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令和元年度地域経済産業活性化対策等調査事業(北海道十勝地域の食・観光関連産業の連携による高付加価値化プロジェクト創出調査)
調査報告書
㈱JTB 北海道事業部
帯広オフィス
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本事業の趣旨
• 2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、わが国におけるインバウンド観光入込客数は順調に増加しているところ。一方で観光客1人当たりの消費額は横ばいとなっており、地方部への外国人宿泊者数も含め、平成28年3月に決定された「明日の日本を支える観光ビジョン」における政府目標の達成にはさらなる伸びが必要。
• このような状況の中、北海道十勝地域では、地域の食と農林漁業を柱とした地域産業政策「フードバレーとかち」の推進や、食・観光関連の複数の事業者がインバウンド取込みのための取組を実施する等、地域に存在する多様な食文化や景観資源、多彩なアクティビティを活かした魅力発信・付加価値向上のための動きが活発化している。
• こうした動きは現時点では個々の事業者による取組に留まっているが、これを地域内で共有し、食と観光が連携した新たなインバウンド向けルートの策定を始めとする高付加価値な観光サービスの創出を促すことは、先に挙げた政府目標の達成のみならず、地域における産業振興にも寄与し、国内の他地方部におけるモデルケースになり得るものと考えられる。
• そこで本調査では、同地域における事業展開の可能性・課題や、ターゲットとすべき地域の顧客層・ニーズを把握し、地域の事業者や支援機関からなる検討会の開催を通じて、モデルルートの策定と、実施に必要な支援のあり方について検討する。
事業の背景・目的の整理
1
インバウンドの消費額向上のために、十勝の事業者で価値ある多様な取り組みを行っているが、
食と観光が連携し、国の先進モデルになり得る①高付加価値な観光サービスを創出する目的で、
②ターゲット目線での調査や検討会を実施し、③モデルルートの策定と④支援方針を検討する。
要 約
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本事業ではテーマを読み解き、課題と実施業務を明確に遂行できるようキーワードを整理していく必要がある。
本事に係るキーワードの整理
①高付加価値な観光サービスとは
経済産業省「第2回インバウンド起点のクールジャパン政策研究会」の「富裕層インバウンド誘客・消費促進にむけた現状整理等説明資料」で、「富裕層インバウンド誘客・消費促進にむけた動態」に示唆されている。高付加価値に正対するターゲットイメージ・富裕層が求める旅マエ・旅ナカ・旅アトでの要求基準とする。(次頁参照)
②ターゲットとは
上記に基づき「富裕層」をイメージするが、各国・富裕層レベルなどにより動態や嗜好は異なり、十勝管内の各事業体のターゲットも同一ではない。ゆえに、現段階ではターゲットは実態として不明確である。このため、事業体のターゲットをまず確認・調査し、マッチングできる富裕層ターゲットのペルソナ案のイメージを提示の上検討会に入る。
③モデルルートの策定とは
「富裕層インバウンド誘客・消費促進にむけた動態」資料の示唆・指南の通り、STPの観点による調査のもと、委員会で検証を行いつつ・地域ストーリーを作り・本事業のターゲットに訴求するペルソナ像が・魅力を感じて観光・消費するモデルルート を形成することと考える。
④支援方針とは得られた示唆がその場で終わるのではなく、今後も継続し①の目的を実現するためのロードマップが必要。実動のためには、実施主体・推進体制や役割分担、KPIの確認も必要になる。
<事業の背景・目的のキーワードを整理>
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注1/高付加価値な観光サービス 富裕層が求める旅マエ・旅ナカ・旅アトでの要求基準
出所:経済産業省「第2回インバウンド起点のクールジャパン政策研究会」の「富裕層インバウンド誘客・消費促進にむけた現状整理等説明資料
本事に係るキーワードの整理
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<本事業の課題に係る解決方針>
本事業の課題 解決方針(=実施内容)
①高付加価値な観光サービスについて
「富裕層インバウンド誘客・消費促進にむけた動態」に示唆されている。高付加価値に正対するターゲットイメージ・富裕層が求める旅マエ・旅ナカ・旅アトでの要求基準を参考に、①-1 既往調査①-2 道内外の先進地事例調査①-3 十勝管内の事業者ヒアリング
を通して「十勝における高付加価値な観光サービス」の仮説を提示する。
②ターゲットの選定について
上記に基づき「富裕層」をイメージの上、②-1 上記①に基づきSTP分析に基づきマッチングできる富裕層ターゲットのペルソナ案を提示する。②-2 さらに、既に取組みを実施している管内有識者メンバーによる委員会を設置し、第1回検討会
において「十勝における高付加価値な観光サービス」の仮説について検証を行い、ターゲットの定義づけを行う。
③モデルルートの策定について
「富裕層インバウンド誘客・消費促進にむけた動態」資料の示唆・指南の通り、STPの観点による調査のもと、第2回・第3回検討会において以下の検討を行う。③-1 地域ストーリーの検討③-2 ペルソナ層が魅力を感じて観光・消費するモデルルートを複数作成
④支援方針についてこれまで得られた示唆に基づき、計画策定を行う。④-1 ターゲットに対するタビマエ・タビナカ・タビアトへのアプローチ手法の計画④-2 今後のスケジュール・実施主体・推進体制や役割分担、KPI等実施計画の作成
本事に係る課題解決・実施方針
4
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本事業のフローチャート
STP観点でのペルソナ像・地域ストーリーの仮説
道内外先進事例調査・分析
活用資源・ターゲットなどの取組確認推進組織や役割分担・KPIなどの確認
仮説抽出のために
既往調査(調査内容の肉付け・整理)事業設計
・前頁キーワード確認・「食」と「観光」高付加価値推進者や事業者のイメージ付け
・進行スケジュール確認
STP観点・マーケットインの視点で既往資料確認
・目指すべき富裕層のニーズ・先進例や解決策の確認・十勝の強み・弱み・どう見られているか
目指すべき姿案
十勝地域内の現地ヒアリング
既に高付加価値化に取り組んでいる事業者取組事例・ターゲットなど
仮説抽出のために
検討会のメンバー選定・実施内容提言
合意・ベクトル形成
ペルソナ検証 検討会2回目
ワークショップ・ペルソナイメージ・地域ストーリーを仮説立て
受入れ態勢・役割分担・推進スケジュールイメージを同時検討
検討会3回目
講師招聘・STP観点による観光戦略・食と観光連携の先進事例ワークショップ(120分)・観光モデルルート策定・推進体制案協議
報告書作成
・実施内容サマリー報告・3か年事業計画案策定
検討会1回目
報告・STP観点によるこれまでの調査報告
ワークショップ/ペルソナ設定・富裕層のニーズに合致するコンテンツの洗い出し。STP観点からの確認。
方向性示唆
仮説のブラッシュアップ
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1.本事業における調査・検証
①調査内容について
①-1 既往調査の内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 p
①-2 道内外の先進地事例調査の内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 p
①-3 十勝管内の事業者ヒアリング調査の内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 p
②各調査によるターゲット層の仮置きついて
②-1 富裕層ペルソナ像と高付加価値な観光サービスについて(仮説)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 p
③第1回検討会 仮置いたターゲット層の磨き上げ
③-1 【委員】 ターゲット層(アジアのファミリー)の検証・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 p
③-2 【事務局】 STP分析や検討会での示唆によるターゲットの設定、十勝の独自性・強みの把握・・・ 24 p
③-3 【参考:委員より、検討会前にいただいた情報提供】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 p
③-4 【事務局】 見直したペルソナ像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 p
