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Oracle® Tuxedo Application Runtime for CICS and Batch

Oracle® Tuxedo Application Runtime for CICS and Batch は、Oracle Tuxedo への IBMメインフレーム・アプリケーションのリホスティングをサポートします。同製品は、OLTP およびバッチ・メインフレーム・アプリケーションをそのまま実行するための APIとサービスを組み合わせて提供することで、ビジネス・ロジックやデータへの長年にわたる投資を保護します。標準の 3270ターミナル・エミュレータをサポートすることにより、アプリケーションのユーザーを変化から保護し、開発者がメインフレーム・アプリケーションで使用している、使い慣れたAPI や関数を提供します。その結果、メインフレーム上のレガシー・アプリケーションを業界トップクラスの COBOLおよび C/C++アプリケーション・サーバーが稼動するオープン・システムへ、迅速かつ低リスクで移行することが可能になり、大幅なコスト削減と柔軟性の向上に寄与します。

メインフレーム・アプリケーションをそのままリホスティング

Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS and Batchを使用することで、企業はメインフレームの OLTP

およびバッチ・アプリケーションをJava や .Net に書き換えることなく、オープン・システムに移行できます。

同製品は、トップクラスの COBOL および Cアプリケーション・サーバーであるOracle Tuxedo の諸機能を

活用します。ネイティブ言語でメインフレーム・アプリケーションを実行でき、CICSランタイムおよびバッチ・

ランタイムによって必要な API や関数が提供されるため、アプリケーションを書き換えずに移行することが

可能です。これにより、ビジネス・ロジックやデータへの長年にわたる投資を保護し、ユーザーを変更から

保護できるうえ、ビジネス・クリティカルなアプリケーションの変更によるリスクやコストが解消します。

リホスティングされた CICSアプリケーションは、CICSランタイムが提供するAPI およびサービス（3270ター

ミナル・サーバーや分散リソース管理など）を使用して、Tuxedo のコンテナ内で動作します。リホスティン

グされたバッチ・アプリケーションは、バッチ・ランタイムの制御下で動作します。バッチ・ランタイムは

IBM JESとよく似た堅牢なジョブ管理機能を備え、バッチ実行環境とともに、JCL および IBM バッチ・ユーティ

リティの本番機能を提供します。リホスティングされた CICS およびバッチ・アプリケーションは、エミュレー

ションのブラックボックスではなく、ネイティブ環境で動作します。Tuxedoメインフレーム・アダプタから

Web サービス・ゲートウェイ、サービスバス、JCAアダプタ、IBM MQゲートウェイまで、Oracle Tuxedo の

豊富な統合オプション・セットのメリットを享受することができます。

リホスティングされたアプリケーションは、メインフレーム上で使用していたのと同じSQL およびファイル・

アクセスAPIを用いて、オープン・システム上の移行済みファイルおよびデータベースにアクセスします。

Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbench によって、このプロセスが容易におこなえるようになり、

