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1 (独立行政法人教職員支援機構委嘱事業) 教員の資質向上のための研修プログラム開発事業 プログラム名 「主体的・対話的で深い学び」を実現するための研修テキ スト活用セミナー プログラムの特徴 次期学習指導要領の改訂に向けて主体的対話的」、すなわちアクティブ・ラーニング」の視点 からの授業改善をいかに実現するかが問われている。「な んとなく活発に活動している」「子供達同士で相談し合っ ている」等の表層的な活動にとどまるのではなく、アクテ ィブ・ラーニングの本来の趣旨に沿った研修が必要であ る。そこでこの研修プログラムでは、アクティブ・ラーニ ングの意義、各教科での具体的な実践例とその進め方、プ ログラミング的思考との関連等について、TOSS がこれま でに蓄積してきた方法論を生かしながら、学校の研修です ぐに役立てることができる形で提供することに力点を置 いた。また、教職員支援機構でセミナーを開催し、テキス トを活用した実際の研修方法についても提案した。 平成 30 年3月 機関名 特定非営利活動法人 TOSS

「主体的・対話的で深い学び」を実現するための研 …...Mariam Adawiah Dzulkifli , Muhammad Faiz Mustafa(2013) 「The Infiuence of color on Memory Performance:A

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(独立行政法人教職員支援機構委嘱事業)

教員の資質向上のための研修プログラム開発事業

実 施 報 告 書

プログラム名 「主体的・対話的で深い学び」を実現するための研修テキ

スト活用セミナー

プログラムの特徴 次期学習指導要領の改訂に向けて「主体的・対話的で

深い学び」、すなわち「アクティブ・ラーニング」の視点

からの授業改善をいかに実現するかが問われている。「な

んとなく活発に活動している」「子供達同士で相談し合っ

ている」等の表層的な活動にとどまるのではなく、アクテ

ィブ・ラーニングの本来の趣旨に沿った研修が必要であ

る。そこでこの研修プログラムでは、アクティブ・ラーニ

ングの意義、各教科での具体的な実践例とその進め方、プ

ログラミング的思考との関連等について、TOSSがこれま

でに蓄積してきた方法論を生かしながら、学校の研修です

ぐに役立てることができる形で提供することに力点を置

いた。また、教職員支援機構でセミナーを開催し、テキス

トを活用した実際の研修方法についても提案した。

平成 30年3月

機関名 特定非営利活動法人 TOSS

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プログラムの全体概要

<開発テキスト>

1 「主体的・対話的で深い学び」総論

2 国語科における「主体的・対話的で深い学び」

3 社会科における「主体的・対話的で深い学び」

4 算数科における「主体的・対話的で深い学び」(低学年編)

5 算数科における「主体的・対話的で深い学び」(高学年編)

6 理科における「主体的・対話的で深い学び」

7 特別の教科・道徳における「主体的・対話的で深い学び」

8 プログラミング的思考を育成する「主体的・対話的で深い学び」

9 討論における「主体的・対話的で深い学び」

10 調べ学習における「主体的・対話的で深い学び」

「主体的・対話的で深い学び」を学校現場で実現できるように なるための研修会を企画・立案

1 参加した教員が、具体的に「主体的・対話的で深い学び」を  イメージできるようになる 2 参加した教員が、校内での研修方法等について効果的な手法を  提案することができる

テキストを開発し、それを基にした研修会を実施

・欧米等で用いられている教材開発手法を基に10冊のテキストを作成した。 ・用語の定義は全て文科省等の公的な文書から採用した。 ・自身の教職経験と照らし合わせながら学べる(随所に書き込む等の作業がある)ように工夫を施した。 ・「校内研修で使用しました」という報告を多数受けており、この研修会で得た知識を参加者が、校内でも  生かしてくださっているようである。

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Ⅰ 開発の目的・方法・組織

1 開発目的

子供たち一人一人が、予測できない変化に受け身で対処するのではなく、主体的に向き

合って関わり合い、その過程を通して、自らの可能性を発揮し、よりよい社会と幸福な人

生の創り手となっていけるようにすることが重要である。

中央教育審議会(2016年 12月 21日)「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の 学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」P.14

