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とクリック報告イギリスにおけるシティズンシップ教育の展

一敏治的リテラご

The Development of Ci位zenshipEduation in England and

Crick Report.

一切leMeaning-ofPolitiω1 Literacy.

裕子麓回

YukoFU沼τA

概要:今日、日本においても「シティズンシップ教育jや市畏性教育が実践され始めている。本稿の研究目

的は、イギリスでシティズンシップ教育の展開に大きく寄与したクリック報告の中で、も「腐蝕切テラシーj

はじめに 学ぶ教育としてとらえる考え方があらわれている。こ 一

グローバルイじが進み、国家や民族という桝且みにあ れからの fシティズンシッフ敬育jは、互いに共存し

てはまらなし注き方が増えている中で、 fシティズン ていくためのものになるべきだと考える。そこな本

シッフ敬育jへの関心が高まっている10 rシティズン 研究は、「シティズンシッブ教育jが互いに共存して

シップjといったときには、誰が市民であるのかとい いく教育となるために、「政糊切テラシーjの中の

う市民の「資格条件Jと、市民にあたえられる「格剰J r手続き的価(酌を「寛容Jという視献もとらえな

と「義務Jという意味が生じる2。つまり、シティズ おし、その可能性を考察しようとするものである。

ンシップには国家制蛾が市民に与えるという側面 シティズンシップ教育の議論;が盛んになされてい

と、それに対して市民の側が行動を果たすという側面 るのは欧米においてで、ある。小玉は 19ω 制裁え除

があるといえる。このような概念は、.'1990年イ切え降 欧米で、展開してきたシティズンシップ教育の特徴を ,ー

新しいシティズンシツブ概念へと転換している九そ こっに整理:して4しも七 }つは、共同体主難句なシテ ーー

れは、シティズンシップが教育によって衡尋されるも ィズンシッフ敬育でありミもう~つは劇的ぬシティ

のであるというとらえ方への転換である。与えられる ズシシツフ顎育である。後者は、政治に参加する主権

シティズンシップだ、けではなく、教育によって衡与さ 者になるため:の教育を重視するシティズンシツブ教

れる資質としてシティズンシップをとらえる考え方 育でありよそこでは、‘参加民主主義と多文化主義の恩

が台頭してきた。 ミ ハ ~~.,T'D"i-~. " 同町一問、嵐山山早~.

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に焦点を当て、その意義を検証することである。 f政治的リテラシー」の中でもと《に「手続き的価値jを「寛

容Jの視点からとらえなおし、従来からの「シティズンシップ教育jへの批判を乗り越える可能性について

考察した。

キーワード:シティズンシッブ教育、政治的リテラシ一、クリック報告

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イギリスにおけるシティズンシップ教育の展開とクリック報告

