18
TS001

TS001 - Math工房

  • Upload
    others

  • View
    7

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: TS001 - Math工房

TS001

Page 2: TS001 - Math工房

Stata 12 コマンド解説書

【経済系機能編】単変量時系列分析

Stataには時系列データを分析するためのコマンドが一式用意されています。ts系コマンドと呼ばれるもの

がそれですが、本解説書では単変量時系列分析に関係するものを中心に、その機能と用法を記述しました。

• 単変量時系列分析の概要• 時系列データの初期設定• 自己回帰移動平均 (ARMA) モデル

• コレログラム• ARCH/GARCH系モデル

• 単位根検定

目  次

コマンド whitepaperタイトル ページ mwp番号

− 単変量時系列分析 3 mwp-083

arch ARCH系モデル 11 mwp-051

arch 推定後機能 27 mwp-056

arima ARMA(自己回帰移動平均)モデル 35 mwp-003

arima 推定後機能 51 mwp-055

corrgram/ac/pac コレログラムの作成 58 mwp-009

dfgls 単位根検定(DF-GLS検定) 64 mwp-053

dfuller 単位根検定(ADF検定) 69 mwp-052

pperron 単位根検定(P-P検定) 75 mwp-054

tsset 時系列データの初期設定 79 mwp-002

− 日付/時間情報の入力 86 mwp-001

本解説書は StataCorp社の許諾のもとに作成したものです。

c⃝ 2011 Math工房

一部 c⃝ 2011 StataCorp LP

Math工房 web: www.math-koubou.jp

email: [email protected]

Page 3: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

mwp-083

単変量時系列分析

Stata には単変量時系列データを分析するための機能として arima, arch 等のコマンドが用意されていま

す。それぞれの機能/用法については別に whitepaper を用意していますが(mwp-003 , mwp-051 , 等)、前

提となる基本的事項については別途整理しておいた方が良いと考え、本 whitepaperを作成しました。なお、

VAR/VEC等の多変量時系列分析機能に関する同様のイントロについては mwp-084 をご参照ください。

1. 定常性

2. 時系列モデル

3. 定常性と反転可能性の条件

4. コレログラム

5. 非定常過程と単位根

6. ARCH系モデル

7. tsset

1. 定常性

(1) 定常性の定義

具体的な時系列データ y1, y2, . . . , yT は基盤となる確率過程 (stochastic process)

{yt}∞−∞ = {. . . , y−1, y0, y1, . . .} (1)

の実現値の集合ととらえることができるわけですが、その際、その過程が定常的であるかどうかは重要なポイ

ントとなります。確率過程 {yt}∞−∞ に対して次の 3つの条件が成り立つとき、{yt}は定常的 (stationary) で

あると言います(より厳密性を期する意味で弱定常的 (weakly stationary) または共分散定常的 (covariance

stationary) という表現を用いることもあります)。

(i) 平均 E(yt)がすべての tに対して一定である。

(ii) 分散 V (yt)がすべての tに対して一定である。

(iii) 自己共分散 Cov(yt, yt−s)が tには依存せず、時点の差である s(s > 0)のみに依存する。

c⃝ Copyright Math工房; 一部 c⃝ Copyright StataCorp LP (used with permission)

3

Page 4: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

(2) ホワイトノイズ

定常的確率過程の中で最も基本的なものがホワイトノイズ (white noise) です。{ut} をホワイトノイズとするとそれは次の条件を満足します。

E(ut) = 0 (2a)

V (ut) = σ2 (2b)

Cov(ut, us) = 0, t ̸= s (2c)

すなわちホワイトノイズは、期待値が 0、分散が一定 (σ2)、自己相関を持たない確率過程であると言えます。

2. 時系列モデル

計量経済等の分野で良く用いられる時系列モデルには次のようなものがあります。

(1) AR(p)モデル

次数 pの自己回帰過程 (autoregressive process) で、被説明変数の過去の値を用いて次のように表現さ

れます*1。yt = ϕ1yt−1 + ϕ2yt−2 + · · · + ϕpyt−p + ϵt, ϵt ∼ WN(whitenoise) (3)

(2) MA(q)モデル

次数 q の移動平均過程 (moving average process) で、ホワイトノイズの線形結合として次のように表

現されます。yt = ϵt + θ1ϵt−1 + · · · + θqϵt−q, ϵt ∼ WN (4)