④第2回検討会 モデルルート(案)作成のための素材抽出
④-1 【委員】 ターゲットニーズによる素材の洗い出し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27 p
④-2 【事務局】 モデルルート(案)の作成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 p
⑤第3回検討会 モデルルート(案)の検証
⑤-1 【委員・事務局】 モデルルート(案)の磨き上げ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 p
⑥モデルルートの完成と必要な取組み
⑥-1 モデルルート決定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 p
⑦ 本調査のまとめ
⑦-1 決定したモデルルートを活かすための今後必要な取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38 p
⑦-2 ロードマップ(3か年計画案)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39 p
⑦-3 推進体制図(案) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 p
目 次
6
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2. 既往調査資料一覧、セグメンテーション参考資料
1) 既往調査:調査した文献の一覧 等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42 p
2) セグメンテーションに係る参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44 p
3 . 先進事例調査、検討会のアジェンダ
1) 先進事例調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51 p
2) 検討会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54 p
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令和元年度地域経済産業活性化対策等調査事業(北海道十勝地域の食・観光関連産業の連携による高付加価値化プロジェクト創出調査)
1. 本事業における調査・検証
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既往調査活用資料
<高付加価値・富裕層・ルートづくりに関わるもの>
2018年度 ・十勝川温泉モデルルート視察・検証事業報告書(十勝川温泉DMO)
2017年度 ・「食・農・野」融合型の体感・滞在型ツーリズムの推進に係る調査業務報告書(北海道運輸局・帯広市)
・富裕層をターゲットとした十勝の冬期コンテンツ開発事業報告書(十勝総合振興局)
・十勝アウトドア観光戦略に係る調査業務報告書(帯広市・デスティネーション十勝)
<その他確認資料>
2017年度 ・TOKACHI Food Catalog(とかち財団)
2017年度 ・BOUTIQUE JTBヒアリング調査より 欧米人とアジア人の富裕層の違いについて(JTB総研作成資料)
2017年度 ・ニューロマーケティング調査より 欧米人とアジア人の富裕層の違いについて(JTB総研作成資料)
十勝管内の既往報告書
①-1 既往調査の内容 ~JTB調査内容~
・机上調査の目的
先進地視察を行うにあたり、机上調査でこれまでの十勝の取組みを客観的に分析し実情の把握を行う。
・対象とした既往調査事業
株式会社JTB(事業委託者)が実施した過去調査事業をまとめた。十勝管内において、基本的に地域観光事業者の方向性や可能性を求める事業が多く、インバウンドを対象にした事業は少ないが、十勝地域が行う観光戦略を把握するための素材として、富裕層・ルートづくりに関わる事業を選出した。
① 調査内容について
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① 調査内容について
①-1 既往調査の内容 ~JTB調査内容~
既往調査事業名・対象主体 現段階におけるSTP観点での示唆 その後の検討課題
1
十勝川温泉モデルルート視察・検証事業(十勝川温泉観光協会・十勝川温泉DMO)
・コンテンツの開発が目的で、誰に対して何の価値を提供するかが不明。・販売者である旅行会社や体験コンテンツ販売者に訴求していない。・滞在先の十勝川温泉DMOの取組みと連携したコンテンツ開発か不明。・DMOとデータを共有・分析し、マーケットニーズを知ることも大事。
・マーケット目線でのコンテンツ開発が行われているか
・DMOとの連携確認
2
「食・農・野」融合型の体感・滞在型ツーリズムの推進に係る調査業務(帯広市)
・十勝が選ばれる滞在地になるには、体系的なマーケット戦略が必要。・そのうえで、自地域の商品のポジショニング・ターゲティングが必要。・ターゲットに訴求するプロモーション戦略はそのあと。・関係組織と連携し受け入れ態勢を整えるべき。
・戦略に基づきターゲットに訴求できるコンテンツの整理と販売戦略の確認
・地域連携の確認
3
富裕層をターゲットとした十勝の冬期コンテンツ開発事業(十勝総合振興局)
・十勝は富裕層が滞在できる宿泊施設が少ない。・富裕層のペルソナ(重点ターゲット)を定める必要がある。・ペルソナに訴求するコンテンツの整理が必要。・以上を考えると、国内で言えばアッパーマス層(純金融資産3,000万円以上
5,000万円未満)がターゲットとして相応ではないか。・宿泊拠点を選定し、ペルソナに合ったストーリーの中で時間を贅沢に使いながら体験するツーリズムが考えられる。
・拠点がどこにあるか
・ペルソナイメージと訴求できるコンテンツの確認
・滞在に向けコンテンツのストーリー化ができているか
4十勝アウトドア観光戦略に係る調査業務(デスティネーション十勝)
・アウトドアを主体にした場合、十勝における国内誘客層は「ファミリー層」「35歳~49歳女性(F2層)」「35歳~49歳の男性(M2層)」「アクティブシニア」の4つがターゲットになる可能性。
・WEB調査から、ターゲット層がアクティビティーに求める要求は「地域の歴史・生活文化体験型」「趣味満喫型」「コミュニケーション型」「リラックス&リラクゼーション型」「ヘルス・ウェルネス志向型」に分けられる。
・ターゲット層の優先的な要求をセグメントし、事業展開を行うことが望ましい。・地域の観光事業者に対して、プラットフォーム機能を持ち牽引役になり得る。
・分析に従ったコンテンツ開発が行われているか
・ターゲットのペルソナ像の確認
・DMO候補法人として立ち位置の確認
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① 調査内容について
①-1 既往調査の内容 ~JTBが既往調査の補足のために参考にした資料~
資料名 本事業に係る参考事項
1 TOKACHI Food Catalog(とかち財団)
十勝を代表するブランド産品をカテゴリーに分けカタログで紹介。道内外の他地域と比べ協商力があり、安心・安全・衛星面優れ、高付加価値な食品・お土産品を紹介している。選出産品は以下の通り。
和牛(十勝和牛)、ブランド豚(どろぶた)、そば(新得そば)、チーズ、ワイン(十勝ワイン)、農産品、乳製品、スイーツ、豆、お土産各種。
2
BOUTIQUE JTBヒアリング調査より欧米人とアジア人の富裕層の違いについて(JTB総研作成資料)
欧米とアジアにおける富裕層の違いを、行動、嗜好の特徴で紹介。欧米は長い歴史の中資産家タイプが多いことに対し、アジアは経済の急成長において振興型の富裕層が多い。具体的には、欧米は社会貢献や自身の価値観に合う本物を大事にし、目に見えないものに消費活動が伴う傾向がある。アジアは、流行に敏感で大型出資を行い、形があるものに消費する傾向がある。ここでは特に欧米人のタビナカにおける行動傾向や消費傾向を紹介し、宿泊施設、食事、移動、体験などの象徴的な希求行動が示されている。信頼できる筋の情報を大切にし、本物志向で希少性があり知識欲を満たす体験に消費する傾向が強い。
3ニューロマーケティング調査より欧米人とアジア人の富裕層の違いについて(JTB総研作成資料)
食や観光・体験など様々なコンテンツの画像を見て、言語化されない無意識下の人々の心理や行動を分析する調査。欧米人とアジア人の脳波による評価の違いを紹介している。調査の特徴として、・ 自分自身でも気づいていない潜在的な「感情(反応)」を 引き出すことができる。・ 「感情」を定量的、かつ、客観的に測ることができる。以上2点が挙げられるが、ニューロマーケティング調査だけでは、その反応が起こった時に生じる気持ちやその後の感情の変化、将来の意向などの 深掘りはできないため、アンケート調査などと組み合わせて結果を解釈している。それによると、欧米人は 焼物(陶器)の評価が最も高く、温泉・海と岸壁・棚田などの自然景観がそれに次ぐ。アジア人は、焼物(陶器)も高評価だが、同様にバルーン・サイクリングなど鮮やかな色彩のものに高い評価を得ている。
