8
差圧・圧力発信器 アプリケーションガイド CA1-ATS100 「人を中心としたオートメーション」で お客さまとともに現場で価値を創造します。 プラントや工場をはじめとするさまざまな生産現場において、 各種制御システム、フィールド機器、コンポーネント製品、及びオートメーションに関わる 統合的な技術とサービスをご提供し、 “人と生産”環境の最適化を実現します。 モバイル端末で 工場全体の状況を把握しながら、 現場の確認をしています。 現場の表示器や記録計で 生産状況を確認しています。 操作指示を確認しながら、 設備の操作をしています。 工場全体の生産状況を 監視し、操作をしています。 Advanced Transmitter SuperAce TM <アズビル株式会社> <COMPO CLUB> https://www.azbil.com/jp/ https://www.compoclub.com/ 本社 〒100-6419 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビル 北海道支店 東北支店 北関東支店 東京支社 (011)211-1136 (022)290-1400 (048)621-5070 (03)6432-5142 (052)265-6207 (06)6881-3331 (082)554-0750 (093)285-3530 中部支社 関西支社 中国支店 九州支社 ●SuperAce、DSTJ、ALTJはアズビル株式会社の商標です。 ●HARTはFieldComm Groupの商標です。 ●本文中に記載している製品名、機種名、社名は、各社の商標または登録商標です。 初版発行:2015年 6月-AZ 印  刷:2020年 9月(第4版)-AZ/ED CA1-ATS100 ご用命は下記または弊社事業所までお願いします。 [ご注意] この資料の記載内容は、予告なく変更する場合もありますのでご了承ください。 本資料からの無断転記、複製はご遠慮ください。 (6) ご注文・ご使用に際しては、下記URLより「ご注文・ご使用に際してのご承諾事項」を 必ずお読みください。 https://www.azbil.com/jp/product/factory/order.html

差圧・圧力発信器 アプリケーションガイド · 2020. 11. 27. · HARTはFieldComm Groupの商標です。 本文中に記載している製品名、機種名、社名は、各社の商標または登録商標です。

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Page 1: 差圧・圧力発信器 アプリケーションガイド · 2020. 11. 27. · HARTはFieldComm Groupの商標です。 本文中に記載している製品名、機種名、社名は、各社の商標または登録商標です。

差圧・圧力発信器

アプリケーションガイド

CA1-ATS100

「人を中心としたオートメーション」でお客さまとともに現場で価値を創造します。

プラントや工場をはじめとするさまざまな生産現場において、各種制御システム、フィールド機器、コンポーネント製品、及びオートメーションに関わる統合的な技術とサービスをご提供し、“人と生産”環境の最適化を実現します。

モバイル端末で工場全体の状況を把握しながら、現場の確認をしています。

現場の表示器や記録計で生産状況を確認しています。

操作指示を確認しながら、設備の操作をしています。

工場全体の生産状況を監視し、操作をしています。

Advanced Transmitter SuperAceTM

<アズビル株式会社><COMPO CLUB>

https://www.azbil.com/jp/https://www.compoclub.com/

本社 〒100-6419 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビル北海道支店東 北 支 店北関東支店東 京 支 社

(011)211-1136(022)290-1400(048)621-5070(03)6432-5142

(052)265-6207(06)6881-3331(082)554-0750(093)285-3530

中 部 支 社関 西 支 社中 国 支 店九 州 支 社

●SuperAce、 DSTJ、 ALTJはアズビル株式会社の商標です。●HARTはFieldComm Groupの商標です。●本文中に記載している製品名、機種名、社名は、各社の商標または登録商標です。

初版発行:2015年 6月-AZ印  刷:2020年 9月(第4版)-AZ/ED CA1-ATS100

ご用命は下記または弊社事業所までお願いします。

[ご注意] この資料の記載内容は、予告なく変更する場合もありますのでご了承ください。 本資料からの無断転記、複製はご遠慮ください。

(6)

ご注文・ご使用に際しては、下記URLより「ご注文・ご使用に際してのご承諾事項」を必ずお読みください。https://www.azbil.com/jp/product/factory/order.html

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豊富な製品ラインナップでお客さまのアプリケーションに最適な商品をご提供いたします当社は1983年、世界に先駆け複合半導体センサとマイクロプロセッサ技術を融合させたスマート形差圧/圧力発信器を開発し、全世界で豊富な実績を築き上げてきました。SuperAceシリーズは、これらの豊富な実績と徹底した現場主義から生まれた差圧/圧力発信器です。今後もお客さまの様々な場面で活用できる、価値ある商品をご提供し続けてまいります。

