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SharePoint Workspace 2010 展開の基本

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SharePoint Workspace 2010 展開の基本

Microsoft Corporation

2010 年 5 月

適用先:

SharePoint Workspace 2010

目次概要5組織での SharePoint Workspace5柔軟性と生産性の高いグループ作業のためのツール5既存のインフラストラクチャ上への構築6SharePoint Workspace と Groove の比較6新機能6変更点7削除された機能8トポロジ、容量、およびスケーラビリティの計画10グループ作業トポロジ10SharePoint クライアントとしての SharePoint Workspace13SharePoint およびピア グループ作業クライアントとしての SharePoint Workspace15管理されたグループ作業システムとしての Groove Server と SharePoint Workspace16一般的なグループ作業シナリオ19展開のロール20容量およびスケーラビリティの計画21システムの前提条件21展開21SharePoint Workspace の展開を成功するための手順21ローカルおよびリモートのクライアントを SharePoint サイトと同期することを要件とする小から中規模組織の計画例23クライアントを SharePoint サイトと同期すること、およびピア グループ作業を有効にすることを要件とする中規模企業の計画例24クライアントを SharePoint サイトと同期すること、および管理されたピア グループ作業を有効にすることを要件とする大規模企業の計画例25SharePoint Workspace 2010 への移行とアップグレード26Groove から SharePoint Workspace へのアップグレード26管理されていないクライアントから管理されたクライアントへの移行26Groove Server のアップグレードと移行27SharePoint Workspace のガバナンス27Active Directory または OCT を使用して SharePoint Workspace を管理する27Groove Server からの SharePoint Workspace の制御27SharePoint 2010 のポリシーと機能から SharePoint Workspace を管理する28セキュリティ28障害復旧29その他の技術情報30

概要

Microsoft® SharePoint® Workspace 2010 は、クライアント アプリケーションです。インフォメーション ワーカーは、これを使用して、オンラインとオフラインの作業内容を SharePoint ライブラリとリストに簡単に同期できます。また、グループ作業ワークスペースを使用して情報をピアと簡単に共有できます。この記事では、展開を計画するための基礎として、SharePoint Workspace 2010 に関する実用的および概念的な情報を提供します。

組織での SharePoint Workspace

SharePoint Workspace を使用すると、インフラストラクチャが既に配備されている既存の SharePoint および Active Directory システムを使用して、企業のグループ作業の生産性を容易に向上できます。

柔軟性と生産性の高いグループ作業のためのツール

SharePoint Workspace 2010 では、オンラインとオフラインの作業内容を SharePoint ライブラリとリストに簡単に同期できます。SharePoint サイトへのインターネット アクセスが可能なクライアント コンピューターに SharePoint Workspace を展開すると、ローカル コンテンツと SharePoint サイトの同期が容易になります。IT の支援がほとんどまたはまったくなくても、サイトのアクセス許可を持つ共同作成者は、指定された SharePoint ライブラリまたはリストから個人用のワークスペースにコンテンツをダウンロードし、オンラインまたはオフラインでコンテンツを編集して、再接続時に SharePoint サイトのコンテンツと同期できます。VPN または追加のネットワーク ソフトウェアは不要です。

アイデアとコンテンツをピアと共有するには、SharePoint Workspace ユーザーは、チーム メンバー間でコンテンツを同期するグループ作業ワークスペースに同僚を招待できます。このワークスペースでは、共有情報のセキュリティを保護するために、データ暗号化と秘密キー インフラストラクチャ (PKI) が使用されます。

既存のインフラストラクチャ上への構築

SharePoint Workspace の展開とガバナンスを、組織に既に配備されている既存の Active Directory システムと SharePoint サービスを使用して管理できます。また、Groove Server を組織にオンサイトでインストールして、使用ポリシーを設定し、オプションの Groove ワークスペースをサポートする中継通信を管理することもできます。この記事の以降のトピックで、これらのオプションについて詳細に説明します。

SharePoint Workspace と Groove の比較

SharePoint Workspace 2010 は Groove 2007 から進化しました。この 2 つの製品バージョンでは、SharePoint サイト コンテンツとのタイムリーな同期と、ピア グループ作業がサポートされますが、SharePoint Workspace 2010 は、より密接に SharePoint と統合されます。以下に、新しい製品で予想される変更点の概要を示します。

SharePoint Workspace 2010 の変更点の詳細については、Microsoft TechNet Web サイトの「SharePoint Workspace 2010 での変更点」を参照してください。

新機能

· SharePoint の統合

SharePoint Workspace 2010 では、SharePoint サイトを対話的に操作するための新しいモデルが導入されます。SharePoint Workspace 2010 では、ユーザーは個人用 SharePoint ワークスペースを作成し、そこに、指定された SharePoint サイトからドキュメントとリスト コンテンツのローカルの同期済みキャッシュを保持できます。必要なサイト アクセス許可があれば、ユーザーはオンラインまたはオフライン中にコンテンツを更新または追加し、その終了時に SharePoint サイトと同期できます。チーム メンバーとグループ作業を行うには、SharePoint Workspace 2010 ユーザーは、SharePoint サイトを使用するのではなく、招待したピア間で同期が行われる独立した Groove ワークスペースと共有フォルダー領域を作成できます。

SharePoint Workspace のユーザー インターフェイス

SharePoint Workspace 2010 では、他の Office 2010 製品と一貫性があり、Office ユーザーが使い慣れた Microsoft Office リボン (または Fluent ユーザー インターフェイス) が使用されます。

変更点

· 製品名

SharePoint Workspace は Groove の新しい名前です。Microsoft SharePoint Workspace 2010 は、Microsoft Office Groove 2007 を継承します。

· SharePoint Workspace と Groove の機能の比較

SharePoint Workspace 2010 では、ユーザーは、個人用 SharePoint ワークスペース、Groove ワークスペース、および共有フォルダー ワークスペースという 3 種類のワークスペースを作成できます。個人用 SharePoint ワークスペースでは、ローカル コンテンツが、指定された SharePoint サイトのライブラリおよびリストと同期されます。Groove ワークスペースでは、コンテンツの同期と、招待したピアとのグループ作業ができます。共有フォルダー ワークスペースでは、情報のフォルダーを、信頼されたピアと共有できます。一方、Groove 2007 では、ユーザーは、SharePoint 同期用の SharePoint のファイル ツールも含まれるピア グループ作業ワークスペースを作成できます。SharePoint Workspace 2010 ユーザーは、依然としてオプションで、Groove 2007 ワークスペースの作成と使用、およびそのワークスペースへの SharePoint ファイル ツールの追加ができます。

