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地方創生の課題と展望 令和元年6月1日 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局 次長 庄市

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地方創生の課題と展望

令和元年6月1日

内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長 辻 庄市

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0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

10,000

11,000

12,000

13,000

800 1000 1200 1400 1600 1650 1700 1750 1800 1850 1900 1950 2000 2050 2100

(万人)

(年)

(1338年)

(1716~45年)(1868年) 2100年(中位推計)

4,959万人

2100年(高位推計)6,485万人

2100年(低位推計)3,795万人

(1192年)757万人

818万人

(1603年)1,227万人

3,128万人3,330万人

(1945年)

7,199万人

鎌倉幕府成立

明治維新

室町幕府成立

享保改革

江戸幕府成立

終戦

(出典)2010年以前の人口:総務省「国勢調査」、国土庁「日本列島における人口分布の長期時系列分析」(1974年)をもとに国土交通省国土政策局作成それ以降の人口:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」をもとに国土交通省国土政策局作成

(2010年)12,806 万人

総人口の長期的推移と将来推計

○ 日本の総人口は、今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていく可能性。○ この変化は千年単位でみても類を見ない、極めて急激な減少。

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-

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

人口総数(実績)

出典:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2017)」より作成。

2900年 約6千人3000年 約2千人

2015年約12,700万人

(千人)

2500年約59万人

2100年約5,355万人

平成27(2015)年性、年齢別人口(総人口)を基準人口とし、平成27(2015)年における女性の年齢別出生率(合計特殊出生率:1.45)、出生性比(女性100に対して男性105.1)および生命表による死亡率(平均寿命男:80.79年、女:87.05年)が今後一定とした場合の将来の人口。国際人口移動はゼロとしている。

(年)

2210年(200年後) 約1,547万人2310年(300年後) 約 501万人

仮に出生・死亡の状況が今後一定で推移した場合の将来人口(2015年ベース)

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日本の出生数・出生率の推移

○ 出生数・出生率は、1970年代半ばから長期的に減少傾向。

○ 2016年は出生数が100万人を切り、昨年は約92万人。

資料:厚生労働省「平成29年(2017)人口動態統計月報年計(確定数)」「平成30(2018)年人口動態統計の年間推計」3

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0 25 50 75 100 125

15歳

20歳

25歳

30歳

35歳

40歳

45歳

50歳

55歳

60歳

65歳

70歳

75歳

80歳

85歳

90歳

95歳

100歳以上

0255075100125

(万人)

(万人) 男性労働力人口 男性総数* 女性労働力人口 女性総数*

↑65歳以上

[男性]

出典:総務省「国勢調査」(平成27年就業状態等基本集計)*総数には労働力状態「不詳」は含まず

[女性 ]

〈平成27年〉

労働力人口(男女別/各歳)

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〇合計特殊出生率の最低が1.21(東京都)、最高が1.94(沖縄県)。

〇埼玉県が1.36、千葉県と神奈川県がともに1.34と東京圏が全体の出生率を

押し下げている。

H29年の出生率が高い順(都道府県)

出生率の地域差

資料:厚生労働省「平成29年(2017)人口動態統計月報年計(確定数) 」

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○ 福岡県では、1980年代後半から社会増の傾向。2010年代前半から自然減が進み、将来的には人口減少に転じる見込み。

福岡県の人口推移

資料:総務省「国勢調査」「人口推計」「住民基本台帳人口移動報告」,厚生労働省「人口動態統計」,国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」6

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○ 福岡県では、年少人口、生産年齢人口が減少し、65歳以上の高齢者は、増加すると推計。

資料:総務省「国勢調査」,国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」

年齢区分別に見た福岡県の人口推移

132.1万人

160.1万人

→ 推計値

310.2万人

67.8万人

241.2万人

54.1万人

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2015(平成27)年人口約510万人

2045(令和27)年人口約455万人

福岡県の年齢階層別人口構造の将来推計

資料:国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」より作成

※ 内の値は、各年齢区分の人口が全年齢階級の人口に占める割合(男女計)。

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総人口の推移等※総人口の増減率の上位3自治体を青色,下位3自治体を赤色で表示※国立社会保障・人口問題研究所の推計による

福岡県内市町村の総人口の将来推計値等(1/3)

資料:総務省「国勢調査」,厚生労働省「平成20~24年 人口動態保健所・市区町村別統計」,国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」

※平成30年10月の市制施行により「那珂川市」に移行したが、平成30年の「日本の地域別将来推計人口」では那珂川町となっているため、本資料では那珂川町のデータを記載している。

*全国の2017年の合計特殊出生率は1.43

○ 福岡県では、粕屋町、福岡市、大野城市、須恵町、志免町、新宮町、久山町を除いて2045年までに総人口が減少すると推計。○ 鉄道などの公共交通の利便性が高いと考えられる福岡市を中心とした市町村では、人口増

加または減少幅が比較的緩やかであるのに対し、交通利便性が相対的に低いと考えられる市町村や高齢化率の高い地域では減少幅が大きくなる傾向と推計。

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福岡県内市町村の総人口の将来推計値等(2/3)

総人口の推移等※総人口の増減率の上位3自治体を青色,下位3自治体を赤色で表示※国立社会保障・人口問題研究所の推計による

○ 福岡県では、粕屋町、福岡市、大野城市、須恵町、志免町、新宮町、久山町を除いて2045年までに総人口が減少すると推計。○ 鉄道などの公共交通の利便性が高いと考えられる福岡市を中心とした市町村では、人口増

