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横浜市では、横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)の実証成果を生かして、公民連携で実装化
の取組を推進しています。
1 事業内容
(1)事業概要
地域防災拠点に指定されている市内小中学校に、事業者負担で10kWh※2 の蓄電池設備を設置
し、東芝が開発したシステムにより、平常時には電力の利用量調整(デマンドレスポンス)とし
て東京電力EPが活用し、非常時には防災用電力として横浜市が使用します。
この取組を「スマートレジリエンス※3・バーチャルパワープラント構築事業」として、国庫補
助事業も活用しながら、日本初のモデルとして発信、展開していきます。
(2)事業協定締結期間
平成 28 年7月6日から平成 30 年 3 月 31 日まで
2 28年度の取組
市内小中学校(各区 1 校、全 18 校を予定)に蓄電池設備を設置し、遠隔操作で、充放電を統
合的に制御する実証により、平常時と非常時の機能や、事業性、有効性を評価します。
横 浜 市 記 者 発 表 資 料
「「仮仮想想のの発発電電所所」」((ババーーチチャャルルパパワワーーププラランントト))をを公公⺠⺠連連携携でで構構築築ししまますす!! 〜〜横横浜浜市市・・東東京京電電⼒⼒エエナナジジーーパパーートトナナーー((EEPP))株株式式会会社社・・株株式式会会社社東東芝芝とと基基本本協協定定をを締締結結〜〜
裏面あり
このたび、横浜市・東京電力 EP・東芝の3者が協力して、電力のピーク需要に対応するため、地域に多く
の蓄電池を設置し、一つの発電所のように使う新たな仕組み「仮想の発電所」の構築に取り組みます。
この取組を通じて、現在国が目指している節電取引市場※1(2017 年に予定)の形成に貢献していきます。
なお、設置される蓄電池は非常時には防災用電力として使用することができます。
平 成 2 8 年 7 月 6 日 温 暖 化 対 策 統 括 本 部 プ ロ ジ ェ ク ト 推 進 課
3 各社の役割と目的
電気と蓄電池のセットによる地域の安全・安⼼の提供
4 今後の展開
横浜発のこの取組を、公共施設をはじめ市域の施設に展開するとともに、太陽光発電など再生可
能エネルギーの活用も含めた「あかりの途切れない拠点づくり」を目指します。
※1 節電取引市場:需要家の節電量を、⼩売電気事業者などが売買できる市場 ※2 10kWh:⼀般的な家庭の 1 ⽇で使⽤する電⼒量相当。約 1000 台のスマートフォンが満充電できる電⼒量。
※3 スマートレジリエンス:低コストで環境性が⾼く、災害に強い設備・街づくりを構築する取組。
※4 IoT(Internet of Things):物体(モノ)に通信機能を持たせ、インターネット接続することで、
⾃動制御などを⾏う仕組み。今回の事業では東芝の IoT 基盤により、蓄電池を常時遠隔監視し制御する。
お問合せ先
温暖化対策統括本部 プロジェクト推進課長 岡崎 修司 Tel 045-671-2636 東京電力エナジーパートナー株式会社 広報企画グループ 風間、山本 Tel 03-6363-4194
株式会社東芝 広報・IR 部 高瀬、味岡 Tel 03-3457-2100
横浜市 本事業による防災性向上
・公共施設の防災性向上 ・再エネ普及を想定した電⼒安定化 ・⼩中学校における環境教育の推進
東芝
本事業のシステム開発
・蓄電池群の最適な充放電制御システムの開発 ・節電取引市場に活⽤する技術の事業化検討 ・IoT※4 技術による新たなビジネスの実証と展開
東京電⼒エナジーパートナー
本事業のサービス提供 ・地域コミュニティへの安全・安⼼の提供 ・蓄電池による効果的なデマンドレスポンス⼿法の確⽴ ・電気と蓄電池のセットによる新たな料⾦プランの創設
公⺠ 連携
蓄電池群制御技術を活用した
スマートレジリエンス・バーチャルパワープラント構築事業に係る基本協定書
横浜市(以下「甲」という。)、東京電力エナジーパートナー株式会社(以下「乙」とい
う。)及び株式会社東芝(以下「丙」という。)は、蓄電池群制御技術を活用した、横浜市
の公共施設におけるスマートレジリエンス・バーチャルパワープラント構築事業の実証(以
下「VPP 構築事業」という。)を実施するため、以下のとおり協定(以下「本協定」という。)
を締結する。
(目的)
第1条 本協定は、横浜市の公共施設に蓄電池設備を設置し、蓄電池群制御技術を適用す
ることで当該蓄電池設備を制御する、VPP 構築事業を実施するための協力関係を定めるこ