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既往調査活用資料
①-1 既往調査の内容 ~サーベイリサーチセンター調査内容~
机上調査の目的
先進地視察を行うにあたり、机上調査でこれまでの十勝の取組みを客観的に分析し実情の把握を行う。
対象とした既往調査事業
株式会社JTB(事業委託者)が持ちえない過去調査事業をまとめた。十勝管内において、基本的に地域観光事業者の方向性や可能性を求める事業が多く、インバウンドを対象にした事業は少ないため、来訪者の目線で客観的な考察を得られる、又は、十勝の立ち位置を導き出すことが可能な事業を選出した。
十勝のSTP分析
各国各地分析・入込統計データ
2018年度 ・日本初、アドベンチャーツーリズムマーケティング戦略策定(経済産業省)・十勝川・帯広/地域パワーインデックス調査(JTB総研)
2017年度 ・来道観光客を対象としたマーケティング調査(JTBコミュニケーションズ&サポート北海道)・個人観光客動向調査業務(音更町・池田町広域連携観光推進協議会)・池田町観光動態調査(池田町)
2016年度 ・十勝地区「農業」を活用した体験・滞在型ツーリズムの推進(北海道運輸局)・訪日外国人旅行者受入に向けた北海道地方の課題に関する調査業務(北海道運輸局)
2015年度 ・地域ストーリー作り研究会参考資料(経済産業省)・北海道産食の魅力発信に係る調査(北海道運輸局)・インバウンド観光対応ルート創出事業(北海道観光振興機構)
2018年度 ・訪日外国人消費動向調査(観光庁)・十勝管内観光入込客数(十勝総合振興局)
2017年度 ・北海道訪日観光客圏域特徴と訪日国別特徴 ~北海道インバウンド加速化プロジェクト~ (北海道経済部観光局)
① 調査内容について
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① 調査内容について
①-1 既往調査の内容 ~各資料の目的~
13
NO. 名称 目的
1 訪日外国人消費動向調査 訪日外国人旅行者の消費動向を明らかにし、外国人観光客誘致に関する施策の企画立案、評価等のための基礎資料を得ることを目的とする。
2 北海道訪日観光客圏域特徴と訪日国別特徴~北海道インバウンド加速化プロジェクト~
国際的に質や満足度の高い観光地づくりを目指し、オール北海道での取組の考え方や方向性等を示すことによって、インバウンドの加速化を図るため。
3 インバウンド観光対応ルート創出事業 地域主導で地域毎に特色ある、実現性・実効性の高いインバウンド対応の観光ルートが構築されるよう、地域関係者の相互理解を促し、関係者が協働して計画策定に向けた取り組みを支援・促進を目的とする。
4 訪日外国人旅行者受入に向けた北海道地方の課題に関する調査業務
基礎調査及びブロック連絡会において抽出された課題のうち消費環境、人材育成等についてさらに調査を行うことに加え、モデルとなる地域を作り上げ、全道各地へ普及させることにより、受入環境整備の促進を図ることを目的とする。
5 日本初、アドベンチャーツーリズムマーケティング戦略策定 AT旅行者は消費単価が高いというデータより、AT市場の獲得を目指したため。
6 地域ストーリー作り研究会参考資料 インバウンドは増加していたが偏在が大きく、地域に与える影響が限定的であるところ、国内外の旅行客の滞在時間と消費額を増大させる戦略的なデスティネーション・マネジメントが必要であったため。
7 十勝川・帯広/地域パワーインデックス調査 JTB地域パワーインデックスを用い、十勝川・帯広を観光地としての比較分析を行うため。
8 十勝管内観光入込客数 観光庁が定めた「観光入込客統計に関する共通基準」に準じて平成22年度に道が改正した「北海道観光入込客数調査要領」に基づき、観光入込客数などを推計したもの。
9 来道観光客を対象としたマーケティング調査 広域観光周遊ルート形成促進事業における定点調査として国・地域別の動向や傾向の変化、及びひがし北海道の観光テーマの認知、経験、満足度、興味関心度等を確認し、マーケティング施策の基礎データとする。
10 個人観光客動向調査業務音更町・池田町においても、訪日外国人の個人旅行客の実態を把握することが、今後の観光施策における課題と考え、音更町と池田町を訪問する国内・国外の個人観光客の動向を把握し、今後の観光施策検討のための基礎資料を得ることを目的とする。
11 池田町観光動向調査 既往研究等の分析結果から、池田町の観光動態の把握にはワイン城一箇所の定点での調査が調査効率と有効性の両面から妥当と考え、その調査結果から池田町観光振興計画を策定することを調査目的とする。
12 十勝地区「農業」を活用した体験・滞在型ツーリズムの推進地域資源を活かした地域づくりの取組と、滞在型コンテンツの充実、受入環境整備、二次交通の充実等の観光振興のための取組を一体で実施することで、地域の観光資源を世界に通用するレベルまで磨き上げることを目的とする。
13 北海道産食の魅力発信に係る調査「食」を要拡大に繋げることを目的に、①海外における北海道産食の認知度や嗜好等の把握、②フードツーリズムに適した素材の把握と課題の検討、③ファムトリップ(FamiliarizationTrip:海外の旅行関係者等による視察旅行)の実施によるフードツーリズムの課題・改善点等の把握、④フードツーリズム推進や食のブランド力向上に有効なPR手法の検討を行うものである。
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① 調査内容について
①-1 既往調査の内容 ~各資料の調査結果~
14
NO. 名称 調査結果・報告
1 訪日外国人消費動向調査・2018年訪日外国人旅行消費額は4兆5,189億円。・旅行消費額の多い国・地域は中国、韓国、台湾、香港、米国、の順。・2018年訪日外国人(一般客)の旅行支出153,029円/人。
2 北海道訪日観光客圏域特徴と訪日国別特徴・成熟市場ではオーストラリアの「日本国内での旅行中支出額」「滞在日数」「個別手配」が比較的高い。・成長市場ではベトナムの「日本国内での旅行中支出額」、フィリピンの「滞在日数」「個別手配」が比較的高い。・欧米市場では「日本国内での旅行中支出額」「滞在日数」「個別手配」に大きな差はみられない。
3 インバウンド観光対応ルート創出事業
・北十勝4町(音更町・士幌町・上士幌町・鹿追町)の広域観光振興連絡協議会メンバー内で地域素材からインバウンドモデルルートが検討され、ターゲットは、①団体客:タイ、シンガポール、インドネシア(受入想定:11月下旬~6月上旬)、②個人客:欧米系、シンガポール(受入想定:オールシーズン)とされた。・アジア中心に在外外国人8名によるFAMツアーが実施され、冬季の長期滞在の検討、二次交通情報の整理、観光を通じた経済効果の創出、季節毎の繁閑差の解消(①新しい観光資源の発掘、②既存観光資源の魅力掘り下げ)等が必要とされた。
4 訪日外国人旅行者受入に向けた北海道地方の課題に関する調査業務・年代別で30代(14名)、40代(5名)、50代(4名)の順に多くなっており、比較的若い層が多かった。・国別アンケート調査では、香港(11名)、シンガポール(4名)、マレーシア(3名)の順に多かった。
5 日本初、アドベンチャーツーリズム(AT)マーケティング戦略策定・阿寒地域において、市場である欧米に対し自然・アイヌ文化・アクティビティが訴求できる認識を得た。方策として、エリア全体を語るストーリー化、魅力を最大化する人材育成、AT関係者とのネットワーク構築、地域一帯の取組みが必要とされた。
6 地域ストーリー作り研究会参考資料・消費促進に向け、インバウンド富裕層起点での誘客の課題や解決策(仮説)が示された。富裕層の動態認知、ブランドイメージの構築、STP観点の必要性、受入環境整備、帰国後の消費や再訪へのアプローチ、人材不足の解決が必要とされた。
7 十勝川・帯広/地域パワーインデックス調査・認知イメージが全国と比べて総合的に高水準。・満足度において全ての項目で全国を超えている。
8 十勝管内観光入込客数・訪日外国人宿泊客数は前年度比5.9%増、前年度差7,575人増の約13万7千人。・訪日外国人宿泊客延数は前年度比3.7%増、前年度差6,672人増の約18万6千人。
9 来道観光客を対象としたマーケティング調査
・訪日回数、来道回数ともに「1回」が最も多く、特に中国はその傾向が強い。「香港」「台湾」はリピーターが多いが、なかでも「香港」は訪日・来道ともにリピーター率が高くなっている。・道東方面の選定理由は、「自然景観」が最も高く74.8%、「温泉があるため」38.0%、「アウトドア体験」21.2%が続く。・旅行中の一人当たり平均支出額は中国299,617.4円、香港259,899.8円が高い。・旅行手配方法は、「個別手配」が約7割以上で、【韓国】は「個別手配」が9割超と圧倒的多数を占める。
