16
87619 日本標準商品分類番号 2019年2月作成 【禁忌】 (次の患者には投与しないこと) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 リファキシミン製剤 注意-医師等の処方箋により使用すること 薬価基準収載 処方箋医薬品 難吸収性リファマイシン系抗菌薬

Éu )QæÑ Ú ³ï%ÅÕ · 3*' Ô ª j ¼ ü ¨ jø å D^ R ²Ð3³ ¢Íwñ tx d )`sM\q£ Nw R üt 0`a Ä ±w7 ºwK ñ æÑ ©³Ûï aN r M f© ¼ « µ©£ sw r M ft ;b \q A, j )L

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

RIF047

87619日本標準商品分類番号

2019年2月作成

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

リファキシミン製剤注意-医師等の処方箋により使用すること 薬価基準収載処方箋医薬品

難吸収性リファマイシン系抗菌薬

21

肝性脳症の発症機序とリフキシマの作用機序

リフキシマの構造式

肝性脳症の主な誘因として血中アンモニアの上昇が考えられている。アンモニアは、食物や消化管出血などに由来するタンパク質が腸管内で腸内細菌

(アンモニア産生菌)によって代謝される過程で産生される。腸管より吸収されたアンモニアは、肝機能が正常な場合、門脈を通じて肝臓に入り、代謝・解毒される。し か し 、肝 硬 変 な ど に よ り 肝 細 胞 が障害を受けその代謝能が低下したり、門脈-大循環短絡路(シャント)が形成されると、アンモニアの血中濃度は上昇し、循環血を介して脳に到達し、肝性脳症を発症する。難吸収性リファマイシン系抗菌薬であるリフキシマは、アンモニア供給源である腸内細菌に作用して、アンモニア産生量を減少させることにより、肝性脳症における高アンモニア血症を改善する。

肝性脳症の発症機序(イメージ)

高アンモニア血症

肝性脳症

肝細胞障害 門脈一大循環短絡路(シャント)

食事・消化管出血などに含まれる

タンパク質腸内細菌 低級脂肪酸、メルカプタン、

アミン、GABA etc.アンモニア

腸内有毒物質の産生

リフキシマの作用機序(イメージ)

肝細胞障害

食事・消化管出血などに含まれる

タンパク質アンモニア

腸内有毒物質の産生

血中アンモニア低下

肝性脳症

低級脂肪酸、メルカプタン、アミン、GABA etc.腸内細菌

門脈一大循環短絡路(シャント)

OH3C

O

OHOH

HN

O

H CHHH 3

H3CH

HO

NN

H3C

CH 3

HH3C

CH 3

OH

CH 3

O

CH 3O

3C

HO HH

OH

(一般名:リファキシミン)

(リファキシミンの立体構造)

監修:三重大学大学院医学系研究科 病態制御医学講座 消化器内科学教授 竹井 謙之 先生

特 性

リフキシマは、好気性グラム陽性菌、通性嫌気性グラム陰性菌などに対して抗菌活性 を示す、難吸収性リファマイシン系抗菌薬です。 3,5~6ページ

難吸収性抗菌薬のなかで、本邦で初めて「肝性脳症における高アンモニア血症の改善」を効能・効果とする薬剤です。

主として腸管内のアンモニア産生菌に作用することで、アンモニア産生を抑制し、血中アンモニア濃度を低下させます(ラット)。 3~4ページ

リファキシミン製剤は、1985年にイタリアで最初に承認されて以来、40ヵ国以上で肝性脳症に係る効能・効果、20ヵ国以上で高アンモニア血症に係る効能・効果が承認されています(2016年5月現在)。

効能・効果:肝性脳症における高アンモニア血症の改善(DIページ参照)

承認時までの国内臨床試験において13.4%(157例中21例)に副作用が認められました。発現した主な副作用は、便秘2.5%(4例)、下痢1.3%(2例)等でした。 14ページ

重大な副作用(DIページ参照)

重大な副作用として、偽膜性大腸炎(クロストリジウム・ディフィシル関連下痢症)が報告されています(頻度不明)注)。注)海外臨床試験および海外自発報告のため頻度不明

製剤写真

(105×40mm)

(直径約10.2mm 厚さ約5.2mm)※製品名(リフキシマ)がインクジェット印字されています。

(実物大)

肝性脳症患者を対象とした国内臨床試験において、血中アンモニア濃度、PSE指数および肝性脳症昏睡度の低下が認められています。 7~13ページ

21

肝性脳症の発症機序とリフキシマの作用機序

リフキシマの構造式

肝性脳症の主な誘因として血中アンモニアの上昇が考えられている。アンモニアは、食物や消化管出血などに由来するタンパク質が腸管内で腸内細菌

(アンモニア産生菌)によって代謝される過程で産生される。腸管より吸収されたアンモニアは、肝機能が正常な場合、門脈を通じて肝臓に入り、代謝・解毒される。し か し 、肝 硬 変 な ど に よ り 肝 細 胞 が障害を受けその代謝能が低下したり、門脈-大循環短絡路(シャント)が形成されると、アンモニアの血中濃度は上昇し、循環血を介して脳に到達し、肝性脳症を発症する。難吸収性リファマイシン系抗菌薬であるリフキシマは、アンモニア供給源である腸内細菌に作用して、アンモニア産生量を減少させることにより、肝性脳症における高アンモニア血症を改善する。

肝性脳症の発症機序(イメージ)

高アンモニア血症

肝性脳症

肝細胞障害 門脈一大循環短絡路(シャント)

食事・消化管出血などに含まれる

タンパク質腸内細菌 低級脂肪酸、メルカプタン、

アミン、GABA etc.アンモニア

腸内有毒物質の産生

リフキシマの作用機序(イメージ)

肝細胞障害

食事・消化管出血などに含まれる

タンパク質アンモニア

腸内有毒物質の産生

血中アンモニア低下

肝性脳症

低級脂肪酸、メルカプタン、アミン、GABA etc.腸内細菌

門脈一大循環短絡路(シャント)

OH3C

O

OHOH

HN

O

H CHHH 3

H3CH

HO

NN

H3C

CH 3

HH3C

CH 3

OH

CH 3

O

CH 3O

3C

HO HH

OH

(一般名:リファキシミン)

(リファキシミンの立体構造)

監修:三重大学大学院医学系研究科 病態制御医学講座 消化器内科学教授 竹井 謙之 先生

特 性

リフキシマは、好気性グラム陽性菌、通性嫌気性グラム陰性菌などに対して抗菌活性 を示す、難吸収性リファマイシン系抗菌薬です。 3,5~6ページ

難吸収性抗菌薬のなかで、本邦で初めて「肝性脳症における高アンモニア血症の改善」を効能・効果とする薬剤です。

主として腸管内のアンモニア産生菌に作用することで、アンモニア産生を抑制し、血中アンモニア濃度を低下させます(ラット)。 3~4ページ

リファキシミン製剤は、1985年にイタリアで最初に承認されて以来、40ヵ国以上で肝性脳症に係る効能・効果、20ヵ国以上で高アンモニア血症に係る効能・効果が承認されています(2016年5月現在)。

効能・効果:肝性脳症における高アンモニア血症の改善(DIページ参照)

承認時までの国内臨床試験において13.4%(157例中21例)に副作用が認められました。発現した主な副作用は、便秘2.5%(4例)、下痢1.3%(2例)等でした。 14ページ

重大な副作用(DIページ参照)

重大な副作用として、偽膜性大腸炎(クロストリジウム・ディフィシル関連下痢症)が報告されています(頻度不明)注)。注)海外臨床試験および海外自発報告のため頻度不明

製剤写真

(105×40mm)

(直径約10.2mm 厚さ約5.2mm)※製品名(リフキシマ)がインクジェット印字されています。

(実物大)

肝性脳症患者を対象とした国内臨床試験において、血中アンモニア濃度、PSE指数および肝性脳症昏睡度の低下が認められています。 7~13ページ

3 4

1 ) 作用機序

2 ) 薬理作用

1)

2-5)

リファキシミンは、細菌のDNA依存性RNAポリメラーゼ※に結合し、RNA合成を阻害することが示唆されている。※DNA依存性RNAポリメラーゼ: DNAの鋳型鎖(一本鎖)の塩基配列を読み取って相補的なRNAを合成する反応(転写)を触媒する酵素

●好気性菌および通性嫌気性菌に対する抗菌活性 2)

海外臨床分離株を用いたリファキシミンの好気性グラム陽性菌、通性嫌気性グラム陰性菌などに対する抗菌活性は以下のとおりであった。

臨床分離株に対するリファキシミンの抗菌活性

菌種 株数 MIC50(μg/mL)

MIC90(μg/mL) (μg/mL)

MIC範囲

通性嫌気性グラム陰性桿菌

20 8 >8 2->810 4 8 2->810 2 8 2->820 >8 >8 >810 >8 >8 4->810 >8 >8 8->820 >8 >8 8->820 >8 >8 4->810 4 8 1-820 >8 >8 0.25->820 >8 >8 4->820 4 4 1-410 4 4 2->810 >8 >8 4->810 8 >8 2->810 4 4 2-410 8 >8 4->8

58 0.25 2 ≦0.03-2

好気性グラム陰性桿菌

28 8 >8 4->810 8 <8 ≦0.015-<810 2 4 0.06-4

菌種 株数 MIC50(μg/mL)

MIC90(μg/mL) (μg/mL)

MIC範囲

好気性グラム陽性球菌

オキサシリン感受性 40 0.015 ≦0.015 ≦0.015-0.03

オキサシリン耐性 11 ≦0.015 >8 0.015->8

CNS 20 ≦0.015 ≦0.015 ≦0.01520 ≦0.015 ≦0.015 ≦0.01510 ≦0.015 ≦0.015 ≦0.015->830 ≦0.03 0.06 ≦0.03->419 0.12 0.25 ≦0.03-0.2520 0.12 0.25 0.06-0.2514 ≦0.03 0.06 ≦0.03-0.521 2 8 0.5->811 2 >8 ≦0.015->810 0.25 2 ≦0.015->4

好気性グラム陰性球菌

16 0.5 2 ≦0.03-2

20 ≦0.03 ≦0.03 ≦0.03-0.06

好気性グラム陽性桿菌

7 0.06 ‒ 0.03-0.12

MIC50:50%最小発育阻止濃度MIC90:90%最小発育阻止濃度

薬効薬理薬効薬理

薬効薬理耐  性

●肝性脳症モデルに対する作用(ラット)1)

門脈-大循環短絡路(シャント)を作製したラット肝性脳症モデルにおいて、各用量のリファキシミンを3日間経口投与した結果、後大静脈血中アンモニア濃度および昏睡発症率は用量依存的に低下した。

血中アンモニア濃度に対する効果

血中アンモニア濃度

2500

2000

1500

1000

500

0対照群

[非処置(正常)]溶媒群 0.3 3

リファキシミン(mg/kg)

30

(μg/dL)

♯♯♯

***

***

(mean±S.D.)