共同体主義的なシティズ、ンシッフ考情で、は、ボラン

ティア活動への参加や地樹士会への奉出舌動が重視

される。クリックは、これを「ボランティア活動寸辺

倒~J になりがちで、国家、社会や共同体にとって都合

のいい「単なる使い捨ての要員jを育てるだ、けになっ

てしまうという 50

他方で、政治的なシティズ?ンシップ教育で、は、政治に

参加する土催者になることを重拐する。これは、「使

い捨ての要員」ではなく、「政治文化の変革を担う積

極的な市民jの育成を中心に位置づける教育のことで

ある6。国家、社会や共同体のあり方を問い直し、自

ら作り変えていけるような市民の育成を目指してい

る。

イギリスは欧米の中でもいち早くナショナル・カリ

キュラムにシティズン、ンップ教育を位置づ、けた国で、

ある7。その議命は、日本におけるシティズ、ンシップ

教育を考える際に有用であると考える。そこでイギリ

スに注目して検討してして。

イギリスにおいては、若者の暴力、社会的無関心や

無気力としりた社会払暗への危機意識から、「シティ

ズンシップ教育Jが注目されてきた8。イギリスにお

けるシティズンシップ教育、とくにその成立の基礎と

なったのは「シティズンシップのための教育および学

校における民主主義の教育J報告書、いわゆる「クリ

ック報告Jである。報告は、シティズンシップを構成

する三つの要素として「社会的道徳的責任Jrコミュ

ニティへの参加Jr政治的リテラシーJをあげている90

「社会自活徳的責任Jと「コミュニティへの参加」は、

共同体主義的なシティズン、ンップ教育に対応する要

素であり、「政治的リテラシーjは政治的なシティズ

ンシッフ教育に対応する 10。クリック報告以前の<市

民性教育>には、政治的な要素が欠けていたため、ク

リック報告で「政治的リテラシーJが提案され、政治

的なシティズンシップ教育の要素が加わったことに

は大きな意味があるとされる I1。材命文もこのとらえ

方を支持するものである。

このように、単に既存の佐会や共同体のために行動

する市民ではなく、既存の社会や共同体自体を問う姿

勢を持った市民を育てようとする点で、これまでの実

践を乗り越えるような要素を併せ持つとされるクリ

-13-

ック報告を分析する 12。とくに「政治的リテラシーj

としづ概念、に注目した川これは、クリックが「積極

的な市民jを育てるための中心となる概念として指摘

したものであり、共同体主義的なシティズFンシッフoを

超えていく概念であると考えられるからである。

イギリスのシティズンシップ教育研究者であるオ

ードリー ・オスラーらは、クリック報告の表現や内容

から、マイノリティへの菌白惹に欠けており封何也的なも

のであるとして批判している 130 しかし、「政治的リ

テラシーj の中でも、「手続き的価値 (prωdural

values) Jに注目すると、そのような批判を乗り越え

ることができると考えられる。それは「手続き自切町直l

が複数的なアイデンティティーや異なる価値観を持

つ人同士がし、かに共存するかとし、う問題に取り組む

ときに、ともに共有する価値として一つの手がかりに

なると考えるからである。

そして「手続き自今価イ配を「寛容Jの視点から検討

する。

「寛容Jはイギリスの宗教教育で伝統的に使われて

いる言葉であり、「手続き的価イ直lの性格を分析する

ために有用であると考える。「手続き自切断直Jが、多

様な人々と共に生きていくために人々に共有される

べき価値としてそれ自身を問し 1続けることも含めて、

シティズ、ン、ンップ教育の中で教えることの意義と課

題討制三る。

1.先行研究の整理

イギリスのシティズンシッフ。教育についての日本

とイギリスでの研究は、 「シティズ、ン、ンップ」が老女キヰ

として必修化された 2002年前後に多くなされた。こ

れらの研究の視的ま、大きく以下の二点である。

一つは、ブレア労働党政権の教育政策の要としての

「シティズン、ンッフ。教育jがどのような性格のもので

あるのかとしづ研究である。サッチャーの大規模な教

育改革とブレアの教育政策の違いや、その文脈におけ

るシティズンシップ教育の内容について論及したも

のがある。政策としてのシティズ‘ン、ンップ教育という

視点である。

もう一つは、教科「シティズ‘ン、ンップJの実態を明

らかにしようとする研究である。イギリスでは宗教教

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リテラシーjの問題に取り組もうとしている点につい

て評価されていることである。新ヰ書などもそのため