データ移行が自動化されます。メインフレーム・データへのアクセスは DB2 Connect およびその他のゲー

トウェイ経由でサポートされています。また、Tuxedoメインフレーム・アダプタは、リホスティングされてい

ない CICS および IMS TM のプログラムやトランザクションに対するCICS ISC 型の接続も提供しており、リホ

スティングされたコンポーネントがリモートの CICSリージョンで動作しているように見せます。

図 1：Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbench

　主な機能と特長

主な機能

• IBM CICS API エミュレーションおよび CICSサービス

• EXEC CICSプリプロセッサ

• 分散 TPリソース管理

• CICSリージョンおよびリソースを Oracle TSAMで監視可能

• 3270ターミナル・サーバーおよびBMSマップのサポート

• マルチノード、グリッド対応

• バッチ管理 : ジョブ投入、キューイング、分散型イニシエータ

• バッチ実行環境: JCL関数、バッチ・ユーティリティ

• 機敏性にすぐれたサーバーおよびワークロード管理

特長

• メインフレームに比べ、大幅なコスト削減

• 迅速かつ簡素化された移行で書き換えが不要に

• エンドユーザーへの影響をなくし、開発者への影響を最小限に抑えることにより、移行のリスクとコストを低減

• メインフレームのスキルが利用できなくなるリスクを軽減

• メインフレームの何分の1かのコストで、すぐれ た 拡 張 性と Active/Active HA および DR構成を実現

• 機 敏 性 にすぐれ たオープ ン な 基 盤 により、Oracle SOA Suite お よ び 他 の Oracle Fusion Middlewareテクノロジーを用いたさらなる合理化が可能に

• 変化するニーズに対応する、拡張性にすぐれた成長軌道および機能進化で、アプリケーションの将来の使用も安心

• コスト節減に伴い、保守から変革へ IT 予算がシフト、ビジネスの整合性が向上

CICSアプリケーション・ランタイム

3270ターミナル・サーバー

分散CICSリソース管理

APIエミュレーションとCICSサービス

Oracle Tuxedo

リソース

サーバー

システムサーバー

バッチ・アプリケーション・ランタイム

バッチ管理：ジョブ投入、キューイング、イニシエータ

メインフレームIBM、ユニシス、…

バッチ実行環境：JCL関数、ユーティリティ

ジョブ管理

データベース

IMS/T

CICSJCL/

バッチ関数

…

CICSアプリケーションをシンプルかつ堅牢で、拡張性にすぐれたアーキテクチャに移行

IBM CICS環境のオンライン・アプリケーションは、CICSインフラストラクチャによって提供される広範なサー

ビス（Temporary Storageキュー、Basic Mapping Service for 3270 UI、ファイル・アクセスなど）を使用す

る場合があります。Tuxedo 用の CICSアプリケーション・ランタイムは、同じCICS サービスを提供し、標準

のEXEC CICS APIをエミュレートすることで、CICSアプリケーションをそのまま実行します。CICSサービスは、

ネイティブ・インフラストラクチャ上に構築された専用の Tuxedo サーバーによって提供されます。CICS の

サポートには次の内容が含まれています。

・3270ターミナル・サーバーおよび BMS の管理

・EXEC CICS API および基本的な関数

・同期または非同期トランザクション、および DPL から呼び出し可能なプログラム

・ISAMファイルに対するファイル操作、または Oracle Database にマップされたファイル操作

・DB2アクセス用または Oracle Database へのアクセス用の EXEC SQL API

・Tuxedoメインフレーム・アダプタ間の APPC ベースの分散トランザクション

CICSランタイムによって、アプリケーションの機能が保護されるとともに、Oracle Tuxedo が管理するオープ

ン・システムのクラスタ上でアプリケーションを実行できるようになります。全サーバーがステートレスであ

ることから、このアーキテクチャは、完全にメッセージ指向型で SOA に対応しています。CICSトランザクショ

ンおよび DPLプログラムはメッセージ・ベースのサービスとなり、Web サービス、JCA/WTC、Jolt/.Netクラ

イアント、および OSB の Tuxedo トランスポートといった広範な Tuxedo 統合 API から呼び出すことが可能

です。リホスティングされたアプリケーションは、EXEC CICS API だけでなくネイティブの Tuxedo API にもア

クセスできます。Tuxedoコンテナ（COBOLまたは C/C++ 用の ATMI、CORBA、または、C++、Python、Ruby

用の SCA など）または JEEアプリケーション・サーバー内に構築された新たなコンポーネントをアプリケー

ションに追加できます。

図 2：リホスティングされた CICSアプリケーションのシステム図

バッチ・ワークロードの軽減によるコスト削減とバッチ処理時間の短縮

バッチ・ランタイムは、ジョブ・フロー、ジョブ構造および実行特性を維持することにより、アプリケーショ

ンへの影響を最小化します。バッチ・ランタイムは、堅牢な本番環境を実現するためのユーティリティおよ

び技術関数を提供し、Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbench によってJCL から作成されるネイ

