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志 木 市 景 観 計 画
平成22年 9月
志 木 市
あ
志木市景観計画
目 次
第1 趣旨 ・・・・・・ 1
第2 良好な景観の形成の理念 ・・・・・・ 2
第3 景観計画区域 ・・・・・・ 5
1 景観計画区域 ・・・・・・・ 5
2 景観計画区域の区分 ・・・・・・・ 6
3 景観形成重点地区 ・・・・・・・ 11
4 市民等の提案による景観形成推進地区 ・・・・・・・ 14
第4 景観計画区域における良好な景観の形成に関する方針 ・・・・・・ 15
1 景観計画区域の景観誘導 ・・・・・・・ 15
2 景観計画区域の景観形成方針 ・・・・・・・ 18
第5 良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項 ・・・・・・ 19
1 届出対象行為 ・・・・・・・ 19
2 景観形成基準 ・・・・・・・ 21
第6 景観重要建造物又は景観重要樹木の指定の方針 ・・・・・・ 27
1 景観重要建造物 ・・・・・・・ 27
2 景観重要樹木 ・・・・・・・ 27
第7 屋外広告物の表示及び屋外広告物を掲出する物件の設置に関する
行為の制限に関する事項
・・・・・・ 28
第8 景観重要公共施設の整備に関する事項 ・・・・・・ 29
1 公共施設等の整備方針 ・・・・・・・ 29
2 景観重要公共施設への位置付け ・・・・・・・ 29
第9 良好な景観の形成の推進に関する方針 ・・・・・・ 30
1 住民主体の景観形成の推進 ・・・・・・・ 30
2 提案制度 ・・・・・・・ 30
3 景観協定 ・・・・・・・ 30
4 景観整備機構 ・・・・・・・ 30
5 景観協議会 ・・・・・・・ 31
6 広域景観形成事業への協力 ・・・・・・・ 31
第10 志木市景観審議会 ・・・・・・ 32
【別表】基調となる色彩の制限基準 ・・・・・・ 33
【参考】景観法(抜粋) ・・・・・・ 39
1 志木市景観計画
1
第1 趣旨
本市には、水と緑に育まれ、人々の暮らしによって形づくられた閑静な住宅地が多数存在
している。こうした本市を特徴づける良好な景観は、市民のかけがえのない財産であり、こ
れを守り、育てていかなければならない。
このようなことから、景観形成の方針や行為の制限など、景観法(平成16年法律第11
0号。以下「法」という。)に基づく「志木市景観計画」を定め、建築行為などを届出・勧告
により緩やかに誘導し、地域の良好な景観の保全と創出を図る。
2
2
第2 良好な景観の形成の理念
景観は、地域の「自然」とそこに培われた「歴史」や「文化」、街に暮らすすべての人の
営みによって育まれてきたものであり、その地域だけに存在し、地域を印象づけるものであ
る。
こうした、日常を取り巻く良好な景観を活かしながら、日々変わりゆく街並みの質の向上
を図り、「美しさ」の中に「活力」のある『ふるさと志木』の景観を次世代へつなぐため、
市民・事業者・市がそれぞれの立場で、相互に連携して創り上げる。
地域の良好な景観は
市民の貴重な財産
【 地 域 の 景 観 形 成 】
共 通 認 識
協 力 体 制
行 政 の 支 援
良好な景観の
保 全 と 創 出
市 民 主 体 の 景 観 形 成
3 志木市景観計画
3
「水と緑に育まれ、歴史と文化が調和した街」
愛される ふるさと 志木 の 創造
4
4
【良好な景観形成に向けた4つのコンセプト】
1 安心・安全に暮らせる、緑豊かで潤いある「居住景観づくり」
2 賑わいと活気あふれる「商業景観づくり」
3 四季折々の移り変わりが感じられる「自然景観づくり」
4 地域の歴史や文化を大切にする「社会景観づくり」
5 志木市景観計画
5
第3 景観計画区域
1 景観計画区域
志木市の全域を景観計画区域(河川等の水面を含む。)とする。
景観計画区域図
6
6
2 景観計画区域の区分
景観計画区域内を「一般景観形成区域」と「河川景観形成区域」に区分し、さらに次
のとおり「景観上の特性や課題が異なる区域」(以下「ゾーン」という。)に区分する。
景観計画区域区分(ゾーン)図
7 志木市景観計画
7
(1) 一般景観形成区域
市街化区域に指定されている区域
志 木 景 観 形 成 ゾ ー ン
商業地とその周辺に広がる住宅
地及び点在する農地によって市
街地景観を形成している区域
本町、柏町、幸町、館の市街化区域
8
8
宗 岡 景 観 形 成 ゾ ー ン
住宅地と田園、工場・倉庫など
によって市街地景観を形成して
いる区域
上宗岡、中宗岡、下宗岡の市街化区域
9 志木市景観計画
9
(2) 河川景観形成区域
市街化調整区域に指定されている区域
新河岸川・柳瀬川景観形成ゾーン
新河岸川・柳瀬川の自然豊かな
緑地景観を形成している区域
新河岸川、柳瀬川とその周辺の市街化調整区域
10
10
荒 川 景 観 形 成 ゾ ー ン
荒川河川敷の自然豊かな緑地景
観を形成している区域
荒川とその河川区域の市街化調整区域
11 志木市景観計画
11
3 景観形成重点地区
景観計画区域に次のとおり、重点的に良好な景観の形成を誘導する必要のある区域
(以下「エリア」という。)を定める。
重点地区(エリア)配置図
12
12
(1) 志木駅東口周辺エリア
(2) 本町通りエリア
本市の玄関口であり、商業地としての活力ある都市景観の形成が求められる
本町5、6丁目の商業地域
メインストリートとして、賑わいのある都市景観の形成が求められる都市計画
道路中央通停車場線とその両側 25mの範囲で、本町5丁目交差点から市場坂
上交差点までの間
13 志木市景観計画
13
(3) 新河岸川・柳瀬川周辺エリア
(4) 一般国道254号バイパス沿道エリア
市の中心を流れる川辺の自然を活かした良好な住環境の保全が求められる「新
河岸川・柳瀬川景観形成ゾーン」とその両側25mの範囲
まちづくりの機運が高まり、周辺環境との調和が求められる一般国道254号
バイパス(都市計画道路志木朝霞線)とその両側 50mの範囲
14
14
4 市民等の提案による景観形成推進地区
市民等が、良好な景観の形成を図るのにふさわしい一団の土地について、法第11条
の提案制度(以下「提案制度」という。)を利用し、景観形成推進地区を定めることが
できる。
15 志木市景観計画
15
第4 景観計画区域における良好な景観の形成に関する方針
「良好な景観の形成の理念」を実現するため、次の基本的な景観形成に関する方針を定め
る。
1 景観計画区域の景観誘導
(1) 地域の住民が自ら守り育む景観形成
市民、特定非営利活動法人(以下「NPO法人」という。)、公益法人、事業者の地
域の良好な景観の形成への取り組みを、市は積極的に支援し推進する。