分散分析***:p<0.001(vs溶媒群)*: p < 0.05(vs溶媒群)t検定♯♯♯:p<0.001(vs対照群)各群 n =10

昏睡発症に対する効果

(%)

昏睡発症率

100

80

60

40

20

0

0 6 12 18

溶媒群ログランク検定*:p < 0.05(vs溶媒群)各群 n = 10

リファキシミン 0.3mg/kg

リファキシミン 3mg/kg

リファキシミン 30mg/kg

24

シャント作製後の経過時間

(hr)

リファキシミンに対する耐性は、主にDNA依存性RNAポリメラーゼ遺伝子の点突然変異により発生することが示唆されている。他のリファマイシン系抗菌薬であるリファンピシンについても、DNA依存性RNAポリメラーゼ遺伝子の点突然変異が耐性に寄与しているが、 リファキシミン投与後における結核菌のリファキシミンおよびリファンピシンに対する感受性低下は認められなかった。

重要な基本的注意本剤は抗酸菌に対しても抗菌活性を示し、他のリファマイシン系抗菌薬と交差耐性を示す可能性がある。他のリファマイシン系抗菌薬に対する結核菌の耐性化を防ぐため、肺結核及びその他の結核症を合併している肝性脳症患者における高アンモニア血症に対しては、他の治療法を選択すること。(DIページ参照)

臨床分離株(アンモニア産生菌)に対するリファキシミンの抗菌活性

菌種 株数 MIC50(μg/mL)

MIC90(μg/mL)

MIC範囲(μg/mL)

好気性菌および通性嫌気性菌

7 0.5 2 0.12 - 22 0.03 0.12 0.03 - 0.12

10 1 8 0.5 - 3215 32 32 8 - 3210 128 128 64 - 1284 64 64 32 - 64

10 64 128 16 - 1283 128 128 32 - 1281 64 64 -1 0.25 0.25 -1 1 1 -

a 3 32 32 32

MIC50:50%最小発育阻止濃度MIC90:90%最小発育阻止濃度

菌種 株数 MIC50(μg/mL)

MIC90(μg/mL)

MIC範囲(μg/mL)

偏性嫌気性菌

3 0.5 0.5 0.58 0.5 0.5 0.06 - 0.51 0.5 0.5 -2 2 2 22 0.25 0.25 0.254 0.5 1 0.25 - 1

b 14 0.5 1 0.12 - 2 2 0.015 0.015 0.015

8 0.03 0.12 0.03 - 0.12a

外のb

●アンモニア産生菌に対する抗菌活性肝性脳症における高アンモニア血症の原因菌については特定されていないが、属菌、国内臨床試験における臨床分離株のうち、アンモニア産生菌と考えられる菌種に対するリファキシミンの抗菌活性は以下のとおりであった。

1)2)3)4)

社内資料(細菌におけるリファキシミンのRNA合成阻害)Hoover WW et al.:Diagn Microbiol Infect Dis. 1993 Feb; 16(2): 111-118Vince AJ et al.:J Med Microbial. 1980 May; 13(2): 177-191社内資料(臨床分離株に対するリファキシミンの抗菌活性)

1)2)3)4)5)

Tamaoki S et al.:Eur J Pharmacol. 2016 May 15; 779: 168-176Vitali B et al.:Res Microbiol. 2007 May; 158(4): 355-362Telenti A et al.: Lancet. 1993 Mar 13; 341(8846): 647-650Lucchesi M et al.: Chemioterapia. 1984 Dec; 3(6): 371-372Malvisi Stracciari J et al.: Chemioterapia. 1987 Apr; 6(2): 82-84

3-4)

3 4

1 ) 作用機序

2 ) 薬理作用

1)

2-5)

リファキシミンは、細菌のDNA依存性RNAポリメラーゼ※に結合し、RNA合成を阻害することが示唆されている。※DNA依存性RNAポリメラーゼ: DNAの鋳型鎖(一本鎖)の塩基配列を読み取って相補的なRNAを合成する反応(転写)を触媒する酵素

●好気性菌および通性嫌気性菌に対する抗菌活性 2)

海外臨床分離株を用いたリファキシミンの好気性グラム陽性菌、通性嫌気性グラム陰性菌などに対する抗菌活性は以下のとおりであった。

臨床分離株に対するリファキシミンの抗菌活性

菌種 株数 MIC50(μg/mL)

MIC90(μg/mL) (μg/mL)

MIC範囲

通性嫌気性グラム陰性桿菌

20 8 >8 2->810 4 8 2->810 2 8 2->820 >8 >8 >810 >8 >8 4->810 >8 >8 8->820 >8 >8 8->820 >8 >8 4->810 4 8 1-820 >8 >8 0.25->820 >8 >8 4->820 4 4 1-410 4 4 2->810 >8 >8 4->810 8 >8 2->810 4 4 2-410 8 >8 4->8

58 0.25 2 ≦0.03-2

好気性グラム陰性桿菌

28 8 >8 4->810 8 <8 ≦0.015-<810 2 4 0.06-4

菌種 株数 MIC50(μg/mL)

MIC90(μg/mL) (μg/mL)

MIC範囲

好気性グラム陽性球菌

オキサシリン感受性 40 0.015 ≦0.015 ≦0.015-0.03

オキサシリン耐性 11 ≦0.015 >8 0.015->8

CNS 20 ≦0.015 ≦0.015 ≦0.01520 ≦0.015 ≦0.015 ≦0.01510 ≦0.015 ≦0.015 ≦0.015->830 ≦0.03 0.06 ≦0.03->419 0.12 0.25 ≦0.03-0.2520 0.12 0.25 0.06-0.2514 ≦0.03 0.06 ≦0.03-0.521 2 8 0.5->811 2 >8 ≦0.015->810 0.25 2 ≦0.015->4

好気性グラム陰性球菌

16 0.5 2 ≦0.03-2

20 ≦0.03 ≦0.03 ≦0.03-0.06

好気性グラム陽性桿菌

7 0.06 ‒ 0.03-0.12

MIC50:50%最小発育阻止濃度MIC90:90%最小発育阻止濃度

薬効薬理薬効薬理

薬効薬理耐  性

●肝性脳症モデルに対する作用(ラット)1)

門脈-大循環短絡路(シャント)を作製したラット肝性脳症モデルにおいて、各用量のリファキシミンを3日間経口投与した結果、後大静脈血中アンモニア濃度および昏睡発症率は用量依存的に低下した。

血中アンモニア濃度に対する効果

血中アンモニア濃度

2500

2000

1500

1000

500

0対照群

[非処置(正常)]溶媒群 0.3 3

リファキシミン(mg/kg)

30

(μg/dL)

♯♯♯

***

***

(mean±S.D.)

分散分析***:p<0.001(vs溶媒群)*: p < 0.05(vs溶媒群)t検定♯♯♯:p<0.001(vs対照群)各群 n =10

昏睡発症に対する効果

(%)

昏睡発症率

100

80

60

40

20

0

0 6 12 18

溶媒群ログランク検定*:p < 0.05(vs溶媒群)各群 n = 10

リファキシミン 0.3mg/kg

リファキシミン 3mg/kg

リファキシミン 30mg/kg

24

シャント作製後の経過時間

(hr)

リファキシミンに対する耐性は、主にDNA依存性RNAポリメラーゼ遺伝子の点突然変異により発生することが示唆されている。他のリファマイシン系抗菌薬であるリファンピシンについても、DNA依存性RNAポリメラーゼ遺伝子の点突然変異が耐性に寄与しているが、 リファキシミン投与後における結核菌のリファキシミンおよびリファンピシンに対する感受性低下は認められなかった。

重要な基本的注意本剤は抗酸菌に対しても抗菌活性を示し、他のリファマイシン系抗菌薬と交差耐性を示す可能性がある。他のリファマイシン系抗菌薬に対する結核菌の耐性化を防ぐため、肺結核及びその他の結核症を合併している肝性脳症患者における高アンモニア血症に対しては、他の治療法を選択すること。(DIページ参照)

臨床分離株(アンモニア産生菌)に対するリファキシミンの抗菌活性

菌種 株数 MIC50(μg/mL)

MIC90(μg/mL)

MIC範囲(μg/mL)

好気性菌および通性嫌気性菌

7 0.5 2 0.12 - 22 0.03 0.12 0.03 - 0.12

10 1 8 0.5 - 3215 32 32 8 - 3210 128 128 64 - 1284 64 64 32 - 64

10 64 128 16 - 1283 128 128 32 - 1281 64 64 -1 0.25 0.25 -1 1 1 -

a 3 32 32 32

MIC50:50%最小発育阻止濃度MIC90:90%最小発育阻止濃度

菌種 株数 MIC50(μg/mL)

MIC90(μg/mL)

MIC範囲(μg/mL)

