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SIer視点からみたハイパーコンバージドの選定 構成・サイジングのポイント、注意点 ネットワンシステムズ 株式会社 ビジネス推進本部 応用技術部 川満 雄樹 Internet Week 2016 D2-1 今知るべきハイパーコンバージドインフラ

SIer視点からみたハイパーコンバージドの選定 構成・サイジ …...2014年9月 EVO:RAIL 1.0 リリース(vSphere5.5ベース) 2015年8月 自社VDI基盤にEVO:RAILを導入

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SIer視点からみたハイパーコンバージドの選定構成・サイジングのポイント、注意点

ネットワンシステムズ株式会社ビジネス推進本部応用技術部川満 雄樹

Internet Week 2016D2-1 今知るべきハイパーコンバージドインフラ

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ネットワンシステムズ株式会社

© NetOneSystems Co., Ltd. All rights reserved.

社名ネットワンシステムズ株式会社(Net One Systems Co., Ltd.)

設立 1988年2月1日

代表者 代表取締役 社長執行役員 吉野 孝行

本社 東京都千代田区

資本金 122億79百万円(2016年3月31日現在)

社員数(連結) 2,252人(2016年3月31日現在)

売上高(連結) 1,451億80百万円 (2016年3月期)

グループ会社

ネットワンパートナーズ株式会社

株式会社エクシード

Net One Systems USA, Inc.

Net One Systems Singapore Pte. Ltd.

Workstyle

CloudPlatform

Network

Security

Academy

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SIerの立場でICTの導入・リファレンスモデル化ICT利活用をSIerとして、お客様に最適・最新な提案をするために

私たちは自ら「リファレンスモデル化」・「働き方革命」を実践しています

そのノウハウをお客様に提供し、ともに実現する

最新ICTを自ら実践し、効果を実感

・VDIにより、自宅でも外出先でも場所を選ばず、どこでもセキュアに仕事ができる環境を実現

・会議室やフリースペースにビデオ会議端末を配備し、どこからでもFace to Faceのコラボレーションを実施

・Jabber Videoを活用することで、社外からも社員間のコミュニケーションを実施することが可能

いつでも・どこでも・誰でも・どんな情報端末でも、目的に合わせてフレキシブルな働き方を実現

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自己紹介・経歴

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■経歴• ~ 2007:前職では開発系SIerにて金融・流通系のシステム開発と基盤の導入を担当。

• 2007~現在:NOSに入社後、主に仮想化基盤のプリセールスと構築技術者として従事。得意分野は仮想化、バックアップ、ストレージ。現在はEMC、Vmware、Veritas製品等の製品技術とハイパーコンバージド関連を担当。

かわみつ ゆうき

川満 雄樹ネットワンシステムズ(株)応用技術部 クラウドDCチーム

■コミュニティ活動など• Japan HCI Community (https://japanhci.connpass.com/)• EMC Community Network、Vmware Technology Networkにて"kawaman"のアカウントで活動中

■表彰• VSANとHCI(EVO:RAIL・VxRail)の取組で

vExpert 2015 - 2016 を受賞。

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ネットワンシステムズ HCIの取り組み

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2014年春:Vmware OEMパートナーの締結VMworld 2014でHCI市場へ参入を発表

ハイパーコンバージドという名称が一気に広がった時でした

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2014年9月 EVO:RAIL 1.0 リリース (vSphere5.5ベース)

2015年8月 自社VDI基盤にEVO:RAILを導入

2015年12月 EVO:RAIL 2.0 リリース(vSphere6.0ベース)

2016年2月 Vmware EVO:RAILプログラムの変更

2016年3月 EMCパートナーとして、EVO:RAILの後継であるVxRail 3.0の販売を開始

2016年7月 VxRail 3.5のリリースこのタイミングで自社のVDI基盤をVxRailにコンバート

2016年12月 VxRail 4.0でついにDELL ハードウェアモデル登場

2016年2月 Vmware EVO:RAILプログラムの変更

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EVO:RAILとVxRailの関係

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2014/9EVO:RAIL 1.0

※vSphere 5.5u2

2015/12EVO:RAIL 2.0

※vSphere 6.0u1

2016/3VxRail 3.0

※vSphere 6.0u1

基本はEVO:RAIL 2.0を踏襲

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VxRail バージョンの推移

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2016/6VxRail 3.5

※vSphere 6.0u2

2016/12VxRail 4.0

※vSphere 6.0u2

ブランドがDELL EMCに変更ベースサーバもDELL Rシリーズへ

ブランドはEMCではなくVCE

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SIer視点からみたハイパーコンバージドの選定構成・サイジングのポイント、注意点

