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Monarch ® 核酸精製キット テクニカルガイド

Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

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Page 1: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

Monarch® 核酸精製キットテクニカルガイド

Page 2: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

ラインナップ

モナーク・ゲノムDNA精製キット• 幅広いサンプルから高収量でゲノム DNAを精製

• 高分子の DNA(ピークサイズ:>50 kb)を高純度に精製

• 迅速かつ簡便なプロトコール

モナーク・トータルRNA精製キット• 様々なサンプルから高品質なトータル RNAを精製

• 付属の DNase Iとゲノム DNA除去カラムにより効率的に DNAを除去

• 付属の Proteinase Kにより血液や組織を処理

モナーク・RNAクリーンアップキット• in vitro 転写反応など RNA産物を精製 /濃縮

• 精製サイズに応じた 3種類のカラム (RNA結合能:10 µg、50 µg、500 µg)

モナーク・プラスミドDNAミニプレップキット• 大腸菌培養液からプラスミドを簡単に精製

• 最小 30 µlの低容量(高濃度)でプラスミドを溶出可能

• バッファーの色の変化で溶菌を確認可能

モナーク・PCR & DNAクリーンアップキット• 最少 6 µlの低容量(高濃度)で酵素反応液をクリーンアップ

• 独自のカラムとフィルター形状により液残りを防止

• 小分子 DNAやオリゴヌクレオチドを除去

モナーク・DNAゲル抽出キット• 最少 6 µlの低用量(高濃度)でアガロースゲルから DNAを迅速に回収

• 独自のカラムとフィルター形状により液残りを防止

カラムやバッファーなどの構成品は個別購入可能です(19ページ参照)。

Monarchが選ばれる理由モナーク核酸精製キットは、様々な分子生物学実験におけるワークフローを完璧に補完する製品です。迅速かつ簡便なプロトコールと、

最適化されたバッファーにより、短時間でインタクトな DNAや RNAが高純度で回収できるため、核酸精製後の実験に集中できるよう

になります。

モナーク核酸精製のラインナップには、生物試料からの核酸精製、酵素反応後の DNAや RNAの精製、ゲルからの DNA断片抽出、さ

らにプラスミドの精製があり、研究者の様々なニーズにお応えすることが可能です。

モナークシリーズは環境に配慮したデザインで、カラム形状の工夫により、無駄なプラスチックを最大 44%削減でき、また再生利用可

能な梱包材量を使用しています。さらに、モナークカラムの製造段階で回収されたプラスチックは他の NEB製品にも活用されています。

NEW

Designed for sustainability – Monarch kits*...

100%post-consumer

paper

useboxes made from

use

materials

recyclablepackaging

could eliminate

tons of plasticeach year

>140have up to

less plastic

44%

* 詳細は、NEBMonarchPackaging.comをご覧ください。

2

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モナーク・ゲノムDNA精製キットモナーク・ゲノム DNA 精製キットは幅広いサンプルから高収量でゲノム DNA

(gDNA)を精製するためのキットです。動物培養細胞、血液、哺乳類組織など様々

な生物学的試料から、残存 RNAが最小限でビークサイズが≥ 50 kb以上の長い

DNAを精製します。さらに、オプションプロトコール(前処理)を行うことにより、

破砕の難しいの細菌や酵母細胞からも gDNAを精製することができます。

臨床的に重要な唾液や口腔スワブからの gDNA精製や、抽出済 gDNAのクリーン

アップ方法などのオプションプロトコールも用意されています。精製した gDNA

の品質基準は高く設定されており、残存 RNAは最小限(<1%)であるため、エン

ドポイント PCR、qPCR、次世代シーケンス(NGS)用ライブラリー調製などに最

適です。

Agilent Technologies® 4200 TapeStation® Genomic DNA ScreenTapeにより、各サンプルからMonarch Genomic DNA Purifcation Kitと Q社キットを使って精製した gDNAを測定した。溶出は 100 µlで行い、100倍希釈した精製 DNAを測定に用いた。モナークで精製した gDNAのピークサイズは 50–70 kbで、DIN = 9前後であったが、Q社キットで精製した gDNAはおよそ <30 kb、DIN = 7–8であった。また、Q社キットでは凍結血液サンプル、肝臓、脳、筋肉において収量と A260/230が低かった。

幅広いサンプルで、他社キットより高収量かつ長い gDNAの精製が可能

No ethanol required Only 1 spin needed

+ 200 µl sample & Lysis Buffer

+ 10 µl Proteinase K

+ 3 µl RNase A*†

+ 400 µl gDNA Binding Buffer

+ 500 µl gDNA Wash Buffer

+ 35–100 µl gDNA Elution Buffer (60°C)

Blood/cells: 5 min. (56°C)

Tissue: 60 min. (56°C)

3 min. (1,000 xg)

Discard Reuse

1 min. (max. speed)

1 min. (max. speed) 1 min. (max. speed)

Lyse1 3Wash (2X)2 Bind 4 Elute

* 組織サンプルでは Proteinase K 処理後に添加† 線維性組織におけるデブリス除去のステップも含む

特長

• 幅広いサンプルに対応(6ページ参照)

• 難しいサンプルでも高収量(脳や筋組織など)

• 残存 RNAが最小限(<1%)の gDNA精製

• 精製 DNAのピークサイズは >50 kb、 ロングリードシーケンスに最適

• 抽出済の gDNAのクリーンアップも可能

• 迅速なプロトコール、効率的な溶解ステップ、最小限のハンズオン

• NGSライブラリー調製、PCR、qPCRなどに最適

• カラム、バッファーの個別購入が可能

特性

• 推奨サンプル量:サンプルによる(6ページ参照)

• DNA結合能:30 µg gDNA

• ゲノムサイズ:ピークサイズは >50 kb (唾液や口腔粘膜スワブからの精製 gDNAはやや小さくなる)

• 溶出液量:≥ 35 µl(100 µlを推奨)

• 純度:A260/280 ≥ 1.8、A260/230 ≥ 2.0

• RNA含有量:<1%(RNase A処理ステップを入れた場合)

• アプリケーション:PCR、qPCR、NGS用 DNAライブラリー作製

48,500bp

15,0007,0004,000

1,500

3,0002,5002,000

1,200

100

250

400

600

900

HumanFreshblood

N Q

PigFrozenblood

N Q

HeLacells

N Q

Mousetail

N Q

Mouseliver

N Q

Mousebrain

N Q

Mousemuscle

N QN = NEB®

Q = Q社

インプット量 100 µl 100 µl 1× 106 cells 10 mg 10 mg 10 mg 10 mg

ピークサイズ 54 28 50 27 57 54 >60 28 59 20 51 25 57 26

DIN 9.1 8.0 8.7 7.9 8.8 8.2 8.3 7.4 9.0 7.2 8.9 7.6 9.2 7.8

A260/A280 1.85 1.82 1.83 1.85 1.84 1.89 1.85 1.87 1.85 1.88 1.86 1.90 1.87 1.87

A260/A230 2.19 7.00 2.40 1.21 2.33 1.91 2.36 1.98 2.43 1.31 2.47 1.52 2.40 1.57

DNA精製のヒント (動画)

モナーク・ゲノム精製キットの 使い方(英語)

www.nebj.jp/re/monarchDNA_movie1

ゲノム精製に使用する 組織サンプルの調製および 保存のヒント(英語)

www.nebj.jp/re/monarchDNA_movie2

3

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モナーク・ゲノムDNA精製キット(続き)

A. HeLa細胞およびヒト血液からモナークで精製した gDNAを用いてサイズの異なる各領域を PCRで増幅した。市販のヒト細胞株 NA19240 F11由来のリファレンス DNAと比較したところ、特に 20 kbの領域の増幅に違いが見られたことから、モナークは gDNAをインタクトな状態で精製できること、またロング PCRに適してることを示された。PCRは 25 ngの gDNAを用いて、LongAmp® Hot Start Taq 2X Master Mix(NEB #M0533)により、ヒト DNAの各領域(6、8、10、12、16、20 kb)に特異的なプライマーペアを用いて実施した(Applied Biosystems® 2720 thermalcycler1)。PCR産物と分子量マーカー:1 kb DNA Ladder(NEB #N3232)を 1.5%アガローズゲルに供した。

B. ヒト全血、HeLa細胞、マウステールからモナークで精製した gDNAを用いて qPCRを行った。すべてのサンプルと希釈系列において良好な増幅曲線が得られたことから、阻害剤が含まれない高純度な gDNAが精製されていることが示された。Luna® Universal qPCR Master Mix(NEB #M3003)を使用し、gHEME(ヒト全血)および gREL(HeLa細胞、マウステール)に対するプライマーで qPCRを行った(Bio-Rad® CFX Touch qPCR thermalcycler)。精製 gDNAは 10倍の 5段階希釈をして使用した。

モナーク・ゲノムDNA精製キットで精製した gDNAはロング PCRや qPCRに最適

108

6

5

4

3

kb

NA19240 gDNA (control) HeLa gDNA (Monarch) Human blood gDNA (Monarch)

6 8 10 12 16 20 6 8 10 12 16 20 6 8 10 12 16 20Amplicon

length (kb)

