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Regulated Switch Mode Power Supply™ (R.SMPS™) 技術概要 R.SMPS™ Lab.gruppenのRegulated Switch Mode Power Supply™(R.SMPS™)は、コンパクトかつ高効率に設 計され、パワーアンプの安定動作のために開発されたスイッチ・モード電源です。 R.SMPS™のトランスには強化フェアライトコアを使用し、独創的でシンプルなレイアウトですが、 従来の大型の鉄製コアを持つトランスと同等のマグネット・フィールド(磁界) を生み出します。同時に、高効率で発熱を抑えますので、メイン電源から引 き出されるパワーアンプ全体の電流を減少させます。 メイン電源の電圧は、ピークレール電圧に影響が出る前に公称値よりも最大 20%低下する可能性がありますが、R.SMPS™は、メイン電源の電圧が低下 した場合でも、電源電圧レールを最適レベルに保つように設計されています。 これにより、メイン電源電流が大幅に低下したり変動したりしても、フルレール電圧を出力段に供給 することができるため、アンプは安定した過渡応答(トランジェント・レスポンス)と歪みの無い低音を 供給することができます。 エネルギー効率の一つの指標として「ピーク出力vs電流引込比率」がありますが、R.SMPS™は、この 比率が400:1を実現します。すなわち、100/115Vの本線電源から僅か1Aの電流引込だけで400Wの出 力パワーが得られることを意味しています。 コンパクトで高効率のR.SMPS™は、パワーアンプの高い出力密度に寄与しています。 PLM20000Q(2010年発売)からは、世界中のどの場所においても安定してパワーを供給できるように ユニバーサル化(100-240V)されました。 トロイダル・トランス電源 一般的なスイッチモード電源 公称電圧が約20%低減しても安定したレール電圧 を提供します。 主電源の電圧低下に比例してレール電圧が低下し ます。 半導体ロスが生じるとレール電圧は大幅に低減し ます。 低電圧の状態ではレール電圧を低減させるのでは なく、シャットダウンします。

Regulated Switch Mode Power Supply™ (R.SMPS™)...Regulated Switch Mode Power Supply (R.SMPS ) 技術概要 R.SMPS Lab.gruppenのRegulated Switch Mode Power Supply (R.SMPS )は、コンパクトかつ高効率に設

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Regulated Switch Mode Power Supply™

(R.SMPS™)

技術概要

R.SMPS™

Lab.gruppenのRegulated Switch Mode Power Supply™(R.SMPS™)は、コンパクトかつ高効率に設計され、パワーアンプの安定動作のために開発されたスイッチ・モード電源です。

R.SMPS™のトランスには強化フェアライトコアを使用し、独創的でシンプルなレイアウトですが、従来の大型の鉄製コアを持つトランスと同等のマグネット・フィールド(磁界)を生み出します。同時に、高効率で発熱を抑えますので、メイン電源から引き出されるパワーアンプ全体の電流を減少させます。

メイン電源の電圧は、ピークレール電圧に影響が出る前に公称値よりも最大20%低下する可能性がありますが、R.SMPS™は、メイン電源の電圧が低下した場合でも、電源電圧レールを最適レベルに保つように設計されています。

これにより、メイン電源電流が大幅に低下したり変動したりしても、フルレール電圧を出力段に供給することができるため、アンプは安定した過渡応答(トランジェント・レスポンス)と歪みの無い低音を供給することができます。

エネルギー効率の一つの指標として「ピーク出力vs電流引込比率」がありますが、R.SMPS™は、この比率が400:1を実現します。すなわち、100/115Vの本線電源から僅か1Aの電流引込だけで400Wの出力パワーが得られることを意味しています。コンパクトで高効率のR.SMPS™は、パワーアンプの高い出力密度に寄与しています。