(2) 市街地の特性に応じた景観形成
良好な景観の形成を阻害する建築物や工作物、屋外広告物等を規制誘導し、地域の
特性に応じた市街地の景観を創出する。
【景観形成誘導方策】
◇ 良好な居住景観を有した市街地の景
観づくり
◇ 住宅地と農地が調和した市街地の景
観づくり
◇ 賑わいのある商業地の景観づくり
【景観形成誘導方策】
◇ 市民及びNPO法人等が中心になっ
た良好な景観形成
◇ 提案制度や景観協定の締結を積極的
に支援
16
16
(3) 景観拠点や景観軸を際立たせた景観形成
志木駅東口周辺、本町通り、いろは橋、袋橋、富士下橋や一般国道254号バイパ
スなどの公共構造物の意匠、色彩などに配慮し、周辺地域の景観拠点や景観軸を際立
たせることで、面的に広がる良好な景観の形成を誘導する。
(4) 自然を活かした景観形成
荒川や新河岸川、柳瀬川の川辺が織りなす四季折々の自然を感じる環境に配慮した
景観形成を図ることで、「憩い」と「潤い」の生活環境を創出する。
【景観形成誘導方策】
◇ 駅周辺の賑わいの景観づくり
◇ 景観資源としての主要道路の景観
づくり
◇ 景観資源としての橋りょうの景観
への配慮
◇ 公共施設の景観への配慮
【景観形成誘導方策】
◇ 荒川河川敷の豊かな自然を活かした景観の維持
◇ 新河岸川、柳瀬川河川敷の身近な自然を活かした
景観の形成
◇ 水と緑の保全と創出による自然を活かした景観
の形成
17 志木市景観計画
17
(5) 歴史と文化を伝える景観形成
鎮守の森や社寺・祠などの建造物、地域に長年根ざし培われてきた歴史や文化を伝
える景観を保全するとともに、それらを受け継ぎ活かしていく。
(6) 提案制度を活用した景観形成
地域の特性や課題に応じた建築物の建築等に対する行為の制限等について、市民等
が提案制度を活用して自らの地域の景観形成を推進する。
(7) 都市計画の手法の活用
より積極的に良好な景観の形成を推進する必要があるときは、法第61条第1項の
景観地区(都市計画法第8条第1項第6号)や法第76条の地区計画等の区域内(都
市計画法第4条第9項)における建築物等の形態・意匠の制限の認定制度を活用する。
【景観形成誘導方策】
◇ 伝統的建造物その他の史跡などを活用した景観
づくり
◇ 農業の歴史を伝える景観づくり
◇ 地域の文化を伝える伝統芸能を活用した景観づ
くり
18
18
2 景観計画区域の景観形成方針
地域の景観形成に大きな影響を不える構成単位は、建築物や工作物、堆積物であるこ
とから、これらに係る行為を行う者は、景観形成基準に配慮して計画するものとする。
(1) 一般景観形成区域について
志木景観形成ゾーンと宗岡景観形成ゾーンでは、建築物の新築等と工作物の新設等
を届出の対象に、景観形成基準に従い良好な景観の形成を誘導する。外観の色彩等の
景観形成基準に適合していない場合は、勧告、公表や変更命令等を行う。
(2) 河川景観形成区域について
新河岸川・柳瀬川景観形成ゾーンと荒川景観形成ゾーンでは、建築物の新築等と工
作物の建設等、物件の堆積を届出の対象に、景観形成基準に従い良好な景観の形成を
誘導する。外観の色彩等の景観形成基準に適合していない場合は、勧告、公表や変更
命令等を行う。
19 志木市景観計画
19
第5 良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項
1 届出対象行為
法第16条の規定により届出(以下「法定届出」という。)の対象となる行為は、建
築物の新築等、工作物の新設等及び物件の堆積の次に掲げる区分の行為とする。
これらの行為を行う者は、当該行為の内容が景観形成基準に適合するか、法定届出の
前に確認を求めることができる。
(1) 一般景観形成区域
一般景観形成区域(市街化区域)の届出対象行為は、次に掲げる行為とする。
◇ 建築物
敷地面積が500㎡以上又は高さが10m(都市計画法第8条第1項の第
1種低層住居専用地域においては、軒の高さが7m)を超えるもので、新
築、増築、改築もしくは移転、又は外観のうち各立面の面積の3分の1を
超えて変更することとなる修繕、模様替えもしくは色彩の変更
◇ 工作物
高さが15mを超えるもので、新設、増築、改築もしくは移転、又は外観
のうち各立面の面積の3分の1を超えて変更することとなる修繕、模様替
えもしくは色彩の変更
20
20
(2) 河川景観形成区域
河川景観形成区域(市街化調整区域)の届出対象行為は、次に掲げる行為とする。
◇ 建築物
敷地面積が500㎡以上又は高さが10mを超えるもので、新築、増築、
改築もしくは移転、又は外観のうち各立面の面積の3分の1を超えて変
更することとなる修繕、模様替えもしくは色彩の変更
◇ 工作物
高さが15mを超えるもので、新設、増築、改築もしくは移転、又は外
観のうち各立面の面積の3分の1を超えて変更することとなる修繕、模
様替えもしくは色彩の変更
◇ 物件の堆積
物件の堆積を行う土地の面積が500㎡以上となるもので、高さが1.5
mを超えるもの
21 志木市景観計画
21
2 景観形成基準
建築物の建築等や工作物の建設等、物件の堆積の行為を行う者は、以下に掲げる景観
形成基準に配慮し、良好な景観の形成に努めるものとする。
(1) 一般配慮事項
ア 遠景~中景(広域景観の中でのあり方)
イ 中景~近景(周辺景観の中でのあり方)
◇ 建築物等の外壁、敷地の外構又は屋外広告物などの外観は、周辺の景
観と調和した素材、色彩とすることとし、外観をライトアップする場
合は、周辺の景観と調和した光色とすること
◇ 建築物等の外観は、道路等の公共空間からはもとより、高層建築物等
からの眺望を意識した形態・意匠や色彩とすること
◇ 建築物等の形態は、圧迫感や威圧感が生じないように、周辺の街並み
や自然と調和し、景観の連続性に配慮すること
◇ 老朽化した管理の行き届いていない建築物等は、景観形成を阻害する
だけではなく、防犯・防災上からも好ましくないことから、日頃から
適正な維持管理に努めること
◇ 広域的な観点での景観上の特性
を踏まえ、地域の景観に不える影
響を考慮し計画・設計すること
◇ 河川の堤防や神社仏閣などの四
季折々の地域の優れた眺望を大
切にし、道路や橋などの公共の場
所からの良好な景観の保全や創
出に努めること
22
22
ウ 建築物等のデザイン
◇ 外壁・屋根など外観を構成するものは、別表の基調となる色彩の制限
基準に該当する色彩及び点滅する光源の使用を避けること。多色使い
又はアクセント色の使用に際しては、色彩相互の調和や面積、配置等、
バランスに十分注意すること
◇ 屋外階段は、建築物本体と調和した外形及び色彩とすること
◇ 屋上設備等は、外部から容易に見えないように壁面や囲い等を設け、
建築物本体と調和した外形及び色彩とすること
