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Sample to Insight 医療従事者のための Q&A QuantiFERON ® TB ゴールド プラス( QFT ® -Plus

医療従事者のためのQ&A - QuantiFERON...QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のためのQ&A 11/2018 3 QFT-Plus の検査手順 16 4 本のQFT プラスチューブに採血・分注する順序は決まっていますか?

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Sample to Insight

医療従事者のための Q&AQuantiFERON® TB ゴールド プラス( QFT®-Plus)

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2 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のためのQ&A 11/2018

この Q&A について 4

結核について 4

潜在性結核感染症( LTBI)とは何ですか? 活動性結核とはどう違うのですか ? 4

古い結核感染( remoteTB infection)と最近の結核感染を QFT で見分ける 4

ことはできますか? 5

なぜ LTBI が重要なのですか? 5

どのような優先順位で結核と LTBI のスクリーニングを行えばよいですか ? 5

LTBI は感染しますか? 7

結核高蔓延国では誰もが LTBI なのでしょうか? 7

QFT-Plus について 8

QFT-Plus とはどのような検査ですか ? 8

QFT-Plus の適応は何ですか? 8

QFT-Plus と QFT-3G の違いは何ですか? 9

CD8 T 細胞からの免疫応答を検出する利点は何でしょうか? 10

TB2 チューブでは何故 CD8 の応答だけをみるのではなく、CD4 と CD8 を 合わせてみるのですか? 10

なぜ QFT-Plus では QFT-3G で用いられていた TB7.7 抗原が除かれている のでしょうか? 10

4 本のチューブを使用しているのは何故ですか? 10

QFT-Plus はどのような場合に使えますか? 11

QFT-Plus では活動性結核と LTBI を見分けられますか ? 12

QFT-Plus はどのような検査ですか? 12

何故 IFN-γ を測定するのですか? 12

QFT-Plus はツベルクリン反応検査とどう違うのでしょうか ? 12

検査結果を得るのにどのくらいの時間がかかりますか? 12

過去に受けたツ反は QFT-Plus 試験結果に影響しますか? 13

結核菌に曝露してから QFT-Plus 試験を受けるまで、最短でどのくらい 待つ必要がありますか? 13

陽性コントロールがあるのはなぜですか? またどのように機能しますか? 14

QFT-Plus はどのような承認を受けていますか ? 14

QFT-Plus の感度と特異性 14

高い特異性が必要なのは何故ですか? 15

目次

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QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のためのQ&A 11/2018 3

QFT-Plus の検査手順 16

4 本の QFT プラスチューブに採血・分注する順序は決まっていますか? 16

直接採血する際のスピードが遅く感じられるのですが? 17

採血後直ぐに QFT プラスチューブを撹拌混和しなければならないのは何故

ですか? 17

結果の解釈 18

QFT-Plus 検査の結果の解釈はどのように行うのですか? 18

0.35 IU/mL 以上というカットオフ値はどのように設定されたのですか ? 18

QFT-Plus 陽転とは何ですか ? 18

結核患者が偽陰性になるケースはどのように説明できますか? 19

妊娠は試験結果に影響を与えますか ? 19

QFT-Plus の結果が判定不可になった場合、どうすればよいでしょうか? 19

QFT-Plus が判定不可になる頻度はどのくらいですか ? 20

健常者で Mitogen が陰性になることがあるのは何故ですか? 20

QFT-Plus 陽性結果について 21

QFT-Plus 陽性の被験者は感染性があるということですか? 21

最近の接触という情報がない状況では QFT-Plus が陽性だった場合どのよう

に対処すればよいのでしょうか? 21

QFT-Plus の TB1,TB2 値を定量的に評価して将来の発症の予測をすることは

できますか? 21

QFT-Plus では cut-off 付近の値の変動で連続した検査で判定が逆転すること

をどう解釈すればよいのですか? 21

イソニアジドなどで治療を行った場合、治療後に QFT-Plus が陰性化すること

はありますか?あるとしたらどのくらいの期間で陰性化するものでしょうか? 22

かなり昔に活動性結核の治療を受けた被検者の QFT-Plus の結果が陽性で

あった場合にどのように解釈すればよいでしょうか? 22

TB2 の測定値は常に TB1 の測定値より高いものですか?TB1 の測定値の方

が高い場合があるのは何故ですか? 23

参考資料 24

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4 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

この Q&A についてQuantiFERON TB ゴールド プラス( QFT-Plus)は、結核感染者の細胞性免疫応答を測定する血液

検査試薬です。本製品は米国食品医薬品局( FDA)の承認を受け、さらに CE マークを取得して

おり、ツベルクリン反応(ツ反)と同様、潜在性結核感染症( LTBI)および活動性結核の診断補助として使

用できます。本 Q&A では、QFT-Plus の使用に関して、医療従事者の皆様からよくご質問いただくポイントについてまとめています。

結核について 結核(TB)は結核菌群( Mycobacterium tuberculosis complex organisms: M. tuberculosis, M.bovis

および M.africanum)によって引き起こされる空気感染性の病気です。(活動性)肺結核患者が、咳やくしゃみをする際に拡散する結核菌を含む飛沫を吸い込むことで感染します。もっとも、結核菌に感染したすべての人が結核を発病するわけではありません。

潜在性結核感染症( LTBI)とは何ですか? 活動性結核とはどう違うのですか ?潜在性結核感染症( LTBI)とは、結核菌に感染しているものの、症状を示さない「無症状病原体保有」状態をいいます。LTBI の場合、その人の免疫機能によって、感染した状態がうまく抑えられています。活動性結核と異なり、LTBI の状態の人は症状が出ないうえ、感染性もありません。しかし将来的に、結核を発病あるいは再燃させる可能性があります。結核を発病するかどうかは、多様なリスクや医学的な状態に左右されるため、LTBI の人には結核を発病しないための予防内服が勧められます。多くの国において、予防内服は結核の罹患率を下げるための重要な戦略になっています。