と答申にも示されているように、「社会の変化に対応できる人材の育成」を目指し、日本

の教育は従来の教育とは別に新たな方向に進んでいく必要がある。

新学習指導要領のキーワードはいくつもあるが、その中でも特に現場の教員の関心が高

いのは、「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)

であろう。この言葉は次のように定義されている。

「主体的な学び」については、「※学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の

方向性と関連付けながら、見通しを持って粘り強く取り組み、自己の学習活動を振り返っ

て次につなげる主体的な学び」のことである。

「対話的な学び」については、「※子ども同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲

の考え方を手掛かりに考えること等を通じ、自己の考えを広げ深める対話的な学び」のこ

とである。

「深い学び」については、「※習得・活用・探究という学びの過程の中で、各教科等の特質

に応じた「見方・考え方」を働かせながら、知識を相互に関連付けてより深く理解した

り、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考え

を基に創造したりすることに向かう深い学び」のことである。 ※いずれも「中央教育審議会(2016年 12月 21日)「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の

学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」P.49-50より

上記の言語の定義がだけでは、現場の教員が「主体的・対話的で深い学び」の実現にむ

けた授業改善を行っていくことは困難であろう。

よって「年齢を問わずどの教職員でも」「学校現場で」「すぐに」、「主体的・対話的で深

い学び(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)ができるようになる」をコンセ

プトに以下のテキスト開発を行った。さらに、開発したテキストを基にしたセミナーを行

った。

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このプログラムの普及により、以下の効果を期待した。

① 「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)についての教

員の理解を深めることができる。

② 具体的な授業の進め方をイメージできるようになり、実践の場で生かすことができる。

③ 校内での研修方法等について効果的な手法を共有することができる。

2 開発の方法

「年齢を問わずどの教職員でも」「学校現場で」「すぐに」、「主体的・対話的で深い学び

(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)ができるようになる」テキストを開発

するにあたり、下記の方法をとった。

(1) Instructional Design に基づく「教材開発」

※鈴木 克明,市川 尚, 根本 淳子(2016)『インストラクショナルデザインの道具箱 101』北大路書房 より引用

Instructional Designとは「教育活動の効果と効率と魅力を高めるための手法を集大成し

たモデルや研究分野、またはそれを応用して学習支援環境を実現するプロセス」(鈴木克明

(2005)「〔創設〕e-Leaning 実践のためのインストラクショナル・デザイン」日本教育工

教育目標の特定

学習者の特徴の特定

学習成果の明確化

学習成果の分析

目標に対応した評価方法の選定

形成的評価のデザインと実施

教育方略の開発

教材の選択と開発

教授法の修正・改訂

統括的評価のデザインと実施

. 1 9 . 1 .71 . 1 , 17. 1 8 9 8 98C, 9 9 1 7.8 .8 97 .8

教材のシステム的開発モデル

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学会誌 29)のことである。

アメリカにおける教育工学実践の中核が Instructional Design であるが、Instructional

Designには学習の効果を高めるための工夫がちりばめられている。

Instructional Design の中には教材設計プロセスを示したものがあり、その一つが

「Systems Approach Model for Developing Instruction」(教材のシステム的開発モデル)

である。

この「教材のシステム的開発モデル」を参考に、本プログラムにおいては、10 種類のテ

キストを開発した。

(2) 科学的根拠に基づく「教材開発」

子供たちが「変化の激しい時代」を生きていけるよう、限られた時間内で教員は「主体

的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)を進め、指導方

法の改善を不断に行わなければならない。

しかし多忙を極める学校現場において、上記を具体化させるのは容易ではない。

したがって、本研修では可能な限り必要な知識・技能を素早く習得し、「主体的・対話的

で深い学び」の実現にむけた授業改善を行うための必要な支援となることを目指し、本テ

キストには、いくつかの科学的根拠に基づく学習方法を取り入れた。

科学的な根拠のある学習法を採用する事で、一定水準以上の効率良く知識・技能を習得

できると考える。

① 問題を解く「学習活動」を重視

繰り返し暗記するよりも、暗記した知識を使って問題を解きながら、その知識を使って

みるほうが、記憶としてよく定着する。 Karpicke JD,Roediger HL(2008)「The critical importance of retrieval for learning」(Science 319)