◇ 敷地の境界部分は、道路等の公共空間からの眺望に配慮して、地域の
景観に調和した樹木や草花の植栽に努めること
◇ ベランダやマンション等の開放廊下は、洗濯物や屋外機等が、道路等
の公共空間から容易に見えないように配慮すること
◇ 物件を堆積する場合は、人の目線より低く整然と堆積し、堆積物が道
路等の公共空間から容易に見えないように、植栽するなど配慮するこ
と
◇ 可動式探照灯(サーチライト等)は、自らの建造物等を照らすこと以
外の目的で設置しないこと
23 志木市景観計画
23
(2) エリア別配慮事項
ア 志木駅東口周辺エリア
イ 本町通りエリア
ウ 新河岸川・柳瀬川周辺エリア
エ 一般国道254号バイパス沿道エリア
◇ 路上に駐輪された自転車やオートバイ等は、活気のある街の景観を損ね
るだけでなく、交通安全上や防犯上も支障となるものであることから、
当該建築物の利用者用の駐輪場を敷地内に設けること
また、自転車やオートバイ等が外部から容易に見えないように囲い等を
設け、建築物本体と調和した外形及び色彩とすること
◇ 収集するゴミが歩道等に置かれた状況は、メインストリートの良好な景
観を損ねるものであることから、敷地内にゴミ置き場を設けるように努
め、街の美観と機能が両立するように計画すること
◇ 河川沿いを散策する人々が、四季の移ろいを感じられるよう、建築物
等は、河川堤防等からの景観に配慮し、樹木や草花の植栽に努めるこ
と
◇ 見晴らしのよい場所から眺める河川の風景は、貴重な景観資源であるこ
とから、建築物等は、河川の周辺景観と調和のとれたデザインとするこ
と
◇ 一般国道254号バイパス沿いは、歩道等か
らの景観に配慮し、環境緩衝帯と調和した樹
木や草花の植栽に努めること
埻玉県提供
24
24
(3)用途等別配慮事項
ア 住宅
イ 工場・倉庫
【建築物の色彩】
建築物の彩色は、別表の基調となる色彩の制限基準に該当しないもので、
かつ、周辺の環境と調和したものとすること
【道路との境界部分の構造】
道路との境界部分に塀や垣根、フェンス(門柱及び門扉を除く。)を設け
るときは、次のいずれかの構造とすること
1) 生け垣
2) 透視可能なフェンスと花壇の組み合わせ
・フェンスの高さは 1.5m以下
・花壇の高さは道路面から 0.6m以下
【敷地内緑化】
敷地の緑化面積は、敷地面積の5%以上となるように努め、道路に面する
敷地の部分には、四季折々の樹木や草花を植栽すること
工場や倉庫は、住宅地の景観の形成に大きな影響を及ぼすことから、建築物
等をできるだけ隣地から離すように計画し、道路との境界部分に樹木や草花の
植栽を配置すること
25 志木市景観計画
25
ウ 敷地規模が3000 ㎡以上の大規模な建築等の行為
【周辺景観への配慮】
大規模な建築等の行為を行う場合は、周辺の景観の調和や均衡に配慮し、
景観形成を先導する計画となるよう努めること
【広がりの確保】
建築物は、道路との境界部分からできるだけ離すように計画し、歩道と一
体性を持たせた公共的な空間とするよう努めること
【圧迫感等の軽減】
建築物は、隣地からできるだけ離すように計画し、見た目の圧迫感や威圧
感の軽減に配慮すること。特に、複数の建築物を建築する場合は、配置計画
を工夫するなど、通風や採光の確保に努めること
【公園等の設置】
敷地内に設けられる公園等は、道路等の公共空間との一体性や見た目の美
しさに配慮し、接道面が広くなる配置とすること
【許可による特例建築物】
高度地区内の許可による特例建築物は、許可の基準に基づき、広がりや道
路と一体性を持たせたデザインとし、周辺の景観形成に最大の効果をもたら
すものとなるよう努めること
26
26
(4) 勧告基準(法第16条第3項の基準)
ア 建築物と工作物について
イ 物件の堆積について
(5) 変更命令基準(法第17条第1項の基準)
建築物及び工作物に係る届出対象行為について、景観形成基準に適合しない
とき、又は別表の基調となる色彩の制限基準に該当する色彩及び点滅する光源
が形成する面積の合計(着色していない石、土、木、レンガ及びコンクリート
等の素材で仕上げる外観の部分を除く。以下同じ。)が、外観のうち各立面に
つき、当該立面の面積の3分の1を超えると認めるときは、勧告及び公表を行
うことができる
物件の堆積に係る届出対象行為について、次のいずれかに該当するときは、
勧告及び公表を行うことができる
【堆積の高さ】
3mを超えるとき
【堆積物の遮へい】
堆積物の遮へいがない、又は丌十分で、周囲から堆積物が見えるとき
【堆積物の遮へい物】
別表の基調となる色彩の制限基準に該当する色彩及び点滅する光源が
形成する面積の合計が、外観のうち各立面につき、当該立面の面積の3分
の1を超えると認めるとき
建築物及び工作物に係る届出対象行為について、別表の基調となる色彩の制
限基準に該当する色彩及び点滅する光源が形成する面積の合計が、外観のうち
各立面につき、当該立面の面積の3分の1を超えると認めるときは、変更命令
を行うことができる
27 志木市景観計画
27
第6 景観重要建造物又は景観重要樹木の指定の方針
地域の景観を形成する上で重要と認められる建造物、又は樹木については、次の方針によ
り指定する。
1 景観重要建造物
2 景観重要樹木
(1) 地域の景観を先導し、又は特徴づけているもので、周辺景観を含め良好な景
観の形成に重要なものであること
(2) 道路などの公共空間から、外観等が容易に見えるもの
(3) 多くの市民に親しみと愛着があるものとして、景観的保全が求められ、又は
提案されたもの
(4) 当該建造物の所有者の同意が得られていること
(5) 指定後の維持管理に関して明確な方針があること
(1) 地域の景観を特徴づけているもの、又は希少な樹種で、周辺景観を含め良好
な景観の形成に重要なものであること
(2) 道路などの公共空間から、樹容等が容易に見えるもの
(3) 多くの市民に親しみと愛着があるものとして、景観的保全が求められ、又は
提案されたもの
(4) 当該樹木の所有者の同意が得られていること
(5) 指定後の維持管理に関して明確な方針があること
28
28
第7 屋外広告物の表示及び屋外広告物を掲出する物件の設置
に関する行為の制限に関する事項
屋外広告物は、経済活動等に伴って無秩序に氾濫するおそれがあり、都市の景観や自然の
風致に不える影響が大きいものである。
そこで、地域の良好な景観の形成と維持のために、屋外広告物法関連法令で屋外広告物の
面積及び色彩その他の基準を設けて、適切な規制を行う。
特に一般国道254バイパス沿道エリアにおいては、広域的にまちづくりの機運が高まり、
急速に屋外広告物が増えることが予想されることから、屋外広告物への規制強化など、当該
地域の景観特性に応じた景観形成を図る。