偏性嫌気性菌

3 0.5 0.5 0.58 0.5 0.5 0.06 - 0.51 0.5 0.5 -2 2 2 22 0.25 0.25 0.254 0.5 1 0.25 - 1

b 14 0.5 1 0.12 - 2 2 0.015 0.015 0.015

8 0.03 0.12 0.03 - 0.12a

外のb

●アンモニア産生菌に対する抗菌活性肝性脳症における高アンモニア血症の原因菌については特定されていないが、属菌、国内臨床試験における臨床分離株のうち、アンモニア産生菌と考えられる菌種に対するリファキシミンの抗菌活性は以下のとおりであった。

1)2)3)4)

社内資料(細菌におけるリファキシミンのRNA合成阻害)Hoover WW et al.:Diagn Microbiol Infect Dis. 1993 Feb; 16(2): 111-118Vince AJ et al.:J Med Microbial. 1980 May; 13(2): 177-191社内資料(臨床分離株に対するリファキシミンの抗菌活性)

1)2)3)4)5)

Tamaoki S et al.:Eur J Pharmacol. 2016 May 15; 779: 168-176Vitali B et al.:Res Microbiol. 2007 May; 158(4): 355-362Telenti A et al.: Lancet. 1993 Mar 13; 341(8846): 647-650Lucchesi M et al.: Chemioterapia. 1984 Dec; 3(6): 371-372Malvisi Stracciari J et al.: Chemioterapia. 1987 Apr; 6(2): 82-84

3-4)

5 6

1)2)

社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅰ相臨床試験)[承認時評価資料]社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

1)社内資料(限外ろ過法によるリファキシミンのヒト血漿中タンパク結合)2)社内資料(ラットに14C標識リファキシミンを単回経口投与した後の組織分布)3)社内資料(ヒト肝ミクロソームにおけるリファキシミンのCYP代謝酵素の同定)4)社内資料(海外薬物動態試験:健康男性被験者,14C標識リファキシミン単回経口投与,血漿中濃度,代謝及び排泄)5)社内資料(海外臨床試験:肝性脳症患者,多施設二重盲検用量設定試験)

1 ) 血漿中濃度

リフキシマの用法・用量:通常、成人にはリファキシミンとして1 回 400mgを1日3 回食後に経口投与する

肝性脳症患者に、リファキシミン400mgを1日3回14日間食後経口投与した国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験における、Child-Pugh分類別の薬物動態パラメータ(投与Day8~14に測定)は以下のとおりであった。

max

(mean ± S.D.)

Child-Pugh分類 n AUC0-4(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr)

A 4 73.12±55.27 27.04±17.36 2.5(1-4)

B 25 82.41±44.62 32.3±21.0 2.0(0-4)

C 9 110.52±80.64 37.36±22.18 4.0(0-4)

T :中央値(範囲)

慎重投与:重度の肝機能障害を有する患者(DI 欄参照)

血漿中リファキシミンの薬物動態パラメータ(肝性脳症患者:反復投与)

薬効薬理薬物動態

1. 健康成人:単回投与 1)

2)2. 肝性脳症患者:反復投与

12

10

8

6

4

2

00 (hr)2 4 6 8 10 12

(ng/mL)

血漿中リフ

キシミン濃度

時間

(mean ± S.D.)

投与量 n AUC0-∞

(ng・hr/mL)Cmax

(ng/mL)Tmax

(hr)T1/2

(hr)

550mg 8 11.32±5.32 3.055±1.631 1.0(0.5-1.5) 4.21±2.12

1100mg 8 29.47±12.87※ 7.09±4.25 1.5(0.5-4) 4.73±1.53※

1650mg 8 16.08±3.52 5.521±2.746 0.8(0.5-4) 4.20±1.56

Tmax:中央値(範囲) ※:n=7

血漿中リファキシミン濃度の推移と薬物動態パラメータ(単回投与)

健康成人男性に、リファキシミン550mg、1100mgおよび1650mgを空腹時単回投与した結果、血漿中濃度の推移および各種薬物動態パラメータは以下のとおりであった。リファキシミンの単回経口投与時の血漿中リファキシミン濃度の平均値は、投与群間でほぼ同様のパターンで推移し、ほとんどの被験者で投与後12~24時間に定量下限(0.25ng/mL)未満となった。

2 ) 分布1. 血漿タンパク結合率(外国人データ)1)

健康被験者および肝性脳症の既往がある肝機能障害患者にリファキシミン550mgを反復経口投与した後のリファキシミンの血漿タンパク結合率は健康被験者で67.5 ± 3.7%、肝機能障害患者で62.0 ± 4.4%であった。

2. 組織分布(ラット)2)

雄性SD系ラットに[14C]リファキシミン(24mg/kg)を単回経口投与した後の放射能の組織分布を測定したところ、投与後72時間以降では消化管を除いた全ての組織で検出限界未満となった。消化管以外で投与量の0.01%以上の放射能が検出された組織は、腎臓(投与後1時間で0.0159%)および肝臓(投与後0.5時間で0.609%)のみであり、それぞれ投与後24時間および投与後72時間には検出限界未満となった。

(mean ± S.D.)

パラメータ n リファキシミン 総放射能

Cmax 4 4.3 ± 2.8ng/mL 30.2 ± 7.4ng eq./mL

Tmax 4 1.25hr 1.5hr

AUC0-t 4 19.5 ± 16.5ng・hr/mL 61.8 ± 20.0※ng eq.hr/mL

尿中累積排泄率(%)※ 0.32 ± 0.05

糞中累積排泄率(%)※ 96.62 ± 5.67

Tmax:中央値 ※:n=3

4 ) 排泄(外国人データ)

1. 尿中および糞中累積排泄率 4)

2. 尿中未変化体排泄率 5)

肝性脳症患者にリファキシミン600mg、1200mgおよび2400mgをそれぞれ7日間反復経口投与した結果、最終投与後24時間までの尿中未変化体排泄率は投与量の0.06~0.1%であった。

リファキシミンの尿中および糞中累積排泄率

健康被験者へ[14C]リファキシミン400mgを単回経口投与した結果、総放射能の投与後48時間以内の回収率は96.94%であった。そのうち、96.62%が糞便中からほぼ未変化体として回収され、0.32%は尿中から回収された。

3 ) 代謝(in vitro)

ヒト肝ミクロソームおよびCYP分子種発現系を用いてリファキシミンの代謝を評価した結果、リファキシミンは主にCYP3A4で代謝された。

3)

5 6

1)2)

社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅰ相臨床試験)[承認時評価資料]社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

1)社内資料(限外ろ過法によるリファキシミンのヒト血漿中タンパク結合)2)社内資料(ラットに14C標識リファキシミンを単回経口投与した後の組織分布)3)社内資料(ヒト肝ミクロソームにおけるリファキシミンのCYP代謝酵素の同定)4)社内資料(海外薬物動態試験:健康男性被験者,14C標識リファキシミン単回経口投与,血漿中濃度,代謝及び排泄)5)社内資料(海外臨床試験:肝性脳症患者,多施設二重盲検用量設定試験)

1 ) 血漿中濃度

リフキシマの用法・用量:通常、成人にはリファキシミンとして1 回 400mgを1日3 回食後に経口投与する

肝性脳症患者に、リファキシミン400mgを1日3回14日間食後経口投与した国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験における、Child-Pugh分類別の薬物動態パラメータ(投与Day8~14に測定)は以下のとおりであった。

max

(mean ± S.D.)

Child-Pugh分類 n AUC0-4(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr)

A 4 73.12±55.27 27.04±17.36 2.5(1-4)

B 25 82.41±44.62 32.3±21.0 2.0(0-4)

C 9 110.52±80.64 37.36±22.18 4.0(0-4)

T :中央値(範囲)

慎重投与:重度の肝機能障害を有する患者(DI 欄参照)

血漿中リファキシミンの薬物動態パラメータ(肝性脳症患者:反復投与)

薬効薬理薬物動態

1. 健康成人:単回投与 1)

2)2. 肝性脳症患者:反復投与

12

10

8

6

4

2

00 (hr)2 4 6 8 10 12

(ng/mL)

血漿中リフ

キシミン濃度

時間

(mean ± S.D.)

投与量 n AUC0-∞

(ng・hr/mL)Cmax

(ng/mL)Tmax

(hr)T1/2

(hr)

550mg 8 11.32±5.32 3.055±1.631 1.0(0.5-1.5) 4.21±2.12

1100mg 8 29.47±12.87※ 7.09±4.25 1.5(0.5-4) 4.73±1.53※

1650mg 8 16.08±3.52 5.521±2.746 0.8(0.5-4) 4.20±1.56

Tmax:中央値(範囲) ※:n=7

血漿中リファキシミン濃度の推移と薬物動態パラメータ(単回投与)

健康成人男性に、リファキシミン550mg、1100mgおよび1650mgを空腹時単回投与した結果、血漿中濃度の推移および各種薬物動態パラメータは以下のとおりであった。リファキシミンの単回経口投与時の血漿中リファキシミン濃度の平均値は、投与群間でほぼ同様のパターンで推移し、ほとんどの被験者で投与後12~24時間に定量下限(0.25ng/mL)未満となった。

2 ) 分布1. 血漿タンパク結合率(外国人データ)1)

健康被験者および肝性脳症の既往がある肝機能障害患者にリファキシミン550mgを反復経口投与した後のリファキシミンの血漿タンパク結合率は健康被験者で67.5 ± 3.7%、肝機能障害患者で62.0 ± 4.4%であった。

2. 組織分布(ラット)2)

雄性SD系ラットに[14C]リファキシミン(24mg/kg)を単回経口投与した後の放射能の組織分布を測定したところ、投与後72時間以降では消化管を除いた全ての組織で検出限界未満となった。消化管以外で投与量の0.01%以上の放射能が検出された組織は、腎臓(投与後1時間で0.0159%)および肝臓(投与後0.5時間で0.609%)のみであり、それぞれ投与後24時間および投与後72時間には検出限界未満となった。

(mean ± S.D.)