加または減少幅が比較的緩やかであるのに対し、交通利便性が相対的に低いと考えられる市町村や高齢化率の高い地域では減少幅が大きくなる傾向と推計。

*全国の2017年の合計特殊出生率は1.43

資料:総務省「国勢調査」,厚生労働省「平成20~24年 人口動態保健所・市区町村別統計」,国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」 10

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福岡県内市町村の総人口の将来推計値等(3/3)

総人口の推移等※総人口の増減率の上位3自治体を青色,下位3自治体を赤色で表示※国立社会保障・人口問題研究所の推計による

○ 福岡県では、粕屋町、福岡市、大野城市、須恵町、志免町、新宮町、久山町を除いて2045年までに総人口が減少すると推計。○ 鉄道などの公共交通の利便性が高いと考えられる福岡市を中心とした市町村では、人口増

加または減少幅が比較的緩やかであるのに対し、交通利便性が相対的に低いと考えられる市町村や高齢化率の高い地域では減少幅が大きくなる傾向と推計。

*全国の2017年の合計特殊出生率は1.43

資料:総務省「国勢調査」,厚生労働省「平成20~24年 人口動態保健所・市区町村別統計」,国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」 11

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△ 80

△ 60

△ 40

△ 20

0

20

40

60

万東京圏

名古屋圏

大阪圏

地方圏

○ これまで3度、地方から大都市(特に東京圏)への人口移動が生じてきた。

第1人口移動期(1960~1973

(オイルショック))

(転入超過数 万人)

三大都市圏及び地方圏における人口移動(転入超過数)の推移

(出典)総務省「住民基本台帳人口移動報告」(日本人移動者)

第1人口移動均衡期(1973~1980)

第2人口移動期(1980~1990年代

(バブル崩壊))

第2人口移動均衡期(1993~1995)

第3人口移動期(2000~)

大阪圏

名古屋圏

地方圏

38.8万人

21.1万人

6.3万人

△65.1万人

転入超過ピーク(高度経済成長期)東京圏

13.6万人

- 0.8万人

- 0.7万人

- 12.0万人

<東京圏転入超過数の推移>1962年 387,874人(高度成長期のピーク)1976年 44,443人(高度経済成長のボトム)1987年 163,644人(バブル期のピーク)1994年 △16,914人(バブル崩壊後のボトム)2007年 155,150人(リーマンショック前のピーク)2011年 62,809人(東日本大震災)

地方圏からの転出超過ピーク

37.7万人

2018年

12

人口移動の状況

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東京圏への転入超過数(2010年-2018年 年齢階級別)

○ 東京圏への転入超過数の大半を10代後半、20代の若者が占めており、大学等への進学や就職が一つのきっかけになっているものと考えられる。

15~19

30,246 15~19

29,727 15~19

27,093

15~19

26,604

15~19

25,815

15~19

26,484

15~19

27,664 15~19

26,713

15~19

26,863

20~24

51,886 20~24

48,377 20~24

50,975

20~24

57,109

20~24

60,374

20~24

66,517

20~24

68,883 20~24

70,853

20~24

74,996

25~29

9,830 25~29

5,939

25~29

8,032

25~29

14,599

25~29

17,136

25~29

20,068

25~29

18,415

25~29

19,769

25~29

23,561 92,829 62,809 67,209

96,524 109,408 119,357 117,868 119,779

135,600

△ 40,000

△ 20,000

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

160,000

東京圏の年齢階層別転入超過数(2010~2018年) 90歳以上85~8980~8475~7970~7465~6960~6455~5950~5445~4940~4435~3930~3425~2920~2415~1910~145~90~4歳総数

(人)

2010年 2011年 2012年 2013年

出 2014年 2016年2015年 2017年

資料出所:総務省「住民基本台帳人口移動報告」(2010年―2018年/日本人移動者)

2018年

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20.5万人

1.0万人

9.7万人

△1.5万人

7.9万人

2.5万人

5.8万人

18.3万人

3.5万人

6.7万人

△0.2万人

7.6万人

3.8万人

7.8万人

△2.5

0.0

2.5

5.0

7.5

10.0

12.5

15.0

17.5

20.0

22.5

1958

1960

1962

1964

1966

1968

1970

1972

1974

1976

1978

1980

1982

1984

1986

1988

1990

1992

1994

1996

1998

2000

2002

200

4

2006

2008

2010

2012

2014

2016

2018

14

○ 東京圏の転入超過数は、かつては、転入超過が多いときは男性が女性を上回り、少ないときは女性が男性を上回る状況がみられた。

○ バブル崩壊後以降は男女差がほぼみられない状況が続いていたが、リーマンショック、東日本大震災以降は、女性が男性を上回って推移している。

(転入超過数 万人) 東京圏の転入超過数(対地方圏)の推移[男女別](出典)総務省「住民基本台帳人口移動報告」(日本人移動者)

2018年

人口移動の状況(東京圏・男女別)

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○ 転入超過数の状況を男女別にみると女性の方が多く、転入者数・転出者数は男性が多い。

○ 女性の「転出者数」が少ないことから、「女性は転入しても戻らない」傾向が示唆される。

(万人)

(出典)総務省「住民基本台帳人口移動報告」(日本人移動者)

(万人) (万人)

人口移動の状況(東京圏・男女別)

15

14

16

18

20

22

24

26

28

2014 2015 2016 2017 2018

東京圏への転入者数

男 女

14

16

18

20

22

24

26

28

2014 2015 2016 2017 2018

東京圏への転出者数

男 女

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

2014 2015 2016 2017 2018

東京圏への転入超過数

男 女

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東京圏への転入超過数 上位20団体の男女別内訳 2017年

