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NUMO技術開発成果報告会2014 NUMO技術開発成果報告会2014 ~地層処分の技術的信頼性を支える技術~ テーマ2: 技術 保有 移転 向けた関係機関と 共同研究 技術保有移転向けた関係機関と共同研究 人工バリア施工技術適用試験の実施 -SKBとの共同研究- 原子力発電環境整備機構(NUMO2014619P.0 技術部 北川 義人 報告内容 人工バリア施工技術オプションの検討において,スウェーデ SKB社との共同研究として参画した実規模試験実施の成 SKB社との共同研究として参画した実規模試験実施の成 果について報告する。 1. 技術的背景 実施内容 実施内容 z エスポ国際共同研究について z 実規模試験KBS-3H MPTの概要と実施 まとめ まとめ 4. 今後の計画 P.1

NUMO技術開発成果報告会2014 · 2020. 1. 27. · 隙間=42.5mm 試験概要図 有孔容器 TR-13-18(SKB,2013) DA161902ドリフト z実規模の定置装置を用いて,地下環境下(地下220mの延長95mの坑道にて実施)において,スーパー

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  • NUMO技術開発成果報告会2014NUMO技術開発成果報告会2014~地層処分の技術的信頼性を支える技術~

    テーマ2:技術 保有 移転 向けた関係機関と 共同研究技術の保有・移転に向けた関係機関との共同研究

    人工バリア施工技術適用試験の実施-SKBとの共同研究-

    原子力発電環境整備機構(NUMO)

    2014年6月19日

    P.0

    技術部 北川 義人

    報告内容

    人工バリア施工技術オプションの検討において,スウェーデンSKB社との共同研究として参画した実規模試験実施の成ンSKB社との共同研究として参画した実規模試験実施の成果について報告する。

    1. 技術的背景

    2 実施内容2. 実施内容

    エスポ国際共同研究について

    実規模試験KBS-3H MPTの概要と実施

    3 まとめ3. まとめ

    4. 今後の計画

    P.1

  • 技術的背景1.技術的背景

    P.2

    人工バリア施工技術オプション

    ①処分孔竪置きブロック方式

    ②処分坑道横置き原位置施工方式

    ③処分坑道横置きPEM方式

    処分孔

    処分坑道

    ・処分孔に緩衝材ブロックを設置・処分坑道は掘削ズリ等を用いて埋め戻し・廃棄体を定置装置にて搬送し

    ・緩衝材ブロック製の台座上に廃棄体を定置・廃棄体の側部,上部の緩衝材は,吹付けまたはペレット充填により

    ・地上で組み立てたPEM容器を地下に搬送・定置・搬送・定置にはエアベアリング装置や門型クレーンを使用する廃棄体を定置装置にて搬送し

    処分孔に定置(イメージはレール方式)

    吹付けまたはペレット充填により設置

    装置や門型クレ ンを使用する。(イメージはエアベアリング装置)・処分坑道との隙間は吹付けまたはペレット充填により埋戻し

    P.3

    ※PEMとは,高レベル放射性廃棄物の人工バリア施工方法の1つで,地上施設で廃棄体を含むオーバーパック,緩衝材を専用の容器内に組立て,一体化したものを地下施設に搬送・定置する方法。Prefabricated Engineered barrier system Moduleの略

  • PEMの特徴

    製作オーバーパック

    鋼製容器処分サイト

    地上施設 製作

    ガラス固化体

    緩衝材緩衝材

    搬送・定置

    施地下施設

    PEMシステムのメリット

    PEMシステムのデメリット地上施設で鋼製容器内に廃棄体と緩衝材を収納

    ⇒(品質)多様な操業環境(湧水・高湿度)への適用性が高い

    ⇒(品質)人工バリアの品質管理や品質確保が容易 (操業安全,物流性)⇒(品質)人工バリアの品質管理や品質確保が容易

    ⇒(操業安全)遮へい性能向上

    地下施設での作業量が少ない

    (操業安全,物流性)

    重量物の搬送,定置装置への負荷が大きくなる

    (長期安全性)

    P.4

    ⇒(物流性)物流の効率性向上(長期安全性)