パラメータ n リファキシミン 総放射能

Cmax 4 4.3 ± 2.8ng/mL 30.2 ± 7.4ng eq./mL

Tmax 4 1.25hr 1.5hr

AUC0-t 4 19.5 ± 16.5ng・hr/mL 61.8 ± 20.0※ng eq.hr/mL

尿中累積排泄率(%)※ 0.32 ± 0.05

糞中累積排泄率(%)※ 96.62 ± 5.67

Tmax:中央値 ※:n=3

4 ) 排泄(外国人データ)

1. 尿中および糞中累積排泄率 4)

2. 尿中未変化体排泄率 5)

肝性脳症患者にリファキシミン600mg、1200mgおよび2400mgをそれぞれ7日間反復経口投与した結果、最終投与後24時間までの尿中未変化体排泄率は投与量の0.06~0.1%であった。

リファキシミンの尿中および糞中累積排泄率

健康被験者へ[14C]リファキシミン400mgを単回経口投与した結果、総放射能の投与後48時間以内の回収率は96.94%であった。そのうち、96.62%が糞便中からほぼ未変化体として回収され、0.32%は尿中から回収された。

3 ) 代謝(in vitro)

ヒト肝ミクロソームおよびCYP分子種発現系を用いてリファキシミンの代謝を評価した結果、リファキシミンは主にCYP3A4で代謝された。

3)

7 8

1)社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

患者背景

試験方法

臨床成績1)

目的 肝性脳症患者に対して、リフキシマを1回2錠(リファキシミンとして400mg)、1日3回毎食後、14日間経口投与した際の有効性および安全性をラクチトールと比較する。

対象

肝硬変または門脈一大循環短絡路(シャント)を有し、高アンモニア血症(血中アンモニア濃度≧80μg/dL)かつ犬山シンポジウム昏睡度分類の昏睡度Ⅰ又はⅡの肝性脳症患者171例・リ フ キ シ マ 群:有効性解析対象および安全性解析対象 84例・ラクチトール群:有効性解析対象および安全性解析対象 87例

デザイン 多施設共同、ランダム化、評価者盲検、実薬(ラクチトール)対照、並行群間比較試験

スケジュール

1回400mg、1日3回毎食後

1回6~12g、1日3回毎食後

リフキシマ群

ラクチトール群

[8] [15][4]

検査

[-14](Day) [1]

治療期(14日間投与)

本試験は、事前検査をDay[-14]~Day[1](投与前)、ランダム化をDay[-1]~Day[1](投与前)に行い、治療期(Day[1]~Day[14])および終了(Day[15])/中止時検査で構成された。

本試験への参加に同意し、適格と判断した被験者を中央登録し、リフキシマ群またはラクチトール群にランダムに割付けた。割付け後、被験者に治験薬を14日間経口投与した。治療期では、被験者に対しDay[4]およびDay[8]に検査および調査を実施した。さらに、Day[15]に終了時検査を実施し、試験中止例については中止時に検査を行った。事前検査時のデータをベースライン、終了時もしくは中止時のデータを最終評価時のデータとした。

主要評価項目(詳細は9ページ参照)

血中アンモニア濃度およびPSE指数

副次評価項目(詳細は10ページ参照)

肝性脳症昏睡度(犬山シンポジウム昏睡度分類)、羽ばたき振戦精神神経機能(Number connection test-A,B)、QOL(SF-8)

解析計画

[主要評価項目]最終評価時の血中アンモニア濃度について、リフキシマのラクチトールに対する優越性をベースラインを共変量とした共分散分析にて検証した。血中アンモニア濃度で有効性が検証された場合に、PSE指数の変化率について、リフキシマのラクチトールに対する優越性をt検定にて検証することとした。

[副次評価項目]リフキシマのラクチトールに対する最終評価時の各評価項目の差を、ベースラインを共変量とした共分散分析で比較する。

リフキシマ群(n=84) ラクチトール群(n=87)

性別 男:43(51.2%) 女:41(48.8%) 男:46(52.9%) 女:41(47.1%)

年齢(歳) mean±S.D.(最小~最大):64.4±8.0(39~76) mean±S.D.(最小~最大):61.9±10.0(28~74)

肝硬変 なし:1(1.2%) あり:83(98.8%) なし:3(3.4%) あり:84(96.6%)

Child-Pugh分類 A:12(14.3%) B:55(65.5%) C:17(20.2%) A:10(11.5%) B:57(65.5%) C:20(23.0%)

肝性脳症既往 初発:47(56.0%) 再発:37(44.0%) 初発:53(60.9%) 再発:34(39.1%)

門脈-大循環短絡(シャント) なし:32(38.1%) あり:52(61.9%) なし:28(32.2%) あり:59(67.8%)

肝性脳症昏睡度 Ⅰ:66(78.6%) Ⅱ:18(21.4%) Ⅰ:68(78.2%) Ⅱ:19(21.8%)

「禁忌を含む使用上の注意」等は DI ページをご参照ください。

用語解説[PSE指数(Portal-Systemic Encephalopathy index)]

肝性脳症の一元化評価指数。肝性脳症昏睡度、血中アンモニア、羽ばたき振戦および精神神経機能(Number connection test-A)の各グレードを下表に基づいてスコア化し、以下の算出式で一元化することで症状の改善を数値的に評価する。

PSE指数=[3×肝性脳症昏睡度スコア+血中アンモニアスコア+羽ばたき振戦スコア+Number connection test-Aスコア]/24PSE指数の変化率(%)=100×(ベースラインPSE指数ー最終評価時PSE指数)/ベースラインPSE指数

[肝性脳症昏睡度(犬山シンポジウム昏睡度分類)と対応スコア]昏睡度 精神症状 参考事項 スコア

異常なし - - 0・睡眠-覚醒リズムの逆転・多幸気分、ときに抑うつ状態・だらしなく、気にとめない態度

・ retrospectiveにしか判定できない場合が多い 1

・指南力(時、場所)障害、物を取り違える(confusion)・ 異常行動(例:お金をまく、化粧品をごみ箱に捨てるなど)・ ときに傾眠状態(普通のよびかけで開眼し、会話ができる)・ 無礼な言動があったりするが、医師の指示に従う態度をみせる

・興奮状態がない・尿、便失禁がない・羽ばたき振戦あり(fl apping tremor)

2

・ しばしば興奮状態またはせん妄状態を伴い、反抗的態度をみせる・嗜眠傾向(ほとんど眠っている)・ 外的刺激で開眼しうるが、医師の指示に従わない、または従えない

(簡単な命令には応じる)

・ 羽ばたき振戦あり(患者の協力が得られる場合)

・指南力は高度に障害3

・昏睡(完全な意識の消失)・痛み刺激に反応する

・ 刺激に対して払いのける動作、顔をしかめるなどが見られる

4・深昏睡・痛み刺激にも全く反応しない -

[血中アンモニアグレードと対応スコア]グレード 血中アンモニア濃度(μg/dL) スコア

0 66以下 01 66超-100未満 12 100超-133未満 23 133超-166未満 34 166以上 4

[羽ばたき振戦グレードと対応スコア]グレード 羽ばたき振戦 スコア

0 振戦の存在は認められない 01 自発的な発現は認められないが、誘発姿勢※をとることにより、わずかに発現する 12 自発的な発現は認められないが、誘発姿勢※をとることにより、容易に発現する 23 誘発姿勢※をとらなくても、発現が認められる 34 誘発姿勢※をとらなくても、ほぼ連続的に発現が認められる 4

※手を開いて腕を伸ばし、背屈(手首の関節で手の甲側に曲げる)させる[Number connection test-Aグレードと対応スコア]

・Number connection test-A画面に表示された連続数値(1~20)を、「1、2、3…」の様に連続数値を結ぶまでの経過時間(制限時間は2分間)を測定する。

グレード Number connection test-A スコア0 30.0秒以下 01 30.1 - 50.0秒 12 50.1 - 80.0秒 23 80.1 - 120.0秒未満 34 120.0秒以上または実施不能 4

・Number connection test-B画面に表示された連続数値(1~10)およびカタカナ(ア~コ)を、「1、ア、2、イ…」の様に交互に結ぶまでの経過時間(制限時間は3分間)を測定する。

[SF-8]健康関連QOL尺度として広く使用されているSF-36の簡略版として開発された。8つの健康概念について、各1つ

日常役割機能(精神)]。

1 ) 国内第Ⅱ/Ⅲ相試験

の質問から構成される[全体的健康感、身体機能、体の痛み、日常役割機能(身体)、活力、社会生活機能、心の健康、

本邦におけるラクチトールの効能・効果は「非代償性肝硬変に伴う高アンモニア血症」です。

7 8

1)社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

患者背景

試験方法

臨床成績1)

目的 肝性脳症患者に対して、リフキシマを1回2錠(リファキシミンとして400mg)、1日3回毎食後、14日間経口投与した際の有効性および安全性をラクチトールと比較する。

対象

肝硬変または門脈一大循環短絡路(シャント)を有し、高アンモニア血症(血中アンモニア濃度≧80μg/dL)かつ犬山シンポジウム昏睡度分類の昏睡度Ⅰ又はⅡの肝性脳症患者171例・リ フ キ シ マ 群:有効性解析対象および安全性解析対象 84例・ラクチトール群:有効性解析対象および安全性解析対象 87例

デザイン 多施設共同、ランダム化、評価者盲検、実薬(ラクチトール)対照、並行群間比較試験

スケジュール

1回400mg、1日3回毎食後

1回6~12g、1日3回毎食後

リフキシマ群

ラクチトール群

[8] [15][4]

検査

[-14](Day) [1]

治療期(14日間投与)

本試験は、事前検査をDay[-14]~Day[1](投与前)、ランダム化をDay[-1]~Day[1](投与前)に行い、治療期(Day[1]~Day[14])および終了(Day[15])/中止時検査で構成された。

