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発生率
製 造 業 26,391 ( ◆4,681 ) 17.7%
建 設 業 15,584 ( 1,546 ) 9.9%
運 輸交 通業 15,976 ( 2,503 ) 15.7%
農 林 業 2,853 ( 391 ) 13.7%
商 業 17,150 ( ★5,298 ) 30.9%
保 健衛 生業 10,708 ( ■3,498 ) 32.7%
接 客娯 楽業 8,453 ( ▲2,599 ) 30.7%
清掃・と畜業 5,834 ( 1,822 ) 31.2%
そ の 他 13,362 ( 3,611 ) 27.0%
合 計 116,311 ( 25 ,949 ) 22.3%
発生件数(うち転倒災害)
平成28年4月
事業者・労働者の皆様へ!
阿南労働基準監督署
「S T OP ! 転倒災害プロジェクト」が継続されています
平素より、職場における労働災害の防止活動にご協力をいただき、お礼申し上げます。
さて、厚生労働省では、休業4日以上の死傷災害(全国統計値)の中で最も発生件数が多
い「転倒災害」の防止を図るため、平成27年1月から「STOP!転倒災害プロジェクト
2015」を開始して、関係者の皆様のご協力のもと全国的な取り組みを実施してきました。
その結果、一定の成果は得られたものの、依然として「転倒災害」は全死傷災害の中で2
割以上を占め最も多く、また業種の隔たりなく発生しております(下記の資料参照)。
このような状況を踏まえ、今後は期限を設けずに「STOP!転倒災害プロジェクト」を
継続させて、職場における「転倒災害」の防止対策を引き続き全国的に展開する運びとなり
ました。
当署におきましても、過去5年間に発生した休業4日以上の死傷災害のうち、「転倒災害」
は発生件数が一番多い「墜落・転落災害」とほぼ同数発生しており(次頁の資料参照)、特に
近年では他の災害と比較して増加傾向にあるなど、労働者の高齢化の進行が見込まれる中、
「転倒災害」防止対策の重要性は益々高まってきております。
この「転倒災害」を防止するため、働く方の全てが「転倒」による危険性について問題意
識を持ち、転倒リスクの総点検と必要な対策を講ずることにより、誰もが安全して働ける職
場環境の実現に向けた組みを進めていただきますようお願い申し上げます(STOP!転倒
災害プロジェクト実施要綱参照)。
記
全業種
合 計 〔116,311 件〕
図1 事故の型別発生状況 表1 転倒災害にかかる業種内訳
平成27年 労働者死傷病報告(休業4 日以上)による災害統計 〔全国統計値〕
◆47%(2,219 件)は食料品製造業 ★83%(4,412 件)は小売業
■68%(2,390 件)は社会福祉施設 ▲48%(1,258 件)は飲食店
<参考> 厚生労働省のホームページ(職場のあんぜんサイト)内に、「STOP!転倒災害プロジェクト」
特設サイトを開設。 http://anzeninfo.mhlw.go.jp/information/tentou1501.html
※作業現場・作業工程・休憩所・掲示板などに掲示して、災害防止への意識高揚を図ってください。
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★★5500歳歳をを過過ぎぎるるとと、、
体体力力のの衰衰ええ以以外外ににもも
①①平平行行機機能能
②②薄薄明明順順応応 でで著著ししいい低低下下
労働者死傷病報告(休業4日以上)による5年間の災害統計 【阿南労基署】
表2 【主要業種別/発生年別】
表3 【主要業種別/事故の型別】
※「保健衛生業」には「社会福祉施設」を含む。 ( ) 内は死亡者数
図2 主要業種別の発生状況
※「爆発」「崩壊倒壊」
で死亡各1件
図4 転倒災害の年代別発生状況
図3 事故の型別発生状況
5年間合計
(平成23~27 年)
【659件】
〔死亡12 件〕
5年間合計
(平成23~27 年)
転倒
124 件
【死亡1件】
【死亡2件】
5年間合計
(平成23~27 年)
【659件】
〔死亡12 件〕
【死亡2件】
【死亡5件】
【死亡3件】
【死亡3件】
【死亡2件】
【死亡2件】
【死亡2件】
【死亡2件】
★★転転倒倒災災害害のの主主なな特特徴徴
①①滑滑りり
②②つつままずずきき
③③踏踏みみ外外しし
発生年
主要業種
製 造 業 44 (1) 33 50 (2) 41 (2) 29 197 (5)
建 設 業 33 25 29 30 (2) 42 159 (2)
運 輸 交 通 業 7 5 4 9 7 32
