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1
はしがき
レポート作成講座の受講ありがとうございます。
この講座では皆さんがレポート作成に対して抱く疑問や不安を解消できるように様々な
スキルをお教えします。具体的な内容としては、レポート作成の基礎となる知識や参考文献
の利用方法、論の展開方法などが中心です。
時間に限りはありますが、レポートを作成するうえで重要なポイントをピックアップし
て紹介しますので、そのような情報を活用していただけると幸いです。
よろしくお願いします。
2019年 6月 足立 優作
2
D-plusとは・・・!?
D-plus は、産業社会学部デジタル工房に所属する学生アルバイトスタッフです。以学館の
デジタル施設・機器の利用と学生のクリエイティブな活動の促進を目指します。
D-plus が行うさまざまな活動はこちらの Facebook や Twitter でもチェック!
3
内容
はしがき ............................................................................................................................ 1
D-plus とは・・・!? ...................................................................................................... 2
1.レポートの実態を知ろう ................................................................................................. 4
作文・感想文とレポートとの違い .................................................................................. 4
レポートの種類 .............................................................................................................. 5
レポートの構成 .................................................................................................................. 6
2.正しい文章表現を身につけよう ...................................................................................... 7
よく間違える表現一覧 ....................................................................................................... 8
3.レポート作成のプロセス ................................................................................................. 9
4.引用と参考文献 .............................................................................................................. 11
引用の挙げ方 ................................................................................................................. 12
参考文献の挙げ方.......................................................................................................... 12
5.【実践】アウトラインを書いてみよう........................................................................... 14
付 録 .................................................................................................... 16
1. 書式設定 ........................................................................................................................ 18
2. 日本語の表現 ................................................................................................................. 23
3.段落(パラグラフ)の作り方 ......................................................................................... 24
4.マインドマップ実例 ....................................................................................................... 25
4
