１

売り手市場が続くなか、2 年連続での採用日程の変更で混乱必至と言われた 2017 年卒の採用戦線。

実態はどうだろうか。6月 1 日に採用面接が正式に解禁されてから約 1 カ月が経過した 6月下旬から 7

月上旬にかけ、「キャリタス就活」掲載企業など全国の有力企業を対象に調査を行った。選考の進行状

況や今後の見通しなどを中心に分析する。

１．１．１．１．2017201720172017 年年年年 3333 月卒業予定者の採用活動の開始時期月卒業予定者の採用活動の開始時期月卒業予定者の採用活動の開始時期月卒業予定者の採用活動の開始時期

○面接開始は「4 月」が多く（33.5％）、内定出しは「6 月上旬」に集中

２．２．２．２．学生の反応（学生の反応（学生の反応（学生の反応（2016201620162016 年卒年卒年卒年卒採用採用採用採用との比較）との比較）との比較）との比較）

○エントリー、セミナー参加、選考応募者のいずれも「減った」が「増えた」を上回る

３３３３．．．．辞退者の増減と学生に対する満足度辞退者の増減と学生に対する満足度辞退者の増減と学生に対する満足度辞退者の増減と学生に対する満足度

○選考途中辞退・内定辞退ともに、前年より増加傾向

○学生への満足度は、「量」に対する不満が目立つ

４．選考終了状況と充足率４．選考終了状況と充足率４．選考終了状況と充足率４．選考終了状況と充足率

○採用選考を「終了した」21.3％。充足率の平均は 59.4％。採用継続企業では 50.1％

○後半戦に「危機感がある」企業は 8割に上る（79.5％）

５．理工系学生の採用施策５．理工系学生の採用施策５．理工系学生の採用施策５．理工系学生の採用施策

○推薦導入企業は 23.9％。受験学生へは「優先的に選考」（55.8％）

６．６．６．６．インターンシップインターンシップインターンシップインターンシップ実施状況と効果実施状況と効果実施状況と効果実施状況と効果

○実施企業の約 7 割（71.0％）が採用活動への効果を実感。「母集団形成への効果」が最多

○約 7 割（67.9％）が「インターンシップは採用の一手法として重要」

７．日本人留学生の採用７．日本人留学生の採用７．日本人留学生の採用７．日本人留学生の採用

○留学生に求める資質は「バイタリティー」「コミュニケーション能力」「語学力」

８．人事担当者川柳８．人事担当者川柳８．人事担当者川柳８．人事担当者川柳

○「オワハラを 遠慮しすぎて キープされ」「説明会 当日参加は 人事のみ」

《調査概要》

調 査 対 象 ： 全国の主要企業 16,465 社

調 査 時 期 ： 2016 年 6 月 27 日 ～ 7 月 6 日

調 査 方 法 ： インターネット調査法

回 答 社 数 ： 1,285 社

調 査 機 関 ： 株式会社ディスコ キャリタスリサーチ

「「「「2017201720172017年年年年卒卒卒卒・新卒採用に関する企業調査－・新卒採用に関する企業調査－・新卒採用に関する企業調査－・新卒採用に関する企業調査－中間中間中間中間調査」調査」調査」調査」

～～～～ 2017201720172017 年年年年 3333 月卒業予定者の採用活動に関する企業調査～月卒業予定者の採用活動に関する企業調査～月卒業予定者の採用活動に関する企業調査～月卒業予定者の採用活動に関する企業調査～

＜＜＜＜2016201620162016 年年年年 7777 月調査＞月調査＞月調査＞月調査＞

◆本資料に関するお問い合わせ先 ： 03-4316-5505／株式会社ディスコ キャリタスリサーチ

≪従業員数≫

～299人 300～999人 1000人以上

455社 473社 357社

≪業種≫

製造 非製造

512社 773社

≪株式≫

上場 非上場

302社 983社

≪地域≫

北海道 東北 関東 中部 近畿 中国・四国 九州・沖縄

37社 71社 635社 215社 200社 64社 63社

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

2

１．１．１．１．2012012012017777 年年年年 3333 月卒業予定者の月卒業予定者の月卒業予定者の月卒業予定者の採用活動の開始時期採用活動の開始時期採用活動の開始時期採用活動の開始時期

