Oracleホワイト・ペーパー

2010年11月

Oracle Business Intelligence

Standard Edition One 11g

Oracleホワイト・ペーパー-Oracle Identity Management 11g Release 1

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はじめに

Oracle Business Intelligence Standard Edition One（Oracle BI SE One）は、5～50名のユーザー向

けに設計された完全な統合ビジネス・インテリジェンス・システムです。この製品にはデータベー

スやETLツールに加えて、非定型分析、ダッシュボード、高度な書式が設定されたレポートの作成機

能が含まれています。

10gバージョンのOracle BI SE Oneでは、10gに固有のコンポーネントに合わせた特別なインストー

ラとドキュメントが提供されていました。11gバージョンのBI製品に対しては、Oracle BI SE Oneの

特別なインストーラがリリースされる予定はありません。このドキュメントでは、Business

Intelligence Standard Edition Oneを購入した顧客が11gバージョンをインストールし、Business

Intelligence Standard Edition Oneのライセンス範囲を遵守する方法について説明します。また、

Oracle BI SE One 10gからOracle BI SE One 11gへのアップグレード方法についても説明します。

10gと11gでのBusiness Intelligence Standard Edition Oneの

ライセンス制限のマッピング

Business Intelligence Standard Edition Oneのライセンスには、次の製品のエンタイトルメントが含まれ

ています。

Database Standard Edition One（Oracle Warehouse Builder Core ETLを含む）、Oracle BI Server、Oracle BI

Answers、Oracle BI Dashboards、Oracle BI Server Administrator、Oracle BI Publisher

10g製品では、これらのコンポーネントを個別にインストールすることができ、これらのコンポーネン

トのみをインストールおよび構成するための特別なBusiness Intelligence Standard Edition One用のインス

トーラが提供されていました。しかし、11gのOracle BI SE Oneに対して特別なインストーラが提供され

る予定はありません。さらに、BIユーザー・インタフェースのフレームワークは、固有のエディタや

コンポーネントから焦点を遠ざけるように設計が変更されており、Oracle BI 11gのユーザー・インタ

フェースでは、ユーザーが作成するオブジェクトのタイプに焦点が合わせられています。次の表に、

Business Intelligence Standard Edition Oneライセンスに含まれている10gのBIコンポーネントから、ライセ

ンスを持つユーザーが作成できる11gのBIオブジェクトへのマッピングを示します。

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表1. Business Intelligence Standard Edition Oneにおけるコンポーネントとオブジェクトのマッピング

10G 11G

Oracle Standard Edition One Database

（Oracle Warehouse Builder Core ETLを含む）

同じ - 変更なし

Oracle BI Server Administrator 同じ - 変更なし

Oracle BI Server 同じ - 変更なし

Oracle BI Answers Analysis and Interactive Reporting：

Analysis、Filter、Condition

Oracle BI Dashboards Analysis and Interactive Reporting：

Dashboard、Dashboard Prompt

Oracle BI Publisher Published Reporting：

Report、Report Job、Data Model、Style Template、Sub Template

Oracle BI 11gのユーザー・インタフェースには、ユーザーが新規オブジェクトを作成できる場所がい

くつかあります。ホームページを使用した場合：

ホームページのCreate...メニュー

Business Intelligence SE Oneのライセンスを持つユーザーは、"Analysis and Interactive Reporting"と

"Published Reporting"に含まれるすべてのオブジェクトと、Actionable Intelligenceに含まれるナビゲー

ト・アクションを作成できます。

同様に、Catalog NewメニューとUniversal Newメニューを使用した場合：

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Catalog Newメニュー Universal Newメニュー

Business Intelligence SE Oneのライセンスを持つユーザーは、"Analysis and Interactive Reporting"と

"Published Reporting"に含まれるすべてのオブジェクトと、Actionable Intelligenceに含まれるNavigate

Actionを作成できます。

組織がBusiness Intelligence Standard Edition Oneライセンスの機能制限を遵守する方法の1つに、ライ

センス条件で許可されていない権限に対する認可を拒否する方法があります。管理者権限を持つ

ユーザーとしてログインし、右上にあるAdministration(管理) リンクを使用します。

BI Universalメニュー

管理ページのセキュリティセクションで、「Manage Privileges(権限の管理)」をクリックします。

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権限と、その権限が付与されたグループの一覧が表示されます。

権限の管理ページ

アクセスセクションとアクションセクションで、それぞれの権限に指定されたグループをクリック

し、適切な権限に対する認可を"拒否"に設定します。

すべてのグループおよびユーザーに対する認可を拒否する権限：

セクション 権限

Access Access to Delivers

Access to Segments

Access to Segment Trees

Access to List Formats

Access to Oracle BI for Microsoft Office

Access to KPI Builder

Access to Scorecard

Actions Create Invoke Actions

Save Actions containing embedded HTML

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次に、Access to Deliversの認可を拒否する例を示します。

Access to Deliversの拒否

上記の各権限に対して、すべてのグループへの認可を拒否していくと、権限の管理ページは次のよ

うになります。

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アクセス制限後のManage Privilegesページ

