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Ministry of Land, Infrastructure, Transport and TourismGeospatial Information Authority of Japan
地理院地図パートナーネットワーク会議~地理空間情報活用のオープンイノベーションを目指して~
国土地理院 地理空間情報部 情報普及課小島 脩平
1
2018年11月28日(水)第10回北海道地区産学官懇談会
地理院地図パートナーネットワーク 2
100者 69者(H30.11.19現在)
発注者・エンドユーザ
具体的な活用をカタログ化した「地理院地図パートナーリスト」
地理院タイルを活用した受託開発
国土地理院
地理院タイルの提供
受託開発者
地理院タイルの活用力を持つ外部技術者(受託開発者、ツール提供者)をパートナーとし、地理空間情報活用のオープンイノベーションを目指す情報共有・意見交換の場
地理院タイルを活用したツール開発
ツール提供者
地理院地図パートナーネットワーク会議の様子
サイトURL: https://maps.gsi.go.jp/pn/→パートナーリスト、過去の会議資料等を掲載
地理院地図パートナーネットワーク会議
• 2014年度から年2回開催• 第1回~第8回までは東京で開催
3
第9回に初めて東京を飛び出して
札幌で開催(7月18日)北海道地理空間フォーラムin札幌
本日の内容
1. 地理院地図パートナーネットワーク会議の位置づけ
2. 第9回、第10回会議の報告
3. 今後の展開 –ベクトルタイル提供実験-
4
1.地理院地図パートナーネットワーク会議の位置づけ
5
地理院地図とは 6
国土地理院が整備した地形図、写真、標高、地形分類、災害情報などを発信するウェブ地図です。
地理院地図https://maps.gsi.go.jp/
パソコンやスマホからパソコンやスマホからアクセス!
ウェブブラウザ
ウェブ地図とは 7
で見られる地図インストール
不要
国土地理院の地理空間情報の提供 8
ウェブによる提供 ウェブ地図
測量法に基づく提供 → 誰でもアクセス可能な形で地理空間情報活用推進基本法に基づく活用推進 → 活用しやすい形で政府のオープンデータ戦略 → 官民協働の推進、行政の効率化等につながる形で
空中写真 地形図 主題図 災害情報 標高
国の基盤となる地理空間情報の整備
「地理院地図」と「地理院タイル」の違い 9
地理院地図(サイト)
地理院タイル(データ)
地理院をおにぎり屋に例えたら
田んぼの整備↓
測量・観測
米の生産・具の調理↓
地図の整備
おにぎりを売り出す↓
地図の提供
地理院地図
10
地理院タイル
11
地理院地図のデータ「地理院タイル」を使って
それぞれのニーズに応じた活用を!
地理院はデータ屋→「地理院タイル」を使って欲しい 12
地理院タイル↓
ウェブ地図用データデータを
使ってもらいたい
地理院タイルの利用の様々な形
国土地理院 別のアプリ等ユーザ
地理院地図 地理院タイル
HTMLJavaScript
CSS
地理院地図サーバ
インターネット
13
地理院地図ユーザ
更新・管理
別サーバ
サイトサイト
アプリソフトアプリソフト
地理院タイル活用促進のために 14
①オープンデータ施策政府のオープンデータ戦略に基づき、データを使いやすく提供
「政府標準利用規約(第2.0版)」に基づく「国土地理院コンテンツ利用規約」ファイル形式は、ウェブ地図で一般的な形式を採用(仕様もウェブで公開)
②オープンソース施策ウェブ地図をオープンソースとして公開し、データの活用を推進
オープンソースを活用して地理院タイルのショーケース「地理院地図」を開発「地理院地図」のソースを、オープンソースとして「GitHub(※)」で公開
③オープンイノベーション施策産学官連携を積極活用し、イノベーティブな成果を追求
地理院地図パートナーネットワーク
※GitHub: 数多くのオープンソースプロジェクトや企業が技術情報を公開している技術者向けのSNS
3つのオープン施策
①オープンデータ施策
15
出典明示だけで自由に利用可能(な場合が多い) 16
地理院タイルは「国土地理院コンテンツ利用規約」に基づいて利用可能http://www.gsi.go.jp/kikakuchousei/kikakuchousei40182.html
※標準地図等の”基本測量成果”については、測量法に基づき、申請等が必要になることがある。
国土地理院のウェブサイトで公開している情報は、別の利用ルール(※)が適用されるものを除き、複製、公衆送信、翻訳・変形等の翻案等、自由に利用できます。また、商用利用も可能です。
→出典の記載により利用可能!