    残置物が相対的に多くなる

    検討の方針と進め方

    3つの施工技術オプションを比較検討し,評価することで,今後重点的に技術開発を実施する有望なオプションを絞り込む。

    2011~2012年度,PEMの実現性に関する検討を先行して実施し,PEMの基本形を設定した。

    評価項目を「工学的実現性」「閉鎖後長期安全性」「操業安全性」「回収性」「経済性」の5つに設定した。

    2013年度は, 5つの評価項目のうち「工学的実現性」「閉鎖後長期安全性」について検討を実施した。

    「工学的実現性」評価指標は,既存技術や基盤研究開発成果に基づく「実現性」と,作業の「効率性」と設定した。に基づく 実現性」と,作業の 効率性」と設定した。

    「実現性」を評価するため,現状の個別要素技術開発の進展状況及び技術課題 国内・海外で実施されている実規模試験

    P.5

    状況及び技術課題,国内 海外で実施されている実規模試験などの論拠を整備した。

  • これまでの技術開発成果(定置装置)

    PEMの搬送に関して,国の委託事業にて,エアベアリングを用いた装置の開発,地上施設での試験が実施され、実現性の見通しが示されている。

    処分システム工学要素技術高度化開発(RWMC,2010)

    エアベアリングユニット 搬送試験状況エアベアリング装置は,狭い坑道への定置を想定した技術開発であり,緊急時対応に関する検討が実施されている。応に関する検討が実施されている。

    海外においては,スウェーデンSKB社が,水圧を利用した荷重支持方式の装置

    R 08 43(SKB 2008)

    Deposition machine

    水圧を利用した荷重支持方式の装置(ウォーターパレット方式)の技術開発,装置の製作が実施され,実証段階にある。

    R-08-43(SKB,2008)

    【課題】

    実際の地下坑道環境下(湧水環境 平滑性の問題など)における実現性の

    P.6

    実際の地下坑道環境下(湧水環境,平滑性の問題など)における実現性の検証が必要

    これまでの技術開発成果(PEM組立と隙間充填)

    【PEM組立】

    PEMの組立技術に関して,国の委託事業

    PEM容器組立(鋼殻リング方式)(RWMC 2010)

    PEM容器組立(横割り方式)

    (RWMC 2006)

    として技術開発および実規模での試験が実施され,実現性が示されている。

    (RWMC,2010) (RWMC,2006)

    【隙間充填】

    緩衝材の施工技術として 吹付け方式 ペレット充填方式

    要素技術高度化開発

    緩衝材の施工技術として,吹付け方式,ペレット充填方式の技術開発が国内外において実施されている。

    狭い坑道の隙間充填に 吹付け方式 ペレット充填方式の (RWMC,2012)狭い坑道の隙間充填に,吹付け方式,ペレット充填方式の技術の応用により適用が期待され,室内試験等によりその可能性が示されている。

    【課題】

    実際の地下坑道環境下(凹凸のある狭隘な作業空間)におけ (ESDRED 2009)

    P.7

    実際の地下坑道環境下(凹凸のある狭隘な作業空間)における実現性の検証が必要

    (ESDRED,2009)

  • PEMの工学的実現性における課題の整理

    重量物の搬送 定置 隙間充填重量物の搬送・定置 隙間充填

    隙間約150mm

    1日5体の廃棄体を搬送・定置日5体の廃棄体を搬送 定置

    150

    覆工コンクリート

    PEM

    2300

    定置装置の概念設計(例) 処分坑道断面図(例)

    2600

    P.8

    実際の地下坑道環境下における重量物の「搬送・定置」と岩盤との「隙間充填」に関する実現性の検証が必要

    実規模実証試験の計画

    処分孔竪置き・ブロック方式 処分坑道横置き・原位置施工方式

    Prototype Repository

    Full Scale Emplacement Experiment(FE)(Nagra,2011~)

    処分坑道横置き・PEM方式

    (SKB,2001~)(Nagra,2011 )

    ス パ コンテナスーパーコンテナ

    人 バリア性能確認試験

    KBS-3H Multi Purpose Test(MPT)

    P.9

    人工バリア性能確認試験(JAEA,2013~)

    Test(MPT)(SKB,2011~)

  • PEMとスーパーコンテナ

    スーパーコンテナ (SKB) PEM (NUMO)

    外 観

    緩衝材

    銅 ガ バ

    銅製キャニスター

    緩衝材 鋼殻シェル(有孔)ガラス固化体

    オーバーパック 鋼製容器

    緩衝材

    構 成使用済み燃料,銅製キャニスター,ベントナイトブロック,鋼殻シェル(有孔)