10 個人観光客動向調査業務
・FITの割合は、349件中27件(7.7%)となった。国・地域の内訳は、台湾11件、中国5件、香港3件、マレーシア3件、タイ2件、アメリカ1件、イギリス1件、フランス1件であった。・FITの消費行動や十勝に対するイメージを把握し、ターゲットとする顧客が持つ課題や要望に関するコンテンツを発信することで、潜在顧客に音更町、池田町の魅力を見つけて貰い、興味を持って貰う事、往訪するきっかけに繋げることが重要。
11 池田町観光動向調査・訪日外客全体との比較を行っても、「買物代」の比率が突出して高いことがわかるため、消費活動の多角化が池田町のインバウンド観光振興上の課題である。
12 十勝地区「農業」を活用した体験・滞在型ツーリズムの推進・十勝の強みはたくさんあるがその強みがしっかりとアピールされておらず、正確な認知に繋がっていないことが大きな問題。・今後は十勝の魅力を十分に発信する手立てを考え、競合観光地に負けない十勝独自の売り出し方が求められる。
13 北海道産食の魅力発信に係る調査
・北海道においては、現状ではカニを中心とした海産物が旅行動機を高める重要なコンテンツとなっている。訪日外国人来道者アンケート調査においても「カニ」や「海鮮」を挙げる来道者が突出して多いという結果が示された。・将来の期待度高い食材として、「牛肉」については「プロモーション事業でも評価が高い食材」、「中国の方は好んで食べている」といった意見もあり、フードツーリズムに適する素材として十分期待できる食材と考えられる。
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①-2 道内外の先進地事例調査の内容 ~道外1か所 道内2か所~
エリア 選定理由 視察の親和性・裏付け 調査対象先
<道外>飛騨高山エリア
別々の課で対応していたインバウンド・国際交流・販売促進業務を海外戦略部に統合。パンフレットやウェブサイトの多言語化(紙媒体は10言語、ウェブサイトは11言語)タイ人には桜や雪景色、韓国人には山登りなど、各外国人の興味関心に合わせて、パンフレットの内容を変えて地域の魅力を発信。年間50万人超の外国人観光客が来訪。
経済産業省2018「インバウンド型のクールジャパン政策の在り 方に関する調査 」において、ブランディングやビジネスインバウンドによる発信力の強化を実現している事例として取り上げられ、欧米マーケットに主眼を置き、蓄積されたノウハウで、自らのマーケティング視点でインバウンド誘客やプロモーションを行っている。
・飛騨・高山観光コンベンション協会・飛騨古川・里山エクスペリエンス/(株)美ら地球
・その他民間事業者
<道内>富良野エリア
ラベンダーやスキーなど既存イメージを払拭し富良野市の中心市街地にマルシェを建設。食材の地産地消の促進や、新たな交流人口の増大を生み出した。
食以外にも周辺の景観やアウトドア事業者と連携し、十勝に比べインバウンドの滞留も多いことから実情を把握し、十勝との比較に適している。
・ふらの観光協会(地域連携DMO)・富良野市商工観光課・商工会議所・その他民間事業者
<道内>函館エリア
朝市の売り上げを増やし、マグロやガゴメ昆布、ナマコなど高付加価値化に向けた商品展開、高単価ホテルへのリノベーションなど、地域産品や地域市場を活かした取り組みを実施。
個別企業や組織の先進的な取組み状況を把握し、十勝との比較に適している。
・函館国際観光コンベンション協会・函館市経済部食産業振興課・その他民間事業者
選定基準/・「食と観光が連携」「インバウンド対象」「高付加価値」「既に取組みを実施」している地域、十勝に必要な示唆を確認できると想定されるエリアを選定。
・ 「マーケット目線」を理解し、STP観点で誘客を行っているエリアを選定。
① 調査内容について
15
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①-2 道内外の先進地事例調査の内容 <道外> 飛騨高山エリア
・観光地は行かない。ネットのコメントは、「ガイドが良い」「田んぼ」「民家」「地元の方と触れ合う」「異文化交流」など。・コンサル業に従事した経験からマーケットインの目線でターゲットを欧米人に絞ることでニーズに合ったサービスを提供。ガイドの正規雇用によるサービスの向上・地域住民の理解度の向上等が付加価値に。
飛騨市/里山サイクリング → ターゲットの欧米人目線でのコースづくり・ガイディング手法。食×観光×自転車で高単価販売。
高山市/飛騨・高山観光コンベンション協会 → 徹底した海外プロモーション。現地JNTOや旅行会社に各国のニーズをヒアリング。
・強力なリーダーシップを持つ方がインバウンドプロモーションを扇動。・数多くのプロモーションを経て、訪問客の多くのニーズを把握。パンフレットの表紙もマーケット毎に写真を変えている。
・プロモーションは協会中心に行い、民間事業者も多く同行し商談等の機会を与えるなど、役割の明確化。・動くDMOをハブとして、明確な役割分担と組織間連携。
・食べ歩きできる500円のワンコインメニューが豊富。(みたらし団子の他、飛騨牛の牛串、牛握り、コロッケなど)
スタート
農家に声掛け 田んぼの説明 湧水で小休止 米の種類説明 畜産家(飛騨牛)声掛け お墓の説明
中国 台湾 欧米一般 フランス
旅館や朝市・お店のおばあちゃんも外国人と日常会話を抵抗感なく普通にしている。
① 調査内容について
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①-2 道内外の先進地事例調査の内容 <道内> 富良野エリア
・「富良野市は観光資源がない」認識で美瑛町や南富良野町と広域連携がさかん。
・DMOとして、マーケット動向や分析、満足度調査を実施し、ニーズ把握を行っている。
・広域協議会でも月に一度は広域メンバーで集まり現状共有を行い、振興計画などを見直し。
・個人旅行客が増え、泊食分離の傾向。山麓のホテル街と中心市街地を結ぶ2次交通(イブニングシャトルバス)を運行。夕食を目的に観光客の利便性を図る。
・インバウンドの増加、急速なデジタル化など、旧来の観光振興計画では実態に追いつかない。2030年の富良野の観光の姿を想像し、実情を加味しつつ中長期の観光戦略として旧計画の「第1字富良野市観光振興計画」を改変し「ふらのビジョン2030」を策定。
富良野市 → 広域連携で情報交換。観光客の最新動向を共有し、計画の見直しや次年度以降の施策に反映。
・オーストラリア人は、宿泊料金はシビア。食ではなくスキー目的で7泊くらい長期間で宿泊。館内の飲食店舗でも、バーでビール、軽いピザをつまんで終わり。
・中国人は主に館内で飲食消費いただく。全般的に食に興味を持ち、しゃぶしゃぶ・すき焼きなど富良野牛を使った料理が良く出る、単価の一番高いコースを頼む、など比較的高価なものをシェアする傾向。アルコールはあまり出ないが、ワイン通の方は高いワインを頼む。宿泊も代金が高くても泊って頂ける層が一定程度いらっしゃる。
・東南アジアはカニが好きでディナーブッフェで提供している。メロンなどフルーツも人気が高い。イクラは殆ど出ない。和食
も冬になるとオーダーは特に多くなる。冬は洋食のオーダーは少ない。観光は、ラベンダーなど花がメイン。
富良野市内宿泊関連事業者 → スキーなど中国人を中心としたターゲット目線で滞在中の飲食メニューや国ごとの客単価・傾向を把握。
出処:富良野市「ふらのビジョン2030」より
① 調査内容について
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①-2 道内外の先進地事例調査の内容 <道内> 函館エリア
函館市 →トップセールスで、まず直行便就航を目指す。青函・登別・ニセコなどと連携し、広域連携を行う。
・函館空港への直行便就航に注力。・行政が地元のホテルや直行便就航航空会社のヒアリングをもとに、可能性がある国の航空会社や旅行会社にトッププロモーションを行う。
・毎年2か国を選定し 航空会社に定期便就航要請を行っている。プロモーションは市内の主たる観光事業者も同行し、その国の旅行会社にもアプローチをかける。
・地域の事業者との連携は、市役所というよりも、コンベンション協会や商工会議所を通じて官民連携を行う。
・航空会社の就航などの人流動態から考察しモデルルート作りを行う。函館空港よりも新千歳空港に新規就航する航空会社が多いことが現状。現実を踏まえ、新千歳空港に到着するインバウンドをターゲットに、インバウンドを減らしたくない登別・ニセコなどと広域連携で誘客活動を行っている。
・青函連携で青森県とも新幹線やフェリーを活用した連携を行っているが、航空入込みでダイレクトにインバウンドを誘客できる新千歳空港方面との連携に軍配は上がる。
・タイなどは海産品、フィリピンはB級グルメ、など国ごとの食のニーズを把握し、広域で情報を流通しマーケットニーズの情報共有を行っている。