活動性結核とは、結核菌が増殖し始めて抑制できなくなり、人の免疫機能を凌駕するようになった状態をいいます。活動性結核は、体のどの器官でも発病する可能性がありますが、最も多くは肺に発病します。活動性結核を発病すると、結核と特定できないような症状(咳、寝汗、体重減少など)がしばしば現れます。喀痰や培養した検体から結核菌を直接検出することが結核診断のゴールドスタンダードと見なされています。肺結核 redundant 患者が咳をすると、感染性のある結核菌を含んだ飛沫が飛散します。

QFT-Plus は、結核菌特異的抗原に対する細胞性免疫反応の結果放出されるインターフェロン -γ

( IFN-γ)を測定することにより、間接的に結核菌の感染を調べる方法です。ツ反と同じ目的で用いられ、活動性結核や LTBI の診断に用いられます。ただし活動性結核の診断の場合は、細菌学的検査や分子生物学的検査に取って代わるものではありません。QFT-Plus は、活動性結核と LTBI を区別できないため、陽性となった場合、この結果だけで活動性結核あるいは LTBI の除外診断はできません。LTBI の診断を行う際は、画像的診断や他の医学的評価により活動性結核を除外する必要があります。

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QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018 5

古い結核感染( remoteTB infection)と最近の結核感染を QFT で見分けることはできますか?古い結核感染という表現が結核関連の学会でよく使われるようになっています。多くの場合、古い結核感染とはすでに治癒した過去の結核感染のことを指しているようですが、再燃に至る可能性がある過去の結核感染を指す場合もあります。ツ反同様、QFT は古い感染と新しい感染の区別ができません。LTBI になっても症状はなく、感染性もありません。しかし将来、結核を発病/再燃する可能性があります。結核を発病するかどうかは、多様なリスクや健康状態に左右されるため、LTBI の人には結核を発病しないための予防内服が勧められます。多くの国において、予防内服は結核の罹患率を下げるための重要な戦略になっています。

なぜ LTBI が重要なのですか?結核菌に感染した人のうち 10%弱が一生涯のいずれかの時点で結核を発病するといわれています。世界中で 20 億人(世界の人口の 3 分の 1)が結核に感染していると推定されており、非常に多数の LTBI 患者がこの伝染性の病原体を保有しているということになります。

LTBI と診断し予防内服を行うことで、結核発病リスクを大幅に抑え、最近の感染から発病への進展を予防することができます。世界的な規模でみると、結核の症例数を有意に減少させるためには LTBI

の発見と治療は必要不可欠です( 1)。

どのような優先順位で結核と LTBI のスクリーニングを行えばよいですか ?結核に感染・発病・再燃するリスクが最も高い、または複数の発病リスクが重複した人やグループに対して、優先順位づけした、あるいはターゲットを絞り込んだ結核スクリーニングが行われます。結核スクリーニングの目的は、無症状で簡単に治療できる初期段階人や、予防内服によって恩恵が受けられる人々の中から LTBI を発見することです。ターゲットを絞り込んだスクリーニングは下記の項目で適用できます:

1 接触者健診:新たに感染した接触者は感染リスクが高く、さらに昔感染した人や慢性感染者と比較して発病リスクも非常に高いため、スクリーニングのリスト中、最も優先順位が高くなっています( 2)。接触者健診は WHO から推奨されています( 3)。

2 多くの人が密集している環境:このような環境は感染の広がるリスクが現実的に非常に高いです。密集した環境に入る前に対象者に結核と LTBI のスクリーニングを受診させることに注力し、結核を早期に発見し予防内服を行うことにより、その環境内での結核の感染を抑えます。

密集した環境には下記のようなものがあります:

• 病院などの医療機関 • 高等教育施設と寮*• 介護施設、養護施設などの居住施設 • 兵舎*• 刑事施設被収容者/矯正施設 • 採鉱業等、特定の職種環境*• 腎透析施設 • 難民収容所• ホームレスシェルター* 中および高罹患率の国のみ該当する。

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6 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

3 結核感染率が高い地域の住民:結核蔓延国から低蔓延国へ移動する人や、結核感染リスクが高いことで知られる貧困者、ホームレスなどの人々に絞り込んだスクリーニング、特に結核発病や再燃のリスクが高い LTBI 患者に対する予防に注力すると、個人や公衆衛生に大きなインパクトを与えることができます。

4 結核発病リスクの高いグループ : LTBI の人に予防内服を行うことにより、結核発病後、数カ月にわたる多剤併用による化学療法を回避でき、肺や臓器の破壊、長期間の障害、死亡、経済的損失、家族や周囲の人への感染等を防ぎます(下記一覧参照)。

LTBI で合併症のある人は、医学的評価と胸部 X 線によって活動性結核の可能性を除外した後に、LTBI

治療の対象とすべきです。同様に、結核に感染している人が免疫を抑制するような治療を受ける場合は、その治療開始前に LTBI 治療対象とすべきです。また最近結核菌の曝露を受け感染した人、例えば活動性結核患者と最近接触した人や、特に 5 歳未満の乳幼児も同様に対象となります。