    ガラス固化体,オーバーパック,ベントナイトブロック,鋼殻シェル(無孔)

    寸 法 Φ1,765mm×L=5,475mm Φ2,300mm×L=3,340mm

    重 量 約46 ton 約32 ton

    定置方法荷重支持:水圧(ウォータークッション) 荷重支持:空圧(エアベアリング)※

    P.10

    定置方法駆動方式:タイヤ方式 駆動方式:クローラ方式※

    ※遠隔操作技術高度化調査(RWMC)による

    KBS-3H Multi Purpose Test 試験概要

    【試験の目的】

    実規模におけるシステムレベルでの検証

    定置装置

    実規(構成要素の組合せによる設計の検証)

    実規模での製作,人工注水方式(DAWE)の定置実施,

    製モニタリングの実施による成立性の検証

    隙間=42.5mm

    試験概要図

    有孔容器

    TR-13-18(SKB,2013)

    DA161902ドリフト

    実規模の定置装置を用いて,地下環境下(地下220mの延長95mの坑道にて実施)において,スーパーコンテナ1体(キャニスターはダミー)と,その両側には,緩衝材ブロックを設置定置完了後 人工的に水を注水し冠水(DAWE)させ ベントナイトの膨潤により 岩盤との隙間を充填

    有孔容器

    P.11

    リ定置完了後,人工的に水を注水し冠水(DAWE)させ,ベントナイトの膨潤により,岩盤との隙間を充填坑道内,緩衝材ブロックなどにセンサーを設置し,膨潤圧,間隙水圧,含水比,ブロックの変位などをモニタリングを実施

  • KBS-3H MPT参画の目的

    技術開発の状況および課題を踏まえ,以下の目的からPEMに類似した概念であるKBS-3Hの実規模試験に参画し実現性を検証する。

    以下の知見は 地質環境特性に係らず 共通の課題であり エスポの地質環以下の知見は,地質環境特性に係らず,共通の課題であり,エスポの地質環境を1つの例として検証することはわが国への適用において意義がある。

    【目的1】 搬送・定置に関する知見取得PEM容器と岩盤の間のクリアランスが小さい坑道において 重量物であるPEMを搬送・定置する技術おいて,重量物であるPEMを搬送 定置する技術および実現するための条件,残された技術課題に関する知見を現場作業を通じて取得し,実現性の検証を実施する

    定置装置前方より

    検証を実施する。

    【目的2】 隙間充填に関する知見取得【目的2】 隙間充填に関する知見取得SKBが考えている隙間充填の考え方である「有孔容器を用いた緩衝材の構築技術」に関する知見を現場作業を通じて取得し 隙間充填技術の検討に

    P.12

    現場作業を通じて取得し,隙間充填技術の検討に反映する。 有孔容器

    実施内容2.実施内容

    P.13

  • スウェーデンの関連施設

    集中中間貯蔵施設(CLAB)集中中間貯蔵施設(CLAB)

    キャニスター・ラボラトリー

    P.14

    スウェーデンの関連施設位置図(経済産業省資源エネルギー庁,2014)

    エスポ岩盤研究所の概要

    Ä

    -220mレベル

    地上施設・立坑入口Äspö島の全景

    斜坑内の様子

    P.15

    エスポ岩盤研究所鳥瞰図 TR-13-18(SKB,2013)

  • エスポ国際共同研究

    2011年 エスポ国際共同研究参加に関する協定書締結

    Prototype Repository(竪置き・ブロック方式の実証試験)の解体試験への参加に関する協定書締結

    エスポ運営会議に正式参加

    2012年 KBS-3H MPT参加に関する協定書締結2012年 KBS 3H MPT参加に関する協定書締結

    NUMO職員がエスポに駐在し,KBS-3H MPT(計画段階)に参画(10月~12月)(10月 12月)

    2013年 Prototype Repository解体試験会議(第4回)を日本(NUMO)で開催

    NUMO職員がエスポに駐在し,KBS-3H MPT(準備段階)に参画(4月~6月)

    NUMO職員がエスポに駐在し KBS-3H MPT(実施段階)に参画

    P.16

    NUMO職員がエスポに駐在し,KBS 3H MPT(実施段階)に参画(9月~12月)