本試験への参加に同意し、適格と判断した被験者を中央登録し、リフキシマ群またはラクチトール群にランダムに割付けた。割付け後、被験者に治験薬を14日間経口投与した。治療期では、被験者に対しDay[4]およびDay[8]に検査および調査を実施した。さらに、Day[15]に終了時検査を実施し、試験中止例については中止時に検査を行った。事前検査時のデータをベースライン、終了時もしくは中止時のデータを最終評価時のデータとした。

主要評価項目(詳細は9ページ参照)

血中アンモニア濃度およびPSE指数

副次評価項目(詳細は10ページ参照)

肝性脳症昏睡度(犬山シンポジウム昏睡度分類)、羽ばたき振戦精神神経機能(Number connection test-A,B)、QOL(SF-8)

解析計画

[主要評価項目]最終評価時の血中アンモニア濃度について、リフキシマのラクチトールに対する優越性をベースラインを共変量とした共分散分析にて検証した。血中アンモニア濃度で有効性が検証された場合に、PSE指数の変化率について、リフキシマのラクチトールに対する優越性をt検定にて検証することとした。

[副次評価項目]リフキシマのラクチトールに対する最終評価時の各評価項目の差を、ベースラインを共変量とした共分散分析で比較する。

リフキシマ群(n=84) ラクチトール群(n=87)

性別 男:43(51.2%) 女:41(48.8%) 男:46(52.9%) 女:41(47.1%)

年齢(歳) mean±S.D.(最小~最大):64.4±8.0(39~76) mean±S.D.(最小~最大):61.9±10.0(28~74)

肝硬変 なし:1(1.2%) あり:83(98.8%) なし:3(3.4%) あり:84(96.6%)

Child-Pugh分類 A:12(14.3%) B:55(65.5%) C:17(20.2%) A:10(11.5%) B:57(65.5%) C:20(23.0%)

肝性脳症既往 初発:47(56.0%) 再発:37(44.0%) 初発:53(60.9%) 再発:34(39.1%)

門脈-大循環短絡(シャント) なし:32(38.1%) あり:52(61.9%) なし:28(32.2%) あり:59(67.8%)

肝性脳症昏睡度 Ⅰ:66(78.6%) Ⅱ:18(21.4%) Ⅰ:68(78.2%) Ⅱ:19(21.8%)

「禁忌を含む使用上の注意」等は DI ページをご参照ください。

用語解説[PSE指数(Portal-Systemic Encephalopathy index)]

肝性脳症の一元化評価指数。肝性脳症昏睡度、血中アンモニア、羽ばたき振戦および精神神経機能(Number connection test-A)の各グレードを下表に基づいてスコア化し、以下の算出式で一元化することで症状の改善を数値的に評価する。

PSE指数=[3×肝性脳症昏睡度スコア+血中アンモニアスコア+羽ばたき振戦スコア+Number connection test-Aスコア]/24PSE指数の変化率(%)=100×(ベースラインPSE指数ー最終評価時PSE指数)/ベースラインPSE指数

[肝性脳症昏睡度(犬山シンポジウム昏睡度分類)と対応スコア]昏睡度 精神症状 参考事項 スコア

異常なし - - 0・睡眠-覚醒リズムの逆転・多幸気分、ときに抑うつ状態・だらしなく、気にとめない態度

・ retrospectiveにしか判定できない場合が多い 1

・指南力(時、場所)障害、物を取り違える(confusion)・ 異常行動(例:お金をまく、化粧品をごみ箱に捨てるなど)・ ときに傾眠状態(普通のよびかけで開眼し、会話ができる)・ 無礼な言動があったりするが、医師の指示に従う態度をみせる

・興奮状態がない・尿、便失禁がない・羽ばたき振戦あり(fl apping tremor)

2

・ しばしば興奮状態またはせん妄状態を伴い、反抗的態度をみせる・嗜眠傾向(ほとんど眠っている)・ 外的刺激で開眼しうるが、医師の指示に従わない、または従えない

(簡単な命令には応じる)

・ 羽ばたき振戦あり(患者の協力が得られる場合)

・指南力は高度に障害3

・昏睡(完全な意識の消失)・痛み刺激に反応する

・ 刺激に対して払いのける動作、顔をしかめるなどが見られる

4・深昏睡・痛み刺激にも全く反応しない -

[血中アンモニアグレードと対応スコア]グレード 血中アンモニア濃度(μg/dL) スコア

0 66以下 01 66超-100未満 12 100超-133未満 23 133超-166未満 34 166以上 4

[羽ばたき振戦グレードと対応スコア]グレード 羽ばたき振戦 スコア

0 振戦の存在は認められない 01 自発的な発現は認められないが、誘発姿勢※をとることにより、わずかに発現する 12 自発的な発現は認められないが、誘発姿勢※をとることにより、容易に発現する 23 誘発姿勢※をとらなくても、発現が認められる 34 誘発姿勢※をとらなくても、ほぼ連続的に発現が認められる 4

※手を開いて腕を伸ばし、背屈(手首の関節で手の甲側に曲げる)させる[Number connection test-Aグレードと対応スコア]

・Number connection test-A画面に表示された連続数値(1~20)を、「1、2、3…」の様に連続数値を結ぶまでの経過時間(制限時間は2分間)を測定する。

グレード Number connection test-A スコア0 30.0秒以下 01 30.1 - 50.0秒 12 50.1 - 80.0秒 23 80.1 - 120.0秒未満 34 120.0秒以上または実施不能 4

・Number connection test-B画面に表示された連続数値(1~10)およびカタカナ(ア~コ)を、「1、ア、2、イ…」の様に交互に結ぶまでの経過時間(制限時間は3分間)を測定する。

[SF-8]健康関連QOL尺度として広く使用されているSF-36の簡略版として開発された。8つの健康概念について、各1つ

日常役割機能(精神)]。

1 ) 国内第Ⅱ/Ⅲ相試験

の質問から構成される[全体的健康感、身体機能、体の痛み、日常役割機能(身体)、活力、社会生活機能、心の健康、

本邦におけるラクチトールの効能・効果は「非代償性肝硬変に伴う高アンモニア血症」です。

9 10

1)社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

1)

- -

(1)有効性1. 主要評価項目●血中アンモニアに対する効果血中アンモニア濃度(mean±S.D.)は、ベースラインにおいてリフキシマ群134.89±49.24μg/dL、ラクチトール群136.44±42.72μg/dLであった。最終評価時ではリフキシマ群119.46±59.45μg/dL、ラクチトール群125.40±56.63μg/dLであり、両群間で有意な差は認められなかった(p=0.5449、ベースライン値を共変量とした共分散分析)。なお、各群のベースライン値と最終評価時の検定結果、血中アンモニア濃度の推移を参考として以下に示す。 なお、各群のベースライン値と最終評価時の検定結果、肝性脳症昏睡度スコアの推移を参考として以下に示す。

●PSE指数に対する効果PSE指数(mean±S.D.)は、ベースラインにおいてリフキシマ群0.33±0.11、ラクチトール群0.33±0.10であった。最終評価時ではリフキシマ群0.20±0.14、ラクチトール群0.23±0.17であり、ベースラインからの変化率(mean±S.D.)はそれぞれ38.6±38.6%、33.0±44.0%であった(血中アンモニア濃度におけるリフキシマ群とラクチトール群の比較において、有意差が認められなかったために検定は実施せず)。なお、PSE指数の推移を参考として以下に示す。

2. 副次評価項目●肝性脳症昏睡度に対する効果肝性脳症昏睡度スコア(mean±S.D.)は、ベースラインにおいてリフキシマ群1.2±0.4、ラクチトール群1.2±0.4であり、最終評価時では、それぞれ0.6±0.6、0.6±0.7であり、両群間で有意な差は認められなかった(p=0.3284、ベースライン値を共変量とした共分散分析)。

●羽ばたき振戦、精神神経機能および、QOL(参考情報)に及ぼす影響羽ばたき振戦スコア、精神神経機能(Number connection test-Aスコア)およびQOL(SF-8)の推移を参考として以下に示す。

(2)安全性リフキシマ群では6.0%(84例中5例)に副作用が認められた。その内訳は、肝性脳症、声帯の炎症、腹痛、痔出血および背部痛で、発現率はいずれも1.2%(84例中1例)であった。これらのうち、重篤な副作用は肝性脳症が1例、投与中止に至った副作用は声帯の炎症が1例であった。ラクチトール群では、本試験において死亡例は報告されなかった。

13.8%(87例中12例)に副作用が認められた。主なものは下痢で4.6%(87例中4例)であった。

1)

ベースラインおよび最終評価時の血中アンモニア濃度

134.89119.46

136.44125.40

血中アンモニア濃度

200

150

100

50

0ベースライン

ベースライン

最終評価時

最終評価時

(μg/dL)

(n=84) (n=81) (n=87) (n=85)

*N.S.

N.S.

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定群間比較:共分散分析 群間比較:共分散分析

ラクチトール群リフキシマ群

(mean±S.D.)

血中アンモニア濃度の推移

血中アンモニア濃度

200

100

0ベースライン

4 8

リフキシマ群 ラクチトール群

15(Day)

136.44(n=87)

134.89(n=84)

115.33*

(n=85)

112.29*

(n=81)

122.53*

(n=83)

117.98*

(n=80)

123.25(n=82)

119.87*

(n=78)

(μg/dL) *:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

(mean±S.D.)

PSE指数の変化率

38.633.0

PSE変化率

80

60

40

20

0リフキシマ群 ラクチトール群

(%) ラクチトール群リフキシマ群

(n=84)(n=80)

(mean±S.D.)

PSE指数の推移

PSE指数

0.5

0.4

0.3

0.2

0.1

0ベースライン

4 8

0.33(n=87)

0.33(n=84)

0.25*

(n=83)

0.24*

(n=80)

0.23*

(n=83)

0.20**

(n=80)

0.23*

(n=80)

0.20(n=78)

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

ベースラインおよび最終評価時の肝性脳症昏睡度スコア

1.2

0.6

1.2

0.6

肝性脳症昏睡度スコア

1.6

1.2

0.8

0.4

0ベースライン

ベースライン

最終評価時

最終評価時

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定ラクチトール群リフキシマ群

(mean±S.D.)