1. 複合半導体センサ 【図1】わずか5mm角のセンサチップ上に、差圧・静圧・温度をそれぞれ測定するセンサを形成しています。

2. キャラクタリゼーション 【図2】センサで正しい差圧計測に影響を与える周囲温度や静圧を測定し、工場出荷時に学習・記憶させたデータとCPUで比較演算することにより、真の差圧を求めます。

発信器の測定原理

差圧センサ

温度センサ

静圧センサ

【図1】

製造ラインコンピュータ

差圧(圧力)センサ MEMORY

温度センサプロセス圧

静圧センサ

マルチプレクサ

A/DD/A

4~20 mA DC出力

デジタル信号

またはマイクロ

プロセッサ

デジタルI/O

メータボディ部 発信部

データ取り

【図2】

使い勝手の追求

豊富なアプリケーション提案力

トータルサポートを提案

究極のパフォーマンスいたずらに高精度を追求するのではなく、使用される場面に即したハイスペックを提供いたします。

いざという時、いかに「簡単に作業できるか」という課題に注力した「接続簡単端子箱」&「外部ゼロ調機能」

今、お客さまに何を求められているのか、様々なアプリケーションに発信器単体ではなく、現場計装全体から最適な提案をさせていただきます。

当社は、お客さまのニーズの変化に柔軟に対応し、製品の提供にとどまらず、デリバリー、各種サービス、最新機器へのアップデートなど、最適な計測環境を提案いたします。

● ロジスティック体制の強化● HART®通信など次世代への発展● サービス体制の強化

外部ゼロ調機能

● マグネットで簡単操作(指示計の左右にあるUP/DOWNにガラス越しにマグネットを近づけて操作)