「ただ単にテキストを読んだだけ」では学習効果は薄いと考えらる、

そのため、「問題を解く」という行為を通して知識が習得できるように、各テキストをワ

ークシート形式に構成した。

教職員対象のテキストではあるが、いたるところに「問題を解く活動」を取り入れる工

夫を行った。

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② 解説は「ワンポイント」

読む時間と練習の時間を最適な割合で使ったグループの結果は、読むことにすべての時間

を費やしたグループに比べて30%近く優れていた。 Arthur I.Gates(1917)「Recitation as a Factor in Memorizing」(New York:The Science Press)

本テキストでは「長い解説一辺倒」という構成を意図的に避け構成した。

解説はできるかぎりワンポイントにとどめ、実際に問題を解くなかで必要な知識を習得

できるように構成した。

「紙面の9割を解説で割く」ということは注意深く避けている。

③ 着色・カラーリング

色のついたものは、色のついていないものに比べて、見た人の記憶に長く残る性質がある。 Mariam Adawiah Dzulkifli , Muhammad Faiz Mustafa(2013)

「The Infiuence of color on Memory Performance:A Review」The Malaysian Journal of Medical Sciences

本テキストでは重要事項とそうではないところを吟味し、意図的にカラーフォントを用

いている。

また、「太字」にするところを最小限にまで絞り、カラーフォントが際立つように設定し

てある。

効果的に傍線もつけ、カラーフォントがより際立つよう、設計した。

④ 背景情報を記憶の保持に使う

背景情報が記憶を呼び覚ますきっかけになる。 K.Dallett and S.G.Wilcox(1968)「Conttextual Stimuli and Proactive Inhibition」

Journal of Experimental Psychology

本テキストでは意図的に様々なキャラクターを登場させた。

テキストごとに背景情報を鮮明にするため、テキストごとに異なったキャラクターが登

場するように設計してある。

以上のことを共通理解としテキスト開発を行った。テキスト開発会議は計3回行われ、

検討と改良を重ねた(作成したテキスト詳細は後述)。

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3 開発組織

TOSS(Teacher's Organization of Skill Sharing)に集う教員より、テキスト開発チー

ムを組織し、開発にあたった。

また、研修会の講師は「学校現場」「保護者」「地域」から高い信頼を得ているかどうか

という観点から妥当性の検討を行った。

表1 組織体制

所属・職名 氏名 担当・役割

特定非営利活動法人 TOSS・理事長

玉川大学教職大学院・教授

日本理科教育支援センター・所長

栃木県公立小学校・教諭

埼玉県公立小学校・教諭

埼玉県公立中学校・教諭

向山洋一

谷和樹

小森栄治

松崎力

木村重夫

長谷川博之

統括責任者・テキスト監修

運営責任者・講師・テキスト編集

講師・テキスト開発

講師・テキスト開発

講師・テキスト開発

講師・テキスト開発

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Ⅱ 開発の実際とその効果

1 研修会

「アクティブ・ラーニングをどのように各教科で実現するか〜ただ活発に活動するだけで

はない。子供の力を伸ばすアクティブ・ラーニング〜」(小学校教師向け)

(1)ねらい

1. 「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)につ

いて、その重要性を時代的な背景や学問的な見地から学ぶことができる。

2. 各教科・領域、および今後重要となる主要なテーマを授業する場面での、「主体的・対

話的で深い学び」(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)の具体的実践例と

進め方の例を知ることができる。

3. テキストを用いながら「授業演習」形式で、短時間で研修を行うことの効果を具体的

にイメージできる。

(2)日程・場所・参加人数・研修会の内容等

日時 平成 29 年 10 月 22 日(日) 10 時 30 分〜14 時 00 分

場所 TKP 神田ビジネスセンター

参加人数 212 人

第1講座(10 時 30 分〜10 時 45 分)講師:木村重夫氏

算数:子供達が熱中し学力が伸びる。「放任主義」にしない算数のアクティブ・ラーニング

第2講座(10 時 45 分〜11 時 00 分)講師:松崎 力氏

社会:社会科の討論は単元全体を見通して。骨太のアクティブ・ラーニングをこう組み立

てる

第3講座(11 時 00 分〜11 時 15 分)講師:小森栄治氏

理科:キーワードは自由試行とダイナミックな場づくり。理科的な思考を高める指導

第4講座(11 時 15 分〜11 時 30 分)講師:松崎 力氏

調べ学習:子供達が調べたくてたまらなくなる。学習をアクティブにするしかけを公開

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〜簡易昼食休憩〜(11 時 30 分〜12 時 20 分)