(3) ARMA(p, q)モデル

次数 (p, q) の自己回帰移動平均過程 (autoregressive-moving average process) で、AR(p) モデルと

MA(q)モデルの組合せとして次のように表現されます。

yt = ϕ1yt−1 + ϕ2yt−2 + · · · + ϕpyt−p + ϵt + θ1ϵt−1 + · · · + θqϵt−q, ϵt ∼ WN (5)

今、ラグ演算子を L、その多項式を

ϕ(L) = (1 − ϕ1L − ϕ2L2 − · · · − ϕpL

p) (6a)

θ(L) = (1 + θ1L + θ2L2 + · · · + φqL

q) (6b)

と定義すると、AR(p), MA(q), ARMA(p, q)各モデルはそれぞれ次のように表現することもできます。

AR(p)モデル: ϕ(L)yt = ϵt (7a)

MA(q)モデル: yt = θ(L)ϵt (7b)

ARMA(p, q)モデル: ϕ(L)yt = θ(L)ϵt (7c)

*1 定数項は省略してあります。また [TS] arima p79 に記載されている数式では ϕの代りに ρというギリシャ文字が使用されて

います。

4

Page 5: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

3. 定常性と反転可能性の条件

評価版では割愛しています。

4. コレログラム

評価版では割愛しています。

5. 非定常過程と単位根

評価版では割愛しています。

6. ARCH系モデル

評価版では割愛しています。

7. tsset

評価版では割愛しています。

¥

5

Page 6: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

mwp-051

arch - ARCH系モデル

archコマンドは ARCH, GARCH等、種々の ARCH系モデルに対応した推定コマンドで、ボラティリティ

(volatility) をモデル化する機能を提供します。

1. ARCH系モデル

2. ARCH/GARCH

3. ARCH/GARCH – ARMA過程を伴うモデル

4. EGARCH – 非対称効果

5. 非対称 PGARCH

6. 誤差分布

1. ARCH系モデル

ARCH (autoregressive conditional heteroskedasticity)系モデルに関する一般式の基本形は [TS] arch p13

(1) 式に記載されているようなもので、yt に関する条件付平均式 (conditional mean equation) の他に、σ2t

に関する条件付分散式 (conditional variance equation) を含む点に特徴があります。この条件付分散式に含

まれる A 項、B 項の規定の仕方によって ARCH, GARCH 等、種々のモデルが構成される他、[TS] arch

p13-14 (2)式、(3)式のような拡張型のモデル式を想定することにより、さらに多様なモデルが構成されま

す。archコマンドはこれらすべてのモデル(約 20種)に対応した包括的なコマンドです。

2. ARCH/GARCH

ここでは Exampleデータセット wpi1.dtaを用いて ARCH/GARCHモデルのフィットを行います。

. use http://www.stata-press.com/data/r12/wpi1 *1

このデータセット中には米国の卸売物価指数 (wholesale price index) に関するデータが 1960q1から 1990q4

にわたり四半期ごとに記録されています。なお、変数 ln wpiの表す値は ln(wpi)を意味します。

c⃝ Copyright Math工房; 一部 c⃝ Copyright StataCorp LP (used with permission)*1 メニュー操作:File ◃ Example Datasets ◃ Stata 12 manual datasets と操作、Time-Series Reference Manual [TS] の arch

の項よりダウンロードする。

6

Page 7: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

. list if n <= 4 | n >= ( N - 3), separator(4) *2

124. 116.2   1990q4   4.755313

123. 112.8   1990q3   4.725616

122. 110.8   1990q2   4.707727

121.   111   1990q1    4.70953

  4.  30.7   1960q4   3.424263

  3.  30.7   1960q3   3.424263

  2.  30.8   1960q2   3.427515

  1.  30.7   1960q1   3.424263

  wpi        t     ln_wpi

ここで D.ln wpi(ln wpiの 1階差分)についてプロットしてみましょう。

. twoway (line D.ln wpi t), yline(0) *3

このプロットより価格変動(ボラティリティ)の大きい時期と比較的平穏な時期が混在していることが見て取

れます。

ところで時系列データに対し線形モデルをフィットさせた場合、その postestimation 機能として estat

archlmコマンドが利用できるようになります([R] regress postestimation time series 参照)。このコ

マンドは Engleの LM検定 (Lagrange Multiplier test) 機能を実行するもので、残差中に ARCHの効果が存

在するかどうかをチェックします。そこでまず D.ln wpiのデータに対し定数項のみからなるモデルをフィッ

トさせます。

*2 メニュー操作: Data ◃ Describe data ◃ List data*3 メニュー操作:Graphics ◃ Twoway graph (scatter, line, etc.)