(人)

資料:住民基本台帳の人口移動のデータ(日本人人口)に基づき、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局において作成。16

女性

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

東京圏における転入超過数2017(男女別・上位20団体)

男性

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少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために、まち・ひと・しごと創生(※)に関する施策を総合的かつ計画的に実施する。

※まち・ひと・しごと創生:以下を一体的に推進すること。

まち…国民一人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営める地域社会の形成

ひと…地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保

しごと…地域における魅力ある多様な就業の機会の創出

まち・ひと・しごと創生本部(第11条~第20条)

国のまち・ひと・しごと創生総合戦略(閣議決定)(第8条)案の作成

実施の推進

実施状況の総合的な検証

勘案

勘案

施行期日:公布日(平成26年11月28日)。ただし、創生本部・総合戦略に関する規定は、平成26年12月2日。

勘案

目的(第1条)

まち・ひと・しごと創生法の概要

都道府県まち・ひと・しごと創生総合戦略(努力義務)(第9条)

市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略(努力義務)(第10条)

本部長:内閣総理大臣

全閣僚で構成

内容:まち・ひと・しごと創生に関する目標や施策に関する基本的方向

17

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「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」

Ⅰ.人口減少問題の克服◎2060年に1億人程度の人口を維持

◆人口減少の歯止め・国民の希望が実現した場合の出生率(国民希望出生率)=1.8

◆「東京一極集中」の是正

Ⅱ.成長力の確保◎2050年代に実質GDP成長率:1.5~2%程度維持(人口安定化、生産性向上が実現した場合)

中長期展望(2060年を視野)

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まち・ひと・しごと創生総合戦略(2018改訂版)(~2019年度)

1.地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする

2.地方への新しいひとの流れをつくる

3.若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる

4.時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する

(ア)生産性の高い、活力に溢れた地域経済実現に向けた総合的取組(イ)観光業を強化する地域における連携体制の構築(ウ)農林水産業の成長産業化(エ)地方への人材還流、地方での人材育成、地方の雇用対策

(ア)政府関係機関の地方移転(イ)企業の地方拠点強化等(ウ)地方における若者の修学・就業の促進(エ)子供の農山漁村体験の充実(オ)地方移住の推進

(ア)少子化対策における「地域アプローチ」の推進(イ)若い世代の経済的安定(ウ)出産・子育て支援(エ)地域の実情に即した「働き方改革」の推進(ワーク・ライフ・バランスの実現等)

(ア)まちづくり・地域連携(イ)「小さな拠点」の形成(集落生活圏の維持)(ウ)東京圏をはじめとした大都市圏の医療・介護問題・少子化問題への対応(エ)住民が地域防災の担い手となる環境の確保(オ)ふるさとづくりの推進(カ)健康寿命をのばし生涯現役で過ごせるまちづくりの推進(キ)温室効果ガスの排出削減と気候変動への適応を進める地域づくり(ク)地方公共団体における持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取組の推進

地方創生の深化に向けた施策の推進(政策パッケージ)

情報支援(地域経済分析システム(RESAS))人材支援(地方創生人材支援制度、地方創生カレッジ、プロフェッショナル人材事業)財政支援(地方創生推進交付金、企業版ふるさと納税、まち・ひと・しごと創生事業費)

【地方創生版・三本の矢】19

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産官学連携により地域でインターンシップを推進する組織等

大学○インターンシップ参加希望学生の確保○地方公共団体との就職支援協定に基づく情報提供や参加への配慮

地方企業○インターンシップの場の提供

○企業の魅力発信

事業実施

自治体等

○地元の魅力発信

参加促進○国民的・社会的な気運の醸成

インターンシップへの参加

・学生が地方企業を知り、その魅力に気づく機会が充実

・就職先として地方企業が有力な選択肢の一つとなることで、地方への人材還流、地元定着が実現

地方創生インターンシップ事業のイメージ

地方創生インターンシップ事業

東京圏在住の地方出身学生等の地方還流や地元在住学生の地方定着を促進するため、産官学を挙げて、地元企業でのインターンシップの実施等を支援。

20

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学生用リーフレット(平成31年3月発行)

地方創生インターンシップについて

21

地方創生インターンシップポータルサイトにて、地方でのインターンシップに参加した先輩の事例やインターンシップの効果等を紹介中!

地方創生インターンシップ

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出捐

④要件を満たす者に対して奨学金返還の全部又は一部を負担

地元産業界一般の寄付等

道府県等 道府県等の基金へ

の出捐額に特別交付税措置

連 携

独立行政法人日本学生支援機構

文科省

【標準的な基金規模※】

「○○県人口減少対策・就職支援基金」 年 間 支 援 対 象 者 :100人1人あたりの奨学金(貸付)額:400万円⇒ 基金規模:4億円

【事業イメージ】

③奨学金返還

①対象学生を推薦

②奨学金貸与 を設定無利子の優先枠(地方創生枠)1都道府県あたり各年度上限100名

・当該特定分野の学位や資格の取得

・「地方経済の牽引役となる産業分野」や「戦略的に振興する産業分野」に係る地元企業に就職 など

※地方公共団体と地元産業界が合意して設定

対象者の要件

総務省

出捐

大学生等

地方大学等への進学、地元企業への就職や、都市部の大学等から地方企業への就職を促進

○奨学金返還支援を実施しているのは32府県(青森県、岩手県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、岐阜県、三重県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県)