29 志木市景観計画
29
第8 景観重要公共施設の整備に関する事項
1 公共施設等の整備方針
道路、橋りょう、河川、公園及び公共建築物等は、周辺の景観との調和や地域の特性
を生かした景観形成に配慮して整備を行う。
2 景観重要公共施設への位置付け
法第8条第2項第5号ロに掲げられた公共施設で、地域の景観形成の先導的な役割が
あると認めるときは、施設管理者と具体的な良好な景観の形成に関する事項による整備
に関し協議を行い、その同意により景観重要公共施設に位置付ける。
30
30
第9 良好な景観の形成の推進に関する方針
地域の良好な景観は、その地域の自然とそこで培われた住民の歴史や文化、生活により、
唯一、存在するものであり、市民や事業者、市等が共通認識のもと、それぞれの役割を担い
ながら作り上げていくものである。このようなことから、次のような施策を活用し、地域の
景観の形成を図っていくものとする。
1 住民主体の景観形成の推進
地域の良好な景観の形成は、住環境の向上など住民の生活に密接に関係する課題であ
る。そのため、市民等への景観形成に関する普及と啓発に努め、提案制度や景観協定の
活用による、地域住民主体の景観形成を推進する。
2 提案制度
地域の良好な景観の形成には、市民、事業者等が主体的に考え、行動することが大切
であることから、法第11条による住民提案制度の積極的な活用が図られるよう啓発に
努める。
3 景観協定
法第81条に基づき、地域の良好な景観の形成を図るために、一団の土地について土
地所有者等の全員の合意により、当該土地の区域における景観形成に関する事項を協定
する制度で、住民が自ら、地域のより良い景観形成を図るため、自主的な規制を行うこ
とができるものである。市は、この制度の普及と啓発に努めるとともに、協定の締結に
ついて指導助言を行う。
4 景観整備機構
市は、民間団体や市民による自発的な景観形成の一層の推進を図るため、景観の保
全・整備に一定の能力を有する、NPO法人又は公益法人を地域の良好な景観の形成を
担う者として、法第92条に基づき指定する。
31 志木市景観計画
31
5 景観協議会
良好な景観の形成を図るため、必要に応じて、地域の景観形成にかかわりを持つ様々
な立場の者が、必要な協議を行うため、法第15条に基づく景観協議会を設置する。
6 広域景観形成事業への協力
河川等、広域にわたり景観形成を図る必要がある場所は、協議、調整により課題の解
決を図るため、景観形成にかかわりを持つ景観行政団体や公共施設管理者等による景観
協議会等の設置に協力する。
32
32
第10 志木市景観審議会
景観形成に関する事項を審議するため、志木市景観審議会を設置する。
33 志木市景観計画
33
【別表】
○ 基調となる色彩の制限基準
一般景観形成区域 (志木景観形成ゾーン・宗岡景観形成ゾーン)
【区域の特徴】
◇ 商業地、住宅地、工業地等の都市景観を形成
◇ 建築物等の外観の色彩は大多数がYR等の暖色系
【基準の内容】
◇ 建築物の外観としてあまり使用されない彩度の高い鮮やかな色彩を制限
◇ 具体的にはYRなど暖色系の色相は彩度6、Bを中心とした寒色系や建築物にあまり使用され
ないPなどの色相は彩度2、その他は彩度4を超える鮮やかな色彩を制限
【制限される色彩】
色相 明度 彩度
7.5R から 7.5Y - 6 を超える
7.5RP から 7.5R(7.5Rは含まない)
7.5Y から 7.5GY(7.5Y は含まない) - 4 を超える
7.5GY から 7.5RP
(7.5GY 及び 7.5RP は含まない) - 2 を超える
河川景観形成区域 (新河岸川・柳瀬川景観形成ゾーン・荒川景観形成ゾーン)
【区域の特徴】
◇ 水田、畑等の農業景観を形成
◇ 広がりのある青い空や水田や畑の明るい緑
【基準の内容】
◇ 田園の景観と調和しない彩度の高い鮮やかな色彩と明度の低い暗く濃い色彩を制限
◇ 具体的にはYRなど暖色系の色相は彩度6、Bを中心とした寒色系や建築物にあまり使用され
ないPなどの色相は彩度2、その他は彩度4、さらに全ての色相で明度2以下の暗く濃い色彩
を制限
【制限される色彩】
色相 明度 彩度
7.5R から 7.5Y 2 を超える 6 を超える
2 以下 -
7.5RP から 7.5R(7.5Rは含まない)
7.5Y から 7.5GY(7.5Y は含まない)
2 を超える 4 を超える
2 以下 -
7.5GY から 7.5RP
(7.5GY 及び 7.5RP は含まない)
2 を超える 2 を超える
2 以下 -
N 2 以下 -
34
34
【マンセル表色系】
○ マンセル記号
マンセル記号とは、マンセル表色系の色を「色相」「明度」「彩度」の3属性で表示する
もので、日本工業規格に「色の3属性による表示方法(JIS Z 8721)」として規定される。
【色相】
色相とは、色の種類を表し、その色が「赤である」、「青である」等の色の種類を示す。
色相は、赤(R)や、黄赤(YR)、黄(Y)、黄緑(GY)、緑(G)、青緑(BG)、
青(B)、青紫(BP)、紫(P)、赤紫(RP)の10種類があり、それぞれ5を中心
とした1から10の数値をつけて表示される。(例:「1.5PB」「5YR」など)
R
(赤)
YR
(黄赤)
Y
(黄)
GY
(黄緑)
G
(緑)
BG
(青緑)
B
(青)
PB
(青紫)
P
(紫)
RP
(赤紫)
それぞれ5を中心として1から10の数値で細分
【明度】
明度とは、色の明るさを表す。赤にも明るい(淡い)赤色もあれば、深紅のような暗
い(深い)赤もある。
明度は、0から10の数値で表され、10に近い数値ほど明るい色を示す。
【彩度】
彩度とは、色のあざやかさを表す。彩度の低い赤は茶色であり、彩度が高くなるにつ
れてあざやかさのある赤となる。
彩度は、0から14程度の数値で表し、大きな数値ほど鮮やかな色を示す。また、彩
度0を無彩色(黒~灰色~白)という。
【マンセル色表系の表示記号の読み方】
( エヌ 6テン5 )
N 6.5
( 5ワイアール 8 ノ 6 )
5YR 8 / 6
色 相
明 度 彩 度
(無彩色)
明 度
無 彩 色
35 志木市景観計画
35
○ 代表的な色相別の制限基準(その1)
一般景観形成区域(志木景観形成ゾーン、宗岡景観形成ゾーン) 基調となる色彩の制限基準
36
36
37 志木市景観計画
37
○ 代表的な色相別の制限基準(その2)
河川景観形成区域(新河岸川・柳瀬川景観形成ゾーン、荒川景観形成ゾーン) 基調となる色彩の制限基準
38
38
39 志木市景観計画
39
【参考】
景観法(抜粋)
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、我が国の都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため、景観計画の策定その他の施策を総合的に講
