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シンフォニック・ジャズに大喝采! 当日の感動を すぐお届け !! 7 月29日(金)発行 前に、平年より7日遅い梅 雨明けが発表された関東 地方。夏もフェスタサマーミュー ザも、まだまだこれから! この日は「フルオーケストラが 奏でる懐かしのジャズ&シャン ソン」。読売日本交響楽団が流麗 なポップス・サウンドを聴かせた が、一方の主役は、指揮者として も登場したボブ佐久間、前田憲 男、萩田光雄と、日本を代表する 名アレンジャー3人による「編曲」だ。 タイトルは「ジャズ&シャンソ ン」だけれど、プログラムは昭和 歌謡からスタート。ボブさん編曲 の《いい日旅立ち》(山口百恵) は、歌アタマの「♪雪解け~」の 部分の4音のモチーフを重ねる、 シリアスかつシンフォニックな 前奏がいきなり強烈な存在感。 次の萩田さん編曲の《異邦人》 (久保田早紀)は、もはや《異邦 人》でさえなく、《「異邦人」の旅》 と題して、例の印象的なイントロ だけを取り出して発展させてゆ く、立派なオーケストラ・ピース だ。聞き心地いいライト・ポップ スと思っていた人は、のっけか ら仰天したはず。個々の楽器に スポットライトを当ててゆくボブ さん、気持ち良くオケを鳴らす 萩田さん。個性の違いも垣間見 える。 後半には今年82歳の大御 所・前田憲男さんが指揮&ピア ノで登場。チャイコフスキーを 素材にした安定のシンフォニッ ク・ジャズで会場を湧かせた。珍 しい10弦ギターを聴かせた斎 藤 明 子さん 、シャンソン・メド レーの艶っぽいソロで魅了した コンサートミストレスの日下紗 矢子さんにも大喝采。 「懐かしの~」の謳い文句に 誘われてか、ご夫婦連れのベテ ラン・ファンも目立った客 席で は、終演後、「楽しかったわね」と いう声があちこちから聞こえて きた。29日のジャズといい、30 日のN響のヒーロー特集とい い、こういう肩肘張らないお楽し み企画が組まれるのも、いかに もフェスティバルっぽくていい! 宮本明(音楽ライター) Number.6 助成:     平成 28 年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業 7 月 28 日(木)読売日本交響楽団「フルオーケストラが奏でる懐かしのジャズ&シャンソン」 撮影:青柳聡 終演後、サインをいただきました。 お客様の声から♪ 7/28 読売日本交響楽団 フルオーケストラだとどの曲も こんなに感動的なものになるの かと聴きほれました。ボブ佐久 間さんの指揮が最高!(67歳・ 主婦・佐藤有見子)/普段は 演奏しないであろう楽曲を聴け て楽しませてくれました。ミュー ザならではのコラボですばらし い企画でした。(70 歳・自営業・ 山さん)/普段は縁の下の力 持ちの方々を舞台で拝見できた のも貴重な体験でした!(会社 員・ぜぶら)/プレトークでア レンジャーって思ってたより大 変なんだな~と知ることがで き、最後に生の音楽(人の奏 でる音)の大切さも聞けてとて も勉 強 に なりました。(主 婦・ ゆっこ)/普段のオケとは一味 違うジャズ風味が楽しかったで す。アレンジで曲が色々と変わ るのが印象的でした。異邦人も 花のワルツもブラボー !!(匿名) /プレトークでのボブさんの 「電気がなくてもオーケストラは 演奏できる」になんだか感動し ました。(46 歳・会社員・太郎) ボブ佐久間さん(左)、萩田光雄 さん(右)、前田憲男さん(中央) 「N 響=お堅い」というイメージがあるかもしれませんが、放送局の名前を冠したオケだけあって、TV の劇 伴音楽は彼らの本分。『サンダーバード』の音楽をオリジナルスコアで録音したことが話題になったばかりの広 上の指揮で、彼が得意とする伊福部作品をはじめ、映画やTVに用いられた新旧の名作を華麗にお届け!昨年ショ パンコンクールのファイナリストとして話題となった小林愛実のピアノで、日本が誇る「抒情詩人」久石譲の 作品を聴けるのも貴重な機会。(小室敬幸 作曲/音楽学) 明日はどう聴く? 20代応援団がナビゲート! ヨハン・シュトラウス2世から久石譲まで―時代を追うよりも、弾ける音楽の痛快さ に身を任せよう。そんなワクワクがホールに充満すること請け合いの、広上淳一×NHK 交響楽団によるヒーロー&ヒロイン大特集。公演前日の29日に注目の新作が封切りに なる「ゴジラ」の巨大な音響をミューザで体験できるのも嬉しく、タイムリーだ。オール ド・ファンには「サンダーバード」や「ウルトラセブン」が懐かしく響き、ジブリ作品や 「真田丸」の旋律は老若男女を魅了するに違いない。服部百音や小林愛実ら若き名手の 競演も楽しみ。そして、日本のトップを走るN響をミューザの音響で味わえる数少ない チャンスをお聴き逃しなく!(平岡拓也 大学生/音楽ブロガー) 広上淳 ©Greg Sailor 7 月 30 日(土)16:00 開演 NHK 交響楽団 ヒーロー&ヒロイン大集合 残りわずか!(B席のみ)