7

Page 8: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

. regress D.ln wpi *4

       _cons    .0108215   .0012963     8.35   0.000     .0082553    .0133878

    D.ln_wpi       Coef.   Std. Err.      t    P>|t|     [95% Conf. Interval]

   Total   .02521709   122  .000206697 Root MSE      =  .01438

           Adj R­squared =  0.0000

Residual   .02521709   122  .000206697 R­squared     =  0.0000

   Model           0     0           . Prob > F      =       .

           F(  0,   122) =    0.00

Source        SS       df       MS              Number of obs =     123

. regress D.ln_wpi

この状態で estatコマンドが有効となるので estat archlmを実行します。

• Statistics ◃ Postestimation ◃ Reports and statistics と操作

• estatダイアログ: Reports and statistics: Test for ARCH effects in the residuals (archlm)

Specify a list of lag orders to be tested: 1

図 1 estat archlmダイアログ

         H0: no ARCH effects vs.  H1: ARCH(p) disturbance

       1           8.366               1                   0.0038

    lags(p)           chi2               df                 Prob > chi2

LM test for autoregressive conditional heteroskedasticity (ARCH)

. estat archlm, lags(1)

*4 メニュー操作: Statistics ◃ Linear models and related ◃ Linear regression

8

Page 9: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

結果からすると p値が 0.0038であるので、ARCH効果なしとする帰無仮説は棄却されることになります。

ARCH 効果の存在が確認できたところで GARCH(1, 1) モデルのフィットを行ってみます。D.ln wpi を yt

と書いた場合、ARCH(1)モデルは {yt = xtβ + ϵt

σ2t = γ0 + γ1ϵ

2t−1

(M1)

のように記述されるのに対し、GARCH(1, 1)モデルは{yt = xtβ + ϵt

σ2t = γ0 + γ1ϵ

2t−1 + δ1σ

2t−1

(M2)

のように表現されます。このため GARCH(1, 1)モデルの方がより一般性の高いモデルであると言えます。な

お、ARCHモデルと GARCHモデルの一般式については [TS] arch p25-26 をご参照ください。

• Statistics ◃ Time series ◃ ARCH/GARCH ◃ ARCH and GARCH models と操作

• Modelタブ: Dependent variable: D.ln wpi

Specify maximum lags: ARCH maximum lag: 1

GARCH maximum lag: 1

図 2 archダイアログ - Modelタブ

9

Page 10: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

       _cons    .0000269   .0000122     2.20   0.028     2.97e­06    .0000508

         L1.    .4544606   .1866606     2.43   0.015     .0886127    .8203086

       garch

         L1.    .4364123   .2437428     1.79   0.073    ­.0413147    .9141394

        arch

ARCH

       _cons    .0061167   .0010616     5.76   0.000     .0040361    .0081974

ln_wpi

    D.ln_wpi       Coef.   Std. Err.      z    P>|z|     [95% Conf. Interval]

                 OPG

Log likelihood =   373.234 Prob > chi2     =      .

Distribution: Gaussian Wald chi2(.)    =         .

Sample: 1960q2 ­ 1990q4 Number of obs   =       123

ARCH family regression

Iteration 10:  log likelihood =  373.23397

Iteration 9:   log likelihood =  373.23394

Iteration 8:   log likelihood =  373.23277

Iteration 7:   log likelihood =   373.1894

Iteration 6:   log likelihood =  373.11099

Iteration 5:   log likelihood =  372.41703

(switching optimization to BFGS)

Iteration 4:   log likelihood =  370.42566

Iteration 3:   log likelihood =  369.65205

Iteration 2:   log likelihood =  366.89268

Iteration 1:   log likelihood =  365.64586

Iteration 0:   log likelihood =  355.23458

(setting optimization to BHHH)