に工夫されていると述べられていた。しかし桝寄や

訴験とし、う装置についてはその内容や指導方法が工

夫されているが、具体的な実践についてはほとんど明

らかになっていなしL白石は、具体的な方法が規定さ

れていないことに可制金を見出しているが、新井の指

摘のように、 PSHEの内容に「政治Jが加わっただ、け

で¥その実態はあまり変わらないままに「教科Jとな

ったともいえるかもしれなしL教科「シティズンシッ

プJであることについては、まだまだ議論されなけれ

ばならないといえるだろう。

イギリスでのシティズンシップ教育に関する研究

で注目したいのは、オ」ドリ--.オスラーらによる研

究である150 これは、日本での fシティズンシッフ敬

育J研究が、期j度々教育内容についての研究で、あるの

に対して、そこでどんな「価値jを教えるのかを問う

研究である。

イギリスに実際に導入されたシティズンシップ教

育については、その内容がマイノリティへ舗己慮に欠

けており弱地的で、また人権についての言及がほとん

どなされていないということについて批判している

160 クリック報告は、コスモポリタン・シティズンシ

ップが思想としている地球的なレベルにおける市民

という感覚や、一人一人の尊厳と権利ということにつ

いて詳しく述べられておらず、暗黙に「イギリス国民j

が対象であるかのような表現がなされているという

のである。

オスラーらは、イギリスで導入された、ンティズンシ

ッブ教育が揚何也的であると批判して1いるが、「手続き

的価{直jに注目すると、その社昨uを乗り越えられるの

ではないかと考えられる。それは「手続き的価(直jが

互いにわかりあうためのまさに f手続きJであり、オ

スラーらの言う f共通の人間性jをさらに具体的な概

念としたものだと捉えられるからである。

本論文は、このクリック報告の:中の「劇館切テラ

シ~j という項目}こおける f手続き的倒産!に焦点を

絞づて考察して!いく治えまずはタリック報告自体をど

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教 育学論集第 37号 (2011年)

育ヰ苦言徳教育、そして PSHEなど、さまざまな名称

の実践が行われてきた。それらの実践とシティズジシ

ッフ敬育の紘メっきについての研究がある。また、教

科「シティズンシッフ。Jとなったことに付随する教科

書や試験からその性格を明らかにLようとした研究

がある。これらを教科としてのシティズンシッブ教育

という視点、とし、整理する。

また、イギリス人によるシティズンシツブ教育'…

についてもオ」ドリー・オスラーらの研究に注目し概

観する。これは、数あるイギリスにおけるシティズン

シッフ教育研究の中で、も、代謝句なクリッタ僻l灼 研

究であり、その「価値観jを問う研究だからである。

政策としてのシティズンシップ教育を扱った先行

研究は、いずれもシティズンシップ教育をナショナ

ノレ・カリキュラムに位置づけたということに関して、

肯定的に評価している。青少年、コミュニティに関す

る問題や多元的な社会でどう共存するかという問題

に対して、政策的に教育で対応しようとしたことにつ

いては一定評価できるということである。とくに清田

の、多様な価値への応答としての「シティズンシップ

教育j というとらえ方は、 f政糊句リテラシーJとい

う項目から見出したものといえる。一元的画一的な価

値ではなく、対立する価値にどう折り合いをつけるか

とし、うことを学ぶのが「政糊切テラシーJだからで

ある。

しかし一方で、その内容については、シティズンシッ

プの概念自体が暖味であり、具体的な市肢も定まって

いないということが問題として指摘される。「シティ

ズンシッフ敬育jという構想はよいが、実践との結び

つきが明瞭でないということでfあるo

教科としてのシティズンシップ教育を分析する研

究には、新井や白石、水山らの研究がある140彼らは

イギリスにおいてさまざまに行われてきた人格射面

値に関わる教育の実践の系譜,.こシティズンシップ教

育を位置づけて検討している。また、「教科Jとなっ

たことに付随する教科書ヰ争犠を視点とした研究も

行っている。

教科「シティズンシップjについての蛸予研究かわ

見出せることは、教科「シティズンシツプJは、特徴

として観的主体的な活動を重視しており~Ju

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イギリスにおけるシティズンシップ教育の展開とクリック報告