第5講座(12 時 20 分〜12 時 35 分)講師:長谷川博之氏

国語:知的な発問による「アクティブ・ラーニング」で討論の授業が実現

第6講座(12 時 35 分〜12 時 50 分)講師:長谷川博之氏

討論:討論の授業を実現させる条件。必要なステップを国語教材を例にして実演

第7講座(12 時 50 分〜13 時 05 分)講師:谷 和樹氏

道徳:「考えて議論する」道徳とはなにか。道徳のアクティブ・ラーニングの型を提案

第8講座(13 時 05 分〜13 時 20 分)講師:谷 和樹氏

プログラミング:ロジカルシンキングとクリエイティビティを育てるプログラミング学習

の秘訣

〜休憩〜(13 時 20 分〜13 時 30 分)

第9講座(13 時 30 分〜14 時 00 分)

講師:谷和樹氏、松崎力氏、木村重夫氏、小森栄治氏、長谷川博之氏

全講師登壇のシンポジウム「子供に力をつける教師になるために」

(3)実施方法

それぞれの講師が、テキストと投影用の資料を用いて講座を行った。

1講座 15分と短い時間ではあるが、テキストを基に、各講師がポイントを踏まえながら、

各教科における「主体的・対話的で深い学び」とは何か?について解説した。

模擬授業も織り交ぜながら、「明日の教室ですぐに授業改善ができる」ことを狙った。

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2 研修会用テキスト

以下の計 10冊のテキストの開発と作成を行った。

■「主体的・対話的で深い学び」を実現するための研修用テキスト

1 「主体的・対話的で深い学び」総論

2 国語科における「主体的・対話的で深い学び」

3 社会科における「主体的・対話的で深い学び」

4 算数科における「主体的・対話的で深い学び」(低学年編)

5 算数科における「主体的・対話的で深い学び」(高学年編)

6 理科における「主体的・対話的で深い学び」

7 特別の教科・道徳における「主体的・対話的で深い学び」

8 プログラミング的思考を育成する「主体的・対話的で深い学び」

9 討論における「主体的・対話的で深い学び」

10 調べ学習における「主体的・対話的で深い学び」

各テキスト内容の概要は以下である。

1 「主体的・対話的で深い学び」総論

① 「主体的・対話的で深い学び」とは何ですか?

② なぜ「主体的・対話的で深い学び」が求められるのですか?

③ 「主体的・対話的で深い学び」でつける力とは何ですか?

④ 各教科で身につけるべき「見方・考え方」とは何ですか?

⑤ 「対話的な学び」を深めるために、どのような言語活動を充実させますか?

⑥ 「討論型授業」を進める際のポイントは何ですか?

⑦ 今日の日本における課題、今後求められる力とは?

2 国語科における「主体的・対話的で深い学び」

① 国語科における「主体的・対話的で深い学び」とは何ですか?

② 「主体的な学び」を促す授業のため、どんな工夫ができますか?

③ 「対話的な学び」を実現するため、どのように授業を展開しますか?

④ 「深い学び」を実現するためのポイントは何ですか?

⑤ 学びをさらに深めるため、どのように学習をまとめますか?

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3 社会科における「主体的・対話的で深い学び」

① 社会科における「主体的・対話的で深い学び」とは何ですか?

② 社会科で「深い学び」を実現するため、「見方・考え方」をどのように指導しますか?

③ 「主体的・対話的で深い学び」を実現するための活動の流れには、どのようなもの

がありますか?

④ 子供たちが「主体的」に取り組むために、どんな工夫ができますか?

⑤ 子供たちが「対話的」に取り組むために、どんな工夫ができますか?

⑥ 子供たちに「深い学び」を実感させるために、どんな工夫ができますか?

4 算数科における「主体的・対話的で深い学び」(低学年編)

① 算数科における「主体的・対話的で深い学び」とは何ですか?

② 場面を図にかくことで、見えてくるものは何ですか?

③ 多様な方法を考えて発想力をきたえるには、どのような指導をしますか?

④ 図・式・言葉を使って説明し、討論するには、どのような指導をしますか?

