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NPO法人さくらんぼ 特別なケアを要する子どもの保育 20130629

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NPO法人さくらんぼが運営する家庭的保育室、てぃんく²@ねすとでは特別なケアを必要とするお子さんのお預かりもしている。 その事例2つを紹介。 【事例1】 フェニルケトン尿症児   ~家庭と連携した治療食の提供~ 【事例2】 発達に遅れがみられる幼児   ~障がいに対する親の需要への援助~

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Page 1: NPO法人さくらんぼ 特別なケアを要する子どもの保育 20130629

≪小さな保育室だったから可能だった≫

特別なケアが必要な子への保育提供

家庭的保育室

てぃんく ²@ねすと

特定非営利活動法人さくらんぼ

Page 2: NPO法人さくらんぼ 特別なケアを要する子どもの保育 20130629

特別なケアが必要な子への保育提供

実践事例

【事例1】 フェニルケトン尿症児  ~家庭と連携した治療食の提供~

【事例2】 発達に遅れがみられる幼児  ~障がいに対する親の需要への援助~

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【事例1】≪対象児≫・ Aちゃん 女の子 ・平成 24年 3月入所( 1歳 0か月)・保育時間  8:30~ 17:30 土曜1~2回 /月

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【事例1】

フェニルケトン尿症とは?

必須アミノ酸であるフェニルアラニンを代謝する機能が生まれつき弱いために、その蓄積によって精神遅滞等を引き起こす症状。症状が出る前に治療を開始すれば、ほかの子どもと同じような生活ができる。治療の中心は食事療法となる。

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【事例1】治療法 フェニルアラニンはたんぱく質に多く含まれるため、低たんぱく食(野菜、いも類、果物など)に加え、治療用ミルク(フェニルアラニン除去ミルク)で不足した栄養を補うことが中心となる

フェニルアラニンの多い食材 フェニルアラニンの少ない食材

肉、魚類、大豆製品、乳製品、卵、アステルパーム(人工甘味料)を多く含む食べ物

野菜、イモ類、果物、海藻、油脂、砂糖、治療用食品(でんぷん米、低たんぱくパンなど)

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【事例1】成長記録①Aちゃんの様子 食事内容と工夫

平成 24年 3

月( 1歳 0か月)

・初期は分離で泣いていた。ハイハイで移動。 2~ 3歩の歩行も見られた

・昼夕に治療用ミルク 240㏄を哺 乳瓶で飲む。 3時のおやつは家庭から持参したマッシュポテト

6月( 1歳 3か月)

・歩行が安定し、運動量が増え、食欲が増す

・ 3時のおやつはマッシュポテトにご飯 30gを

8月( 1歳 5か月)

・午前中に空腹のため手の甲を吸うようになる

・登園後にご飯 30gを食べさせるようにした

9月( 1歳 6か月)

・園児数が増え、朝にご飯を集中して食べることが難しくなってきた。・他児の食べ物をほしがるようになってきた

・他児が朝のおやつを食べる時に、本児もご飯を食べるようにした・ミルクの後に人参を食べるようにした

10月( 1歳 7か月)

・他児が遊んでいると気が散ってミルクが飲めなくなる

・別室で飲ませるようにした(月後半は 0歳児のミルクと一緒に)

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                             【事例1】成長記録②

Aちゃんの様子 食事内容と工夫

11月( 1歳 8カ月)

・みんなと同じ物を食べることを喜ぶ

・芋掘り後、おやつの蒸かし芋は園で芋(50 g) を提供し、皆と同じものを初めて食べる。

12月( 1歳 9か月)

・母と面談 他に食べられるものを確認。・なるべく他児と同じくご飯、汁物、おかずという形で食事が出せるように工夫

1月( 1歳 10カ月)

・Aちゃんがミルクを飲んでいると他児が欲しがる

・ミルクの時にストローマグで飲ませるようにした

2月(1歳11カ月)

・体調を崩す。 検査数値悪くなりミルク優先 となる。

・意志もはっきりしてきており、ミルクを飲ますの励ましたり、褒めたりしながら1時間半位かかった。

3月( 2歳 0か月)

・お別れ遠足にお弁当を持って参加。嬉しくて完食した

・母に遠足のために弁当を作ってもらえないか相談

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【事例1】 ある日の給食

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【事例1】現在の Aちゃん

*平成 25年度…進級児 4名*食べられる食材が増え、レトルトのスープやパンケーキなども持参するようになってきた。他児が欲しがる場面もでてきたが、進級児ばかりなので本児の食べ物が違うことが受容されている。

・今後、途中入園児が増えてくると、 本児の食べ物を欲しがるなどの問題 も出てくるのではないか。

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特別なケアが必要な子への保育提供

【事例1】 フェニルケトン尿症児  ~家庭と連携した治療食の提供~

【事例2】 発達に遅れが見られる幼児  ~障がいに対する親の受容への援助~

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【事例2】

≪対象児≫・ Bちゃん 女児・平成 24年 8月入所( 1歳 8か月)・入所時点での身長 75cm、体重 7.3㎏・未歩行、ハイハイのみ・食事面   嚥下が不得意

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【事例2】入園の経緯

   最初の相談  法人が運営する子育て支援拠点          ☆食事を食べないことへの強い不安

      ☆ Bちゃんへの働きかけが少ない(動かないので楽でい

い・・・)            

母親復職(家庭福祉員)

     ☆ 弁当持参日がある。 本児の食事提供について不安   

給食に魅力を感じて、てぃんく2@ねすとへ転園

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【事例2】食事面での対応

子どもの様子 対応

一度喉に引っ掛かると、その後食べたくても喉を通っていかない

ご飯は柔らかめ、おかずも小さく刻んだ

食事の直前に水分をとると嚥下がうまくいかない

戸外遊びの後に必ず水分をとるようにした

食べ物が喉に引っ掛かると、寝ていても口から出てくる

すぐに寝かさず落ち着いてから寝かせたり、寝ていても目を離さないようにした

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【事例2】 つかまり立ち

  2歳になってようやくつかまり立ちを始める。

 他の 1歳児と競い合うようになった。

 発達段階が同じくらいの子と一緒に活動ができるよう集団を  分け、自然な形でつかまり立ちができるように配慮。

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【事例2】 現在のBちゃん

・ 3月末で認可園へ転園。  *療育手帳を取得し、療育センターとの連携がより強い認可保育園に転園を決める。 

 *転園前から歩行もできるよう   になり、少しずつ周囲に興味   を持ちはじめる。

 *支援拠点に親子で元気な様子   をみせに来所。  (子どもの障がいの受容がすす   んでいる。) 

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小規模保育の有効性*こどもの状況をあまり知られたくないという母親の気持ちへの対応。少人数保育であることが入園に対する心のハードルを下げた。最初の相談場所と同一法人であった為、母親の心理状況を共有できていた。 

*少人数であるために子ども同士に兄弟のような関係が築かれ、子ども間での受け入れ、理解が進んでいた。

*異年齢保育となるので、クラスに捉われず子どもの発達段階にあった活動を提供できた。

*少人数の保育士が1日を通じて子どもと関わる保育形態なので、保護者が毎日同じ保育士とやりとりができ、信頼関係が早い時期に築けた。