ティブ・ジョブ・スクリプトを実行します。

CICSアプリケーション・ランタイム

Oracle Tuxedo システムサーバー

CICSサーバー

CICSリソース

Oracle RAC

…

Web サービス　●

WTC / JCA　●

Jolt　●

.Net　●

OSB　●

ATMI　●

IBM MQ　●

Oracle TMA：　●CICS ISC-DPL、DTP　　

DB2 Connect　●

リモート・データ　●アクセス・ゲートウェイ　　

Oracle

Oracle

ファイル

CICSアプリケーション・サーバー

CICSアプリケーション・サーバー

CICSアプリケーション・サーバー

tx

pgm pgm

tx txpgmpgm

pgmpgm

pgm pgm

tx

3270ターミナル・サーバーJSL

Webサーバー

pgmtx

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バッチ管理関数は、JESと同様のキューとジョブ投入インタフェースを提供し、標準のジョブ・パラメータ

（ジョブ名、クラス、優先度など）およびジョブ・ステージをサポートします。クラスタ全体のジョブの投入、

保留 / 保留解除、キャンセル、消去、問い合わせをおこなうため、コマンド・ライン・クライアントとサービ

ス・コールが用意されています。コマンド・ライン・クライアントは、Oracle Database のスケジューラを含

むどのスケジューラでも使用できます。また、Tuxedoメインフレーム・アダプタまたは Tuxedo サービス・

ゲートウェイ（Web サービス、Jolt、JCA など）を介してメインフレームからジョブを投入する際に使用可能

な、サービスAPIを提供します。

ジョブは、イニシエータのサーバーによって取得されるまで、投入 / 変換 / 実行待ちのステージを通して処

理されます。このサーバーは、割り当てられたジョブ・クラスがないかどうかキューを監視し、バッチ実行

環境でジョブを開始します。イニシエータのサーバーを複数のノードに分散することによって、より多くのリ

ソースおよびシステムを使ってバッチ実行を並列処理できます。

ジョブが開始されると、バッチ実行環境によって提供される一般的な本番関数がすべて活用されます。この

包括的なバッチ・フレームワークによって、自動 DB 接続、コミット/ロールバック、DB およびファイルの各

種操作、GDG サポート、ソートが処理されて、標準化された統計情報とロギングが提供されます。ジョブが

完了すると、イニシエータによって出力キューに移動されて、消去されます。バッチ・ランタイムは、Tuxedo

イベント・サーバーに従って、イベント・ベースの拡張可能な監視を提供します。これにより、イベント・ベー

スの機能豊富な通知フレームワークが実現されます。また、プログラムによる拡張が可能なため、ジョブの

監視および管理のカスタム・ニーズに対応できます。

図 3：リホスティングされたバッチ・ジョブのシステム図

バッチ・ランタイムは、Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbenchによって変換されたメインフレー

ムの JCLジョブをサポートするだけでなく、新たなステップを加えて新たなプログラムやスクリプトを実行

し、各フェーズの前後にユーザー出口を設け、用意されたテンプレートを使用して新たなジョブを作成する

ことにより、バッチ・ワークロードの拡張が可能です。

わずかなコストでメインフレームの堅牢性と拡張性を実現

Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS and Batch は、拡張性にすぐれた Oracle Tuxedo の基盤上に

