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お問い合わせ 武庫川女子大学女性研究支援センター 〒663-8558 西宮市池開町 6-46  TEL:0798-45-3737 FAX:0798-45-3535 HP: http://www.mukogawa-u.ac.jp/female_r/  MAIL: [email protected] 女性研究者支援センター・国際化支援部門では、2014.6.6 (金),6.7(土)に本学のアメリカ分校であるフォートライト校のロン・ ベライル先生による、初心者と中級者向けの「英語プレゼンテー ションのコツ」と題して講演会を行いました。初日は初心者向 けで国際化支援部門サブリーダーの西尾亜紀子氏が進行を、 二日目は中級者向けで国際化支援部門リーダーの高橋が進め ました。 1. 英語は国際的なコミュニケーションツールに効果的な手段で、 80%以上の研究ジャーナルが英語で書かれている。従って、英 語によるプレゼンテーションのコツを知っておくことは重要である。 2. Power Pointは最も便利で誰でも知っているツールであり、 またPreziは流行やおしゃれを意識しながら情報提供ができる ツールである。 3. Preziは、オンラインでプレゼンテーションをするのに優れているが、 ネットワークの停止や無料アカウントで保存できる容量に限度がある。 4. コツ ・分かり易いフォントで色合いも見やすいようにする。 ・各スライドの項目は4つ~6つまでにまとめ、1つの項目は短くする。 ・項目は、単語やフレーズを使用し、文章は書かない。 ・聞き手が気の散るようなテキストの動きをつけない。 ・資料は補助的なもので、言葉の代わりにはならない。発表者は 貴方自身である。 ・コミュニケーションの要素は言語が7%、言語行動(声のトーン や口調)が38%、非言語(ボディーランゲージ)が55%である。 ・ボディーランゲージで意思疎通を図る。アイコンタクト、笑顔、 身振り手振り、動きなど ・オーディエンスの方を見て、発表を行う。 ・ 挨拶、前置き.文頭、新しいトピックに移る時のフレーズ、まと め、要約のフレーズ、締めの挨拶、質問がないか確認すると きのフレーズがある。 以上、分かり易くコツを教えていただきました。 (食物栄養学科 高橋享子) 国際化支援部門 English Presentation Strategies and Suggestions by Mr. Ron Belisle at MFWI (ロン先生による 英語プレゼンテーションのコツ) 2014.6.6 (金)・ 7 (土) NEWSLETTER 活動報告 第4回 育児・介護セミナー 「NHK人気講師から学ぶ楽ラク介護のコツ~力を引き出す介助術~」 2014.7.26 (土) プロフィール 2014年3月武庫川女子大学大 学院博士後期課程修了。博士 (臨 床 栄 養 学)。専 門 は臨 床 栄 養学。後期から臨床栄養学の 授業を担当。趣味は書道。 私は、臨床現場で主に給食管理 業務を行ってきました。食事量が減 り、低栄養の高齢者に高カロリー (1品200kcal)のおやつを調理師と 考案し、実際に提供することで、直 接感謝されたり、治療に貢献できる ことでやりがいを感じていました。 しかし、患者さんの生の声を聴きな がら、自分が提供している食事が治 療にどう影響しているのか を経験 的に知るだけではなく、数値や文章 として提示する必要性を感じ、研究 の道を選びました。現在は、透析 や糖尿病などの生活習慣病など1つ のテーマにこだわらず、本学の栄養 科学館1階栄養サポートステーショ ンで身体計測や栄養指導を行って います。研究は本学の先生方や後 輩たちと議論することで、様々な視 点で考えることが出来るので、とて も楽しいです。 女性研究者紹介 私は人生のほとんどの時間をダンスに打ち込んできました。ダン サーは、自分の身体と向き合い、表現力を磨き、振付師の創造世界 を理解し、共同作業で作品を練り上げ、それを舞台で一瞬一瞬に全て を投じて演じます。私はこのような経験を基に「身体」と「表現」をキー ワードにして、臨床教育学の分野から研究を進めています。今はイス ラエルの「バットシェバ舞踊団」の芸術監督オハッド・ナハリンが開発 したGAGAというダンス技法について、その特性や本質の理解に取り 組んでいます。昨冬、GAGAの本拠 地テルアビヴに調査に行った際、私と 同じようにダンサーを経て研究者に なった女性2名に出会いました。ダン スをfirst languageとする研究仲間と 国境を越えてテーマを共有し、深め合 うことがこんなに面白いことだとは! 思いがけない喜びを発見しました。 村越直子 健康スポーツ科学部講師 プロフィール 武庫川女子大学大学院博士後期課程在学中。 臨床教育学修士。1983-2007まで、カナダ 在住。専門はコンテンポラリー・ダンス、身 体技法、ダンス教育、臨床教育学。枕元には ヨーコ・オノの詩集「グレープフルーツ」。 武内海歌 食物栄養学科助教 発行:2014 年 10 月 今回はNHKの人 気講師でもある福 辺節子先生をお招 きしました。第一部 では、福辺先生作 成の配布資料、ス ライドを用いて、効 果的な介助により どのように高齢者 や障がいを持つ人 の身体的機能が高 まっていくのか、実例を解説していただきました。第二部では、ペ アワーク実技によって、「相手の身体への触れ方」を体験的に学び ました。先生の手が筆者の右肩に触れた瞬間、それはまるで鳥の 羽が舞い降りた時のようなやわらかく、軽い、不思議な感覚であり、 言いようのない心地よさを感じました。このように介助者に温かく れられたら、自分の身体も自然と素直に相手の 手に委ねられるような気がしました。