    坑道

    KBS-3H MPT施工図

    プラグ坑道

    緩衝材ブロ ク

    SCパ

    DBディスタンスブロック

    緩衝材ブロック

    スーパーコンテナDB

    TBトランジションブロック

    エア抜きパイプ 人工注水パイプ

    ペレット充填区間

    スーパーコンテナ

    鋼製シェル

    定置装置の設置状況

    エア抜きパイプ 人工注水パイプ

    人工注水設備緩衝材ブロック銅製キャニスター

    (ダミー)

    緩衝材は厚さ50cmのブロックを工場製作し,地上施設にて組み立て,搬送・定置する。が

    P.17

    試験区間の延長は約20mであるが,SKB社では実際の処分坑道では延長300mの坑道を2区間に区切って,スーパーコンテナを10数体ずつ定置する計画である。

  • 定置装置

    専用の定置装置(Deposition machine)をヨーロッパ共同プロジェクト ESDRED※にて開発・製作荷重支持方式は ウォ タ パレ ト方式を採用荷重支持方式は,ウォーターパレット方式を採用走行は,電気駆動によるタイヤ方式

    現地設置状況(-220m)D iti M hi 現地設置状況( 220m)Deposition Machine

    ウォーターパレットの背面

    定置装置全体図 TR 08 43(SKB 2008)

    P.18

    定置装置全体図

    ※ESDRED(2004-2009)・・・Engineering Studies and Demonstrations of Repository Designsの略 ウォーターパレット先端

    TR-08-43(SKB,2008)

    試験実施状況(1)

    坑道 構築 が

    搬送・定置に関連する要求事項と試験での実施(目的1に対応)

    坑道を平滑に構築することが必要

    パイロットホールの掘削後,プッシュリーミング工法により坑道の平滑性 直線性を実現により坑道の平滑性,直線性を実現

    (段差・平滑性:±5mm以内,偏心量:±10mm以内(6m当り),直径: ±5mm以内) 坑道壁面の仕上り状況(6m当り),直径: ±5mm以内)

    定置装置が高い精度で坑道内を直進できることが必要(偏心・回転しない)

    坑道壁面の仕上り状況

    定置装置の改良(ガイドフォーク,カウンターウェイト,姿勢制御シリンダー)の追加設置 ガイドフォーク設置

    操作室におけるオペレータの監視システムの改良(定置装置にカメラ,センサー類を追加設置)

    P.19

    操作室の状況

  • 試験実施状況(2)

    搬送・定置に関連する要求事項と試験での実施(目的1に対応)

    定置装置の信頼性,再現性を高めることが必要

    テスト走行を段階的に繰り返し実施

    ①定置装置の操作性確認:コンクリートブロックを使用

    ②緩衝材ブロックの搬送・定置の実現性確認:

    製作した実物の緩衝材ブロックを使用

    緊急事態への対応を考慮しておくことが必要

    緊急用ウインチの設置

    テスト走行実施状況

    P.20

    緊急用ウインチの設置

    試験実施状況(3)

    緩衝材が均 に膨潤する とが必要

    隙間充填に関連する要求事項と試験での実施(目的2に対応)

    緩衝材が均一に膨潤することが必要

    室内試験結果に基づき,飽和後に所要の膨潤圧が得られる緩衝材ブロックの乾燥密度を設定しが得られる緩衝材ブロックの乾燥密度を設定し,使用するベントナイトの含水比を管理

    種類 含水比 乾燥密度種類 含水比 乾燥密度

    ディスタンスブロック 21±1% 1712±20 kg/m3

    スーパーコンテナ(リング) 12±1% 1885±20 kg/m3

    パ (端部) 3ブロックの仕上り形状

    SC(リング) SC(端部) DB

    人工的に注水する方法や装置の設計が必要

    スーパーコンテナ(端部) 17±1% 1753±20 kg/m3

    人工注水後にパイプが引き抜けるよう,設置方法,引き抜き方法を検討し,室内試験で事前に検証

    P.21

    パイプ引き抜き試験概要

    TR-12-01(SKB,2012)

  • 試験実施状況(4)

    定置完了まで緩衝材を湿潤 乾燥させないことが必要

    隙間充填に関連する要求事項と試験での実施(目的2に対応)