・市内でもインバウンドの利便性に応えるために、いち早くお土産店のキャッシュレスに対応。・買い物だけでなく、赤レンガ倉庫界隈の賑わいづくり・滞留づくりを行う等、独自でMAPや体験コンテンツを造成。
・名物のイカを活用し、「本物」「ここならでは」にこだわり体験コンテンツを試行錯誤を重ねいかめし作り・さきいか体験などを実践しノウハウを積む。
函館市内観光関連事業者 →まずは函館に来て本物を体験して欲しい想い。その接点で体験や東京のアンテナ店舗を展開。
出処:函館市「外国人観光客の現状」資料より
① 調査内容について
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①-2 道内外の先進地事例調査の内容 十勝での取り組み等に対する示唆
・自国にない、その土地の普段の日常風景や行動が観光素材(飛騨高山)
・周遊するには、地元ならではのワンコインメニュー、その土地にしかない日常生活など、テーマやストーリーが必要。(飛騨古川)
・マーケットに合ったストーリーが共有できるのならば、広域で連携する。(富良野・函館)
・外国語(言葉)をハードルにしているところは1か所もない。それよりもコミュニケーション力。(全地域)
・ターゲットを明確に絞ることで、満足度の高いサービスを提供することができ、口コミ等によりブランドイメージの確立に繋がる。
(飛騨高山)
・ターゲットのニーズに合ったPRツールの作成。(飛騨高山)
・関係機関と民間事業者との役割の明確化。(飛騨高山・函館)
・雨天時のセカンドプランの造成。(函館)
・中国人は選べるコースを作ることで、より単価の高いコースを選定する傾向にある。(富良野)
・アジアは教育を重視しており、体験型観光の満足度は高い。(函館・富良野)
・食の提案として、十勝は十勝牛+ワイン、等の切り口を明確にしたプロモーションとすべき。多くても3品目までに絞る必要がある。
(飛騨高山)
視察結果に基づく十勝における高付加価値化へのヒント
① 調査内容について
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①-3 十勝管内の事業者ヒアリング調査の内容 ~管内5か所の選定~
事業者候補 選定理由
十勝川温泉第一ホテル(株式会社第一ホテル)
十勝の集客拠点として象徴的な存在。他にも三余庵などハイグレードホテルを有する。美と健康で東南アジアの富裕層に食とアウトドア観光を推進。「美人の湯」植物性のモール温泉を泉源に、食と観光にアンテナの高い女性客に照準を置く。
ホテルヌプカ(十勝シティデザイン株式会社)
ドミトリー形式ではあるが、インバウンド向けの体験型観光、特に、街ナカ観光として馬車バー・ナイトエコノミーの充実を図る。宿泊客(ターゲット層)に合う市内近郊の体験コンテンツや食事箇所を紹介し、連泊・滞在の理由となる日中のコンテンツ開発を自らの視点で行う。
ソーゴー印刷株式会社
インバウンド向けの広告・マーケティングを実施。十勝らしい過ごし方の情報発信・十勝好きのコアな人脈形成を行う。マレーシアの出版会社と提携し、訪れたくなるような「十勝スタイル」を紹介。誘客のために旅行業免許も取得し、紹介したコンテンツを実際に訪れていただくための態勢を整えている。
株式会社いただきますカンパニーインバウンド向け滞在型観光で「畑ガイド」を実施。農水省の特別賞を受賞。街歩きガイドなどにも取り組み。観光客の「畑の新鮮な作物を食べたい」「子供に本物の農産品を食べさせたい」などの意向にマッチし、そのために農業生産者との関係づくりや信頼作りを自ら行っている。
大地の匠(株式会社ウイシア)
自ら生産した牛肉を十勝川温泉「大地の匠」、芽室町「KAGURA」などの焼肉レストランで提供を行う。シンガポールの旅行会社「フォローミージャパン」社と提携。牛肉に合うワインや彩を添えた旬の野菜など、地産地消やここでしか食せないこだわりのメニュー開発を行う。
選定基準/「食と観光が連携」「インバウンド対象」「高付加価値」「既に取組みを実施」している事業者を選定。
① 調査内容について
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② 各調査によるターゲット層の仮置きについて
②-1 富裕層ペルソナ像と高付加価値な観光サービスについて(仮説)
・ターゲットを明確に絞り、そのニーズの実現に向け組織連携・地域連携が重要。
・アジアは教育を重視しており、体験型観光の満足度は高い。
・十勝は十勝牛+ワイン、等の切り口を明確にしたプロモーションが有効。
道内外先進事例調査・分析結果
・アンケートや口コミを重視し、改善点を見つけ、PDCA検証を徹底している。
・ホテル滞在とカフェ・BAR施設を一体化し、地元の人との交流を促進し、滞在中のコンテンツの造成も行っている。
・北海道の本当の魅力を伝えるために、訪問先の想いやそのストーリーが伝わるよう工夫を行っている。
・ 畑ガイドによる農場ピクニック体験をフックに、ツアー開発や人材育成・コンサルティングなど多岐の展開を行っている。
・高品質なもの(おいしさ・安全)をより多くの方に提供を行い、メニュー開発や近隣宿泊施設と連携を行っている。
十勝地域内の現地ヒアリング調査結果
ペルソナ像・観光サービスの仮説
ペルソナ像(仮)☞アジアの都市部に住む富裕層ファミリー
・自然や緑が少ない地域、都会の喧騒から逃れたい地域、空気が悪い地域、湿度が高く不快指数の高い地域がよいのでは。・都市部に住み、裕福で忙しい方が、家族に高付加価値な旅行を提供したいファミリー層がよいのでは。
要求サービスイメージ(仮)☞自国にはない憧れの広大な大地を楽しみ、その地で育まれる食のおいしさや本物を存分に堪能したい。
・アジア圏(台湾・香港、シンガポール)、オーストラリアからの観光客が十勝管内には多い 。
・特に、「香港」「台湾」はリピーターも多く、「香港」はなおかつ平均支出額も高い。
・「自然景観」や「温泉」、「アウトドア体験」に関心が高い。
既往調査結果(調査内容の整理)
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調査結果に基づき、以下の通りペルソナ像と観光サービスについての仮説を設定した。
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仮置きされた十勝におけるペルソナ像イメージを磨き上げる
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<仮>ターゲット像
・「アジアの都市部に住む富裕層ファミリー」
<仮置いた根拠・理由>
・自然や緑が少ない地域・都会の喧騒から逃れたい地域・空気が悪い地域に住む方・ゆとりが持てない窮屈な環境にある人・裕福だが忙しい方・食の安心安全を求める層
イメージを第1回検討会で完成させる
仮置いたターゲット像を、委員メンバーの知見・実経験を通じて磨き上げ、ペルソナイメージの完成に近づける
③-1 【委員】 ターゲット層(アジアのファミリー)の検証 ~仮置きから完成への過程~
③ 第1回検討会 仮置いたターゲット層の磨き上げ
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③-1 【委員】 ターゲット層(アジアのファミリー)の検証 ~委員による検証(要約)~
「STP分析の報告・仮置きされたターゲット像」に対しての委員の見解・意見(要約)↓
【示唆されるターゲット層】・土に触ったことがない、雪を見たことがない、本物が見たい。・都会に住む子供。
【富裕層ファミリーの具体的なイメージ】・十勝だけの旅行ではなく、周遊旅行の方が現実的。・子供の教育の為にお金を掛ける。・安心安全な日本に興味があり、お金がある。・安心・安全の価値が伝わりやすいのは、富裕・教育レベルの高い中国上海とその周辺地域。
・中国人3世代ファミリー7人。(実際によくある祖父×2人+祖母×2人+父+母+子)
・北京は政治的に難しい場合あり。
【旅行動機】・「子供の教育のためにお金を掛ける親」に対し、「食の安心安全」が提供できる農業体験や自然体験を通じ、子供に食育を始めとした教育を経験させたい。
・子供が主人公であるが、両親の想いが反映される。
【旅行内容】・十勝滞在のみではなく、中国人の滞在・滞留地であるトマムとの連携。・実際、十勝のみの旅行ではなく、周遊型ツアーが多い。・1泊目トマム⇒2泊目十勝、「学びは十勝・遊びはトマムで!」のイメージ。・十勝滞在では、1日目にファミリーキャンプを行い、2日目に家族それぞれのアラカルトメニュー、例えば、子供は農業体験・両親、祖父母は十勝川温泉滞在やフィッシングなどが提案された。
③ 第1回検討会 仮置いたターゲット層の磨き上げ
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ホワイトボードに委員の意見を記載しまとめあげる
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③-2 【事務局】 STP分析や検討会での示唆によるターゲットの設定、十勝の独自性・強みの把握
③ 第1回検討会 仮置いたターゲット層の磨き上げ