今年はスケジュールの再変更で、スタート時期は 3 月のまま選考解禁が 6 月へと 2 カ月早まっ

たが、実際の企業の採用活動の時期はどう変化しただろうか。

自社セミナーの開始は 3 月上旬が最も多く（23.9％）、3 月の 1 カ月間の合計は 6 割を超える

（63.3％）。エントリーシート（ES）受付開始も 3 月上旬が最も多く、35.3％と集中。採用広報解

禁直後に ES を受け付けたという企業が 3 割強に上った。筆記・適性テストは 3 月中旬から 4 月中

旬にかけて 1 割強で推移。昨年は 3 月の合計が 21.8％だったのが今年は 35.2％に増加するなど、

8 月が選考解禁だった昨年に比べ全体的に早まった様子が見て取れる。

12.1

23.921.2

18.2

6.8 6.13.1

1.52.0 0.7 1.7

0.8 0.5 0.4 0.4 0.1 0.1 0.1 0.1 0.3

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

２月以

前

３月上

旬

中旬

下旬

４月上

旬

中旬

下旬

５月上

旬

中旬

下旬

６月上

旬

中旬

下旬

７月上

旬

中旬

下旬

８月上

旬

中旬

下旬

９月以

降

自社セミナー開始（％）

5.6

34.8

5.59.0

12.2

5.84.1 4.8 2.8 2.5 2.5 1.5 2.0 2.4

0.9 0.5 1.90.1 0.3 0.7

8.5

35.3

13.511.7 11.2

5.33.9 2.3 1.7 1.3

2.50.9 0.9 0.3 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0

0.7

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

２月以

前

３月上

旬

中旬

下旬

４月上

旬

中旬

下旬

５月上

旬

中旬

下旬

６月上

旬

中旬

下旬

７月上

旬

中旬

下旬

８月上

旬

中旬

下旬

９月以

降

エントリーシート受付開始

2016年卒 2017年卒

（％）

3.0

5.9

7.68.3

10.8

8.87.8

6.17.9

4.75.0

3.82.5 2.7 3.2

1.6

5.8

2.00.7

1.8

5.4

10.3

11.913.0

12.3 11.8

8.0

5.76.5

3.0

5.0

1.5 1.3 1.80.9 0.5 0.3 0.1 0.0

0.7

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

２月

以前

３月

上旬

中旬

下旬

４月

上旬

中旬

下旬

５月

上旬

中旬

下旬

６月

上旬

中旬

下旬

７月

上旬

中旬

下旬

８月

上旬

中旬

下旬

９月

以降

筆記・適性テスト開始

2016年卒 2017年卒

（％）

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

3

次に面接開始と内定出し開始の時期を確認したい。

面接開始は、選考解禁直後の 6 月上旬は 11.6％にとどまり、僅差ではあるが 4 月上旬・中旬のほ

うが多かった（12.4％、11.7％）。4 月に面接を開始した企業の合計は 33.5％に上っており、今も

2 年前までのスケジュールで面接を行う企業が少なくないようだ。6 月の選考解禁を待たずに面接

を開始した企業は合計で 8 割近い（78.9％）。企業規模別に見ると、従業員 1000 人以上の大手企

業では 6 月上旬の開始が最も多かったものの（19.4％）、3 月下旬から 4 月中旬も 1 割を超えてお

り、突出して多いとは言いがたい。6 月より前に面接を開始した割合が最も多いのは 300～999 人

の中堅企業だった（合計 83.1％）。