さまざまな臨床背景における結核再燃の相対危険度 倍数

AIDS 110 ~ 170

HIV 感染 50 ~ 110

臓器移植 20 ~ 74

珪肺 30

最近の結核感染( 2 年以内) 15

慢性腎不全 10 ~ 25

頭頸部がん 16

治癒した結核感染に典型的な、胸部 X 線検査画像の上葉線維結節影 6 ~ 19

TNF-α 阻害剤療法 1.7 ~ 9

ステロイド療法 4.9

4 歳未満の小児 2.2 ~ 5

糖尿病 2 ~ 3.6

低体重( BMI 20 未満) 2 ~ 3

喫煙( 1 日 1 箱) 2 ~ 3

健常者 1

再燃の医学的リスク

Lobue 等 (2) から改変して転載した表

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QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018 7

LTBI は感染しますか?潜在性結核感染症( LTBI)の状態では感染しません。しかし、LTBI の人が自覚のないうちに感染性のある活動性肺結核を発病することはよくあります。

結核高蔓延国では誰もが LTBI なのでしょうか?いいえ、それはよくある誤解です。今研究されている人口統計に基づいた結核高蔓延国では LTBI 罹患率に著しい差がありますが(4)、世界中で 3 人に 1 人が LTBI であると考えられています。

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8 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

QFT-Plus についてQFT-Plus とはどのような検査ですか?QFT-Plus は全血を用いて結核感染に対する免疫応答を検出する体外診断用医薬品です。ヒト型結核菌感染の補助検査です。臨床の場で結核感染を診断する際の、ツ反に替わる新たな検査法です。ツ反と同様に結核菌感染を間接的にとらえる検査ですが、ツ反とは異なり BCG ワクチン接種や環境にいる非結核性の抗酸菌の影響をほとんど受けません。

CD4 T 細胞を刺激するために至適化されたペプチド抗原を用いている QFT-3G と異なり、QFT-Plus

は CD4 と CD8 T 細胞を刺激するために、新たに至適化されたペプチド抗原を用いています。これにより広汎な免疫応答をとらえることができます。CD8 T 細胞は、結核菌に対する免疫応答に重要な役割を果たしており、細胞内結核菌量を反映するバイオマーカーになる可能性があるとされています。CD8 T 細胞の応答は活動性結核、最近の感染と関連するという報告もあり、小児や HIV 感染者でも応答が見られます。QFT-Plus は QFT-3G とよく相関し、HIV 感染者や留学生、医療従事者、治療のモニタリングにおいて同等の性能を有しています。QFT-3G と同様に、陽性結果は結核感染とよく相関し、ツ反に比べ真の結核感染の予測が可能です。しかしながら活動性結核と LTBI の区別はできないため、診断は常に X 線や他の臨床情報と併せて行ってください。

QFT-Plus の適応は何ですか?QFT-Plus は体外診断薬でヘパリン採血された全血中で細胞を ESAT-6 とCFP-10 の混合ペプチドで刺激をする検査です。これらのペプチドに対するインビトロでの応答を ELISA 法で検出します。その値は結核菌感染と関連しています。

QFT-Plus は結核感染の間接的な証明法で、リスク評価や画像的診断、その他の診療・検査結果を合わせて診断に利用されます。

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QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018 9

QFT-Plus と QFT-3G の違いは何ですか?QFT-3G と QFT-Plus の大きな違いは、CD8 応答をとらえるようになったこと、新たな採血法・検体保存法のオプションが増えたことです。QFT-3G では CD4 の応答をとらえていたのに対し、Plus ではCD4 と CD8 の応答を合わせて検出するためのチューブを新たに一本加え、より広汎な免疫応答をとらえることができるようにデザインされています。

QFT-Plus では 4 本のチューブを用います。Nil と Mitogen のチューブは QFT-3G と同等です。TB1

チューブは CD4 を刺激するために ESAT-6 と CFP-10 のペプチド抗原を含んでいますが、QFT-3G で用いられていた TB7.7 は含まれていません。TB2 チューブは TB1 チューブと同じ CD4 を刺激する抗原に加え、CD8 を刺激するための抗原を含んでいます。

TB1 と TB2 を測定する QFT-Plus を用いて新たな有用性が示せるのではないかと世界中で研究が行われています。活動性結核や接触者検診、発症予測に関する研究、小児や HIV 感染者における研究、蔓延国における医療従事者検診、妊婦への臨床的有用性などがその対象となっています。さらに、判定基準と操作手順の世界的な統一が進んでいます。1 つの選択肢として、ヘパリンリチウム採血管に採血した血液を QFT プラスチューブへ移すことが可能で、柔軟な運用が可能です。

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10 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

CD8 T 細胞からの免疫応答を検出する利点は何でしょうか?結核菌感染の自然史において、CD4 と CD8 T 細胞は、細菌の免疫学的コントロールに不可欠な役割を果たします。CD8 T 細胞が、マクロファージを活性化する IFN-γ やその他の溶解性因子を産生すること、結核菌の成長を抑制し感染した細胞を殺すか、または細胞内の結核菌を直接溶解することによって、結核菌に対する宿主の防御に関与することがわかってきました。結核菌特異的 CD8 T 細胞は、LTBI および活動性結核の患者に見いだされます。しかし、CD8 T 細胞応答は、LIBI に較べ細菌量の多い活動性結核で頻繁に観察され、最近の感染と関係するのではないかと研究がなされています。さらに、IFN-γ を産生する結核菌特異的 CD8 T 細胞が、HIV に同時感染した活動性結核患者や結核に感染した小児でも検出されることが研究から示されています。

TB2 チューブでは何故 CD8 の応答だけをみるのではなく、CD4 と CD8 を合わせてみるのですか?開発の過程で CD4 と CD8 を合わせて刺激する方が、より CD8 T 細胞の活性を検出しやすいということがわかりました。単独で刺激した場合、CD8 T 細胞からの応答はほとんど観察されず、CD4 とCD8 を合わせて刺激することによって相乗的な応答が見られることがわかりました。