. arch D.ln_wpi, arch(1/1) garch(1/1)

archコマンドの出力より、(M2)式中のパラメータは次のように推定されたことになります。

平均式: β0 = 0.0061

分散式: γ0 = 0.000 γ1 = 0.436 δ1 = 0.454

ただし γ1 については p値が 0.073であるので 0という可能性を排除できない点に注意する必要があります。

10

Page 11: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

3. ARCH/GARCH – ARMA過程を伴うモデル

評価版では割愛しています。

4. EGARCH – 非対称効果

評価版では割愛しています。

5. 非対称 PGARCH

評価版では割愛しています。

6. 誤差分布

評価版では割愛しています。

¥

11

Page 12: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

mwp-003

arima - 自己回帰移動平均モデル

arimaは擾乱が自己回帰移動平均 (ARMA: autoregressive moving-average) 過程として表現される単変量モ

デルのフィットを行います。arimaは従属変数の自己回帰項のみによって記述された ARMAモデルのみなら

ず、独立変数を含む形の ARMAXモデルにも対応しています。

1. ARMA過程

2. arimaの用例

2.1 ARIMA(1,1,1)モデル

2.2 加法的季節変動モデル

2.3 乗法的季節変動モデル

2.4 ARMAXモデル

補足1

1. ARMA過程

ARMA 過程に関するモデル式については [TS] arima のセクション“Introduction” p79 に記述されてい

ます。最初に ARMA(1, 1)過程に関するモデル式が記載されていますが、その本質は構造方程式中の擾乱項

µt の中に自己相関項 ρµt−1 と移動平均項 θϵt−1 を含む点です。すなわち周期 tにおける擾乱は単なる白色ノ

イズ ϵt 以外に 1期前の µt, ϵt の影響を引きずった構造となっています。その影響の度合いはパラメータ ρと

θ によって規定されるわけです。

自己相関による影響を p期まで、移動平均による影響を q 期までの範囲に拡張したモデルが ARMA(p, q)過

程であり、そのモデル式がマニュアル上に示されているわけですが、それは ARMA(p, q)を

µt = yt − xtβ (M1)

µt = ρ1µt−1 + · · · + ρpµt−p + θ1ϵt−1 + · · · + θqϵt−q + ϵt (M2)

と表現したとき、(M2)式に (M1)式を順次代入して行くことにより誘導できます。それはラグ演算子 Lを用

いることによって、マニュアルに記載されているようなよりコンパクトな一般式表記に改めることができるわ

けです。

c⃝ Copyright Math工房; 一部 c⃝ Copyright StataCorp LP (used with permission)

12

Page 13: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

ARMA過程と言った場合、従属変数のみからなる、すなわち独立変数 xt を含まないモデルを対象にすること

が多いわけですが、ここでは ARMA(1, 1)過程と ARMA(2, 2)過程について具体的なモデル式を誘導してお

きます。

(1) ARMA(1, 1)モデル

ARMA(p, q)過程の一般式より

(1 − ρ1L)(yt − β0) = (1 + θ1L)ϵt

ラグ演算子を適用するとyt − β0 − ρ1(yt−1 − β0) = ϵt + θ1ϵt−1

従ってyt − β0 = ρ1(yt−1 − β0) + θ1ϵt−1 + ϵt (M3)

というのが ARMA(1, 1)過程のモデル式となります。

(2) ARMA(2, 2)モデル

同様に ARMA(2, 2)過程のモデル式は

yt − β0 = ρ1(yt−1 − β0) + ρ2(yt−2 − β0) + θ1ϵt−1 + θ2ϵt−2 + ϵt (M4)

となります。

用例の中には ARIMA(p, d, q)過程という表現が出てきます(I は integrated の略)が、それは d

階差分の時系列が ARMA(p, q)過程に従うことを意味します。

2. arimaの用例

2.1 ARIMA(1,1,1)モデル

ここでは米国の卸売物価指数 (wholesale price index) に関する Exampleデータセット wpi1.dtaを使用し

ます。

. use http://www.stata-press.com/data/r12/wpi1 *1

この中には 1960q1から 1990q4に至る期間中のデータが四半期ごとに記録されています。

*1 メニュー操作:File ◃ Example Datasets ◃ Stata 12 manual datasets と操作、Time-Series Reference Manual [TS] の arima

の項よりダウンロードする。

13

Page 14: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

. list wpi t if n <= 4 | n >= ( N - 3), separator(4) *2

124. 116.2   1990q4

123. 112.8   1990q3

122. 110.8   1990q2

121.   111   1990q1

  4.  30.7   1960q4

  3.  30.7   1960q3

  2.  30.8   1960q2

  1.  30.7   1960q1

  wpi        t

次に示すのは wpiと D.wpi(wpiの 1階差分)についてのプロットです。

. twoway (line wpi t), title(wpi) *3

. twoway (line D.wpi t), yline(0) title(D.wpi)