内定出しの時期は、選考解禁直後の 6 月上旬が最も多い（19.6％）。昨年は選考解禁直後の 8 月

上旬（9.6％）と 6 月上旬（9.5％）と、山が 2 つに分かれていたが、今年は 6 月上旬に集中した。

とりわけ従業員 1000 人以上の企業では 28.2％に上り、大手企業は選考解禁直後の内定出しが多

かったことがわかる。

2.7 2.64.4

5.9

10.6

8.3 7.87.2

8.2

5.35.9

4.62.7 3.5

1.91.2

10.1

2.4 2.1 2.55.1 3.8

6.3

10.2

12.411.7

9.4

8.0 8.0

4.0

11.6

3.01.4 2.1

1.2 0.6 0.3 0.1 0.10.8

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

２月以

前

３月上

旬

中旬

下旬

４月上

旬

中旬

下旬

５月上

旬

中旬

下旬

６月上

旬

中旬

下旬

７月上

旬

中旬

下旬

８月上

旬

中旬

下旬

９月以

降

面接開始

2016年卒 2017年卒

（％）

≪従業員規模別≫ （％）

２月

以前

３月

上旬 中旬 下旬

４月

上旬 中旬 下旬

５月

上旬 中旬 下旬

６月

上旬 中旬 下旬

７月

上旬 中旬 下旬

８月

上旬 中旬 下旬

９月

以降

～299人 5.0 5.3 4.6 7.2 12.5 9.4 9.4 9.1 9.6 3.6 9.1 5.5 1.7 3.8 1.4 1.0 0.2 0.2 0.0 1.4

300～999人 5.8 3.1 7.1 12.2 12.4 12.9 10.2 7.1 8.2 4.2 8.0 1.6 2.0 2.0 1.6 0.2 0.4 0.0 0.2 0.9

1000人以上 4.3 2.8 7.4 11.1 12.3 13.1 8.3 8.0 5.7 4.3 19.4 1.7 0.3 0.0 0.6 0.6 0.3 0.0 0.0 0.0

1.1 0.8 0.81.9

3.5 4.46.2 5.8 6.1

7.8

9.5

6.17.2

5.63.4

4.2

9.6

3.44.2

8.5

1.5 1.6 1.22.6

6.15.0

10.8

7.49.8

11.6

19.6

6.2 6.0

3.42.0 1.9

0.8 0.6 0.21.7

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

２月以

前

３月上

旬

中旬

下旬

４月上

旬

中旬

下旬

５月上

旬

中旬

下旬

６月上

旬

中旬

下旬

７月上

旬

中旬

下旬

８月上

旬

中旬

下旬

９月以

降

内定出し開始

2016年卒 2017年卒

（％） *内々定を含む

≪従業員規模別≫ （％）

２月

以前

３月

上旬 中旬 下旬

４月

上旬 中旬 下旬

５月

上旬 中旬 下旬

６月

上旬 中旬 下旬

７月

上旬 中旬 下旬

８月

上旬 中旬 下旬

９月

以降

～299人 2.0 1.7 0.7 2.2 5.9 4.2 7.9 6.9 12.8 11.3 15.5 5.9 6.9 5.4 2.5 2.5 1.5 1.0 0.5 2.7

300～999人 1.1 2.0 1.1 2.5 6.9 5.6 12.3 8.5 7.4 12.5 16.5 6.7 6.7 2.5 2.5 2.2 0.7 0.4 0.2 1.8

1000人以上 1.4 0.9 1.7 3.2 5.2 5.2 12.4 6.6 9.5 10.6 28.2 6.0 4.0 2.3 0.9 0.9 0.3 0.3 0.0 0.6

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

4

２．学生の反応（２．学生の反応（２．学生の反応（２．学生の反応（2016201620162016 年卒採用との比較）年卒採用との比較）年卒採用との比較）年卒採用との比較）

