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「ヘルスツーリズム認証」の 事業化にむけた活動について 2018/4/11 一般財団法人日本規格協会 2018 資料6

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「ヘルスツーリズム認証」の事業化にむけた活動について

2018/4/11一般財団法人日本規格協会

2018

資料6

• 国内では、利用拡大に向けて、“ヘルスツーリズム”のプログラム開発・提供の指針となる枠組みが未確立であること、また、消費者・流通事業者(旅行業者)にむけた“ヘルスツーリズム”品質の可視化も不十分であることが課題として存在。

• 上記も踏まえ、2015年度・2016年度は、経済産業省の健康寿命延伸産業創出推進事業において、ヘルスツーリズム認証構築に関する基礎調査や検討が行われ、2017年から上記事業に参画した3団体では事業提携による「ヘルスツーリズム認証」の事業化にむけて活動を進めてきた。

1. ヘルスツーリズム認証の経緯

• 2015年 「ヘルスツーリズム品質評価プロジェクト事業」※代表団体: NPOヘルスツーリズム振興機構

• 2016年 「ヘルスツーリズム品質評価・実証事業」※代表団体:(一財)日本規格協会/参加団体: NPOヘルスツーリズム振興機構、(一社) スポーツツーリズム推進機構

・観光サービスとしての期待地域の観光資源を活用した、魅力的な商品開発による、観光地・温泉地等の地域振興

・ヘルスケアサービスとしての期待旅の喜びを通じ、無関心層も含めた幅広い層にアプローチによる、健康への気づきの付与

ヘルスツーリズムへの期待 ヘルスツーリズム拡大への課題

• 各地域で先行的にヘルスツーリズムプログラムが提供されているものの、市場的に黎明期であり、プログラム開発・提供の基本的枠組みは未確立。

• 消費者・流通事業者にむけた、利用・活用のための可視化も不十分。

健康寿命延伸産業創出推進事業における、認証制度の検討・調査

(一財)日本規格協会、NPOヘルスツーリズム振興機構、(一社) スポーツツーリズム推進機構の3組織の事業提携による「ヘルスツーリズム認証委員会」が、認証スキームオーナ兼認証機関となり運営する「ヘルスツーリズム認証」として、2018年度4月中に事業開始を予定。

「ヘルスツーリズム認証」の事業化へ

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2. ヘルスツーリズムの基本的要件(要求事項の骨子)

ヘルスツーリズムプログラムの提供事業者に対する要求事項~プログラム及びプログラム提供事業者の運営管理の基本的要件~

• 認証審査の基準(要求事項)の骨子として、ヘルスツーリズムの基本的要件を設定。• ヘルスツーリズムプログラムによっては、疾病予防効果を狙いとするものも想定されるが、本認証では、ヘルスケアサービスとして最も期

待が高いと考えられる「健康の気づきの付与にむけたプログラム」であることを要件としている。

①利用の前提条件となる安全への取り組み②健康への気づき ⇔(行動変容への働きかけ)➂地域資源の活用による旅の喜び ⇔(地域・情緒的価値への取り組み)④体験を通じて価値を提供できるプログラム構成

●プログラムの基本的要件

①確実な提供のための体制・運営管理のしくみ②持続的な提供のための事業管理のしくみ

●提供事業者の基本的要件

要求事項(認証の基準文書)

プログラムの開発・提供に関する基準(要求事項)として規定

事業運営・体制に関する基準(要求事項)として規定

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3.認証スキームの概要

認証スキーム概要

(1)申請要件:法人格を有する事業体(プログラム提供事業者)※申請は、事業所(店舗等の拠点)単位かつプログラム単位。

(2)認証の適用範囲:ヘルスツーリズムプログラム(体験を含んだ観光関連サービス)及び提供事業者の運営管理

(3)認証基準:「ヘルスツーリズムプログラムの提供事業者に対する要求事項」(4)認証の維持・更新:

初回認証から3年間有効(更新後は2年間有効)。一年ごとにサーベイランス(維持審査)を実施。認証維持について重大が疑いがある場合など、必要に応じて特別審査を実施。

(5) 審査方法:いずれも文書審査形式で、認証基準に対する適合性の評価を実施。(6)認証費用:ヘルスツーリズム認証単体:85,000円(税別)/プログラム(7)認証の付与・公表:審査の結果を踏まえて、認証基準へ適合を判定された場合には、申請事業者

を「ヘルスツーリズムプログラム提供事業者」、申請プログラム「ヘルスツーリズムプログラム」として登録し、認証ウェブサイトで公表。

• 認証スキームは、認証の目的、ヘルスツーリズムの実態を踏まえ、下記を考慮して検討。 認証審査は、基本的要件を示した要求事項への適合性評価とする。 流通するサービス商品そのものに、認証を付与し可視化を行う。 事業者及びプログラムの多様性を配慮し、申請要件や認証の適用範囲を広くする。