シティズンシッフ敬育をナショナル・カリキュラムに

位置づけたこと自体を肯定的に評価しているものが

多川若者の政治への参加としづ課題に対して、教育

の中である程度桝旦みを示し、その問題に応えようと

したことが評価されていた。これは位置づけの直接の

きっかけになった「クリ ック報告Jについても、その

意義が評価されたものととらえられる。とくに学校の

中で「政治j を取り扱うこと、つまり 「政治的リテラ

シーJの項目が示されたことがその評価の中心である。

将命文も「政断りテラシーjをその内容に持つ「シ

ティズンシッフJをナショナル・カリキュラムに位置

づけたという点について、クリック報告を肯定的に評

価したい。さまざまな社会問題に対してど、のようにふ

るまうかを学ぶ教育協必要であり、その具体的な形と

して 「シティズンシッフ教育jには意義があると考え

るからである。内容についてはとくに「政J剖句リテラ

シー」を掲げている点とその内容について評価する。

オスラーらによる批判については、 「手続き自切面イ直J

がその批判を乗り越える可能性を持つもので、あると

して検討する。クリック報告はさまざまな立場の人が

参加した委員会による報告であるので、明確な表現と

なっていない部分もある。しかしクリック自身は f手

続き的価値lを既存のシステムを変えるというラデイ

カルな意味を含めて述べている。 これは、オスラーら

の提唱するコスモポリタン・シティズンシップの概念、

にも通じる価値だと考える。

ここまでで見たように、先行研究において、「政治

的リテラシーJの中身を「手続き自切面値jや「寛容J

とし、った視点から分析したものはなし、「はじめに」

においても述べたが、本研究は、「シティズ、ンシッフ

教育Jが互いに共存してして教育となるために、f政

治的リテラシーJの中の f手続き的価値Jを 「寛容J

としづ視点からとらえなおし、その可能性を考察しよ

うとするものである。

2.教育政策におけるクリック報告の位置づけと人格

価値教育の伝統

クリック報告は、ブレア労働党政権において 1998

年に出された報告書である。保守党政権下にあった

90年代初頭から、社会的な問題や国民統合に対する

-15-

政府の創幾惑により、<市畏性教育>を教育における

中核的目標の一つにするべきで、あると指摘がなされ

ていた170 1997年に労働党へと政権交代した際にも

その問題意識が引き継がれ、<市民性教育>が重視さ

れた。そこで、当時の教育雇用大臣がシティズFンシップ

のための教育と学校における民主主義教育の教科を

求め、この目的のために審議会を設置すること とした

180 この審議会が提出した答申が fシティズ戸ンシップ

のための教育およひ浮校における民主主義の教育J報

告書、いわゆる「クリック報告Jである。

イギリスの学校では、イ長制。に人格 ・価値教育が重

視されてきた。人格 ・価値教育とは、スクール ・ガイ

ダンスの実践と価値教育の実践とを統一的に把握し

ながら、学校における児童生徒の人格形成を実現しよ

うとする教育観を言い表したものである 190

イギリスでは人格教育が教育の主軸としてとらえ

られており、伝統的に学校教育が子どもの人格形成に

寄与することが自明とされてきたかつて、英国の学

校の人格教育は、宗教教育が主軸となって展開されて

きたが、それに限定されることなく、各新ヰの授業を

通じて、郡市たちによる人格的感化や影響力のもとで、

子どもたちに施されてきたといえる20。シティズンシ

ッフ。教育はこのような実践の系譜に位置づけること

ができる。

3. r政治的リテラシーJと 「手続き的価値」

f政治的リテラシーj とは、クリックによれば「大

人になるために必要な、政治についての失城、技術、

態度のことであり、づこ泊。な生活やグノlrープなどの義務

的なもの、自発的なもの、両方の活動に参加すること

ができ、幅広い政治的、社会的価値を瑚卒し、許容す

ることを含む21 Jと定義づけられる。

「政治的リテラシーJを育てることについては、「直

接的に政治について教えるこ とが政治的リテラシー

を育てる最も良い方法だと考えているわけではない

22 Jとされる。クリックにとっての政治とは、「関心

や意見がぶつかり合う場に参加することJであり、「異

なる関心が創造的に来日解することJなのである。「創

造的な手口角卒」は、「論争をできるだけうまく、広い範

囲で解決しようとすることJである。しかし解決する

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イギリスにおけるシティズンシップ教育の展開とクリック報告