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HCIとサーバー仮想化のサイジング

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サーバー仮想化のサイジングについて振り返り

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CPUは平均的に20%以下の利用率

メモリは60%以上の利用率が多い

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CPU利用率

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CPU利用率

CPU

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CPU

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VMware vSphere物理サーバ

それぞれ平均10%未満の使用率

統合して60 - 80%の使用率

サーバー仮想化統合のもっとも大きな動機は、余っているサーバーリソース(CPU・メモリ・ドライブ)を統合する事でコスト・運用を最適化する事でした。

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サーバー仮想化統合とサイジングのポイント

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1. 物理サーバのリソースを集約、IAサーバのリソース利用を効率化

2. 集約によってOSライセンスなども効率化(WindowsServer DataCenter Editionなど)

3. 容量が余りがちで、物理サーバローカルに閉じられていたHDD・RAIDを外部共有ストレージに集約して効率化(VSANなどSDSはこの空いたローカルドライブを有効利用しています)

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Software Defined X とサイジング

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HCIの中核となるSoftware Defined Storage

(SDS)や、NSXなどのネットワーク仮想化の

Software Defined Network(SDN)など、

これらは高性能化したIAサーバの恩恵で、従来は専用機器で処理していた事をソフトウェア化したものですが、サイジングのポイントは、

SDxは集約した仮想マシンとIAサーバリソースを共有 している事です。

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HCIベンチマークの値とサイジングの注意点

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Software Defined X とサイジング の注意点

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ストレージIOや、ネットワークスループットのベンチマークテストの値を参照する際の注意点は、

SDx最大性能値を発揮している時はIAサーバのCPUリソースもかなり消費している という点。

SDxは、仮想マシンとその他の機能を同居させて初めてメリットが生まれます。SDxのサイジングはそれを利用する仮想マシンとのリソース共有を正しく把握する事が重要です。

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R:W = 100:0 R:W = 70:30 R:W = 0:100 R:W = 100:0 R:W = 70:30 R:W = 0:100

Intel E5-2600 v3 Intel E5-2600 v2

4KB Random IO

CPU 利用率

[%]

IOPS[IO

/se

c]

IOPS CPU 利用率[%]

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ベンチマーク性能の落とし穴 : VSAN IOPS計測

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SSD*1

HDD*3

VSAN データストア(分散共有ストレージ)

HCIアプライアンス(VSAN)

SSD*1

HDD*3

SSD*1

HDD*3

SSD*1

HDD*3

40台の仮想マシンからVSANにIO負荷をかけた場合のIOPSとCPU負荷の関係性

ベンチマーク結果では非常に高いIOPSを記録していますが、同時にCPUも多く消費するため実際のサイジングには注意が必要

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Intel E5-2600 v3

Packet Size 1KB

CPU 利用率

[%]

Thro

ughput[

Mbps]

Throughput[Mbps]

CPU 利用率[%]

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ベンチマーク性能の落とし穴 : NSXの処理負荷

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25台のNSX ESGに対して負荷をかけた際のスループットとCPU負荷の関係性

NSXを利用したネットワークの仮想化を行った場合も、高負荷処理を掛け続けた場合には、仮想化基盤そのもののCPUが枯渇してしまうリスクがあります。

SSD*1

HDD*3

VSAN データストア(分散共有ストレージ)

HCIアプライアンス(VSAN)

SSD*1

HDD*3

SSD*1

HDD*3

NSXEdge

NSXEdge

NSXEdge

NSXEdge

NSXEdge

NSXEdge

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HCIにおける集約とサイジングのポイント

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1. SDx環境では仮想マシンの負荷のサイジング に加え、ストレージIO + ネットワークIOの負荷分のオーバヘッドも考慮する事(事前検証を推奨)

2. 各SDSの可用性ポリシーにも寄るが、カタログスペック容量ではなく、データの冗長性(ミラーリングなど)を考慮した実効容量を把握する事

3. 仮想マシンのデータ保護の実装方法も従来方式と変わる可能性があるので、必ず検討する事。

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