ずることにより、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図り、もっ
て国民生活の向上並びに国民経済及び地域社会の健全な発展に寄不することを目的とする。
(基本理念)
第二条 良好な景観は、美しく風格のある国土の形成と潤いのある豊かな生活環境の創造に丌可欠なものであることにかんがみ、国民共
通の資産として、現在及び将来の国民がその恵沢を享受できるよう、その整備及び保全が図られなければならない。
2 良好な景観は、地域の自然、歴史、文化等と人々の生活、経済活動等との調和により形成されるものであることにかんがみ、適正な
制限の下にこれらが調和した土地利用がなされること等を通じて、その整備及び保全が図られなければならない。
3 良好な景観は、地域の固有の特性と密接に関連するものであることにかんがみ、地域住民の意向を踏まえ、それぞれの地域の個性及
び特色の伸長に資するよう、その多様な形成が図られなければならない。
4 良好な景観は、観光その他の地域間の交流の促進に大きな役割を担うものであることにかんがみ、地域の活性化に資するよう、地方
公共団体、事業者及び住民により、その形成に向けて一体的な取組がなされなければならない。
5 良好な景観の形成は、現にある良好な景観を保全することのみならず、新たに良好な景観を創出することを含むものであることを旨
として、行われなければならない。
(省略)
第二章 景観計画及びこれに基づく措置
第一節 景観計画の策定等
(景観計画)
第八条 景観行政団体は、都市、農山漁村その他市街地又は集落を形成している地域及びこれと一体となって景観を形成している地域に
おける次の各号のいずれかに該当する土地(水面を含む。以下この項、第十一条及び第十四条第二項において同じ。)の区域について、
良好な景観の形成に関する計画(以下「景観計画」という。)を定めることができる。
一 現にある良好な景観を保全する必要があると認められる土地の区域
二 地域の自然、歴史、文化等からみて、地域の特性にふさわしい良好な景観を形成する必要があると認められる土地の区域
三 地域間の交流の拠点となる土地の区域であって、当該交流の促進に資する良好な景観を形成する必要があると認められるもの
四 住宅市街地の開発その他建築物若しくはその敷地の整備に関する事業が行われ、又は行われた土地の区域であって、新たに良好な
景観を創出する必要があると認められるもの
40
40
五 地域の土地利用の動向等からみて、丌良な景観が形成されるおそれがあると認められる土地の区域
2 景観計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 景観計画の区域(以下「景観計画区域」という。)
二 景観計画区域における良好な景観の形成に関する方針
三 良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項
四 第十九条第一項の景観重要建造物又は第二十八条第一項の景観重要樹木の指定の方針(当該景観計画区域内にこれらの指定の対象
となる建造物又は樹木がある場合に限る。)
五 次に掲げる事項のうち、良好な景観の形成のために必要なもの
イ 屋外広告物の表示及び屋外広告物を掲出する物件の設置に関する行為の制限に関する事項
ロ 当該景観計画区域内の道路法(昭和二十丂年法律第百八十号)による道路、河川法(昭和三十九年法律第百六十丂号)による河川、
都市公園法(昭和三十一年法律第丂十九号)による都市公園、海岸保全区域等(海岸法(昭和三十一年法律第百一号)第二条第三項に
規定する海岸保全区域等をいう。以下同じ。)に係る海岸、港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)による港湾、漁港漁場整備法(昭
和二十五年法律第百三十丂号)による漁港、自然公園法による公園事業(国又は同法第九条第二項に規定する公共団体が執行する
ものに限る。)に係る施設その他政令で定める公共施設(以下「特定公共施設」と総称する。)であって、良好な景観の形成に重要
なもの(以下「景観重要公共施設」という。)の整備に関する事項
ハ 景観重要公共施設に関する次に掲げる基準であって、良好な景観の形成に必要なもの
(1) 道路法第三十二条第一項又は第三項の許可の基準
(2) 河川法第二十四条、第二十五条、第二十六条第一項又は第二十丂条第一項(これらの規定を同法第百条第一項において準用
する場合を含む。)の許可の基準
(3) 都市公園法第五条第一項又は第六条第一項若しくは第三項の許可の基準
(4) 海岸法第丂条第一項、第八条第一項、第三十丂条の四又は第三十丂条の五の許可の基準
(5) 港湾法第三十丂条第一項の許可の基準
(6) 漁港漁場整備法第三十九条第一項の許可の基準
ニ 第五十五条第一項の景観農業振興地域整備計画の策定に関する基本的な事項
ホ 自然公園法第十三条第三項、第十四条第三項又は第二十四条第三項の許可(政令で定める行為に係るものに限る。)の基準であっ
て、良好な景観の形成に必要なもの(当該景観計画区域に国立公園又は国定公園の区域が含まれる場合に限る。)
六 その他国土交通省令・農林水産省令・環境省令で定める事項
3 前項第三号の行為の制限に関する事項には、政令で定める基準に従い、次に掲げるものを定めなければならない。
一 第十六条第一項第四号の条例で同項の届出を要する行為を定める必要があるときは、当該条例で定めるべき行為
二 次に掲げる制限であって、第十六条第三項若しくは第六項又は第十丂条第一項の規定による規制又は措置の基準として必要なもの
イ 建築物又は工作物(建築物を除く。以下同じ。)の形態又は色彩その他の意匠(以下「形態意匠」という。)の制限
ロ 建築物又は工作物の高さの最高限度又は最低限度
ハ 壁面の位置の制限又は建築物の敷地面積の最低限度
ニ その他第十六条第一項の届出を要する行為ごとの良好な景観の形成のための制限
4 景観計画は、国土形成計画、首都圏整備計画、近畿圏整備計画、中部圏開発整備計画、北海道総合開発計画、沖縄振興計画その他の
国土計画又は地方計画に関する法律に基づく計画及び道路、河川、鉄道、港湾、空港等の施設に関する国の計画との調和が保たれるも
のでなければならない。
5 景観計画は、環境基本法(平成五年法律第九十一号)第十五条第一項に規定する環境基本計画(当該景観計画区域について公害防止計画
41 志木市景観計画
41
が定められているときは、当該公害防止計画を含む。)との調和が保たれるものでなければならない。