· ユーザー資格情報

SharePoint Workspace 2010 では、Groove 2007 のように Groove 固有のログオン パスワードやスマートカードを使用する代わりに、Windows ログオン資格情報を使用してユーザーを認証します。これは、他の Microsoft Office 2010 アプリケーションと一貫しており、これにより、環境のセキュリティと管理性が向上します。SharePoint サイトへの認証は変更されていません。SharePoint Workspace 2010 ユーザーは、Office Groove 2007 と同様に、SharePoint Server 資格情報を使用して SharePoint サイトへの認証を行います。

· ツール

Groove ツールは、Groove 2007 のようにワークスペース エクスプローラーの下部に配置される横並びのタブ内ではなく、SharePoint Workspace 2010 の [コンテンツ] ウィンドウに一覧表示されます。ユーザーは、ツールを UI 内の新しい場所にドラッグする変わりに、種類別またはアルファベット順にツールを並べることが選択できるようになりました。

· リスト ツール

Groove 2007 のフォーム ツールと InfoPath のフォーム ツールは、SharePoint Workspace 2010 では新しいリスト ツールによって置き換えられます。新しいリスト ツールにはデザイナー機能が含まれており、開発者はこれを使用して Microsoft InfoPath 2010 フォーム テンプレートをインポートできます。Groove 2007 ユーザーが SharePoint Workspace 2010 にアップグレードする場合、Groove 2007 のフォーム ツールまたは InfoPath のフォーム ツールを使用して作成されたカスタム ツールは引き続き期待どおりに機能します。ただし、従来のカスタム フォームを既存の Groove ワークスペースで保守または変更するには、アプリケーション開発者は Groove 2007 クライアント インストールを使用する必要があります。

削除された機能

· SharePoint のファイル ツール

Groove 2007 の SharePoint ファイル ツールは、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。これは、個人用 SharePoint ワークスペースを使用して SharePoint サイトにドキュメント コンテンツのローカルの同期済みキャッシュを作成する機能によって置き換えられます。SharePoint ファイル ツールを含め、Groove 2007 の機能は、Groove 2007 ワークスペースを作成して使用することで 2010 でも引き続きサポートされます。Groove 2007 ワークスペースは、SharePoint Workspace 2010 でオプションとして使用できます。

· Groove フォーム デザイナーと InfoPath フォーム デザイナー

Groove 2007 フォーム ツールと InfoPath フォーム ツールのデザイナー機能は、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。これはリスト ツールで置き換えられます。「削除された機能」で説明したとおりに、リスト ツールにはデザイナー機能が含まれており、開発者はこれを使用して Microsoft InfoPath 2010 フォーム テンプレートをインポートできます。

· Communicator の統合とライト チャット

Groove 2007 の、Windows API ベースの Microsoft Communicator 統合は、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。Microsoft Communicator が Microsoft Office 2010 に統合され、API ベースの Communicator 統合が Office ベースの統合によって置き換えられたためです。これにより、すべての Office 2010 アプリケーションにわたって、より多くの機能を持つ一貫性の高い環境が提供されます。Communicator では、複数ユーザーでのチャットがサポートされるため、ライト チャットの招待状は SharePoint Workspace 2010 ではサポートされません。

· 複数の ID

Groove 2007 ユーザーをよく混乱させていた、1 つのアカウントに対して複数の ID を作成する機能は、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。SharePoint Workspace 2010 では、1 つの ID に対して 1 つのアカウントのみがサポートされます。既存の Office Groove 2007 アカウントに複数の ID が存在する場合、それらの ID は、アップグレード時にアカウントの一部として保守されます。複数のアカウントを作成する機能は依然としてサポートされます。

· ワークスペース マネージャー

ワークスペース リストが表示されていた、Groove 2007 のワークスペース マネージャーは、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。代わりに、新しい起動バーにワークスペース リストと、関連付けられた情報が表示されます。

· ワークスペース エクスプローラー リスト

ワークスペースと連絡先リストを含め、ツールとリストが表示される、Groove 2007 ワークスペース エクスプローラーの領域は、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。ワークスペースと連絡先を操作する機能は変更されていません。ユーザーは、引き続き、起動バーでワークスペースと連絡先を操作でき、連絡先管理プログラムで連絡先を管理できます。

· [一緒に移動] 機能

Groove 2007 の [オプション] メニューにある [一緒に移動] 機能は管理が困難なことが多かったため、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。

· プッシュ ツー トークと音声メモ

ユーザーがボイス オーバー IP で会話をするための Groove 2007 のボタンは、必ずしも効果的でなく、ほとんど使用されませんでした。このため、SharePoint Workspace 2010 にこのボタンはありません。同様に、インスタント メッセージに接続できた Office Groove 2007 の音声メモも、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。

· 連絡先の通知

特定の連絡先の通知 (特定の連絡先がワークスペース内でオンラインかどうかを示すための通知) を設定するための Groove 2007 のオプションは、SharePoint Workspace 2010 では削除されています。代わりに、ユーザーは、SharePoint Workspace を含め、Office 2010 製品に統合される Microsoft Communicator からの連絡先にタグを付けることができます。

· 招待の電子メール

Groove ワークスペースへの招待と連絡先情報を送信する Groove 2007 の mailto プロトコルでは、一部の言語がサポートされなかったため、SharePoint Workspace 2010 では使用されません。ただし、招待の電子メールは依然としてサポートされます。

トポロジ、容量、およびスケーラビリティの計画

SharePoint Workspace 2010 は、Microsoft SharePoint Server 2010 および Microsoft SharePoint Foundation 2010 のクライアントです。これらのクライアントとして、SharePoint Workspace 2010 は、クライアント コンピューターのコンテンツと、指定された SharePoint ドキュメントおよびリストとのタイムリーな同期を可能にします。また、SharePoint Workspace では、Groove ワークスペースと共有フォルダーを作成することで、ピア グループ作業をサポートするオプションも提供されます。共有フォルダーは、招待されたピア間で共有でき、SharePoint 接続を必要としません。SharePoint Workspace 2010 は、Microsoft Office 2010 Professional Plus と共に自動でインストールされます。

グループ作業トポロジ

SharePoint Workspace の展開計画は、組織の生産性目標を最適にサポートし、既存のインフラストラクチャを利用するグループ作業トポロジを選択することから開始します。重要な決定要因には、以下のものがあります。

· SharePoint Server 2010 または SharePoint Foundation 2010 が組織の情報インフラストラクチャの一部であるかどうか。