    定置完了まで緩衝材を湿潤・乾燥させないことが必要

    1)坑道内の湧水量を抑制することが必要

    区間湧水量を測定し 区間単位でのポストグラウトが区間湧水量を測定し,区間単位でのポストグラウトが可能なMega-Packerシステムを開発

    2)緩衝材ブロック製作 運搬 保管時の品質管理が必要Mega-Packerシステム

    2)緩衝材ブロック製作,運搬,保管時の品質管理が必要

    ブロック製作(転圧,成形),運搬,保管時の湿潤対策および乾燥防止対策を実施乾燥防 策を実施

    人工注水完了後の緩衝材及び周辺岩盤の状態変遷を監視することが必要

    各種センサー類を必要な箇所に設置し,長期にわたり外部から監視可能なシステムを構築

    ブロック保管状況

    P.22無線装置の設置

    試験結果と考察(1)

    2013年11月,スーパーコンテナをはじめすべての緩衝材ブロックを予定通り定置することに成功

    【目的1】 搬送 定置に関する知見取得

    KBS-3Hのシステムレベルでの成立性に見通しが得られた

    【目的1】 搬送・定置に関する知見取得

    狭い坑道においても,定置装置の開発・改良によって重量物であるを搬送 定置する とは実現 能 あるPEMを搬送・定置することは実現可能である。

    定置装置の走行には,エスポのように無支保で平滑な坑道が掘削でき,かつ湧水量の抑制が必須条件である。

    (課題)

    わが国への適用においては,地質環境の違いを考慮する必要がある。平滑な坑道を構築するためのコンクリートによるライニング等の検討,湧水量を抑制するためのグラウト技術の更なる開発(標準化 適用性

    P.23

    湧水量を抑制するためのグラウト技術の更なる開発(標準化,適用性の検証等)が必要である。

  • 試験結果と考察(2)

    【目的2】 隙間充填に関する知見取得

    緩衝材の膨潤による隙間充填が 設計時の要求性能を満足す緩衝材の膨潤による隙間充填が,設計時の要求性能を満足するかは今後のモニタリング結果および解体試験により判断する必要がある。必要がある。

    人工注水による緩衝材の均一な膨潤による隙間充填を実現するためには 坑道内の湧水量を一定量以下に低減することとるためには,坑道内の湧水量を 定量以下に低減することと,製作から定置までのすべての工程において,緩衝材の厳格な品質管理が必要である。

    (課題)

    わが国への適用においては,湧水量抑制の可否が鍵となる。わ 国 ,湧 抑 否 鍵 。可否の判断には,湧水量の許容範囲の設定,グラウト技術の適用に関する知見が必要である。また,室内試験などに基づき,緩衝材の品質管理手法 管理基準などを標準化する必要がある

    P.24

    衝材の品質管理手法,管理基準などを標準化する必要がある。

    3 まとめ3.まとめ

    P.25

  • まとめ

    【実規模試験実施の成果として】

    PEMの実現性に関する知見を取得できたPEMの実現性に関する知見を取得できた。PEMの搬送・定置,隙間充填技術の実現性に関する見通しを得るとともに,わが国への適用における技術的課題が明らかとなった。わが国への適用における技術的課題が明らかとなった。

    【共同研究の成果として】【共同研究の成果として】

    現場作業を通じて細かなノウハウを取得できた。

    事業者として必要な細かなノウハウ等の取得は,報告書を読むだけでは十分でなく,現場作業を通じて直接知見を取得できる共同研究は有益であった。

    共通の課題や目的をもって取り組んだ共同研究において,海外の技術者,専門家との議論,意見交換を通じて知見が深まった。

    P.26

    今後の計画4.今後の計画

    P.27

  • 今後の計画

    継続中のモニタリングの結果を確認するとともに,今後予定されている解体試験に共同研究としての参画も視野に入れ PEMの実現いる解体試験に共同研究としての参画も視野に入れ,PEMの実現性に関する知見を拡充する。

    共同研究で得られたPEMの「工学的実現性」に関する知見を一つ共同研究で得られたPEMの「工学的実現性」に関する知見を一つの論拠として,5つの評価項目「工学的実現性」「閉鎖後長期安全性」「操業安全性」「回収性」「経済性」を用いて,総合評価を実施し,性」 操業安 性」 回収性」 経済性」を用 ,総合評価を実施 ,最も有望な施工技術オプションを絞り込む。

    絞り込みの結果を踏まえ 明らかとなった課題を対象に 技術の高絞り込みの結果を踏まえ,明らかとなった課題を対象に,技術の高度化,実用化に向けた技術開発を計画的,重点的に実施する。その中で,必要に応じて室内試験や実規模の実証試験を実施することも計画していく。

    P.28