採用予定数が拡大するなかで、母集団形成の実態はどうだっただろうか。

まず「エントリー数」は、前年度に比べ「増えた」が 33.2％、「減った」が 46.4％で、減った

企業のほうが増えた企業を 13 ポイントあまり上回った。従業員規模による差はほとんど見られず、

規模に関わらずエントリーは減少傾向だったことがわかる。

「自社セミナー・会社説明会の参加人数」と「選考への応募者数」についても同様に減少傾向

が見られ、企業規模によらずエントリー受付数が減った企業はセミナー動員も苦戦し、そのまま

選考への応募学生も減らしてしまっているケースが多いことが推測できる。

採用広報開始から選考までの期間が前年より短くなった分、学生側は物理的に訪問社数を絞ら

ざるを得なかったと考えられる。

33.0

34.2

32.1

33.2

21.3

19.1

21.0

20.4

45.7

46.6

46.9

46.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

エントリー数

増えた 変化なし 減った

30.8

32.6

33.3

32.3

28.2

27.8

23.3

26.4

40.9

39.6

43.4

41.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

自社セミナー・会社説明会の参加人数

増えた 変化なし 減った

26.5

31.6

30.3

29.7

31.4

30.0

25.4

28.9

42.1

38.4

44.3

41.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

選考への応募者数

増えた 変化なし 減った

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

5

３．辞退者の増減と３．辞退者の増減と３．辞退者の増減と３．辞退者の増減と学生に対する満足度学生に対する満足度学生に対する満足度学生に対する満足度

前年度と比較して選考途中での辞退者が「増えた」という企業は合計 31.4％。これに対し「減

った」は 17.2％。内定辞退は、「増えた」30.2％、「減った」21.5％。選考解禁から約 1 カ月後の

途中経過ではあるものの、辞退者は増加傾向が見られる。

また、採用活動のフェーズごとに学生への満足度を尋ねたところ、母集団（エントリー者）と

選考応募者において「質・量ともに満足」を「質・量ともに不満」が大幅に上回り、不満が目立

つ。内定者については、両者は拮抗し満足度は上がるが、「質は満足だが量に不満」が最も多く、

量に対する不満は依然強い。採用基準を下げずに質を担保した結果だとすれば、最終的に必要数

を確保できない企業が続出することも考えられる。

【Voice-1】――今年の就活生に対して感じたこと今年の就活生に対して感じたこと今年の就活生に対して感じたこと今年の就活生に対して感じたこと

○売り手市場ということもあるかもしれないが、全体的に準備不足な学生が多いように感じる。＜電子・電機＞

○志望理由がざっくりとしすぎている。短期間で複数の会社の説明を聞いているために、違う企業と勘違いをし

ていたり、理解が乏しいまま選考の日を迎えてしまったり、という学生が増えたように思う。 ＜保険＞

○いざ内々定の話をすると、「今更感」のある質問が多かった。総合職なのに「地方勤務はありますか？」など。

＜建設・住宅・不動産＞

○インターンシップや早期合同企業説明会などにより、参加者と非参加者の間で、就業理解の格差が一層広がっ

ている。 ＜情報処理・ソフトウエア・ゲームソフト＞

○インターンシップで接触した学生は理解が深いと感じています。 ＜商社（専門）＞

○スクリーニングをかける前の段階では意識の低い学生が多い印象だったが、選考に残った学生は業界および企

業のことについてよく研究している。 ＜サービス業＞

25.5

17.2

17.5

37.1

27.4

24.7

11.5

18.6

19.8

25.9

36.8

38.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

内定者に対する満足度

選考への応募者（面接受験者）に

対する満足度

母集団（エントリー者）に対する満足度

学生に対する満足度

質・量ともに満足 質的には満足だが、量的に不満 量的には満足だが、質的に不満 質・量ともに不満

5.2

3.4