A

B

Human whole blood, gHEME

RF

U

2500

2000

1500

1000

500

0

Cycles0 10 20 30 4040

1200

1000

RF

U

Cycles

800

600

400

200

00 10 20 30

HeLa, gREL Mouse tail, gREL

1200

1000

RF

UCycles

800

600

400

200

00 10 20 30 40

RNAlater® を使って保存されたラット組織 10 mgから各社キットを使い、各社推奨プロトコールに従い、破砕と精製を行った。オプションの RNAase A処理も含まれる。溶出は各キット付属のバッファー 100 µl行い、LC-MSにより測定した RNAを除いた DNAを比較した(n = 2)。Monarch Genomic DNA Purifcation Kitは、このような難しいサンプル(脂肪が多い、繊維質など)を含む幅広い組織において、より高収量な精製が可能なことが示された。

精製の難しいサンプルにおいても高収量

0

5

10

15

20

25

Brain Muscle

Sample Type

Liver

Yie

ld (

µg)

Supplier PSupplier QSupplier TSupplier X

Monarch GenomicDNA Purification Kit

モナークと各社ゲノム精製キットを用いて様々なサンプルから gDNAを精製して、残存RNA量を測定した結果、すべてのサンプルでモナークの残存 RNAが低いことが示された(表中、緑)。ヒト全血 100 µl、HeLa細胞 1 x 106個、RNAlaterに保存したマウステール、ラット組織(肝臓、脳、筋肉)を各 10mgずつを用い、各社推奨条件に従って DNAを精製、100 µl で溶出した(n = 2)。精製 gDNA の 1 µgを Nucleoside Digestion Mix(NEB #M0649)で処理して LC-MSで測定した。

精製 gDNA中のリボヌクレオシドおよびヌクレオシド全量に対するグアノシン(rG)量の割合を示す(n = 2)。シリカベース精製では rGが他の RNA 塩基より多く共精製されるため、実際の残存 RNA量はこの割合より低い可能性がある。モナーク・ゲノム DNA精製キットによる残存 RNAの割合は 1〜 2%以下で、他の市販品精製キットよりも低かった。この残存率は一般的には測定限界以下とされ、ほとんどの測定方法では検出でき

ない。

残存 RNAが最小限の gDNA精製

Monarch®

Supplier P

Supplier Q

Supplier T

Supplier X

Blood

0.1%

33.9%

1.4%

10.0%

0.4%

0.6%

HeLa

50.8%

10.1%

2.2%

5.1%

0.3%

Tail

32.1%

0.7%

5.6%

0.1%

1.7%

Liver

80.5%

5.9%

39.0%

0.3%

0.7%

Brain

91.3%

4.1%

46.0%

1.8%

0.5%

Muscle

90.9%

2.7%

7.1%

3.1%

Good (<2%) Moderate (2–10%) Bad (>10%)

4

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次世代シーケンスに最適モナーク・ゲノム DNA精製キットは、次世代シーケンス用ライブラリー調製のための gDNAサンプル精製法として最適です。本キットは、高品質かつ高

分子 DNA(ピークサイズ> 50 kb)の精製が可能なため、ショートリード NGSだけではなく、ナノポアや他のロングリード NGSのためのシーケンス用ラ

イブラリー調製に適しています。さらに本キットのカラムは、DNAだけを選択的に結合することに加え、RNA除去のために RNase Aが付属されている

ため、残存 RNAが最小限の gDNA精製が可能です。

A. モナーク・ゲノム DNA 精製キット(オレンジ)および Q社キット(ブルー)により HeLa細胞 100 ngから gDNAを精製し、NEBNext Ultra II FS DNA Library Prep Kit(NEB #E7805)でライブラリー調製を行った(n=2)。リードは Bowtie 2.2.4を使用してマッピング、GC coverageは Picard’s CollectGCBiasMetrics(v1.117)を使用して算出した。Normalized coverage(1.0)をグレーの水平線、各 GC%での100 bp領域数をグレーの垂直バーで示した。また、色付けした線は各ライブラリーの Normalized coverageを示している。モナークによる GCカバレッジは Q社 DNA精製キットによる結果と一致した。

B. 各社キットで精製した gDNAからのライブラリー収量を確認した結果、モナークで精製した gDNAで高収量のライブラリーが得られた。ライブラリー収量は、High Sensitivity DNA Kitを使用して BioAnalyzer2100A(Agilent Technologies®)で評価した。

モナーク・ゲノムDNA精製キットとNEBNext® ライブラリー調製キットは NGSライブラリー調製に最適

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 1000

0.2

0.4

0.6

0.8

Ave

rage

Nor

mal

ized

Cov

erag

e

A B

Libr

ary

Yie

ld (

nM)

Percent GC

1.0

1.2

1.4

1.6

1.8

2.0

モナークで精製した Hela細胞由来 gDNAQ社キットで精製した Hela細胞由来 gDNA

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

Monarch Q社キット

モナーク・ゲノム DNA精製キットおよび Q社 DNA精製キットにより HeLa細胞から gDNAを精製した。精製 gDNAの 1 µgを使用し、DNAを断片化せずに ONT 1D Ligation Sequencing Kit(SQK-LSK109)のプロトコールに従い、オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ(ONT)用シーケンスライブラリーを調製した。続いて GridION(Flow cell R9.4.1)で 48時間データ測定をした。一般的シーケンシング指標である A)シーケンスデータ総量、および B)リード長において、モナークで精製したgDNAは、Q社で精製した gDNAよりも高い数値を示した。NanoComp(Bioinformatics, Volume 34, Issue 15, 1 August 2018, Pages 2666–2669)を使用して解析した。

モナーク・ゲノムDNA精製キットはナノポア・シーケンスに使用可能な高品質 gDNAを精製可能

B. Read length

Tota

l Gig

abas

es S

eque

nced

12

14

10

8

6

4

2

0Monarch Qiagen

A. Data throughput

0

0.001

0.002

0.003

0.004

10 100 1000 10,000 100,000

Normalized Log-transformed Read Lengths

Pro

babi

lity

Mean read length:Mean read quality:    Median read length: Median read quality:   Number of reads:   Read length N50:Total bases: 

10,598.710.15,92010.81,215,19820,69512.87 Gbp

8,988.69.94,29310.71,281,12820,40711.51 Gbp

NEB Q社

> Q5:   > Q7:   > Q10: > Q12: > Q15:

95.1%89.2%69.9%4.7%0%

94.8%87.8%65.9%3.0%0%

Reads above quality cutoffs

1   2   3 4 5

228,357 (8.5)220,024 (9.4)187,074 (9.8)177,304 (11.9)171,173 (9.5)

203,684 (5.0)201,530 (10.1)193,281 (5.0)177,484 (11.1)170,536 (4.8)

Top 5 longest reads (mean base call quality score)

General summary

Monarch Genomic DNA Puri�cation Kit

Q社キット

5

ゲノム DNA精製

Page 6: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

gDNAの収量、純度、断片化度は、サンプルの種類、量、状態により大きく変動します。以下の表は、NEBの経験から得た、各サンプルの gDNAの収量、

純度、DINおよび最大使用量を示しています。gDNAの抽出・精製では、カラムやバッファーへのサンプルを過剰に投入しないことが重要であり、もし

過剰にサンプルを使用した場合には、収量や純度、断片化度に影響をすることがあります。モナーク・ゲノム精製キットにおける最少サンプル量は、極

めて少量(全血:5 µl、培養細胞:1 x 104個、組織:0.2 mg)で、〜 100 ngの精製 gDNAが得られます。サンプル量がこれより少ない場合はキャリア

RNAの使用(詳細は製品マニュアル参照)をお勧めします。検証済みサンプルの種類や使用量に関する最新情報は www.neb.com/MonarchgDNAinputsをご覧ください。