(n=84) (n=80) (n=87) (n=84)

N.S.**

肝性脳症昏睡度スコアの推移

肝性脳症昏睡度スコア

2

1

0

ベースライン

4 8 (Day)15

1.2(n=87)

1.2(n=84)

0.8*

(n=83)

0.8*

(n=80)

0.6*

(n=83)

0.5*

(n=80)

0.6*

(n=82)

0.6*

(n=78)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

羽ばたき振戦スコアの推移

羽ばたき振戦スコア

2

1

0

ベースライン

4 8

0.6(n=87)

0.6(n=84)

0.5(n=83)

0.4*

(n=80)

0.4*

(n=83)

0.3*

(n=80)

0.4*

(n=81)

0.3*

(n=78)

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

Number connection test-Aスコアの推移

NCT

-

Aスコア

3

2

1

0ベースライン

4 8

1.5(n=84)

1.3(n=87)

1.3(n=80)

1.3(n=83)

1.1*

(n=80)

1.1*

(n=83)

1.1*

(n=78)

1.1*

(n=81)

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

参考情報:SF-8(身体的サマリースコア)の推移

60

40

20

0ベースライン

8

44.11(n=87)

44.24(n=84)

47.12*

(n=83)

46.61*

(n=80)

47.59*

(n=82)

47.74*

(n=78)

身体的サマリ

スコア

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

参考情報:SF-8(精神的サマリースコア)の推移

48.60(n=87)

47.88(n=84)

49.94(n=83)

50.21*

(n=80)

48.80(n=82)

49.42*

(n=78)

60

40

20

0ベースライン

8

精神的サマリ

スコア

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

9 10

1)社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

1)

- -

(1)有効性1. 主要評価項目●血中アンモニアに対する効果血中アンモニア濃度(mean±S.D.)は、ベースラインにおいてリフキシマ群134.89±49.24μg/dL、ラクチトール群136.44±42.72μg/dLであった。最終評価時ではリフキシマ群119.46±59.45μg/dL、ラクチトール群125.40±56.63μg/dLであり、両群間で有意な差は認められなかった(p=0.5449、ベースライン値を共変量とした共分散分析)。なお、各群のベースライン値と最終評価時の検定結果、血中アンモニア濃度の推移を参考として以下に示す。 なお、各群のベースライン値と最終評価時の検定結果、肝性脳症昏睡度スコアの推移を参考として以下に示す。

●PSE指数に対する効果PSE指数(mean±S.D.)は、ベースラインにおいてリフキシマ群0.33±0.11、ラクチトール群0.33±0.10であった。最終評価時ではリフキシマ群0.20±0.14、ラクチトール群0.23±0.17であり、ベースラインからの変化率(mean±S.D.)はそれぞれ38.6±38.6%、33.0±44.0%であった(血中アンモニア濃度におけるリフキシマ群とラクチトール群の比較において、有意差が認められなかったために検定は実施せず)。なお、PSE指数の推移を参考として以下に示す。

2. 副次評価項目●肝性脳症昏睡度に対する効果肝性脳症昏睡度スコア(mean±S.D.)は、ベースラインにおいてリフキシマ群1.2±0.4、ラクチトール群1.2±0.4であり、最終評価時では、それぞれ0.6±0.6、0.6±0.7であり、両群間で有意な差は認められなかった(p=0.3284、ベースライン値を共変量とした共分散分析)。

●羽ばたき振戦、精神神経機能および、QOL(参考情報)に及ぼす影響羽ばたき振戦スコア、精神神経機能(Number connection test-Aスコア)およびQOL(SF-8)の推移を参考として以下に示す。

(2)安全性リフキシマ群では6.0%(84例中5例)に副作用が認められた。その内訳は、肝性脳症、声帯の炎症、腹痛、痔出血および背部痛で、発現率はいずれも1.2%(84例中1例)であった。これらのうち、重篤な副作用は肝性脳症が1例、投与中止に至った副作用は声帯の炎症が1例であった。ラクチトール群では、本試験において死亡例は報告されなかった。

13.8%(87例中12例)に副作用が認められた。主なものは下痢で4.6%(87例中4例)であった。

1)

ベースラインおよび最終評価時の血中アンモニア濃度

134.89119.46

136.44125.40

血中アンモニア濃度

200

150

100

50

0ベースライン

ベースライン

最終評価時

最終評価時

(μg/dL)

(n=84) (n=81) (n=87) (n=85)

*N.S.

N.S.

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定群間比較:共分散分析 群間比較:共分散分析

ラクチトール群リフキシマ群

(mean±S.D.)

血中アンモニア濃度の推移

血中アンモニア濃度

200

100

0ベースライン

4 8

リフキシマ群 ラクチトール群

15(Day)

136.44(n=87)

134.89(n=84)

115.33*

(n=85)

112.29*

(n=81)

122.53*

(n=83)

117.98*

(n=80)

123.25(n=82)

119.87*

(n=78)

(μg/dL) *:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

(mean±S.D.)

PSE指数の変化率

38.633.0

PSE変化率

80

60

40

20

0リフキシマ群 ラクチトール群

(%) ラクチトール群リフキシマ群

(n=84)(n=80)

(mean±S.D.)

PSE指数の推移

PSE指数

0.5

0.4

0.3

0.2

0.1

0ベースライン

4 8

0.33(n=87)

0.33(n=84)

0.25*

(n=83)

0.24*

(n=80)

0.23*

(n=83)

0.20**

(n=80)

0.23*

(n=80)

0.20(n=78)

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

ベースラインおよび最終評価時の肝性脳症昏睡度スコア

1.2

0.6

1.2

0.6

肝性脳症昏睡度スコア

1.6

1.2

0.8

0.4

0ベースライン

ベースライン

最終評価時

最終評価時

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定ラクチトール群リフキシマ群

(mean±S.D.)

(n=84) (n=80) (n=87) (n=84)

N.S.**

肝性脳症昏睡度スコアの推移

肝性脳症昏睡度スコア

2

1

0

ベースライン

4 8 (Day)15

1.2(n=87)

1.2(n=84)

0.8*

(n=83)

0.8*

(n=80)

0.6*

(n=83)

0.5*

(n=80)

0.6*

(n=82)

0.6*

(n=78)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

羽ばたき振戦スコアの推移

羽ばたき振戦スコア

2

1

0

ベースライン

4 8

0.6(n=87)

0.6(n=84)

0.5(n=83)

0.4*

(n=80)

0.4*

(n=83)

0.3*

(n=80)

0.4*

(n=81)

0.3*

(n=78)

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

Number connection test-Aスコアの推移

NCT

-

Aスコア

3

2

1

0ベースライン

4 8

1.5(n=84)

1.3(n=87)

1.3(n=80)

1.3(n=83)

1.1*

(n=80)

1.1*

(n=83)

1.1*

(n=78)

1.1*

(n=81)

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

参考情報:SF-8(身体的サマリースコア)の推移

60

40

20

0ベースライン

8

44.11(n=87)

44.24(n=84)

47.12*

(n=83)

46.61*

(n=80)

47.59*

(n=82)

47.74*

(n=78)

身体的サマリ

スコア

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

参考情報:SF-8(精神的サマリースコア)の推移

48.60(n=87)

47.88(n=84)

49.94(n=83)

50.21*

(n=80)

48.80(n=82)

49.42*

(n=78)

60

40

20

0ベースライン

8

精神的サマリ

スコア

15(Day)

*:p<0.05(vsベースライン) paired t検定

リフキシマ群 ラクチトール群

(mean±S.D.)

11 12

1)社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

試験方法

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

(n=73)

1)2 ) 国内第Ⅲ相試験

目的 肝性脳症患者に対して、リフキシマを1回2錠(リファキシミンとして400mg)、1日3回毎食後、10週間経口投与した際の有効性および安全性を確認する。

対象

国内第Ⅱ/Ⅲ相試験を完了し、リフキシマの継続またはラクチトールからの切替を希望する被験者について、事前検査により治験責任(分担)医師が適格と判断した患者142例・リ フ キ シ マ 継 続 群:有効性解析対象および安全性解析対象 69例・ラクチトールからの切替群:有効性解析対象および安全性解析対象 73例

デザイン 多施設共同、非盲検試験

スケジュール

リフキシマ(1回400mg、1日3回毎食後)リフキシマ

[15]〈1〉

リフキシマ継続群[1]ラクチトールからの切替群

国内第Ⅱ/Ⅲ相試験※

(14日間投与)国内第Ⅲ相試験(70日間投与)

[85]〈71〉

[29]〈15〉

[43]〈29〉

[57]〈43〉

[71]〈57〉

ラクチトール リフキシマ(1回400mg、1日3回毎食後)ラクチトールからの切替群

リフキシマ継続群

※国内第Ⅱ/Ⅲ相試験については7~10ページ参照[ ]内は国内第Ⅱ/Ⅲ相試験開始時からのDay

本試験は、先行して行った国内第Ⅱ/Ⅲ相試験に引き続き実施し、事前検査をDay[15],〈1〉(投与前)に行い、治療期(Day[15],〈1〉~Day[84],〈70〉)および終了(Day[85],〈71〉)/中止時検査で構成された。被験者には、リフキシマを10週間経口投与した。なお、治験責任(分担)医師が必要と認めた場合には、リフキシマと合成二糖類との併用は可とした。

評価項目(詳細は7ページ参照)

血中アンモニア濃度、PSE指数、肝性脳症昏睡度(犬山シンポジウム昏睡度分類)、羽ばたき振戦、精神神経機能(Number connection test-A、B)、QOL(SF-8)

(1)有効性●血中アンモニアに対する効果血中アンモニア濃度

●肝性昏睡度に対する効果

(mean±S.D.)は、リフキシマ継続群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は134.47±49.95μg/dL、本試験開始時(Day[15])では122.22±62.42μg/dL、投与10週後(Day[85])では105.97±42.81μg/dLであった。