このグラフから明らかなように原系列 wpiは定常とは言えないので、ここでは階差系列 D.wpiを解析対象と

します。

ARMAモデルを arimaに対し指定する場合、arima(p,d,q)という略式指定を用いる方法と ar(), ma()指

定による方法の 2種類が選択できます。モデルに含めるべきラグ次数が AR項については 1から p、MA項に

ついては 1から qと連続している場合には略式指定を用いることができます。これに対し指定すべきラグ次数

が 1と 4といった形で不連続な場合には、numlist が指定できる ar(), ma()インタフェースを用いることに

なります。

なお、arima(p,d,q)インタフェースを用いた場合には差分の次数 dを明示することができます。その場合、

例えば arima(1,1,1)という形でモデルを規定したとするなら、従属変数として指定するのは D.wpiではな

く wpiとなる点に注意する必要があります。

*2 メニュー操作: Data ◃ Describe data ◃ List data*3 メニュー操作: Graphics ◃ Twoway graph (scatter, line, etc.) 詳細については補足1を参照。

14

Page 15: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

最初に arima(p,d,q)インタフェースを用いて arimaの実行を行ってみます。この場合、従属変数としては

wpiを指定します。

• Statistics ◃ Time series ◃ ARIMA and ARMAX models と操作

• Modelタブ: Dependent variable: wpi

ARIMA(p,d,q) specification: p = d = q = 1

図 1 arimaダイアログ – Modelタブ

Iteration 8:   log likelihood = ­135.35131

Iteration 7:   log likelihood = ­135.35132

Iteration 6:   log likelihood = ­135.35135

Iteration 5:   log likelihood = ­135.35471

(switching optimization to BFGS)

Iteration 4:   log likelihood = ­135.35892

Iteration 3:   log likelihood = ­135.36691

Iteration 2:   log likelihood = ­135.41838

Iteration 1:   log likelihood =  ­135.6278

Iteration 0:   log likelihood = ­139.80133

(setting optimization to BHHH)

. arima wpi, arima(1,1,1)

15

Page 16: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

    confidence interval is truncated at zero.

Note: The test of the variance against zero is one sided, and the two­sided

      /sigma    .7250436   .0368065    19.70   0.000     .6529042    .7971829

         L1.   ­.4120458   .1000284    ­4.12   0.000    ­.6080979   ­.2159938

          ma

         L1.    .8742288   .0545435    16.03   0.000     .7673256     .981132

          ar

ARMA

       _cons    .7498197   .3340968     2.24   0.025     .0950019    1.404637

wpi

       D.wpi       Coef.   Std. Err.      z    P>|z|     [95% Conf. Interval]

                 OPG

Log likelihood = ­135.3513 Prob > chi2        = 0.0000

Wald chi2(2)       =    310.64

Sample: 1960q2 ­ 1990q4 Number of obs      =       123

ARIMA regression

結果が意味するところは (M3)式より次のようになります。

∆wpit − 0.750 = 0.874 · (∆wpit−1 − 0.750) − 0.412 · ϵt−1 + ϵt

なお sigmaとして 0.725とレポートされていますがこれはホワイトノイズ擾乱 ϵの標準偏差推定値を意味し

ます。

今度は ar(), ma()インタフェースを用いて arimaの実行を行ってみます。この場合、従属変数として指定す

るのは D.wpiとなります。

• Statistics ◃ Time series ◃ ARIMA and ARMAX models と操作

• Modelタブ: Dependent variable: D.wpi

Supply list of ARMA lags: List of AR lags: 1

List of MA lags: 1

16

Page 17: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

図 2 arimaダイアログ – Modelタブ

この場合、生成されるコマンドは

. arima D.wpi, ar(1) ma(1)

であり先の場合とは異なったものとなりますが、出力結果は同一のため省略します。

なお、ここでフィットされた ARIMA(1, 1, 1)モデルに基づく予測については [TS] arima postestimation

(mwp-055 ) をご参照ください。

2.2 加法的季節変動モデル

評価版では割愛しています。

2.3 乗法的季節変動モデル

評価版では割愛しています。

2.4 ARMAXモデル

評価版では割愛しています。

17

Page 18: TS001 - Math工房

Stata12 whitepapers

補足1 – グラフ作成コマンド操作

評価版では割愛しています。

¥

18