「大切にされる」 という身体 感覚とはこのようなものではないかと感じました。 人は大事にされると相手にも丁寧に反応するという当たり前の ことをつい日常生活では忘れてしまいがちです。人をケアする ことは、魂も含めてその人の存在そのものを大切にすることか ら始まるということを頭と心と身体が一致した感覚の中で学ば せていただきました。最後に、家族介護に直面している参加 者に対し、ベッド上での介助のコツに関する実技指導がありま した。 参加者は全員女性で、介護中の人、介護を経験した人、福 祉職をめざす学生など、幅広い年代がそれぞれのニーズと関 心を持って実践的に学び合う好機であったことがアンケート結 果にもあらわれていました。 前田美也子(心理・社会福祉学科) AUTUMN 2014 武庫川女子大学 過去5年間の科学研究費助成 事業の採択状況は、研究活性 支援課作成の資料によると、女 性研究者の採択比率が順調に伸 びていることがわかります。本 学が、JSTによる女性研究者研 究活動支援事業に採択されたの は2012年度であり、3年目に当 たる本年2014年には、理系で は65.7%の女性研究者の採択 率になっています。本事業が立 ち上げられることによる、直接 の成果とはいえないかもしれま せんが、女性研究者支援の風が 後追いになっているものと考え たいと思います。今後は、若手 研究者の応募と採択比率のさら なる向上が期待されます。 (生活環境学科 横川公子) 研究支援員制度とは、出産・育児や介護期にある女 性研究者等の研究活動を支援するために研究支援員を 配置することによってライフイベント期における研究活動 の継続・進展を図る支援制度です。平成26年度前期の 利用状況を報告します。 女性研究者支援の風が後追いか! 研究支援員制度利用報告(前期) 女性研究者研究活動支援事業 ニューズレター Vol.3 文部科学省科学技術人材育成費補助金 女性研究者研究活動支援事業 関西圏の女子大学合同公開シンポジウム 「女性の力を今こそ」 2014.6.21 (土) 注:理 系=大学:生活環境学部・薬学部・看護学部(準備室)・バイオサイエンス研究所・国際健康科学研究所/短大=食生活学科・生活造形学科 その他=大学・短大とも「理系」以外の学部・研究所・学科 過去5年間の科学研究費助成事業の採択状況の推移 育児・介護支援部門 年 度 区 分 2014年度 (H26年度) 23 35 65.7 11 25 44.0 34 60 56.7 2 3 66.7 0 1 0.0 2 4 50.0 25 38 65.8 11 26 42.3 36 64 56.3 2013年度 (H25年度) 20 31 64.5 8 21 38.1 28 52 53.8 5 7 71.4 0 1 0.0 5 8 62.5 25 38 65.8 8 22 36.4 33 60 55.0 2012年度 (H24年度) 17 31 54.8 6 20 30 23 51 45.1 5 7 71.4 0 2 0.0 5 9 55.6 22 38 57.9 6 22 27.3 28 60 46.7 2011年度 (H23年度) 12 28 42.9 6 18 33.3 18 46 39.1 4 6 66.7 0 1 0.0 4 7 57.1 16 34 47.1 6 19 31.6 22 53 41.5 2010年度 (H22年度) 10 26 38.5 6 13 46.2 16 39 41 4 4 100 0 0 0.0 4 4 100 14 30 46.7 6 13 46.2 20 43 46.5 女  性 全  体 女性比率 女  性 全  体 女性比率 女  性 全  体 女性比率 女  性 全  体 女性比率 女  性 全  体 女性比率 女  性 全  体 女性比率 女  性 全  体 女性比率 女  性 全  体 女性比率 女  性 全  体 女性比率 理 系 その他 小 計 理 系 その他 小 計 理 系 その他 総 計 大  学 短  大 大・短計 介護での支援利用も可能ですのでお気軽に女性研究者支援センターまでお問い合わせください。 利用教員数 6名 利用事由 育児6名 文部科学省「女性研究者研究活動支援事業」(一般 型)に採択されて活動実績のある本学と奈良女子大学 が中心となって、関西圏の女子大学における新たな女 性研究者支援ネットワークの構築や女性研究者の研究 力の向上を目的とした新規事業を本年度の文部科学省 「女性研究者研究活動支援事業」(連携型)に申請する にあたり、「関西圏の女子大学合同公開シンポジウム」 を開催しました。基調講演として、宝塚市長の中川智子 氏から、学校給食システムの改革に携わられたご自身 の体験談やさまざまな事例を踏まえて、意思決定の場 に女性が参加することの重要性や黙っていると賛成とと られるので、女性も積極的に発言することが重要であ ること、すなわち、女性自身の意識が変わることが重 要であることなど、今回のテーマである「女性の力を今 こそ」にふさわしい数々のメッセージを発信されました。 パネルディスカッションでは、関西圏の女子大学の中 か ら、京 都 女 子 大 学、神 戸 松 陰 女 子 学 院 大 学、同 志 社 女 子 大 学、奈 良 女 子 大 学、本 学 の 代 表がそれぞれ、大学 における女性研究者 の現状や課題につい て報告しました。本 学 で は、研 究 者 を 対 象としたアンケー ト結果の分析から、男女を問わず、研究者間のネットワークの構 築が不十分で、共同研究者を見つけにくいなど、ネットワーク不 足が総合的な研究力不足につながっている可能性が指摘され、新 しい連携事業に対する期待が高まりました。 (食物栄養学科 福尾惠介)