一方、ラクチトールからの切替群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は134.43±42.97μg/dL、本試験開始時(Day〈1〉)では123.91±57.12μg/dL、投与10週後(Day〈71〉)では103.24± 48.15μg/dLであった。

●PSE指数に対する効果PSE指数(mean±S.D.)は、リフキシマ継続群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は0.33±0.11、本試験開始時(Day

[15])では0.20±0.14、投与10週後(Day[85])では0.15±0.11であった。

一方、ラクチトールからの切替群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は0.32±0.10、本試験開始時(Day〈1〉)は0.24±0.17、投与10週後(Day〈71〉)では0.16±0.14であった。

血中アンモニア濃度の推移 PSE指数の推移

200

100

0

(μg/dL)

血中アンモニア濃度

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

134.47(n=69) 122.22

(n=69) 113.23(n=66)

104.75(n=63)

102.80(n=61)

110.90(n=62)

105.97(n=59)

123.91(n=73

134.43) 107.58

(n=71)105.06

(n=68)104.85

(n=67)104.75

(n=63) 103.24(n=62)

0.5

0.4

0.3

0.2

0.1

0

PSE指数

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

0.33(n=69)

0.20( n=69) 0.18

(n=66)0.16

(n=63)0.16

(n=61)0.16

(n=62)0.15

(n=59)

0.24(n=71)

0.32(n=73)

0.17(n=71)

0.16(n=68)

0.16(n=67)

0.16(n=63)

0.16(n=62)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

肝性脳症昏睡度スコアの推移

2

1

0

肝性脳症昏睡度スコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

1.2(n=69) 0.5

(n=69) 0.4(n=66)0.4

(n=63)0.4

(n=61)0.4

(n=62) 0.3(n=59)

0.8(n=73)

1.2(n=73)

0.5(n=71) 0.4

(n=68)0.4

(n=67)

0.5(n=63) 0.4

(n=62)

肝性脳症昏睡度スコア(mean±S.D.)は、リフキシマ継続群の 国 内 第Ⅱ/Ⅲ相 試 験 事 前 検 査 時( ベ ースライン )は1.2±0.4、本試験開始時(Day[15])では0.5±0.6、投与10週後(Day[85])では0.3±0.5であった。一方、ラクチトールからの切替群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は1.2±0.4、本試験開始時(Day〈1〉)では0.8±0.7、投与10週後(Day〈71〉)では0.4±0.6であった。

リフキシマ継続群(n=69)(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時)

ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験開始時)

(n=73)

性別 男:35(50.7%) 女:34(49.3%) 男:37(50.7%) 女:36(49.3%)

年齢(歳) mean±S.D.(最小~最大):64.0±8.3(39~74) mean±S.D.(最小~最大):61.4±10.3(28~74)

肝硬変 なし:1(1.4%) あり:68(98.6%) なし:2(2.7%) あり:71(97.3%)

Child-Pugh分類 A:12(17.4%) B:45(65.2%) C:12(17.4%) A:16(21.9%) B:42(57.5%) C:15(20.5%)

肝性脳症既往 初発:41(59.4%) 再発:28(40.6%) 初発:50(68.5%) 再発:23(31.5%)

門脈-大循環短絡路(シャント) なし:27(39.1%) あり:42(60.9%) なし:22(30.1%) あり:51(69.9%)

肝性脳症昏睡度 異常なし:0(0%) Ⅰ:55(79.7%) Ⅱ:14(20.3%) 異常なし:29(39.7%)Ⅰ:33(45.2%) Ⅱ:11(15.1%)

合成二糖類併用(国内第Ⅲ相試験期間中) なし:45(65.2%) あり:24(34.8%) なし:43(58.9%) あり:30(41.1%)

患者背景

検査ベースライン

本邦におけるラクチトールの効能・効果は「非代償性肝硬変に伴う高アンモニア血症」です。

11 12

1)社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

試験方法

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

(n=73)

1)2 ) 国内第Ⅲ相試験

目的 肝性脳症患者に対して、リフキシマを1回2錠(リファキシミンとして400mg)、1日3回毎食後、10週間経口投与した際の有効性および安全性を確認する。

対象

国内第Ⅱ/Ⅲ相試験を完了し、リフキシマの継続またはラクチトールからの切替を希望する被験者について、事前検査により治験責任(分担)医師が適格と判断した患者142例・リ フ キ シ マ 継 続 群:有効性解析対象および安全性解析対象 69例・ラクチトールからの切替群:有効性解析対象および安全性解析対象 73例

デザイン 多施設共同、非盲検試験

スケジュール

リフキシマ(1回400mg、1日3回毎食後)リフキシマ

[15]〈1〉

リフキシマ継続群[1]ラクチトールからの切替群

国内第Ⅱ/Ⅲ相試験※

(14日間投与)国内第Ⅲ相試験(70日間投与)

[85]〈71〉

[29]〈15〉

[43]〈29〉

[57]〈43〉

[71]〈57〉

ラクチトール リフキシマ(1回400mg、1日3回毎食後)ラクチトールからの切替群

リフキシマ継続群

※国内第Ⅱ/Ⅲ相試験については7~10ページ参照[ ]内は国内第Ⅱ/Ⅲ相試験開始時からのDay

本試験は、先行して行った国内第Ⅱ/Ⅲ相試験に引き続き実施し、事前検査をDay[15],〈1〉(投与前)に行い、治療期(Day[15],〈1〉~Day[84],〈70〉)および終了(Day[85],〈71〉)/中止時検査で構成された。被験者には、リフキシマを10週間経口投与した。なお、治験責任(分担)医師が必要と認めた場合には、リフキシマと合成二糖類との併用は可とした。

評価項目(詳細は7ページ参照)

血中アンモニア濃度、PSE指数、肝性脳症昏睡度(犬山シンポジウム昏睡度分類)、羽ばたき振戦、精神神経機能(Number connection test-A、B)、QOL(SF-8)

(1)有効性●血中アンモニアに対する効果血中アンモニア濃度

●肝性昏睡度に対する効果

(mean±S.D.)は、リフキシマ継続群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は134.47±49.95μg/dL、本試験開始時(Day[15])では122.22±62.42μg/dL、投与10週後(Day[85])では105.97±42.81μg/dLであった。

一方、ラクチトールからの切替群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は134.43±42.97μg/dL、本試験開始時(Day〈1〉)では123.91±57.12μg/dL、投与10週後(Day〈71〉)では103.24± 48.15μg/dLであった。

●PSE指数に対する効果PSE指数(mean±S.D.)は、リフキシマ継続群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は0.33±0.11、本試験開始時(Day

[15])では0.20±0.14、投与10週後(Day[85])では0.15±0.11であった。

一方、ラクチトールからの切替群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は0.32±0.10、本試験開始時(Day〈1〉)は0.24±0.17、投与10週後(Day〈71〉)では0.16±0.14であった。

血中アンモニア濃度の推移 PSE指数の推移

200

100

0

(μg/dL)

血中アンモニア濃度

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

134.47(n=69) 122.22

(n=69) 113.23(n=66)

104.75(n=63)

102.80(n=61)

110.90(n=62)

105.97(n=59)

123.91(n=73

134.43) 107.58

(n=71)105.06

(n=68)104.85

(n=67)104.75

(n=63) 103.24(n=62)

0.5

0.4

0.3

0.2

0.1

0

PSE指数

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

0.33(n=69)

0.20( n=69) 0.18

(n=66)0.16

(n=63)0.16

(n=61)0.16

(n=62)0.15

(n=59)

0.24(n=71)

0.32(n=73)

0.17(n=71)

0.16(n=68)

0.16(n=67)

0.16(n=63)

0.16(n=62)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

肝性脳症昏睡度スコアの推移

2

1

0

肝性脳症昏睡度スコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

1.2(n=69) 0.5

(n=69) 0.4(n=66)0.4

(n=63)0.4

(n=61)0.4

(n=62) 0.3(n=59)

0.8(n=73)

1.2(n=73)

0.5(n=71) 0.4

(n=68)0.4

(n=67)

0.5(n=63) 0.4

(n=62)

肝性脳症昏睡度スコア(mean±S.D.)は、リフキシマ継続群の 国 内 第Ⅱ/Ⅲ相 試 験 事 前 検 査 時( ベ ースライン )は1.2±0.4、本試験開始時(Day[15])では0.5±0.6、投与10週後(Day[85])では0.3±0.5であった。一方、ラクチトールからの切替群の国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時(ベースライン)は1.2±0.4、本試験開始時(Day〈1〉)では0.8±0.7、投与10週後(Day〈71〉)では0.4±0.6であった。

リフキシマ継続群(n=69)(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験事前検査時)

ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験開始時)

(n=73)

性別 男:35(50.7%) 女:34(49.3%) 男:37(50.7%) 女:36(49.3%)

年齢(歳) mean±S.D.(最小~最大):64.0±8.3(39~74) mean±S.D.(最小~最大):61.4±10.3(28~74)

肝硬変 なし:1(1.4%) あり:68(98.6%) なし:2(2.7%) あり:71(97.3%)

Child-Pugh分類 A:12(17.4%) B:45(65.2%) C:12(17.4%) A:16(21.9%) B:42(57.5%) C:15(20.5%)

肝性脳症既往 初発:41(59.4%) 再発:28(40.6%) 初発:50(68.5%) 再発:23(31.5%)

門脈-大循環短絡路(シャント) なし:27(39.1%) あり:42(60.9%) なし:22(30.1%) あり:51(69.9%)

肝性脳症昏睡度 異常なし:0(0%) Ⅰ:55(79.7%) Ⅱ:14(20.3%) 異常なし:29(39.7%)Ⅰ:33(45.2%) Ⅱ:11(15.1%)

合成二糖類併用(国内第Ⅲ相試験期間中) なし:45(65.2%) あり:24(34.8%) なし:43(58.9%) あり:30(41.1%)