クリックが「手続き的価値jにおいて「寛容j とし、

う言葉を用いたのは、その言葉自体につし、て議命が存

在するからである。キリスト教信者から少湧灯~の信者、

つまりマジョリティからマイノリティに対する「寛

容」のみを想定してのことではない。むしろ「寛容J

という概念を用いることで、当たり前のこととされて

きたキリスト教の絶対性を問おうとしている32。「寛

容」にふるまうことと、「寛容Jをどう考えるのかと

いう両方を考えることが必要である。

「寛容Jをグローノ勺レ化が進む現代において、多様

な文化や価値観をもった人々のあいだに共存のため

の枠組みを作り出すための重要な思想的課題とする

後藤は「形式jと「内容」を区別して考えようとして

いる33。「形式にかかわる寛容j は、他者の宗耕情

念の内容に踏み込まず、形式的な仕方でしか関与しな

い立場であり、「内容にかかわる寛容j は、他者の宗

教的信念の内容にまで踏み込んで、実質的な関与を行

う立場と定義される。「形式上の寛容Jとは、他者が

もっ異なる宗教的信念に干渉しない、邪魔をしない、

という立場のことを指しており、「形式上の不寛容j

とは、無干渉にとどまらず、異なる宗初旬信念をもっ

人々を国家々教会制度に従属させよ うとする立場の

図 1 「手続き的価値Jにおける「寛容Jの特徴

ことである。法的秩序を混乱させなし、かぎりは他者の

宗教的信念の内容については関与しないのが「形式上

の寛容 ・不寛容Jの立場であり、 他者の異なる宗初句

信念が自分自身にとっても承認できるような内容な

のかどうなのかについて踏み込んだ判断を行うのが

「内容上の寛容 ・不寛容Jの立場である。

以下の図では、「形王℃上の寛容・不寛容j を「消極

的な政治態度j、「内容上の寛容 ・不寛容Jを「積和卦句

な政治態度Jと晶、換える。「形式jでは内容に関与

しようとせず、その価値を問わないのに対して、「内

容」では自分自身にとってどうなのか、と踏み込んだ

判断を行い、価値を問い直すからである。

また、萩原は「道徳的寛容Jと「機能的寛容j とし、

う二つの寛容既念の関係を検言寸ずる34。「道徳的寛容」

とは、一弥始。に「寛容J概念としてとらえられる「異

質な桐生や少場猪を容認し、その自由々特w!Jを擁委す

ることJである。一方「機能的寛容Jは、自身が現在

選んでいるものは一つの溺尺肢であること、他のi猷

肢の可能性もあることの自覚であるとされる。重要な

のは、そのi羽尺が唯一絶対ではないこと、その選択は

何らかの絶対的な根拠に基づいてなされているわけ

でもないことの自覚と受容なのである。

道徳的寛容

狭い意味での 「寛容j

0.0 河川、 将~:,持、品;ザ積三号H,.J 、:', .,;

日::::捻デヨ:;;ズ141!イヤヅプ

形式の内容にふみこむ

消極的政治態度積極的政治態度

::df苧続き的価鍍jにお::;