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NEWSLETTER

■お問い合わせ 武庫川女子大学女性研究支援センター〒663-8558 西宮市池開町 6-46  TEL:0798-45-3737 FAX:0798-45-3535HP: http://www.mukogawa-u.ac.jp/̃female_r/  MAIL: [email protected]

女性研究者支援センター・国際化支援部門では、2014.6.6(金),6.7(土)に本学のアメリカ分校であるフォートライト校のロン・ベライル先生による、初心者と中級者向けの「英語プレゼンテーションのコツ」と題して講演会を行いました。初日は初心者向けで国際化支援部門サブリーダーの西尾亜紀子氏が進行を、二日目は中級者向けで国際化支援部門リーダーの高橋が進めました。1. 英語は国際的なコミュニケーションツールに効果的な手段で、80%以上の研究ジャーナルが英語で書かれている。従って、英語によるプレゼンテーションのコツを知っておくことは重要である。

2. Power Pointは最も便利で誰でも知っているツールであり、またPreziは流行やおしゃれを意識しながら情報提供ができるツールである。

3. Preziは、オンラインでプレゼンテーションをするのに優れているが、ネットワークの停止や無料アカウントで保存できる容量に限度がある。

4. コツ・分かり易いフォントで色合いも見やすいようにする。・各スライドの項目は4つ~6つまでにまとめ、1つの項目は短くする。・項目は、単語やフレーズを使用し、文章は書かない。・聞き手が気の散るようなテキストの動きをつけない。