5.0

4.5

29.1

30.4

21.2

26.9

47.1

50.2

56.6

51.5

14.5

11.4

10.7

12.1

4.1

4.6

6.5

5.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

選考中辞退者の増減

３割以上増えた １～２割増えた 変わらない１～２割減った ３割以上減った

5.5

8.5

8.2

7.5

23.5

25.8

18.3

22.7

43.3

47.1

54.4

48.4

21.3

12.3

13.1

15.3

6.4

6.3

6.0

6.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

内定辞退者の増減

３割以上増えた １～２割増えた 変わらない１～２割減った ３割以上減った

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

6

４．４．４．４．選考終了状況選考終了状況選考終了状況選考終了状況と充足率と充足率と充足率と充足率

調査時点で採用選考を「終了した」企業は全体の 2 割ほど（21.3％）。参考として昨年 9 月下旬

に実施した前年度調査の数値を入れているが（43.6％）、その半数以下の水準にとどまる。終了率

に従業員規模別での差は見られないが、業界別では濃淡が見られ、「金融」が唯一 3 割台に届いて

いた（31.7％）。金融は昨年 9 月調査でも他の業界を大きく上回っていた。

採用予定数に対する内定者の割合、いわゆる「充足率」は 59.4％。従業員規模が大きくなるに

つれ充足率も上がり、従業員 1000 人以上の大手企業では 7 割を超える（70.2％）のに対し、299

人以下の企業では半数を割っている（49.9％）。業界別では、終了状況同様「金融」が高く、77.4％

と他業界を 10 ポイント以上、上回る。

充足率 6 割というのは選考解禁 1 カ月後の数字としては悪くないように見えるが、先に見た通

り、8 割もの企業が 6 月を待たずに面接を開始していたことを考え合わせると、やや物足りない

数字と捉えることもできる。採用継続企業に限ると、充足率は 5 割にとどまる（50.1％）。

22.1

（51.2）

22.6

（45.9）

19.2

（36.7）

21.3

（43.6）

77.9

（48.8）

77.4

（54.1）

80.8

（63.3）

78.7

（56.4）

0% 50% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

採用選考の終了状況（総合／従業員規模別・業界別）

終了した 終了していない

※（ ）内は2015年9月調査の数値。

20.3

（39.2）

19.4

（38.0）

20.7

（41.1）

31.7

（60.0）

22.0

（47.5）

79.7

（60.8）

80.6

（62.0）

79.3

（58.9）

68.3

（40.0）

78.0

（52.5）

0% 50% 100%

ｻｰﾋﾞｽ業

など

ＩＴ

流通・商社

金融

製造

59.4

50.1

71.2

49.9

60.1

70.2

62.5

77.4

55.0

60.1

54.7

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

全体 （採用

継続

企業）

前年

9月

～299人 300

～999人

1000人

以上

製造 金融 流通・商社 IT ｻｰﾋﾞｽ業

など

内定者の充足率（従業員規模別／業界別）（％）

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

7

採用継続企業に選考終了予定時期を尋ねると、7 月から 9 月にかけて 2 割前後で推移し、9 月ま

での合計は 6 割を超える（62.6％）。10 月 1 日の正式内定日までに内定者を確保したいとの意向

がうかがえる。

ただ、採用戦線後半戦への危機感は高く、「かなり危機感がある」（34.2％）と「やや危機感が

ある」（45.3％）をあわせると約 8 割（79.5％）に上る。

【Voice-2】――スケジュール変更による採用活動への影響スケジュール変更による採用活動への影響スケジュール変更による採用活動への影響スケジュール変更による採用活動への影響