農 林 業 31 (2) 29 19 16 (1) 22 117 (3)
商 業 9 (1) 10 10 12 7 (1) 48 (2)
保 健 衛 生 業 7 9 7 7 12 42
接 客 娯 楽 業 1 2 1 5 4 13
そ の 他 6 9 11 14 11 51
各年毎の合計 138 (4) 122 131 (2) 134 (5) 134 (1) 659 (12)
平成26年 平成27年業種合計
(5年間)平成23年 平成24年 平成25年
事故の型
主要業種
製 造 業 28 (1) 37 47 (1) 13 (1) 20 21 10 (1) 1 20 (1) 197 (5)
建 設 業 60 18 21 (1) 13 (1) 11 9 14 1 12 159 (2)
運 輸 交 通 業 12 1 3 2 1 2 11 32
農 林 業 11 21 6 30 (1) 21 5 11 (1) 1 11 (1) 117 (3)
商 業 7 15 4 2 3 4 1 11 (2) 2 49 (2)
保 健 衛 生 業 3 19 3 7 1 4 5 42
接 客 娯 楽 業 1 8 1 1 1 12
そ の 他 7 5 7 2 1 3 2 17 7 51
事故の型別合計 129 (1) 124 92 (2) 60 (3) 56 52 40 (2) 37 (2) 69 (2) 659 (12)
転落 巻込まれ こすれ (5年間)交通事故 その他
業種合計墜落転倒
挟まれ 切れ飛来落下激突され 動作の反動
★★転転倒倒災災害害防防止止ののポポイインントト ◆4S(整理・整頓・清掃・清潔)の励行
◆環境改善(段差解消、濡れた床の拭き
取り、照度確保、荷物の通路封鎖防止)
◆転倒危険箇所への注意喚起表示
(「あんぜんの見える化」対策)
◆転倒しにくい歩き方を!
(走らない、適切歩幅、足元視界確保)
◆腕を自然に振ってバランスを!
(荷物で両手を塞がない、台車利用)
◆つま先上げを意識して歩行・・・など
★★「「転転倒倒災災害害防防止止ののチチェェッッククシシーートト」」
ななどどをを活活用用しし、、問問題題箇箇所所のの改改善善をを!!
をを!!
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全国版
S T OP ! 転倒災害プロジェクト実施要綱
1 趣旨
厚生労働省と労働災害防止団体は、平成27年1月20日から平成27年12月31日までを実施期
間とする「STOP!転倒災害プロジェクト2015」に基づき、休業4日以上の死傷災害の2割以上を占
める転倒災害の防止に重点的に取り組んできた。その結果、平成27年11月末速報値では、全国の転
倒災害の件数は前年比で2.8%の減少となるなど、一定の成果が得られたところである。
しかしながら、転倒災害は依然として休業4日以上の死傷災害の中で最も件数が多く、平成24年同
期比でみるとわずかな減少にとどまっており、平成29年までに休業4日以上の死傷災害を平成24年
比で15%以上減少させることを目標とした「第12次労働災害防止計画※」の達成のためには、更なる
取組が必要である。
こうした状況を踏まえ、転倒災害の防止に関する意識啓発を図り、職場における転倒リスクの総点検
と、必要な対策の実施により、職場の安全意識を高め、安心して働ける職場環境を実現することを目的
として、「STOP!転倒災害プロジェクト2015」を発展・継続させ、「STOP!転倒災害プロジェクト」
として実施するものである。
なお、プロジェクトの実効を上げるため、例年、積雪や凍結による転倒災害が多発する2月、全国安
全週間の準備月間である6月を重点取組期間とする。
2 主唱者
厚生労働省、中央労働災害防止協会、建設業労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、
港湾貨物運送事業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会
3 実施者
各事業場
4 主唱者の実施事項
転倒災害はすべての業種に共通する課題であるが、その防止に当たっては設備的な改善とともに、労
働者自身が安全意識を高め、労働災害防止活動に積極的に参加することが不可欠である。このため、事
業者に対し、「転倒災害は労働災害であること」の理解を促すとともに、労使が一体となって、職場の安
全意識が醸成・浸透されるよう意識啓発を図り、厚生労働省と各労働災害防止団体がそれぞれ自らの強
みを生かして、以下の対策を展開する。
(1)厚生労働省の実施事項
① 転倒災害防止に係る周知啓発資料等の作成、配布
