Upload
others
View
0
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
http://www.cre-en.jp/
日本企業のSDGsへのアプローチと
次なるステップ
薗田綾子
株式会社クレアン
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
企業の活動状況
多くのグローバル企業が積極的にSDGs推進を開始→企業活動の必須テーマの1つに
●SDGs推進を報告している企業の割合
調査対象:日本の株価時価総額上位100社調査時点:2017年10月25日時点注記:①第三者意見での言及は「記述なし」に分類②CSR報告書またはそれに準じる報告書を調査。統合報告書に集約されている企業は統合報告書を調査③「未発行」企業は、調査時点で2016年度の報告書が未発行の企業
2017年2016年
2017/11/29- 1 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
企業の取り組み
SDG Compassをベースにして活動を加速
出所:SDG Compass
SDGsが企業にとってビジネスチャンスとなること、社会的責任として重要であることを理解する
●SDGsへの取り組みガイダンス:SDG Compass国連グローバルコンパクトをはじめとした国際的な関連団体が協働で策定した企業の行動指針
バリューチェーン全体を通じて、各課題がどう影響するかを分析し、優先する課題を特定する
取り組み状況を開示し、SDGsへの達成度についてステークホルダーとの対話を深める
世界・社会的なニーズに合わせ、何が必要かを外部から検討し、そのギャップを埋めるための目標を設定
経営層のコミットを示した上で、各部門や評価制度にSDGsに関する目標やKPIを組み込む。中長期経営計画の中にも盛り込む。
2017/11/29- 2 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step1 SDGsを理解する
出所:明治ホールディングス HPhttp://www.meiji.com/management/csr/promotion.html
●明治ホールディングスホールディングスの役員および事業会社のトップも交え、「SDGsをどのようにビジネスにいかすか」について有識者と意見交換。
CSR部門だけでなく、役員・営業、全社で理解
出所:博報堂 HPhttp://www.hakuhodo.co.jp/archives/report/39157
●博報堂DYホールディングス約150名の社員に対して研修を実施。講義の後グループディスカッションを実施。営業をはじめ様々な職種の社員が参加。
2017/11/29- 3 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step2 優先課題を決定する
●味の素有識者に味の素グループが解決に寄与すべきゴールについてのアンケート調査を実施。外部の声も踏まえて、計画に反映。。
●ソニーバリューチェーンを踏まえSDGsと事業の関連性を評価したうえで、優先的に取り組む課題を特定。
ステークホルダーへの調査をもとに優先課題を検討
出所:味の素 味の素グループ サステナビリティデータブック2016https://www.ajinomoto.com/jp/activity/csr/pdf/2016/ajinomoto_csr16.pdf
出所:ソニー HPhttps://www.sony.co.jp/SonyInfo/csr_report/about/
2017/11/29- 4 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step3 目標を設定する
●キリンホールディングス貢献するゴールとターゲットに対して、ストーリー、コミットメント、アプローチ方法、成果指標(目標含む)をセットで開示
●大阪ガス貢献していくゴールを明確にしたうえで、定量・定性含め、具体的な目標設定を実施。気候変動に関しては長期目標を明示。
具体的で、“できる”でなく“必要な”目標を設定
出所:キリンホールディングス HPhttp://www.kirinholdings.co.jp/csv/commitment/pdf/CSV_all_J.pdf
出所:大阪ガス HPhttp://www.osakagas.co.jp/company/csr/beginning/sdgs.html
2017/11/29- 5 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step4 経営へ統合する
CSR活動だけでなく、経営・事業に落とし込む
●オムロン中期経営計画の1つ柱である事業を通じた社会課題解決としてSDGsを活用。また、それに対応する長期ビジョンとして2020年までの達成目標を開示。
●東京ガス経営計画において、事業を通じたSDGs達成に向けた貢献を行っていく点を宣言。
出所:オムロン HPhttp://www.omron.co.jp/vg2020/
出所:東京ガス 東京ガスグループ2018-20年度経営計画資料http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20171005-01.pdf
2017/11/29- 6 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step4 経営へ統合する
出所:LIXILホームページhttp://www.lixil.com/jp/news/pdf/1117_Declaration_Release_J_FINAL_web.pdf
●LIXIL「衛生課題への取り組みに関する日本イニシアティブ共同宣言」を発表し、世界の衛生問題の改善のためのパートナーシップを設立し、ソーシャルインパクトを拡大。
安全なトイレを世界中に
LIXIL
世界トイレ機構