:;, ける::F寛容J J

広い意味での「寛容j

機能的寛容

-17-

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「政糊句リテラシーjでは、「政治j を広い範囲で

とらえる。政治は f関心や意見がぶつかりあう場に参

加することJであり、「論争をできるだけうまく、広

い範囲で解決しようとすることjであった。

まず、この中では「関心そ意見がぶつかりあうjこ

とを肯定的にとらえていることが重要だと考える。一

脚句に教育においては、ある一つの真理があり、それ

を教え込むということがほとんどである。しかし、政

1伯句リテラシーでは「関心や意見が異なるJことを前

提とし、そこからし、かに共生していくかが関われる。

これは、互いにわかりあえない、とあきらめてしまう

こととは違う。「関心キ意見が異なるJからこそ、互

いにわかりあうための方法を考えよう、という姿勢に

つながるのである。

そして、「手続き的価値jは「論争をできるだけう

まく、広い範囲で解決しようとすることjのために重

要な価値である。 f手続き的価値jはそれ自体につい

て「関心や意見がぶつかりあうJ価値である。ここで

は「寛容Jをとりあげたが、「寛容Jとはどのような

ことを言うのか、誰カ河可に対して「寛容Jであるべき

なのか、という議命に正しい答えはなし、

しかし、 rw:寛容』ということ自体について、関心や

意見がぶつかるjとし、うことを共有していること出必

4.まとめ 要であり、それが「手続き的価値jである意味である。

シティズンシッフ敬育は、国家が政策として行うと つまり、なぜ蘭心キ意見が異なり、ぶつかるのか、と

いうことから、何らかの国民に共通する資質を育てよ いう問題を超えて、違うことを言縫に、今この場でど

うとするものである。これはナショナルカリキュラム うふるまうかを考えようとすることが重要である。

に教科「シティズンシップJを位置づけたイギリスに 「寛容Jについていえば、言葉の使われ方からは、マ

も当てはまることである。しかし、シティズンシップ ジョりティのマイノりティに対する配慮や許容とい

の教育は本目反する側面を持っている。それは、国家ゃ うニュアンスがあり、平等な議論を想定することは難

共同体に従う市民を育てるだけではなく、国家や共同 しい。 f手続き的価値lの中で「寛容j とレヴ言葉が

体自体を変えていける市民を育てる可能性を持った 用いられていることを、マイノリティを封勝しようと

教育だからである。 する表現だととらえることもできる。しかし、「寛容J

本論文では、イギリスにおけるシティズンシッフ敬 だからこそ話し合う必要が出マてくるので、ある。常に悶

育の「劇剖切テラシーjという項目に注目し、さら う姿勢を忘れず、ともに考えようとすることに意味が

にその中でも「手続き的価値jという概念について考 ある。

察を進めてきた。これは、「手続き的価酌が、国家 また、 f広い範囲で解決しようとすることJとある

や共同体に単に従う市民ではなく、国家や共同体自体 ように、「解決するJことではなく f解決しようとす

を問い直し、っくりかえていけるような市民を育てる るJことである点に注目したし、 f解決するj ことは

ために重要な概念だと考えたからである。 , 容易て丸まないが、その場の状況同芯じて f解決しよう

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第 37号 (2011年)

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「機能的寛容Jは、 f直樹句寛容J自体を聞いなお

す概念、である。 f道徳的寛容Jを規定してしも価値自

体を問うことになるからである。機能的寛容の実現に

おいて、道徳的寛容の座標軸は変容しイ尋る。自分の価

値観を絶対視しないということは、自分の価値観a自体

を問うことだからである。以上の、萩原、後藤の寛容

の榊且みを使うと、「手続き的価(配における「寛容J

は図のように整理できる占

クリックは、「手続き的価値jの論文の中で「寛容j

という価値について、 rw:寛容』とは、私たちが賛成で

きないことについて、どれだけ受け入れられるカの程

度のことであるJと述べている350

「手続き的価値jにおける f寛容Jは、 f内容J~こ

踏み込んだ「寛容jであり、「道徳的寛容Jではなく

「機能的寛容」である。「寛容jが「手続き的価値j

である意味は、「寛容Jとしづ言葉自体を問うことか

ら話し合いが生まれ、自らの価値観が変容し、ひいて

は既存の国家や共同体を問うことにもつながるから

である。シティズンシッブ教育として、国家や共同体

を聞い直し、っくりかえていけるような市民を育てる

ための「手続き的価値Jとして、「寛容Jは鍵となる

概念だといえるだろう。

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イギリスにおけるシティズンシップ教育の展開とクリ ック報告

