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テーマパークにおける 混雑予測を利用した アトラクション訪問順序作成アルゴリズム 北海道大学 工学部 情報工学科 複雑系工学講座 調和系研究室 学部4片山

Ppt katayama g

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テーマパークにおける混雑予測を利用した

アトラクション訪問順序作成アルゴリズム

北海道大学 工学部 情報工学科

複雑系工学講座 調和系研究室

学部4年 片山 亮

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背景

輻輳の発生同期(同時に同対象を選択)

• テーマパークにおける混雑の原因

アトラクションB

アトラクションA

Bの後Aに行く

B→A

B→A

B→A

A,B,Cに行きたい予測待ち時間や移動時間が

できるだけ短い訪問順序を提示– 予測待ち時間の算出法

[Kawamura 07]

• テーマパークの施設を利用する際はユーザのスケジュールが相互に影響→複雑系:複数の要素が相互に影響し全体の振る舞いが変化

ユーザのスケジュールが相互に影響する系での全体の効率化

訪問順序の調整が必要

提示

C→A→B

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目的• 従来研究

– 予測待ち時間の正確な算出に重点

→ 訪問順序の作成の仕方については改良の余地がある

• 本研究

– 訪問順序の作成アルゴリズムをテーマパーク問題に適用

テーマパーク問題において予測待ち時間を利用した

ヒューリスティックな訪問順序作成アルゴリズムを開発し

その有効性を検証する

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訪問順序(プラン)

提示

テーマパーク問題

• N: 全ユーザ数

• λ:到着率

– 1ステップに平均λ人入り口に到着

ExEt

R R

R

R R

A A

• 時間経過に従ってユーザがテーマパーク内に入場してくる

• 個々のユーザのスケジュールをどう調整するか?

• マルチエージェントによる定義

[Kawamura 2003]

• M:訪問予定のアトラクション数

– 訪問するアトラクションをM個ランダムに与えられる

• I :プランを I ステップごとに更新

• Si: サービス時間

– サービスを受け始めてからSiステップでサービスを受け終わる

• Wi:窓口数

– 同時にWi人のユーザにサービスを提供できる

サービス施設i

ユーザ

A,B,Dに行きたい

ユーザ サービス施設

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プラン作成• テーマパーク問題の目的

– ユーザの平均滞在時間の最小化

– 滞在時間=サービスを受ける時間+待ち時間+移動時間

• プラン作成

– 個々のユーザの滞在時間の最小化→全体の効率化→方法 : 移動時間+予測待ち時間が短いプランを作成

• 予測待ち時間

– 待ち行列が発生→時間によって異なるコスト

• 時間依存のコストの特徴

– プランの部分的な改良が困難(部分コストを定義できない)

A B C D A C B D

アトラクションB,Cの所要時間が減っても

D以降への予測到着時刻が変わるため

アトラクションB,Cのみを見て評価はできない

… …

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従来手法

)(minarg iP

PfPi

① },,{ 21 naaaA

② naa 1 を含む順列をランダムにm個作成

mPP1 とする

A :行く予定のアトラクション集合

:プランP

)(Pf :プランPの全行程での

移動時間+予測待ち時間

A B D

400

500

300

Pm

P1

P2

:::

D A B Exit

A D B Exit

A B D Exit

f(Pi)

全プランn!通りに対しm個のプランの比較では不十分な可能性

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提案手法

iii

statntimej ),,(minarg

},,{ 21 naaaA P

),( jaPpush

:),,( anttime

終了

A :行く予定のアトラクション

:プランP

時刻 t において施設 n

を出発したとき

アトラクション a のサービスが

終わるまでにかかる時間

訪問予定のアトラクション数が小さいときは従来手法でも精度の良い解

→ユーザの訪問予定のアトラクション数が大きい間は以下の手法

ctt cnn

)( jatimett jan

jaAA

④ )( Aif else②へist :aiのサービス時間

A B DA B D

D からどこに行くかを決める

待ち時間+移動時間を比較

ct :現在時刻

cn :現在地

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実験設定テーマパーク

R

R R

R

R

RA

A A A

A

AA

AEx

Et

R R RA A

入口 or 出口

アトラクション

道路

サービス施設S(A) 280|290|300|310|320 (アトラクションのサービス時間)

W(A) 15 (アトラクションの窓口数)

S(R) 200 (道路のサービス時間)

W(R) ∞ (道路の窓口数)

ユーザ(N , λ) (1000,0.1)(1500,0.15)(2000,0.2) (全ユーザ数,到着率)

M 8 (訪問アトラクション数)

I 300 (プランインターバル)

異なる混雑の度合いでプランの調整効果を比較する

(アトラクション数10)

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結果1(平均滞在時間)滞在時間の平均 待ち時間移動時間

0

5000

10000

15000

20000

25000

サービス時間

ランダム 従来 提案 ランダム 従来 提案 ランダム 従来 提案

agent = 1000 agent = 1500 agent = 2000

(100%)

(-27%) (-32%)

(100%)(-12%) (-14%)

(100%)(-7%) (-6%)

• 比較する候補プラン数=10

訪問するアトラクション数 4:10÷4!=0.42 5:10 ÷5! = 0.08

• 提案手法は従来手法と比べ待ち時間は増えている

• 提案手法は従来手法と比べ移動時間は減っている

• ユーザ数が比較的小さいときは提案手法が最もよい

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結果2(待ち行列の様子)

t

アトラクション

提案手法

t

アトラクション

従来手法

アトラクション

t

ランダム

特徴:非効率な状況が多くおきている

アトラクションのサービス時間の差

アトラクション間の移動時間の差

→同期の原因

特徴:一つのアトラクションに集中

処理効率の悪いアトラクションは

待ち行列が減るのが遅い

→先に回るユーザが多い

特徴:平均的にユーザが分散する

予測待ち時間が短いアトラクションにすぐ向かう

濃淡:待ち行列長

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t

アトラクション

考察• 提案手法の長所,短所

短所 : 終了近くにサービス時間の長いアトラクションにユーザが残る

→ 非効率な状況

ユーザの混雑度合いが増えるとこの影響が大きくなる

長所 : ユーザを均等に分散 → 全てのアトラクションがフル稼働

濃淡:待ち行列長

再掲:待ち行列の時間推移

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まとめ

• 提案手法はユーザを均等に分散させることでアトラクションの処理効率を上げることができる

• 混雑の度合いが増えるにつれ終了近くの効率的でない状況が増し,ユーザの平均滞在時間は増加する

• 今後さらに他のアルゴリズムについて検討していく