● カバーを開けることなく操作可能

接続簡単端子箱

● ケーブルまき込みスペース構造

● かみこみ防止端子箱構造

ゼロ調整UP

ゼロ調整DOWN

32

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豊富な製品ラインナップ一覧 導圧管形  導圧管形

フランジ形 リモートシール形 リモートシール形 導圧管形 投込み形

形 JTD910S

0.1~2 kPa

±0.3%

-70~210 kPa

-15~+65℃

-15~+65℃

形 JTD920S

0.5~100 kPa

±0.1%

2.0 kPa abs~14 MPaG

-40~+110℃

-40~+85℃

形 JTD930S

35~700 kPa

±0.1%

2.0 kPa abs~14 MPaG

-40~+110℃

-40~+85℃

形 JTD960S

0.25~14 MPa

±0.1%

2.0 kPa abs~14 MPaG

-40~+110℃

-40~+85℃

形 JTD921S

2.5~100 kPa

±0.1%

2.0 kPa abs~42 MPaG

-15~+110℃

-15~+85℃

形 JTD931S

35~700 kPa

±0.1%

2.0 kPa abs~42 MPaG

-15~+110℃

-15~+85℃

形番

測定スパン

精度※1

使用圧力※1

接液温度 ※1

周囲温度 ※1

アプリケーション用途

プロセス接続

測定対象

プロセス接続

測定対象

形番

測定スパン

精度 ※1

使用圧力 ※1

接液温度 ※1

周囲温度 ※1

アプリケーション用途

形番

測定スパン

精度※1

使用圧力※1

接液温度 ※1

周囲温度 ※1

アプリケーション用途

プロセス接続

測定対象

プロセス接続

測定対象

形番

測定スパン

精度 ※1

使用圧力 ※1

接液温度 ※1

周囲温度 ※1

アプリケーション用途

形 JTD961S

0.25~14 MPa

±0.1%

2.0 kPa abs~42 MPaG

-15~+110℃

-15~+85℃

形 JTG940S

35~3500 kPa

±0.1%

2.0 kPa abs~3500 kPaG

-40~+110℃

-40~+85℃

形 JTG960S

0.7~14 MPa

±0.1%

2.0 kPa abs~14 MPaG

-40~+110℃

-40~+85℃

形 JTG980S

0.7~42 MPa

±0.1%

2.0 kPa abs~42 MPaG

-40~+110℃

-40~+85℃

形 JTA922S

4~104 kPa

±0.15%

0.01~104 kPa abs

-40~+110℃

-40~+85℃

形 JTA940S

35~3500 kPa

±0.15%

0.01~3500 kPa abs

-40~+110℃

-40~+85℃

形 JTC929S

2.5~100 kPa

±0.15%

2.0 kPa abs~フランジ定格値まで

-40~+110℃

-30~+75℃

形 JTC940S

70~3500 kPa

±0.1%

2.0 kPa abs~フランジ定格値まで

-40~+110℃

-30~+75℃

形 JTE929S

2.5~100 kPa

±0.15%

0.13 kPa abs~10 MPaGまたは

フランジ定格値まで

-40~+300℃

-30~+75℃

形 JTE930S

35~700 kPa

±0.15%

0.13 kPa abs~10 MPaGまたは

フランジ定格値まで

-40~+300℃

-30~+75℃

形 JTH920S

2.5~100 kPa

±0.15%

2.0 kPa abs~100 kPaG

-40~+300℃

-30~+75℃

形 JTH940S

35~3500 kPa

±0.15%

2.0 kPa abs~3500 kPaG

-40~+300℃

-30~+75℃

形 JTH960S

0.7~10 MPa

±0.15%

2.0 kPa abs~10 MPaG

-40~+300℃

-30~+75℃

形 JTH980S

0.7~42 MPa

±0.15%

2.0 kPa abs~42 MPaG

-40~+300℃

-30~+75℃

形 JTS922S

4~104 kPa

±0.25%

0.01~104 kPa abs

-5~+300℃

-5~+55℃

形 JTS940S

35~3500 kPa

±0.25%

0.01~3500 kPa abs

-5~+300℃

-5~+55℃

形 JTD720A

0.75~100 kPa

±0.3%

2.0 kPa abs~3.5 MPaG

-15~+65℃

-15~+65℃

形 JTLJ32□

3~100 kPa

±0.25%

0~100 kPa

-5~+55℃

-5~+55℃

形 JTL33□

70~700 kPa

±0.25%

0~700 kPa

-5~+55℃

-5~+55℃

鉄鋼炉圧制御、クリーンルームの内圧制御、界面計測などの微差圧計測に

差圧式流量計測、レベル計測など幅広い計測に 電力プラントの蒸気圧力/流量計測など、静圧の高いアプリケーションに

電力プラントの蒸気圧力/流量計測など、静圧の高いアプリケーションに

タンクの内圧、配管の内圧の監視/制御に タンクの内圧、配管配管の内圧の監視/制御で絶対圧測定が要求される場合に

上水/下水/海水の液位計測に気体の質量流量計測に

タンクの内圧、配管配管の内圧の監視/制御で絶対圧測定が要求される場合に

高温/高真空/腐食性/固着性/スラリー性の流体測定に

高温/高真空/腐食性/固着性/スラリー性の流体測定に

腐食性/固着性/スラリー性/食品プロセスの流体測定に

高温/高真空/腐食性/スラリー性/食品プロセスの流体測定に

液位

流量

流量

流量

流量

差圧 圧力

圧力圧力圧力

絶対圧

絶対圧

※1 使用する機種/仕様により変わりますので、詳細は各スペックシートを参照ください。

液位

液位 液位

液位

(オプション±0.04%) (オプション±0.04%)

54

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現場主義から生まれたアプリケーション製品単体から計装全体へプラント操業の効率化に貢献する当社の提案は、現場の問題解決主義から生まれました。