サンプルの種類 推奨サンプル量 収量(mg) DIN 最大サンプル量

組織 *

Mouse Tail(マウステール) 10 mg 12–20 8.5–9.5 25 mg

Mouse Ear(マウス、耳) 10 mg 18–21 8.5–9.5 10 mg

Mouse Liver(マウス、肝臓) 10 mg 15–30 8.5–9.5 15 mg

Mouse Kidney(マウス、腎臓) 10 mg 10–25 8.5–9.5 10 mg

Mouse Spleen(マウス、脾臓) 10 mg 30–70 8.5–9.5 10 mg

Mouse Heart(マウス、心臓) 10 mg 9–10 8.5–9.5 25 mg

Mouse Lung(マウス、肺) 10 mg 14–20 8.5–9.5 15 mg

Mouse and Rat Brain(マウスおよびラット、脳) 10 mg 4–10 8.5–9.5 12 mg

Mouse and Rat Muscle(マウスおよびラット、筋肉) 10 mg 4–7 8.5–9.5 25 mg

deer Muscle(シカ、筋肉) 10 mg 5 8.5–9.5 25 mg

血液 **

ヒト全血 100 µl 2.5–4 8.5–9.5 100 µl

Mouse(マウス) 100 µl 1–3 8.5–9.5 100 µl

Rabbit(ウサギ) 100 µl 3–4 8.5–9.5 100 µl

Pig(ブタ) 100 µl 3.5–5 8.5–9.5 100 µl

Guinea pig(モルモット) 100 µl 3–8 8.5–9.5 100 µl

Cow(ウシ) 100 µl 2–3 8.5–9.5 100 µl

Horse(ウマ) 100 µl 4–7 8.5–9.5 100 µl

Dog(イヌ) 100 µl 2–4 8.5–9.5 100 µl

Chicken:nucleated(ニワトリ:有核赤血球) 10 µl 30–45 8.5–9.5 10 µl

培養細胞

HeLa 1 x 106 cells 7–9 9.0–9.5 5 x 106 cells

HEK293 1 x 106 cells 7–9 9.0–9.5 5 x 106 cells

NIH3T3 1 x 106 cells 6–7.5 9.0–9.5 5 x 106 cells

バクテリア

E. coli(大腸菌 :グラム陰性菌) 2 x 109 cells 6–10 8.5–9.0 2 x 109 cells

Rhodobacter sp.(紅色細菌 :グラム陽性菌) 2 x 109 cells 6–10 8.5–9.0 2 x 109 cells

B. cereus(セレウス菌 :グラム陽性菌) 2 x 109 cells 6–9 8.5–9.0 2 x 109 cells

アーキア

T. kodakarensis(好熱性アーキア) 2 x 109 cells 3–5 8.5–9.0 2 x 109 cells

酵母

S. cerevisiae(酵母) 5 x 107 cells 0.5–0.6 8.5–9.0 5 x 107 cells

唾液 /口腔スワブ細胞 ***

Human Saliva(ヒト、唾液) 200 µl 2–3 7.0–8.0 500 µl

Human Buccal swab(ヒト、口腔スワブ) 1 swab 5–7 6.0–7.0 1 swab

* 表中にに示された gDNA収量は、凍結組織粉末、凍結組織片、RNAlaterに保存した組織片から得られたものである。凍結組織粉末ではインタクトな gDNAを得られるが、収量は、凍結組織片や RNAlater保存の組織片を使用した場合より低い可能性がある。これらのサンプルでは、組織中の残存ヌクレアーゼ活性により gDNA が切断され、DNAサイズが全体的に小さくなるが、シリカベースの精製には適しているためである。

** ヒト全血サンプルは、種々の抗凝固剤(EDTA、クエン酸、ヘパリンなど)やカウンターイオンで安定化させてあり、精製結果はすべてのサンプルで同等であった。また、新鮮な血液と凍結した血液のいずれにおいても収量は同等であった。使用したヒト全血試料は健常者から提供されたものであり、非健常者の場合は値が異なる可能性がある。

*** 口腔スワブや唾液の試料には死細胞の gDNAを含む分解物質が混在していることがある。このため、精製 gDNAの DINは低いことが多い。

モナーク・ゲノムDNA精製キットの サンプル量のガイドライン

6

Page 7: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

問題 原因 改善方法

低収量

細胞

凍結した細胞ペレットの 急激な解凍や再懸濁

• 細胞ペレットをゆっくり解凍しながら、時々チューブをタッピングする。底部に付着した細胞ペレットが遊離したら、冷えた PBSを加えてペレットが溶解するまでピペッティングを 5〜 10回穏やかに繰り返して懸濁する。

Cell Lysis Bufferを 酵素と同時に添加

• サンプルに Cell Lysis Bufferを加える前に Proteinase Kおよび RNase Aを添加し十分に混和させる。

血液

血液が解凍したため、 DNaseが活性化 • 凍結状態の血液サンプルに直接 Proteinase K、RNase Aを加え、続いて Blood Lysis Bufferを添加する。

血液サンプルが古い• 凍結していない全血の場合、採血後 1週間以内のものを使用する。古い血液は gDNAの分解が進行しており収量の低下を招く。

ヘモグロビン沈殿物が形成• ヘモグロビン含量が高い動物種(モルモットなど)の血液は不溶性のヘモグロビン複合体が蓄積し、メンブレンを詰まらせる可能性がある。これらのサンプルに対しては 5 分間の Proteinase K 処理を 3分間に短縮する。

組織

組織片が大き過ぎる• スタートサンプルを出来る限り細かくするか、液体窒素で凍結粉砕する。組織片が大きい場合、Proteinase K が組織を溶解する前にヌクレアーゼにより DNAが分解される。

組織繊維による メンブレンの目詰まり

• Proteinase Kにより溶解された繊維組織(筋、心臓、皮膚、耳など)、脳組織、さらに RNAlaterに保存した組織からは溶解されなかった小さなタンパク繊維が遊離し、シリカメンブレンの結合部位をブロックする。この繊維物質を除去するため、プロトコールに従いライセートを最大速度で 3分間遠心する。耳と脳組織についてはサンプル量が 12〜 15 mgを超えないようにする。

サンプルが適切に 保存されていない

• 室温、4℃または –20℃で長期間保存したサンプルでは gDNA が分解し収量が低下する。組織サンプルは液体窒素やドライアイスで瞬間凍結し –80℃で保存するか、あるいは安定化剤を使用して gDNAの分解を防ぐようにする。

gDNAが分解(DNaseを 多く含む組織サンプルに多い)

• 内臓組織(膵臓、腸、腎臓、肝臓など)のヌクレアーゼ含量は極めて多い。gDNAの分解を防ぐために適切に保存し、サンプル調製は氷上で行い、スタートサンプルの量や Proteinase Kの使用はプロトコールに準じる。

DNAのオーバーロード • gDNA量が顕著に多い臓器(脾臓、腎臓、肝臓など)組織の場合はサンプル量を減らす。サンプル量が推奨値を超えると、長鎖 DNA断片のもつれが生じてシリカメンブレンから溶出されなくなる。

Proteinase Kの添加量が 適当でない

• 大半のサンプルは Proteinase Kを 10 µl使用して溶解させるが、脳、腎臓、耳の場合は 3 µlにする。

gDNAが断片化している

組織

サンプルの保存が不適切• 室温、4℃、または –20℃で長期間保存されたサンプルでは gDNAが分解し収量が低下する。組織サンプルは液体窒素やドライアイスで瞬間凍結し –80℃で保存するか、あるいは安定化剤を使用して gDNAの分解を防ぐようにする。

組織片が大き過ぎる• スタートサンプルを出来る限り細かくするか、液体窒素で凍結粉砕する。組織片が大きい場合、Proteinase K が組織を溶解する前にヌクレアーゼにより DNAが分解される。

サンプルの DNase含量が高い • 臓器組織(膵臓、腸、腎臓、肝臓など)のヌクレアーゼ含量は極めて多い。そのため、分解を防ぐために適切に保存し、サンプル調製は氷上で行い、スタートサンプルの量や Proteinase Kの使用量はプロトコールに準ずる。

血液

血液サンプルが非常に古い• 凍結していない全血の場合、採血後 1週間以内のものを使用する。古い血液は gDNAの分解が進行しており収量の低下を招く。

血液が溶解したため、 DNaseが活性化 • 凍結状態の血液サンプルに直接 Proteinase K、RNase Aを加え、さらにそこに Blood Lysis Bufferを添加する。

塩の残存

Binding Bufferに含まれる グアニジンチオシアネート塩が 溶出液に残存

• ピペット先端がカラム上部に触れないように注意し、ライセート /Binding Buffer混合液をシリカメンブレンに直接インプットする。

• ライセート中に存在する泡がスピンカラムのキャップ部分に入り込まないよう注意する。• スピンカラムのフタを閉める時は内容液が飛散しないようキャップをやさしく押し込み、また、遠心機への出し入れの際も注意する。

• 塩の混入が疑われる場合は、プロトコールに従い、gDNA Wash Bufferを添加後、カラムを数回転倒する。タンパクの残存

組織

Proteinase K処理が不十分 • サンプルを出来る限り細かく切り、Lysis Bufferで 30分〜 3時間インキュベーションしてタンパク複合体を分解する。

組織繊維によるメンブレンの 目詰まり

• Proteinase Kにより溶解された繊維組織(筋、心臓、皮膚、耳など)、脳組織、さらに RNAlaterに保存した組織から溶解されなかった小さなタンパク繊維が遊離し、シリカメンブレンの結合部位をブロックする。この繊維物質を除去するため、プロトコールに従いライセートを最大速度で 3分間遠心する。耳と脳組織についてはサンプル量が 12〜 15 mgを超えないようにする。

血液

ヘモグロビン含有量が多い• ヘモグロビン含有量が多い種(ウマなど)の血液は暗赤色なので識別可能で、これらの血液サンプルに対しては溶解反応時間を 3〜 5分間延長することで高純度 gDNAが得られる。

ヘモグロビン沈殿物が形成• ヘモグロビン含有量が多い種(モルモットなど)の血液は不溶性ヘモグロビン複合体が蓄積していることがあり、メンブレンが目詰まりする可能性がある。これらのサンプルに対しては 5分間の Proteinase K処理を 3分間に短縮する。

RNAの残存

組織サンプル量が過剰

• gDNA量が豊富な組織(脾臓、肝臓、腎臓など)では組織溶解反応中に強い粘性が生じ、RNase Aの活性を阻害する可能性がある。サンプル量は推奨量を超えないようにする。

溶解時間が不十分 • 組織片が完全に溶解した後、さらに反応時間を 30分〜 1時間程度延長する。サンプルの溶解時間が短い

組織片が大き過ぎる • Proteinase K処理を始める前に、組織片を出来る限り細かく切るか、または液体窒素で凍結粉砕する。組織片が試験管の底に付着 • ボルテックスしてチューブ底部に付着した組織片を遊離させ、迅速に Proteinase Kと Lysisを添加する。スタートサンプル量が過剰 • スタートサンプル量は推奨量に従う。

組織ライセートが濁っている

未消化繊維物質の形成

• Proteinase K 処理された繊維組織(筋、心臓、皮膚、耳など)、脳組織、さらに RNAlaterに保存した組織からは分解されなかった小さなタンパク繊維が遊離し、シリカメンブレンの結合部位をブロックする。この繊維物質を除去するため、プロトコールに従いライセートを最大速度で 3分間遠心する。耳と脳組織についてはサンプル量が 12〜 15 mgを超えないようにする。