○早期に母集団形成を行う必要があり、マンパワーの面で苦労した。学生が企業を探す期間が短く、例年であれ

ば接触できていたであろう人材と接触できなかった懸念がある。 ＜運輸・倉庫＞

○エントリー数や個別説明会への参加人数が若干減った。短い期間で他社も動いているので、スケジュールがバ

ッティングしているからと思われる。 ＜建設・住宅・不動産＞

○短時間での判断を余儀なくされた。じっくり学生をみることができなくなった。 ＜機械・プラント＞

○他社の選考が想定より前倒しされていたことから、スケジュールの修正を余儀なくされた。 ＜百貨店＞

○短期間ながらも休日出勤が増加し、連続出勤により採用担当者が疲弊した。 ＜銀行＞

○毎年、大手の採用が終了してから選考を行っていたが、昨年は逆になってしまい辞退が多かったが、今年は少

し改善された。 ＜信販・クレジット・ファイナンス＞

○内定式まで期間があるため、内定辞退が出た際の対応策を考える時間ができた。 ＜商社（総合）＞

○昨年の母集団形成の失敗を生かして早期にイベントやインターンシップを開催した結果、母集団には困らず当

社を 2番手として大手を狙っている学生にもアプローチしやすく、良い人材に会えた。 ＜運輸・倉庫＞

1.6

21.419.5 20.1

9.2

6.2

10.8 11.1

0.0

10.0

20.0

30.0

6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1～3月

選考の終了予定時期（％）

※採用継続企業が回答

31.6

36.8

33.5

34.2

47.3

43.3

45.8

45.3

10.9

7.6

12.0

10.1

6.5

6.8

6.3

6.6

3.6

5.4

2.3

3.8

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

今後の2017年卒採用活動に対する危機感

かなり危機感がある やや危機感がある どちらでもない あまり危機感がない 危機感はない

※採用継続企業が回答

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

8

５．理工系学生の５．理工系学生の５．理工系学生の５．理工系学生の採用施策採用施策採用施策採用施策

理工系学生を採用している企業（全体の73.2％）に、理工系学生の採用強化のために行っている施

策を尋ねたところ、「学内セミナー参加」（50.3％）が最も多く、「研究室訪問」（44.5％）が続いた。

「早期からの企業広報」「インターンシップ」もそれぞれ 3割を超えるなど、早期からのアプローチ

にも力を入れていることが明らかとなった。

推薦制度を「導入している」と回答した企業は 23.9％。推薦で受験する学生への対応としては、

「自由応募よりも優先的に選考する」が最も多いが（55.8％）、「面接回数の減免」など、選考プロ

セスを簡素化する項目が前年よりポイントを伸ばしており、短期化の影響がうかがえる。

3.0

11.1

12.6

15.7

18.0

23.4

32.4

38.6

40.4

44.5

50.3

0.0 20.0 40.0 60.0

その他

推薦枠の増加

新卒紹介サービス利用

就職情報誌への掲載（業界研究本など）

就職情報サイト内の理工系特集記事への掲載

リクルーター活用

理工系学生向けインターンシップ

早期からの企業広報

理工系学生向け合同セミナー参加

研究室訪問

理工系学生向け学内セミナー参加

理工系学生採用強化のために行っている施策

（％）

17.1

2.7

9.6

25.3

39.0

58.2

10.1

2.8

10.1

28.6

44.7

55.8

0.0 20.0 40.0 60.0

あてはまるものはない

その他

筆記試験の免除

書類選考（エントリーシートなど）の免除

面接回数の減免（自由応募の学生に比べて）

自由応募よりも優先的に選考する

推薦で受験する学生への対応

2017年度

2016年度

（％）

42.5

20.2

11.9

19.0

23.9

57.5

79.8

88.1

81.0

76.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

前 年

全 体

推薦制度導入状況

導入している 導入していない

37.3

35.6

35.5

26.5

31.5

34.6

19.9

14.4

14.3

9.0

11.6

10.1

7.2

6.8

5.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2015年度

2016年度

2017年度

推薦での採用枠

１割程度 ２～３割 ５割程度 ７～８割 ほぼ１０割

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

9

６６６６．インターンシップ．インターンシップ．インターンシップ．インターンシップ実実実実施状況と効果施状況と効果施状況と効果施状況と効果

2015 年度（2015 年 4 月～2016 年 3 月）のインターンシップについて尋ねたところ、過半数（51.2％）

が実施したと回答。従業員規模別で見ると、大手企業では 66.4％だったのに対し、中小企業では

38.5％と、大きな開きがみられた。