導圧管レス計装

小スパン計測への対応

スラリー/付着性流体/腐食性流体の流量計測

スラリー/付着性流体の流量計測

リモートシール液位計測における温度補正

リモートシール液位計測に置ける温度補正&省スペース対策

真空アプリケーションへの対応

水素透過対策

水素透過脆性対策

アドバンス診断

気体質量流量計測

上水/下水/海水などの液位計測

食品市場向け圧力/液位計測

1/2Bリモートシール形発信器

高性能1/2Bリモートシール形発信器

二重ダイアフラム形発信器

楕円スロート流量計

リモートシール形発信器封入液密度補正

リモートシール形発信器ピッタンク仕様

高温高真空リモートシール形発信器絶対圧リモートシール形発信器

水素透過対策発信器

水素脆性対策発信器

導圧管形発信器

マルチバリアブル流量計

投込み式レベル計

サニタリフランジ形発信器リモートシール形発信器

/形 JTE9□□□、 JTH9□□□

/形 JTE9□□□

/形 JTE9□□□、 JTH9□□□、JTC9□□□

/形 JTE9□□□

/形 JTE9□□□

/形 JTE9□□□

/形 JTE9□□□、 JTH9□□□、JTS9□□□

/全機種

/全機種

/形 JTD9□□□、 JTG9□□□、JTA9□□□

/形 JTD720A

/形 JTL3□□

/形 JTE9□□□、 JTH9□□□、JTC9□□□

1/2Bリモートシール形発信器により、導圧管レス計装を実現します。

小型タンクの液位計測など、小スパンにおいても安定した計測を実現します。

アドオン部ダイアフラムをつけるだけで交換可能なダイアフラム構造を実現します。

差圧式流量測定で低圧損、耐スラリー構造、ハイレンジアビリティを実現します。

リモートシール形発信器の封入液密度補正機能により、周囲温度変化による影響の小さい液位計測を実現します。

リモートシール形発信器のキャピラリ部に専用キットを使用し、温度特性の改善と省スペース化を実現します。

反応・蒸留・乾燥・回収など、高温で高い真空条件を要求されるアプリケーションに最適です。

様々な水素透過モードに最適な対応策を提案します。

白金チップ構造による水素脆性対策を提案します。

プロセスの状態を監視し、設備保全に貢献します。

差圧・静圧・温度を測定。気体の質量流量を正確に測定します。

検出部を投げ入れるだけで、簡単に液位測定が可能です。

CIP洗浄工程など、サニタリ仕様特有のアプリケーションに最適なシリーズをラインナップしました。

P7

P7

P8

P8

P9

P9

P12

P12

P11

P11

P10

P13

P13

アプリケーション対応製品名/形番アプリケーション名称/概要 導圧管レス計装

プロセス接続口径の小さい(1/2B、3/4B)差圧・圧力リモートシール発信器を利用した導圧管レス計装により、導圧管内の詰まりに起因する様々なトラブルやメンテナンス時の手間などを解決します。石油/石油化学/化学プラントを中心に、豊富な実績があります。

■ 特長

・ 運転コスト(シール液コスト、スチームトレースのランニングコスト)を削減します。

・ 設置作業(フランジ接続、本体部スタンション固定)が容易です。

・ 保全作業(シール液の交換/補充、スチームトレース、導圧管の詰まり除去)を低減します。

・ 危険な作業(導圧管のリークチェック/詰まり除去、シール液の交換/補充)を低減します。

・ 対環境対策(シール液の廃棄、導圧管/スチームトレース/シールポットなどの廃棄)を推進します。

・ 導圧管、スチームトレースのための保温にかかるコストを大幅に削減します。

小スパン計測への対応

小型タンクの計測など、小スパンにおける計測は、外乱の影響が大きく、特に温度差に対する安定計測が従来品の課題でした。高性能1/2Bリモートシール形発信器は、温度変化による影響を最小限に抑え、安定計測を実現します。

■ 特長

・ 昼夜、既設の温度変化による影響を大幅に低減します。

・ 小スパン(10 kPa以下)における周囲温度変化の影響を1/2以下に、キャピラリ部の温度差による影響を従来品の1/6以下にしました。

■設置コスト比較例(新設の場合) 導圧管レス方式 導圧管方式導圧管工事削減 材料費(発信器を除く) 2~8万円 8~20万円工事費 5万円(2工数) 10万円(4工数)保温工事削減 材料費(発信器を除く) 0万円 3万円工事費 0万円 4万円(1.6工数)

トータル 3~13万円 25~37万円

コスト削減!

■キャピラリー温度特性

■高性能1/2B リモートシール形発信器/形 JTE9□□□

■設置例

■1/2Bリモートシール形発信器/形 JTE9□□□

20

18

16

14

12

10

8

6

4

2

0

誤差

[FS

%]

スパン [kPa]0 20 40 60 80 100

高性能 1/2Bリモート

3B フラッシュ形

従来形 1/2B

高性能

対応製品/形番 1/2Bリモートシール形発信器 / 形 JTE9□□□、JTH9□□□

対応製品/形番 高性能1/2B リモートシール形発信器 / 形 JTE9□□□

流量 圧力 液位

流量

流量

圧力 液位

液位

流量

流量

圧力 液位

液位

流量

流量

圧力 液位

流量 圧力 液位

流量

流量

流量

圧力 液位

流量 圧力 液位

圧力 液位

液位

圧力 液位

液位

液位

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リモートシール液位計測における温度補正

リモートシール液位計測に置ける温度補正&省スペース対策

差圧リモートシール形発信器の課題であった、下側フランジのキャピラリの処理、2Bスタンションパイプの省スペース化、Hi/Lo両側のキャピラリ温度差によるゼロ点シフトの問題などを解決します。

