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OpenStack Nova 調査報告書 2011 1 24 本報告書は 2010 10 月〜 12 月に OpenStack 初期リリース (Austin) について 調査・作成した資料であるが、当時の OpenStack Nova は機能が十分で無かっ たため未公開としたものである。 OpenStack 3 周年およびその後の発展を記念すると共に、初期リリースからの 発展を振り返り関係者の努力をたたえる為に改めて公開する。今後も OpenStack ならびに OpenStack ユーザ会の発展に少しでも寄与できれば幸い である。 ( 公開について、著作者より許可済み )

Open stack nova_austin報告書

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OpenStack Nova 調査報告書

2011 年 1 月 24 日

本報告書は 2010 年 10 月〜12 月に OpenStack 初期リリース (Austin)について調査・作成した資料であるが、当時の OpenStack Nova は機能が十分で無かったため未公開としたものである。 OpenStack 3 周年およびその後の発展を記念すると共に、初期リリースからの発展を振り返り関係者の努力をたたえる為に改めて公開する。今後も

OpenStack ならびに OpenStack ユーザ会の発展に少しでも寄与できれば幸いである。 (公開について、著作者より許可済み )

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1. OpenStack ..................................................................................................................... 3 1.1. 概要 ......................................................................................................................... 3 1.2. Nova ....................................................................................................................... 3 1.2.1. Nova概要 ........................................................................................................ 3 1.2.2. Nova概要 .......................................................................................................... 6 1.2.3. Nova のネット―ワーク ......................................................................................... 9 1.2.4. nova のインストール .......................................................................................... 10 1.2.4.1. Ubuntu(10.4)によるインストール手順 ........................................................ 10 1.2.4.1.2 Ubuntu(10.4)による Nova の利用方法 ........................................................ 12 1.2.4.2. Ubuntu(10.10)によるインストール手順 ...................................................... 13 1.2.4.2.2 Ubuntu(10.10)による Nova の利用方法 ...................................................... 18 1.2.6. nova の開発スケジュール .................................................................................. 19 1.3. まとめ ..................................................................................................................... 19

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1. OpenStack

1.1. 概要 OpenStack は、米国の NASA や大手 IaaS 事業者である Rackspace などが開発を進めるオ

ープンソースのソフトウェアを開発するプロジェクトだ。NASA は、同局のクラウド・プラットフォーム

「Nebula」の基盤ソフトウェアを OpenStack に寄贈しており、Rackspace は、自社の従量制のオン

デマンド・サーバ「Cloud Servers」とオンライン・ストレージ・サービス「Cloud Files」の基盤ソフトウ

ェアのコードを寄贈している。 OpenStack プロジェクトは多くの人を巻き込もうという流れがあり、コミュニティが存在する。Blog

では、日々情報の交換が行われ、ドキュメントも不定期ではあるが、更新され、情報が新しくなって

いる。 また、11 月に行われた OpneStack デザインサミットには 12 カ国以上から 250 名以上の人が参

加し、次回リリースされる新しいバージョンや OpenStack が今後どのようにしてビジネスに生かされ

か議論された。 オープンソースである OpenStack のソースコードはすべて Apache2.0 ライセンスの基、自由に

入手でき、企業の方も、個人の方でも誰でも入手できる。また、OpenStack コミュニティに参加し、

OpenStack プロジェクトに加わることも可能である。これは、オープンな開発モデルが求められるク

ラウド標準を発展させ、大規模なエコシステムの生成が期待されているためである。 OpenStack は、仮想マシン管理ソフトの OpenStack Compute(Nova)と、ペタバイト級の分散

ストレージを構築するソフトである OpenStack Object Storage(Swift)の二つのプロジェクトにより

構成されている。

1.2. Nova

現在リリースされている OpenStack Compute(以下 Nova と呼ぶ)は Austin と呼ばれるバージョンであり、本調査では、Nova-Austin の調査を行った。下記以降はNova-Austinについて調査内容である。

1.2.1. Nova 概要

Novaは大規模なスケーラビリティが可能であり、安全性が高いオープンソースのクラウドインフラソフトウェアパッケージである。Nova の機能は、AmazonEC2 や RackSpace CloudServersと類似しているが、Novaは仮想化ソフトウェアを一切含まない。OS上で立ち上げられている仮想マシンと WebAPIが連携した構成になっている。

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下記、OpenStackのドキュメントに記載されている Novaの特徴である。