なぜ QFT-Plus では QFT-3G で用いられていた TB7.7 抗原が除かれているのでしょうか?新たに調合された ESAT-6 とCFP-10 のカクテルで TB7.7 を含んだ QFT-3G での結果と同等以上の性能が得られることが開発の過程でわかりました。

4 本のチューブを使用しているのは何故ですか?QFT-Plus の 4 本のチューブについて説明します。Nil と Mitogen チューブは、それぞれ3G の Nil および Mitogen チューブと同じ目的で陰性および陽性コントロールとして働きます。TB1 チューブは、QFT-3G の Antigen 採血管と非常に類似しています。TB1 チューブは、主に CD4 T 細胞の細胞性免疫(CMI)応答を誘導するために最適化された、ESAT-6 および CFP-10 のペプチドを含みます。新規の TB2 チューブは、CD4 および CD8 T 細胞から CMI 応答を誘導するために最適化されたペプチドの組み合わせを含みます。

2 本のチューブのどちらか、あるいは両方がカットオフを超えた場合、検査結果を陽性と解釈することで、感度と再現性を高めています。米国の添付文書に記載された研究では、活動性結核患者の中でTB1 のみが陽性となった症例は 1 例、TB2 のみが陽性になった症例は 9 例でした。これまでの文献情報に基づくと、CD8 T 細胞は結核菌の感染防御に重要な役割を果たすことがわかっており、QFT-

Plus が新たな臨床的有用性を提供することが期待されますが、さらなる研究結果の蓄積が必要です。

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QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018 11

QFT-Plus はどのような場合に使えますか?QFT-Plus は、活動性結核、LTBI の可能性がある方の検査として使われます。WHO は 2014 ガイドラインで、人口 10 万人あたり100 人以下の国々において、QFT-Plus を含む IGRA を LTBI の管理目的で

用いることができるとしており、ツ反と同じ位置づけです。主要な症例としては、次のようなものがあります。

• HIV 感染者、肺結核患者と接触した成人・子供、抗 TNF 治療を始める前の患者、透析患者、

造血器幹細胞移植/臓器移植を受けようとする患者、珪肺の患者における LTBI の管理・治療に使うことができる。

• 収監者、医療従事者、結核高蔓延国からの移民、ホームレス、違法ドラック使用者における

LTBI の管理・治療に使うことができる。

• 糖尿病、アルコール依存者、喫煙者、低体重者で、もしまだ上記症例に含まれていない場合

には LTBI の管理対象として推奨していない。

• LTBI の検査の前に各人へ結核に関連する症状があるか確認をすべきである。活動性結核が疑わ

れる場合には胸部 X 線での検査が求められる。結核に関連する症状や X 線で異常所見がある場合は、活動性結核やその他の疾患の可能性も疑う必要がある。

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12 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

QFT-Plus では活動性結核と LTBI を見分けられますか ?活動性結核においては CD8 の値が高めという報告はあるものの、現在の所 QFT-Plus を測定することで活動性結核と LTBI を識別することはできません。陽性の場合は臨床所見・X 線などの結果を踏まえ活動性結核かどうかを評価します。

QFT-Plus はどのような検査ですか?結核に感染した個人の細胞性免疫応答を測定する検査です。感染者の T 細胞は結核に感作されているので結核特異的ペプチド抗原で刺激されると IFN-γ を遊離します。

QFT-Plus で使用されているペプチドは結核菌群に特異的です。BCG ワクチンや M. kansasii、 M.

marinum、および M. szulgai を除く非結核性抗酸菌には含まれていないものです (13)。

これらの抗原を塗布した専用チューブを採血と培養に用います。感染者の血液がこれら結核特異的抗原で刺激されると IFN-γ が遊離され、それを ELISA で測定します。

何故 IFN-γ を測定するのですか?結核菌は主にマクロファージに貪食され抗原提示されます。LTBI の病態では感作されたエフェクターT 細胞が感染者の血流を循環しています。IFN-γ は健常者の血流にはほとんど見いだされないため、細胞性免疫応答をみる良いマーカーとされています。

感染者から採取した全血を結核特異的抗原で刺激すると、エフェクター T 細胞が IFN-γ を遊離し、これを ELISA 法で検出するというのが QFT-Plus の原理です。

QFT-Plus はツベルクリン反応検査とどう違うのでしょうか ?ツ反で使用される精製ツベルクリン(PPD)は、未定義の結核菌群に由来します。これをタンパク質およびタンパク質断片混合物で、その大部分は、環境中の抗酸菌および BCG ワクチン株と相同性を持ちます。このことにより、ツ反は特に BCG 接種を受けた人々では特異度が低くなります。BCG ワクチン接種を受けた人では、ツ反の偽陽性率は 40% を越えます (14)。

QFT-Plus は、結核菌特異的ペプチドを使用しています。BCG ワクチン調製物や M. kansasii、 M.

marinum、および M. szulgai 以外の非結核性抗酸菌( NTM)には含まれません。従って、BCG ワクチン接種やほとんどの環境菌による QFT-Plus の偽陽性反応はほとんど起こりません。

検査結果を得るのにどのくらいの時間がかかりますか?これは、地元の検査機関がどれほどの頻度で検査を実施しているかによって異なります。院内で検査を実施する場合には、24 時間以内に検査結果を得ることが可能です。ツ反とは異なり、検査を受けた人は 2 ~ 3 日後に判定のために再受診する必要はありません。

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QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018 13

過去に受けたツ反は QFT-Plus 検査結果に影響しますか?過去に受けたツ反が非感染者に QFT 陽性結果(偽陽性)を引き起こす可能性はないということになっていますが、ごく一部の文献では、ブースター現象が観察されたとしています。例えばわずか 3