■ 特長

・ 快適計装の実現 ○ フランジアダプタによりタンク直付。2Bスタンションパイプは 不要です。

○ チューブクランプで、キャピラリをすっきり固定可能です。

○ フランジアダプタとチューブクランプ、加工フランジで既設に も対応します。

・ 周囲温度特性の改善 ○ チューブクランプでキャピラリを固定。これにより、周囲温度 の変化によるHi/Loキャピラリの温度差によるゼロ点シフト を従来比1/2に低減します。

■温度補正による効果

■差圧リモートシール形発信器による液位測定

■ピッタンクによるタンクレベル計装

6

4

2

0

ゼロ

点シ

フト量

[%

周囲温度変化量 [℃]

100 20 30

DSTJ3000 Ace標準形

スパン 25 kPa

スパン 50 kPa

スパン 25 kPaスパン 50 kPa

スラリー/付着性流体/腐食性流体の計測

発信器の受圧ダイアフラムの上に交換可能な新たな受圧ダイアフラム(アドオン部)をもう一枚取付けるという、極めてシンプルなコンセプトです。これによりダイアフラム破損時、アドオン部のみの交換で対応できるようになりました。発信器本体は再利用可能で、コストを大幅に削減できます。また、アドオン部交換時の封入液の再封入作業(リメーク処理)が簡単に行なえます。スラリー性流体、付着性流体、腐食性流体などでダイアフラム破損の可能性が高いアプリケーションに最適です。

■ 特長

・ コストの削減に貢献します。

・ 予備品の削減に貢献します。・ 緊急時の対応に最適です。

■ プラント実証データ ~高い再現性と安定性を実現~

スラリー/付着性流体の流量計測

差圧リモートシール形発信器による流量制御で導圧管計装並みの応答性が要求される場合。寒冷地および内陸部などで冬場の気温が氷点下に下がるエリアで、応答性の低下による制御性の改善が要求される場合。これらの高速応答への要求に対し、当社では高速応答対応のリモートシール形発信器でお答えします。

■ 特長

・ リモートシール部分の応答遅れを低減しました。導圧管形並みの応答性を実現します。

・ 低温時の応答性の向上を実現。低温時(氷点下)に置ける応答性を向上させ、季節温度変化の影響を低減しました。

■楕円スロート流量計

■楕円絞り機構(断面)

■アドオン部 分解状態(リモートシール形)

■リメーク処理

L(m) ρ

当社の差圧リモートシール形発信器には、周囲温度の変化による封入液の密度変化を補正する機能が標準装備されています。これにより差圧リモートシール形発信器の液位計測において、周囲温度変化による封入液の水頭圧(P=pgL)変化によるゼロ点シフトをキャンセルします。

