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音と画像に基づくインタラクティブ飛行船ロボット の開発に関する研究研究
調和系工学分野 西村 絢子
背景
インタラクティブロボット研究
AIBOの福祉施設における利用
ASIMOを用いた受付応対ロボット
小型飛行船の自律飛行システム研究
小型カメラによる位置情報獲得システム PD制御によるホバリング制御システム
搭載カメラからの画像情報を用いた自律飛行船の位置制御に関する研究[角田2003]
• 三次元移動が可能,ヘリコプター・気球と比べ扱いが容易で安全
• ペイロードに限界がある,制御系設計が困難な動特性
AIBO PaPeRo
三次元移動が可能な インタラクティブロボットは 実現されていない
目的
DAコンバータ
プロポ
プロペラの出力
PC
円柱型小型飛行船
センサ情報 電圧値
人間の呼びかけに 反応して動作する
小型飛行船
インタラクティブ飛行船ロボットの開発
高所からの観測,人間の進入が困難な場所での点検作業 エンターテインメント
成果を実用的な用途へ応用できる可能性
プロペラユニット
呼びかけのセンシングに関する設計
誰でも簡単にインタラクション可能 小型・軽量なセンサ
• 誰にでも出せる音を使用し音認識を行う • リアルタイム処理可能
音 ワイヤレスマイクを使用
単発衝撃音 (拍手音など)
02468
1012
音強度
拍手音の音強度 単発衝撃音の特徴
• 急激な音強度変化 • 指数減衰
02468
1012
0 10 20 30 40 50 60
音強度
時間経過[sec]
音強度
雑音との区別
単発衝撃音の特徴を検出し音認識を行う
拍手音の認識
閾値以上の音強度を伴った単発衝撃音を検出する
拍手音は音が大きい
足音などの雑音と区別
飛行船ロボットの動作設計に向けて
位置情報が必要 ホバリング制御導入
画像
飛行船の動特性
• 慣性・空気抵抗が大きい • 気温・気流等の影響を受けやすい
小型カメラを使用
制御が無い状態では定位置に留まることが困難
地上のランドマークを検出し位置情報獲得
ホバリング制御を基礎とした基本動作の設計
基本動作 ホバリング ホバリング ホバリング
複雑な動作を安定に長時間実行可能
基本動作
基本動作を実行するためにホバリング制御の精度向上
ホバリング制御
カメラ画像 • カメラ画像から2つのランドマークを検出
• 現在の三次元座標、ヨー角度を算出
• 目標地点・目標角度との偏差が0になるようPD制御を行う
X軸
))(
)((dt
tdeTDteKP
Y軸(右)
))(
)(()(dt
tdeTDteKPtm x
xxxx
Z軸 ))(
)(()(dt
tdeTDteKPtm z
zzzz
制御式
))(
)(()(dt
tdeTDteKPtm
y
yyyy X軸 Y
軸
Z軸
Θ
Θ:ヨー角
目標地点に留まらせる・ヨー角回転を抑制する
Y軸(左)
))(
)((dt
tdeTDteKP
))(
)(()(dt
tdeTDteKPtm
y
yyyy
*TD*KP 比例ゲイン )(* tm 操作量 )(* te 制御偏差 微分時間
ホバリング制御におけるプロペラ駆動手法
プロペラ駆動手法 : 200[msec]毎にOn-Off
プロペラ駆動手法 : 300[msec]毎に駆動時間割合変化
小さな推力も発生可能にする必要性
距離偏差が増大 → ランドマークを見失い制御不能
ホバリングできない
駆動時間割合[%]
最大値最小値頻出値
推力[g]
20 40 60 80 100 0
1
2
3
4 実際の映像
推力変化
時間の流れ
300 [msec]
60 [msec]
• プロペラはOn-Offしか出来ない • 制御量決定に200[msec]以上必要 • On-Off切替は60[msec]が限界
制約
0
20
40
60
80
100
120200[msec]毎On-Off駆動時間割合変化
距離偏差
[cm
]
経過時間[sec] 0 5 10 15
-30
-20
-10
0
10
20
30
40
0 5 10 15
200[msec]毎On-Off
駆動時間割合変化
経過時間[sec]
ヨー角度偏差
[deg]
小型カメラの 画像から算出
算出される連続な制御量 閾値を設定しOn-Offを決定
算出される連続な制御量 駆動時間割合
ホバリング制御の安定性評価
距離偏差が50[cm]以内
ヨー角度偏差が±20[deg]以内
ホバリング制御
距離偏差の安定性
ヨー角度の安定性
• 動作設計の基礎 • 安定性評価基準が必要
目標地点に留まることが出来ているか
次の基本動作を行う際に障害にならない精度
回転が抑制されているか
ホバリング 基本動作 基本動作
飛行船ロボットの基本動作設計
180度回転
10秒回転
上昇・下降
• ホバリング制御を基本 • ランドマークを見失いにくい • 見た目が分かりやすい • 組み合わせることが出来る
基本動作設計における制約条件
ランドマークを見失った場合
上昇してランドマークを発見し,ホバリング制御を行う
ヨー角の回転
10秒後目標角度で停止
基本動作の安定性評価 連続して基本動作を続ける必要性
: 基本動作後に安定したホバリングが出来る 評価基準
10試行の動作テスト → 評価基準を満たした割合
1分程度かければ再度ホバリング可能 → 各基本動作実行可能
上昇 下降 180度回転 10秒回転
On-Off制御 0.1 0.0 0.1 0.0
駆動時間制御 0.8 0.7 0.7 0.7
各基本動作の安定性評価結果
各試行において中性浮力調整の程度に差
基本動作 ホバリング ホバリング
時間 15秒 ホバリング安定性評価
• 安定までに30秒~1分程度要した • ランドマークを見失った • 中性浮力調整の著しい誤差
• 強い外乱
飛行船ロボットの動作遷移
ホバリング 高度3m
ホバリング 高度2m
初期状態
確率的動作遷移モデル
異なる動作遷移確率 • 単発衝撃音1回 • 単発衝撃音2回 (1.5秒以内に2回目の音を検出)
上昇
下降 無反応 無反応
180度回転 180度回転
360度以上回転 360度以上回転
0.3 0.3
0.3
0.3
0.3 0.3
0.1 0.1
0.2 0.2
0.2 0.2
0.1 0.1
0.5
0.5
インタラクティブロボットとして意外性のある動作が重要
デモ
まとめ
飛行船ロボットの基本動作を考案し実現した
誰でも簡単に飛行船ロボットとインタラクションできるように単発衝撃音認識システムを実現した
飛行船ロボットの意外な反応を実現するために確率的動作遷移モデルを実装した
人間が出す音に反応して動作する
インタラクティブ飛行船ロボットを構築した