この時点では、ユーザーがメニューやホームページにアクセスすると、Business Intelligence Standard

Edition Oneライセンスに合ったオプションのみが表示されます。

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Business Intelligenceのホームページと新規メニュー

Business Intelligence Standard Edition Oneには、次の環境制限とデータソース制限があります。

Business Intelligence Standard Edition Oneは、最大で2個のソケットに対応する能力のある1台のサーバー上

でのみ実行されます。Business Intelligence Standard Edition Oneには、Oracle BIコンポーネントの実行のみ

に限定されたOracle WebLogic Server Standard Editionのランタイム・ライセンスが含まれています。Oracle

Business Intelligence Standard Edition Oneサーバーをクラスタ化することはできません。

Business Intelligence Standard Edition Oneは、オラクルのNamed User Plus価格メトリックに基づいてラ

イセンス供与されます。この製品は、最小の5Named User Plusから最大で50Named User Plusまでのラ

イセンスを提供しています。

BI ServerとBusiness Intelligence Publisherで使用できるデータソースは、Business Intelligence Standard

Edition Oneライセンスに含まれているOracle Database Standard Edition Oneと、1つの追加データベース、

そして任意の数のフラット・ファイル・ソース（XMLやXLSなど）に限定されています。Oracle

Warehouse Builder Core ETLを使用して任意の数のデータソースからデータを取得できますが、ター

ゲット・データベースとして使用できるのは製品に含まれるOracle Database Standard Edition Oneのみ

です。

Business Intelligence Standard Edition One 11gのライセンスを持つ顧客は、上記表とシステムおよび

データソースに関するすべての制限に指定されたオブジェクトしか作成できないようにユーザーを

制限する必要があります。

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Business Intelligence Standard Edition One 11gのインストールと使用

Oracle Business Intelligence Standard Edition One 11gを新しく購入した場合、Oracle Business Intelligence

Standard Edition Oneの環境制限に従ったマシンに対して、次の製品をインストールします。

Oracle Database Standard Edition One（サポートされるプラットフォームとデータソースに関する

最新情報は、『System Requirements and Supported Platforms for Oracle Business Intelligence Suite

Enterprise Edition 11gR1』を参照）

Oracle Business Intelligence 11g：Oracle Business Intelligence 11gの『Quick Installation Guide』に記載

された手順に従います。インストーラの"Configure Components"ページが表示されたら、「Business

Intelligence Enterprise Edition」のみにチェックを付けます。これによって、Oracle Business

Intelligence Publisherが自動的に対象に含まれます。

10gから11gへのBusiness Intelligence Standard Edition Oneの

アップグレード

Oracle Business Intelligence Standard Edition One 10gを使用しており、11gへのアップグレードを希望す

る場合の手順はアウトオブプレース・アップグレードになります。つまり、アップグレード・プロ

セスによってインストールされている10gが直接置き換えられることはありません。11gへアップグ

レードするには、最初に前項の指示に従って11gをインストールします。次に、10gコンテンツで

Upgrade Assistantを実行し、アップグレードされたコンテンツを11g環境へインポートします。

『Oracle Business Intelligence 11g Upgrade Guide』に記載された手順に従ってください。

よくある質問

Q：Oracle Business Intelligence Standard Edition OneをLinuxにインストールして実行することはできま

すか。

A：はい、できます。このソフトウェアに対して、オラクルはプラットフォームに基づいたライセン

ス供与は行っていません。Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneのライセンスを持つ顧客は、

サポートされている任意のプラットフォーム上に製品をインストールし、実行できます。ただし、

Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneライセンスの制限を遵守する必要があります。

Q：Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneには11g新機能のマップ・ビューが含まれていますか。

A：はい、含まれています。マップ・ビューは視覚化された分析であり、表やグラフに似ています。Oracle

Business Intelligence Standard Edition Oneの顧客は、分析を作成し、任意のビューを使用できます。

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Q：Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneライセンスには、同梱されているOracle Standard

Edition One Database以外にもう1つ別のデータベースを使用できると記載されています。このデータ

ベースには、Oracle EssbaseやOracle DatabaseのOLAPオプションなどの多次元ソースを使用できますか。

A：はい、できます。もう1つのデータベースとしては、リレーショナル・データベースに限らず、

Oracle Business Intelligenceでサポートされている任意のデータソースを使用できます。

Q：Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneの顧客はアクションを使用できますか。

A：Business Intelligence Standard Edition Oneの顧客は、ナビゲート・アクションを作成し、使用でき

ます。ただし、起動アクションは、Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneに含まれていませ

ん。

Q：Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneの顧客はエージェントを使用できますか。

A：いいえ。Agent（旧称iBot、10gのDeliversコンポーネントで作成されたもの）は、Oracle Business

Intelligence Standard Edition Oneに含まれていません。

Q：Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneの顧客はScorecardとKPIを使用できますか。

A：いいえ。パフォーマンス管理機能は、Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneには含まれ

ていません。

Q：Oracle Business Intelligence Standard Edition Oneの顧客はOracle Business Intelligence for Microsoft

Officeを使用できますか。

A：いいえ。Oracle Business Intelligence for Microsoft Officeは、Oracle Business Intelligence Standard

Edition Oneに含まれていません。

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Standard Edition One 11g

2010年11月

著者：Mike Donohue

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