※上記の事業イメージによらず、独自の取組として奨学金返還支援等を実施している府県を含む。

「奨学金」を活用した大学生等の地方定着の促進

22

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地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律

(1)地域における大学振興・若者雇用創出のための交付金制度(キラリと光る地方大学づくり)

(2)特定地域内の大学等の学生の収容定員の抑制

(3)地域における若者の雇用機会の創出等

○ 地方公共団体は、内閣総理大臣が定める基本指針に基づき、地域の中核的産業の振興や専門人材育成等に関する計画を作成し、内閣総理大臣の認定を申請。

○ 例外事項の具体例

・スクラップアンドビルドによる新たな学部等の設置・留学生や社会人の受入れ・夜間・通信教育を行う学部・学科を設置する場合・収容定員増等について、投資・機関決定等を行っている場合・専門職大学等の設置(5年間の経過措置)

我が国における急速な少子化の進行及び地域の若者の著しい減少により地域の活力が低下している実情に鑑み、地域における若者の修学及び

就業を促進し、地域の活力の向上及び持続的発展を図るため、内閣総理大臣による基本指針の策定及び地域における大学振興・若者雇用創出事業に関する計画の認定制度並びに当該事業に充てるための交付金制度の創設等の措置を講ずる。

(※)学生が既に相当程度集中している地域等として東京23区を政令で規定。

○ 大学等の設置者又は大学等を設置しようとする者は、特定地域内 (※)の大学等の学部等の学生の収容定員を増加させてはな

らない(10年間の時限措置)。

地方公共団体

大学等 事業者

地域における大学振興・若者雇用創出

推進会議

日本全国や世界中から学生が集まるキラリと光る地方大学づくり

○ 地方公共団体は、計画の案の作成等について協議するため、大学及び事業者等と地域における大学振興・若者雇用創出推進会議を組織。

○ 国は地方公共団体と連携して地域における若者の雇用機会の創出等の必要な施策を講ずるように努める。

【主な施策】

①地元中小企業等でのインターンシップ、②プロフェッショナル人材、③奨学金返還支援制度

東京一極集中是正に向けた他の施策と合わせ、2020年時点で地方・東京圏の転出入均衡を目指す。(参考:2018年時点の東京圏への転入超過数は約13.6万人。)

目標

○ 国は、計画の認定を受けた地方公共団体に対し、交付金(※)を交付。

(※)内閣府交付金分72.5億円(文部科学省予算を含む地方大学・地域産業創生交付金事業97.5億円の内数)【平成31年度予算】

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高知県“IoP (Internet of Plants)”が導く「Next次世代型施設園芸農業」への進化

地域における若者の修学・就業の促進 -キラリと光る地方大学づくり-

事業概要・目的

産業界等

地方公共団体

大学等

地域における大学振興・若者雇用創出推進会議

○ 「地方大学・産業創生法」に基づき、首長のリーダーシップの下、産官学連携により、地域の中核的産業の振興や専門人材育成などを行う優れた取組を、地方大学・地域産業創生交付金※において重点的に支援※文科省計上分を合わせ国費97.5億円(H31年度)(H30年度95億円)

○ これにより、「キラリと光る地方大学づくり」を進め、地域における若者の修学・就業を促進

地方大学・地域産業創生交付金の平成30年度採択結果

○ 全国16件の申請のうち、7件を決定(平成30年10月19日)

採択事業:富山県、岐阜県、島根県、広島県、徳島県、

高知県、北九州市

○ 採択にあたっては、「地域における大学振興・若者雇用創出事業評価委員会」(座長:坂根正弘コマツ相談役)において、書面評価・現地評価・面接評価からなる複層的な評価を実施

島根県先端金属素材グローバル拠点の創出 -Next Generation TATARA Project-

データの送信

営農支援(診断・改善提案)

たたら操業実習(島根大) 耐熱合金を用いる航空機エンジン

○ Society5.0社会における先進的な農業の実現を図るため、施設園芸農業の生産性日本一の高知県において、高知大、高知工科大、農業団体、IoT推進団体等が連携

○ 多様な園芸作物の生理・生育情報のAIによる可視化と利活用を実現するInternet of Plants (IoP) の研究開発・人材育成を進め、施設園芸農業の超高収量・高品質化、高付加価値化、超省力化・省エネルギー化と施設園芸関連産業群の創出を図る

学術情報ネットワーク「SINET」を基盤としたIoPクラウド上に作物の生理生態や、気象、ハウス内環境、流通等のあらゆるデータを統合。東大等との共同研究や、営農支援に活用

○ たたら製鉄の伝統を受け継ぐ特殊鋼産業クラスター(特殊鋼で世界的シェアを誇る日立金属や、加工技術で強みを有する中小企業グループSUSANOO等)と、島根大、松江高専等が連携

○ 島根大に新たに設置した「次世代たたら協創センター」に、オックスフォード大の世界的権威を所長として迎え、航空エンジンや、世界最高峰の高効率モーターに用いる先端金属素材の高度化に向けた共同研究、専門人材育成を実施

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平成30年度地方大学・地域産業創生交付金 交付対象事業(7件)

岐阜県 「日本一の航空宇宙産業クラスター

形成を目指す生産技術の人材育成・研究開発」

島根県 「先端金属素材グローバル拠点の

創出-Next Generation TATARA Project-」

広島県 「ひろしまものづくりデジタルイノベーション

創出プログラム」

徳島県 「次世代“光”創出・応用による

産業振興・若者雇用創出計画」

高知県 「“IoP(Internet of Plants)”