・資料は補助的なもので、言葉の代わりにはならない。発表者は貴方自身である。

・コミュニケーションの要素は言語が7%、言語行動(声のトーンや口調)が38%、非言語(ボディーランゲージ)が55%である。

・ボディーランゲージで意思疎通を図る。アイコンタクト、笑顔、身振り手振り、動きなど

・オーディエンスの方を見て、発表を行う。・ 挨拶、前置き.文頭、新しいトピックに移る時のフレーズ、まとめ、要約のフレーズ、締めの挨拶、質問がないか確認するときのフレーズがある。以上、分かり易くコツを教えていただきました。 (食物栄養学科 高橋享子)

国際化支援部門English Presentation Strategies and Suggestionsby Mr. Ron Belisle at MFWI(ロン先生による 英語プレゼンテーションのコツ)■ 2014.6.6(金)・7(土)

NEWSLETTER活 動 報 告

第4回 育児・介護セミナー「NHK人気講師から学ぶ楽ラク介護のコツ~力を引き出す介助術~」■ 2014.7.26(土)

プロフィール2014年3月武庫川女子大学大学院博士後期課程修了。博士(臨床栄養学)。専門は臨床栄養学。後期から臨床栄養学の授業を担当。趣味は書道。

私は、臨床現場で主に給食管理業務を行ってきました。食事量が減り、低栄養の高齢者に高カロリー(1品200kcal)のおやつを調理師と考案し、実際に提供することで、直接感謝されたり、治療に貢献できることでやりがいを感じていました。しかし、患者さんの生の声を聴きながら、自分が提供している食事が治療にどう影響しているのか を経験的に知るだけではなく、数値や文章として提示する必要性を感じ、研究の道を選びました。現在は、透析や糖尿病などの生活習慣病など1つのテーマにこだわらず、本学の栄養科学館1階栄養サポートステーションで身体計測や栄養指導を行っています。研究は本学の先生方や後輩たちと議論することで、様々な視点で考えることが出来るので、とても楽しいです。

女 性 研 究 者 紹 介私は人生のほとんどの時間をダンスに打ち込んできました。ダンサーは、自分の身体と向き合い、表現力を磨き、振付師の創造世界を理解し、共同作業で作品を練り上げ、それを舞台で一瞬一瞬に全てを投じて演じます。私はこのような経験を基に「身体」と「表現」をキーワードにして、臨床教育学の分野から研究を進めています。今はイスラエルの「バットシェバ舞踊団」の芸術監督オハッド・ナハリンが開発したGAGAというダンス技法について、その特性や本質の理解に取り

組んでいます。昨冬、GAGAの本拠地テルアビヴに調査に行った際、私と同じようにダンサーを経て研究者になった女性2名に出会いました。ダンスをfirst languageとする研究仲間と国境を越えてテーマを共有し、深め合うことがこんなに面白いことだとは!思いがけない喜びを発見しました。

村越直子健康スポーツ科学部講師

プロフィール武庫川女子大学大学院博士後期課程在学中。臨床教育学修士。1983-2007まで、カナダ在住。専門はコンテンポラリー・ダンス、身体技法、ダンス教育、臨床教育学。枕元にはヨーコ・オノの詩集「グレープフルーツ」。

武内海歌食物栄養学科助教

発行:2014年 10月

今回はNHKの人気講師でもある福辺節子先生をお招きしました。第一部では、福辺先生作成の配布資料、スライドを用いて、効果的な介助によりどのように高齢者や障がいを持つ人の身体的機能が高

まっていくのか、実例を解説していただきました。第二部では、ペアワーク実技によって、「相手の身体への触れ方」を体験的に学びました。先生の手が筆者の右肩に触れた瞬間、それはまるで鳥の羽が舞い降りた時のようなやわらかく、軽い、不思議な感覚であり、言いようのない心地よさを感じました。このように介助者に温かく

れられたら、自分の身体も自然と素直に相手の手に委ねられるような気がしました。「大切にされる」という身体感覚とはこのようなものではないかと感じました。人は大事にされると相手にも丁寧に反応するという当たり前のことをつい日常生活では忘れてしまいがちです。人をケアすることは、魂も含めてその人の存在そのものを大切にすることから始まるということを頭と心と身体が一致した感覚の中で学ばせていただきました。最後に、家族介護に直面している参加者に対し、ベッド上での介助のコツに関する実技指導がありました。参加者は全員女性で、介護中の人、介護を経験した人、福祉職をめざす学生など、幅広い年代がそれぞれのニーズと関心を持って実践的に学び合う好機であったことがアンケート結果にもあらわれていました。 前田美也子(心理・社会福祉学科)