6 都市計画区域について定める景観計画は、都市計画法第六条の二第一項の都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に適合するもの
でなければならない。
7 市町村である景観行政団体が定める景観計画は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想に即するとともに、
都市計画区域又は準都市計画区域について定めるものにあっては、都市計画法第十八条の二第一項の市町村の都市計画に関する基本的
な方針に適合するものでなければならない。
8 景観計画に定める第二項第五号ロ及びハに掲げる事項は、景観重要公共施設の種類に応じて、政令で定める公共施設の整備又は管理
に関する方針又は計画に適合するものでなければならない。
9 第二項第五号ニに掲げる事項を定める景観計画は、同項第一号、第二号及び第五号ニに掲げる事項並びに同項第六号に掲げる事項の
うち農林水産省令で定める事項に係る部分については、農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号)第四条第一項
の農業振興地域整備基本方針に適合するとともに、市町村である景観行政団体が定めるものにあっては、農業振興地域整備計画(同法
第八条第一項の規定により定められた農業振興地域整備計画をいう。以下同じ。)に適合するものでなければならない。
10 景観計画に定める第二項第五号ホに掲げる事項は、自然公園法第二条第五号に規定する公園計画に適合するものでなければならな
い。
(省略)
(住民等による提案)
第十一条 第八条第一項に規定する土地の区域のうち、一体として良好な景観を形成すべき土地の区域としてふさわしい一団の土地の区
域であって政令で定める規模以上のものについて、当該土地の所有権又は建物の所有を目的とする対抗要件を備えた地上権若しくは賃
借権(臨時設備その他一時使用のために設定されたことが明らかなものを除く。以下「借地権」という。)を有する者(以下この条におい
て「土地所有者等」という。)は、一人で、又は数人が共同して、景観行政団体に対し、景観計画の策定又は変更を提案することがで
きる。この場合においては、当該提案に係る景観計画の素案を添えなければならない。
2 まちづくりの推進を図る活動を行うことを目的とする特定非営利活動促進法(平成十年法律第丂号)第二条第二項の特定非営利活動法
人若しくは一般社団法人若しくは一般財団法人又はこれらに準ずるものとして景観行政団体の条例で定める団体は、前項に規定する土
地の区域について、景観行政団体に対し、景観計画の策定又は変更を提案することができる。同項後段の規定は、この場合について準
用する。
3 前二項の規定による提案(以下「計画提案」という。)は、当該計画提案に係る景観計画の素案の対象となる土地(国又は地方公共団体
の所有している土地で公共施設の用に供されているものを除く。以下この項において同じ。)の区域内の土地所有者等の三分の二以上
の同意(同意した者が所有するその区域内の土地の地積と同意した者が有する借地権の目的となっているその区域内の土地の地積との
合計が、その区域内の土地の総地積と借地権の目的となっている土地の総地積との合計の三分の二以上となる場合に限る。)を得てい
る場合に、国土交通省令・農林水産省令・環境省令で定めるところにより、行うものとする。
(省略)
(景観協議会)
第十五条 景観計画区域における良好な景観の形成を図るために必要な協議を行うため、景観行政団体、景観計画に定められた景観重要
公共施設の管理者及び第九十二条第一項の規定により指定された景観整備機構(当該景観行政団体が都道府県であるときは関係市町村
42
42
を、当該景観計画区域に国立公園又は国定公園の区域が含まれるときは国立公園等管理者を含む。以下この項において「景観行政団体
等」という。)は、景観協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。この場合において、景観行政団体等
は、必要と認めるときは、協議会に、関係行政機関及び観光関係団体、商工関係団体、農林漁業団体、電気事業、電気通信事業、鉄道
事業等の公益事業を営む者、住民その他良好な景観の形成の促進のための活動を行う者を加えることができる。
2 協議会は、必要があると認めるときは、その構成員以外の関係行政機関及び事業者に対し、意見の表明、説明その他の必要な協力を
求めることができる。
3 第一項前段の協議を行うための会議において協議がととのった事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなけれ
ばならない。
4 前三項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。
第二節 行為の規制等
(届出及び勧告等)
第十六条 景観計画区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、国土交通省令(第四号に掲げる行為にあっては、
景観行政団体の条例。以下この条において同じ。)で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他
国土交通省令で定める事項を景観行政団体の長に届け出なければならない。
一 建築物の新築、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更(以下「建築等」という。)
二 工作物の新設、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更(以下「建設等」という。)
三 都市計画法第四条第十二項に規定する開発行為その他政令で定める行為
四 前三号に掲げるもののほか、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれのある行為として景観計画に従い景観行政団体の条例で定め
る行為
2 前項の規定による届出をした者は、その届出に係る事項のうち、国土交通省令で定める事項を変更しようとするときは、あらかじめ、
その旨を景観行政団体の長に届け出なければならない。
3 景観行政団体の長は、前二項の規定による届出があった場合において、その届出に係る行為が景観計画に定められた当該行為につい
ての制限に適合しないと認めるときは、その届出をした者に対し、その届出に係る行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとるこ
とを勧告することができる。
4 前項の勧告は、第一項又は第二項の規定による届出のあった日から三十日以内にしなければならない。