が導く「Next次世代型施設園芸農業」への進化」

北九州市 「革新的ロボットテクノロジーを活用

したものづくり企業の生産性革命実現プロジェクト」

平成30年10月19日 交付対象事業公表

「地方大学・産業創生法」に基づき、首長のリーダーシップの下、産官学連携により、地域の中核的産業の振興や専門人材育成などを行う優れた取組を地方大学・地域産業創生交付金により重点的に支援する。これにより、日本全国や世界中から学生が集まるような「キラリと光る地方大学づくり」を進め、地域における若者の修学・就業を促進する。

施策概要

スイス・バーゼル地域をモデルに、世界の「薬都とやま」を確立すべく、富山大、県立大、県薬総研、県薬業連合会等が連携。製剤、創薬(免疫分野)等に重点化し、医薬品生産金額1兆円(H39)を目指す

島根大と日立金属、SUSANOO等が連携。新研究所の所長としてOxford大から世界的権威を迎えるなど、航空エンジンやモーター用素材研究の高度化を図り「先端金属素材の聖地『島根』」の創出を目指す

徳島大と日亜化学工業等が連携し、新たな光源開発や光応用による医療機器開発を図るとともに、光応用専門人材を育成し、次世代光関連産業を牽引する世界最先端の研究開発・生産拠点の形成を目指す

九州工業大と安川電機が連携し、革新的な自律作業ロボットの開発をオープンイノベーションにより推進。地域企業への多様なロボット導入支援等を合わせ、国内外における新たな生産性革命の拠点化を目指す

岐阜大、川崎重工、ナブテスコ等が連携し、AIやロボティクスを用いた航空宇宙生産技術の研究開発や、生産システムアーキテクト育成を実施。若者が集う日本一の航空宇宙産業クラスター形成を目指す

広島大とマツダを中核とし、地域の実績・強みのあるモデルベース開発による材料研究や、自動車等の制御・生産プロセスのスマート化を図るとともに、「ものづくり」と「デジタル」の融合領域を牽引する人材育成を行う

生産性日本一の施設園芸農業を更に高度化するため、高知大、高知工科大、農業団体等の連携により、栽培、出荷、流通をカバーする世界初のIoPクラウドを構築。若者に訴求する農業への転換を図る

富山県

「『くすりのシリコンバレーTOYAMA』創造計画」

※SUSANOO:特殊鋼加工技術を強みとする中小企業グループ

※モデルベース開発:実機ではなく、シミュレーションによる設計・評価を行い、開発の効率化等を図る手法

※IoP:多様な園芸作物の生理・生育情報を可視化。作物・環境・栽培・流通データを統合し、AIにより営農支援

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※1 東京圏の条件不利地域※4を含む。※2 東京圏在住の23区への通勤者のうち、条件不利地域※4在住者を除く。※3 都道府県による移住希望者等と中小企業等のマッチングを支援する仕組みの構築を別途支援。※4 過疎地域自立促進特別措置法、山村振興法、離島振興法、半島振興法及び小笠原諸島振興開発特別措置法において規定される条件不利地域を有する市町村

(政令指定都市を除く)。

地方※1へ移住

(東京23区在住者又は23区

への通勤者※2 が移住)

就業した場合

最大100万円

地方※1での就業(地方公共団体がマッチ

ング支援の対象※3とし

た中小企業等に就業)

・移住者を採用した中小企業等に対し、その採用活動に要した経費の一部を助成(厚生労働省)・移住者が住宅の建設・購入を行う場合に、(独)住宅金融支援機構が提供する住宅ローンの金利の引下げ(国土交通省)

<起業支援と連携> ・設備資金及び運転資金について、(株)日本政策金融公庫の融資による支援(中小企業庁)

地方※1での起業(地域課題解決に資する

社会的事業を起業)

起業した場合

最大300万円

(最大100万円+200万円)

他 省 庁との連携

(地方にいたままで)

起業した場合

最大200万円

○ 地方へのUIJターンによる起業・就業者の創出等を地方創生推進交付金により支援。

東京圏からのUIJターンの促進地方の担い手不足対策

東京23区在住者・23区への通勤者

<移住支援と連携>

UIJターンによる起業・就業者創出(移住支援・起業支援)

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インバウンドの拡大

(出典)観光庁作成資料

○ 訪日外国人旅行者数は、2018年に3,119万人となり、6年連続で、過去最高を更新。【政府目標:2020年に4,000万人、2030年に6,000万人】

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(出典)農林水産省作成資料

○ 農林水産物・食品の輸出は6年連続で過去最高を更新。2018年には9,000億円を超える。【政府目標:2019年に1兆円】

農業輸出額の拡大

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Page 30: 地方創生の課題と展望 - 首相官邸ホームページ地方創生の課題と展望 令和元年6月1日 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局 次長

(出典)東京商工リサーチ

○ 中小・小規模事業者の倒産件数は、2012年から2018年にかけて3割以上減少し、この四半世紀で最低の水準。

12,077

8,235

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

中小・小規模事業者の倒産件数

32%減少

中小・小規模事業者の倒産件数の減少

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地方の法人関係税収の増加

○ 地方の法人関係税収は、ほとんどの都道府県で4割~5割増加(2012年度→2018年度)。

(一般会計ベース) (単位:億円、%)

都道府県 平成30年度 平成24年度増減率

(H30年度/H24年度)都道府県 平成30年度 平成24年度

増減率(H30年度/H24年度)