とするjことは重要である。この中には、自分の意見

とは異なる意見を受け入れようとすることも含まれ

るであろう。積極的な行動だけではなく、自分がどの

ようにふるまうべきかを考えることを重視する点に

「手続き的価値jの意義があると考える。

クリックも自覚しているが「手続き的価値j自体が

のような市民を育てるためには、まずは耕市自身が考

えの違う人間士がわかりあうための手続き的価値を

重要だと認識し、それを伝える必要があるからである。

抑制ミその実践の中で聞い続けることが、未来の市民

の見本となるのである。

偏ったイ耐直で、あるし、この「価(直jを押し付けてよい 【注】

のか、としづ批判jがある。実際的なこととして、話し

合う際に用いる言語が英語で、あった場合に、英語を母

国語としないマイノリティにとってその話し合いが

耳寄りになるとし、う問題が生じることカ糖、定できる。こ

れについては、別の議命が必要である。しかし私は「手

続き的価値jは共有すべき価値として教えるべきだと

考えている。それは、多様な人々と助け合っていくし

かなし、社会へと確実に変化している中で、し、かに共生

していくかと考えたときに、「異なるこ と、ぶつかり

あうことJから出発するしかないのではなし、かと考え

るからである。

これは、ただ一つの真理を教え続け、多様な価値観

を認めない教育とは正反対である。だからこそあえて

この「手続き的価値jは、教育としづ形で子どもたち

に伝えられるべきだと考える。さまざまな考え方の人

がいて、簡単にはわかりあえないけれど、ともに何か

活動をする。その中でわかりあっていくことができる。

そのことを学ぶことが重要である。

「手続き的価値jはそれ自体関われ続けなければな

らな川問い続けるためにもシティズンシッフ教育の

中で意識的に示される必要がある。その方?去や内容は

明確に規定されてはし匂い。耕市の力量が問われ、 教

師にとっては困難な課題で、あるO しかし、明確に規定

されていなし、からこそできることがあるぽずである。

「手続き的価(直jが正しい答えを持たないのと同様に

「手続き的価値lを教える教育に正しし、一つのやり方

はなし、生徒に何が伝わるかについて何の保証もなし、

ただ「手続き的価佐 を軍見した取り組みを行い、そ

れ自体を聞い続けることが、未新コ市民を育てること

につながる。なぜならば、未来の市民とは、自ら考え、

考えが違う他人とその考えを交流し、共存できる人だ

からである。そして立場や考えが違う人と共に新しい

社会を作り出していける人間のこ、とだからである。そ

-19-.

1 オLードリー ・オスラ一、ヒュー ・スターキー著/清

田夏代、関芽訳『シティズ〉ン、ンッフoと教育一変容する

世界と市民↑生J勤草書房、 2009年、 1ページ。

2金田耕一『政治思担、の現代シリーズ現代福祉国家

と自由一ポスト・りベラリズムの展望』新評論、 2000

年、 125ページ。

3小玉重夫 iunit30シティズン、ンップJオて村元、小玉

重夫、船橋一男『教育学をつかむ』 有斐閣、 2009年、

257ページ。

4 小玉重夫 iurut30シティズンシップjオて村元、小

玉重夫、船橋一男『教育学をつか主_pJl有斐閣、 2009

年、 258ページ。

5 バーナード ・クリック著/添谷育志 ・金田耕一訳 ・

角結党『デモクラシー』岩波書庖、2∞4年、199ぺ一

二/。

6 バーナード ・クリック、向上、 200ページ。

7イギリスの正式な国名は「グレートブリテンおよび

北アイルランド連合王国J(United Kingdom of

Great Britain and Northem Ireland)である。「イン

グランドJiスコッ トランドJrウェーノレズ'J r北アイ

ノレランドjの四つの地i或からなっている。スコットラ

ンドと北アイルランドは1虫自の教育制度を持ってお

り、ウエールズはイングランドとほぼ同じ制度である

が、ウエールズ語を教えるとし¥う点で教育内容が異な

る。なお、本論文ではイングランドにおけるシティズ

ンシップ教育に関する資料や文献などを中心に扱う

ため、「イギリスの教育制度」は「イングランドの教

育制度Jのこととする。

8栗原久「英国における市畏性教育の新しい展再昇一ナ

ショナル ・カリキュラムにおける必修化をめぐって

-J W.社会科教育研究86J]日本住会科教育学会、 2001

年、 31ページ0

9 Qualifications and Curriculum Authori句Tonbehalf of the Citizenship Ad叫soη

Group,“Education for citizensmp and the teaching

ofdemωacyinsch∞ls," 1998. いわゆる「クリ ック報告J。以下クリック報告と記す。

10 小玉、向上、260ページ。

1 1木原直美「ブ、レア政権下における英国市民性教育の

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32 Ibid,p32 33後藤正英「第一章 グロ一ノ〈Vノルレ阿イt持代における寛容

一啓蒙主義の寛容論から現代の寛容論へj寄

『グ、ロ一ノミ勺ノレ.エシックスー寛容・連帯・世界市民ー』

ミネルヴァ書房、 20ω 年、 27・45ページより以下要

約引用。

34萩原優騎「第4章道徳的寛容と機紙句寛容ー精

神分析的な主体の構造から認識のダイナミズムを考

える一J村上陽一郎編『近代化と寛容』風行社、 2∞7年、 35・57ページより以下要約引用。

3 5 Bernard Crick , Alex Porter., op.cit., p67 .

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