構築され、Tuxedo の次のような中核機能を引き継いでいます。

・マルチノード、グリッド対応のアプリケーション・サーバー・インフラストラクチャ

・XA に準拠した分散トランザクション（2-PCまたは SYNC Level 2）

バッチ・アプリケーション・ランタイム

Oracle Tuxedo システムサーバー

CICSサーバー

CICSリソース

Oracle RAC

…

OSB　●

JCA　●

IBM MQ　●

TMA　●

ATMI　●

Webサービス　●

CLIジョブ管理サーバー

投入

実行キュー

実行待ちキュー

システム・サーバー イニシエータ Oracle

Oracle

ファイル

バッチ管理 バッチ実行管理

・自動DB接続・自動コミット/ロールバック

・実行統計情報・標準化されたログ

・バックアップ・リストア・開始 /中止

・DB再構成・ファイルの 移動と削除

・MF Sort・SyncSort

・ファイル転送・印刷

出力キュー 消去キュー

A B C 9Z 0

保留キュー

スケジューラー

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・ロード・バランシング、優先度管理、および動的ルーティング

・サービス指向アーキテクチャ

・クラスタ全体にアプリケーション・サーバーを分散配置

・状態監視、自動リカバリ、フェイルオーバー、およびフェイルバック

・クラスタ・ノード間のサーバーの移行

そのため、リホスティングされたオンライン・アプリケーションを、メインフレームの CICSPlex 構成のように、

複数のノードにまたがるマルチリージョンCICS 環境（MRO）に配備できます。ただし、メインフレーム上の

CICSとは異なり、各CICSリージョンに使用可能なプロセッサやノードの数に制限はありません。Tuxedoサー

バー・グループを使用して、1 つの CICSリージョンを表わすリソース群を、クラスタ全体に複製して分散配

置すると、拡張性および可用性を高めることができます。

バッチ・ワークロードの場合、クラスタ構成によって、メインフレームの JESPlex 集中型のジョブの投入お

よび制御のメリットが得られると同時に、複数のノードに分散して実行することができます。そのため、バッ

チ・ワークロードで幅広いリソースやシステムが使用できるようになり、可能な場合にはバッチ実行を並

列処理できます。

Tuxedo のノードおよびクラスタの動的な構成によって、CICSまたはバッチ・アプリケーション用に追加

のリソースをオンラインで取り込むことが可能になります。定期的に、または必要に応じて、そのようなア

プリケーション間でリソースがシフトされます。同様に、アプリケーション・サーバーをノード間で移行で

きるため、クラスタ内の他のノードによるユーザー要求への対応を中断することなく、1 つのノードでアッ

プグレードを実行することが可能です。このローリング・アップグレード機能によって、計画停止が実質

上不要になります。

ランタイムを用いた手法の重要な価値は、オープンかつ拡張可能な SOA 対応のフレームワークを提供し

ながら、アプリケーションの変更を最小限に抑えることによって移行を簡素化および迅速化することです。

Tuxedo の堅牢性、パフォーマンス、拡張性と併せてこの手法を用いることで、最大規模のメインフレーム・

アプリケーションを、安全かつコスト効率よく移行することが可能になります。

お問い合わせ

Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS and Batchについては、弊社サイトhttp://www.oracle.com/jp/

index.htmlをご覧ください。

お問い合わせ窓口

代理店名

１10520_Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS and Batch

〒107-0061 東京都港区北青山2-5-8オラクル青山センターoracle.com/jp

0120-155-096oracle.com/jp/directURL

TE L

日本オラクル株式会社

OSE00000-SS

　関連製品およびサービス

Oracle Tuxedo は、分散した異機種混合環境で大容量のアプリケーションを実行するための堅牢なプラットフォームを提供します。これにより、どのようなシステムにおいても、世界中のあらゆる場所で、顧客向けのビジネスに不可欠なアプリケーションから事務処理プロセスにいたるまで幅広いトランザクションに対応できます。

関連製品：

• Oracle Tuxedo

• Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS and Batch

• Oracle Tuxedo System and Applications Monitor（TSAM）

• Oracle Tuxedo Mainframe Adapters（TMA）

• Oracle Tuxedo JCA Adapter

• Oracle Service Architecture Leveraging Tuxedo（SALT）

• Oracle Tuxedo Jolt

• Oracle Enterprise Repository

• Oracle Service Bus

• Oracle BPEL Process Manager

• Oracle WebLogic Server