北海道 2,216 1,458 52.0 滋賀県 700 451 55.2青森県 473 340 39.3 京都府 1,287 855 50.5岩手県 518 329 57.4 大阪府 5,621 3,487 61.2宮城県 1,203 749 60.6 兵庫県 2,477 1,741 42.3秋田県 357 256 39.7 奈良県 405 302 34.1山形県 425 299 42.2 和歌山県 343 273 25.5福島県 885 536 65.2 鳥取県 228 155 47.0茨城県 1,421 975 45.8 島根県 281 206 36.9栃木県 983 655 50.0 岡山県 886 599 47.9群馬県 999 683 46.2 広島県 1,430 1,005 42.2埼玉県 2,686 1,898 41.6 山口県 634 451 40.6千葉県 2,439 1,652 47.7 徳島県 309 216 43.1東京都 21,120 15,067 40.2 香川県 477 352 35.5神奈川 4,200 2,899 44.9 愛媛県 593 447 32.9新潟県 1,008 722 39.6 高知県 258 188 37.1富山県 497 358 38.7 福岡県 2,446 1,663 47.1石川県 566 345 64.1 佐賀県 327 241 35.8福井県 408 297 37.5 長崎県 469 360 30.6山梨県 398 343 16.1 熊本県 649 448 44.6長野県 938 633 48.2 大分県 475 329 44.3岐阜県 844 621 35.8 宮崎県 401 293 37.0静岡県 2,025 1,365 48.4 鹿児島県 589 437 34.8愛知県 4,648 2,738 69.8 沖縄県 483 317 52.3三重県 930 680 36.8

※各都道府県の公表ベースの数値による。※法人道府県民税、法人事業税、地方法人特別譲与税の合計値である。※東京都の税収計には、都が特別区において都税として徴収した市町村税相当分を含む。※石川県及び京都府は骨格予算である。

都道府県別当初予算における法人関係税収について

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2018

4年目

◎ライフステージに応じた地方創生の充実・強化

◎国の総合戦略策定

スタートアップ

2014・2015

◎地方創生の新展開 とKPIの総点検

中間年

2017

2019

5年目

◎第1期の総仕上げと次のステージに向けて

2016

2年目

◎地方創生版

三本の矢創設◎地方版総合戦略策定

・地域における若者の修学・就業の促進

-キラリと光る地方大学づくり-

・UIJターン等を促進するための

政策パッケージの策定

・UIJターン等を促進するため

の政策パッケージの着実な実行

・地方の魅力を高めるまちづくり

の推進

・次のステージにおける総合戦略

の検討

2020~2024

6年目~10年目

第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」第1期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」

地方創生の次のステージ

第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」策定に向けて

6月中下旬

創生会議:基本方針案の審議

創生本部決定、閣議決定:基本方針

創生会議:第2期総合戦略の骨子の審議

11月頃

創生会議:第2期総合戦略案の審議

創生本部決定、閣議決定:第2期総合戦略策定

12月頃

※ 国の総合戦略を踏まえ、地方版総合戦略を策定

2019年6月上旬

来年度予算要求・税制改正要望

有識者会議:中間とりまとめ(

予定)

5/23

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国際的なイベント 政府関係の動き その他の動き

➢東京で第32回夏季オリンピック、第16回夏季パラリンピックの開催<2020年7月~9月>

➢大阪で万国博覧会の開催<2025年5月~11月>

➢幼児教育・保育の無償化<2019年10月~>※今国会に提出中

➢IR整備法(特定複合観光施設区域整備法)が施行<~2021年7月26日>

➢文化庁、京都に本格移転<~2022年3月末>

➢5Gの商用サービス開始

<2020年>

➢団塊の世代が全て75歳以上

<2025年>

➢リニア中央新幹線(品川・名古屋間)が開業<2027年>※名古屋・大阪間は2045年より最大8年間前倒しで開業予定

32

短期的(2025年頃まで)に予定されている主な動き

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まち・ひと・しごと創生基本方針2019骨子案

1.全体の枠組「継続を力にする」という姿勢で、まち・ひと・しごと創生長期ビジョン(長期ビジョン)とまち・ひと・しごと創生総合戦略(総合戦略)の枠組を引き続き維持。

2.検証を踏まえた検討の方向性(1)4つの基本目標

◆4つの基本目標について、現行の枠組を基本的に維持しつつ、必要な強化を行う。◆4つの基本目標において、「人材を育て活かす」「誰もが活躍できる地域社会をつくる」ことを位置付け。

(2)「まち」「ひと」「しごと」の好循環◆第1期の「しごと」を起点としたアプローチに加え、「まち」「ひと」「しごと」という多様なアプローチを柔軟に実施。

(3)5つの政策原則(自立性、将来性、地域性、直接性、結果重視)◆5つの政策原則について、基本を維持しつつ、「連携」の位置付けを明確化。

(4)情報支援・人材支援・財政支援(「地方創生版・三本の矢」)◆「地方創生版・三本の矢」について、従来の枠組を維持しつつ次の見直しを実施。・人材支援を強化。

・地方創生関係交付金について必要な見直しを実施。

第2期に向けての基本的な考え方

※第18回まち・ひと・しごと創生会議(令和元年5月22日開催)資料より抜粋 33

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まち・ひと・しごと創生基本方針2019骨子案

3.第2期における新たな視点(1)民間と協同する

◆地方公共団体に加え、NPO等の地域づくりを担う組織や企業と連携。

(2)人材を育て活かす◆地方創生の基盤をなす人材に焦点を当て、掘り起こしや育成、活躍を強化。

(3)新しい時代の流れを力にする◆Society 5.0の実現に向けた技術の活用を横断分野として位置付け、強力に推進。◆SDGsを原動力とした地方創生をより一層充実・強化。