· チームの共同作成者がオンラインだけでなくオフラインでも作業する必要があるかどうか。

· 柔軟で機敏性のあるピア グループ作業が必要かどうか。

· 使用状況管理の実践でピア グループ作業を許可するかどうか。

· チーム グループ作業を、プライベート ネットワークまたは LAN の外部から、信頼されたパートナーとフィールド サイトにまで拡張する必要があるかどうか。

· SharePoint Server 2010 サーバーへのアクセス権を持たないクライアントから意味のある協力が得られることが予想されるかどうか。

· Active Directory がネットワーク管理スキームの一部であるかどうか。

· 組織のセキュリティと管理のインフラストラクチャに対してピア グループ作業の集中管理が必要かどうか。

次の表では、さまざまな SharePoint Workspace トポロジが、3 つの異なるサイト コンテキストのフレームワーク内でこれらの条件にどのように対処するかを示します。

SharePoint Workspace のトポロジサイト コンテキスト

SharePoint クライアントとしてのみの SharePoint Workspace

このトポロジは次のシナリオで最適化されます。

· クライアントが、SharePoint Server 2010 または SharePoint Foundation 2010 でホストされるドキュメント ライブラリおよびリストにアクセスする。

· チームの共同作成者がオンラインとオフラインで作業する。

· Active Directory システムとの既存の統合のカスタマイズが勧められる。

SharePoint およびピア グループ作業クライアントとしての SharePoint Workspace

このトポロジは次のシナリオで最適化されます。

· クライアントが、SharePoint Server 2010 または SharePoint Foundation 2010 でホストされるドキュメント ライブラリおよびリストにアクセスする。

· チームの共同作成者がオンラインとオフラインで作業する。

· 柔軟かつ機敏性のあるピア グループ作業が必要。Groove ワークスペースが複数の通信プロトコルをサポートします。これにより、組織はピア メッセージの転送のために開くポートを制御できます。

· チーム グループ作業が、プライベート ネットワークの外部から、さまざまなロケール内の信頼されたパートナーとフィールド サイトにまで拡張される。

· SharePoint Server 2010 サーバーへのアクセス権を持たないクライアントから意味のある協力が得られる。

· 既存の統合 Active Directory システムのカスタマイズが勧められる。

管理されたグループ作業システムとしての Groove Server と SharePoint Workspace

このトポロジは次のシナリオで最適化されます。

· 組織のセキュリティと管理の要件に対処するためのピア グループ作業の集中管理。

· チームの共同作成者がオンラインとオフラインで作業する。

· 柔軟かつ機敏性のあるピア グループ作業。

· チームのグループ作業が、プライベート ネットワークの外部から、さまざまなロケール内の信頼されたパートナーとフィールド サイトにまで拡張される。

· SharePoint Server 2010 サーバーへのアクセス権を持たないクライアントから意味のある協力が得られる。

· Active Directory システムとの既存の統合が勧められる。

この展開トポロジの詳細については、「Groove Server 2010 (英語)」を参照してください。

以下のセクションでは、主な SharePoint Workspace 展開トポロジをグループ作業のさまざまなニーズにマッピングする方法について説明します。

SharePoint クライアントとしての SharePoint Workspace

オンラインまたはオフライン作業を SharePoint ライブラリおよびリストに簡単に同期する必要のある SharePoint 共同作成者が組織にいる場合、SharePoint Workspace をその最も効率的な形式である SharePoint サイト クライアントとして使用できます。SharePoint サイト クライアントでは、指定された SharePoint ライブラリおよびリストと、クライアント コンピューターのコンテンツが同期されます。クライアントの各共同作成者は、次の処理を行えます。

· 個人用 SharePoint ワークスペースを簡単に作成できます。このワークスペースでは、SharePoint リストまたはライブラリとの同期が行われ、そのコンテンツのローカル コピーが共同作成者のコンピューターに作成されます。サイトのアクセス許可があれば、共同作成者は、SharePoint サーバーへの接続の有無に関係なく、オンラインまたはオフラインを問わず、ライブラリまたはリスト コンテンツの追加、変更、および削除ができます。SharePoint Workspace クライアントと SharePoint サイト間のコンテンツ更新の同期は、クライアントがオンラインになると自動的に行われます。これにより、ユーザーは、インターネットに接続している間に生成した作業内容と同じように、オフライン中に行った作業内容を簡単に投稿できます。

SharePoint Workspace の既定の構成では、ユーザーは、SharePoint サイトにリンクする個人用 SharePoint ワークスペースに加えて、招待したメンバーがグループ作業を行えるピア ワークスペースも作成できます。SharePoint Workspace を、SharePoint ワークスペースのみをサポートする SharePoint クライアントとして排他的に展開するには、管理者はピア ワークスペース オプションを禁止する展開ポリシーを含めることができます。このポリシーの影響を受ける SharePoint Workspace ユーザーは、Groove ワークスペースまたは共有フォルダー ワークスペースを作成できません。

この構成の場合、基本レベルのクライアント管理は、Windows および Active Directory ツールを使用して行うことができます。ワークスペースの使用を SharePoint ワークスペースのみに制限する方法の詳細については、「SharePoint Workspace 2010 を構成およびカスタマイズする」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee649101.aspx) を参照してください。

SharePoint Workspace の通信と同期テクノロジでは、クライアントと SharePoint 間の個々のセッションがサポートされます。SharePoint ドキュメントとリスト コンテンツは、次の図のように、このセッションを経由してローカル コンピューターのコンテンツと同期します。

SharePoint およびピア グループ作業クライアントとしての SharePoint Workspace

ローカル コンテンツを SharePoint ライブラリおよびリストに同期する必要があり、さらに SharePoint ドキュメント フレームワークの外側で作業を行う一時的なチームとグループ作業を行う必要のある SharePoint チーム メンバーが組織にいる場合、SharePoint Workspace を、SharePoint の同期とピア グループ作業のクライアントとして使用し、その全能力を発揮できます。この構成では、インフォメーション ワーカーは、保護されて、適切に装備された、使いやすい仮想ワークスペース内 (SharePoint サイトへの排他的な接続からは切り離されているが同じユーザー フレームワーク内にある) でドキュメントとアイデアを共有できます。ユーザーは、SharePoint Workspace の全能力を使用して、次の処理を行えます。

· SharePoint サーバーと SharePoint Workspace クライアント間の接続を確立する SharePoint ワークスペースを作成できます。これにより、個々の SharePoint チーム メンバーまたはパートナーは、SharePoint サイトのコンテンツをローカル コンピューターに持ち出すことができます。詳細については、「SharePoint クライアントとしての SharePoint Workspace」を参照してください。