セグメンテーション【中国市場】
世帯当たりの可処分所得 ※1$=約110円(2020年2月25日現在)
ターゲティング ポジショニング
15,000$未満 58.4%
15,000~35,000$未満 30.5%
35,000~55,000$未満 7.2%
55,000~75,000$未満 2.1%
75,000$以上 1.8%
2018年の訪日中国人の年齢別構成
20代未満 5.1%20代 36.6%30代 35.1%40代 14.5%50代以上 8.7%
年収の多い都市 ※1元=約16円(2020年2月25日現在)
北京 10,712元上海 10,128元深圳 9,738元杭州 9,547元広州 7,862元
2020年の年齢別人口構成(万人)
・中国の富裕層の定義はないが、上位1.8%の年収75,000$以上を富裕層と仮置きする。
・沿岸部の都市の年収が相対的に高く、新千歳空港から就航便があり人口の多い上海とその周辺地域のファミリー層を想定。
【ターゲット】上海とその周辺地域の都市部に居住
する子供への教育ニーズが高い20~30代が親の富裕層
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<セグメンテーションより>
・訪日客の4割は20~30代のファミリー層・年収は沿岸部の都市部が多い(ニューエコノミー層が多い都市)
20代未満 33,72720代 18,51530代 22,88340代 21,61150代 22,21960代以上 24,977
訪問目的(タビマエ)
ショッピング 63.7%日本食 61.5%自然・景勝地観光 55.3%繁華街・街歩き 49.2%温泉入浴 34.9%
新千歳空港への就航便
上海/2,855万人 青島/872万人北京/1,961万人 杭州/870万人成都/1,405万人 南京/800万人天津/1,294万人 大連/669万人
無錫/637万人
<中国人旅行客の目的>既存の調査資料からは、中国人旅行客の日本への旅行目的として
• 日本食を食べること• 自然・景勝地観光• ショッピング
の人気が高いことがわかる。加えて、検討会における議論において、ターゲットとして
• 子供への教育へのニーズが高いユーザー層を設定。
<第1回検討会 委員会での示唆等>
・トマムの滞在ファミリーは子供の教育に支出
・安心・安全な日本に興味があり、その価値が伝わりやすいのは富裕・教育レベルの高い上海とその周辺地域(参考:次頁)
・農業・自然体験を通し、「教育」「農業」「環境」の学びを提供
<十勝の持つ観光素材>上記の旅行客の目的を踏まえ、十勝地域が持つ観光素材としては
• 上海とその周辺地域の都市部にはない、日本国内随一の広大な田園風景
• 日本の食糧基地として安心安全な食の提供といった点が考えられるものと整理。
<十勝のポジショニングの整理>これらを踏まえて、十勝地域の取り得るポジションについて以下の通り整理する。
各数値参考:50~54頁
事務局の提示した仮説と、検討会における議論を基に、十勝地域におけるSTPについて以下の通り設定
• 高品質で安心安全な食を満喫• 広大な自然の中での農業体験等を通して得られる子供への教育的効果
十勝では両方のニーズに同時に応えられる
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③-3 【参考:委員より、検討会前にいただいた情報提供】
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2019年度に、帯広市の株式会社アグリファッショングループが江蘇省・リーヤンに十勝のアンテナショップをオープン。現地でのPRやモニター販売、マーケットリサーチを行うことが可能であり、同社委員より次年度以降の旅行商品造成のため協力が可能との情報提供あり。
出処株)アグリファッショングループ広報資料より
③ 第1回検討会 仮置いたターゲット層の磨き上げ
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③ 第1回検討会 仮置いたターゲット層の磨き上げ
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旅行動機は?(お金を払う親目線)
時間的規模、移動は?
旅行内容は?(例:アクティビティ)
ペルソナ像は?
上海とその周辺地域の都市部に居住する子供への教育ニーズが高い20~30代が親の富裕層・子供、両親、その両親 の合計7名を想定
・農業体験や自然体験を通じ、子供に食育を始めとした教育を経験させたい。(土に触らせたい、雪を見せたい、安全安心な水や作物に触れさせたい、等)
・安全安心な食、自然・景勝地観光。
示唆されたコンテンツ・キーワードは以下の通り
・フィッシング・農業体験・馬・雪・キャンプ(農地や牛の前) など
<滞在イメージ>・1日目/家族みんなで楽しめるキャンプなど・2日目/アラカルトメニュー(お母さん/美容、子供とお父さん/フィッシングなど、コンテンツを揃える)<移動>中国はレンタカーが使えず。ジャンボハイヤーなど荷物も積める車(安全・安心な会社で急な手配にも対応)。
③-4 【事務局】 見直したペルソナ像
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④-1 【委員】 ターゲットニーズによる素材の洗い出し ~提供コンテンツ抽出までの過程~
④ 第2回検討会 モデルルート(案)作成のための素材抽出
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見直したペルソナ像が希求する素材を抽出する
<参考事例共有>・先進地視察報告(飛騨高山・富良野・函館の参考事例報告)・十勝管内の事業者ヒアリング報告(十勝川温泉第一ホテル・ホテルヌプカ・ソーゴー印刷・いただきますカンパニー・大地の匠の取組み事例を報告)
<事例をヒントに素材の洗い出し>・STP観点・マーケット目線の事例から十勝が提供すべきコンテンツや体験素材を抽出する。
・コンテンツの羅列ではなく、ペルソナの価値となる「地域ストーリー」も同時に検討する。
ペルソナが求めるコンテンツや体験行動を第2回検討会で完成させる
食と観光に係るコンテンツ素材案を抽出。訪れることで、ペルソナに対してどのような価値につながるかを明確にする。
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・食の健康志向の台頭食の傾向として、40代家族は節約世代、20~30代の若者は痛風が多い。理由は水と油主体の食生活にあると言われている。中国で健康志向が高いファミリーは親が「痛風」や「病気」になっている割合が多く、子供への健康上の影響が出る事を危惧しているため、食の安全・安心に対する意識が高い。
・ファミリーへの個室空間の提供家族専用個室サウナや個室食事などについては価値がある。中国人は基本的に日常はシャワー利用で、家族全員で温泉に入るなどは好まない。
・寿司づくり体験サーモンのネタは良い。川魚が基本で、海の魚は敬遠されがちだがサーモンは大人気。
・SNSでの写真映えスポットとにかくわかりやすいPRが重要で、世界一という言葉が好きである。先日も大阪城でレッドブルのイベントが開催されていたが、演出が話題となっていた。
・牧場関連では牛乳。中国での牛乳需要は高く、毎朝飲んでいる位に愛飲者は多い。牧場、チーズ、牛乳では「牛乳」のコンテンツが最初で身近。コンビニでも牛乳を買って飲んでいる。なんでも一番が好きな中国人は、チーズはヨーロッパが一番と思っている傾向がある。
・中国人のニーズに合わせたストーリー展開北海道ホテルをキーポイントとして「ガールズ農場商品」の提供などを行い、興味をもったら畑へ移動するなど、時間効率も考えたプランコースがよい。SNSで「自慢できる」十勝のコンテンツとして「食観光」、十勝の食を「北海道ホテル」でテーブルマナーとして商品化してみるなど可能性は高い。滞在中の「十勝ならでは」や「自慢できる」コンテンツでは、更別スピードウェイやフィッシングコンテンツなどもある。
・中国人が好きなデパートでの買い物「有名だから買う」時代で、「価値で買う」ことを求めていない。藤丸デパートならではの十勝らしい商品が必要。インバウンド向けフロアを設け、インバウンド向けの商品説明を付けることで商品の価値を知ってもらいそれが地元十勝での販売につながる。
・これらの情報発信の仕方インスタグラムやツイッター、微博(ウェイボ-)、動画サイト・TikTokで認知が多い。旅行の予約はアプリ2社「携程旅行(シートリップ)」「同程旅游」その他はタオバオやウィチャットなどを利用している。旅行代金は、「アリペイまたはウィ-チャットペイ」で支払いが出来ることが重要。カードや現金での支払いは無い。プロモーションを行うなら、上記の会社へのアプローチが重要。また、現地中国でのアンテナショップでプロモーションする事も有効。中国各社ではウィ-チャットをWEBサイトに貼り付けている、その他、政府系の人間に広告力があり共産党員が力を持っており、政府系へのプロモーションは効果的。