PLM20000Q(2010年発売)からは、世界中のどの場所においても安定してパワーを供給できるようにユニバーサル化(100-240V)されました。

トロイダル・トランス電源

一般的なスイッチモード電源

公称電圧が約20%低減しても安定したレール電圧を提供します。

主電源の電圧低下に比例してレール電圧が低下します。

半導体ロスが生じるとレール電圧は大幅に低減します。低電圧の状態ではレール電圧を低減させるのではなく、シャットダウンします。

力率補正(Power Factor Correction)

Lab.gruppen独自のCurrent Draw Modeling™(CDM™)アルゴリズムにより、電源電圧の影響を最小限に抑えます。

アイドリング時には、競合製品と比較して引込電流が低い結果です。

100Hzの信号を1/20パワー、1/8パワーで入力した場合には最も低くなりません。

現実的なダイナミクスのある信号(バースト信号、Kick Drum)を入力すると、RMS値は最も低く、またピーク電流にも余裕がある結果となります。

vc

Lab.gruppen PLM20000Q (R.SMPS™)A社B社

アイドリング 100Hz@1/20 power

100Hz@1/8 power

12dB burst150BPM

@1/8 power

Kick Drum

主電源引込電流

RMS(平均電流)

ピーク電流

Lab.gruppen PLM20000Q (R.SMPS™)A社B社

vc【Kick Drumの入力信号で比較】メイン電源から引き出される最大RMS電流に対してどれだけの出力が得られるか、を比較。

・PLM20000Q(R.SMPS)1A:400W(@120V)

・C社・・・対PLM20000Q比SPL-5.5dB・P社・・・対PLM20000Q比SPL-2.0dB

消費電流

出力電圧

・Main draw:230V・4×184Vpk@4Ω 150msec

【Burst信号の入力信号で比較】

消費電流

出力電圧

・Main draw:230V・4×184Vpk@4Ω

Under Voltage Limiting™(UVL™)

重い負荷がかかる状態で、長いメイン電源用ケーブルを使用していたりする場合など、メイン電源電圧が低下するリスクがある状況では、UVL™が、メイン電圧がトリップしないように、出力パワーを下げていきます。(80V-65V)これにより、電源電圧が低い環境下においても、電源をオンに保つことが可能になります。また、後述のBEL™との組み合わせにより、苛酷な電源の環境下でも、長時間にわたり、高い出力を得ることが可能になります。

Breaker Emulation Limier™(BEL™) ※PLM+/PLM/D

BEL™は、電源ブレーカーのトリップを防ぎ、設定した出力電圧を保つためのアルゴリズムです。デバイス(パワーアンプ)を動作許容範囲内に保ち、温度プロテクションのスレッショルド値を超えることの無いように動作します。この機能は、PLM20000Qに初めて搭載され、現行モデルでは、PLM+シリーズとDシリーズに搭載されています。

Lake Controller 設定画面

2

3

1

1 メイン電源に供給されるRMS電流/電圧のモニタリング

2 BEL™設定 (0.1Aステップ)※Product毎の設定範囲は下記表

3 ブレーカーのタイプ(特性)のセレクター《Conservative》

設定値を超えない《Fast》

設定値を超えるがブレーカーテンプに素早く反応

《Universal》設定値を超えるがブレーカーテンプに対し、「Fast」より遅く反応

Model Current (Ampere) Fuse Option Available

PLM20K44 5.0 – 32.0 A Universal / Fast / Conservative

PLM12K44 5.0 – 25.0 A Universal / Fast / Conservative

PLM5K44 2.0 – 15.0 A Universal / Fast / Conservative

D200:4L 5.0 – 32.0 A Universal / Fast / Conservative

D120:4L 5.0 – 25.0 A Universal / Fast / Conservative

D80:4L 5.0 – 15.0 A Universal / Fast / Conservative

D40:4L 2.0 – 15.0 A Universal / Fast / Conservative

D20:4L 1.0 – 7.0 A Universal

D10:4L 1.0 – 7.0 A Universal

PLM20000Q 5.0 – 32.0 A Universal / Fast / Conservative