A U T U M N 2014

武庫川女子大学

過去5年間の科学研究費助成事業の採択状況は、研究活性支援課作成の資料によると、女性研究者の採択比率が順調に伸びていることがわかります。本学が、JSTによる女性研究者研究活動支援事業に採択されたのは2012年度であり、3年目に当たる本年2014年には、理系では65.7%の女性研究者の採択率になっています。本事業が立ち上げられることによる、直接の成果とはいえないかもしれませんが、女性研究者支援の風が後追いになっているものと考えたいと思います。今後は、若手研究者の応募と採択比率のさらなる向上が期待されます。

(生活環境学科 横川公子)

研究支援員制度とは、出産・育児や介護期にある女性研究者等の研究活動を支援するために研究支援員を配置することによってライフイベント期における研究活動

の継続・進展を図る支援制度です。平成26年度前期の利用状況を報告します。

女性研究者支援の風が後追いか!

研究支援員制度利用報告(前期)

女性研究者研究活動支援事業ニューズレター Vol.3

文部科学省科学技術人材育成費補助金 女性研究者研究活動支援事業

関西圏の女子大学合同公開シンポジウム「女性の力を今こそ」■ 2014.6.21(土)

注:理 系=大学:生活環境学部・薬学部・看護学部(準備室)・バイオサイエンス研究所・国際健康科学研究所/短大=食生活学科・生活造形学科その他=大学・短大とも「理系」以外の学部・研究所・学科

過去5年間の科学研究費助成事業の採択状況の推移

育児・介護支援部門

年 度区 分 2014年度(H26年度)

233565.7112544.0346056.72366.7 010.0 2450.0 253865.8 112642.3 366456.3

2013年度(H25年度)

203164.582138.1285253.85771.4 010.0 5862.5 253865.8 82236.4 336055.0

2012年度(H24年度)

173154.862030235145.15771.4020.05955.6223857.962227.3286046.7

2011年度(H23年度)

122842.961833.3184639.14666.7010.04757.1163447.161931.6225341.5

2010年度(H22年度)

102638.561346.216394144100000.044100143046.761346.2204346.5

女  性全  体女性比率女  性全  体女性比率女  性全  体女性比率女  性全  体女性比率女  性全  体女性比率女  性全  体女性比率女  性全  体女性比率女  性全  体女性比率女  性全  体女性比率

理 系

その他

小 計

理 系

その他

小 計

理 系

その他

総 計

大  学

短  大

大・短計

介護での支援利用も可能ですのでお気軽に女性研究者支援センターまでお問い合わせください。

利用教員数6名

利用事由育児6名

文部科学省「女性研究者研究活動支援事業」(一般型)に採択されて活動実績のある本学と奈良女子大学が中心となって、関西圏の女子大学における新たな女性研究者支援ネットワークの構築や女性研究者の研究力の向上を目的とした新規事業を本年度の文部科学省「女性研究者研究活動支援事業」(連携型)に申請するにあたり、「関西圏の女子大学合同公開シンポジウム」を開催しました。基調講演として、宝塚市長の中川智子氏から、学校給食システムの改革に携わられたご自身の体験談やさまざまな事例を踏まえて、意思決定の場に女性が参加することの重要性や黙っていると賛成ととられるので、女性も積極的に発言することが重要であること、すなわち、女性自身の意識が変わることが重要であることなど、今回のテーマである「女性の力を今こそ」にふさわしい数々のメッセージを発信されました。パネルディスカッションでは、関西圏の女子大学の中

から、京都女子大学、神戸松陰女子学院大学、同志社女子大学、奈良女子大学、本学の代表がそれぞれ、大学における女性研究者の現状や課題について報告しました。本学では、研究者を対象としたアンケート結果の分析から、男女を問わず、研究者間のネットワークの構築が不十分で、共同研究者を見つけにくいなど、ネットワーク不足が総合的な研究力不足につながっている可能性が指摘され、新しい連携事業に対する期待が高まりました。

(食物栄養学科 福尾惠介)

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活 動 報 告 活 動 報 告NEWSLETTER NEWSLETTER

調査・広報部門第4回 ロールモデル提供セミナー「キャリアを積むために~先輩たちの証言~ Part4」■ 2014.5.21(水)