⑤ 「算数の討論」に挑戦しましょう。

5 算数科における「主体的・対話的で深い学び」(高学年編)

① 算数科における「主体的・対話的で深い学び」とは何ですか?

② 簡単な原理を組み合わせましょう。

③ 数量の関係を表を使って調べましょう。

④ 学んだ方法を組み合わせて問題を解きましょう。

⑤ 「算数の討論」に挑戦しましょう。

6 理科における「主体的・対話的で深い学び」

① 理科における「深い学び」では、どのような児童の姿を目指せばよいですか?

② 児童に問題意識をもたせるには、どのような方法がありますか?

③ 自由試行で見つけたことを意見交換するには、どのような方法がありますか?

④ 仮説を設定し意見交換をするには、どのような方法がありますか?

⑤ 考えを深め、探求を続けるために、どのような手立てが必要でしょうか?

⑥ 分かったことを使い、新たなものを調べる活動にするには、どのような授業が考え

られますか?

⑦ 日常に結び付く深い学びの活動をするには、どのような授業が考えられますか?

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7 特別の教科・道徳における「主体的・対話的で深い学び」

① 道徳科で「主体的・対話的で深い学び」を実現するためのキーワードは何ですか?

② 「主体的な場面」になるように発問を工夫しましょう。

③ 「対話的な場面」になるように発問・指示を工夫しましょう。

④ 「深い学び」になるように対応・指示を工夫しましょう。

⑤ 「主体的・対話的で深い学び」になる授業例を考えましょう。①

⑥ 「主体的・対話的で深い学び」になる授業例を考えましょう。②

⑦ 体験的な学習や活動をどのように取り入れるとよいですか?

8 プログラミング的思考を育成する「主体的・対話的で深い学び」

① 「プログラミング的思考」とは何ですか?

② なぜ「プログラミング的思考」が必修化されるのでしょうか?

③ プログラミング教育の利点は何ですか?

④ 「主体的な学び」を生むプログラミングの授業とは?

⑤ 「対話的な学び」を生むプログラミングの授業とは?

⑥ 「深い学び」を生むプログラミングの授業とは?

9 討論における「主体的・対話的で深い学び」

① 「討論」と「討議」の違いは何でしょうか?

② 討論を行う前に、どんな下準備をしておいたらよいでしょうか?

③ 「討論の基本的な型」は、あるのでしょうか?①

④ 「討論の基本的な型」は、あるのでしょうか?②

⑤ 討論を深めるには、どのような手立てが必要でしょうか?①

⑥ 討論を深めるには、どのような手立てが必要でしょうか?②

⑦ 様々な教科での討論には、どのような実践があるのでしょうか?

10 調べ学習における「主体的・対話的で深い学び」

① 探求的な「調べ学習」に求められることは、何ですか?

② 探求的な「調べ学習」によって、どんな力がつきますか?

③ ステップ① 課題を、どのように設定させますか?

④ ステップ② 情報を、どのように収集させますか?(図書館編)

⑤ ステップ③ 情報を、どのように収集させますか?(パソコン室編)

⑥ ステップ④ どのように整理・分析させますか?

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⑦ ステップ⑤ どのようにまとめ・表現させますか?

⑧ 探求的な「調べ学習」の具体的実践例

参考)10種類のテキスト開発

参考)テキストを活用したセミナーの実施

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Ⅲ 連携による研修についての考察

この研修会のために開発した 10 冊のテキストを、参加者の校内研修会等で使用していた

だけるよう、研修会中に呼びかけた。

また、後日、メールにても同様の「ぜひ校内研修でご使用ください」という内容を送信

した。

上記取り組みの結果、「校内研修で使用しました」という声を多数いただいている。

今後は教育委員会主催での、本テキストを基にした勉強会が開催されることなど、開発

したテキストが作成されたことで終わることなく、幅広く活用されるように当団体として

も周知を進めることが必要であり、予定をしている。

Ⅳ その他

[キーワード]主体的・対話的で深い学び、新学習指導要領、授業改善、研修、テキスト

[人数規模] D(212 名参加)

[研修回数] A

【問い合わせ先】

玉川大学教職大学院

教授 谷和樹

〒194-8610 東京都町田市玉川学園 6-1-1

玉川大学大学研究室棟 307 号室

TEL090-1021-3125