名の結果に基づいた一論文では、ブースター現象が生じると推測していますが、しかしそれよりもはるかに大規模な複数の研究ではブースター現象は観察されませんでした( 7,8)。Leyton ら(7)および Richeldi ら(8)による報告は、QFT 実施前 3 日およびその 12 週間後までに実施されたツ反は、非感染者の QFT 陽性反応を引き起こさないことを明確に実証しています。ツ反が QFT の反応に及ぼす影響に関する最大の研究は、CDC が実施した海軍入隊者における研究( CDC/US Military study

in Navy recruits)です。この研究のデータは、米国食品医薬品局( FDA)の校閲を経て、QFT の添付文書にも記載されていますが、4 ~ 5 週間の間隔をおいて 2 回の検査を受けた 530 例の被検者において、QFT の再現性は 98.5% であったことが分かりました。5 名の入隊者が陽性から陰性に変わり、3 名は QFT 陽性に変わりました。

一部の文献では QFT に先立つツ反でブースター効果が見られたという報告があります。しかし非感染者では結核に感作されていないためブースター効果は起こりえません。さらに言えばツ反は体内に投与する in vivo 反応にも関わらず CMI を誘導するには十分ではなく、そのためブースター効果を誘導しえません。ブースター効果の機序は明確ではありませんが、弱い細胞による反応がその正体と考えられています。

上記の研究結果は、免疫応答がどのように生じるかに関する一般知識と一致しています。非感染者では、注射されたツベルクリン水溶液内に存在する、QFT で使用されている極めて少量の結核菌特異抗原に対する細胞の一次免疫応答は生じないと推察されます。しかしながら、ツベルクリン内に非常に少量の ESAT-6、CFP-10 および TB7.7( p4)が存在し、結核菌に感染した( BCG ワクチンからではない)人の応答をブーストさせる可能性はあります。これまでに発表された研究の中に、この可能性を示すいくつかの証拠がありますが、QFT 応答における増大は(あったとしても)わずかなものであり、過去のツ反とは関係がないと考えられています(9)。

QFT とは対照的に、ブースター現象はツ反を繰り返した場合によく見られる現象です。ツ反の際のツベルクリン注射は、主に NTM(非結核性抗酸菌)に感染したことがある人や BCG の接種を受けた人において、その後のツ反でブースター現象を引き起こす可能性があります。

結核菌に曝露してから QFT-Plus 試験を受けるまで、最短でどのくらい待つ必要がありますか? 感染するとツ反も QFT も同程度の期間で陽性になることが報告されています。QFT が少なくともツ反と同じ程度の早い時期に陽性結果を出すことを示唆しています。

日本における一研究では、ツ反で用いられる標準的な 3 ヶ月間のフォローアップを QFT にも適用すべきであると結論づけています。この研究では、各人は初発の診断時、および 2、3、4、6 ヵ月後に検査を受けました。陽性反応が出た接触者のうち、2 例が初発の診断時に陽性であり、さらに 5

例が 2 ヶ月後、さらに 1 例が 3 ヶ月後に陽性でした(10)。スイスの軍隊入隊者における接触者調査では、QFT 陽性反応が出た全員(15 例中 14 例)が、曝露の 8 週間後に検査した時点では陽性でした(11)。

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14 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

QFT の使用に関する CDC ガイドラインでは、曝露直後に QFT 検査が陰性だったとなる最近の接触者には、8 ~ 10 週間後に再検査を行うことを推奨しており、これはツ反に関する提言と類似しています。他の国のガイドラインの多くも、同様のアプローチを推奨しています。

陽性コントロールがあるのはなぜですか?またどのように機能しますか?QFT 検査では、検査する各検体に、IFN-γ 陽性コントロールとしてマイトジェン採血管を使用します。マイトジェン採血管は、正しい血液の取り扱いおよび培養方法におけるコントロールとしての役割も果たします。使用されているマイトジェンは、非特異的な T リンパ球刺激剤であるフィトヘマグルチニン -P( PHA)です。この物質は T リンパ球の直接的な活性化因子で、未発表のデータでは、それがT リンパ球を活性化するためにマクロファージも必要であることを示唆しています。

マイトジェンに対する IFN-γ 応答が低く( 0.5 IU/mL 未満)、血液検体が結核菌抗原に対しても陰性反応を示す場合、検査結果は判定不可となります。このようなパターンは、リンパ球の不足、検体の不適切な取り扱いによるリンパ球活性の低下、マイトジェン採血管への不適切な注入・混和、あるいは患者のリンパ球が IFN-γ を産生できないことにより生じる可能性があります。

QFT-Plus はどのような承認を受けていますか ? アメリカで FDA 承認、ヨーロッパで CE-IVD、日本でも体外診断用医薬品としての承認を受けています。

QFT と QFT-Plus について有用性のエビデンスにはどのようなものがありますか?様々な病態において QFT と QFT-Plus に関する 1300 を超える文献が発表されています。

QFT-Plus については HIV 感染者や留学生、医療従事者における有用性や治療のモニタリング目的での有用性に関する研究結果も文献として発表されています。QFT 同様、QFT-Plus でも陽性結果はツ反よりも結核発病と相関することが示されています( 8)。

QFT-Plus の感度と特異性QFT-Plus は低リスク群に対しこれまでの研究では常に 97%以上の特異性を示しています( 17)。活動性結核群を対象にした QFT-Plus の感度については 94% という発表もありますが、その感度は対象とした群により異なります。