ユーザとプロジェクト ・イメージへのアクセスはプロジェクトごとに行われる

・アクセスキーとシークレットキーはユーザごとに必要 ・インスタンスにログインするためのキーペアーはユーザ毎に必要 ・プロジェクトごとにクウォータが割り当てられる 仮想化環境 ・KVM ・UML ・XEN ・HyperV ・qemu

バイナリデータ

Nova は多くのバイナリーデータを実装している。Nova のバイナリーデータは同一マシンもしくは多数コンポーネント間に拡張される。 バイナリの設定は Googleの gflagsパッケージを用いた flagfilesに依存している。 nova-manage

nova-manage コマンドはユーザの生成や VPN の管理のような Nova 全般の管理に必須な機能を遂行するために使用される。Eucalyptusでいう、Euca2oolsのようなもの。 Flags Novaはコマンドラインシステムの一つに「python-gflags」を使用している。flagsは flagsコマンドライン、もしくは flagファイルが実行された時にセットされ、novaパッケージをインストールする時に、各々の nova サービスに必要な flag を入手する。例えば、「nova-network.conf」は nova-networkサービスを設定するために用いられる。 IPC/RPC

nova は nova サービス間のコミュニケーションを行うために AMQP を実装したRabbitMQ を利用する。メッセージキューはローカル間とリモート間のコミュニケーショ

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ンに用いられ、nova が提供するサービスは、同じ物理的マシン上に存在する必要性がないよう設計されている。RabbitMQは特に頑丈であり、novaが要求する効率的で信頼のあるサービスを提供する。 Fakes 管理者用データベースドライバには、デフォルトでは RDBMS が設定されているが、OpenLDAP、ReDISを使用することもできる。 セキュリティグループ nova ではセキュリティグループがファイヤーウォールのようにネットワークアクセスを管理している。ネットワークアクセスに関する規制により、ネットワークトラフィックが

インスタンスに届き、インスタンスに必要のないトラフィックは破棄されるようになって

いる。ユーザはセキュリティの設定を修正することが可能である。セキュリティ設定を修

正する時は、仮想インスタンスが launchしているときに、まず、プロジェクトマネージャがどのセキュリティグループをインスタンスに適応するか明らかにしなければいけない。

新しく設定したセキュリティは、自動的に起動しているすべての仮想インスタンスに適応

され、適応後、インスタンスが再び launchする。もし、どのセキュリティグループも適応しなかったら、インスタンスはデフォルトのセキュリティグループに割り当てられる。 セキュリティグループの規則を生成することにより、新しいインスタンスが launch する度にセキュリティグループを適応させる必要がなくなり、dynamicIP アドレスを扱うことに役立つ。nova 上で起動しているアプリケーションがスケールアップ、スケールダウンする時には、セキュリティグループを適応させなくて済むことは非常に有効である。 認証機能 novaは認証管理の一端を担う。 これらの認証はクラウドパイプとバンドルイメージ復号に用いられる。 クラウドパイプ クラウドパイプは VLANによりエンドユーザとインスタンスを接続する。

Nova-manageコマンドを用いて、仮想プライベートネットワークをプライベートネットワークに適応する。 仮想プライベートネットワークへのアクセスは、ネットワーク上のパブリックポートを

通して提供される。クラウドパイプにより、ユーザがパブリックインターネットに仮想マ

シンをさらすことなく、仮想マシンに自由にアクセスできる。

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ルーディングノード グローバル IP アドレスをプライベート IP アドレスにし、ファイヤーウォールの設定を行う。

アドレッシングノード

プライベートネットワークに DHCPサービスを実行する。 ブリッジングノード

ベーシック novaComputeノードのサブクラスに当たる。 チャネリングノード

VPN接続を提供する。

1.2.2. Nova 概要 novaは全体を統括するクラウドコントローラとそれに関連して機能する 7つのコンポー

ネントから構成されている。下記の図のように、コントローラとノード間において、メッ

セージのやり取りは、AMQPを基にした RabbitMQサーバを用いる。 典型的なメッセージのやり取りは、APIサーバがユーザのリクエストを受け取るところか

ら開始される。ここでは、ユーザは新しくオブジェクトの入手を要求したとする。次に、

APIサーバがオブジェクトの入手に関するリクエストが適切かどうか確認する。適切であれば、そのオブジェクトに関連するクラウドワーカーに伝達するため、一度キューエンジン