2 / 1 / 1
2 / 0 / 2
2 / 0 / 3 2 / 1 / 3 2 / 2 / 3 2 / 3 / 3
2 / 3 / 2
2 / 3 / 1
2 / 3 / 02 / 2 / 0
2 / 2 / 1
2 / 2 / 22 / 1 / 2
2 / 1 / 0
2 / 0 / 1
1 / 0 / 1 1 / 1 / 1
1 / 1 / 01 / 0 / 00 / 0 / 0
タイル座標{z}/{x}/{y}
Z=0
Z=1
Z=2
XZoomLevel
Y
地理院タイル仕様 17
画面に表示するときに必要な地図画像だけダウンロードする
→ 表示が高速に行える!
サーバ
クライアント
表示に必要なタイルをリクエスト
リクエストされたタイルのみを
配信
表示倍率
地理院タイルのデータ形式はXYZ形式→ 多くのウェブ地図APIやスマホアプリ、GISソフトが対応している
地図データとして一般的な形式
東西軸南北軸
https://maps.gsi.go.jp/{t}/{z}/{x}/{y}.{拡張子}{t}:タイルID、{z}:ズームレベル、{x}:X座標、{y}:Y座標
ズームレベルは18まで
一般的な形式を採用することのメリット
地理院地図システムファイル
地理院タイル
HTMLJavaScript
CSS
地理院地図サーバ
https://leafletjs.com/
https://cesiumjs.org/
「地理院タイル」をウェブ地図として動かすためのプログラム
一般的な形式だと利用できる“オープンソース”ソフトウェアがたくさん
■地理院地図でも利用
Google Maps, Yahoo!地図ほかほとんどのウェブ地図が「タイル」
「地理院タイル」のための特別な勉強不要
18
②オープンソース施策
19
2.オープンソース施策
地理院地図システムファイル
地理院タイル
HTMLJavaScript
CSS
地理院地図サーバ
①オープンソースを利用して地理院地図を開発し、②地理院地図自体もオープンソースにする。 http://leafletjs.com/
http://cesiumjs.org/
■地理院地図利用しているオープンソースソフトウェア(OSS)
20
2.オープンソース施策 21
地理院地図のソース一式https://github.com/gsi-cyberjapan/gsimaps
https://github.com/gsi-cyberjapan
地理院地図のソースをオープンソースとして技術者向けSNSであるGitHubに公開
誰でもダウンロードして自分のウェブサーバにおけば
地理院地図のようなウェブ地図ができるカスタマイズも自由
2.オープンソース提供の効果
他の技術者が、地理院地図を参考に、独自のウェブ地図を構築
地理院地図のオープンソースを活用したサイト(http://www.map.pref.mie.lg.jp/) (http://2525map.github.io/gsimaps/)
22
③オープンイノベーション施策
23
地理院地図パートナーネットワーク 24
100者 69者(H30.11.19現在)
発注者・エンドユーザ
具体的な活用をカタログ化した「地理院地図パートナーリスト」
地理院タイルを活用した受託開発
国土地理院
地理院タイルの提供
受託開発者
地理院タイルの活用力を持つ外部技術者(受託開発者、ツール提供者)をパートナーとし、地理空間情報活用のオープンイノベーションを目指す情報共有・意見交換の場
地理院タイルを活用したツール開発
ツール提供者
地理院地図パートナーネットワーク会議の様子
サイトURL: https://maps.gsi.go.jp/pn/→パートナーリスト、過去の会議資料等を掲載
地理院地図パートナーネットワークをきっかけに多様な分野でのシステム・サービスが創出
3.オープンイノベーション施策 「地理院地図パートナーネットワーク」
地理院地図パートナーネットワーク会議(情報共有・意見交換)
国土地理院・パートナーによるプレゼン パートナーによるデモ・ハンズオン
・国土地理院からの技術情報の提供にあわせ、弊社製品の改良を行った。・他のパートナーの活動を知ることができ、非常に有意義。・地理教育の課題について問題意識を抱くよい機会になりました。