A260/A230 が高すぎる(> 2.5)

溶出液の EDTA濃度の 微妙な変動

• 溶出バッファー中の EDTAは、gDNA中のカチオン(Mg2+や Ca2+など)と複合体を形成することがあり、A260/A230値が通常より高くなる場合がある。この比率が 3.0を超えている場合もサンプルは高純度で、その後のアプリケーションに悪影響を及ぼすことはない。

モナーク・ゲノムDNA精製のトラブルシューティングガイド

7

ゲノム DNA精製

Page 8: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

モナーク・トータルRNA精製キットモナーク・トータル RNA精製キットは、培養細胞、血液、哺乳類の組織など様々なサンプルに対応しており、サンプルの保存、溶解、gDNAの除去を

含んだ、トータル RNA精製の包括的ソリューションです。さらにオプションプロトコールにより、細菌、酵母、植物などからも RNA精製ができます。

また、酵素反応後の RNAや TRIzol® 試薬で抽出した RNAのクリーンアップも可能です。精製される RNAは A260/280および A260/230が≥ 1.8で、RINスコア

が高く(分解度が低く)、残存 DNAが極めて少なく、高品質です。さらに結合条件を変えることで(オプションプロトコール)、200ntより小さい Small

RNA(miRNA、5S rRNA、tRNAなど)の精製など、RNAの選択的精製も可能であり、完全長 rRNAからインタクトな miRNAまでの精製をカバーしています。

精製された RNAは、RT-qPCR、cDNA合成、ノーザンブロッティング解析、NGSライブラリー調製など多くのアプリケーションに最適です。

A. RT-PCR, HeLa B. RNA library prep, rat liver C. RT-qPCR, Tomato leaf

HeL

a

NIH

3T

3

ヒト全血

PB

MC

ラット肝臓

ラット腎臓

ラット腎臓

マウス筋肉

マウス心臓

ラット脾臓

トマト葉

トウモロシ葉

酵母

大腸菌

(グラム陰性菌)

セレウス菌

(グラム陽性菌)

RIN 9.8 9.8 8.0 7.6 9.2 8.8 8.6 9.4 8.9 9.2 8.0 7.9 9.9 9.8 10

A260/280 2.01 2.08 2.04 2.04 2.06 2.07 2.04 2.06 2.09 2.06 2.10 2.09 2.05 2.11 2.11

A260/230 2.21 2.23 2.11 2.35 2.07 2.18 2.14 2.22 2.41 2.25 2.38 2.30 2.36 2.41 2.46

4000

2000

1000

500

200

25

6000

1000700

500

400

300

1500

200

150

100

5015

RF

U

3000

0 10 20Cycles

30 40

2500

2000

1500

1000

50

0

150

[FU]

100

50

0

40 50 60 70 80 90 100 110 120 [s]

NGSライブラリーやRT-qPCR用などの RNA調製に最適

モナーク・トータル RNA精製キット(NEB #T2010)で様々なサンプルからトータル RNAを精製したところ、すべてにおいて分解がなく高品質な RNAが得られた。A(RT-PCR)、B(NGSライブラリープレップ)、C(RT-qPCR):において良好な結果が得られることを確認した。精製した RNAは Agilent BioanalyzerR 2100おより Nano 6000 RNA chip(植物では plant Nano assayを使用)で測定を行った。それぞれで使用した試薬は A:Protoscript® II Reverse Transcriptase(NEB #M0368)/LongAmp® Taq DNA Polymerase (NEB #M0323)により 4種類の RNAを検出、B:NEBNext Ultra™ II RNA Library Prep Kit(NEB #E7760)、C:Luna One-Step RT-qPCR Reagents(NEB #E3005)

8

Page 9: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

HEK293細胞、マウス心臓、ラット脳、ラット脾臓をモナーク・トータル RNA精製キット(N)(NEB #T2010)および Q社キット(Q)で精製した後、同量を Small RNA chipに供し、Agilent 2100バイオアナライザで解析した。結果、モナークでは 200塩基未満の RNAが効率的に精製できることが示された。

< 200 nt RNAを選択的に精製可能

150

100

80

6040

20

4

HEK293細胞

N Q

マウス心臓

N Q

ラット脳

N Q

ラット脾臓

N QN = NEBQ = Q社

ヒト・ユニバーサル・レファレンス RNA(UHRR, Agilent)を、モナーク・トータル RNA精製キットと Q社キットで再精製し、RNA-seqにより転写レベルを比較した。精製前の UHRRでは両製品による結果に強い相関が認められた(両サンプルともに Pearson R >0.99)。転写産物の全領域が均一にカバーされていたことから、精製中の RNA分解や RNAロスがないことが示された。100 ngの RNA から NEBNext Poly(A)mRNA Magnetic Isolation Module(NEB #E7490)を使用して poly-A RNAを選択精製し、NEBNext Ultra II Directional RNA Library Prep Kit for Illumina®(NEB #E7760)で調製した RNA-seqライブラリーを Miseq®によりペアエン

ド解析した(2 x 150 bp)。無作為に抽出した 1.6 M分のリードについて Seqprep v1.1によりアダプタートリミングを行い、Gencode v26転写産物の発現量を Salmon(v.4)で解析した (A)。GRCh38レファレンスゲノムにマッピング(Hisat v2.0.3)した後、Gencode v26転写産物の平均カバー率を求めた(Picard's CollectRnaSeqMetrics 1.56)(B)。

NGSライブラリー調製に最適な RNAを精製

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

Percent of Transcript (5´➞3´)

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

1.2

1.4

Nor

mal

ized

Cov

erag

e

NEB MonarchQ社

Untreated

B

A

0 5,000 10,000 15,000NEB Monarch (TPM)

0 5,000 10,000 15,000Qiagen (TPM)

0

5,000

10,000

15,000

UH

RR

(TPM

)

TPM 0–1,000 TPM 0–1,000

特長

• 様々なサンプルに対応

• miRNAや small RNA(>20 nt)を含む全 RNAを精製可能

• DNase I、gDNA除去カラム、Proteinase K、RNA安定化剤が付属

• RNAの分画やクリーンアッププロトコール付き

• 価格を抑えたオールインワンキットで、コストを節約

• カラム、バッファーの個別購入が可能

特性

• RNA結合能:100 µg

• RNAサイズ:≧ 20 nt

• 純度:A260/280、A260/230いずれも通常 ≧ 1.8

• 最大サンプル量:細胞 1 x 107、組織 50 mg*

• 溶出液量:30〜 100 µl

• 回収率:サンプルによる

• アプリケーション:NGS用ライブラリー調製、RT-PCR、RT-qPCR、ノーザンブロットなど

* 詳細は 10ページまたは、www.nebj.jp/re/RNA-guideを参照

Q社キット

キット構成品Monarch RNA

Puri�cation Kitキット

Aキット

Bキット

Cゲノム DNA除去カラム r** r**

DNase I r r r

Proteinase K r r r

RNA安定化剤 r r

= 付属   ** 付属および単品販売なし

RNA精製のヒント

1. RNase活性を抑制作業場所の RNAaseの除去を行い、マスクや手袋を着用し、作業は RNAseフリーの環境で行う。

2. 適切なサンプルの保存サンプル中の RNaseは RNAを分解するため、不活化が必須となる。サンプルを入手後に保存剤で迅速に処理し、作業は

常に RNaseフリーの環境で行う。

3. 推奨サンプル量を守る各ステップにおけるバッファー量は推奨サンプル量に最適化

されている。推奨量を超過した場合、溶解効率が低下してカ

ラムが目詰まりする可能性がある(詳細は 10ページ参照)。

4. サンプルが適切にホモジナイズ /破砕されていることを確認全 RNAが抽出されるようサンプルは完全に破砕されホモジナイズされている必要がある。

5. 高感度なアプリケーションでは gDNAを適切に除去gDNA除去カラムおよびオンカラム DNase処理による 2段階の処理で gDNAを除去する。溶液中での DNase処理も有効である。

9

トータル RNA精製

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RNAの回収率、純度、分解度はサンプルの種類、量、状態により大きく変動します。これらの項目について、弊社の経験から得た様々なサンプルにお

ける最大サンプル量を参考データとして以下に示します。サンプル量は、精製 RNAの回収率、純度、分解度に影響を及ぼすため、過剰にならないこ

とが重要です。詳細については www.nebj.jp/re/RNA-guideをご参照ください。

サンプルの種類 (1) サンプル量平均 RNA収量(ug) RIN 最大サンプル量

哺乳類培養細胞

HeLa 1 x 106 cells 12–15 9–10 1 x 107 cells

HEK 293 1 x 106 cells 12–14 9–10 1 x 107 cells

NIH3T3 1 x 106 cells 8–12 9–10 1 x 107 cells

哺乳類血液 (2)