1.レポートの実態を知ろう
レポートとは…文献の内容を報告し、根拠を示しながら自分の考察を展開する。
自分の考えや分析を裏付けるデータ、理由を付け加えなくては
ならない。
※基本的に主観的な自分の経験・感想は書けない。
作文・感想文とレポートとの違い
作文・感想文
レポート
私も電車の中で見ず知らずの人と距離をあけて座ってしまったことがありま
す。座っている人の間に二人分の席が空いていたのですが、ちょうど真ん中に座
ってしまいました。くぼみのあるシートだったので、やっぱりお尻がこそばゆく
不快でした。また、混んできたときに、二人分のシートを占領していたので気ま
ずい思いをしました。いまさらと片側に寄るのもさらに気まずかったので、寝た
ふりをしてしまいました。もっと勇気を出して、マナーを守ればよかったと思い
ました。
電車の中で見ず知らずの人の間に距離をとってしまう経験は多くの人がして
いるだろう。では、なぜ、私たちは、なるべく人と距離をとって座ろうとするの
だろうか。おそらく私たちは、あまり近くに人が座ると、自分の縄張りが侵され
たように感じてしまうのからなのではないだろうか。
社会心理学者の渋谷昌三は、さまざまな調査や実験から、私たちがパーソナル
スペースと呼ばれる、他人に侵入されると不快になる空間を携帯していることを
明らかにしている。たとえば、男性用トイレの場所ごとの利用頻度の調査では、
一番奥まった他人に邪魔されにくい場所が好まれていることが明らかとなり、私
たちがパーソナルスペースを携帯し、それを守ろうと努力していることがよくわ
かる(渋谷,1990,p.11-34)。
このように、私たちは、各人がパーソナルスペースを携帯しているため、他人
のパーソナルスペースになるべく侵入しないように心掛け、また自分のパーソナ
ルスペースを侵入されると不快感を覚えるのだ。
5
※レポートと論文の違い…
・レポートは問いを先生が与えてくれる
・論文は自分で問いを立てる
レポートの種類
(1) 報告型(発見型)レポート
あるテーマ・キーワードについて、その概要を報告する。
課題図書などを読んで報告するタイプと文献などを調べて報告するタイ
プがある。
問題の提起を行う。
EX.課題図書の要約、根拠を提示しながらの内容の考察など
(2)論証型レポート
事実やデータを報告する。
事実や過去のデータから導き出される考察(意見)を報告することが中心
になる。
EX.課題図書や・先生から指定された論題をもとにテーマを決め、
問題提起し、根拠を自ら探し、提示しながら考察・意見する
★「疑問+答え(結論)+論証」がなくてはならない
6
レポートの構成
表題
・レポートのタイトル
EX.『人と人との快適距離―パーソナルスペースとは何か』
・サブタイトルをつけることでさらに詳しく結論がわかるようにする。
・疑問文であることが望ましい。
・名づけるという行為がこれから書くレポートに形を与える。
① 序論
・そのテーマを取り上げる重要性を述べているか
→書こうと思った理由やその社会的意味を説明する。
・本論の構成が予告されているか
② 本論
データの活用
・先行研究との関係性が明確に示されているか
・データの内容は主張の根拠としてふさわしいか
・事実と意見、他者の意見と自分の意見を区別できているか
③ 結論
・本論の内容を簡潔に要約できているか
・序論の問題提起にしっかり答えているか(検証できているか)
・解決できなかったことや今後の課題・展望を述べているか
参考文献
・引用箇所の文献や参考にした図書、論文を明らかにする
序論 本論 結論
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2.正しい文章表現を身につけよう
・学術的な文章では「である」「た」を用いる。
・~と思う。よりも、「~と考えられる」を使用したほうが客観的な文章になる。
近い表現として「推測する」や「推察する」といったものがある。
「推測する」は量的なもの(人口など)に使われることが多く、「推察する」は論理的
かつ抽象的な推理を述べるときに使われることが多い。
・一文で多くのことを述べようとすると論点が不明確になる。
×ダイエットに適しているのは、無酸素運動ではなく、ランニングや水泳などの有酸素運
動であり、体についた脂肪を落とすためには 20 分以上の有酸素運動を行わなければ効果
が期待できないと言われている。
○ダイエットに適しているのは、無酸素運動ではなく、ランニングや水泳などの有酸素運
動である。ただし、体についた脂肪を落とすためには 20 分以上の有酸素運動を行わなけ
れば効果は期待できないと言われている。
※段落においても複数の要素を詰め込まず、一段落につき述べることは一つに絞ろう。
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よく間違える表現一覧
誤 正
〜(だ)と思う。/〜(だ)と思います。 〜である。/〜(だ)と考えられる。
〜(ん)じゃないかと思う。 〜(の)ではないだろうか。
〜かもしれません。 〜の可能性がある。/〜で(あって)もよ
い。
〜(だ)と感じます。 〜(だ)と推測される。/〜と思われる。
こんな大変なことになると、 こうした重大な問題が生じると、
そんな事実はありません。 そのような事実は認められない。
〜というのは間違いです。 〜という主張は誤りである。
〜しなくてもいいです。 〜する必要はない。/〜には及ばな
い。
〜を否定する研究があって、 〜を否定する研究があり、
〜ということがわかっていて、 〜ということがわかっており、
今までは 従来は/これまでは
〜がいっぱいあります。/〜がかなりあ
ります。
〜が多く存在する。/〜が多く見られ
る。
とても難しいです。 きわめて難解である。
すごく大事なことです。 きわめて重要な問題である。
だんだん多くなってきました。 次第に増加してきた。
だから/ですから したがって/そのため/それゆえ