(地理院地図パートナーネットワーク・アンケートより)
CIM
防災
気象
自治体GIS
除雪管理
山林管理山林管理
地質
アプリ開発アプリ開発
教育
25
2.第9回会議(@札幌)以降の報告
26
第9回会議(2018年7月18日)の報告 27
• 初めて東京を飛び出して札幌で開催• 初めてYouTubeでライブ配信• sli.doを利用した質疑応答• 当日の来場者数:36名• ライブ配信再生回数:延べ 224回
(※)sli.do(https://www.sli.do/)は質問を匿名で集められるサービス
sli.doを用いた活発な質疑応答
北海道で活躍される皆様による発表
第10回会議(2018年11月15日)の報告 28
• G空間EXPO内で開催• YouTubeでライブ配信• sli.doを利用した質疑応答• 当日の来場者数:114名• ライブ配信再生回数:延べ 448回
午前は、初めて地理院地図をあまり使っていない方向けの操作デモを
実施午後は、国土地理院ほか行政機関、教育関係者、パートナー様より情
報提供
地盤情報
地震情報
地質図閲覧
※2018年03月19日16:15当時の画面
29地理院タイルが使われている事例
気象情報 登山 (地図閲覧、計画作成、日記機能等)
GISソフト
画像出典: https://www.kashmir3d.com/online/superdem/
道路情報
位置情報ゲーム攻略情報政府機関地方自治体
民間・個人
運営者
0
5
10
15
20
25
30
35
40
4520
14/4
2014
/620
14/8
2014
/10
2014
/12
2015
/220
15/4
2015
/620
15/8
2015
/10
2015
/12
2016
/220
16/4
2016
/620
16/8
2016
/10
2016
/12
2017
/220
17/4
2017
/620
17/8
2017
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2017
/12
2018
/220
18/4
2018
/620
18/8
2018
/10
2018
/12
2019
/220
19/4
億アクセス/月
地理院タイル アクセス数の推移 30
地理院タイルのアクセス状況(月間) (11月13日更新)
平成27年9月
関東・東北豪雨
平成28年4月
熊本地震
平成28年8月
台風11号及び
9号・10号
平成29年7月
九州北部豪雨
アクセス数は右肩上がりで増加中2018年7月は42億タイル以上を配信。
平成26年4月
平成30年6月
大阪北部地震
平成30年7月豪雨
― タイルアクセス総数 ■ 内訳:地理院地図以外から
平成30年北海道
胆振東部地震
平成26年8月
豪雨(広島等)
平成26年9月27日
御嶽山噴火
月間約40億タイルって?
地形図 約7500万枚分に相当
毎日、約245万人が地形図を利用した場合に相当
地理院地図サーバ
31
【参考】地理院タイル - 月間アクセス数の内訳
…
地理院タイルアクセス数
「地理院地図」で閲覧
「他のサイト/GIS/アプリ」で利用
アクセスの内訳
20%
80%
+ダウンロード利用
(内部サイト利用など)アクセス数に
計上されない利用
32
3.今後の展開- ベクトルタイル提供実験 -
33
地図の内容は画素値(ピクセル毎の色情報)として格納
地図の内容の機械判読は困難色や太さ等スタイルを自由に変更することは困難
画像タイルとベクトルタイル 34
地図の内容はテキストとして格納点・線・面毎に種別や状態等属性情報も格納可能
ベクトルタイル"coordinates":[[140.081568,36.137812],[140.081176,36.137561]]"rdCtg":"国道" "rnkWidth":"19.5m以上"……
"coordinates":[[140.085346,36.141840],[140.085187,36.141666]]"rdCtg":"都道府県道""rnkWidth":"5.5m-13m"
この部分の意味
画像タイル
地図の内容を機械判読でき、高度な機能の実装が可能!属性値によって色や太さ等スタイルの変更が可能!