育児・介護支援部門 育児・介護支援部門第2回 育児・介護セミナー「介護保険サービスの上手な利用方法について」■ 2014.1.21(火)

第3回 女性研究者スタートアップ支援講座「英語でのコミュニケーションとプレゼンテーション」■ 2014.2.18(火)

キャリア支援部門

キャリア支援部門

第3回 意識啓発セミナー「女性官僚に訊く」■ 2014.2.7.(金)

第2回 若手研究者交流会■ 2014.5.28(水)

第3回 育児・介護セミナー「保育サービスの様々な利用と本学の育児支援について」■ 2014.2.21(金)

キャリア支援部門国際化支援部門

合同

第3回の育児・介護セミナーでは、育児相談員の中原とし子先生をお迎えし、西宮市近隣の保育の現状をご報告頂きました。さらに、本学院が新たに開始する保育支援について説明が行われました。この支援は、本学に通う学生や鳴松会員、教職員が男女を問わず仕事や学業に取り組める環境整備の一環として開始されます。現在は、 ①平日・土・日・祝日に利用できる学内保育ルームの設置。 ②教職員の自宅へのベビーシッター利用の助成。 ③学院が保育業務を外部委託業している直営保育所への紹介等があります。詳細は男女共同参画推進室にお尋ね下さい。後半は、育児支援についてグループ・ディスカッショ

ンを行いました。職場復帰と保育所入所、安心して子どもを預けることができる場所(休日勤務時、出張時、子どもが病気の時)、男性が育児休暇を取得する意義、出産育児に向けた心構え等の話が出ました。参加者同

士が互いに情報交換やアドバイスを行い、また中原先生からご助言を頂き、情報の共有ができました。保育や介護は公的施策が整備しつつありますが、個別のニーズを満たす量や質的なサービスはこれからです。多忙を極める仕事と子育ての両立の厳しさ、さらに介護も重なってくるケースは今や珍しくはありません。セミナーで出された問題提起は、今後の本学院における育児・介護支援を考える方向性を示すことになりました。参加者の皆様に深く感謝し御礼を申し上げます。 (教育学科 中村明美)

第2回目の育児・介護セミナーでは、介護相談員の滝井ヱミ子先生をお迎えし、介護に関する情報提供とグループ・ディスカッションを行いました。前半の情報提供は13名が参加されました。西宮市の「介護保険と高齢者福祉」のパンフレットをもとに、主に介護保険の制度と仕組み、サービスの利用と手続きの方法、相談窓口、ケアマネジャーの選び方、福祉用具と住宅改修、小規模多機能型居宅介護について説明がなされました。参加者からの質問に対して、現場で主任ケアマネジャーとして活躍している滝井先生から具体的なアドバイスをいただくことができました。これからご家族の介護をされる方々にとって、実際に役立つ情報提供ができたと思います。後半のグループ・ディスカッションは11名が参加されました。武庫川学院とともに歩み、仕

事とご家族の介護を両立してこられたご経験を参加メンバーで共有することができました。セミナーにて参加者のご家庭の事情を話していただいたことにより、要介護者を抱える教職員の将来に対する不安感や職場のサポートの必要性を実感する機会となりました。公助としての介護保険制度は整備されてきましたが、共助としての職場の教職員へ支援はこれからがスタートであることがわかりました。これらを武庫川学院のニーズとして理解し、今後の教職員への介護支援のあり方を検討していきたいと思います。参加者の皆様に深く感謝申し上げます。 (心理・社会福祉学科 竹内美保)

女性研究者のロールモデルを提供する本セミナー、第4回は「夫婦で研究を続けていくには」がテーマです。中国哲学研究者の塩出雅先生(本学文学部教授)を招き、キャリア支援部門リーダー・たつみ都志先生(同学部教授)との対談を通

して、豊かでリアルな体験談を語っていただきました。塩出先生の奥様は、奈良大学で教鞭を執る、日本美術史専攻の教授です。中国哲学に日本美術史、ご夫婦どちらの研究にも膨大な書籍が欠かせません。そういった資料の整理法から、夫婦の、あるいは家族の役割まで、「なるようにしかならない」「なるようになっていく」という、夫婦で歩む研究生活の実像をお聞かせくださいました。後半、