※業種(着地型旅行会社、観光関連団体、宿泊業者、スパ・エステ、公共交通機関、飲食業等)※事業体の構成(単独の事業者、地域での連携事業体)※形態:旅行商品、宿泊プラン、現地解散・集合イベント、バス会社によるバスツアーなど※体験内容:アクティビティは多様

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• 認証は、ヘルスツーリズムの研究・普及を行う団体として発足した特定非営利活動法人日本ヘルスツーリズム振興機構(HTO)、規格開発などの標準化及び規格に基づく認証を行う一般財団法人日本規格協会(JSA)、及びスポーツを活用した観光まちづくり等の協力・支援等を行う一般社団法人日本スポーツツーリズム推進機構(JSTA)の3者が、ヘルスツーリズム認証委員会を組成し、事業提携により運営。

• 当会は、アクティブレジャー認証の普及活動とも一体的に事業を推進。

①審査の実施(是正確認含む)➁審査結果の報告

①認証制度の総括②審査結果の判定(認証の決定)③認証事業者の公表④認証制度(基準・認証手順・料金など)の維持⑤制度の普及・広報

審査業務担当JSA

ヘルスツーリズムプログラム提供事業者

社会(企業、団体、旅行会社などのビジネスユーザー・消費者)

①申請⑤認証証交付

⑦認証取得の周知

⑥公表

認証スキームオーナー兼認証機関ヘルスツーリズム認証委員会

(構成メンバー:HTO、JSTA、JSA)

提出資料

➂審査結果報告

➁審査資料回付

④判定

HTO・JSTA・(JSA)認証の相談対応

①申請受付➁申請受理の報告(請求も含む)➂提出された審査資料の形式チェック④認証証の交付

HTO提出資料

4.認証の運営体制

HTO・JSTA・(JSA)44

• ヘルスツーリズムは、健康×観光型のサービス。• 国際市場では、ウェルネスツーリズム(ヘルスツーリズム含む)の市場は拡大傾向。• ISO(国際標準化機構)においても、観光に力をいれる国々の主導により、TC228(観光及び関連サービス)が設置され、傘下のワーキンググループ12では「ヘルスツーリズム」をテーマとして、すでにいくつかの関連規格開発を実施しているところ。

参考1. 「ヘルスツーリズム」の国際動向

■ISOにおける関連規格も発行TC228(観光及び関連サービス)WG 2 –”ヘルスツーリズム サービス”【既存規格】

ISO 17680:2015 観光および関連サービス - タラソテラピー - サービス要件

ISO 17679:2016 観光および関連サービス - ウェルネススパ - サービス要件

■国際市場は、拡大傾向

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• 国内市場は黎明期であるものの、着地型旅行の増加の傾向により、ヘルスツーリズムの市場拡大も期待される。

参考2. 「ヘルスツーリズム」の国内動向

■国内着地型旅行でみる国内ヘルスツーリズムの市場規模(平成23年度 観光庁統計より)

■旅行業界における2018年のトレンド予測

出典:平成 27 年度健康寿命延伸産業創出推進事業 報告書

出典:じゃらん ウェブサイト6

審査の種類 評価対象 主要な確認事項

初回認証審査

プログラム ・プログラム構成と提供手順(プロモーション~契約~実施まで)※プログラムのスケジュールを、移動時間・体験時間・宿泊施設滞在時間・自由行動時間という時間区分に分けて申請させ、各時間区分に対応した要件をみたした提供手順が整備されているかを確認する。

・プログラム開発に関する記録※プログラム開発者の力量、事前のリスクの評価・対応策の検討を踏まえて開発されたプログラムがどうかなどを確認する。※既存プログラムの場合は、再確認結果としての記録を提出させる。

事業運営のしくみ・体制

・事業体の構成、業務分担・申請事業者の計画的な事業管理(実施計画等)・人的資源・物的資源の運用管理のしくみ・個人情報保護、緊急事態対応などリスク対応のしくみ・PDCAによる改善のしくみ(苦情や不具合)・提供中のモニタリングのしくみ

サーベイランス 実施結果 ・プログラムの実績(開催数、参加者等)・運営に関する記録 「提供中のモニタリングの実施結果」 「不具合・苦情の発生、改善の実施記録」など・その他「プロモーション資料」認証付与に重大な疑義がある場合は、特別審査(文書確認、必要に応じて現地確認)を行う。

参考3. 審査における主な確認事項• 初回認証審査では、プログラムと運営管理の仕組みを中心に確認し、サーベイランスでは構築した仕組みの実効性・有効性を中心として確認する。

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