患者背景

検査ベースライン

本邦におけるラクチトールの効能・効果は「非代償性肝硬変に伴う高アンモニア血症」です。

13 14

1)社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

(2)安全性国内第Ⅲ相試験において、13.4%(142例中19例)に副作用が認められた。主なものは、便秘が2.8%(142例中4例)、下痢が1.4%(142例中2例)であった。重篤な副作用は高ビリルビン血症および敗血症がそれぞれ1例であった。

●羽ばたき振戦、精神神経機能およびQOL(参考情報)に及ぼす影響リフキシマ継続群およびラクチトールからの切替群における羽ばたき振戦スコア、精神神経機能(Number connection test-Aスコア)およびQOL(SF-8)の推移を参考として示す。

承認時までの国内臨床試験において13.4%(157例中21例)に副作用が認められた。発現した主な副作用は、便秘2.5%(4例)、下痢1.3%(2例)等であった。

また、肝機能障害(Child-Pugh分類)別の副作用発現頻度は下表の通りであった。

国内臨床試験 副作用一覧

対象症例 157例

副作用発現症例数 21例

副作用発現件数 26件

副作用発現症例率 13.4%

副作用 件数 発現率胃腸障害 10例 6.4%

悪心 1 0.6%

下痢 2 1.3%

痔出血 1 0.6%

上腹部痛 1 0.6%

腹痛 1 0.6%

腹部不快感 1 0.6%

便秘 4 2.5%

一般・全身障害および投与部位の状態 1例 0.6%発熱 1 0.6%

感染症および寄生虫症 1例 0.6%敗血症 1 0.6%

肝胆道系障害 1例 0.6%高ビリルビン血症 1 0.6%

筋骨格系および結合組織障害 1例 0.6%背部痛 1 0.6%

血管障害 1例 0.6%高血圧 1 0.6%

呼吸器、胸郭および縦隔障害 1例 0.6%声帯の炎症 1 0.6%

耳および迷路障害 1例 0.6%回転性めまい 1 0.6%

心臓障害 1例 0.6%動悸 1 0.6%

神経系障害 3例 1.9%肝性脳症※ 1 0.6%

頭蓋内動脈瘤 1 0.6%

味覚異常 1 0.6%

皮膚および皮下組織障害 2例 1.3%湿疹 1 0.6%

発疹 1 0.6%

臨床検査 2例 1.3%血中アルカリホスファターゼ増加 1 0.6%

尿中血陽性

※:肝性脳症の悪化として報告

1 0.6%MedDRA/J(version18.0)

肝機能障害(Child-Pugh分類)別の副作用発現頻度

副作用 発現頻度(例数)Child-Pugh分類 リフキシマ国内第Ⅱ/Ⅲ相試験 リフキシマ国内第Ⅲ相試験A 8.3%(1/12) 3.6%(1/28)

B 5.5%(3/55) 16.1%(14/87)

C 5.9%(1/17) 14.8%(4/27)

慎重投与:重度の肝機能障害を有する患者(DI 欄参照)

副作用(承認時集計)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

参考情報:SF-8(身体的サマリースコア)の推移 参考情報:SF-8(精神的サマリースコア)の推移

羽ばたき振戦スコアの推移 Number connection test-Aスコアの推移

60

40

20

0

身体的サマリ

スコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

44.29(n=69)

47.51(n=69)

46.75(n=66)

47.55(n=63)

46.63(n=61)

46.64(n=62)

47.27(n=59)

48.01(n=73)44.82

(n=73)45.77

(n=71)46.13

(n=68)46.02

(n=67)45.73

(n=63)44.37

(n=62)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

60

40

20

0

精神的サマリ

スコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

48.50(n=69)

49.79(n=69)

50.13(n=66)

49.81(n=63)

49.88(n=61)

49.44(n=62)

50.00(n=59)

48.90(n=73)

48.85(n=73)

49.31(n=71)

48.82(n=68)

50.02(n=67)

49.41(n=63)

48.83(n=62)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

2

1

0

羽ばたき振戦スコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相 第Ⅲ相試験

0.6(n=69) 0.3

(n=69) 0.1(n=66)

0.2(n=63)

0.2(n=61)

0.2(n=62)

0.2(n=59)

0.3(n=72)

0.6(n=73)

0.3(n=71) 0.1

(n=68)0.2

(n=67)0.2

(n=63)0.2

(n=62)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)2

1

0

NCT

-

Aスコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験試験 第Ⅲ相試験

1.5(n=69)1.1

(n=69) 1.1(n=66)

0.9(n=63) 0.8

(n=61)0.8

(n=62) 0.8(n=59)

1.1(n=72)

1.3(n=73)

0.9(n=71) 0.9

(n=68) 0.8(n=67)

0.8(n=63) 0.7

(n=62)

1)

13 14

1)社内資料(リフキシマ錠 国内第Ⅲ相臨床試験)[承認時評価資料]

(2)安全性国内第Ⅲ相試験において、13.4%(142例中19例)に副作用が認められた。主なものは、便秘が2.8%(142例中4例)、下痢が1.4%(142例中2例)であった。重篤な副作用は高ビリルビン血症および敗血症がそれぞれ1例であった。

●羽ばたき振戦、精神神経機能およびQOL(参考情報)に及ぼす影響リフキシマ継続群およびラクチトールからの切替群における羽ばたき振戦スコア、精神神経機能(Number connection test-Aスコア)およびQOL(SF-8)の推移を参考として示す。

承認時までの国内臨床試験において13.4%(157例中21例)に副作用が認められた。発現した主な副作用は、便秘2.5%(4例)、下痢1.3%(2例)等であった。

また、肝機能障害(Child-Pugh分類)別の副作用発現頻度は下表の通りであった。

国内臨床試験 副作用一覧

対象症例 157例

副作用発現症例数 21例

副作用発現件数 26件

副作用発現症例率 13.4%

副作用 件数 発現率胃腸障害 10例 6.4%

悪心 1 0.6%

下痢 2 1.3%

痔出血 1 0.6%

上腹部痛 1 0.6%

腹痛 1 0.6%

腹部不快感 1 0.6%

便秘 4 2.5%

一般・全身障害および投与部位の状態 1例 0.6%発熱 1 0.6%

感染症および寄生虫症 1例 0.6%敗血症 1 0.6%

肝胆道系障害 1例 0.6%高ビリルビン血症 1 0.6%

筋骨格系および結合組織障害 1例 0.6%背部痛 1 0.6%

血管障害 1例 0.6%高血圧 1 0.6%

呼吸器、胸郭および縦隔障害 1例 0.6%声帯の炎症 1 0.6%

耳および迷路障害 1例 0.6%回転性めまい 1 0.6%

心臓障害 1例 0.6%動悸 1 0.6%

神経系障害 3例 1.9%肝性脳症※ 1 0.6%

頭蓋内動脈瘤 1 0.6%

味覚異常 1 0.6%

皮膚および皮下組織障害 2例 1.3%湿疹 1 0.6%

発疹 1 0.6%

臨床検査 2例 1.3%血中アルカリホスファターゼ増加 1 0.6%

尿中血陽性

※:肝性脳症の悪化として報告

1 0.6%MedDRA/J(version18.0)

肝機能障害(Child-Pugh分類)別の副作用発現頻度

副作用 発現頻度(例数)Child-Pugh分類 リフキシマ国内第Ⅱ/Ⅲ相試験 リフキシマ国内第Ⅲ相試験A 8.3%(1/12) 3.6%(1/28)

B 5.5%(3/55) 16.1%(14/87)

C 5.9%(1/17) 14.8%(4/27)

慎重投与:重度の肝機能障害を有する患者(DI 欄参照)

副作用(承認時集計)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

参考情報:SF-8(身体的サマリースコア)の推移 参考情報:SF-8(精神的サマリースコア)の推移

羽ばたき振戦スコアの推移 Number connection test-Aスコアの推移

60

40

20

0

身体的サマリ

スコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

44.29(n=69)

47.51(n=69)

46.75(n=66)

47.55(n=63)

46.63(n=61)

46.64(n=62)

47.27(n=59)

48.01(n=73)44.82

(n=73)45.77

(n=71)46.13

(n=68)46.02

(n=67)45.73

(n=63)44.37

(n=62)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

60

40

20

0

精神的サマリ

スコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験 第Ⅲ相試験

48.50(n=69)

49.79(n=69)

50.13(n=66)

49.81(n=63)

49.88(n=61)

49.44(n=62)

50.00(n=59)

48.90(n=73)

48.85(n=73)

49.31(n=71)

48.82(n=68)

50.02(n=67)

49.41(n=63)

48.83(n=62)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)

2

1

0

羽ばたき振戦スコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相 第Ⅲ相試験

0.6(n=69) 0.3

(n=69) 0.1(n=66)

0.2(n=63)

0.2(n=61)

0.2(n=62)

0.2(n=59)

0.3(n=72)

0.6(n=73)

0.3(n=71) 0.1

(n=68)0.2

(n=67)0.2

(n=63)0.2

(n=62)

リフキシマ継続群ラクチトールからの切替群(国内第Ⅱ/Ⅲ相試験)ラクチトールからの切替群(国内第Ⅲ相試験)

(mean±S.D.)2

1

0

NCT

-

Aスコア

ベースライン

151

2915

4329

5743

7157

8571

(Day)

第Ⅱ/Ⅲ相試験試験 第Ⅲ相試験

1.5(n=69)1.1

(n=69) 1.1(n=66)

0.9(n=63) 0.8

(n=61)0.8

(n=62) 0.8(n=59)

1.1(n=72)

1.3(n=73)

0.9(n=71) 0.9

(n=68) 0.8(n=67)

0.8(n=63) 0.7

(n=62)

1)

RIF047

87619日本標準商品分類番号

2019年2月作成

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

リファキシミン製剤注意-医師等の処方箋により使用すること 薬価基準収載処方箋医薬品

難吸収性リファマイシン系抗菌薬