Human(ヒト) 新鮮血 200 µl 0.5–1.0 7–8 3 ml

凍結血液 200 µl 0.5–1.0 7–8 3 ml

安定化された血液 200 µl 0.5–1.0 7–8 3 ml

Rat(ラット) 凍結血液 100 µl 5.6 9 1 ml*

血液細胞

PBMC(ヒト全血 5 mlから単離された末梢血単核細胞) 5 ml 3 7 1 x 107 cells

組織

Rat liver(ラット、肝臓) 凍結組織 10 mg 25 8–9 20 mg

安定化組織 10 mg 50–60 8–9 20 mg

Rat spleen(ラット、脾臓) 安定化およびビーズ破砕 10 mg 40–50 9 20 mg

Rat kidney(ラット、腎臓) 凍結粉砕組織 10 mg 7–10 9 50 mg

Rat brain(ラット、脳) 凍結粉砕組織 10 mg 2–3 8–9 50 mg

安定化組織 10 mg 0.5–1.5 8–9 50 mg

安定化およびビーズ破砕 10 mg 5–8 8–9 50 mg

Rat muscle(ラット、筋肉) 凍結粉砕組織 10 mg 2–3 8–9 50 mg

Mouse muscle(マウス、筋肉) 凍結粉砕組織 10 mg 3 8–9 50 mg

凍結粉砕およびビーズ破砕 10 mg 5 7–8 50 mg

安定化およびビーズ破砕 10 mg 8–10 9 50 mg

Mouse heart(マウス、心臓) 安定化およびビーズ破砕 10 mg 5–6 8–9 50 mg

酵母

S. cerevisiae(酵母) 凍結およびビーズ破砕 1 x 107 cells 50 9–10** 5 x 107 cells

新鮮およびザイモレース処理 1 x 107 cells 60 9** 5 x 107 cells

バクテリア

E. coli(大腸菌 :グラム陰性菌) 凍結 1 x 109 cells 5 10 1 x 109 cells

凍結およびビーズ破砕 1 x 109 cells 10 10 1 x 109 cells

凍結およびリゾチーム処理 1 x 109 cells 70 10 1 x 109 cells

B. cereus(セレウス菌 :グラム陽性菌) 凍結およびリゾチーム処理 1 x 108 cells 20–30 9 1 x 109 cells

凍結およびビーズ破砕 1 x 108 cells 8 9–10 1 x 109 cells

処理

Corn leaf(トウモロコシ、葉) 凍結粉砕およびビーズ破砕 100 mg 45 8 100 mg

Tomato leaf(トマト、葉) 凍結粉砕およびビーズ破砕 100 mg 30 8 100 mg

(1) ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュの胚/幼生、血漿、血清、唾液、口腔粘膜スワブ、有核赤血球血液などからの RNA精製プロトコールは、ウェブの FAQを参照。

(2) トリや爬虫類などの有核赤血球のプロトコールは、ウェブの FAQを参照。

* マウス血液では最大インプット量が 1 ml

** 酵母のトータル RNA精製は植物用プロトコールに従い Agilent® Nano 6000 Chipで測定

モナーク・トータルRNA精製キットの サンプル量のガイドライン

10

Page 11: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

問題 原因 解決策

カラムの目詰まり

サンプルの溶解やホモジナイズが不十分

• サンプルの溶解 /ホモジナイズの時間を延長する。• サンプルの Proteinase K 処理およびホモジナイズ後、遠心分離によりデブリスを沈殿、上清を使用する

• DNA/RNA Protection Reagent(NEB #T2011)および /または RNA Lysis Buffer(NEB #T2012)を多く使用する。各サンプルに対応したプロトコールは www.neb.com/T2010を参照。

スタートサンプル量が過剰 • サンプル量を減らす。各サンプルの使用上限量を確認する(10ページ参照)。

RNA回収率が低い

溶出が不完全• カラムマトリックスに Nuclease-free Water(NEB #B1500)を加え、室温で 5〜 10分間インキュベーションしてから遠心する。

• 溶出を 2回実施する(注:サンプルが希釈される)。

サンプルが劣化

• サンプルは使用するまで –80℃で保存する• サンプルを Monarch DNA/RNA Protection Reagent(NEB #T2011)により保存し、保存中の RNAの分解を防ぐ。各サンプルに対応したプロトコールは www.neb.com/T2010を参照。

サンプルの溶解やホモジナイズが不十分

• サンプルの溶解・ホモジナイズの時間を延長する。• サンプルの Proteinase K処理やホモジナイズ後、遠心分離によりデブリスを沈殿、上清を使用する

• DNA/RNA Protection Reagent(NEB #T2011)および /または RNA Lysis Buffer(NEB #T2012)を多く使用する。

スタートサンプル量が過剰 • サンプル量を減らす。各サンプルの使用上限量を確認する(10ページ参照)。

RNAが分解

スタートサンプルの取扱いや保存が不適切• サンプルは使用するまで –80℃で保存する。急速冷凍や保存試薬を使っていない場合、RNA が劣化する可能性がある。保存中の RNAの分解を防ぐために、Monarch DNA/RNA Protection Reagent(NEB #T2011)を使用する。

プロトコールからの逸脱により生じ得る RNase活性による影響 • マニュアルの RNA取扱いに関するガイドライン参照。

抽出産物やキットバッファーへの RNaseのコンタミネーション

• マニュアルの RNA取り扱いに関するガイドライン中にある、コンタミネーションリスク削減部分を参照。

OD比が低い

A260/280が低い場合、溶出された RNAに タンパク質が残存していることを示す

• Proteinase K 処理時間が推奨通りであること、サンプルにエタノールを添加しRNA精製カラムにかける前に、エタノールを添加したサンプルにデブリスが混在していないことを確認する。

A260/230が低い場合、溶出液中に グアニジン塩が残存していることを示す

• サンプルを溶出する前にカラムを洗浄し、さらに洗浄後にフロースルー液がカラム先端に付着していないことを確認する(必要に応じて再度遠心を行いフロースルー液を完全除去する)。コレクションチューブを再使用する場合は、カラムに接する部分に残る洗浄バッファーをキムワイプで完全にふき取る。

DNAが残存

gDNAが gDNA Removal Columnで 除去されていない

• オンカラム DNase処理を行う。• オンカラムまたは溶液中での DNase処理を行う。

サンプル量が過剰• マニュアルを参考にスタートサンプル量を減らしバッファー量を適量にする(10ページ参照)。

下流のアプリケーションで RNAがワークしない

塩・エタノールが混入

• カラム洗浄後にフロースルー液がカラムの先端に付着していないことを確認し、必要に応じて再度遠心によりフロースルー液を完全に除去する。

• 最後の RNA Wash Bufferでの洗浄後、RNA精製用カラムを 2分間空遠心する。• コレクションチューブを再使用する場合は、カラムとの接続部に残存する洗浄バッファーをキムワイプで完全にふき取る。

• 洗浄ステップの追加や遠心時間の延長を行う。

分光光度計での 測定値が異常

RNA濃度が低すぎる • 溶出液(ヌクレアーゼフリー水)を 30 µlにする。• スタートサンプルを(キットの仕様範囲内で)増量する(10ページ参照)。

溶出液中にシリカ微粉が混在 • 溶出液を再度遠心し、上清の A260/230値に影響がないことを確認する。

モナーク・トータルRNA精製キットの トラブルシューティングガイド

11

Page 12: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

モナーク・RNAクリーンアップキットモナーク・RNAクリーンアップキットは、酵素反応(in vitro 転写反応(IVT)、

DNase Iや Proteinase K処理、キャッピング、テーリング、ラベリングなど)後の

RNAや TRIzol抽出などによる粗精製後の RNAをシリカカラムで迅速かつ簡便に

濃縮精製します。カラムはバッファーの液残りによるキャリーオーバーを防ぐデ

ザインとなっています。クリーンナップする RNAの量に応じて 3つの仕様(10

µg、50 µg、500 µg)のキットを提供しています。

製品の特性:

Monarch RNA Cleanup Kits

製品番号 T2030 (10 µg)

製品番号 T2040 (50 µg)

製品番号 T2050 (500 µg)

カラム結合容量 10 µg 50 µg 500 µg

RNAサイズ ≥ 25 nt(オプションプロトコールにより≥ 15 ntも可能)

回収率 70–100%

溶出液量 6–20 µl 20–50 µl 50–100 µl

純度 A260/280 > 1.8 and A260/230 > 1.8

ハンドリング時間 5分間(遠心とインキュベーション)15分間 (遠心と

インキュベーション)

精製 RNAの アプリケーション

RT-PCR、 NGS用

ライブラリー調製、 small RNAの NGS用 ライブラリー調製、

RNAラベリング

RT-PCR、 NGS用

ライブラリー調製、 ゲノム編集用 RNP コンプレックス調製、

マイクロ インジェクション、 RNAラベリング、

トランスフェクション

RT-PCR、 NGS用

ライブラリー調製、

RNAラベリング、 RNAi、 マイクロ

インジェクション、 トランスフェクション

A. 様々なサイズ(0.6–8 kb)の RNAを HiScribe™ T7 Quick High Yield RNA Synthesis Kit(NEB #E2050)で in vitro 転写合成し、40 µlの反応溶液を Monarch RNA Cleanup Kit(500 µg用:NEB #T2050)で精製した。RNA回収率は Nanodrop分光光度計による A260の値から算出したところ 268〜 425 µgであった。

B. クリーンアップされた RNAは 1%アガロース -TBEで電気泳動(200 ng/lane)し SYBR® Gold染色したところ、すべての RNAが分解なく精製されたことが示された。

モナーク・RNAクリーンアップキット(500 µg)は大容量(> 250 µg)の in vitro転写反応産物を精製可能

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

500A B

Yie

ld (

µg)

0.6 1.1 1.6 2 4 6 8RNA Size (kb)

0.6 1.1 1.6 2 4 6 8RNA Size (kb)

2.53.0

1.0

1.5

0.5

2.0

4.05.06.0

9.0kb

特長

• わずか数分間で高純度 RNAを精製 (A260/A280、A260/A230いずれも≥ 1.8)

• 1種類の洗浄バッファーで RNA精製可能な簡単なプロトコール

• 少ない溶出液量で高濃度 RNA精製が可能 (NEB #T2030では 6 µl、NEB #T2040では 20 µl)