5 前各項の規定にかかわらず、国の機関又は地方公共団体が行う行為については、第一項の届出をすることを要しない。この場合にお
いて、当該国の機関又は地方公共団体は、同項の届出を要する行為をしようとするときは、あらかじめ、景観行政団体の長にその旨を
通知しなければならない。
6 景観行政団体の長は、前項後段の通知があった場合において、良好な景観の形成のため必要があると認めるときは、その必要な限度
において、当該国の機関又は地方公共団体に対し、景観計画に定められた当該行為についての制限に適合するようとるべき措置につい
て協議を求めることができる。
7 次に掲げる行為については、前各項の規定は、適用しない。
一 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
二 非常災害のため必要な応急措置として行う行為
三 景観重要建造物について、第二十二条第一項の規定による許可を受けて行う行為
四 景観計画に第八条第二項第五号ロに掲げる事項が定められた景観重要公共施設の整備として行う行為
43 志木市景観計画
43
五 景観重要公共施設について、第八条第二項第五号ハ(1)から(6)までに規定する許可(景観計画にその基準が定められているものに
限る。)を受けて行う行為
六 第五十五条第二項第一号の区域内の農用地区域(農業振興地域の整備に関する法律第八条第二項第一号に規定する農用地区域をい
う。)内において同法第十五条の二第一項の許可を受けて行う同項に規定する開発行為
丂 国立公園又は国定公園の区域内において、第八条第二項第五号ホに規定する許可(景観計画にその基準が定められているものに限
る。)を受けて行う行為
八 第六十一条第一項の景観地区(次号において「景観地区」という。)内で行う建築物の建築等
九 景観計画に定められた工作物の建設等の制限のすべてについて第丂十二条第二項の景観地区工作物制限条例による制限が定めら
れている場合における当該景観地区内で行う工作物の建設等
十 地区計画等(都市計画法第四条第九項に規定する地区計画等をいう。以下同じ。)の区域(地区整備計画(同法第十二条の五第二項第
三号に規定する地区整備計画をいう。第丂十六条第一項において同じ。)、特定建築物地区整備計画(密集市街地における防災街区の
整備の促進に関する法律(平成九年法律第四十九号)第三十二条第二項第二号に規定する特定建築物地区整備計画をいう。第丂十六条
第一項において同じ。)、防災街区整備地区整備計画(同法第三十二条第二項第三号に規定する防災街区整備地区整備計画をいう。第
丂十六条第一項において同じ。)、歴史的風致維持向上地区整備計画(地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成二
十年法律第四十号)第三十一条第二項第四号に規定する歴史的風致維持向上地区整備計画をいう。第丂十六条第一項において同じ。)、
沿道地区整備計画(幹線道路の沿道の整備に関する法律(昭和五十五年法律第三十四号)第九条第二項第二号に規定する沿道地区整備
計画をいう。第丂十六条第一項において同じ。)又は集落地区整備計画(集落地域整備法(昭和六十二年法律第六十三号)第五条第三項
に規定する集落地区整備計画をいう。第丂十六条第一項において同じ。)が定められている区域に限る。)内で行う土地の区画形質の
変更、建築物の新築、改築又は増築その他の政令で定める行為
十一 その他政令又は景観行政団体の条例で定める行為
(変更命令等)
第十丂条 景観行政団体の長は、良好な景観の形成のために必要があると認めるときは、特定届出対象行為(前条第一項第一号又は第二号
の届出を要する行為のうち、当該景観行政団体の条例で定めるものをいう。第丂項及び次条第一項において同じ。)について、景観計
画に定められた建築物又は工作物の形態意匠の制限に適合しないものをしようとする者又はした者に対し、当該制限に適合させるため
必要な限度において、当該行為に関し設計の変更その他の必要な措置をとることを命ずることができる。この場合においては、前条第
三項の規定は、適用しない。
2 前項の処分は、前条第一項又は第二項の届出をした者に対しては、当該届出があった日から三十日以内に限り、することができる。
3 第一項の処分は、前条第一項又は第二項の届出に係る建築物若しくは工作物又はこれらの部分の形態意匠が政令で定める他の法令の
規定により義務付けられたものであるときは、当該義務の履行に支障のないものでなければならない。
4 景観行政団体の長は、前条第一項又は第二項の届出があった場合において、実地の調査をする必要があるとき、その他第二項の期間
内に第一項の処分をすることができない合理的な理由があるときは、九十日を超えない範囲でその理由が存続する間、第二項の期間を
延長することができる。この場合においては、同項の期間内に、前条第一項又は第二項の届出をした者に対し、その旨、延長する期間
及び延長する理由を通知しなければならない。
5 景観行政団体の長は、第一項の処分に違反した者又はその者から当該建築物又は工作物についての権利を承継した者に対して、相当
の期限を定めて、景観計画に定められた建築物又は工作物の形態意匠の制限に適合させるため必要な限度において、その原状回復を命
じ、又は原状回復が著しく困難である場合に、これに代わるべき必要な措置をとることを命ずることができる。
6 前項の規定により原状回復又はこれに代わるべき必要な措置(以下この条において「原状回復等」という。)を命じようとする場合に
44
44
おいて、過失がなくて当該原状回復等を命ずべき者を確知することができないときは、景観行政団体の長は、その者の負担において、
当該原状回復等を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行わせることができる。この場合においては、相当の期限
を定めて、当該原状回復等を行うべき旨及びその期限までに当該原状回復等を行わないときは、景観行政団体の長又はその命じた者若
しくは委任した者が当該原状回復等を行う旨をあらかじめ公告しなければならない。
7 景観行政団体の長は、第一項の規定の施行に必要な限度において、同項の規定により必要な措置をとることを命ぜられた者に対し、
当該措置の実施状況その他必要な事項について報告をさせ、又は景観行政団体の職員に、当該建築物の敷地若しくは当該工作物の存す
る土地に立ち入り、特定届出対象行為の実施状況を検査させ、若しくは特定届出対象行為が景観に及ぼす影響を調査させることができ
る。
8 第六項の規定により原状回復等を行おうとする者及び前項の規定により立入検査又は立入調査をする者は、その身分を示す証明書を
携帯し、関係人の請求があった場合においては、これを提示しなければならない。