でも/だけど しかし
〜(だ)けど/〜(だ)けれども 〜(だ)が/〜(ではある)が
けれども/けれど/けど しかし/しかしながら
〜は、まだわかりません。 〜は、いまだに解明されていない。/〜
は、現在もなお不明である。
9
3.レポート作成のプロセス
ステップ 1:課題の内容を理解する
何が問われているか、どういった形式のものが求められているかを知る必要がある。
EX.文字制限、図の挿入、ファイル形式、指定された図書
課題の内容を理解していることもレポート評価の一部である。
ステップ 2:論点・テーマを見つける
テーマに関するキーワードを使い、マインドマップ(25 ページ参照)などで思考を整
理して論点を見つけよう。
使える時間、文字制限、内容の難しさを考慮することで論点・テーマを限定できる。
テーマが決められた場合、出題者(先生)が何を聞きたいのかを必ず理解する。
※論点やテーマを明らかにしておくと本文の構想がより具体的になる。
論点やテーマは一般に論ずるべき価値があることを示さなければならない。
ステップ 3:情報を集める
課題に沿って、できるだけ多くのデータを収集しよう
図書館・聞蔵Ⅱ・CiNii などから論文・書籍を読んでいこう。
※ネットも使用可能だが、それだけでは信用に欠ける。
情報源になったものは必ずメモしておく。
※ポイント:先行研究を調べよう
テーマについてどのような研究がなされていて、なされてないのか。対象となる研究
について主要な研究蓄積をまず整理すること。
[先行研究を調べる理由]
単なる調べ学習ではなく、これまで研究されてきたものが、自分自身の研究とどう違
うのか伝えるため(オリジナリティを示す)。
先行研究で実証された事実を用いることで自分のレポートの根拠づけを行うこともで
きる。
先行研究を読むことで、論文の書き方や構成を学ぶこともできる。
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ステップ 4:レポートを組み立てる
① 主題文を書く
主題…そのレポートの中で最も伝えたい事
フォーマットを用意し、自分がどのようなことを主張したいのか整理する
初期のフォーマット例:
1. ○○○○という問題がある。(主題:論点とする内容)
2. □□□という。(根拠:主張の裏付け)
3. △△と主張する。(主張:自分の意見)
決定版のフォーマット例:
1. ○○○が問題になっている(論点を提示し、その問題の背景を説明する)
2. ☆☆☆☆である。 (根拠に基づき、見解・観点を述べる)
3. 一方、××という意見もあるが、・・・・。
(示した意見・見解とは異なるものを根拠に基づき批判する)
4. ☆☆☆☆と主張する。(結論として、見解・観点を明確に主張する)
② アウトラインの作成
作成した主題文を元にレポートの構成を考えていく
③ 仮の題名を決める
何をそのレポートで論じるか一目でわかるタイトルをつけよう
ステップ 5:執筆する
作成したアウトラインを元に実際にレポートを書いていこう。
論の運び方は実際の論文などを参考にすると書きやすい。
※書式・レイアウトについては付録を参照。基本的には産社の形式(SANSHA
HANDBOOK)に従う。
ステップ 6:修正する
書いたレポートを印刷し、チェックしてみよう。
ポイント①誤字脱字はないか
②論理に矛盾はないか
③もっとわかりやすい文章にできるところはないか
(一文が長すぎるところはないか、主語述語は合致しているか etc.)
最低でも 2,3 回は添削して、より良いレポートにしよう
声に出して読むとよりミスが少なくなる。
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4.引用と参考文献
レポートを書くとき、何かしらの文献やデータを用い、根拠として利用する。
その際、ルールに則った引用を行い、参考文献を挙げなければならない。
引用とは….ある文献の一部を自分の文章の補足のために用いること。
・引用は要約と異なり、抜き出す際に一言一句変えてはいけない。
・引用した文章がどの文献のどこに書かれているか明記しなければならない
参考文献とは….引用箇所の文献や参考にした図書、論文のこと
引用・参考文献の必要性
・客観的なデータや先行研究を用いることによって、自分の主張に根拠を持たせることが
できる。
・必要字数の多いレポートは参考文献からの引用が助けになる。
※乱用は厳禁
参考文献の調べ方
・実際に図書館に行って探す。
・CiNiiを使って調べる。
・CiNiiでは論文、図書・雑誌や博士論文などの学術情報が検索できる。
・立命館図書館のデータベースから調べる。
→聞蔵Ⅱビジュアルや日系テレコンなど新聞記事を検索できるものがある。
実際に調べてみよう
12
引用の挙げ方
(1)1 文以内を短く引用する場合
……山田は、「……(引用文)……」と述べている(山田,1990,p.123)。……
引用文と引用したページを「」に入れて、引用文の著者の名前とその引用文が掲載されて
いる書籍の出版年を上のように示す。また、をカギかっこ内に記す。
(2)いくつかの文を連続して引用する場合
……山田(1990)は次のように述べている。
1 行あける
…… ……
…… ……
…… ……。(p.123)
1 行あける
つまり、……
引用箇所の前後に 1 行の空行を入れて、引用文全体の行頭を 2 字空ける。
(3)データを引用する場合
参考文献の挙げ方
単行本の場合.
著者名,出版年,『タイトル』,出版社.の 4 つの情報が最低限必要である。
見田宗介,2008,『まなざしの地獄』,河合書房新社.
ウェブサイトの場合…
著者名,公表年,「記事名」URL(最終閲覧日****年*月*日).を記す。
自民党,2011,「これまでの自民党の震災対策」
https://www.jimin.jp/news/policy/130220.html
(最終閲覧日 2018.6.15).