■ 特長

・ ゼロ点シフトを1/5以下に抑えます。

・ 全リモートシール形発信器に標準装備(特許取得:No.1978534)しています。

・ フランジ間距離の設定はコミュニケータで任意に変更可能なため、設計変更や予備品対応に最適です。

ゼロ点シフト(%)=(ΔP/ρgR)×100=(ΔρgL/ρgR)×100=(AΔTρgL/ρgR)×100=(AΔTL/R)×100

L=フランジ間距離R= 測定スパンA= 封入液の温度係数ΔT= 周囲温度変化

ΔP=HEAD 圧変化ρ= 封入液の密度g= 重力加速度

基準用発信器データ二重ダイアフラム形発信器データ

ここが楕円形スムーズな流線スムーズな流線

対応製品/形番 二重ダイアフラム形発信器 / 形 JTE9□□□、JTH9□□□、JTC9□□□

対応製品/形番 1/2Bリモートシール形発信器 / 形 JTE9□□□

対応製品/形番 リモートシール形発信器ピッタンク仕様 / 形 JTE9□□□

対応製品/形番 高速応答リモートシール形発信器 / 形 JTE9□□□

流量 圧力 液位 液位

液位

流量

タンク

発信器側フランジ

本体部を付属のアダプタで直接固定。2B スタンションが不要。

チューブクランプ

キャピラリチューブ

アダプタ

キャピラリチューブを束ねることができゼロシフトを低減 。

従来:φ6楕円:φ14

98

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水素透過対策

水素脆性対策

石油/石油化学プラントなどの水素リッチプロセスでダイアフラム材質にタンタルを使用する場合、水素ガスによりタンタル材が脆化するトラブルが発生する場合があります。

■ 特長・ メカニズム

水素リッチプロセスに対し、ダイアフラム材質にタンタルを使用した場合、水素ガスがタンタル材に吸着し、脆化(もろくなる状態)を起こします。

・ 対応策ダイアフラムの中央部に白金(Pt)のチップを溶接し、犠牲電極効果でダイアフラム面そのものを守ります。

■電気化学的メカニズム

■高温・高圧下におけるメカニズム

■白金チップ溶接概要図

真空アプリケーションへの対応

昨今のプラント操業の効率化への追求から、石油/石油化学/化学市場をはじめ、半導体/医薬品市場など幅広い市場で高温高真空という条件かでのプロセス測定が求められています。当社では真空アプリケーションシリーズをラインナップし、お客さまの厳しいご要求にお応えします。

■ 支える技術

接液部金属に含まれるガスを取除くためのベーキング処理、封入液中に含まれる低分子不純物による影響を防ぐための高温真空脱気処理、封入液の耐熱性低下を防ぐ封入処理など、外乱を徹底的に抑えるための3つの信頼性作り込み技術を確立しました。また、タンタルやハステロイCなど、様々な耐食材への要求もお応えします。

高温高真空リモートシール形発信器

Max300℃、0.13 kPa absのハイスペックを実現します。反応・蒸留・乾燥・回収装置など、高温・高真空・腐食性・高粘度・凝縮性などの圧力、液位計測に最適です。

■高温高真空リモートシール形発信器

■高温高真空圧力/絶対圧リモートシール形発信器

石油/石油化学プラント/海水処理プラントなどで使用される発信器は、水素ガスのダイアフラム透過によるトラブルが発生することがあります。当社の発信器は、長年の研究から耐水素透過技術を確立し、実績を上げています。

■ 高温・高圧下における水素透過・ メカニズム

主に石油/石油化学プラントの高温・高圧下におけるH2S、H2リッチラインで水素分子からかい離した水素原子が金属ダイアフラムを透過し、封入液内で再び水素分子となります。

・ 対応策接液部を含めた接液ダイアフラム面に金メッキを実施し、水素原子の吸着を防止します。

■ 電気化学的要因による水素透過・ メカニズム

主に海水化学プラントなどでダイアフラム材質とカバーフランジ材質が異なる状況で、異種金属による局部電池効果により、水素分子が水素原子にかい離し、ダイアフラムを透過し、封入液内で再び水素分子となります。

・ 対応策形成する局部電池効果を防ぐため、以下の対応を実施します。ダイアフラム材質とカバーフランジ材質を同等のものとし(SUS316)、ダイアフラム面に絶縁皮膜(テフロンコーティング)を実装します。

対応製品/形番高温高真空リモートシール形発信器・絶対圧リモートシール形発信器 / 形 JTE9□□□、JTH9□□□、JTS9□□□

対応製品/形番 水素透過対策発信器 / 全機種

対応製品/形番 水素脆性対策発信器 / 全機種

ダイアフラム

中心部拡大

白金チップ

① 異種金属を接触させ、水溶液中に浸すと電池ができる。

② -極側は、アノード反応を起こし、水溶液中に金属イオン(Mn+)として溶け出し、電子(e-)を放出する。(ヘッドカバー側)

アノード反応 M→ Mn++ne- ・・・(1)③ +極側は、カソード反応を起こし、水素

イオンが電子をもらい水素原子(H)を経て、水素分子(H2)になる。

カソード反応 2H++2e- →2H(ads) ・・・(2)2H(ads) →H2( ガス) ・・・(3)2H(ads):吸着水素原子

M

M :アノード(ヘッドカバー)SUS:カソード(ダイアフラム)