Number - MUZA Kawasaki Symphony Hall · ダー。まろやかな塩とレモ ンの酸味が絶妙です。 サマーミューザ期間限定、 ホール2階ドリンクコー ナーにて販売中。地元川崎

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Page 1: Number - MUZA Kawasaki Symphony Hall · ダー。まろやかな塩とレモ ンの酸味が絶妙です。 サマーミューザ期間限定、 ホール2階ドリンクコー ナーにて販売中。地元川崎

シンフォニック・ジャズに大喝采!

当日の感動をすぐお届け !!

7月29日(金)発行

   前に、平年より7日遅い梅   雨明けが発表された関東地方。夏もフェスタサマーミューザも、まだまだこれから! この日は「フルオーケストラが奏でる懐かしのジャズ&シャンソン」。読売日本交響楽団が流麗なポップス・サウンドを聴かせたが、一方の主役は、指揮者としても登場したボブ佐久間、前田憲男、萩田光雄と、日本を代表する名アレンジャー3人による「編曲」だ。 タイトルは「ジャズ&シャンソン」だけれど、プログラムは昭和歌謡からスタート。ボブさん編曲の《いい日旅立ち》(山口百恵)は、歌アタマの「♪雪解け~」の部分の4音のモチーフを重ねる、

シリアスかつシンフォニックな前奏がいきなり強烈な存在感。次の萩田さん編曲の《異邦人》(久保田早紀)は、もはや《異邦人》でさえなく、《「異邦人」の旅》と題して、例の印象的なイントロだけを取り出して発展させてゆく、立派なオーケストラ・ピースだ。聞き心地いいライト・ポップスと思っていた人は、のっけから仰天したはず。個々の楽器にスポットライトを当ててゆくボブさん、気持ち良くオケを鳴らす萩田さん。個性の違いも垣間見える。 後半には今年82歳の大御所・前田憲男さんが指揮&ピアノで登場。チャイコフスキーを

素材にした安定のシンフォニック・ジャズで会場を湧かせた。珍しい10弦ギターを聴かせた斎藤明子さん、シャンソン・メドレーの艶っぽいソロで魅了したコンサートミストレスの日下紗矢子さんにも大喝采。 「懐かしの~」の謳い文句に誘われてか、ご夫婦連れのベテラン・ファンも目立った客席では、終演後、「楽しかったわね」という声があちこちから聞こえてきた。29日のジャズといい、30日のN響のヒーロー特集といい、こういう肩肘張らないお楽しみ企画が組まれるのも、いかにもフェスティバルっぽくていい!