に送られる。クラウドワーカーはキューからメッセージを受け取り、リクエストに応じた

タスクを行う。タスクが完了するとレスポンスがキューに返され、キューはユーザにレス

ポンスを返す。これらの情報がデータベースにキューされ、プロセスに応じて、登録、も

しくは削除される。

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API

管理マネージャ

クラウドコントローラ

オブジェクトストア

ボリュームコントローラ

ネットワークコントローラ

スケジューラ

コンピュートコントローラ

Nova-­‐Manage

Euca2ools

OpenStackAPI

EC2API

ローカル

ローカル

http AMQP

AMQP

AMQP

ローカル

・プロジェクト・ユーザ・role・ネットワーク・VPN

・仮想インスタンス・セキュリティグループ・ボリューム・スナップショット・仮想イメージIPアドレスSSHキー・アベイラビリティゾーン

REST

AMQP

API クラウドフレームワークの心臓部であり、クラウドコントローラのためにWebサービスのフロントエンドとして機能する。APIサーバはコマンド作成とハイパーバイザー、ストレージ、ネットワークの管理を行っている。Amazon や Rackspace などのクラウド管理ツールの下、複数の APIを管理している。APIのエンドポイントはユーザ認証や権限管理など、基本的なコマンドを管理している。 様々な API を用いる理由の一つとして、クラウドベンダーが固定してしまう事を防いでいることがあげられる。 管理マネージャ 管理マネージャはユーザがインスタンスを起動させる際に認証と認可を行う。 コンピュータコントローラ コンピュータコントローラはサーバのリソースを提供し、ホストマシン上のインスタン

スを管理する。APIサーバを通じて、以下のコマンドがコンピュータワーカに送られる。

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・インスタンスの起動 ・インスタンスの終了 ・インスタンスの再起動 ・ボリュームの付加 ・ボリュームの分離 ・コンソール出力の入手 ネットワークコントローラ ネットワークコントローラはコンピュートサービスが相互に連携できるように機能して

いる。ネットワークコントローラは、パブリックネットワークと接続できるように仮想ネ

ットワークを提供し、ホストマシン上でネットワークの管理を行う。また、APIサーバがキューを通してネットワークコントローラにメッセージを送り、以下のコマンドのリクエス

トがネットワークコントローラで実行される。 ・IPアドレスの付与 ・VLANの設定 ・コンピュータノードのネットワークの設定 ボリュームコントローラ ボリュームコントローラはコンピュートサービスに永久的なブロックレベルストレージ

を提供する。 LVMベースのインスタンスを管理する iSCSIストレージと互いに関連しており、ボリュ

ームはインスタンス間では容易に転送できるが、一回の転送に一つのインスタンスしか転

送できない。ボリュームコントローラの機能は以下のようなものがある。 ・ボリュームの作成 ・ボリュームの削除 ・コンピュータボリュームの設置 オブジェクトストア オブジェクトストアはストレージサービスを提供する。

スケジューラ スケジューラはインスタンスを管理するのに適したコンピュータコントローラを選択す

る。

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コンポーネント間のメッセージのやり取りは、メッセージキューを介して行われる。

1.2.3. Nova のネット―ワーク

Novaネットワークは、プライベートネットワーク、パブリック IPアドレス、VPN接続、ファイヤーウォールの設定を行う。

Nova のネットワークは fixedIP アドレスと floatingIP アドレスに特徴がある。fixedIPアドレスは生成されたインスタンスに割り当てられ、インスタンスがターミネイトするま

でそのまま fixedIPアドレスが割り当てられるた状態になる。floatingIPアドレスは直接インスタンスに関連付けと関連付けの解除を行う。

fiexedIPアドレスを実装するには下記のようなモードが用意されている。 FLAT MODE 最もシンプルなネットワークモードである。このモードは、インスタンスが空いている

IP アドレスから fixedIP アドレスを受け取るものである。全てのインスタンスはデフォルトでは同じブリッジに取り付けられる。ネットワークの設定はインスタンスがブートする

前にインスタンスに適応される。 FLAT DHCP MODE インスタンスが同じブリッジに取りつけられる点においては、FLAT MODEに類似して

いる。ブリッジはEthernetデバイスに接続され、(デフォルト設定では eth0に接続される。)ブリッジの DHCP サーバとして DNSmasq を起動させる。そして、インスタンスはDHCPDISCOVERにより、fixed IPアドレスを受け取る。