「主張」『産経新聞』朝刊(○年○月○日)によると、オリンピックについて、
「……(引用文)……」という。
(引用文)
2 字空ける
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論文の場合…
(1) 単行本の中の論文の場合
執筆者名,発行年,「論文名」編者名『論文名または書名』出版社名, ページ番号の最初
―最後
南野泰義、2008,「北アイルランド紛争における『政治的暴力』とテロリズム」中谷義和・
安本典夫編『グローバル化と現代国家―国家、社会、人権論の課題』御茶の水書房、238.
(2) 論文の場合
執筆者名,出版年,「論文名」『雑誌名』巻号,ページ番号の最初―最後
松下冽,2001,「メキシコにおけるネオリベラリズムと市民社会の交差―全国連帯計画(PRONASOL)を
めぐってー」『立命館大学国際研究』第 14 巻第 2 号,47-48.
↑一つの文献が 2行に及ぶ場合は、ルーラー使ってスペースを空ける。
ルーラーは表示をクリックしたのち、ルーラーをクリック
また、参考文献は著者名をあいうえお順にまたは ABC 順に列挙する。
加藤周一,19XX,『……
佐藤健二,20XX,『……
見田宗介,20XX,『……
同じ著者の文献を続けてあげる場合は、二本目以降ダッシュ(—)で始める。
加藤周一,19XX『……
—————19XX,
★本章で紹介した引用・参考文献の挙げ方はあくまで例であるが、
一番大切なのは、引用したことや参考にしたことが第三者に分かるようすること。
※細かい形式は『2019 SANSHA HANDBOOK』の p.16~p.20 を確認すること。
★データの引用元は信用できるところか、確認すること。
EX.総務省統計局などといった国や市町村の統計などが信用できる。
★Wikipedia・NAVER まとめは特別な理由がない限り使用禁止。
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5.【実践】アウトラインを書いてみよう
先ほど調べた論文をもとにアウトラインを書こう
EX.
問い SNS によるいじめを減少させるにはどのような対策が有効か。
答え 学校での情報モラル教育を充実させ、SNS 等を使用する際のルール決めや遵守
すべき項目を明確に理解させる。
序論 近年、SNS によるいじめが多発している。特に学生によるものが大半であり、
学校生活の場面で起こりやすいということが明らかになっている。
本論 ○○によると SNS の使用方法についてルールを設けている、あるいは授業の中
で適切な使用方法を教えている学校では、そうでない学校と比べ SNS でのいじ
め件数は平均 X 件もの差があることがわかっている。
このことから学校という場での指導が SNS いじめの減少に大きな効果があると
言える。
結論 SNS によるいじめの現場が主に学校であり、教育がいじめの抑止力になってい
ることは明らかだ。そのため、学校での情報モラル教育を充実させ、SNS 等を
使用する際のルール決めや遵守すべき項目を明確に理解させるといった対策が
有効であると考えられる。
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あなたの問いと答え(アウトライン)
◎問い
◎答え
序論:
本論:
結論:
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付 録
1. 書式設定
2. 日本語の表現
3. 段落(パラグラフ)の作り方
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科目名(前期○曜日○時限)
担当教員:○○○○
課題名
レポートタイトル
‐サブタイトル‐
産業社会学部・現代社会学科・○○専攻
○回生 145100000‐0
衣笠 太郎
※これは、レポート表紙の一例です。
また、実際のレポートの表紙にはページ番号はつけません。
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1. 書式設定
ページ/フォント設定
①ウインドウの機能
ⅰ)タイトルバー:ファイルの名称
ⅱ)リボン:切り取りや貼り付け、図形の描写などの機能ごとのボタンの表示
②文字数や行数、余白、用紙サイズの設定
リボンの「ページレイアウト」→「ページ設定」下向き矢印→ページ設定のダイアログボッ
クス
タイトルバー
リボン
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③ヘッダー/フッダー
★リボンの挿入をクリック
・ヘッダー…ページ上部。名前や学生証番号など(指定があれば)。
・フッダー…ページ下部。ページ番号など。
※ページ番号を入れる場合
リボンの「挿入」→「ページ番号」→(以下の例だと)「ページの下部」
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※ヘッダーに名前、学籍番号などを入れる場合
リボンの「挿入」
↓
「ヘッダー」
↓
(左の例だと)「ヘッダーの編集」
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※ヘッダーを使わない場
図やグラフ、表の挿入
①図やグラフの挿入
リボンの「挿入」→「図」or「グラフ」
(グラフには多くの種類があるので用途により使い分けること!)