政府・JICA地方自治体・国際NGOなど
様々なアクターが連携して、23億人がトイレを使えない、屋外排泄者9億
人という世界の衛生課題解決に挑戦
関係ステークホルダーの巻き込みと啓発をグローバルに展開革新的ソリューションとなるプロジェクト立ち上げにあたり、政府や国連機関、企業などへの働きかけ
「一億人の衛生環境の改善」目標を掲げ、様々なソリューションを開発、提供。その1つ開発途上国向けの簡易式トイレ「SATO」は「水をなるべく使わない」「設置が簡単」「低コスト」などが特徴 。バングラディシュからスタートし16ヵ国、600万人以上に普及。国内では一体型のシャワートイレを購入するごとに、SATO1台を寄付するCRMも実施
2017/11/29- 7 -
地域住民、コミュニティ
現地の製造、販売パートナー
SATOは、現地で生産することで低価格に抑えることができ、現地のパートナーが販売することで雇用を創出作る(MAKE)、売る(SELL)、そして使う(USE)というサイクルを実現。
政府の政策JICAなどからの助成NGOによる適材地調査、教育啓発、施工支援など
コミュティ全体での衛生環境改善への取り組み
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step4 経営へ統合する
出所:あすびと福島ホームページ http://asubito.or.jp/facility/
●南相馬ソーラー・アグリパーク大震災から2年後の2013年に元東京電力の半谷栄寿氏がスタートした福島の復興を担う人財育成の場づくり。市内の小中学生の体験学習は8割超の2900名。県内の高校生、大学生の社会的取組による成長に伴走を継続。
福島の復興を担う人財の育成、再エネの推進とレジリエントな農業
凸版印刷、富士通
あすびと福島
あすびと福島との協働を市の再エネ推進ビジョンに位置づけ、植物工場を建設。再エネと農業の融合を志向。太陽光発電所の地代(市有地)を
減額。
あすびと福島が建設した太陽光発電所は、小中学生の体験学習の場。隣接した市営の植物工場に電力供給。高校生、大学生の人財育成では、社会起業家への「憧れの連鎖」を目指す。
2017/11/29- 8 -
福島の問題は、日本全体ひいては世界の社会課題を先取りしたもの。企業にとって、福島での社員の学びは、社会課題解決と利益創出を両立する新たなビジネスの礎。あすびと福島の研修に継続参加。あすびと福島は研修の対価を福島の人財育成に活用。
南相馬市
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step5 報告とコミュニケーションを行う
今後、取り組みをどう進化させるかが重要
●調査:SDGsに関する情報開示内容既存の方針や活動とのマッピングは多くの企業が実施している。一方で、それを受けて活動が進展したなどの記述はまだ多くはない。
<言及している内容>
社
2017/11/29- 9 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step5 報告とコミュニケーションを行う
出所:SOMPOホールディングス HPhttp://www.sompo-hd.com/csr/sdgs/
●SOMPOホールディングスSDGコンパスの各ステップに沿って、重要課題とSDGsの関連性、経営への組み込み状況を開示。また、SDGsへのリーダーシップとして会長などの対談を紹介。
2017/11/29- 10 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
Step5 報告とコミュニケーションを行う
出所:伊藤園 伊藤園統合レポート2017http://www.itoen.co.jp/files/user/pdf/company/corporatebook/backnumber/2017/itoen_report_all_2017.pdf
●伊藤園投資家とのコミュニケーションツールである統合報告書においてもSDGsとビジネスの関係性を積極的に開示。
2017/11/29- 11 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
SDGs達成への道のり
- 12 -
現在のペースでは未達が濃厚
●主要ゴールの2030年までの予測(黒:現状の場合、赤:後退した場合、緑:進展した場合)
Goal3:5歳以下死亡率 Goal6:安全で改善された衛生施設を使えない人口の割合
出所:ビル&メリンダ財団「GOALKEEPERS」http://www.globalgoals.org/goalkeepers/datareport/
目標ライン
目標ライン
%
%
%
%
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
すべての子どもたちが笑顔あふれる未来に向けて
- 13 -
取り組みのスパイラルアップを!
※出所:SDG Compass
価値観の転換を!
発想の転換
• バックキャスティング• Science-Based Target• アウトサイドイン
取り組みの変革
• オープンイノベーション• ダイバーシティ• マルチステークホルダーアプローチ
エンゲージメント(対話)
Copyright © 2017 Cre-en Inc.
<本資料に関するお問い合わせは>株式会社クレアン
TEL:03-5423-6920E-mail:[email protected]
“Transforming Our World”through your values!
2017/11/29- 14 -
Copyright © 2017 Cre-en Inc. - 15 -
参考:株式会社クレアン概要
CSR(Corporate Social Responsibility)、CSV(Creating Shared Value)の推進支援を通じ、企業の持続的発展と持続可能な社会の実現に寄与することをミッションとする。
株式会社クレアン ウェブサイト
http://www.cre-en.jp/