· 信頼されたピアが VPN を必要とせずに安全にグループ作業を行える Groove ワークスペースを簡単に作成できます。これにより、SharePoint サイトへのアクセス権を持たない同僚およびパートナーが、ドキュメントとコンテンツの共有、ディスカッション、およびカレンダー ツールを提供するワークスペースでグループ作業を行えます。

· ワークスペース メンバーのコンピューター上にある指定された Windows フォルダー内のコンテンツに対して SharePoint Workspace ユーザーがグループ作業を行える共有フォルダー ワークスペースを作成できます。

この構成の場合、基本レベルのクライアント管理は、Windows および Active Directory ツールを使用して行うことができます。Microsoft がホストする Groove Server の管理サービスと中継サービスでは、一部のピアがオフラインまたは低速のネットワークで作業する必要がある場合に、ファイアウォールを越えてコンテンツを共有したり、コンテンツの更新を同期したりするために必要なピア通信サポートが提供されます。

SharePoint Workspace の通信と同期フレームワークを TCP/IP プロトコルと共に使用することで、個々のクライアントと SharePoint サーバー間、およびクライアント ピア間のメッセージ転送とコンテンツ同期がサポートされます。

次の図は、SharePoint Workspace クライアント/サーバー システムの基本トポロジを示しています。これには、組織の SharePoint サーバー、Microsoft がホストする Groove Server 管理と中継サービス、およびさまざまな場所にある SharePoint Workspace クライアントが含まれます。

管理されたグループ作業システムとしての Groove Server と SharePoint Workspace

地理的に分散している数千もの SharePoint 共同作成者をサポートする必要があり、また一時的なチームのグループ作業の可能性を提供する必要のある組織の場合、すべてのワークスペース オプションを使用可能にした SharePoint Workspace (「SharePoint およびピア グループ作業クライアントとしての SharePoint Workspace」を参照) を一元的な管理システムと共に展開できます。Microsoft Groove Server 2010 は専用の SharePoint Workspace 管理システムです。これを組織にオンサイトでインストールすることで、最適なクライアントの管理と監督が提供されます。

Groove Server は、企業での SharePoint Workspace の展開と運用を容易にする 2 つのアプリケーションで構成されます。Groove Server Manager は Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) サーバー上で動作します。これは、SQL サーバーに支持されて、管理、レポート、およびポリシー配布の各サービスを提供します。Groove Server Relay は、1 つ以上の Windows サーバー上で動作し、さまざまなネットワーク条件でのクライアント通信を容易にします。これらのオンサイト システムは、Microsoft がホストするパブリック サーバーの使用に取って代わり、ピア ワークスペースの管理および中継サービスを提供します。

また、SharePoint Workspace をクライアント コンピューターに展開すると、Groove Server Manager によって、既存の Active Directory システムを利用し、管理された SharePoint Workspace アカウントの構成プロセスを自動化できます。

次の図には、Active Directory が配備され、SharePoint Workspace クライアントが大規模企業ネットワークの内部および外部からグループ作業を行うトポロジが示されています。SharePoint Workspace の使用ポリシーと中継サービスを管理するために、一部のクライアントで SharePoint ワークスペースが使用され、すべてのクライアントで Groove ワークスペースが使用され、Groove Server Manager と Groove Server Relay がオンサイトでインストールされています。

Groove Server Manager および Groove Server Relay の詳細については、「Groove Server 2010 (英語)」を参照してください。

一般的なグループ作業シナリオ

次の表に、3 つのサンプル グループ作業シナリオ用に最適化されたグループ作業トポロジを示します。

シナリオ説明最適なトポロジ

金融サービス

事業活動範囲: 都道府県内

従業員数: 2,000 人

SharePoint Workspace ユーザー: 1,000

SharePoint インフラストラクチャを配備

SharePoint クライアントとしてのみの SharePoint Workspace

必須コンポーネント:

· SharePoint Server

· SharePoint Workspace クライアント

· インターネット接続

· Active Directory (グループ ポリシーを使用してピア ワークスペースをオフにするため)

医療システム

事業活動範囲: 地域(複数都道府県)

従業員数: 10,000 人

SharePoint Workspace ユーザー: 8,000

SharePoint インフラストラクチャを配備

SharePoint およびピア グループ作業クライアントとしての SharePoint Workspace

必須コンポーネント:

· SharePoint Server

· SharePoint Workspace クライアント

· インターネット接続

· Active Directory (グループ ポリシーを使用してポリシーを展開するため)

消費者製品企業

事業活動範囲: 複数国

従業員数: 500,000 人

SharePoint Workspace ユーザー: 50,000

IT 部門: はい

管理されたグループ作業クライアント用の Groove Server を含む SharePoint Workspace

必須コンポーネント:

· SharePoint Server (SharePoint ワークスペースをサポートする場合)

· SharePoint Workspace クライアント

· インターネット接続

· Active Directory システム (展開を自動化するため)

· Microsoft Groove Server 2010

展開のロール

SharePoint ワークスペースの使用に重点を置いた SharePoint Workspace の展開を計画する場合、通常、SharePoint Workspace 活動の管理のために特定のロールを定義する必要はありません。SharePoint Workspace は、他の Office クライアント アプリケーションと共に、Active Directory と Windows ポリシーを使用して展開とカスタマイズができます。SharePoint サイトへのアクセス権を持つインフォメーション ワーカー (IW) のデバイスにインストールすると、リモート接続がオンデマンドで確立されます。追加の IT サポートは不要です。

ただし、ピアツーピア グループ作業用の Groove ワークスペースのサポートを計画する場合、SharePoint Workspace 活動をより厳密に管理することをお勧めします。Groove Server では、グループ作業活動とピア通信を一元管理するシステムが提供され、前述のとおり、管理されたユーザー アカウントの構成プロセスが自動化されます。また、ロール ベースのアクセス制御のオプションも提供されます。高レベルの管理者は、これを使用して、異なるレベルのアクセスを他の管理者に付与するロールを定義できます。たとえば、レポート管理者は Groove Server Manager のレポート ページにのみアクセスする場合がありますが、メンバー管理者は、ポリシーと中継サーバーを、Groove Server 管理ドメインのメンバーである SharePoint Workspace クライアントに割り当てるためのページにもアクセスする場合があります。

組織に Groove Server をインストールするか、または他のモダリティを使用して Groove ピア ワークスペース活動を一元管理するかに関係なく、ピア ワークスペースの管理ロールを定義することをお勧めします。