(4)地方へのひと・資金の流れを強化する◆将来的な地方移住にもつながる「関係人口」を創出・拡大。◆志ある企業や個人による地方への寄附・投資等により地方への資金の流れを強

化。

(5)誰もが活躍できる地域社会をつくる◆女性、高齢者、障害者、外国人等誰もが居場所と役割を持ち、活躍できる地域社会を実現。

(6)地域経営の視点で取り組む

◆新設からストック活用・マネジメント強化へ転換等。34

第2期に向けての基本的な考え方

※第18回まち・ひと・しごと創生会議(令和元年5月22日開催)資料より抜粋

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第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」策定に関する有識者会議中間取りまとめ報告書(案)参考資料

第2期に向けた取組例について

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Society 5.0の実現に向けた技術の活用

無人電動カート活用による新交通システム構築

ドローン i-Land プロジェクト

○ Society 5.0の実現に向けた技術の活用を、まち・ひと・しごと創生の横断分野として位置付け、強力に推進。○ この一環として、情報通信技術等の活用による社会実験等に対する支援を推進。

第2期に向けた取組例について

AIを活用した市民主体のヘルスケア推進

ロボットトラクタによる農作業の自動化・効率化

出典:農水省HP

出典:近未来技術等社会実装事業事例集(H31.3 )・豊橋市

出典:輪島市・日本商工会議所資料

出典:五島市HP・Google map

Society5.0の実現に向けた技術の活用の例

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「海外から稼ぐ」地方創生

○海外への訴求力が高く、地域の成長産業である農林水産業と観光業の戦略的連携により、①一次産品や加工品の輸出を通じた海外現地での需要開拓(アウトバウンド)②訪日外国人の拡大と地方への誘客による地域内消費獲得(インバウンド)の好循環を実現し、「海外から稼ぐ」地域の取組みを、地方創生担当部局を中心とする関係省庁が一丸となって支援。

欧米・アジア市場

①輸出拡大

②インバウンド拡大

対日投資促進※海外販路開拓を行う地域商社への投資等

農林水産業等 観光業

輸出・インバウンド拡大を通じた地域内経済好循環の実現

一体的に推進

【海外需要開拓型地域農観連携の取組み】

《豊岡市の取組(豊岡版DMO)》

《唐津市の取組(唐津コスメティック構想)》

フランスを中心とする海外コスメ企業に対する誘致活動や地場企業との業務提携を推進。

ツバキ油等の地元産物を原料とした美容健康商品を海外市場に展開。

閑散期に訪れる欧米豪の観光客をターゲットとした観光事業を展開。

旬の魚介や野菜を調理するなど、地域資源を生かしたプログラムを実施。

(出典)観光庁作成資料

※括弧内は全国に占める割合。

(参考2)地方部の外国人延べ宿泊者数

10.0 11.8 12.5

40.1 55.6 63.6

3.2

6.4 9.4

0

20

40

60

80

100

19

90

19

95

20

00

20

05

20

10

20

15

20

20

20

25

20

30

高所得国 中所得国 低所得国

(参考1)所得水準別人口見通し(億人)

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地域密着型の「コンパクト型地域商社」の活動を通じて農業の計画生産化、所得の向上・安定、若手農家の事業化を支援。

同時に近畿・中国地方への取組の横展開の支援にも注力。滋賀で立ち上げた地域商社(㈱東近江あぐりステーション)は年商6億円規模まで成長。

地方創生を担う人材・組織の育成

○ 地域において地方創生に資する取組を行う組織が増加。一方、地域再生法に基づき地方公共団体が指定している地域再生推進法人は全国で16法人にとどまる。

○ このため、様々な取組を行う組織を、①その取組内容等に応じて類型化のうえ見える化し、②全国的なネットワークの構築によるノウハウの横展開を可能にすることで、地方創生を担う組織・人材をさらに増大させる。

○ 加えて、行政と連携してそうした組織等の支援を行う「中間支援組織」の育成と活用を推進する。

事例1(地域商社)有限会社 漂流岡山

地方創生を担う具体的な組織例

c c

事例2(起業支援型中間支援組織)NPO法人 おっちLABO

雲南市が開講した次世代育成事業「幸雲南塾」の卒業生が、若者の地域活動を支援する中間支援NPOを設立。

ネットワークとビジネススキルを持つ人材を「コーディネーター」として誘致・雇用し、地域の様々な組織・人材・資源と課題解決人材(幸雲南塾生)をつなぐことにより、地域の課題解決に取り組む。

出典:有限会社漂流岡山 出典:NPO法人おっちLABO

地域の新たな経済を生み出すローカルベンチャーの輩出・育成を目的に、10の自治体とNPO法人が協働。

地域課題の解決力とビジネス構築力を同時に磨く「ローカルベンチャーラボ」等の取組により、ローカルベンチャーによる売上規模増、起業家創出、人材と地域のマッチングを目指して活動。

事例3(広域起業支援型中間支援組織)ローカルベンチャー推進協議会

(NPO法人ETIC.×岡山県西粟倉村等10自治体)