VLAN DHCP Mode デフォルトネットワークモードであり、多くの特徴をサポートしている。

複数のマシンに Novaをインストールするためには、host-manage VLAN タグをサポートするスイッチを必要が必要である。このモードでは、Novaがプロジェクトごとに VLANとブリッジを生成し、VLANの中からしかアクセスできないプライベート IPアドレスのレンジを得ることができる。 ユーザがインスタンスにアクセスするために、特別な VPN インスタンス(クラウドパイ

プ)を生成する必要があり、Novaはユーザが VPNにアクセスするため「certificate」(ユーザ認証)と「key」(インスタンスにログインするための秘密鍵)を生成し、自動的に VPN をスタートさせる。 下記の図は VLAN とパブリックインターネット間におけるネットワーク構成を表してい

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る。

クラウドパイプ

プライベート仮想マシン

パブリックバーチャルマシン

DHCP

IP TablesPublic  IPNatting

IP TablesSourceNatting

コンピュートノード

VLAN

コンピュートノード

ネットワークノード

Novaユーザ

パブリックインターネット

1.2.4. nova のインストール

ドキュメントで紹介されている Nova のインストール方法は複数存在する。本調査では、一台の物

理マシンを用いて、Ubuntu10.4 と Ubuntu10.10 の基、Nova のインストールを行った。 尚、本調査で実施していない複数の物理マシンを用いたインストール方法と Dibian や Fedra、

CentOS を用いた Nova のインストール方法は下記の URL を参照していただきたい。 http://etherpad.openstack.org/NovaMultinodeInstall http://wiki.openstack.org/NovaInstall#Multiple_Server_Installation

1.2.4.1. Ubuntu(10.4)によるインストール手順 Ubuntu10.4 がインストールされた環境を用意し、下記の手順で nova のインストールを行う。 ・ユーザを root に設定

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・git のダウンロード

Nova では、効率的かつ、スピーディにシステム構築ができるバージョン管理システム git を

用いる。git のソースを http://www.kernel.org/pub/software/scm/git/より、最新のものをダウンロードする。本調査では、git-1.6.0のダウンロードを行った。

・gitに必要なパッケージのダウンロード

Debianパッケージを作成するため、build-essentialをインストールし、configureスクリプトを実行する。

text ライブラリのインストールを行う。

SSL 関連パッケージのインストールを行う。

コンパイルとインストールを行う。 ・nova のインストール

nova ディレクトリを作成し、nova ディクレクトリに移動する。

# mkdir nova # cd nova

# apt-get install zlib1g-dev libssl-dev

# apt-get install git-core # wget http://www.kernel.org/pub/software/scm/git/git-1.6.0.tar.gz # tar zvfx git-1.6.0.tar.gz

# cd git-1.6.0 # apt-get install build-essential # ./configure

# apt-get install gettext

# maek # make install

# sudo su -

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gitで管理されているソースコードを入手し、ローカルリポジトリを作成する。

テスト用のイメージファイルをダウンロードし、展開する。

コマンドラインツールである euca2ools をインストールする。

Euca2ools を用いて、インスタンスへログインするために SSH の秘密鍵を生成する。

秘密鍵が標準出力に出力されるので、その内容を test.pem というファイルとして保存する。

マシンイメージの ID(EMI)と鍵を指定し、インスタンスを起動する。

nova.sh を用いて nova を起動させる。 ・起動状態を確認する。

1.2.4.1.2 Ubuntu(10.4)による Nova の利用方法

Novaのインストールが完了したため、実際にインスタンスを起動させ、インスタンスにログインする。

# git clone git://git.kernel.org/pub/scm/git/git.git # git clone git://github.com/vishvananda/novascript

# wget http://c2477062.cdn.cloudfiles.rackspacecloud.com/images.tgz # tar xzvf images.tgz

# nova/novascript/nova.sh branch # nova/novascript/nova.sh install # nova/novascript/nova.sh run

# apt-get install euca2ools

# euca-add-keypair test > test.pem

# euca-run-instances -k test -t m1.tiny ami-tiny

# euca-describe-instances

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Euca2ools を用いて、インスタンスへログインするために SSH の秘密鍵を生成する。 秘密鍵が標準出力に出力されるので、その内容を test.pem というファイルとして保存する。