ツ反はこれまで LTBI のスクリーニングに使用されてきましたが、現在では LTBI の疫学研究や感染管理、バイオマーカー研究やワクチンの臨床試験ではむしろ QFT が用いられています。スクリーニングとは疾患があるという可能性を評価するもので、陽性の場合、本当に陽性なのかを更に評価する必要があります。QFT は結核発病に関してツ反より 2 ~ 4 倍結核を発病する被検者を捕まえることができ、QFT-Plus はその特異性の高さと併せて真の感染を検出するのに役立ちます。

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QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018 15

高い特異性が必要なのは何故ですか?特異性とは、疾患のない被検者を疾患がないと判定する確率です。ツ反が BCG 接種者におけるツ反の特異性が 59%以下なのに対し、QFT-Plus では 97% 以上の特異性を示します。結核低蔓延国においては LTBI の方をスクリーニングすることが目的となっています。高い特異性がなければ真の陽性より偽陽性が多くなり、必要のないかつ副作用のある治療を陽性者に対して行ってしまうことになり、さらに不必要なフォローアップにも資源を割かなくてはならなくなってしまいます。

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16 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

QFT-Plus の検査手順採血ワークフローオプションオプション 1: QFT プラスチューブへ直接採血する方法各チューブに 1 mL の全血を採取してください。チューブの黒い印の範囲( 0.8 ~ 1.2 mL)であれば検査結果に影響がありません。血液の量がこの範囲を外れた場合は、正しい検査結果が保証できないため、再採血が推奨されます。各チューブを一緒に上下に 5 秒間又は 10 回振って混合し、採血管の内表面全体が血液で覆われていることを確認します。血液とチューブ内のヘパリンリチウムと抗原を完全に混合させる必要があります。血液が多少泡立つことがありますが、検査結果に影響を及ぼすことはありません。

注: 日本では駆血帯の使い方が海外と異なるため、ホルダーを用いた直接採血は推奨されていません。翼状針を用いて、採血量がチューブの黒い印の中に収まるように注意してください。

あるいはシリンジを用いて採血し 1mL ずつ QFT チューブに分注することも可能です。

ラボへ搬送してその後の処理を行う場合は、22 ± 5ºC で 16 時間以内にラボでの 37℃の培養を開始してください。

あるいは、採血施設で 37℃ 16 ~ 24 時間培養した後、2 ~ 27℃で 3 日以内にラボへ搬送しその後の処理を行うことも可能です。

オプション 2: ヘパリンリチウム採血管に採血し、そこから QFT プラスチューブへ分注する方法5 mL 以上の全血を市販のヘパリンリチウム採血管へ採取してください。その後のステップは、検査室または外注センターの指示に従ってください。

注: 冷蔵で保存する場合は、3 時間以内に 2 ~ 8℃の冷蔵庫へ移してください。冷蔵保存は 48 時間までです。その後、ヘパリンリチウム採血管を必ず室温に戻した後、QFT プラスチューブへ分注し、37℃の培養を開始してください。冷蔵庫から取り出して 2 時間以内に培養を開始してください。

4 本の QFT プラスチューブに採血・分注する順序は決まっていますか?特に決まっているわけではありませんが、通常 Nil–TB1–TB2–Mitogen の順で行います。

直接採血する際のスピードが遅く感じられるのですが?QFT プラスチューブは 5 mL 採血管に 1 mL の血液を吸引するように設計されているため、吸引スピードが少し遅く感じられるのかもしれません。

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採血後直ぐに QFT プラスチューブを撹拌混和しなければならないのは何故ですか?1 mL でチューブの内側にコーティングされている抗原やヘパリンを十分に溶解させるために、撹拌混和が必要です。チューブに採血したら直ぐに上下に 5 秒間又は 10 回振り、チューブの内側が血液で覆われた状態であることを確認してください。激しく振り過ぎると分離材のゲル表現が乱れ、測定結果に影響を与える場合があります。ヘパリンリチウム採血管を用いて採血する場合は、その採血管の取扱い説明に準じて採血を実施してください。

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18 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

結果の解釈QFT-Plus 検査の結果の解釈はどのように行うのですか?結核感染が疑われる患者の適切な評価には、病歴および疫学的・医学的・診断所見を総合的に検討することが求められますが、その中でも QFT-Plus の検査結果は非常に重要な要素です。検査結果が数値的に示される場合もありますが( 0.35 IU/mL 以上の数値が陽性結果と定義されます)、QFT-Plus

の検査は定性検査で結果を陽性・陰性・判定不可として報告する病理関係者もいれば、一方、IU/mL

単位の数値で報告する関係者もいます。陽性結果は、現在結核菌に感染している可能性を示唆しています。しかし、検査結果は、最近の感染か過去の感染か、あるいは LTBI か活動性結核なのかを区別するものではありません。

• QFT 陰性結果は、結核菌に感染している可能性は低いものの、特に症状などが結核と一致して

いる場合、または結核に進行する可能性が高い状態の場合(例:免疫抑制状態)には、感染の可能性は排除しきれません。

• まれに、血液細胞が陽性コントロールに応答しないため結果が解釈できないことがあります。こ

れは、検体の取り扱いミス(検体輸送時間の遅れ、あるいは採血管内の血液量が多すぎる/少なすぎる)の可能性、または患者の免疫が十分に機能していないことを示唆しています。こうした検査結果は「判定不可」と呼ばれ、結核感染の可能性を排除することもできなければ、確認することもできません。このような免疫不全状態の人々は通常、ツ反では陰性になります。

0.35 IU/mL 以上というカットオフ値はどのように設定されたのですか ?どの診断検査でも予期されることですが、感度と特異度の間にトレードオフがあり、カットオフを変えてその一方が高くなると、同時に別の一方が低くなります。結核は先進国においては一般に有病率の低い病気であるため、カットオフの設定においては高い特異度が一層重視され、98% 以上という目標が設定されました。しかしながら、感度も極めて重要であるため、感度と特異度の組み合わせが最善となるカットオフが選ばれました。