出典:ローカルベンチャー推進協議会38

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高等学校等における人材育成

○ 将来、地域を支える人材を育成するため、高等学校等において、「ふるさと教育」等の地域課題の解決等を通じた探究的な学びを推進。また、地域留学など、地方の魅力に触れる取組も重要。

○ 地域の経済・産業振興のためには、高等専門学校における人材育成も重要。地域課題解決に資する高専の取組を推進する必要。

出典:文部科学省

長野県飯田O

IDE

長姫高校「地域人教育」 出典:文部科学省

高知高等専門学校における取組

「地域留学」の必要性

出典:島根県

島根県における地域系部活動の設置

出典:岩本悠氏39

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関係人口の創出・拡大

○ 地域における多様な課題の解決や、将来的な地方移住者の増加に向けて、様々な形で都市住民等が特定の地域と継続的に関わる「関係人口」の創出・拡大を図る。

○ このため、地域と都市住民等とをつなげるコーディネート体制の構築を推進(関係案内所・関係案内人)。・都市住民等を受け入れたい地域のニーズの掘り起こし・各地域における取組に関する情報収集・都市住民等への情報提供 等

○ なお、地方での兼業・副業など、「しごと」に関しては、地域の「プロフェッショナル人材拠点」や、民間の人材仲介組織等と連携して実施。

地 域

コーディネート拠点(関係案内所・関係案内人)

都市住民等

特定地域への関心を有する若者等

人材仲介組織等 しごと

ファン

中小企業等

地域住民・地域づくり団体等

兼業・副業等希望人材

兼業・副業として地域に関わる人材の活用

特定地域との継続的な関わりを求める都市住民等の創出・拡大

※全国レベルにおいても各地域における取組に関する情報を共有しネットワーク化を図る

出典:一般社団法人かかみがはら暮らし委員会

出典:株式会社grooves

連携

ニーズの掘り起こし等 情報収集・情報提供等

【活動内容イメージ】ファン

しごと

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Page 42: 地方創生の課題と展望 - 首相官邸ホームページ地方創生の課題と展望 令和元年6月1日 内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局 次長

地方の暮らしの情報発信の強化

○ 通勤時間、可処分所得、住宅コストなどの地方の暮らしに係る情報を、データに基づき、女性や子育て世帯など属性を考慮をした、的確かつ東京も含めて比較可能な形で発信。

(出典)総務省「社会生活基本調査」(H28)

一日当たりの通勤等時間(平日)

時間(分)

時間(分)

1 大分 56 25 福島 662 秋田 57 25 沖縄 662 鳥取 57 27 長崎 682 鹿児島 57 28 宮城 695 島根 58 28 群馬 696 青森 59 28 静岡 696 山形 59 31 栃木 706 福井 59 32 岐阜 716 宮崎 59 33 三重 7210 山口 60 33 広島 7210 佐賀 60 35 岡山 7312 富山 61 36 滋賀 7512 愛媛 61 37 福岡 7714 北海道 62 38 茨城 8114 岩手 62 39 愛知 8214 長野 62 39 京都 8214 和歌山 62 41 兵庫 8414 香川 62 42 大阪 8919 石川 63 43 奈良 9619 山梨 63 44 東京 9719 高知 63 45 埼玉 10122 新潟 65 46 千葉 10822 徳島 65 47 神奈川 110

22 熊本 65 82

都道府県 都道府県

全国

(出典)平成26年全国消費実態調査

勤労者世帯(2人以上世帯)の収支の状況

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個々人の希望をかなえる少子化対策

○ 各地方公共団体が、子育てのサポート体制、働き方、住環境等の地域ごとの課題を明確化し、これに対応した地域ごとの取組を展開する「地域アプローチ」による取組を推進。

※「地方創生×少子化対策」検討会(第2回) 静岡県プレゼン資料より抜粋

◎ふじのくに少子化突破戦略の羅針盤(静岡県)

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スポーツ・健康まちづくりの推進

○ 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催等により、今後、スポーツへの関心の高まりや、訪日外国人の増加が期待される。この絶好の機会を逃さず、地域の更なる活性化につなげる必要。○ このため、地域の魅力的なスポーツ資源等を有効活用したまちづくりを強力に推進。○ また、「歩く」まちづくりなど、スポーツを通じた健康増進の取組による地域のブランディング化も一層推進。○ これらのスポーツ・健康まちづくりの取組については、関係省庁が一丸となった取組が必要。

【ビワイチ推進プロジェクト】

【オガールアリーナ】

※出典:ニュースリリース配信サービス「PR TIME」※出典:滋賀・びわ湖観光情報、地方創生推進事業交付決定事業概要

JR紫波中央駅前(岩手県紫波町)の活性化を図るため整備された複

合施設「オガール」に設置されている日本初のバレーボール専用コート。日本国内のプロチームの合宿等で広く活用。

ハード・ソフト面で安全・安心に自転車を楽しめる基盤や施設の整備、人材の育成を加速し、観光コンテンツの魅力向上、周遊ルートの開発・発信を強化。

県内外から多くのサイクリング愛好家が訪れ、琵琶湖1周する人の数も近年右肩上がりに増加。

運動の必要性やバランスの良い食生活の重要性などを伝えることで、健康への意識の向上を図ることを目的としたイベントをイオンモール広島府中(広島県安芸郡)で開催。厚生労働省、経済産業省、スポーツ庁が連携した健康増進イベントは全国初。

【FUN + HEALTH FESTA】

※出典:TOKYO 2020 PRE-GAMES TRAINING CAMPS ONLINE GUIDE

各地の先進的な取組(例)

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