インターンシップ実施企業のうち 7 割以上（71.0％）が採用活動に効果を感じていることがわ

かった。従業員規模別に見ても大きな差は見られず、規模に関わらず一定の効果が表れているよ

うだ。具体的な効果としては、「母集団形成につながった」が 7 割弱（66.4％）と最も多く、「優

秀な学生に内定を出せた」も半数近くにのぼっている（46.9％）。

66.4

52.0

38.5

51.2

33.6

48.0

61.5

48.8

0% 50% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

2015年度のインターンシップ実施状況（総合／従業員規模別・業界別）

実施した 実施しなかった

54.9

56.0

48.4

68.2

47.3

45.1

44.0

51.6

31.8

52.7

0% 50% 100%

ｻｰﾋﾞｽ業

など

ＩＴ

流通・商社

金融

製造

1.5

23.3

27.0

36.6

46.9

66.4

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0

その他

内定後の歩留まり率が高まった

早期から内定者を確保できた

母集団の質の向上につながった

優秀な学生に内定を出せた

母集団形成につながった

具体的に感じた効果（％）

28.7

28.9

28.0

28.6

46.4

41.1

38.9

42.4

11.0

11.8

11.4

11.4

11.0

14.6

15.4

13.5

3.0

3.7

6.3

4.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1000人以上

300～999人

～299人

全 体

インターンシップを実施したことによる採用活動への効果

とても効果を感じている やや効果を感じている どちらとも言えない あまり効果を感じていない 全く効果を感じていない

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

10

2016 年度（2016 年 4 月～2017 年 3 月）のインターンシップ実施予定については、過半数（51.3％）

が「実施する」と回答、「実施しない」（24.0％）の約 2倍となった。受け入れ人数は、「増やす」

が 42.0％で「減らす」（2.3％）を大きく上回り、インターンシップの実施はさらに拡大すると見

られる。

インターンシップからの採用について、前年より「増やしたい」が 7 割近く （68.1％）にのぼ

った。また、インターンシップ実施有無に関わらずすべての企業に、インターンシップが採用の

一手法として重要かどうかを尋ねたところ、約 7 割（67.9％）が「重要」と回答するなど、すで

にインターンシップが採用活動に欠かせない施策となっていることが明らかとなった。

【Voice-3】――インターンシップの重要度インターンシップの重要度インターンシップの重要度インターンシップの重要度

【重要】

○BtoBで名前を聞く機会が少ない企業なので、学生に早期から印象付けるためにはインターンシップは効果的で

あると感じる。インターンシップに行った友人から紹介されて面談に来ました、という学生も珍しくありませ

ん。 ＜商社＞

○早期に動き出す優秀学生に早くからアプローチをかけ、求めているレベルの母集団を形成できる。学生・企業

ともにミスマッチが少なく、就職・採用活動を早期に終わらせることができる。 ＜自動車・輸送用機器＞

○長期にわたり学生と接することができるため、能力や人柄など、全体的な判断がしやすい。 ＜電子・電機＞

【どちらともいえない】

○学生に何を伝えるのかを重視しなければ、実施しても逆の効果に繋がる。 ＜コンビニエンス・ＧＭＳ＞

【重要でない】

○学生に実務（接客）をさせることに非常に不安を感じる。1dayインターンシップを検討してはいるが、１日で

は企業説明会になってしまいそうで、あまり効果が期待されない。 ＜商社＞

○インターンシップはあくまでも学生に対して就業体験の機会を提供する場であって、採用手法にすること自体

が間違っていると考えているため。 ＜運輸・倉庫＞

実施する

51.3%

実施

しない

24.0%

未定

24.7%

インターンシップ実施有無

増やす

42.0%変わら

ない

44.9%

減らす

2.3%

未定

10.8%

受け入れ人数（総数）の増減

増やしたい

68.1%

どちらとも

いえない

27.5%

減らしたい

0.2%

わからない

4.2%

インターンシップからの採用数

とても重要

24.2%

ある程度

重要

43.7%

どちらとも

いえない

18.5%

あまり

重要でない

8.1%

ほとんど

重要でない

5.4%

採用の一手法としての

インターンシップの重要度

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

11

７７７７．．．．日本人留学生の採用日本人留学生の採用日本人留学生の採用日本人留学生の採用

日本人留学生の採用を予定している企業を対象に、日本人留学生に求める資質を尋ねた。最も多

かったのが「バイタリティー」で、43.9％が選んだ。国内学生では最多項目である「コミュニケー

ション能力」（42.2％）、留学生ならではの「語学力」（38.5％）、「異文化対応力」（20.6％）が続い