② ポータルサイトによる転倒災害防止対策に有効な情報等の周知
③ 本プロジェクトを効果的に推進するための各種団体等への協力要請
④ 都道府県労働局、労働基準監督署によるチェックリストを活用した事業場への指導
(2)各労働災害防止団体の実施事項
① 会員事業場等への周知啓発
② 事業場の転倒災害防止対策への指導援助
③ 転倒災害防止対策に資するセミナー等の開催、教育支援
④ 転倒災害防止対策に資するテキスト、周知啓発資料等の提供
⑤ 転倒災害の防止に有益な保護具等の普及促進
- 4 -
5 実施者の実施事項
(1)重点取組期間に実施する事項
① 2月の実施事項
ア.安全管理者や安全衛生推進者が参画する場(安全委員会等)における転倒災害防
止に係る現状と対策の調査審議
イ.チェックリストを活用した安全委員会等による職場巡視、職場環境の改善や労働
者の意識啓発
② 6月の実施事項
職場巡視等により、転倒災害防止対策の実施(定着)状況の確認
(2)一般的な転倒災害防止対策
① 作業通路における段差や凹凸、突起物、継ぎ目等の解消
② 4S(整理、整頓、清掃、清潔)の徹底による床面の水濡れ、油汚れ等のほか台車等
の障害物の除去
③ 照度の確保、手すりや滑り止めの設置
④ 危険箇所の表示等の危険の「見える化」の推進
⑤ 転倒災害防止のための安全な歩き方、作業方法の推進
⑥ 作業内容に適した防滑靴やプロテクター等の着用の推進
⑦ 定期的な職場点検、巡視の実施
⑧ 転倒予防体操の励行
(3)冬季における転倒災害防止対策
① 気象情報の活用によるリスク低減の実施
ア.大雪、低温に関する気象情報を迅速に把握する体制の構築
イ.警報・注意報発令時等の対応マニュアルの作成、関係者への周知
ウ.気象状況に応じた出張、作業計画等の見直し
② 通路、作業床の凍結等による危険防止の徹底
ア.屋外通路や駐車場における除雪、融雪剤の散布による安全通路の確保
イ.事務所への入室時における靴裏の雪、水分の除去、凍結のおそれのある屋内の通
路、作業場への温風機の設置等による凍結防止策の実施
ウ.屋外通路や駐車場における転倒災害のリスクに応じた「危険マップ」の作成、関
係者への周知
エ.凍結した路面、除雪機械通過後の路面等における荷物の運搬方法、作業方法の見
直し
<注釈>
※「労働災害防止計画」とは、労働安全衛生法に基づき、労働災害を減少させるために国が重点
的に取り組む事項を「5年毎」に定めた中期計画で、昭和33~37年の第1次に始まり、
平成25~29年で第12次目に当たります。
【第12次労働災害防止計画目標値(阿南労働基準監督署)】
・労働災害による死亡者数を、平成29/平成24(0人)比で15%以上減少させる(年間:0人)
・休業4日以上の死傷者数を、平成29/平成24(122件)比で15%以上減少させる
(年間:103件)
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
1.4
45歳未満 45~54歳 55~64歳 65歳以上
17.5%
21.1%
26.6%
24.3%
10.9%
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
12 14 16 18 20 22 24 26
1位 転倒
転倒災害の種類と主な原因転倒災害の種類と主な原因
滑り つまずき 踏み外し
<主な原因>
・床が滑りやすい素材である。
・床に水や油が飛散している。
・ビニールや紙など、滑りや
すい異物が床に落ちている。
<主な原因>
・床の凹凸や段差がある。
・床に荷物や商品などが放置されている。
<主な原因>
大きな荷物を抱えるなど、
⾜元が⾒えない状態で作業
している。
STOP!転倒災害STOP!転倒災害
転倒災害は今、最も多い労働災害で、しかもその割合は年々増えています。また、⻑期の休業につながることも多く、深刻な問題になっています。
転倒災害による休業期間は、約6割が1カ月以上となっています。
⾼年齢者ほど転倒災害のリスクが増加し、55歳以上では1,000人に1人以上が被災しています。
厚生労働省と労働災害防⽌団体では、転倒災害を撲滅するため「STOP!転倒災害プロジェクト」を推進しています。
事業者の皆さまは、職場の転倒災害防止対策を進めていただくとともに、
プロジェクトの重点取組期間(2月、6月)には、チェックリスト
(最終ページ)を活用した総点検を⾏い、安全委員会などでの調査審議
などを経て、職場環境の改善を図ってください。
▶転倒災害は、大きく3種類に分けられます。皆さまの職場にも、似たような危険はありませんか?