容量およびスケーラビリティの計画

予想される SharePoint Workspace ユーザー ベースをサポートするトポロジをセットアップするには、以下の情報を収集し、その情報に従ってネットワークとハードウェアのニーズを判断します。

· LAN 上でサポートする必要のある SharePoint Workspace ユーザーの数。

· SharePoint ワークスペースを使用して SharePoint Server と同期する内部クライアントの数。

· Groove ワークスペースまたは共有フォルダーを使用して通信する内部と外部のクライアントの数。

· 予想される同時 SharePoint Workspace ピア接続の数。

· 1 日に SharePoint サイトと同期することが予想されるクライアント データのバイト数。

· 1 日に Groove ワークスペース間で送信されることが予想されるクライアント データのバイト数。

予想される SharePoint Workspace の負荷をサポートするための SharePoint Server の要件については、「パフォーマンスの監視とスロットリングの計画」を参照してください。

システムの前提条件

SharePoint Workspace のハードウェアとソフトウェアの要件は、サポートする必要のあるトポロジによって異なります。最小要件は次のとおりです。

· SharePoint Server 2010 または SharePoint Foundation 2010。

· SharePoint Workspace 2010。SharePoint サイトの同期およびオプションのピア同期と共にサポートする必要のある各クライアントに必要です。

展開と管理を容易にするには、次の要件も必要です。

· 展開とポリシー管理を容易にするための Active Directory システム。

· Groove のピア グループ作業ワークスペースを管理するための Groove Server。

SharePoint Workspace クライアントの要件については、「Office 2010 のシステム要件」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=190446&clcid=0x411) に示されている Office クライアントの要件を参照してください。

SharePoint Server 2010 の要件については、「SharePoint Server 2010 の展開」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=188459&clcid=0x411) を参照してください。SharePoint Foundation 2010 の要件については、「ハードウェア要件とソフトウェア要件 (SharePoint Foundation 2010)」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc288751.aspx) を参照してください。

サイトで Groove ワークスペース活動を管理するために Groove Server をインストールする場合の Groove Server の要件については、「System Requirements for Groove Server 2010 (英語)」(http:/go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=190447) を参照してください。

展開

以下のセクションでは、組織に SharePoint Workspace を展開するための高レベルのワークフロー、および 2 つの重要な展開シナリオのモデルについて説明します。

SharePoint Workspace の展開を成功するための手順

組織への SharePoint Workspace の展開には、次の主な手順が含まれます。

· 既存のインフラストラクチャを評価します。

· SharePoint Server または SharePoint Foundation サービスが配備されていることを確認します。

· Active Directory サーバーが配備されていることを確認します。

· SharePoint サイトにアクセスできる Office 2010 クライアントの数と場所を決定します。

· グループ作業のニーズをサポートするトポロジを特定します。

· クライアント ベースを特定し、SharePoint ワークスペースとピア ワークスペース (Groove ワークスペースと共有フォルダー) をサポートする必要があるかどうかを決定します。

· Groove ワークスペースと共有フォルダーをサポートする場合、Active Directory を使用して SharePoint Workspace の展開と使用を管理するか、または、ピア グループ作業を管理するための専用の管理システムが必要かどうか。

· 選択したトポロジに必要なシステム要件を特定します。詳細については、「システムの前提条件」を参照してください。

· 他の Office アプリケーションと共に SharePoint Workspace のカスタマイズを含めるには、Office 2010 Professional Plus の展開を計画します。特定の計画情報については、「SharePoint Workspace 2010 を計画する」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee649106.aspx) を参照してください。

· ネットワーク設定を評価して、クライアントと指定された SharePoint サイトの間の SharePoint Workspace 接続が許可されていることを確認します。最小でも、クライアント ポート 80/TCP は開いている必要があります。ピア ワークスペースを使用する場合は、クライアント ポート 2492/TCP も開いている必要があります。SharePoint 同期では、SharePoint Server のポートが SharePoint Workspace クライアントへのアクセスを許可している必要があります。

· SharePoint Workspace をサポートするための SharePoint Server システムを準備します。この手順には、SOAP over HTTP プロトコルを利用したファイル同期の有効化を含める必要があります。SharePoint Server の前提条件の詳細については、「SharePoint Workspace 2010 を構成およびカスタマイズする」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee649101.aspx) を参照してください。

· 「SharePoint Workspace 2010 を構成する」に記載された説明に従って、SharePoint Workspace の展開をカスタマイズします。Groove ワークスペースを使用することでピア グループ作業をブロックするには、Active Directory グループ ポリシー オブジェクトまたは Office カスタマイズ ツールを使用して、Groove ワークスペースへのアクセスを制御するポリシーを展開します。

· Office 2010 を目的のクライアントに展開します。SharePoint Workspace 2010 は、Office 2010 展開に含まれます。これは、「Microsoft Office Professional Plus 2010 - 無料ダウンロード」で入手できます。

· SharePoint ワークスペースを、指定されたクライアント コンピューターに作成します。これを行うには、次の手順を実行します。

· SharePoint サイトの URL を SharePoint ワークスペース クライアントに配布します。

· 指定された SharePoint サイトの [サイトの操作] メニューから [SharePoint Workspace と同期] コマンドをクリックするように、ユーザーに指示します。これで、ユーザーはオンラインとオフラインの作業内容を SharePoint サイトのコンテンツと同期できます。SharePoint Workspace でワークスペースを使用する方法については、「Microsoft Office SharePoint 2010 - 無料ダウンロード」を参照してください。

ローカルおよびリモートのクライアントを SharePoint サイトと同期することを要件とする小から中規模組織の計画例

組織の情報インフラストラクチャとニーズの一部が次の条件に当てはまる場合、このセクションで説明されている計画に従って SharePoint Workspace を展開できます。

· SharePoint Server または SharePoint Foundation サービスが使用されている。

· Active Directory フォレストが定義されている。

· オンラインまたはオフラインに関係なく、ローカルとリモートの SharePoint 共同作成者が、追加のソフトウェアまたはサポートがなくても、SharePoint サイトへの同期と投稿を簡単に行えるようにする必要がある。

· ピア グループ作業のための Groove ワークスペースと共有フォルダーの使用をブロックする必要がある。

上記のシナリオの場合、次のように展開できます。

1. 前述の「トポロジ、容量、およびスケーラビリティの計画」を確認します。

2. 目的の SharePoint Workspace 2010 クライアントが、「Office 2010 のシステム要件」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=190446&clcid=0x411) に記載された要件を満たすことを確認します。