9 第丂項の規定による立入検査又は立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(行為の着手の制限)
第十八条 第十六条第一項又は第二項の規定による届出をした者は、景観行政団体がその届出を受理した日から三十日(特定届出対象行為
について前条第四項の規定により同条第二項の期間が延長された場合にあっては、その延長された期間)を経過した後でなければ、当
該届出に係る行為(根切り工事その他の政令で定める工事に係るものを除く。第百二条第四号において同じ。)に着手してはならない。
ただし、特定届出対象行為について前条第一項の命令を受け、かつ、これに基づき行う行為については、この限りでない。
2 景観行政団体の長は、第十六条第一項又は第二項の規定による届出に係る行為について、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれが
ないと認めるときは、前項本文の期間を短縮することができる。
(省略)
第三章 景観地区等
第一節 景観地区
第一款 景観地区に関する都市計画
第六十一条 市町村は、都市計画区域又は準都市計画区域内の土地の区域については、市街地の良好な景観の形成を図るため、都市計画
に、景観地区を定めることができる。
2 景観地区に関する都市計画には、都市計画法第八条第三項第一号及び第三号に掲げる事項のほか、第一号に掲げる事項を定めるとと
もに、第二号から第四号までに掲げる事項のうち必要なものを定めるものとする。この場合において、これらに相当する事項が定めら
れた景観計画に係る景観計画区域内においては、当該都市計画は、当該景観計画による良好な景観の形成に支障がないように定めるも
のとする。
一 建築物の形態意匠の制限
二 建築物の高さの最高限度又は最低限度
三 壁面の位置の制限
四 建築物の敷地面積の最低限度
45 志木市景観計画
45
(省略)
第四章 景観協定
(景観協定の締結等)
第八十一条 景観計画区域内の一団の土地(公共施設の用に供する土地その他の政令で定める土地を除く。)の所有者及び借地権を有する
者(土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)第九十八条第一項(大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措
置法(昭和五十年法律第六十丂号。以下「大都市住宅等供給法」という。)第八十三条において準用する場合を含む。以下この章におい
て同じ。)の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地の所有者及び借地権を有する者。以
下この章において「土地所有者等」という。)は、その全員の合意により、当該土地の区域における良好な景観の形成に関する協定(以
下「景観協定」という。)を締結することができる。ただし、当該土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指
定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地)の区域内に借地権の目的となっている土地がある場合においては、当該借
地権の目的となっている土地の所有者の合意を要しない。
2 景観協定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 景観協定の目的となる土地の区域(以下「景観協定区域」という。)
二 良好な景観の形成のための次に掲げる事項のうち、必要なもの
イ 建築物の形態意匠に関する基準
ロ 建築物の敷地、位置、規模、構造、用途又は建築設備に関する基準
ハ 工作物の位置、規模、構造、用途又は形態意匠に関する基準
ニ 樹林地、草地等の保全又は緑化に関する事項
ホ 屋外広告物の表示又は屋外広告物を掲出する物件の設置に関する基準
ヘ 農用地の保全又は利用に関する事項
ト その他良好な景観の形成に関する事項
三 景観協定の有効期間
四 景観協定に違反した場合の措置
3 景観協定においては、前項各号に掲げるもののほか、景観計画区域内の土地のうち、景観協定区域に隣接した土地であって、景観協
定区域の一部とすることにより良好な景観の形成に資するものとして景観協定区域の土地となることを当該景観協定区域内の土地所
有者等が希望するもの(以下「景観協定区域隣接地」という。)を定めることができる。
4 景観協定は、景観行政団体の長の認可を受けなければならない。
(省略)
第五章 景観整備機構
(指定)
第九十二条 景観行政団体の長は、一般社団法人若しくは一般財団法人又は特定非営利活動促進法第二条第二項の特定非営利活動法人で
あって、次条に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、景観整備機構(以下「機構」
46
46
という。)として指定することができる。
2 景観行政団体の長は、前項の規定による指定をしたときは、当該機構の名称、住所及び事務所の所在地を公示しなければならない。
3 機構は、その名称、住所又は事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を景観行政団体の長に届け出なければ
ならない。
4 景観行政団体の長は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。
(機構の業務)
第九十三条 機構は、次に掲げる業務を行うものとする。
一 良好な景観の形成に関する事業を行う者に対し、当該事業に関する知識を有する者の派遣、情報の提供、相談その他の援助を行う
こと。
二 管理協定に基づき景観重要建造物又は景観重要樹木の管理を行うこと。
三 景観重要建造物と一体となって良好な景観を形成する広場その他の公共施設に関する事業若しくは景観計画に定められた景観重
要公共施設に関する事業を行うこと又はこれらの事業に参加すること。
四 前号の事業に有効に利用できる土地で政令で定めるものの取得、管理及び譲渡を行うこと。
五 第五十五条第二項第一号の区域内にある土地を景観農業振興地域整備計画に従って利用するため、委託に基づき農作業を行い、並
びに当該土地についての権利を取得し、及びその土地の管理を行うこと。
六 良好な景観の形成に関する調査研究を行うこと。
丂 前各号に掲げるもののほか、良好な景観の形成を促進するために必要な業務を行うこと。
(省略)
平成22年9月発行
志木市都市整備部都市計画課 〒353-8501
埼玉県志木市中宗岡一丁目1番1号
電 話 048(473)1111
FAX 048(487)5353
電子メール [email protected]
志木市景観計画裏表紙