平成26年 厚⽣労働省 労働者死傷病報告「事故の型別死傷者数の推移」
平成26年 労働者死傷病報告「転倒災害による休業期間の割合」
2位墜落・転落
3位はさまれ・巻きこまれ
26,982人、22.5%
(年)
平成26年 労働者死傷病報告と総務省労働⼒調査「年齢別転倒災害の発⽣率」(労働者千人当たりの転倒災害発生件数)
(件)
2週間以上1カ月未満,
4日以上2週間未満
1カ月以上3カ月未満
3カ月以上6カ月未満
6カ月以上
(人)
冬季は転倒災害が多発冬季は転倒災害が多発
▶積雪・凍結などによって転倒の危険性が高まる冬季は、以下の対策が重要です。
◇天気予報に気を配る寒波が予想される場合などには、労働者に周知し、転倒しにくい靴の着用を指示するなど、早めの対策を実施しましょう。
◇駐車場の除雪・融雪は万全に。出入口には転倒防止の対策を!駐⾞場内、駐⾞場から職場までの通路を確保するため、除雪や融雪剤の散布を⾏いましょう。また、出入口には転倒防止用のマットやヒートマットなどを敷き、夜間は照明設備を設けて明るさ(照度)を確保しましょう。
◇職場の危険マップの作成、適切な履物、歩行方法などの教育を行う職場内の労働者が転倒の危険を感じた場所の情報を収集し、労働者への教育の機会に伝えるようにしましょう。また、作業に適した履物、雪道や凍った路⾯上での歩き⽅を教育しましょう。
<ヒートマットの設置例>
4S(整理・整頓・清掃・清潔)
転倒しにくい作業方法「あせらない急ぐときほど 落ち着いて」
その他の対策
・歩⾏場所に物を放置しない
・床面の汚れ(水、油、粉など)を取り除く
・床面の凹凸、段差などの解消
・時間に余裕を持って⾏動
・滑りやすい場所では⼩さな歩幅で歩⾏
・⾜元が⾒えにくい状態で作業しない
・作業に適した靴の着用
・職場の危険マップの 作成による危険情報の共有
・転倒危険場所にステッカーなどで注意喚起
転倒災害防止対策のポイント転倒災害防止対策のポイント
▶転倒災害を防⽌することで、安⼼して作業が⾏えるようになり、作業効率も上がります。できるところから少しずつ取り組んでいきましょう。
サイズ小さすぎても大きすぎても踏ん張りがきかずバランスを崩しやすくなります。
屈曲性が悪いとすり足になりやすく、つまづきの原因になります。
重すぎると足が上がりにくくなり、つまづきの原因になります。
つま先方向に重量が偏っていると、歩⾏時につま先が下がり、つまづきの原因になります。
つま先の高さが低いと、ちょっとした段差にも、つまづきやすくなります。
作業場所や内容に合った耐滑性であることが重要です。例えば、滑りにくい床に滑りにくい靴底では摩擦が強くなりすぎてつまづきの原因になります。
詳しくは、厚⽣労働省ホームページをご覧ください!
「STOP!転倒災害プロジェクト」
屈曲性
重量
重量バランス(前後)
つま先部の高さ
靴底と床の耐滑性のバランス
<転倒しないための靴選びのポイント>
STOP! 転倒 検 索
チェック項目
1 通路、階段、出⼝に物を放置していませんか
2床の水たまりや氷、油、粉類などは放置せず、その都度取り除いていますか
3安全に移動できるように⼗分な明るさ(照度)が確保されていますか
4 転倒を予防するための教育を⾏っていますか
5作業靴は、作業現場に合った耐滑性があり、かつちょうど良いサイズのものを選んでいますか
6ヒヤリハット情報を活用して、転倒しやすい場所の危険マップを作成し、周知していますか
7段差のある箇所や滑りやすい場所などに注意を促す標識をつけていますか
8ポケットに手を入れたまま歩くことを禁止していますか
9ストレッチ体操や転倒予防のための運動を取り入れていますか
転倒災害防止のためのチェックシート
チェックの結果はいかがでしたか? 問題のあったポイントが改善されれば、きっと
作業効率も上がって働きやすい職場になります。
どのように改善するか「安全委員会」などで、全員でアイディアを出し合いましょう!
☑
厚⽣労働省・都道府県労働局・労働基準監督署 2016.1
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