3. SharePoint Server のポートが SharePoint Workspace クライアントへのアクセスを許可していることを確認します。

4. 目的の SharePoint Workspace クライアントのポート 80/TCP が開いていることを確認します。

5. SharePoint Workspace ユーザーが、指定された SharePoint サイトに読み取り/書き込み/作成アクセスできるように、必要なクライアントのアクセス許可を設定します (または、これらのアクセス許可を必要に応じて制限します)。SharePoint ライブラリおよびリストと同期するユーザーのアクセス制御を設定する方法については、「Managing Site Groups and Permissions (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=162300&clcid=0x411) および「Managing users and specifying permissions for a Web site based on Windows SharePoint Services technology (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=162301&clcid=0x411) を参照してください。

6. 「SharePoint Workspace 2010 を構成する」に記載された説明に従って、Active Directory グループ ポリシーを使用して SharePoint Workspace 展開をカスタマイズします。

7. グループ ポリシー オブジェクトを定義する場合は、Groove ワークスペースを使用することでピア グループ作業を確実にブロックします。Active Directory グループ ポリシー オブジェクトまたは Office カスタマイズ ツールを使用して、Groove ワークスペースへのアクセスを制御するポリシーを展開します。

8. Office 2010 を目的のクライアントに展開します。SharePoint Workspace 2010 は、Office 2010 展開に含まれます。これは、「Microsoft Office Professional Plus 2010 - 無料ダウンロード」で入手できます。

9. SharePoint ワークスペースを、指定されたクライアント コンピューターに作成します。これを行うには、次の手順を実行します。

a. SharePoint サイトの URL を SharePoint ワークスペース クライアントに配布します。

b. 指定された SharePoint サイトの [サイトの操作] メニューから [SharePoint Workspace と同期] コマンドをクリックするように、ユーザーに指示します。これで、ユーザーはオンラインとオフラインの作業内容を SharePoint サイトのコンテンツと同期できます。SharePoint Workspace でワークスペースを使用する方法については、「Microsoft Office SharePoint 2010 - 無料ダウンロード」を参照してください。

クライアントを SharePoint サイトと同期すること、およびピア グループ作業を有効にすることを要件とする中規模企業の計画例

組織の情報インフラストラクチャとニーズの一部が次の条件に当てはまる場合、このセクションで説明されている計画に従って SharePoint Workspace を展開できます。

· SharePoint Server または SharePoint Foundation サービスが使用されている。

· Active Directory フォレストが定義されている。

· オンラインまたはオフラインに関係なく、ローカルとリモートの SharePoint 共同作成者が、追加のソフトウェアまたはサポートがなくても、SharePoint サイトへの同期と投稿を簡単に行えるようにする必要がある。

· オンラインまたはオフラインに関係なく、ローカルとリモートの SharePoint 共同作成者が、招待したチーム メンバーでグループ作業を行える一時的なワークスペースを形成できるようにする必要がある。

上記のシナリオの場合、次のように展開できます。

1. 前述の「トポロジ、容量、およびスケーラビリティの計画」を確認します。

2. 目的の SharePoint Workspace 2010 クライアントが、「Office 2010 のシステム要件」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=190446&clcid=0x411) に記載された要件を満たすことを確認します。

3. SharePoint Server のポートが SharePoint Workspace クライアントへのアクセスを許可していることを確認します。目的の SharePoint Workspace クライアントのポート 80/TCP とポート 2492/TCP が開いていることを確認します。

4. SharePoint Workspace ユーザーが、指定された SharePoint サイトに読み取り/書き込み/作成アクセスできるように、必要なクライアントのアクセス許可を設定します (または、これらのアクセス許可を必要に応じて制限します)。SharePoint ライブラリおよびリストと同期するユーザーのアクセス制御を設定する方法については、「Managing Site Groups and Permissions (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=162300&clcid=0x411) および「Managing users and specifying permissions for a Web site based on Windows SharePoint Services technology (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=162301&clcid=0x411) を参照してください。

5. 「SharePoint Workspace 2010 を構成する」に記載された説明に従って、Active Directory グループ ポリシー オブジェクトを使用して SharePoint Workspace 展開をカスタマイズします。Groove ワークスペースへのアクセスを制御するようにポリシーを設定しないでください。

6. Office 2010 を目的のクライアントに展開します。SharePoint Workspace 2010 は、Office 2010 展開に含まれます。これは、「Microsoft Office Professional Plus 2010 - 無料ダウンロード」で入手できます。

7. SharePoint ワークスペースを、指定されたクライアント コンピューターに作成します。これを行うには、次の手順を実行します。

a. SharePoint サイトの URL を SharePoint ワークスペース クライアントに配布します。

b. 指定された SharePoint サイトの [サイトの操作] メニューから [SharePoint Workspace と同期] コマンドをクリックするように、ユーザーに指示します。これで、ユーザーはオンラインとオフラインの作業内容を SharePoint サイトのコンテンツと同期できます。SharePoint Workspace でワークスペースを使用する方法については、「Microsoft Office SharePoint 2010 - 無料ダウンロード」を参照してください。

8. SharePoint Workspace の [ホーム] タブから Groove ワークスペースと共有フォルダーを作成する方法をチームに指示します。アプリケーションおよび製品の Web サイトからヘルプを入手できます。製品の Web サイトについては、「Microsoft Office 2010 Professional Plus」(http://office.microsoft.com/ja-jp/products/) にアクセスしてください。

クライアントを SharePoint サイトと同期すること、および管理されたピア グループ作業を有効にすることを要件とする大規模企業の計画例

組織の情報インフラストラクチャとニーズの一部が次の条件に当てはまる場合、このセクションで説明されている計画に従って SharePoint Workspace を展開できます。

· SharePoint Server または SharePoint Foundation サービスが使用されている。

· Active Directory フォレストが定義されている。

· オンラインまたはオフラインに関係なく、ローカルとリモートの SharePoint 共同作成者が、追加のソフトウェアまたはサポートがなくても、SharePoint サイトへの同期と投稿を簡単に行えるようにする必要がある。

· オンラインまたはオフラインに関係なく、ローカルとリモートの SharePoint 共同作成者が、招待したチーム メンバーでグループ作業を行える一時的なワークスペースを形成できるようにする必要がある。

· ピア グループ作業を一元管理するためのプラットフォームを必要とする。

上記のシナリオの場合、次のように展開できます。

1. 前述の「トポロジ、容量、およびスケーラビリティの計画」を確認します。

2. 以下のハードウェア コンポーネントを組み合わせて、それらのコンポーネントが、「System requirements for Groove Server 2010 (英語)」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee681781(office.14).aspx (英語) に記載された要件を満たすことを確認します。