QFT-Plus 陽転とは何ですか ?QFT-Plus は特異度が高いため、陰性から陽性への変化は結核菌感染を示す可能性が極めて高いといえます。現行の CDC ガイドラインは、QFT-Plus 陽転を「陰性から陽性への変化」と定義しています( 4)。この定義が、集団が QFT-Plus による連続スクリーニングを受ける状況(医療従事者など)では決まって使われます。しかし、いつの場合でもそうですが、陽性結果は入手可能なあらゆる情報を考慮して解釈すべきです。QFT-Plus 陽転を定義づけるカットポイントに 0.35 IU/ml を用いることについては、CDC のガイドラインには「 IGRA の陽転化を定義づける単にこのように緩い基準を用いることにより、ツ反に適用されているより厳密な基準で見られるよりさらに多くの陽転を生み出すことになるかもしれない」とはっきり記載されています。

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また、QFT-Plus の特異度はツ反に比較して非常に高いとはいえ、絶対ではなく、したがって偽陽性結果がまれに出る可能性があるというという点にも留意すべきでしょう。海外で添付文書中に示されているように、予期せぬ QFT-Plus 陽性結果が出た人の場合(すなわち明らかなリスクファクターがない)、QFT-Plus ELISA において血漿検体の再検査を二重に測定することにより、また 3 つの検査結果間の一致を用いて検査結果を確認することが勧められています。また、医療機関がツ反を用いたスクリーニングから QFT-Plus を用いたスクリーニングに変更する場合、QFT-Plus の優れた精度を考えると、これまでツ反陰性だった人々のうち QFT-Plus 陽性となる被検者が出るのは当然のことといえるでしょう。医療管理の観点から、CDC のガイドラインには、特に結核感染の可能性や発病リスクが低い場合は「初回の検査でも別の検査でも、再検査についてはケースバイケースで検討される場合がある」と記述されています( 4, 33)。

結核患者が偽陰性になるケースはどのように説明できますか?患者の免疫力で感染を制御できない場合、結核を発病します。これは、結核菌に曝露することにより起こります。患者の免疫応答に障害のある場合もありますが、その典型的な例は、栄養不良の人、進行した結核患者、重度の免疫抑制状態にある人、あるいは免疫機能が変化している人などです。免疫系における遺伝的欠損(十分な IFN-γ および/または I L -12 を産生できないなど)が原因で結核を発病する人もいます。他には、例えば TNF- α阻害剤を使用している人など、医原性の免疫抑制が原因で活動性結核を発病する人もいます。

QFT-Plus は、結核感染の診断(活動性結核であろうと LTBI であろうと)における補助的な役割であるという点に留意することは重要です。臨床医は、臨床診断や活動性結核(リスク評価、X 線やその他医療・診断的評価と併せて)の診断補助に QFT-Plus を使う必要があります。活動性結核の明白な症状を呈する人で QFT-Plus 陰性の結果の場合、非感染と診断することはできません。活動性結核の診断確定のゴールドスタンダードは、依然として結核菌の培養法です。

妊娠は試験結果に影響を与えますか ?QFT がツ反以上に妊娠の影響を受けるという根拠はありません。現在のところ、IGRA の検査結果が妊娠の影響を受けるかどうかに関する決定的な情報はなく、ツ反同様に有効であることが示されました(31)。ツ反と比較した場合、QFT はより高い特異度を、また少なくとも横断的研究および縦断的研究においては、より高い感度を示しました。

QFT-Plus の結果が判定不可になった場合、どうすればよいでしょうか?結果が判定不可になった場合、再検査、あるいは必要に応じて他の方法が選択されるかもしれません。しかし、QFT の判定不可には意味があり、検査の手順で起こりうるエラーや被検者 - 特に免疫不全疑い、慢性疾患、低栄養状態、免疫抑制作用のある薬剤で治療中の患者における、免疫抑制の可能性を示唆しています。QFT 検査には陽性コントロール(マイトジェン採血管)が含まれているため、判定不可と QFT 真陰性とを見分けることが可能です。一方、ツ反陰性では、免疫抑制または検査の操作ミスゆえに応答できない人と、ツ反真陰性の人を見分けることができません。

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20 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

QFT-Plus が判定不可になる頻度はどのくらいですか ?健常者を対象にした場合、QFT-Plus で判定不可になることは稀です。QFT-Plus の臨床試験では活動性結核群では 2.5% が判定不可という結果でした。QFT-3G での結果ですが、強い免疫抑制状態にある群では、抑制状態に応じて判定不可が多くなるという報告もあります。強い抑制状態において判定不可の頻度が高くなるのはある意味当然です。ツ反では QFT のようなコントロールがないため、偽陰性か陰性かの判断ができないため、抑制状態にある被検者の結核感染に関する情報を得ることができません。

健常者で Mitogen が陰性になることがあるのは何故ですか?極めてまれなことですが、被検者が明らかに健康で正常な免疫機能があるにもかかわらず、QFT-Plus

の検査結果が判定不可となる場合があります。ほとんどの状況では、新しい血液検体で QFT-Plus 検査を再び行うと有効な判定結果が得られ、最初の検査結果が操作上の問題によるものであった可能性を示唆しています。さらに、まれな例として、再検査の結果も判定不可となる場合があります。このようなケースでは、免疫抑制および/または技術上のミスが排除できないのであれば、判定不可の理由は不明です。とはいえ、このような反応は一時的なものである可能性があり、数週間後に再検査を行えば有効な検査結果が得られる場合もあります。