宮本明(音楽ライター)

Number.6

助成:     平成 28 年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

7 月 28 日(木)読売日本交響楽団「フルオーケストラが奏でる懐かしのジャズ&シャンソン」 撮影:青柳聡

終演後、サインをいただきました。

お客様の声から♪

7/28 読売日本交響楽団

フルオーケストラだとどの曲もこんなに感動的なものになるのかと聴きほれました。ボブ佐久間さんの指揮が最高!(67 歳・主婦・佐藤有見子)/普段は演奏しないであろう楽曲を聴けて楽しませてくれました。ミューザならではのコラボですばらしい企画でした。(70歳・自営業・山さん)/普段は縁の下の力持ちの方々を舞台で拝見できたのも貴重な体験でした!(会社員・ぜぶら)/プレトークでアレンジャーって思ってたより大変なんだな~と知ることができ、最後に生の音楽(人の奏でる音)の大切さも聞けてとても勉強になりました。(主婦・ゆっこ)/普段のオケとは一味違うジャズ風味が楽しかったです。アレンジで曲が色々と変わるのが印象的でした。異邦人も花のワルツもブラボー !!(匿名)/プレトークでのボブさんの「電気がなくてもオーケストラは演奏できる」になんだか感動しました。(46歳・会社員・太郎)

ボブ佐久間さん(左)、萩田光雄さん(右)、前田憲男さん(中央)

 「N 響=お堅い」というイメージがあるかもしれませんが、放送局の名前を冠したオケだけあって、TV の劇伴音楽は彼らの本分。『サンダーバード』の音楽をオリジナルスコアで録音したことが話題になったばかりの広上の指揮で、彼が得意とする伊福部作品をはじめ、映画やTVに用いられた新旧の名作を華麗にお届け!昨年ショパンコンクールのファイナリストとして話題となった小林愛実のピアノで、日本が誇る「抒情詩人」久石譲の作品を聴けるのも貴重な機会。(小室敬幸 作曲 /音楽学)明日はどう聴く? 

20代応援団がナビゲート!  ヨハン・シュトラウス2世から久石譲まで―時代を追うよりも、弾ける音楽の痛快さに身を任せよう。そんなワクワクがホールに充満すること請け合いの、広上淳一×NHK交響楽団によるヒーロー&ヒロイン大特集。公演前日の29日に注目の新作が封切りになる「ゴジラ」の巨大な音響をミューザで体験できるのも嬉しく、タイムリーだ。オールド・ファンには「サンダーバード」や「ウルトラセブン」が懐かしく響き、ジブリ作品や「真田丸」の旋律は老若男女を魅了するに違いない。服部百音や小林愛実ら若き名手の競演も楽しみ。そして、日本のトップを走るN響をミューザの音響で味わえる数少ないチャンスをお聴き逃しなく!(平岡拓也 大学生/音楽ブロガー)

広上淳 ©Greg Sailor

7 月 30 日(土)16:00 開演

NHK 交響楽団ヒーロー&ヒロイン大集合残りわずか!(B席のみ)

Page 2: Number - MUZA Kawasaki Symphony Hall · ダー。まろやかな塩とレモ ンの酸味が絶妙です。 サマーミューザ期間限定、 ホール2階ドリンクコー ナーにて販売中。地元川崎

画 :井上孝志文 : ミューザスタッフ

 ご要望にお応えして、ミューザオリジナルのトートバッグができました! ホール 1 階ショップにて好評発売中!(小600円・大900円)

新商品のご紹介

 伊豆大島伝統海塩とシチリアレモンのこだわりサイダー。まろやかな塩とレモンの酸味が絶妙です。 サマーミューザ期間限定、ホール 2 階ドリンクコーナーにて販売中。地元川崎にあるメーカーの商品です。(400円)

本日(7/29)コンサート前のお楽しみ♪本日の「ルドルフ・ルッツ&佐山雅弘」公演は 2 階ドリンクコーナーにて「ジャズバーSayamaオープン!」18:15 ~ 18:45

Number.6 7月29日(金)発行

 うぉー!お肉が食べたい!!そんな時におすすめなのは、お肉が有名な琥珀堂さん。ラゾーナ1階のフードコート内でひときわ目立つ黒い看板が目印です! 今回注文したのは、ローストビーフ丼。薄切りで柔らかいお肉と、にんにくの効いた特製タレがたっぷりなごはんが食欲をそそります。お腹がすいていたため、ものの5分程でペロリ。筆者は勇気が無く、ソフトドリンクをつけました

が、お腹がすいているときには女性でも大盛りを完食することも難しくなさそうです。琥珀堂さんの丼ぶりを食べて、暑い夏をのりきりましょう!!!

