./「student(学生)」

は、「I am a student(私は学生です)」の文において、叙述名詞にあたる。また、この述詞は日本語では「補語(complement)」とも

いわれている。

4)「中学英語」(著者:石崎秀穂、日本実業出版社、P.014)

5)http : //www.answers.com/topic/dative−caseから引用した句。

6)同上、「中学英語」(著者:石崎秀穂、日本実業出版社、P.018)

<参考文献>

1)『 代� 』,主 : 文全,重 大学 出版社,2010年11月 第1版

2)『 代� 』,胡裕 主 ,上海教育出版社,1979年9月第2版

3)『� �式 法研究』,朱� 著,中国社会科学出版社,2010年3月第1版4)『�用� 法 』, 幼冬 著,北京大学出版社,2010年3月第1版

5)『 明� 本』(上、下册), 州 等 著,上海外 教育出版社

6)『中学英語』、石崎秀穂著、日本実業出版社、2011年2月20日

7)『学習英文法2005T』、大場昌也、よこはま ティーエルオー株式会社、2005年4月1日