作成したキーペアーが保存されている test.pem ファイルの権限を変更する。

ダウンロードしたイメージファイルを用いて、インスタンスを起動させる。

インスタンスの起動状態を確認する。

プライベートキーを用いて、起動しているインスタンスにログインする。

1.2.4.2. Ubuntu(10.10)によるインストール手順

Ubuntuの最新版 LTS(Long Term Supprt)による novaのインストールを行う。 novaのインストールを行う前に 70MB以上メモリに余裕があるか確認する。

rootユーザに変更する。

rabbitmq-serverと redis-serverのインストール

novaパッケージのインストールを行う。

# euca-add-keypair test > test.pem

# chmod 600 test.pem

# euca-run-instances -k test -t m1.tiny ami-tiny

# euca-describe-instances

# euca-authorize -P tcp -p 22 default # ssh -i test.pem [email protected]

# apt-get install rabbitmq-server redis-server

# sudo su -

# apt-get install python-nova # apt-get install nova-api nova-objectstore nova-compute nova-scheduler nova-network euca2ools unzip

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Pythonのビルドとインストールを行う。

Pythonのインストールが完了すると下記が出力される。 ・nova管理者の作成

下記のようにアクセスキーとシークレットキーの環境変数が設定される。

新たなユーザ名、(サイト上では、anne)とプロジェクト名(サイト上では IRT)を作成す

る。 下記のような内容が表示される。

# nova-manage user admin anne

# export EC2_ACCESS_KEY=4e6498a2-blah-blah-blah-17d1333t97fd # export EC2_SECRET_KEY=0a520304-blah-blah-blah-340sp34k05bbe9a7

# nova-manage project create IRT anne

# python setup.py build # python setup.py install

Installing nova-network script to /usr/local/bin Installing nova-volume script to /usr/local/bin Installing nova-objectstore script to /usr/local/bin Installing nova-manage script to /usr/local/bin Installing nova-scheduler script to /usr/local/bin Installing nova-dhcpbridge script to /usr/local/bin Installing nova-compute script to /usr/local/bin Installing nova-instancemonitor script to /usr/local/bin Installing nova-api script to /usr/local/bin Installing nova-import-canonical-imagestore script to /usr/local/bin Installed /usr/local/lib/python2.6/dist-packages/nova-2010.1-py2.6.egg Processing dependencies for nova==2010.1 Finished processing dependencies for nova==2010.1

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作成したプロジェクトの認証を得て、zipファイルを作成する。

カレントディレクトリにある nova.zipファイルの展開を行う

カレントディレクトリで novarcファイルを実行する

イメージファイルの取得するため、ラックスペース CDN上のイメージをダウンロードする。

ダウンロードしたイメージファイルを解凍する。

# nova-manage project zipfile IRT anne

# unzip nova.zip

# . novarc

# wget http://c2477062.cdn.cloudfiles.rackspacecloud.com/images.tgz

# tar xvzf images.tgz

Generating RSA private key, 1024 bit long modulus .....++++++ ..++++++ e is 65537 (0x10001) Using configuration from ./openssl.cnf Check that the request matches the signature Signature ok The Subject's Distinguished Name is as follows countryName :PRINTABLE:'US' stateOrProvinceName :PRINTABLE:'California' localityName :PRINTABLE:'MountainView' organizationName :PRINTABLE:'AnsoLabs' organizationalUnitName:PRINTABLE:'NovaDev' commonName :PRINTABLE:'anne-2010-10-12T21:12:35Z' Certificate is to be certified until Oct 12 21:12:35 2011 GMT (365 days) Write out database with 1 new entries Data Base Updated

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クラウド上にサンプルイメージをアップロードし、カーネルに manifestファイルを作

成する。 カーネルに manifestファイルが作成されると下記ように出力される。

Ramdiskに manifestファイルの作成を行う。 続いて、カーネルバンドルのアップロードを行う。

下記のような出力結果が表示される。

Ramdiskバンドルのアップロードを行う。 カーネルを記憶させ、カーネル IDを取得する。

カーネル IDとして下記のように表示される

Ramdiskを記憶させ、カーネル IDを取得する

# euca-bundle-image -i images/aki-lucid/image -p kernel --kernel true

# euca-bundle-image -i images/ari-lucid/image -p ramdisk --ramdisk true

# euca-upload-bundle -m /tmp/kernel.manifest.xml -b mybucket

# euca-upload-bundle -m /tmp/ramdisk.manifest.xml -b mybucket

# euca-register mybucket/kernel.manifest.xml

# euca-register mybucket/ramdisk.manifest.xml

Checking image Tarring image Encrypting image Splitting image... Part: kernel.part.0 Generating manifest /tmp/kernel.manifest.xml