(140.081568,36.137812)(経度,緯度)
(140.081176,36.137561)
属性名 属性値rdCtg 国道
rnkWidth 19.5m以上… …
(255,255,255)
(255,122,122)
(R,G,B)
(192,210,254)
ふくい
(R,G,B)={(255,255,255),(217,177,102),(12,90,61), (72,177,223)…
画像タイル(従来の形式)
ベクトルタイル(新たな形式)
(1)国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決、経済活性化
(2)行政の高度化・効率化(3)透明性・信頼の向上
① 営利目的、非営利目的を問わず二次利用可能なルールが適用されたもの
② 機械判読に適したもの③ 無償で利用できるもの
(1)公開するデータの範囲・・・各府省庁が保有するデータは、原則オープンデータとして公開。公開することが適当でない公共データは、公開できない理由を原則公開するとともに、限定的な関係者間での共有を図る「限定公開」といった手法も積極的に活用。
(2)公開データの二次利用に関するルール・・・ 原則、政府標準利用規約を適用。(3)公開環境・・・特にニーズが高いと想定されるデータは、一括ダウンロードを可能とする仕組みの導入や、APIを通じた提供を推進。(4)公開データの形式等・・・機械判読に適した構造及びデータ形式で掲載することを原則。法人情報を含むデータは、法人番号を併記。(5)公開済みデータの更新・・・可能な限り迅速に公開するとともに適時適切な更新。
(1)相談窓口の設置・・・総合的な相談窓口(内閣官房IT総合戦略室)・相談窓口(各府省庁)の設置
(2)推進体制・・・内閣官房IT総合戦略室は、政府全体のオープンデータに関する企画立案・総合調整、各施策のレビュー、フォローアップを実施等
1.オープンデータの意義 2.オープンデータの定義
5.推進体制
3.オープンデータに関する基本的ルール
4.オープンデータの公開・活用を促す仕組み(1)オープンデータ・バイ・デザインの推進・・・行政手続き及び情報システムの企画・設計段階から必要な措置(2)利用者ニーズの反映・・・各府省庁の保有データとその公開状況を整理したリストを公開→利用者ニーズを把握の上、ニーズに即した形での公開
地方公共団体・・・官民データ法の趣旨及び本基本指針を踏まえて推進。独立行政法人・・・国費によって運営されていること又は実施している事業や
研究があることに鑑み、基本指針に準拠して取組を推進することが望ましい。公益事業分野の事業者・・・その公益性に鑑み、本基本指針及び利用者
ニーズを踏まえて推進することが望ましい。
6.地方公共団体、独法、事業者における取組
平成28年12月14日に公布・施行された「官民データ活用推進基本法」において、国、地方公共団体、事業者が保有する官民データの容易な利用等について規定された。本文書は、これまでの取組を踏まえ、オープンデータ・バイ・デザイン(注)の考えに基づき、国、地方公共団体、事業者が公共データの公開及び活用に取り組む上での基本方針をまとめたものである。
本基本指針の位置づけ
(注)公共データについて、オープンデータを前提として情報システムや業務プロセス全体の企画、整備及び運用を行うこと。
平成29年5月30日 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部・官民データ活用推進戦略会議決定 に加筆
オープンデータ基本指針 概要 35
応用例(1)…ユーザがウェブブラウザ上で地物の種類ごとに表示・非表示の設定等ができる
ベクトルタイル提供による効果 その1 36
→ 特定の地物を強調した地図が作成可能
建物等を非表示にし、道路を強調した地図を作成標準地図
ベクトルタイル提供による効果 その2
地形分類(自然地形)
37
→ すぐに&確実に情報を把握可能応用例(2)… クリックするだけで解説がポップアップする地図 地理院地図にて体験できます!
石川県輪島市町野町真久
38
応用例(3)…注記をクリックすると地名を読み上げる地図自然地名居住地名
にしにっぽり5ちょうめ
→ 難読地名の読み方確認、外国人観光客の手助けに
いっぱさんきゅうほう
福井県若狭町無悪
地理院地図にて体験できます!
例:「地名情報(居住地名)」@地理院地図
富山県上市町眼目
ベクトルタイル提供による効果 その3
ベクトルタイル提供実験
• 今年度の検討事項(予定)– ベクトルタイルの作成手法と整備項目について– ベクトルタイルを用いて最適な背景地図を描画する技術について
ベクトルタイル提供実験では、事業化に向けた検討を進めるため、随時、みなさまのご意見、活用事例の紹介を受け付けています。
※ベクトルタイル提供実験サイト(GitHub)https://github.com/gsi-cyberjapan/vector-tile-experiment
今ココ
39
平成26年度 27年度 28年度 29年度 30年度 31年度
事業化研究開発(ベクトルタイル提供実験)
地理院地図 https://maps.gsi.go.jp/
40
地理院地図Twitter @gsi_cyberjapan
国土地理院情報普及課GitHub @gsi-cyberjapan