· Groove Server Manager 専用の SQL サーバー。

· Groove Server Manager 専用の IIS サーバー。

· Groove Server Relay 専用の Windows サーバー。

· Office 2010 Professional Plus を備えたクライアント コンピューター。

3. 「Prepare Active Directory for Groove Server Manager (英語)」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee681773.aspx) に記載された説明に従って、Active Directory を準備します。

4. 目的の SharePoint Workspace 2010 クライアントが、「Office 2010 のシステム要件」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=190446&clcid=0x411) に記載された要件を満たすことを確認します。

5. ネットワーク設定によって、クライアントと指定された SharePoint サイトの間の SharePoint Workspace 接続が許可されていることを確認します。ピア ワークスペースをサポートするには、クライアント ポート 2492/TCP と 80/TCP が開いていること、およびサーバー ポートが「Plan port configurations for Groove Server (英語)」に記載されたとおりに構成されていることを確認します。

6. SharePoint 同期では、SharePoint Server のポートが SharePoint Workspace クライアントへのアクセスを許可していることを確認します。

7. 「Install and configure Groove Server 2010 Manager (英語)」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee681772.aspx) に記載された説明に従って、Groove Server Manager をインストールして構成します。

8. 「Install and configure Groove Server 2010 Relay (英語)」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee681780.aspx) に記載された説明に従って、Groove Server Relay をインストールして構成します。

9. 「SharePoint Workspace 2010 を構成する」に記載された説明に従って、SharePoint Workspace の展開をカスタマイズします。Groove ワークスペースへのアクセスを制御するようにポリシーを設定しないでください。

10. Office 2010 を目的のクライアントに展開します。SharePoint Workspace 2010 は、Office 2010 展開に含まれます。これは、「Microsoft Office Professional Plus 2010 - 無料ダウンロード」で入手できます。

11. SharePoint ワークスペースを、指定されたクライアント コンピューターに作成します。これを行うには、次の手順を実行します。

a. SharePoint サイトの URL を SharePoint ワークスペース クライアントに配布します。

b. 指定された SharePoint サイトの [サイトの操作] メニューから [SharePoint Workspace と同期] コマンドをクリックするように、ユーザーに指示します。これで、ユーザーはオンラインとオフラインの作業内容を SharePoint サイトのコンテンツと同期できます。SharePoint Workspace でワークスペースを使用する方法については、「Microsoft Office SharePoint 2010 - 無料ダウンロード」を参照してください。

12. SharePoint Workspace の [ホーム] タブから Groove ワークスペースと共有フォルダーを作成する方法をチームに指示します。アプリケーションおよび製品の Web サイトからヘルプを入手できます。製品の Web サイトについては、「Microsoft Office 2010 Professional Plus」(http://office.microsoft.com/ja-jp/products/) にアクセスしてください。

SharePoint Workspace 2010 への移行とアップグレード

以下のセクションでは、Groove 2007 から SharePoint Workspace 2010 にアップグレードする方法、Groove ワークスペースを必要とする管理されていない SharePoint Workspace ユーザーを Groove Server 管理システムに移行する方法、および Groove Server 2007 を Groove Server 2010 にアップグレードする方法について説明します。

Groove から SharePoint Workspace へのアップグレード

他のすべての Office 2010 アプリケーションと同様に、新しいアプリケーションを既存の Groove 2007 システムにインストールすることで、Groove 2007 クライアントを SharePoint Workspace 2010 にアップグレードできます。SharePoint Workspace 2010 は Microsoft Office Professional Plus 2010 に附属しており、「Microsoft Office 2010 Professional Plus - 無料ダウンロード」(http://office.microsoft.com/ja-jp/products/) からダウンロードできます。

管理されていないクライアントから管理されたクライアントへの移行

ユーザーを Groove Server で管理されたシステムに移行する方法については、「Migrating SharePoint Workspace users to Groove Server Manager (英語)」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ff400322.aspx) を参照してください。既存の Active Directory インフラストラクチャを使用すると、Groove Server システムへのクライアントの移行が容易になりますが、必須ではありません。TechNet サイトでは、Active Directory と手動アップグレードの両方のシナリオの記事へのリンクが掲載されています。

Groove Server のアップグレードと移行

Groove Server Manager および Groove Server Relay のアップグレード方法については、それぞれ「Upgrading Groove Server Manager (英語)」および「Upgrading Groove Server Relay (英語)」を参照してください。

SharePoint Workspace のガバナンス

SharePoint の展開と使用方法を管理するメカニズムには、次の 3 つがあります。

· Active Directory グループ ポリシー。

· Office カスタマイズ ツール (OCT)。

· Groove Server。ピア グループ作業ワークスペースを管理するために最適化されています (Groove ワークスペースと共有フォルダー ワークスペース)。

以下のセクションでは、各メカニズムのコンテキストについて説明します。

Active Directory または OCT を使用して SharePoint Workspace を管理する

組織で Active Directory を使用しており、SharePoint Workspace ユーザー向けに Groove のグループ作業ワークスペースを有効にする計画がない場合、SharePoint Workspace 展開を構成して必要なポリシーを含める方法として、Active Directory グループ ポリシーをお勧めします。Active Directory がなく、組織内で Groove ワークスペースを有効にする計画がない場合は、代わりに Office カスタマイズ ツール (OCT) が SharePoint Workspace のガバナンス方法になります。

Active Directory または OCT のポリシーを使用して SharePoint Workspace を管理する方法については、「SharePoint Workspace 2010 を構成する」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee649107.aspx) を参照してください。

Groove Server からの SharePoint Workspace の制御

異なる場所に数千のユーザーが存在する大規模組織の場合、SharePoint Workspace の展開と運用を管理する方法としてサイトに Groove Server をインストールすることをお勧めします。Active Directory を既に使用している場合は、既存のインフラストラクチャを利用して管理アカウントの展開と構成を容易に行うことができます。これは、理想的な状況です。Groove Server と Active Directory を使用して SharePoint Workspace を管理する方法については、「Deployment for Groove Server 2010 (英語)」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc262264(office.14).aspx (英語))を参照してください。