とを目的とする。
(取組内容)
第2条 乙及び丙は、甲が使用を承認した公共施設の敷地において、当該敷地に設置され
た蓄電池設備を統合的に制御し、あたかも一つの発電所のように機能させる取組みを通
じて、蓄電池を制御するアグリゲーションビジネスにおけるビジネスモデルの確立を目
指す。また、甲、乙及び丙は、あわせて災害発生時に、蓄電池設備を非常用電源として
利用できるシステムの構築を目指す。
2 前項の取組を通じ、甲、乙及び丙は、次の各号について連携して検討を進める。
(1) 環境性に配慮した防災性の向上
(2) 再エネ有効活用と電力安定化の両立
(3) 新たなエネルギーサービスの提供
(4) 定置型蓄電池の活用拡大
(事業内容と役割)
第3条 甲、乙又は丙は、前条の取組内容に関して、各自の役割分担・費用分担等を協議
し、甲、乙又は丙を当事者として含む別途締結予定の実施協定等により定めるものとす
る。
(成果等)
第4条 VPP 構築事業により得られた成果(書面、電磁的記録方法、口頭開示などその媒体
を問わず、本協定の履行により発生する知的財産を含む)及び成果報告書等の成果物の
取扱いについては、甲、乙又は丙を当事者として含む別途締結予定の実施協定等により
具体的に定めるものとする。
(秘密保持)
第5条 本協定の履行のために他の当事者(以下「開示者」という。)から書面上で秘密で
ある旨を明示されて提供された情報(以下「秘密情報」という。)を、秘密情報を受領し
た当事者(以下「受領者」という。)は、開示者の書面による事前の許可なしに第三者に
漏洩又は公表してはならない。また、受領者は、秘密情報を本協定第 1 条の目的以外で
用いてはならず、また、改変、改造、リバースエンジニアリング、リバースコンパイル
もしくはリバースアセンブルを行ってはならない。
2 VPP 構築事業により得られた成果(書面、電磁的記録方法、口頭開示などその媒体を問
わず、本協定の履行により発生する知的財産を含む)に関する情報の取扱いについては、
甲、乙又は丙を当事者として含む別途締結予定の実施協定等により具体的に定めるもの
とする。
3 開示者から書面による要求があった場合又は本協定が終了した場合、受領者は、開示
者の指示に従い、機密情報を破棄もしくは開示者に返還しなければならない。ただし、
法令又は受領者の通常の事業における社内規程に基づいて保有が義務付けられる場合は、
この限りではない。
4 本条に定める義務は、本協定の終了又は解除に関わらず、秘密情報の開示から5年間
存続するものとする。
(有効期間)
第6条 本協定の有効期間は、VPP 構築事業の期間と同様、協定締結の日から平成 30 年3
月 31 日までとする。ただし、有効期間の終了後、VPP 構築事業と同様の事業を実施する
か否かは、別途有効期間の終了までに甲乙丙協議の上、決定するものとする。
2 本協定の解除に関する条件は、甲、乙又は丙を当事者として含む別途締結予定の実施
協定等により具体的に定めるものとする。
3 甲、乙及び丙は、本協定の有効期間の間、原則として VPP 構築事業を中止することは
できない。ただし、VPP 構築事業を継続することが困難な事情が発生した場合、VPP 構築
事業の中止を他の当事者に申し入れることができる。かかる申入れがあった場合、甲、
乙、及び丙は、VPP 構築事業の中止を含めた対応方法について協議し、決定するものとす
る。VPP 構築事業を継続することが困難な事情については、甲、乙又は丙を当事者として
含む別途締結予定の実施協定等により具体的に定めるものとする。
(反社会勢力の排除)
第7条 甲、乙及び丙は、自ら及び自らの履行補助者(甲、乙又は丙が本協定において他
の当事者から委託を受けた業務遂行のために利用する者をいい、個人か法人かを問わず、
数次の取引先など第三者を介して用いる下請事業者を含む。以下同じ。)が、現時点及び
将来にわたって、次の各号の一に該当しないことを確約する。
(1) 暴力団、暴力団員、暴力団準構成員、暴力団関係者、総会屋、社会運動等標ぼ
うゴロ、特殊知能暴力集団その他これらに準じる者(以下あわせて「反社会的勢力」
という。)であること。
(2) 反社会的勢力が、実質的に経営を支配し又は経営に関与していること。
(3) 反社会的勢力を利用していること。
(4) 反社会的勢力に対して資金等を提供し、又は便宜を供与するなどの関与をして
いること。
(5) 反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有していること。
2 第6条の定めに関わらず、甲、乙及び丙は、他の当事者が前項の表明保証のいずれか