た。積極的に採用したい学生の留学経験地域としては、「北米」（24.8％）、「東南アジア」（23.1％）

と続くが、「国や地域にこだわらない」が過半数にのぼっており、このことからも、語学力だけでな

く、留学経験を通して得られた逞しさなどが求められていることが読み取れる。

【参考】 （％）

1 バイタリティー 43.9 1 コミュニケーション能力 74.9 1 コミュニケーション能力 67.8

2 コミュニケーション能力 42.2 2 協調性 29.7 2 協調性 28.4

3 語学力 38.5 3 バイタリティー 24.0 3 基礎学力 26.5

4 異文化対応力 20.6 4 熱意 21.3 4 専門知識 22.0

5 リーダーシップ 14.6 5 明るさ 19.9 5 熱意 21.0

6 発想の豊かさ 12.4 6 ストレス耐性 19.5 6 バイタリティー 19.7

7 フットワークの良さ 10.4 7 基礎学力 18.9 7 ストレス耐性 19.1

ストレス耐性 10.2 8 社交性 13.7 8 明るさ 15.4

熱意 10.2 9 リーダーシップ 11.5 9 発想の豊かさ 10.6

10 協調性 9.7 10 一般常識 10.8 10 社交性 9.5

11 基礎学力 8.4 11 フットワークの良さ 10.2 11 リーダーシップ 8.9

12 社交性 6.5 12 信頼性 8.0 12 一般常識 7.7

13 専門知識 6.2 13 身嗜み・マナー 6.9 13 信頼性 7.6

明るさ 4.5 14 社会的モラル 5.3 14 フットワークの良さ 6.9

一般常識 4.5 15 発想の豊かさ 4.6 15 身嗜み・マナー 4.7

社会的モラル 4.5

※全25項目の中から上位3つまでを選択

※「国内学生」は、2016年2月調査より

日本人留学生 国内学生【大卒文系】 国内学生【大卒理系】

14

8

留学生に求める資質（上位15位）

52.4

1.0

0.7

0.7

1.2

1.7

2.2

2.2

3.2

5.7

7.2

9.7

10.9

11.9

18.4

21.8

23.1

24.8

0.0 20.0 40.0 60.0

国や地域にはこだわらない

その他

アフリカ

中東

その他オセアニア

ロシア

その他中南米

ブラジル

その他アジア

インド

韓国

台湾

オーストラリア

その他ヨーロッパ

英国

中国

東南アジア

北米

積極的に採用したい学生の留学経験地域（％）

2017 年卒・新卒採用に関する企業調査－中間調査（2016 年 7 月調査）

株式会社ディスコ

キャリタスリサーチ

12

８８８８．人事担当者川柳．人事担当者川柳．人事担当者川柳．人事担当者川柳

採用業務を通して感じていることを、川柳に詠んでいただいた。今年は選考解禁の前倒しで日

程が短縮されたが、その影響をお題にした句や、数年続く売り手市場を嘆く句などが目立った。

優秀な人材の確保に悩む採用担当者の苦労や本音がうかがい知れる全 515 作品の中から、世相

が反映された 11作品を紹介したい。

予想

予想

予想

予想より

より

より

より

反応薄

反応薄

反応薄

反応薄いい いい

内定出

内定出

内定出

内定出しし しし

（商社）

「「 「「人人 人人ですね

ですね

ですね

ですね」」 」」

会社選

会社選

会社選

会社選びは

びは

びは

びは

それだけか

それだけか

それだけか

それだけか

（住宅）

あくまでも

あくまでも

あくまでも

あくまでも

第一志望

第一志望

第一志望

第一志望はは はは

大手

大手

大手

大手です

です

です

です （

輸送用機器）

ゆとり

ゆとり

ゆとり

ゆとり世代

世代

世代

世代

採用側

採用側

採用側

採用側にに にに

ゆとりなし

ゆとりなし

ゆとりなし

ゆとりなし

（コンサルティング）

辞退

辞退

辞退

辞退には

には

には

には

テンプレあるのか

テンプレあるのか

テンプレあるのか

テンプレあるのか

同同 同同じじ じじ文文 文文

（電子・電機）

短期化

短期化

短期化

短期化でで でで

残残 残残るる るる不安

不安

不安

不安はは はは

ミスマッチ

ミスマッチ

ミスマッチ

ミスマッチ

（輸送用機器）

オワハラを

オワハラを

オワハラを

オワハラを

遠慮

遠慮

遠慮

遠慮しすぎて

しすぎて

しすぎて

しすぎて

キープされ

キープされ

キープされ

キープされ

（医薬品）

気付

気付

気付

気付いてよ

いてよ

いてよ

いてよ

ココにもあるよ

ココにもあるよ

ココにもあるよ

ココにもあるよ

良良 良良いい いい企業

企業

企業

企業

（運輸）

自分

自分

自分

自分より

より

より

より

親親 親親のの のの希望

希望

希望

希望がが がが

決決 決決めめ めめ手手 手手です

です

です

です （

精密機器）

説明会

説明会

説明会

説明会

当日参加

当日参加

当日参加

当日参加はは はは

人事

人事

人事

人事のみ

のみ

のみ

のみ

（不動産）

選考

選考

選考

選考をを をを

早早 早早めて

めて

めて

めて分分 分分かった

かった

かった

かった

先行有利

先行有利

先行有利

先行有利

（商社）