※ページ内での図やグラフの移動
移動させたい図やグラフを選択→図ツールの
「文字列の折り返し」をクリック
→前面をクリック これで移動可能に
※図や表を挿入するときの注意
ⅰ)図やグラフ、表には、簡潔な表題(キャプション)をつける。
表題を付けたい図表をクリック→リボンの「参考資料」→「図表番号の挿入」→図表番
号のダイアログボックスで、「ラベル(L)から該当するラベル名を選択(該当するものが
ない場合、「ラベル名(N)」からそれを入力)→「図表番号(C)」に図やグラフ、表のタイ
トルの入力→「OK」を押して終了
ヘッダー
何も入れない
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出典:……
ⅱ)表題(キャプション)の位置は、表は上(表 1、表 2…)、図やグラフは下(図 1、図 2…)。
また、出典先を下に記す。
例)表の場合 表 1 表題 例)図やグラフの場合
出典:…… 図 1 表題
表 図、グラフ
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2. 日本語の表現
文末表現
① 「ですます体」を使わない
EX. ……です。 → ……である。
※1 「……である。……である。……である。」のように同じ語尾の繰り返しは避ける。
※2 「……のである。」はできるだけ避ける。
EX.……するのである。 → ……する。
① 「……と思う。」や「……と感じる。」は使わない
EX. ……について考えてみようと思う。 → ……について考察する。
文頭の接続詞
EX..因果関係……。なので、…… → ……。したがって、……
添 加……。あと、 …… → ……。さらに・なお・加えて、……
逆 接……。でも、 …… → ……。だが・しかし・しかしながら、……
「ら抜き」「さ入れ」「れ足す」に注意!
EX. 見れる → 見られる
読まさせる → 読ませる
書けれる → 書ける
その他
・「私」をレポート内で使いたいとき
⇒「筆者」を使う (※書き手本人が主語になることはまれ)
EX. 私の母もそのような経験をした。 → 筆者の母もそのような経験をした。
・敬語は原則使わない
EX. 田中氏は以下のようにおっしゃった。 → 田中氏は以下のように述べた。
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3.段落(パラグラフ)の作り方
段落は、文章を構成する重要な単位である。レポートにおいて、書いている本人は理解で
きるが、読み手にとってはわかりにくいというのではいけない。段落を作ることことで、読
み手に自分のレポートをさらに理解してもらいやすくなる。読み手に読む気を起こさせる
というのもレポートを書く上で意識したいポイントである。
[形式]
・一字空けて書き出す
・1つの段落に1つの要点がある。
・要点を示したところを「中心文(トピックセンテンス)」と呼ぶ。
・段落内で「中心文」以外を「支持文」と呼ぶ
支持文とは、中心文をさらに詳しく説明する文である。
・中心文は段落の初めに配置する。
・必ずしも中心文と支持文があるわけではなく、中心文だけの段落も存在しうる。
[段落の内部構成・モデル]
この2つが主な段落の形である。
(1)[中心文→いくつかの支持文→まとめ文]
(2)[中心文→複数または単一の支持文]
25
4.マインドマップ実例
26
《参考文献》
石井 一成,2011,『ゼロからわかる大学生のためのレポート・論文の書き方』ナツメ社
井下 千以子,2013,『思考を鍛えるレポート・論文作成法 第 2 版』慶応義塾大学出版会
酒井 浩二,2009,『論理性を鍛えるレポートの書き方』ナカニシヤ出版
滝川 好夫,2011,『学生・院生のためのレポート・論文の作成マニュアル』税務経理協会
宅間 紘一,2010,『三訂版 はじめての論文作成術』日中出版
渡辺潤・宮入恭平,2013,『「文化系」学生のレポート・卒論術』青弓社
河野哲也,2002,『レポート・論文の書き方入門』慶應義塾大学出版会
立命館大学産業社会学部,『2019 SANSHA HANDBOOK』
南野泰義,2018,「論文・レポートの書き方」
http://www.ritsumei.ac.jp/ir/ir-navi/common/pdf/technic/technic_text_01.pdf
(最終閲覧日:2019 年 5 月 30 日)
立教大学 大学教育開発・支援センター,2012「レポートの文章表現-立教大学」
https://www.rikkyo.ac.jp/about/activities/fd/qo9edr0000005dbr-att/MOW_8.pdf
「データベース集」『立命館大学図書館』
https://database.ritsumei.ac.jp/opac/gateway/list/title/C/
(最終閲覧日:2019 年 5 月 31 日)
マニュアル制作:D-plus