SUS

水溶液 -極 +極

Mn+

Mn+OH-

H+

e-

e-e-

① 解離

② 吸着

③ 溶解、拡散

④ 再結合

ダイアフラム

HH

H

H

H2SAsP

流体側 封入液側

水素分子(H2)が H2S、As、P の存在下で水素原子 2(H)に解離

ダイアフラム

流体側 封入液側

水素原子(H)ダイアフラム表面に物理吸着

ダイアフラム

流体側 封入液側

水素原子(H)がダイアフラムに溶解・拡散した後、内側で溶出する

ダイアフラム

HH

H

H

流体側 封入液側

ダイアフラムの内側で再び水素分子(H2)になる

H

H

H

H

H

H

小口径・高温高真空リモートシール形発信器

従来のフランジ口径 3B(80A)/ 4B(100A)に加え、小口径フランジ1.5B(40A)/ 2B(50A)をラインナップしました。これまで対応が困難だった小型タンクへの対応や、従来のディスプレースメント式液位計の代替えとして威力を発揮します。

絶対圧リモートシール形発信器

高温高真空アプリケーションにおいて、絶対圧を測定します。大気圧変動の影響が無視できないタンク圧内測定などに最適です。

圧力 液位 流量 圧力 液位

流量 圧力 液位

1110

Page 7: 差圧・圧力発信器 アプリケーションガイド · 2020. 11. 27. · HARTはFieldComm Groupの商標です。 本文中に記載している製品名、機種名、社名は、各社の商標または登録商標です。

流量 圧力 液位

液位

食品市場向け 圧力/液位計測■サニタリフランジ形発信器

アドバンス診断

アドバンス診断では、圧力変化による周波数の変化を検知することでプロセスの状況変化を捉える機能、予期せぬ過大圧が印加された場合にそれをカウントする機能を提供します。

■圧力周波数診断・ プロセス圧の搖動変化を検出します。・ 導圧管つまり診断に応用できます

■標準偏差診断・ プロセス圧の変化を標準偏差として算出します。

標準偏差の変化を見ることでプロセスの変化を確認できます。・ プロセスの脈動を傾向監視することで、ポンプの劣化/異常によるもの

ではないか・・・など、設備の診断や異常箇所特定にも役立ちます。

■過大圧カウント・ 発信器にて検出する過大圧(閾値設定可能)をカウントします。・ プラントの立上げ時/運転時/シャットダウン時などにおいて、プロセ

スに異常な圧力がかかっていないかを確認できます。

■導圧管形発信器 / 形 JTD9□□□

HACCPやGMPガイドラインなどに代表される、食品製造工程の総合的衛生管理がますます重視されてきています。当社のサニタリシリーズは食品プロセスの厳しい衛生管理基準に適応したシリーズです。

■ サニタリフランジ形発信器ビール/乳業をはじめとする食品プロセスにおいて、抜群の実績と信頼性を実現しています。食品プロセスにおける様々な現場ノウハウを集約し、お客さまに“安心”を提供します。

■ サニタリリモートシール形発信器プラントのダウンサイジング、計測ポイントの追加に柔軟に対応できるよう、豊富なプロセスインタフェースをラインナップし、お客さまのご要求にお応えします。

・ IDF2S/3S/4S 標準クランプ・ IDF2S/3S/4S突出しクランプ(突出し長:50mm/100mm)・ 2Sユニオンクランプ

対応製品/形番サニタリフランジ形発信器サニタリリモートシール形発信器 / 形 JTE9□□□、JTH9□□□、JTC9□□□

対応製品/形番導圧管形発信器 / 形 JTD9□□□、JTG9□□□、JTA9□□□

上水/下水/海水などの液位計測

貯水池、汚泥槽、し尿層、ダム、海水ピットなどの液位計測に最適な投込み式液面計ALTJTM3000は、検出器を液中に沈めるだけの簡単設置な液位計です。

■ 特長・ 検出器を液体中に沈めるだけで、簡単に設置が完了します。貯水池、

汚泥槽、し尿層、ダム、河川、海水取水口などの液位計測に最適です。・ 0~70mの広い測定範囲を2機種で対応します。・ AC電源工事は不要です。(オプションでAC/DC変換器も用意可能)・ 万全の耐雷性(100 KV、4000A)により、雷の多い山間部でも安心です。

■ALTJ3000構成図

対応製品/形番 投込み式液面計 / 形 JTL3□□形 JTL3□□

■サニタリリモートシール形発信器

流量

気体

気体質量流量計

DSTJTM3000マルチバリアブル流量計は、世界で初めて気体の質量流量の測定を1台で実現した、低コスト・高精度な気体用質量流量計です。差圧、プロセス圧力、プロセス温度を同時に測定し、気体の圧力変化や温度変化によるプロセス密度の変化の補正を行なうことで、正確な質量流量を出力します。