• 最大 500 µgの RNAを精製可能(NEB #T2050)

• オプションプロトコールにより 15 ntの RNAも精製可能

• カラム、バッファーの個別購入が可能

アプリケーション

• 酵素反応(DNase Iや Proteinase Kなど)液から RNAクリーンアップおよび濃縮

• RNA合成反応(in vitro 転写や sgRNA合成など)液から RNAクリーンアップ

• TRIzol抽出液などから RNAを再精製および濃縮

• RNAの分画(>200 ntと<200 nt)

• アガロースゲルからの RNA抽出

12

Page 13: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

EnGen® sgRNA合成キット, S. pyogenes(NEB #E3322)で 6種類のサイズの sgDNAを合成し、モナーク・RNAクリーンアップキット(50 µg用:NEB #T2040)と X社キットを使い、各社精製プロトコールに従ってクリーンアップし、50 µlのヌクレアーゼフリー水で溶出した。sgRNAの収量は Trinean® DropSense™ 16による A260の値から算出し、回収率を求めた。モナーク・RNAクリーンアップキットによる収量は他社製品と同等であった。

また、残存するヌクレオチド(rATP + rCTP + rGTP + rUTP)量を LC-MSで測定し sgRNA中の残存率を求めた。モナーク・RNAクリーンアップキットによる NTP残存率は全サンプルで他社製品より低く除去能力が優れていた。

モナーク・RNAクリーンアップキット(50 µg)は NTPを残存することなく sgRNAの精製が可能

0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

1 2 3 4 5 6

Res

idua

l NT

Ps

(%)

Yie

ld (

µg)

sgRNA Synthesis Reaction

Monarch RNA Cleanup Kit

Company X

Residual NTPcontamination

各モナーク・RNAクリーンアップキット(10 µg用:NEB #T2030、50 µg用:NEB #T2040、500 µg用:NEB #T2050)でそれぞれ 10 µg、50 µg、500 µgの RNAを精製しヌクレアーゼフリー水で溶出した。RNA回収率は Trinean DropSense™ 16による A260の値から算出したところ、各キットでそれぞれ 6 µl、20 µl、50 µlの溶出液量の時、約 80%の RNA回収が可能であった。

各溶出液量によるRNA回収率

0

20

40

60

80

100

90

70

50

30

10

5 6 7 8 9 10

Elution Volume (µl)

Rec

over

y (%

)

15 20 25 75 10050

#T2030 (10 µg)#T2040 (50 µg)#T2050 (500 µg)

NEB Kit #

Recommended minimum elution volume

Learn more at NEB.com/MonarchRNACleanup13

RNAクリーンアップ

Page 14: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

モナーク・RNAクリーンアップキットの トラブルシューティングガイド

問題 原因 解決策

RNA回収率が低い

バッファーの入れ間違い• バッファーやエタノールの添加順序がプロトコール通りで、フロースルーや溶出液などに対するカラムの取扱いが適切であることを確認する。

試薬が充分に混和されていない• カラム添加前に、RNAサンプルと RNA Binding Bufferとの混合液に添加したエタノールが充分混和されていることを確認する。

溶出が不十分

• 溶出液(ヌクレアーゼフリー水)が直接カラムの中央に添加され、メンブレンが完全に覆われたことを確認する。溶出液量の増加やカラムのインキュベーション時間の延長で RNA回収率を高めることは可能だが、サンプルが希釈され溶出時間も長くなる。通常の RNAサンプルでは、溶出液量やインキュベーション時間は推奨の通りで充分に溶出される。また、溶出操作を複数回実施することで RNA溶出量を増やすことは可能だが、サンプルは希釈される。しかし、最初の溶出液を再添加することで RNA回収率を最大化することは可能である。

複雑な 2次構造が small RNA(<45 nt)の 結合や溶出に影響

• Step 2でエタノールの添加量を 1倍量から 2倍量にし、サンプルを希釈する。

アガローズゲルからの抽出が少ない• RNA Cleanup Binding Bufferとエタノールを添加した後に、サンプルを 37〜 55℃でインキュベーションしたこと、カラムにヌクレアーゼフリー水を添加後、遠心前に 65℃で5分間インキュベーションしたことを確認する。

精製 RNAが分解RNaseの混入 • RNA精製時は手袋を着用し、使い捨て RNase-free tipを別途準備を使用する。

• キット構成品は、使用しない時は密封して保存する。

RNAの保存方法が不適切 • 精製 RNAはすぐに実験に使用するか、または、–70℃で保存する。

OD比が低い 溶出中にグアニジン塩が残存

• 洗浄ステップをサンプル溶出操作の前に実施したことを確認する。• カラム先端にフロースルー液が付着していないことを確認し、必要に応じて再遠心しフロースルー液を完全に除去する。

• コレクションチューブを再使用する場合は、カラムとの接触部に残存する洗浄バッファーをキムワイプで完全にふき取る。

下流のアプリケーションが ワークしない

塩やエタノールが残存• カラム先端にフロースルー液が付着していないことを確認する。付着が懸念される場合は、溶出 RNA中に塩やエタノールのキャリーオーバーがないように空の状態で1分間遠心する。

DNAの残存 サンプルに DNAが残存 • RNA溶出液に DNase I(NEB #0303)を加えインキュベーションし、Monarch RNAク リーンアッププロトコールで RNAを再精製する。

Monarch Microfuge Tube EcoRack(NEB #T5020)はベンチトップのチューブラックで、モナーク核酸

精製用カラムの製造過程で排出されたプラスチックを再利用しています。通常、成形作業で出た

余剰プラスチックは廃棄されますが、弊社ではこれを回収してラボアクセサリー(片側 48本の

チューブラック)の製造に活用しています。このラックは片側が 1.5〜 2 mlチューブ用に、他方の

側が 0.5 mlチューブ用になっています。

モナーク・マイクロチューブ エコラック

14

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モナーク・プラスミドDNAミニプレップキットモナーク・プラスミドミニプレップ精製キットは大腸菌培養液から高品質プラス

ミド DNAを迅速かつ確実に精製することができます。プロトコールは標準的な

細胞再懸濁、アルカリ溶解、中和のステップからなり、さらに各ステップはカラー

インジケーターにより反応をモニターすることができます。独自の洗浄バッファー

により、塩、タンパク質、RNA、細胞成分などを確実に除去するため、最小溶

出液量は 30 µlで濃縮された高純度 DNAを精製することができます。得られた

DNAは、制限酵素処理、DNAシーケンシング、PCR反応など、様々なアプリケー

ションに使用できます。

特長

• 独自の形状により低容量(高濃度)で DNAを溶出

• カラムデザインの最適化により液残りを防止

• 簡単、迅速なプロトコール

• 色付けされたバッファーにより精製ステップをモニタリング

• バッファーに RNase Aが添加済

• カラム表面のつや消し加工によりラベリングが容易

• カラム、バッファーの個別購入が可能

特性

• 大腸菌培養液量:1〜 5 ml(O.D.値 15以下)

• DNA結合能:最大 20 µg

• プラスミド DNAサイズ:最大 25 kb

• 一般的回収率:最大 20 µg (プラスミドのコピー数、宿主株、培養量、増殖条件に依存)

• 溶出液量:≥ 30 µl

• 純度:A260/280 、A260/230 いずれも≥ 1.8

• プロトコール時間:遠心とインキュベーションで 10分 30秒

• アプリケーション:制限酵素やその他の酵素を使用する 様々な実験、形質転換、毒性に強い細胞へのトランスフェクション、 DNAシーケンシング、PCR反応、ラベリング、 セルフリータンパク質合成など

GFPを恒常発現するプラスミド DNA(pEGFP-C2)をモナーク・プラスミドミニプレップ精製キットと Q社キットで精製した。4 種類の細胞(Cos-7、HEK293、HeLa、Huh-7)をコンフルエントの 80〜 90%まで培養し、0.3 µlの Lipofectamine® 2000と10 µlの Opti-MEM® を用いて 100 ngのプラスミド DNAを各種細胞にトランスフェクションした(N = 5)。GFPの発現は、トランスフェクションの 48時間後にフローサイトメトリーにより 1ウェルあたり 2,000以上のイベント数で計測した。各種細胞における GFP発現細胞数の割合をトランスフェクション効率とした。

* エンドトキシンフリーを保証するものではありません。

モナークで精製したプラスミドによるトランスフェクション効率 *

80

70

60

5040

30

2010

0Cos-7 HEK293 HeLa Huh-7

% G

FP-e

xpre

ssin

g ce

lls

NEBQ社

オーバーナイトで培養した同じ大腸菌培養液から、1.5 mlずつを使用し各社のプロトコールに従いプラスミド DNAを精製し、その後 HindIII-HF®(NEB #R3104)で消化し直線化したベクターを 1% w/vアガローズゲルで電気泳動を行った。

モナークは少ない液量で溶出できるため高濃度で DNAを溶出可能

N Q N Q N Q

2.7 kb 5.2 kb 10 kb

334.9 202.2 384.2 216.4 607.6 351.0

10.0 10.1 11.5 10.8 18.2 17.6

1.9 1.9 1.9 1.9 1.9 1.9

2.4 2.3 2.4 2.4 2.3 2.4

10.0

5.2

2.7

A260/280

A260/230

Conc. (ng/µl)

Total yield (µg)