に違反したことが判明した場合、なんらの催告を要せずして、他の全当事者への書面に
よる通知により、本協定を直ちに解除することができる。なお、当該解除によって被解
除当事者に損害又は負担が生じても、被解除当事者は、解除当事者に対してその賠償を
求めることはできないものとする。
3 甲、乙及び丙は、自ら及び自らの履行補助者が反社会的勢力による不当要求又は業務
妨害(以下「不当介入」という。)を受けた場合には、断固としてこれを拒否し、又は履
行補助者をして断固としてこれを拒否させるとともに、不当介入があった時点で、速や
かに他の全当事者にこれを報告し、甲、乙又は丙の捜査機関への通報に必要な協力を行
うものとする。
4 甲、乙及び丙は、自ら及び自らの履行補助者が本条第1項各号に該当することが判明
した場合には、直ちに当該履行補助者との間の契約を解除し、又は本協定解除のための
措置をとるものとする。
5 第6条の定めに関わらず、甲、乙又は丙が前4項のいずれかに違反した場合には、他
の当事者は、何らの通知、催告を要せず、直ちに本協定の全部又は一部を解除すること
ができる。
6 甲、乙又は丙が前項の定めにより本協定の全部又は一部を解除した場合には、相手方
に損害が生じても一切これを賠償せず、また、かかる解除により当該解除をした者に損
害が生じたときは、前項の違反を行った当事者がその損害を賠償するものとする。
(協定の見直し及び疑義などの決定)
第8条 甲乙丙のいずれかが、本協定内容の変更を申し出たときは、その都度、甲乙丙協
議の上、書面をもって変更を行う。
2 本協定に定めのない事項については、甲乙丙協議の上別途定めるものとする。なお、
VPP 構築事業に対する補助金の交付条件は、本協定に優先するものとする。
本協定の締結を証するため、本協定を3通作成し、甲乙丙がそれぞれ記名押印の上、各
自その1通を保有する。
平成 28 年7月6日
横浜市中区港町1丁目1番地
(甲) 横浜市
横浜市長 林 文子 印
東京都港区海岸 1丁目 11 番 1 号
(乙) 東京電力エナジーパートナー株式会社 代表取締役社長 小早川 智明 印
東京都港区芝浦一丁目 1番 1号
(丙) 株式会社東芝 代表執行役社長 綱川 智 印
本日、横浜市(横浜市長:林文子)、東京電力エナジーパートナー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役
社長:小早川智明、以下「東京電力 EP」)および株式会社東芝(本社:東京都港区、代表執行役社長:綱川智、
以下「東芝」)の3者は、横浜市内における「仮想の発電所」(バーチャルパワープラント:VPP)の構築※1に向け
た事業「スマートレジリエンス※2・バーチャルパワープラント(VPP)構築事業(以下「本事業」)」に係わる基本協
定を締結いたしました。
3者はこれまで、横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)実証事業※3 で培った知見を活かし、また、平成27
年4月に発足した「横浜スマートビジネス協議会(YSBA)」において、防災性、環境性、経済性に優れたエネル
ギー循環都市の実現に向けて取り組んでまいりましたが、このたびテーマ型共創フロント※4 を活用した基本協
定の締結により、これまでの取り組みを加速させるとともに、国が平成 29 年に目指しております節電取引市場※5 の形成にも貢献してまいります。
<スマートレジリエンス・VPP 構築事業における各者の役割>
平 成 2 8 年 7 月 6 日 横 浜 市 東京電力エナジーパートナー株式会社 株 式 会 社 東 芝
「「仮仮想想のの発発電電所所」」((ババーーチチャャルルパパワワーーププラランントト))構構築築へへ向向けけたた 公公⺠⺠⼀⼀体体ととななっったた基基本本協協定定のの締締結結ににつついいてて
横浜市 本事業による防災性向上
・公共施設の防災性向上 ・再エネ普及を想定した電⼒安定化 ・⼩中学校における環境教育の推進
東京電⼒エナジーパートナー
本事業のサービス提供 ・地域コミュニティへの安全・安⼼の提供 ・蓄電池による効果的なデマンドレスポンス⼿法の確⽴ ・電気と蓄電池のセットによる新たな料⾦プランの創設
東芝
本事業のシステム開発
・蓄電池群の最適な充放電制御システムの開発 ・節電取引市場に活⽤する技術の事業化検討 ・IoT※6 技術による新たなビジネスの実証と展開
公⺠ 連携
1 事業内容
(1) 概要
地域防災拠点に指定されている横浜市内の小中学校(各区1校、全18校を予定)に、10kWhの蓄電
池設備を設置し、東芝が開発した蓄電池群制御システムにより、平常時には電力需要の調整(デマンドレ