Checking bucket: mybucket Creating bucket: mybucket Uploading manifest file Uploading part: kernel.part.0 Uploaded image as mybucket/kernel.manifest.xml

IMAGE ami-XXXXX

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Ramdiskの IDとして下記のように表示される。

上記コマンドより、取得したカーネルと ramdisk の ID に基づくマシーンイメージの

manifestの作成する。 下記のような出力結果が表示される。

マシーンイメージのアップロードを行う。

下記のような出力結果を得る。

# euca-bundle-image -i images/ami-tiny/image -p machine --kernel ami-XXXXX --ramdisk ami-YYYYY

# euca-upload-bundle -m /tmp/machine.manifest.xml -b mybucket

IMAGE ami-YYYYY

Checking image Tarring image Encrypting image Splitting image... Part: machine.part.0 Part: machine.part.1 Part: machine.part.2 Part: machine.part.3 Part: machine.part.4 Generating manifest /tmp/machine.manifest.xml

hecking bucket: mybucket Uploading manifest file Uploading part: machine.part.0 Uploading part: machine.part.1 Uploading part: machine.part.2 Uploading part: machine.part.3 Uploading part: machine.part.4 Uploaded image as mybucket/machine.manifest.xml

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マシーンイメージを登録し、IDを取得する。

マシンイメージとして、下記が登録される。

1.2.4.2.2 Ubuntu(10.10)による Nova の利用方法

インスタンスの SSHキーを作成し、mykey.privファイルとして保存し、 Mykey.privファイルの権限の変更を行っておく。

上記コマンドより、取得したマシンイメージの IDを用いて、インスタンスを立ち上げる。

下記のようにインスタンス情報が表示される。

インスタンスを読み込んだ時間と起動した時間を表示する

下記のようにインスタンスが runningになっていることが確認できる。

仮想マシンが起動しているか確認するには、下記のコマンドを実行する。

# euca-register mybucket/machine.manifest.xml

# euca-register mybucket/machine.manifest.xml chmod 600 mykey.priv

# euca-run-instances ami-xxxxx --kernel ami-XXXXX --ramdisk ami-YYYYY –k mykey

# euca-describe-instances

IMAGE ami-ZZZZZ

RESERVATION r-0at28z12 IRT INSTANCE i-1b0bh8n ami-ZZZZZ 10.0.0.3 10.0.0.3 scheduling mykey (IRT, None) m1.small 2010-10-18 19:02:10.443599

RESERVATION r-0at28z12 IRT INSTANCE i-1b0bh8n ami-ZZZZZ 10.0.0.3 10.0.0.3 running mykey (IRT, cloud02) 0 m1.small 2010-10-18 19:02:10.443599

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仮想マシンが動いていれば、仮想マシンの名前と起動状況が表示される。 プライベート IPアドレスを用いて、インスタンスに接続する。

1.2.6. nova の開発スケジュール OpenStack の新しいバージョンのリリースは基本的に 3 カ月に一度のサイクルで行われる。本調査で調査したバージョンは、プロジェクト名としてAustinと呼ばれるものであり、2010 年 10 月 21 日にリリースされた。次のバージョンは、Bexar と呼ばれ、リリースは2011 年 2 月の第三週を予定している。Bexar の次のバージョンは Cactus と呼ばれるもので、2011年 4月にリリースを予定している。 また、OpenStack の新しいバージョンのリリースに開発協力することは非常に歓迎されている。

1.3. まとめ Nova の第一弾である Austin が 10 月 21 日にリリースされた。Nova に関して明らかに

なっていない情報がまだ多いため不定期ではあるが、ドキュメントが何度か更新されてい

る。 このことは、Novaが完成されたサービスではなく、ジェネラスチームとコミュニティメンバーにより、Novaを発展させ、現在よりも良いサービスを提供しようという動きの表れだと言える。 かなり個人的な感想 novaのインストールからインスタンスにログインするまで、Eucvalyptusよりもスムーズに行えた。理由は、設定項目が少なかったから。Eucalyptusでは、ハイパーバイザの設定、ネットワークの設定など、細かな設定を行う必要が無かった。

# virsh list

# ssh -i mykey.priv [email protected]

Id Name State ---------------------------------- 1 2842445831 running

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【主な参考文献】 http://www.openstack.org/ http://www.computerworld.jp/topics/cloud/189597.html