■ 気体質量流量計を1台の発信器で実現

差圧発信器、圧力発信器、温度発信器、演算器の機能を1台に集約しました。

■ 特長

・ 機器購入コストを削減します。

・ 配線/配線工事コストを削減します。

・ 予備品を削減します。

・ 保守コストを削減します。

・ 気体の質量流量を高精度に測定します。

■従来形

対応製品/形番 マルチバリアブル流量計 / 形 JTD720A形 JTD720A

演算器 質量流量(温圧補正後出力)

差圧発信器

形 JTD720A

圧力発信器 温度発信器

気体

■DSTJ3000/形 JTD720A

質量流量(温圧補正後出力)

アナログタイプ

4台が1台に!

温度センサ

流量 圧力 液位

中継器(2Bパイプまたは壁掛け)電源装置例

AC100V 50/60Hz

水面

検出器(重錘は取外し可能)

2芯ケーブル

2芯シールドケーブル(専用中空ケーブル)

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マニホールド弁形 MVG□□□

トータルサービス&サポート 関連機器お客さまの長期的な生産性向上と安心をお約束するため、徹底的なコストダウンをはかります。当社は製造現場の保守保全業務からシステム運用管理業務まで、一括サポートいたします。

差圧・圧力発信器との組合せで、様々なアプリケーションに適用します。

■ 小型・軽量なマニホールド弁です。■ 標準形(形 MVG1□□)とスチームトレース用ストップ

弁、長軸形(形 MVG2□□)を用意しています。

フィールド・コミュニケーション・ソフトウエア形 CFS100

小型・軽量なマニホールド弁です。標準形(形 MVG1□□)とスチームトレース用ストップ弁、長軸形(形 MVG2□□)を用意しています。

小型・軽量なマニホールド弁です。標準形(形 MVG1□□)とスチームトレース用ストップ弁、長軸形(形 MVG2□□)を用意しています。

小型・軽量なマニホールド弁です。標準形(形 MVG1□□)とスチームトレース用ストップ弁、長軸形(形 MVG2□□)を用意しています。

現場形アナログメータ形 NWA300

■ 発信器の出力をアナログで表示する、現場設置形の指示計です。発信器の出力をアナログで表示する、現場設置形の指示計です。

ロジスティックの強化

緊急時に、いかに早く、お客さまのお手元に製品をお届けするか、当社ではデリバリーに関する取組みを強化しています。

■ 短納期体制の確立当社の短納期体制(SPEED LINE)により、最短24時間(形 JTD920Sなどの標準機種)で工場から出荷いたします。

■ 即納体制の確立高温高真空リモートシール形発信器など、納期が比較的長いリモートシール形発信器を在庫しており、実働 2 日でお客さまにお届けいたします。

■湘南工場

次世代への発展

お客さまのプラント操業の変化に、最小のコストで最高のパフォーマンスを提供します。

■ アナログ計器から、スマート機器への更新リプレースキット&リプレースハウジングでハードの対応

■ スマート機器から、フィールドバスへのアップグレード

■リプレースキット(形 JTD9□□□、JTG9□□□、JTA9□□□)

■リプレースハウジング(形 JT□9□□W)

品質保証の強化

国際標準基準ISO9001を取得し、万全な品質保証体制を敷いております。また、国際環境基準であるISO14001を取得し、環境問題にも積極的に取組んでいます。

微少流量測定用インテグラル・オリフィス・アッセンブリー形 KEE□□□

■ 差圧発信器と組合わせて、小管径での微少流量を測定します。差圧発信器と組合わせて、小管径での微少流量を測定します。差圧発信器と組合わせて、小管径での微少流量を差圧発信器と組合わせて、小管径での微少流量を

■ 発信器の設定や調整を行なうための、パソコンをベースとしたソフトウエアです。当社スマート機器専用 SFN 通信だけでなく、HART®通信にも、通信インターフェースを変更することで対応できます。また、設定パラメータの保存が可能となり、機器管理が容易にできます。

スタンションパイプ

導圧管

既設寸法

既設寸法に調整できます!

微調整用リング

専用ブラケットリプレースキット

スタンションパイプ

 既設ケーブル

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リプレースハウジング

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