スポンス)のために東京電力 EP が活用、非常時には防災用電力として横浜市が使用します。
(2)協定締結期間
平成28年7月6日から平成30年3月31日まで
2 本事業の特⻑
~エネルギー循環都市を目指す横浜をフィールドとした事業展開~
横浜市は、YSCP 実証事業を通じた HEMS や BEMS 等の積極的導入により、地域レベルでのエネルギー
マネジメントを高いレベルで展開しております。また、再生可能エネルギー等の分散電源が市内全体の電力
使用量の約10%あるなど、最適なフィールドでVPP構築の有効性を検証いたします。
~VPP とBCP※7 電源をパッケージ化した新たなサービス~
本事業は、蓄電池設備の効用を小売電気事業者とユーザーが分かち合う新たなサービスモデルです。
具体的には、横浜市の公共施設(地域防災拠点)内に設置した蓄電池設備を、平常時は小売電気事業者
が電力の需要と供給のバランスを維持するために VPP として活用すると同時に、非常時には通信設備を数
日間維持するためのBCP電源としてご利用いただきます。
~電力卸市場価格の変動にリアルタイムで追従する高度なIoT技術による群制御システムの導入~
YSCP 実証事業で培った蓄電池群制御技術と運用ノウハウを生かし、本事業で想定している市場価格変
動に連動したリアルタイムでの充放電運転を実現する新たな蓄電池群制御システムを、迅速に構築して導
入します。本システムでは、蓄電池設備、再生可能エネルギーの有効活用に向けて、以下の実現を目指し
ます。
・設置環境の特性、季節変動、天候等により変化する充放電可能量の予測に基づく蓄電池制御
・複数の蓄電池ごとに異なる充放電量を考慮したポートフォリオ管理・制御
・電力システム改革の進展に合わせた柔軟なシステム拡充
3 今後の展開
横浜市は、本事業を公共施設をはじめとする市域の施設へ展開し、太陽光発電などとの連系の検討によ
る、「あかりの途切れない拠点づくり」を目指し、再生可能エネルギーを最大限に活用できる、横浜市の「エネ
ルギー循環都市」へ向けた取り組みに貢献してまいります。
東京電力 EP は、蓄電池設備を国が目指している節電取引市場での活用も想定するとともに、BCP電源
としての付加価値を高めることで、地域防災に資する「安心・安全」を提供するエネルギーサービスプロバイ
ダーとして、新たな料金プランの実現を目指します。
東芝は、蓄電池群制御技術の高度化を進めていくことで、再生可能エネルギーの導入を促進しつつ、事
業者と需要家の双方にメリットのあるシステム/サービス提供を水平展開していくことで、再生可能エネルギ
ーの更なる有効活用に貢献します。
※1 バーチャルパワープラント(VPP)構築事業:エネルギーマネジメント技術により、地域に散在する再⽣可能エネルギー発電設備や蓄電池等のエネルギー設備、デマンドレスポンス等の取組を統合的に制御、あたかも⼀つの発電所のように機能させる仕組みと、需要家側のエネルギー設備を供給⼒・調整⼒等に活⽤するビジネスモデルの構築を⽬指す事業。
※2 スマートレジリエンス:低コストで環境性が⾼く、災害に強い設備・街づくりを構築する取組。 ※3 YSCP 実証事業:平成 22 年に経済産業省から「次世代エネルギー・社会システム実証地域」として選定を受けた取組。エネルギー需
給バランスの最適化に向け、HEMS、太陽光発電、電気⾃動⾞を導⼊し実証を進めた。(平成 26 年度末に実証を完了) ※4 テーマ型共創フロント:横浜市から⺠間企業へテーマを⽰し、そのテーマに対する公⺠連携事業の提案やアイデア等を募集する仕組み。 ※5 節電取引市場:需要家の節電量を、⼩売電気事業者などが売買できる市場。 ※6 IoT(Internet of Things):物体(モノ)に通信機能を持たせ、インターネット接続することで、⾃動制御などを⾏う仕組み。 ※7 BCP:Business Continuity Plan(事業継続計画)の略。
お問合せ先
温暖化対策統括本部 プロジェクト推進課長 岡崎 修司 Tel 045-671-2636 東京電力エナジーパートナー株式会社 広報企画グループ 風間、山本 Tel 03-6363-4194
株式会社東芝 広報・IR 部 高瀬、味岡 Tel 03-3457-2100
■電⼒⾃由化を踏まえた「スマートレジリエンス・エネルギーサービス」の構築・展開 ① 環境性に配慮した防災性の向上 ② 再エネ有効活⽤と電⼒安定化の両⽴ ③ 蓄電池設備を活⽤した新たなエネルギーサービスプロバイダー事業の確⽴
防災性、環境性(省エネ推進・再エネ拡⼤)、経済性(新サービス)の向上