④-1 【委員】 ターゲットニーズによる素材の洗い出し ~委員の提言(要約)~
④ 第2回検討会 モデルルート(案)作成のための素材抽出
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④-2 【事務局】 モデルルート(案)の作成 ~委員メンバーが洗い出したコンテンツの整理・分類~
④ 第2回検討会 モデルルート(案)作成のための素材抽出
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通年 グリーンシーズン 冬
アウトドア
馬セラピー 新得・ラフティング パークゴルフ(雨天時屋内ゲートボール)
動物とのふれあい 音更・エコロジーパーク(ふわふわ・サーモン遡上見学) 冬の寒さを活かした氷のブロックで氷像づくり(又はイグルーづくり)
アロマオイル抽出(トドマツ・サクラなど お母さん用) 牧草ロールで写真 雪上(氷上)ドライブ ドリフト走行
ソーセージ作り(キャンプ料理で食べる) 牧場キャンプ(ファミリー) サーモンなど寿司づくり体験(冬なら提供可能)
新鮮な牛乳でお菓子作り 焚火キャンプ(火起こし技術をお父さんにマスター)
ばんば→ファミリーネーム杯 小麦収穫大型コンバインなど含めて農機具メーカー展示場と乗車体験
フィッシング(その後食べる) 乗り物系(トラクター・コンバイン)
アーティスト+十勝 ゴルフ(父・祖父) 昼食も贅沢三昧
熱気球体験 自転車でダウンヒル(三国峠・幌鹿峠など)
食
ランク付けされた食品の提供 ファミリー〇〇 収穫+食(畑ランチ)、BBQ
ウェルカムドリンクで帯広の「水道水」ペットボトル ぶどうの木→オリジナルラベルでワインが届く(EMS)
特別なディナー
テーブルマナー
美容・健康 ファミリー〇〇 (エステ、サウナ)
その他
木のクラフトづくり(お土産に)
安心安全なホテルの露店風呂付きファミリールーム
藤丸テ パートで買い物(高い物→フロア構成要望)
理容店(マッサーシ ・顔そり・耳掃除)
上海企業経営者によるホテルでの講演(1時間10万円でアドバイスしたい人が多くいる)
プチ文化イベント創出(夜)
世界一〇〇(高い価格など)
例/国土交通省一級河川水系水質調査で清流日本一に8回も輝いた札内川の伏流水を原水
おびひろ「極上(水)」
磨き上げも今後必要だが・・
「軟水は一般的に販売されているミネラルウォーターより軟水で、旨味成分やお茶などの香りをいっそう引き立たせる」→最高の中国茶をお召し上がりいただく。
=十勝ならではの価値
=食育富裕層ファミリーの価値
選出
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④-2 【事務局】 モデルルート(案)の作成 ~示唆される中国の都市部に住む富裕層ファミリー(3世代) 行動イメージ~
④ 第2回検討会 モデルルート(案)作成のための素材抽出
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トマム 十勝川 帯広市内中国人3世代
ファミリー滞在地
1BOXタクシーだけは滞在先で手配 1BOXタクシー
高品質な牛乳(想いやりファームなど)
十勝産地産品(ワイン、チーズ、和牛)
食の安心安全をまず体感
・トラクター乗車できる体験農場
・プロ同行サーモンフィッシング体験
家族の要望(シェフ・職人をアテンドなど)家族専用販売/まず来てもらうキラーコンテンツ
現地ガイド・コーディネーター(ランドオペレーター)
・ホルスタイン酪農体験・見学
医療・健康
(北斗病院で人間ドック・食生活健診プログラム)
美容・美肌・エステ
(植物性モール温泉「天然のプーアル茶」でアロマメニュー)
買い物
(藤丸百貨店で地元マダム御用達の化粧品・食品購入)
教育・食育
(北海道ホテルで日本一の名水や牛乳を使ったディナー)
ナイトタイムエコノミー
(ばんえい競馬でファミリー杯)
メイン(家族一緒)
アラカルト
食の安全安心をリアルに食す(事前用意されたグランピングなどで)
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④-2 【事務局】 モデルルート(案)の作成 ~中国の都市部に住む、富裕層ファミリー(3世代) 滞在イメージ~
④ 第2回検討会 モデルルート(案)作成のための素材抽出
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モデルルート 事務局案(夏)
※中国人滞在先のトマムから、当面は各日の周遊ルートを検討することが現実的※トマムや中国人が「滞在」するホテルと協力し、中国本国向けにモデルコースを閲覧できるように(営業プロモーションも協力依頼)※移動は、1BOXタクシーを貸し切り トマムと協力し、滞在中に手配できるように
子 父 母 祖父 祖母
1日目
午前 ホテルよりゆっくり移動(食事制限でランチは含まず)
午後 緑が丘公園(リス・動物園/アテンド付き)
人間ドッグ2~5時間(誰かは子供と一緒でもOK)
夕刻 ばんえい競馬(主に土日月)でファミリー杯 又は 馬車BAR貸切り
2日目
午前農業体験とトラクター乗車安心安全の食を体感
ランチ
食材を持ち込み、グランピングファミリーBBQ
Option ・「ここだけの」「旬の」こだわり食材用意・ホテルのシェフを呼ぶ
午後レーシング体験゙・乗馬・お菓子作り・パークゴルフ
更別レーシング体験・乗馬(男の子と)
お菓子作り(女の子と)
幕別町でパークゴルフ 幕別町でパークゴルフ
夕食 安全安心なホテルで地域の逸品ディナー
3日目
午前 藤丸で買い物(専用対応でエスコート)
ランチ 十勝産ワイン・和牛とチーズの昼食(Option テーブルマナー付き)
午後フィッシング又はモール温泉とエステ
フィッシング・サイクリング
モール温泉とエステ
フィッシング・サイクリング
モール温泉とエステ
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④-2 【事務局】 モデルルート(案)の作成 ~中国の都市部に住む、富裕層ファミリー(3世代) 滞在イメージ~
④ 第2回検討会 モデルルート(案)作成のための素材抽出
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モデルルート 事務局案(冬)
※中国人滞在先のトマムから、当面は各日の周遊ルートを検討することが現実的※トマムや中国人が「滞在」するホテルと協力し、中国本国向けにモデルコースを閲覧できるように(営業プロモーションも協力依頼)※移動は、1BOXタクシーを貸し切り トマムと協力し、滞在中に手配できるように
子 父 母 祖父 祖母
1日目
午前 ホテルよりゆっくり移動(食事制限でランチは含まず)
午後 緑が丘公園(リス・動物園/アテンド付き)
人間ドッグ2~5時間(誰かは子供と一緒でもOK)
夕刻 ばんえい競馬(主に土日月)でファミリー杯 又は 馬車BAR貸切り
2日目
午前熱気球フライト体験又は霧氷リバークルーズその後、インスタスポットへ
ランチ
食材を予め用意し、雪の中のグランピングファミリーBBQ
Option ・「ここだけの」「旬の」こだわり食材用意・ホテルのシェフを呼ぶ
午後更別レーシング体験・お菓子作り・モール温泉とエステ・パークゴルフ
更別レーシング体験(男の子と)
お菓子作り・モール温泉とエステ(女の子と)
幕別町で雪中パークゴルフ
幕別町で雪中パークゴルフ
夕食 安全安心なホテルで地域の逸品ディナー
3日目
午前 藤丸で買い物(専用対応でエスコート)
ランチ 十勝産ワイン・和牛とチーズの昼食(Option テーブルマナー付き)
午後 然別コタン(氷上露天風呂、グラスづくり体験など)
※青字は、夏のモデルルートと異なるコンテンツ(夏冬異なるコンテンツが多いと、ツアー会社や各事業者のオペレーションが難しくなるため、極力同じコンテンツを採用。)
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⑤-1 【委員・事務局】 モデルルート(案)の磨き上げ ~磨き上げの過程~
⑤ 第3回検討会 モデルルート(案)の検証
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ペルソナ像が希求するモデルルートを磨き上げる
<講師招聘>講師/北海道大学 観光学高等研究センター 木村 宏 特任教授テーマ/信州いいやま観光局観光 コンテンツの発掘と広域観光の展開
内容/・STP観点による観光戦略・食と観光連携の先進事例
<事例をヒントにモデルルートを磨き上げる>・第2回検討会を経て、事務局が提案するモデルコース(案)を委員メンバーでブラッシュアップする。
・1日目・2日目・3日目それぞれのコンテンツと巡り方について、委員メンバーに中国人観光従事者も交えてマーケット目線で協議する。
講師による先進地事例を参考に、事務局提案のモデルルート(2案)を磨き上げる
食と観光に係るモデルルート2案(夏・冬)の決定。ペルソナに対して十勝の訪問理由・訪問価値を明確にする。