Groove Server Manager には、SharePoint Workspace クライアント上の Groove ワークスペースと共有フォルダーに影響するすべてのポリシーを簡単に設定して配布するためのインターフェイスが用意されています。これらのポリシーは最初は既定に設定されていますが、その既定を、「Deploying policies to SharePoint Workspace users (英語)」(http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee681769(office.14).aspx (英語) )に記載されているとおりに構成できます。これらの Groove Server Manager ポリシーは、Active Directory グループ ポリシーまたは Office カスタマイズ ツールを使用して展開された同等のポリシーを上書きします。

SharePoint 2010 のポリシーと機能から SharePoint Workspace を管理する

SharePoint Server 2010 には、接続しているクライアントのオフラインでの作業を SharePoint Server サイト管理者が回避または許可できる設定が含まれます。管理者は、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトで [サイトの操作] をクリックして、[オフライン クライアントの使用制限] を有効または無効にする [サイトの設定] を構成できます。オフライン クライアントを許可しないように管理者がこの設定を構成した場合、SharePoint Workspace クライアントはサイトにアクセスできません。

セキュリティ

SharePoint Workspace クライアントと SharePoint サイトとの通信は、同期プロトコルと外部のセキュリティ メカニズム (VPN または Secure Socket Layer (SSL) テクノロジで提供されるメカニズムなど) に依存します。このため、企業ドメインの外部からの SharePoint 接続に対して SSL 暗号化を使用することをお勧めします。Active Directory の組織単位全体にわたって適用されるグループ ポリシー設定を構成できます。さらに、アクセス制御リストを適切に設定することによって、SharePoint サイトを未承認のアクセスからセキュリティで保護できます。SharePoint ライブラリおよびリストと同期するユーザーのアクセス制御を設定する方法については、「Managing Site Groups and Permissions (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=162300&clcid=0x411) および「Managing users and specifying permissions for a Web site based on Windows SharePoint Services technology (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=162301&clcid=0x411) を参照してください。

SharePoint Workspace は、強力な暗号化テクノロジを使用して、SharePoint Workspace アカウントを保護します。これは、各ユーザーの暗号化キー、ID、連絡先、メッセージ、および一意のワークスペース ID に対するセキュリティ保護されたリポジトリです。SharePoint Workspace アカウントのロックを解除するために、Windows 認証とユーザーの Windows ログオン資格情報が使用されます。

SharePoint Workspace 2010 は、SharePoint ワークスペースのコンテンツを含む、ディスク上の SharePoint Workspace 2010 ドキュメントやその他のバイナリ ファイルを暗号化しません。このため、BitLocker ドライブ暗号化を利用して、クライアントのデータ ドライブ上のすべてのコンテンツを暗号化することを検討してください。詳細については、「BitLocker Drive Encryption (英語)」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=163122&clcid=0x411) を参照してください。SharePoint Workspace データ ディレクトリ内の Windows サーチをブロックすることにより保護を強化できます。これにより、暗号化されていない検索インデックスの生成を防止できます。ただし、均等に保護されていない他のクライアントと共有するコンテンツは暗号化されず、検索できる状態のままになっていることに注意してください。

Groove ワークスペースと共有フォルダーの場合、SharePoint Workspace は、ネイティブの対称キーと公開キーの暗号化テクノロジを使用して、ネットワーク上のクライアント間の伝送を認証し、暗号化し、保護します。強力な暗号化によって、ディスク上の次のコンテンツが保護されます。Groove インスタント メッセージ、Groove 招待、Groove 2007 以前のワークスペース、およびアーカイブされた Groove ワークスペース。

障害復旧

すべての SharePoint Workspace アカウント情報は、クライアント コンピューター上に存在します。アカウント情報には、暗号化キーとユーザー ID 情報が含まれます。SharePoint Workspace には、ユーザー アカウントのバックアップと復元のメカニズムが用意されています。また、ユーザーは、Groove ワークスペースをワークスペース アーカイブとしてバックアップできます。

SharePoint Workspace ユーザー アカウントを保護するには、SharePoint Workspace ユーザーが次のベスト プラクティスを順守するように奨励します。

· SharePoint Workspace アカウントの復元を有効にします。[アカウントの復元を可能にする] 設定は、SharePoint Workspace 2010 の [アカウントの基本設定] オプションを使用してアクセスできます。この設定は、Windows ログオンをリセットする必要がある場合にアカウントに再びアクセスするためのセキュリティで保護された方法をユーザーに提供します。[アカウントの復元を可能にする] チェック ボックスは、すべてのクライアントに対してオンにしておく必要があります。これにより、アカウントの復元が有効になるためです。この設定を取り消すことに対してユーザーに警告を発することを検討してください。

メモ: [アカウントの復元を可能にする] は、アカウントの移植性と複数のコンピューター上でアカウントを使用する機能もサポートします。ユーザーが他のコンピューターに自分のアカウントを移植できないようにする必要がある組織の場合、Microsoft Groove Server 2010 では、管理アカウントを 1 つのコンピューターに制限するポリシーが用意されています。サイトで Groove Server を展開する方法については、「Deployment for Groove Server 2010」を参照してください。

· SharePoint Workspace ユーザー アカウントをセキュリティで保護された場所にあるファイルにバックアップします。SharePoint Workspace では、ユーザーが .grv ファイルに自分のアカウントを保存できるようにするオプションによって、アカウントの喪失または破損が発生した場合のアカウントの復元がサポートされます。ユーザーが自分のアカウントをセキュリティで保護された場所のファイルに定期的に保存するように奨励します。ユーザーは、リボンの [ファイル] タブをクリックし、[アカウントの管理] ドロップダウン メニューで [アカウントの基本設定] を選択することで自分のアカウントを保存できます。

· Groove ワークスペースを保護します。ユーザーが各 Groove ワークスペースを定期的にバックアップするように奨励します。これを行うには、ユーザーは、リボンの [ファイル] タブをクリックし、[共有] を選択して、[ワークスペースをアーカイブとして保存] オプションを構成します。Groove ワークスペースのバックアップと復元を行う方法の詳細については、「Microsoft 製品オンライン」(http://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=162269&clcid=0x411) で SharePoint Workspace 製品のヘルプを参照してください。

その他の技術情報

· SharePoint Workspace 2010 の概要 (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee649102.aspx)

· SharePoint Workspace 2010 を計画する (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee649106.aspx)

· SharePoint Workspace 2010 を構成およびカスタマイズする (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee649101.aspx)

· SharePoint Workspace 2010 をテストする (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ee649101.aspx)

· Groove Server 2010 (英語) (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc303394.aspx)

· Groove プロトコル ドキュメント (英語) (http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/cc307432.aspx (英語)

SharePoint Workspace 2010 展開の基本2010 年 5 月

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