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QFT-Plus の陽性結果についてQFT-Plus 陽性の被検者は感染性があるということですか?QFT-Plus は LTBI でも活動性結核でも陽性になりますので、陽性イコール感染性ありや活動性結核ということにはなりません。陽性の場合は胸部 X 線や臨床所見を加味して評価する必要があります。もし疑われる場合は培養を行い確認する必要があります。もし X 線や臨床所見で活動性結核の疑いが低い場合は LTBI である可能性が高く、この場合は活動性結核・感染性ありという可能性は低いということになります。

最近の接触という情報がない状況では QFT-Plus が陽性だった場合どのように対処すればよいのでしょうか?結核菌は空気感染し、多くの場合、被検者は活動性結核の患者と接触し感染したということすら知りません。よって周りの状況を鑑み検査を実施し、陽性の場合には、感染ありと推定し、胸部 X 線や臨床所見などで評価をしていくことが大切です。

QFT-Plus の TB1,TB2 値を定量的に評価して将来の発病の予測をすることはできますか?IFN-γ の値が高いと発病しやすいという報告もありますが、QFT-Plus はあくまでも定性検査です。CD8

の応答性が発病と関連するかという研究が現在進行中です。

QFT-Plus ではカットオフ付近の値の変動で連続した検査で判定が逆転することをどう解釈すればよいのですか?QFT-Plus では TB1 値とTB2 値が両方あるいはどちらか一方が 0.35 IU/mL のカットオフ値を超えた場合に陽性と判定します。被検者個人の結果について考えると、測定系自体のバラつき( CV15% 以下)や被検者の免疫状態や採血日時の違い、検査室での測定間差などで判定結果にかい離(逆転)が起こりえます。カットオフ近辺での判定の逆転が意味がある変化なのかどうかは判断が難しいところです。例えば 0.34 から 0.36 IU/mL への変化は臨床的には違いがないと思われますし、恐らく1

回目と 2 回目の採血・測定の間で感染があったとは考えにくいということになります。

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22 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

連続して複数回の測定をした場合、カットオフ値付近の検体であれば陰性から陽性へあるいはその逆へ逆転する場合も考えられます。このような場合、最終的な判断は臨床医によりなされ、暫定的に感染があったと判断されることもあります。診断と治療の決定は臨床所見や病歴などを用いて慎重に行われます。これはツ反を連続して行った際の評価と同様です。

イソニアジドなどで治療を行った場合、治療後に QFT-Plus が陰性化することはありますか?あるとしたらどのくらいの期間で陰性化するものでしょうか?

これまでの QFT-3G を用いた研究では LTBI のイソニアジド治療において Ag 値は下がるものの、多くの被検者が治療終了後もカットオフ値より高い値で推移しました。同様に QFT-Plus でも LTBI 治療の効果のモニタリングに有用であるという証拠は必ずしも十分ではありません。

結核の多剤治療を受けた患者では QFT 測定値の低下あるいは陰性化が往々にしてみられますが、これが結核菌の排除や患者の予後と関わるかについては現在の所必ずしも明らかではありません。一方、病変がある患者で CD8 の反応が治療中に減少を続け、一方 CD4 の応答は治療の初期にこそ低下したが 3 か月後に意味のある低下は見られなかったという結果が、日本で行われた小規模な研究で示されています。しかし、もっと多くの研究結果を待つ必要がありますし、活動性結核患者のすべてで治療の初期に CD8 の応答が大きく観察されるわけではありません。

かなり昔に活動性結核の治療を受けた被検者の QFT-Plus の結果が陽性であった場合にどのように解釈すればよいでしょうか?これには様々な説明が可能です。単純な説明としては、メモリー T 細胞が存在している、依然として結核菌に感染している、あるいは再感染したなどです。現在の所、CD8 の応答が高いことと将来の発病のリスクを論じることはできません。また先に述べたように、QFT-Plus では活動性結核と LTBI を区別できませんし、結核の治療を完了した方でもかなりの間 QFT-Plus の結果が陽性のままのこともあります。つまり、再感染、過去から継続感染しているなどが考えられ、臨床所見からの評価が必要になります。

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QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018 23

TB2 の測定値は常に TB1 の測定値より高いものですか?TB1 の測定値の方が高い場合があるのは何故ですか?TB1 チューブには CD4 T 細胞を刺激する抗原が塗布されているのに対し、TB2 チューブには TB1

チューブに塗布されている抗原に加え CD8 T 細胞を刺激する抗原も塗布されています。よって TB2

の値が TB1 の値より大きくなるように思われますが、結核菌特異的抗原を用いているため CD8 の応答は結核菌への応答に限られ、かつ細胞内の菌量が多い時に CD8 の応答は起こりやすいため、必ずしも常に TB2 の値が TB1 の値より大きくなるわけではありません。最近の感染ではない場合、菌量が多くはなかったり抑制されていたりするため、TB1 と TB2 の値がほぼ同じであることも多々あります。活動性結核を治療したあと、LTBL の場合、あるいは菌量が増えない病態(結核性リンパ節炎、中皮腫など)では、主に CD4 の応答が見られます。

QFT-Plus の臨床性能試験や Barcellini らの報告によれば、TB2 の値から TB2 の値を引いた CD8 の応答は以下のような場合に観察されています。

• 未治療の活動性肺結核(11, 38)

• 結核感染リスクの高い環境にいる被験者の一部(38)

• ヨーロッパ生まれで累積暴露が多い接触者(8)

TB1 値が TB2 値より明らかに高い場合の理由

• 操作上のエラー

• Nil 値が高い場合にはチューブ間での CD4・CD8 応答のバラつきも考えられる

• 抑制性 CD8 T 細胞の存在

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26 QuantiFERON TB ゴールド プラス 医療従事者のための Q&A 11/2018

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