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⑤-1 【委員・事務局】 モデルルート(案)の磨き上げ ~外部講師による他事例紹介~
⑤ 第3回検討会 モデルルート(案)の検証
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北海道大学 木村 宏 特任教授による講演内容(要約)テーマ/信州いいやま観光局観光コンテンツの発掘と広域観光の展開
内 容/ ・STP観点による観光戦略 ・食と観光連携の先進事例
【講演のポイント ① 機能的な観光地経営について】・観光地経営の背景として、体験型観光が主流になって来ている。データを活用しながら、地域ブランド形成のために情報集約と発信、その体制づくりが必要。
【講演のポイント ② 観光マーケティングによる経営戦略について】・マーケット目線でのデータを取りつつ、その地域を分析し優位性のある経営戦略を練ること。戦略に基づきエリアの体験型コンテンツをターゲットニーズに応じ開発・プロモーションを行う。直接観光客の意見を聞き情報提供を行うためにも、道の駅やインフォメーションセンターなど情報集約・発信拠点は必要。(「レストランかまくら村」などの事例を交えながら説明)
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⑤-1 【委員・事務局】 モデルルート(案)の磨き上げ ~委員の提言(要約)~
⑤ 第3回検討会 モデルルート(案)の検証
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※夏・冬のモデルコース内容はほぼ同一のため、夏冬同時に意見をいただいた。また、青字は中国人の方が実際に発言された内容。
1日目について・帯広百年記念館、ばんえい競馬場の馬の資料館は学習意欲が高い中国のお客様に喜ばれる。・中国のお客様は「馬主」になりたい意向を持っている人がいるので、今後の需要が見込めると思う。・トマムと帯広の移動間はガイドさんがいて、地元の案内などをして頂ければ苦にならないと思う。
2日目について・冬のコンテンツでJTBの札幌に勤めている陳氏より 農家のおばさんと交流しながらポテトチップスを作る事がプログラムにできないか?との意見があった。冬期間にポテトフライを揚げながらの地元の交流プログラムとして、オフ期の農家側にも良いのでは。
・農業収穫を体験した野菜を北海道ホテルで調理して提供するプログラムは良いのでは。冬期間は特に「ジャガイモ」が甘くなるのでおいしく召し上がっていただける。帯広市内中心部のレストラン「十勝農園」では実施可能。
・牛乳と言えばインターネット検索では、「北海道」・「軽井沢」・「十勝」が検索される。春節期間に飲み比べで「あすなろ牛乳」「想いやりファーム」「しんむら牧場」のミルクBARを実施予定。グリーンシーズンはミルク牧場巡りが良いが、搾乳体験は安全安心面で牧場主から難しい話。
3日目について・事務局案では午前中に買い物になっているが、買い物は夕食後で良く、日中は観光(遊ぶ)を入れた方が楽しめる。時間を無駄にしたくない。・冬季はジュエリーアイス、通年では帯広神社でのヨガや、日本文化の体験素材として茶道体験などが趣きもあって良いのでは。他に木材を使った体験工作も中国の旅行者には良いのでは。
・鮭の遡上が見る事ができる場所なども観光スポットでは貴重。刺身といえば「鮭」がメイン。鮭釣りができる所があればなお素材としてよい。・鮭が遡上(飛び跳ねているポーズ)している所は中国的には縁起が良いので是非お勧め。・他に丹頂鶴も縁起が良い。オオワシ・オジロワシもリバークルーズで見学できるコンテンツとして面白い。・豊頃町のジュエリーアイスも早朝にこだわらない。朝早いのは女性には大変。・大きな白鳥も中国では珍しいので見てみたい。(子供目線で)
北海道大学・木村講師より・今後これらのコンテンツをどう活用するかがポイント。十勝へ来るデスティネーションイメージ・「十勝になぜ来るか」が大切。他にもホテルに3連泊させる方法を考えた場合に館内に休む空間としてBARや借景などが必要。
・この事業をだれが主体で行うのか。クオリティを検証するメンバーも必要。役割を明確にする事が重要・ハワイのホテルは多くのオプショナルツアーを取り扱っている、デスティネーション十勝と帯広コンベンション協会・十勝観光連盟の分担役割ができていないように思える。それぞれの連携がされず、ばらばらになっている。ワンストップ機能で対応ができる「道の駅」などが必要。
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⑥-1 モデルルート決定 ~吟味された決定ルート(夏)~
⑥ モデルルートの完成と必要な取組み
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子 父 母 祖父 祖母
1日目
午前 ホテルよりゆっくり移動(食事制限でランチは含まず) ガイドができれば、地元十勝の案内を行う
午後 緑が丘公園(リス・動物園/アテンド付き)
人間ドッグ2~5時間(誰かは子供と一緒でもOK)
夕刻緑が丘公園内「百年記念館」・ばんえい競馬場内の「馬の資料館」などで馬と開拓の歴史を学ぶばんえい競馬(主に土日月)でファミリー杯 又は 馬車BAR貸切り
2日目
午前農業体験とトラクター乗車安心安全の食を体感
ランチ食材を持ち込み、グランピングファミリーBBQOption ・「ここだけの」「旬の」こだわり食材用意
・農家のお母さんやホテルのシェフと一緒に料理体験
午後レーシング体験゙・乗馬・お菓子作り・パークゴルフ
更別レーシング体験・乗馬(男の子と)
お菓子作り(女の子と)
幕別町でパークゴルフ 幕別町でパークゴルフ
夕刻夕刻:藤丸で買い物(専用対応でエスコート) 19:00閉店※検討会で買い物は夕食後の提案だったが、藤丸の営業時間を考え夕刻へ 3日目は所要時間の長いコンテンツが複数あり2日目へ
夕食:安全安心なホテルやレストランで地域の逸品ディナー
3日目
午前 コンテンツ選択:鮭の遡上見学、ミルク牧場巡り、帯広神社、茶道や木工など日本文化体験
ランチ 十勝産ワイン・和牛とチーズの昼食(Option テーブルマナー付き)
午後フィッシング又はモール温泉とエステ
フィッシング・サイクリング
モール温泉とエステ
フィッシング・サイクリング
モール温泉とエステ
※赤字は第3回検討会で委員の提言を反映したもの
モデルルート (夏)
※第3回検討会で委員から示唆され、決定したモデルルート
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⑥-1 モデルルート決定 ~吟味された決定ルート(冬)~
⑥ モデルルートの完成と必要な取組み
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子 父 母 祖父 祖母
1日目
午前 ホテルよりゆっくり移動(食事制限でランチは含まず) ガイドができれば、地元十勝の案内を行う
午後 緑が丘公園(リス・動物園/アテンド付き)
人間ドッグ2~5時間(誰かは子供と一緒でもOK)
夕刻緑が丘公園内「百年記念館」・ばんえい競馬場内の「馬の資料館」などで馬と開拓の歴史を学ぶばんえい競馬(主に土日月)でファミリー杯 又は 馬車BAR貸切り
2日目
午前熱気球フライト体験又は霧氷リバークルーズその後、インスタスポットへ
ランチ食材を予め用意し、雪の中のグランピングファミリーBBQOption ・「ここだけの」「旬の」こだわり食材用意
・農家のお母さんやホテルのシェフと一緒に料理体験
午後更別レーシング体験・お菓子作り・モール温泉とエステ・パークゴルフ
更別レーシング体験(男の子と)
お菓子作り・モール温泉とエステ(女の子と)
幕別町で雪中パークゴルフ
幕別町で雪中パークゴルフ
夕刻夕刻:藤丸で買い物(専用対応でエスコート) 19:00閉店※検討会で買い物は夕食後の提案だったが、藤丸の営業時間を考え夕刻へ 3日目は然別湖から藤丸へ戻るロスタイムがあり2日目へ
夕食:安全安心なホテルやレストランで地域の逸品ディナー 甘味が乗る「ジャガイモ」を活用したメニュー、ミルクバーなど
3日目
午前 コンテンツ選択:ジュエリーアイス、白鳥・ワシなどの野鳥見学、帯広神社、茶道や木工など日本文化体験
ランチ 十勝産ワイン・和牛とチーズの昼食(Option テーブルマナー付き)
午後 然別コタン(氷上露天風呂、グラスづくり体験など)
※赤字は第3回検討会で委員の提言を反映したもの 青字は、夏のモデルルートと異なるコンテンツ
モデルルート (冬)
※第3回検討会で委員から示唆され、決定したモデルルート
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⑦ 本調査のまとめ
✔本調査では、各種調査や検討会での議論を通じ、十勝地域におけるインバウンド取込みに向け、ターゲットの設定、十勝地域の独自性・強み(ポジショニング)として以下のような設定を行った。