Research Center for Seismology, Volcanology and Disaster Mitigation Graduate School of Environmental Studies, Nagoya University （旧）鳳来町における小規模アレイでの連続地震観測とアクロス解析

Research Center for Seismology, Volcanology and Disaster Mitigation

Graduate School of Environmental Studies, Nagoya University

（旧）鳳来町における小規模アレイでの連続地震観測とアクロス解析

渡辺俊樹・生田領野・相馬知征・宮島力雄・雑賀敦・須藤法子・

柏木雅生・藤井直之（名古屋大学）、山岡耕春（東京大）

共同研究機関静岡大学理学部、日本原子力研究開発機構東濃地科学セン

ター

観測にあたっては下記各機関の協力をいただきました。愛知県県有林事務所鳳来業務課、

愛知県新城設楽道路建設事務所、設楽町道路建設課

2006.03.28地震火山・防災研究センター年次報告会



研究目的と内容

• アクロスによる東海監視に向けて

• （臨時）連続観測による連続データの取得• 地震計アレイによる波群の検出• プレート境界からの反射波の検出

• 震源装置移設



東海監視試験観測点

S01

S02S03

S04

S05

S06

S07

S08S09

S10S11

S12

1 km

• 2004.11 月中旬アレイ設置（愛知県

民の森：鳳来町）• 2005.01 月

長測線観測点設置

⇒ 　 2005.09 月末まで



FIT No.1

FIT No.3

FIT No.2

東濃鉱山 ACROSS 震源装置



観測点

• 地震計： Mark Products 　L22D 3 成分

• ロガー： DataMark LS7000（電流消費量～

130mA ）+ 1GB or 2GB

• 電源：太陽電池パネル（ 26W ） + バッテリー（ 40Ah ）– バッテリーのみで 300 時間 =12

日– 日照 1 時間 / 日でも電圧保持でき

る電源系デザイン

• 一部の観測点が日照不足– 115Ah のバッテリーに交換

EW NSUD

Solar panel



生記録 (2005 年 7 月 28 日 14 時 UD)



ACROSS 伝達関数

S01

S02

S03

S04

S05S06

S07

S08

S09

S10

S11S12

Transverse-Radial

2 週間スタック



ボアホール観測記録 (Hi-net: N.HOUH)



地表観測記録 (S11)



P 波初動； S11-Hzr



P 後続波 ; S11-Hzr



S 後続波； S11-HZR



S 波初動 ; S11-HTT



S 後続波； S11-HTT



構造モデル

上部地殻

下部地殻

上部マントル

低速度層

受信点⊿=40 ～

75km

20

0

40

60

深さ

d　/km

ACROSS震源からの距離⊿　 / km0-100 100

理論走時・波形の計算に用いた速度構造モデルACROSS震

源Ｆｒ

フィリピン海プレート



速度構造とレイパス



ＡＣＲＯＳＳ土岐送信時のＦＤＭ波形

受信点

0 20 40 60 80 100-20-40-60-80-1000

2

6

4

10

12

18

14

8

16

ACROSS震源からの距離⊿　 / km

Hrr

FDMによる理論波形の計算（ Larsen　and　Schultz　(1995)）

堆積層内屈折波

下部地殻上面の反射波

第３、４層境界反射ＳＶ波

第４、５層境界反射ＳＶ波

プレート境界反射波（ P ｘ P)

時間

τ　/sec

PmP

堆積層下面反射波

上部地殻内屈折波

下部地殻内屈折波（紫）



アレイ解析；センブランス法

Hzr

Vertical

Horizontal

速度 3800m/s でセンブランス値最大

ACROSS 震源から見た小アレイの方位角に一致



アレイ解析；センブランス法

Pg Pg’ PmP PxP予測される波群 :

アレイ内でコヒーレントな波群が多数検出され，本物とスプリアスの判断がつかない．

ほとんどのコヒーレントな後続波は，直達 P 波よりも小さい入射角を取っている．

水平

鉛直



• 土岐アクロス震源の連続運転

• 森町アクロス震源（気象研）– 平成 18 年度から送信

開始

• 各務原アクロス震源（名大）の豊橋への移設– 震源アレイ– 平成 18 年度に送信開始を予定

• 東海監視計画

東海監視計画に向けて

ACROSS (JMA)

ACROSS (JNC)

50 km

70 km

30 km

ACROSS (NU)



7 月 28 日 14 時 UD

同じ観測点の 1 週間前の同じ時刻の同じ成分の記録



7 月 21 日 14 時 UD



まとめ

• アクロス震源と地震計アレイを用いたプレートからの反射波およびその時間変動の検出– 10ヶ月に渡る連続観測を行った。– アレイ解析を行った。– 波形の時間変動について検討している。– 2005 年 7 月の低周波微動の活動と関連している

かもしれない。

• 来年度は→震源設置（移設）– 東海監視計画に向けて三河観測所（豊橋市）への

移設を実施している。– 近傍の既存の地震観測点と共存する方法を試みて

いる。

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