N – NEBQ – Q社

プラスミド精製のヒント

1. 使用細胞数が過剰にならないよう注意 (培養液の O.D.値 15以下)使用する細胞数を適正にすることで破砕効率が向上し、細胞

デブリスによるカラム目詰まりの心配がなくなる。

2. 細胞を完全に溶解するプラスミド DNAの回収率を高めるためには全細胞を溶解する。細胞ペレットを完全に懸濁し、インキュベーション時間

はプロトコールに従う。

3. 細胞の溶解後はボルテックスしないボルテックスにより宿主の染色体 DNAが剪断され、gDNAが混入する可能性がある。

4. RNaseによる RNAの除去RNase添加済の中和バッファーでインキュベーションすることで、RNAの残存を防止できる。

5. 洗浄工程を省かない適切な洗浄処理により細胞デブリスや塩などが除去される。

6. プラスミド DNAサイズが大きい場合は 加熱した溶出バッファーを使用

大分子量の DNAはカラムマトリックスに強く結合するが、加熱した溶出バッファーを使うことで溶出が容易になり、回収

率が向上する。

15

プラスミド DNAミニプレップ

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モナーク・DNAゲル抽出および PCR & DNAクリーンアップキットモナーク・DNAクリーンアップキットのワークフローはインキュベーション時間と

遠心時間を最小限に抑えた DNAの結合・洗浄・溶出からなり、迅速かつ確実に、

最大 5 µgの DNAを高濃度かつ高品質に精製します。キット付属のカラムは液

残りを防ぐデザインで、前のステップの液が残ることがなく、また、わずか 6 µl

で DNAを溶出することができます。さらに pHをモニターする必要もありません。

溶出された DNAは直接、制限酵素処理、シーケンシング、ライゲーション、そ

の他の DNA実験に使用することができです。

モナーク・ DNAゲル抽出キットモナーク・DNAゲル抽出キットはアガロースゲルから迅速に DNAを精製します。

他社製品と異なり、アガロース溶解後にイソプロパノールを添加する必要はあ

りません。最小限の手間で高い回収率が得られます。

モナーク・PCR & DNA クリーンアップキット(5 µg用)モナーク・PCR & DNAクリーンアップキット(5 µg用)は、PCR、制限酵素処理、

ライゲーション、逆転写反応など、酵素を用いた様々な実験の反応溶液の DNA

をクリーンアップします。DNA Wash Bufferは、酵素、プライマー(≦ 25 nt)、界

面活性剤、さらに低分子量のヌクレオチド、DMSO、ベタインなどを除去します。

オプションプロトコールにより、small DNAやオリゴヌクレオチドの精製も可能

です。

特長

• わずか 6 µlで溶出が可能

• 独自のカラムデザインによりバッファーの液残りによる 塩の残存を防止

• 簡単・迅速なプロトコール

• オプションプロトコールでオリゴ DNAや small DNA断片も 精製可能

• 構成品を単品販売

• カラム、バッファーの個別購入が可能

特性

• DNA結合能:最大 5 µg

• DNAサイズ:約 50 bp〜 25 kbオプションプロトコール(NEB #T1030)で≧ 15 bp(dsDNA)、 ≧ 18 nt(ssDNA)

• 回収率:70–90% / 50 bp〜 10 kb DNA50–70% / 11–25 kb DNA70–85% / ≧ 18 nt(ssDNA)& ≧ 15 bp(dsDNA)(NEB #T1030)

• 溶出液量:≧ 6 µl

• 純度:A260/280 ≧ 1.8

• プロトコール時間:DNAゲル抽出:10分(遠心とインキュベーション)PCR & DNAクリーンアップ:5分

• アプリケーション:ライゲーション、制限酵素処理、ラベリング、 その他の酵素反応、ライブラリー調製、DNAシーケンシングなど

モナークカラムは o-リングを使用していないため、バッファーの液残りがありません。

独自のカラムとフィルター形状により液残りを防止

NEB Q社

液残り

DNAゲル抽出のためのヒント

1. アガロースゲルをできるだけ小さく切り出すアガロースが少ないほど抽出効率が高くなる。アガロースが

多いと溶解時間が長くなり、必要なバッファー量も多くなる

(結果、塩がサンプルと一緒に溶出される)。160 mgより大きいゲル切片ではアガロースとバッファーとの総量がカラムの

容量(800 µl)を超過するため、カラムへの添加を2回に分ける必要がある。

2. UV曝露を最小限にするDNAは紫外線で損傷するため、ゲル切り出し処理はできるだけ短時間で終わらせる。

3. アガロースを完全に溶解するアガロースの溶解が不十分な場合、DNA がゲル中にトラップされるため溶出効率が低下する。

4. 大きい DNA断片の場合は溶出バッファーを加熱する大きい DNA断片はゲルに強く結合する。溶出バッファーを温めることで、溶出効率が改善する。

16

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モナーク・DNAゲル抽出および PCR & DNAクリーンアップキット

1 kbの DNA断片(3 kb)を 1%アガロースゲル電気泳動に供した後、各社キットを用いてゲル抽出を行った。抽出は各社プロトコールに従い、最少容量

で DNAを溶出した。Nanodropで DNA濃度と純度を測定し、回収率(Y軸)を求めた。

3種類のアンプリコン(267 bp、520 bp、1003 bp)それぞれに、2種類のオリゴヌクレオチド(16-mer、24-mer)とをスパイクし最終濃度を 1 µMとした。各溶液を等分割し、一方をモナーク・PCR & DNAクリーンアップキット(5 µg用)でプロトコールに従い精製、他方は未精製のまま、両者を20% TBEアクリルアミドゲルで 100 V、1時間電気泳動した後 SYBR Green IIで染色した。

50 bp–25 kb の 7 種類の DNA 断片を含む溶液(図中、最左レーン:Mixture)を 1%アガロースゲル電気泳動に供した後、Monarch DNAゲル抽出キットで各バンドを抽出して、再度電気泳動に供した。すべてのサイズ

の DNA断片がシングルバンドとして観察されたこと、またそのバンド強度が Mixtureとほぼ同じであることから、高収量で回収されたことが示された。

オリゴ合成で作成した様々なサイズの 2本鎖 DNAと 1本鎖 DNA(1 µgを 50 µlの水に溶解)を精製して 50 µlの水で溶出した。溶出した DNAは Trinean DropSense™ 16の A260測定値から算出、回収率を求めた。結果、≧ 15 bpの2本鎖 DNAあるいは≧ 18 ntの 1本鎖 DNAを> 70%の回収率で精製できること、6–12 ntのオリゴ DNAは回収されずに除去できることが示された。

高効率かつ高濃度で DNAを溶出

PCR溶液中のプライマーを完全に除去

50 bp–25 kbのDNAを高収量で回収

モナークPCR & DNAクリーンアップキットの オプション・プロトールにより、 小さいサイズの 2本鎖 DNAと1本鎖 DNAの精製も可能

90

% R

ecov

ery

80

70

60

50

40

30

20

10

06 8 10 12 14 15 16 18 20

Size (nt)

ssDNA

dsDNA

80

70

60

50

40

90

30

20

10

0Monarch Q社

キットQQ社キットM

回収率(%)

Monarch Q社 キット Q

Q社 キットM

A260/280 1.9+/-0.08 1.9+/-0.08 1.9+/-0.04

収量(µg) 0.80+/-0.05 0.72+/-0.09 0.66+/-0.13

濃度(ng/µl) 144.9+/-9.6 25.7+/-3.1 73.8+/-14.2

10 kb 6 kb 4 kb 3 kb

2 kb

1 kb

0.5 kb

抽出前

– +M – + – +

267 bp 520 bp 1003 bp

24-mer16-mer

– クリーン アップ前

+ クリーン アップ後

抽出後

17

DNAクリーンアップ &ゲル抽出

Page 18: Monarch 核酸精製キットMonarch Genomic DNA Purifcation KitとQ 社キットを使って精製したgDNA を測定した。溶 出は100 µlで行い、100 倍希釈した精製DNA

問題 製品 原因 解決策

DNAが 精製されない

Monarch Plasmid Miniprep Kit (NEB #T1010)

バッファーの入れ間違い• 各工程で正しい試薬を使用する。• Plasmid Wash Buffer 2にエタノールを加えたことを確認する。

培養中にプラスミドが喪失 • 適切な抗生物質と濃度を使用して適切な時間(12〜 16時間)培養する。

Monarch DNA Gel Extraction Kit (NEB #T1020) 洗浄バッファーに

エタノールを加えていない• Monarch DNA Wash Bufferに適量のエタノールを加えたことを確認する。

Monarch PCR & DNA Cleanup Kit (5 µg)(NEB #T1030)

DNA収量が 低い

Monarch Plasmid Miniprep Kit (NEB #T1010)

溶解が不十分

• Plasmid Lysis Buffer(B2)を加える前に、ペレットが完全に懸濁(懸濁液が濃いピンク色に変化)されていたか確認する。

• 大腸菌量を減らす。培養液量が推奨値より多くなる場合はバッファー(B1〜B3)の使用量を増やすか、またはカラム 2本に分けて精製を行う。

大腸菌数が過剰 • 大腸菌培養液の O.D.値が 15を超えないようにする。

培養中にプラスミドが喪失 • 使用する抗生剤の種類と濃度および培養時間が正しいことを確認する。

低コピープラスミドを使用 • 処理する大腸菌量を増やし、それに応じてバッファー量も増やす。

培養中に大腸菌が溶菌 • 対数増殖期から定常期直前まで(培養時間 12〜 16時間)に培養液を採取する。

中和が不完全 • 溶液が均一に黄色になるまでチューブを数回転倒混和する。

溶出が不十分

• 溶出液をカラムの中央に添加する。• 溶出液量を増やしインキュベーション時間を延長することで回収率が向上する可能性がある。

• 10 kbを超えるプラスミドの溶出には、あらかじめ 50℃まで温めた DNA Elution Bufferを使い、インキュベーション時間を 5分間に延長する。