長めに時間を割いた質疑応答では、それぞれの質問に丁寧に答えてくださいました。まず、家事について。結婚直後から、奥様でなく塩出先生が台所に立つ、というスタイルはずっと変わらないそうです。聴衆は未婚の院生や既婚の教職員など、幅広い研究歴の持ち主でしたが、いずれも女性とあって、「料理のできる男性」への憧れが募りました。次に育児。大学勤務の研究者という、時間の調整がしやすいメリットを生かして、奥様中心ということでなく、夫婦ともに子育てに取り組まれたそうです。さらに同居してきた両親との協調については、「一人になれる空間を持つことが大切だ」との言葉もあり、積年の生活から生まれるリアルな証言をたくさんいただきました。 (日本語日本文学科 設樂馨)

今回は、「研究活動のタネ探し」をテーマに若手研究者交流会を開催しました。交流会には、文学部や生活環境学部から、若手の教員と大学院生がお集まりくださりました。文学部の教員から、研究者を目指すきっかけや、取り組んでこられた研究とそのタネをみつけるまでの経緯をお話いただくと、生活環境学部の大学院生からは研究対象はつながるが別の視点からのアプローチの話が引き出されるなど、共通点がつながり、次から次へと新たなタネの可能性がみつかりました。はじめは若手を見守っていたベテランの教員も加わり、生活の中に隠れたモノを研究につなげる方法、評価方法のみつけ方、共同での研究助成金への申請方法など、研究活動のタネをみつけ・育てるためのアドバイスが引き出されました。参加者からは、「とても刺激的な時間で研究活動

を再会したいという思いが増した」などの声をいただきました。今後も、多くの研究者がつながるきっかけとなるよう、交流会を開催できればと思います。次回もお茶やお菓子とともに、若手研究者の皆さんをお待ちしております。 (建築学科 宇野朋子)

講師の荒井ゆき江さんは、東京都立日比谷高校を卒業後、単身アメリカにわたり、南ジョージア大学に入学、その後オクラホマ大学に転入、1994年同大学の都市工学部環境学科を卒業された気鋭。帰国後は外資系企業に勤めたあと、起業して現在は日本プレゼンスピーチ能力検定協会の理事を務めるかたわら、日本語・英語のプレゼンテーションの講師をしている。講演は、自身の経験を交えながら、英語そのものへのコンプレックスを克服する心構えを分かりやすく説くものであった。コミュニケーションの語源にさかのぼって語り、verbal とnon-verbalの二層性があるということから、言語を超えたnon-verbalの重要性を説諭した。すなわちnon-verbalの最たるものは手・声・目であり、その効用を理解して有効に使うことを力説した。その上でコツコツと英語に向き合い、真摯に努力を重ねることしかない、と話した。また英語プレゼンテーションは原稿を作成し、それを発声して、ネイティブにチェックしてもらうことを推奨した。スティーブ・ジョブスの、スタンフォード大学での「伝説のスピーチ」を生で聞いたという荒井ゆき江さんの講演は、

平易な言葉でありながら、奥が深く、受講生の若い研究者はしきりにうなづき、熱心にメモを取る姿が印象的であった。また荒井ゆき江さんの講演は、6月6、7日に実施された、フォートライト校のロン先生の英語スピーチの話と根底で通じる、という印象を持った。 (日本語日本文学科 たつみ都志)※日本プレゼンスピーチ能力検定協会 http://spiken.jp/

が社会で働くことについて、熱心に、時にはユーモアを交えてお話して下さいました。行政の最前線で活躍されている様々な経験に基づいた力強い石橋氏のメッセージに、参加者は大いに刺激を受け、それぞれの立場で、男女共同参画推進への思いを新たにしている様子でした。また、学生からも活発に質問や感想、意見が飛び交い、非常に有意義なセミナーになりました。 (薬学部 中瀬朋夏)

女性リーダーの養成、女性研究者支援への意識啓発を図るために、兵庫県教育委員会事務局教育企画課長の石橋晶(いしばしあき)氏をお招きし、「文部科学省で仕事をすること -教育行政に携わって-」と題して、男女共同参画の視点からお話を伺いました。石橋氏は、これまで携わった政策課題や現在取り組んでいる教育推進企画などをわかりやすく説明し、その中で、仕事の魅力とやりがい、女性