事業課 いステーキ丼

琥珀堂ラゾーナ川崎プラザ1階・パートナーショップリストP.19

 サマーミューザ期間中に友の会入会受付カウンターで入会された方にサマーミューザオリジナルチケットホルダーをプレゼント︕(~8月11日まで)年会費3,000円でお得な6つの特典♪詳しくは友の会入会窓口 (ホール歓

喜の広場特設カウンターもしくは 5階

受付) まで

友の会キャンペーン実施中

 

サマーミューザにご来場

ありがとうございます。今

年は8月11日までの16日間

で19公演を行いますが、今

日でおよそ3分の1を終え

たところです。

 

この期間、ホールを支え

るスタッフは舞台や案内の

担当だけでなく事業、管理、

広報、警備や清掃、学生ア

ルバイト…

。100名を超

えるスタッフや関係者が、

お客様に事故なく公演を楽

しんでいただけるよう、万

全を期してお迎えしています。

 

スタッフの夏休みはサ

マーミューザが終わってか

ら。私の趣味は山登りで、

今夏は四国の百名山2座を

目指しますが、登る頃には

山の上は秋風が感じられる

ことでしょう。山頂でミュー

ザの熱き演奏の数々を夏の

思い出として振り返ること

ができるよう、日々を精一

杯務めてまいります。

事業部長 

山崎

当日の感動をすぐお届け !!

助成:     平成 28 年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業 特別協賛:株式会社 東芝

サマーミューザ特典 チケット提示で

1ドリンクサービスまたはごはん大盛り※詳細はパートナーショップリストをご覧ください

第6回 拍手や「ブラボー!」って、いつするの?

 クラシックといえば最後は「ブラボー!」この感動をいち早く伝えたい!「ブらb」――ちょ、ちょ、ちょっと待った!よくよく耳を澄ませば音の余韻が残っています。音が終わった瞬間、フライング気味に叫ぶのは注意が必要です。「指揮者が指揮棒を下ろしてから」とアナウンスするオーケストラもあります。余韻を楽しむのもクラシックコンサートの醍醐味。でも、全てのコンサートがそういうルールというわけではありません。自信がない時は周りに合わせてみてくださいね。客席の気持ちが1つになると感動もひとしおです。

 サマーミューザ公演のチケットを事前にご購入の友の会会員様、各公演抽選で20名様に“最響の水”をプレゼント︕(当選者の座席番号を当日ロビーに掲示いたします。)

新規入会でもらえる !

現在会員の方に“最響の水 ”が当たる!

バックナンバーはミューザホームページでも公開中!http://www.kawasaki-sym-hall.jp/

   本を代表するピアニス   ト中村紘子さんが26日にご逝去されました。 中村さんは、2004年7月のミューザ・オープニング・ガラ・コンサートにご出演以来、幾度となくミューザのステージで素晴らしい音楽を奏でられました。昨年病気療養のため演奏活動を一時休止されましたが、今年4月30日約8か月ぶりにミューザで東京交響楽団との「名曲全集」でモーツァルトのピアノ協奏曲第24番で本格復帰を果たされました。その際には「ここ(ステージ)こそが私の生きる場所」と音楽活動ができることの喜びを語っておられました。それからたった3か月後の突然の訃報にスタッフ一同大変驚いております。謹んで哀悼の意を表しますとともに、これまでミューザを彩ってくださった中村さんの演奏ににあらためて感謝し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

日【追悼】中村紘子さん

2016年4月30日(土)ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団         名曲全集第116回(写真上、左下)2004年7月31日(土)ミューザ川崎シンフォニーホール オープニング・ガラ・コンサート(写真右下)