Monarch DNA Gel Extraction Kit (NEB #T1020)

試薬の入れ間違い • 各工程で正しい試薬を使用する。

ゲルの溶解が不十分• 溶解されずに残ったアガロースゲルはカラムを目詰まりさせて DNA 結合を阻害するため、Monarch DNA Dissolving Bufferを使用し適温で充分な時間インキュベーションする。

ゲルを 60℃以上の温度で溶解 • ゲル切片はプロトコール通りの温度(37〜 55℃)で溶解する。温度が高いとDNAが変性するので要注意。

溶出が不十分

• 溶出液をカラムの中央に添加する。• 溶出液量を増やしインキュベーション時間を延長することで回収率が向上する可能性がある。

• 10 kbを超える DNAの溶出には、あらかじめ 50℃まで温めた DNA Elution Bufferを使い、インキュベーション時間を 5分間に延長する。

• 溶出を複数回実施することも可能。

Monarch PCR & DNA Cleanup Kit (5 µg)(NEB #T1030)

試薬の入れ間違い • 各工程で正しい試薬を使用する。

溶出が不十分

• 溶出液をカラムの中央に添加する。• 溶出液量を増やしインキュベーション時間を延長することで回収率が向上する可能性がある。

• 10 kbを超える DNAの溶出には、あらかじめ 50℃まで温めた DNA Elution Bufferを使い、インキュベーション時間を 5分間に延長する。

• 溶出を複数回実施することも可能。

精製 プラスミドの 品質が低い

Monarch Plasmid Miniprep Kit (NEB #T1010)

プラスミドが分解• 内因性エンドヌクレアーゼの活性が高い菌株(HB101、JM100など)の場合は要注意。

プラスミドが変性• Plasmid Lysis Buffer(B2)によるインキュベーションは 2分間以内にとどめ、バッファー中の NaOHによるプラスミドの変性を避ける。

ゲノム DNAが混入 • 宿主の染色体 DNA が剪断されること避けるため、細胞溶解後の転倒混和は注意して行い、ボルテックスは避ける。

RNAが残存 • サンプルを中和バッファーで 2分間インキュベーションする。大腸菌培養液が>3 mlの場合、中和後の遠心時間を 5分間に延長する。

精製したプラスミドの 保存が不適当

• DNA Elution Bufferまたはヌクレアーゼフリー水で溶出した精製 DNAは –20℃で保存する。マグネシウムを含む溶液中には保存しない。

精製 DNAの 純度が低い

Monarch Plasmid Miniprep Kit (NEB #T1010)

エタノールが残存• エタノールを完全に除去するために、最後の Wash Buffer添加後の遠心を 1分間行う。

• カラム先端にフロースルー液が付着していないことを確認する。

塩が残存 • 洗浄ステップを省かない。

糖が残存• 内因性の糖が多い菌株(HB101、JM100など)は避ける。プロトコールに従い、

Plasmid Wash Bufferのステップを忘れないこと。

Monarch DNA Gel Extraction Kit (NEB #T1020)

グアニジン塩の残存 • アガロース切片はできるだけ小さくし、Gel Dissolving Bufferの使用量を減らす。

エタノールが残存• エタノールを完全に除去するために、最後の Wash Buffer添加後の遠心を 1分間行う。

• カラム先端にフロースルー液が付着していないことを確認する。

塩が残存 • カラム先端が溶出用に用意した新しいチューブに触れていないことを確認する。

Monarch PCR & DNA Cleanup Kit (5 µg)(NEB #T1030)

エタノールが残存• エタノールを完全に除去するために、最後の Wash Buffer添加後の遠心を 1分間行う。

• カラム先端にフロースルー液が付着していないことを確認する。

塩が残存 • カラム先端が溶出用に用意した新しいチューブに触れていないことを確認する。

モナーク・DNAクリーンアップ& プラスミドDNAミニプレップのトラブルシューティングガイド

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オーダーインフォメーションゲノム DNA精製 製品番号 サイズ 希望小売価格

Monarch Genomic DNA Puri�cation Kit T3010S/L 50/150 preps ¥20,000/¥52,000カラム単品

Monarch gDNA Puri�cation Columns T3017L 100 columns and 200 tubes ¥17,000

Monarch Collection Tubes II T2018L 100 tubes ¥3,150バッファー &試薬単品Monarch gDNA Tissue Lysis Buffer T3011L 34 ml ¥5,200

Monarch gDNA Cell Lysis Buffer T3012L 20 ml ¥5,200

Monarch gDNA Blood Lysis Buffer T3013L 20 ml ¥5,200

Monarch gDNA Binding Buffer T3014L 65 ml ¥14,500

Monarch gDNA Wash Buffer T3015L 60 ml ¥4,200

Monarch gDNA Elution Buffer T3016L 34 ml ¥4,200

Monarch RNase A T3018L 1 ml ¥8,000

Proteinase K, Molecular Biology Grade P8107S 2 ml ¥16,000

RNA精製 &クリーンアップ 製品番号 サイズ 希望小売価格

Monarch Total RNA Miniprep Kit T2010S 50 preps ¥31,000

Monarch RNA Cleanup Kit (10 µg) T2030S/L 10/100 preps ¥9,500/¥52,000

Monarch RNA Cleanup Kit (50 µg) T2040S/L 10/100 preps ¥9,100/¥51,000

Monarch RNA Cleanup Kit (500 µg) T2050S/L 10/100 preps ¥10,500/¥85,500カラム単品

Monarch RNA Puri�cation Columns T2007L 100 columns and tubes ¥18,750

Monarch gDNA Removal Columns T2017L 100 columns and tubes ¥15,650

Monarch Collection Tubes II T2018L 100 tubes ¥3,150

Monarch RNA Cleanup Columns (10 µg) T2037L 100 columns and tubes ¥37,000

Monarch RNA Cleanup Columns (50 µg) T2047L 100 columns and tubes ¥36,500

Monarch RNA Cleanup Columns (500 µg) T2057L 100 columns and tubes ¥65,500バッファー &試薬単品Monarch DNA/RNA Protection Reagent T2011L 56 ml ¥11,250

Monarch RNA Lysis Buffer T2012L 100 ml ¥7,500

Monarch Total RNA Miniprep Enzyme Pack (contains DNase I, Prot K, and associated buffers) T2019L 1 pack ¥7,500

Monarch RNA Priming Buffer T2013L 56 ml ¥7,500

Monarch RNA Wash Buffer T2014L 50 ml ¥7,500

Monarch RNA Cleanup Binding Buffer T2041L 80 ml ¥16,000

Monarch RNA Cleanup Wash Buffer T2042L 40 ml ¥6,000

Nuclease-free Water B1500S/L 25 ml/100 ml ¥4,500/¥11,000

DNAクリーンアップ &ミニプレップ 製品番号 サイズ 希望小売価格

Monarch DNA Gel Extraction Kit T1020S/L 50/250 preps ¥11,500/¥52,000

Monarch PCR & DNA Cleanup Kit (5 µg) T1030S/L 50/250 preps ¥11,500/¥52,000

Monarch Plasmid Miniprep Kit T1010S/L 50/250 preps ¥9,900/¥45,500カラム単品

Monarch DNA Cleanup Columns (5 µg) T1034L 100 columns and tubes ¥16,500

Monarch Plasmid Miniprep Columns T1017L 100 columns and tubes ¥10,500バッファー &試薬単品Monarch DNA Cleanup Binding Buffer T1031L 235 ml ¥12,500

Monarch DNA Wash Buffer T1032L 25 ml ¥3,900

Monarch DNA Elution Buffer T1016L 25 ml ¥3,900

Monarch Gel Dissolving Buffer T1021L 235 ml ¥12,500

Monarch Plasmid Lysis Buffer (B2) T1012L 2 x 27 ml ¥3,900

Monarch Plasmid Neutralization Buffer (B3) T1013L 110 ml ¥6,500

Monarch Plasmid Resuspension Buffer (B1) T1011L 55 ml ¥3,900

Monarch Plasmid Wash Buffer 1 T1014L 2 x 27 ml ¥3,900

Monarch Plasmid Wash Buffer 2 T1015L 30 ml ¥3,900

アクセサリー 製品番号 サイズ 希望小売価格

Monarch Microfuge Tube EcoRack T5020S 2 racks ¥5,800

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AGILENT® and BIOANALYZER® are registered trademarks of Agilent Technologies, Inc. MISEQ® and ILLUMINA® are registered trademarks of Illumina, Inc. TRIZOL® is a registered trademark of Invitrogen. SYBR® is a registered trademark of Thermo Fisher Scientific. MEGACLEAR™ and NANODROP™ are trademarks of Thermo Fisher Scientific. QIAGEN®, DNEASY®, RNEASY®, QIAPREP®, QIAQUICK® and MINELUTE® are registered trademarks of Qiagen GmbH. TRINEAN® is a registered trademark of Trinean NV. DROPSENSE™ is a trademark of Trinean NV. BIORAD® is a registered trademark of BioRad Laboratories. RNALATER® is a registered trademark of Sigma Aldrich.

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201907-Monarch_Bro-V2.0-04/19